JPH11226801A - 主軸移動型工作機械におけるワーク授受制御方法及び主軸移動型工作機械の数値制御装置 - Google Patents

主軸移動型工作機械におけるワーク授受制御方法及び主軸移動型工作機械の数値制御装置

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Publication number
JPH11226801A
JPH11226801A JP4884098A JP4884098A JPH11226801A JP H11226801 A JPH11226801 A JP H11226801A JP 4884098 A JP4884098 A JP 4884098A JP 4884098 A JP4884098 A JP 4884098A JP H11226801 A JPH11226801 A JP H11226801A
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JP
Japan
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work
spindle
headstock
machine tool
data
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Pending
Application number
JP4884098A
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English (en)
Inventor
Naoki Sugawara
直己 菅原
Toru Ogawa
透 小川
Hidekazu Nakamura
中村  英和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Seiki Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主軸台が移動してワークストッカとの間でワ
ークの授受を行う主軸移動型工作機械において、主軸台
を適正に移動動作させるための準備作業,プログラム作
成を容易に行うことができる数値制御装置が求められて
いた。 【解決手段】 主軸台が移動して、チャックとワークス
トッカとの間でワークを授受する主軸移動型工作機械の
数値制御装置であって、工作機械の機械本体とワークス
トッカとの間の位置関係を示すデータである機械固有デ
ータが記憶される機械固有データメモリ94と、ワーク
に関するデータである可変データを記憶する可変データ
メモリ95と、機械固有データ及び可変データを含むデ
ータを入力する入力手段99と、NC加工プログラムの
所定の位置に挿入されたワーク授受動作制御プログラム
呼び出し指令によって呼び出されたワーク授受動作制御
プログラム98を実行することにより、機械固有データ
と可変データに基づいて、主軸台にワークの授受動作を
させるワーク授受動作制御手段75とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主軸を回転自在に
支持する主軸台が前記主軸の軸線方向(Z軸方向)及び
この主軸軸線と直交する方向(X軸方向)に移動して、
前記主軸の下端に設けられたチャックとワークストッカ
との間でワーク(工作物)を授受する主軸移動型工作機
械におけるワーク授受制御方法及び数値制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の工作機械では、工作機械とワーク
ストッカ,ワークフィーダとの間に搬送ローダを設け、
この搬送ローダでワークを搬送して順次加工することが
よく行われていた。このような工作機械では、工作機械
を制御しているNC(数値制御)装置よりPLC(プロ
グラマブルロジックコントローラ)に指令を出力し、こ
のPLCがワークストッカ及び搬送ローダを制御してい
た。
【0003】本出願人の出願に係る特公平2−4632
1号公報に開示された工作機械は、主軸台が主軸軸線方
向及びこの主軸軸線と直交する方向に移動して、主軸の
先端のチャックがワークストッカ上のワークを直接把持
して、ワークの受け渡しを行うとともに加工を行うよう
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】即ち、前記公報に記載
の主軸移動型の工作機械は、搬送ローダなど搬送手段を
介さずに、ワークを主軸台の移動動作で直接搬送してい
るので、主軸台など可動体の動作とワークストッカの動
作のタイミングをとる制御をしないと、良好にワークの
授受を行うことができない。また、従来の搬送ローダを
使用する場合には、プログラムミス等によりワーク搬送
時に搬送ローダを衝突させても機械本体への影響は少な
い。
【0005】しかしながら、前記した主軸移動型工作機
械では、主軸先端のチャック,チャックに把持されたワ
ーク等とワークストッカとを衝突させると、機械本体に
影響を与える恐れがある。例えば、工作機械の各部に変
形,破損等を生じさせたり、工作機械に静的精度不良を
生じさせたりする。そのために、作業者に負担が少なく
プログラムミス等をおこさないワーク授受動作のための
プログラム作成方法,操作方法等の確立が望まれてい
る。しかし、前記した公報には、主軸先端のチャックと
ワークストッカとの間でワークを授受するための制御方
法,プログラム作成方法等についての記載はされていな
い。
【0006】また、ワークストッカ及び搬送ローダをP
LCで制御すると、ワークストッカの種類に対応したシ
ーケンスプログラムがそれぞれ必要になるので、そのプ
ログラム作成作業も容易でなかった。更に、工作機械の
操作を行う作業者は、NC加工を行うためのNC加工プ
ログラムの取扱いには慣れているが、PLCのシーケン
スプログラムやラダー図の取扱いには不慣れであること
が多いので、動作に異常を生じた場合のメンテナンス作
業が困難であった。
【0007】本発明は、斯かる課題を解決するためにな
されたもので、主軸台が移動してワークストッカとの間
でワークの授受を行う主軸移動型工作機械において、主
軸台を適正に移動動作させるための準備作業,プログラ
ム作成を容易に行うことができる主軸移動型工作機械に
おけるワーク授受制御方法を提供することを目的とす
る。また、本発明は、主軸移動型工作機械の可動体の動
作とワークストッカの動作のタイミングを図って、良好
にワークの授受を行うことができる主軸移動型工作機械
の数値制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明に係る主軸移動型工作機械におけるワーク授
受制御方法は、主軸を回転自在に支持する主軸台が前記
主軸の軸線方向及びこの主軸軸線と直交する方向に移動
して、前記主軸の下端に設けられたチャックとワークス
トッカとの間でワークを授受する主軸移動型工作機械に
おけるワーク授受制御方法であって、前記主軸移動型工
作機械を構成する機械本体と前記ワークストッカとの間
の位置関係を示すデータである機械固有データを設定
し、前記ワークに関するデータである可変データを設定
し、NC加工プログラムの所定の位置に挿入されたワー
ク授受動作制御プログラム呼び出し指令によりワーク授
受動作制御プログラムを呼び出し、このワーク授受動作
制御プログラムを実行することにより、前記機械固有デ
ータ及び前記可変データに基づいて、少なくとも前記主
軸台にワーク授受動作をさせるようにしている。
【0009】前記ワークストッカは、前記ワークを載置
するワーク載置部が移動可能に設けられたものであり、
前記ワーク授受動作制御プログラムは、前記ワークスト
ッカの移動制御を行う手順を含むのが好ましい。前記ワ
ーク授受動作制御プログラムは、前記主軸移動型工作機
械の前記主軸台及び前記チャックの動作と前記ワークス
トッカの動作との待ち合わせを行う手順を含むのが好ま
しい。前記ワーク授受動作制御プログラムは、前記ワー
クストッカに設けられたワーク載置部に前記ワークが載
置されているか否かを検出する手順を含むのが好まし
い。
【0010】本発明に係る数値制御装置は、主軸を回転
自在に支持する主軸台が前記主軸の軸線方向及びこの主
軸軸線と直交する方向に移動して、前記主軸の下端に設
けられたチャックとワークストッカとの間でワークを授
受する主軸移動型工作機械の数値制御装置であって、前
記主軸移動型工作機械を構成する機械本体と前記ワーク
ストッカとの間の位置関係を示すデータである機械固有
データが記憶される機械固有データメモリと、前記ワー
クに関するデータである可変データを記憶する可変デー
タメモリと、前記機械固有データ及び前記可変データを
含むデータを入力する入力手段と、NC加工プログラム
の所定の位置に挿入されたワーク授受動作制御プログラ
ム呼び出し指令によって呼び出されたワーク授受動作制
御プログラムを実行することにより、前記機械固有デー
タと前記可変データに基づいて、少なくとも前記主軸台
に前記ワークの授受動作をさせるワーク授受動作制御手
段とを備えている。
【0011】前記数値制御装置において、前記ワークス
トッカは、前記ワークを載置するワーク載置部が移動可
能なものであり、前記ワーク授受動作制御手段は、前記
ワークストッカの制御手順を含む制御を行うのが好まし
い。例えば、前記ワーク授受動作制御手段は、前記主軸
台及び前記チャックの動作と前記ワークストッカの動作
との待ち合わせ制御手順を含む制御を行うのが好まし
い。更に、前記ワーク授受動作制御手段は、前記ワーク
ストッカに設けられたワーク載置部に前記ワークが載置
されているか否かを検出する手順を含む制御を行うのが
好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
の一例を図1から図8を参照して説明する。下記の実施
形態では、NC装置により制御される主軸移動型の工作
機械として立て旋盤の場合を示しているが、主軸を回転
自在に支持する主軸台が少なくとも主軸軸線方向及びこ
の主軸軸線と直交する方向に移動して、主軸の下端(下
方端部)に設けられたチャックとワークストッカとの間
でワークを授受するとともに、主軸台がワーク授受領域
と加工領域との間を移動できるタイプの工作機械であれ
ば、ターニングセンタ,研削盤,マシニングセンタなど
他の種類の工作機械であってもよい。
【0013】なお、工作機械の主軸の軸線は、床面に対
して垂直方向を向いている場合を示しているが、この垂
直方向に対して所定角度傾斜した方向を向いた場合でも
よい。また、ワークストッカは、ワーク載置部が移動す
る移動式ワークストッカ、及びワーク載置部が移動しな
い固定式ワークストッカのいずれであってもよい。前記
移動式ワークストッカには、チェーン旋回式,円板式等
のワークフィーダや、二つのパレットを交互に入れ替え
る構成のもの等があるが、下記の実施形態ではワークフ
ィーダを例にとって説明している。
【0014】図1及び図2は、それぞれ主軸移動型の立
て旋盤にワークフィーダを付属させた全体平面図及び全
体正面図、図3はNC装置を含むブロック図である。先
ず最初に、主軸移動型の立て旋盤(以下、旋盤と記載)
1について説明する。図1及び図2に示すように、旋盤
1は、機械本体2と、機械本体2の近傍に設けられ、所
定の位置にワーク(工作物)を割出す動作を行うワーク
フィーダ3とを備え、NC(数値制御)装置70(図
3)により制御される。旋盤1においては、主軸台4及
び主軸5など可動体が、主軸軸線C方向と平行な方向で
あるZ軸方向に移動するとともに、Z軸方向と直交する
X軸と平行な移動軌跡C0 上を、加工領域17内で加工
が行われる位置(以下、加工位置と記載)とワークフィ
ーダ3のワーク授受位置Dとの間で移動する。
【0015】チャック6は、この旋盤1で加工が行われ
ていない未加工のワーク(例えば、素材ワーク)7を着
脱自在に直接把持してワークフィーダ3から受け取り、
旋盤1の加工位置で加工した後は、加工が終了した加工
済ワーク8の把持を解除してこの加工済ワーク8をワー
クフィーダ3に渡す。主軸台4(主軸5)がX軸方向及
びZ軸方向に移動するこのタイプの旋盤1では、主軸台
4の移動がワーク搬送の機能も果している。
【0016】旋盤1には、加工位置で加工が行われると
ともにスプラッシュガード9,9aで遮蔽された加工領
域17と、加工領域17に隣接し、チャック6とワーク
フィーダ3との間でワークの授受が行われるワーク授受
領域18とが設けられており、主軸台4は両方の領域1
7,18間を移動する。スプラッシュガード9aには、
主軸台4の移動のための開口部が設けられている。主軸
台4が少なくとも加工領域17側で加工を行っている
時、前記開口部より加工領域17側の切粉やクーラント
が外部に飛散しないようなカバー等が、サドル12,主
軸台4等に、又は、サドル12,主軸台4等とスプラッ
シュガードとの間に設けられている。ワークフィーダ3
はワーク授受領域18側に設置されており、ワークフィ
ーダ3の一部(例えば、ワーク授受位置D側の部分)は
ワーク授受領域18に位置し、他の一部は、作業者によ
る加工済ワーク8の取り外し作業,及び未加工ワーク7
の載置作業等が行われる領域に位置している。
【0017】ワークフィーダ3にはワーク授受位置Dが
設定されており、このワーク授受位置Dには、未加工ワ
ーク受け取り位置30と加工済ワーク渡し位置31とが
あり、チャック6とワークフィーダ3との間で未加工ワ
ーク7及び加工済ワーク8の授受が行われる。未加工ワ
ーク受け取り位置30では、旋盤1でこれから加工する
ために、チャック6と対向するようにパレット19(ワ
ーク載置部)が割出されて位置決めされ、チャック6の
複数の爪で、パレット19の上面に載置された未加工ワ
ーク7を把持して受け取る。
【0018】パレット19が未加工ワーク受け取り位置
30に位置決めされた時、未加工ワーク受け取り位置3
0に併設された加工済ワーク渡し位置31も、チャック
6と対向するようにパレット19が位置決めされてい
る。この加工済ワーク渡し位置31では、旋盤1での加
工が完了した加工済ワーク8をチャック6がパレット1
9の上面に載置して渡すようになっている。即ち、チャ
ック6は、加工済ワーク8の把持を加工済ワーク渡し位
置31で解除して、この加工済ワーク8をパレット19
上に載置する。このように、未加工ワーク受け取り位置
30と加工済ワーク渡し位置31とを設けるのが好適で
あるが、未加工ワーク7を受け取ったパレット19上
に、加工後、加工済ワーク8を載置するようにしてもよ
い。
【0019】旋盤1のベッド10の上面には、X軸方向
に一対のガイドレール11が平行に取付けられている。
二本のガイドレール11上には、図示しないスライド本
体を介して、サドル12がX軸方向に移動自在に配置さ
れている。ガイドレール11とスライド本体は直動ころ
がり案内を構成している。ベッド10のワークフィーダ
3側にはブラケット10aが固定されており、ガイドレ
ール11,11は、ベッド10とブラケット10aとに
より支持されている。
【0020】なお、ブラケット10aはベッド10と一
体に形成してもよく、また、ガイドレール11も、ベッ
ド10側のレールとブラケット10a側のレールに分割
しておいて、組立調整時に一つのガイドレールとなるよ
うにしてもよい。このように、ガイドレール11とブラ
ケット10aを分割しておくと、後で、ワーク搬送機能
を有する立て旋盤に変更することが可能になる。
【0021】二本のガイドレール11の間には、X軸用
ボールねじのねじ軸13がガイドレール11と平行に配
置され、ねじ軸13には、サドル12に固定されたナッ
ト14がねじ込まれている。ねじ軸13の両端部は、軸
受を内蔵した軸受装置15,16により回転自在に軸支
されており、ねじ軸13は、歯付プーリ13a,13b
及び歯付ベルト13cを介して、X軸用サーボモータ2
0により正逆方向に回転駆動される。なお、X軸用サー
ボモータ20とX軸用ボールねじは連結部材で直結され
ていてもよい。X軸用サーボモータ20に駆動されてね
じ軸13が回転すると、サドル12が、ナット14を介
してガイドレール11に案内されてX軸方向に往復移動
し、この移動動作が工具22に対する主軸台4のX軸方
向の移動となる。この旋盤1は、X軸方向へのサドル1
2の移動可能距離がワークフィーダ3の方向に長くなっ
ている。
【0022】ベッド10には刃物台23が取付けられ、
刃物台23にはタレット21が所定の方向例えばX軸と
平行な軸線を中心に旋回割出し可能に設けられ、タレッ
ト21には複数の工具22が放射状に取付けられてい
る。サドル12の前面には、Z軸方向に一対のZ軸ガイ
ドレール24が平行に設けられ、主軸台4が、スライド
本体25,25を介して一対のZ軸ガイドレール24,
24にZ軸方向に移動自在に係合している。Z軸ガイド
レール24及びスライド本体25は直動ころがり案内を
構成している。
【0023】サドル12の上部にはZ軸用サーボモータ
26が取付けられており、Z軸用サーボモータ26に
は、Z軸用ボールねじ(図示せず)のねじ軸が直結され
て回転駆動されるようになっている。Z軸用ボールねじ
のねじ軸には、主軸台4に固定されたナット(図示せ
ず)がねじ込まれているので、Z軸用サーボモータ26
によりねじ軸が回転すれば、前記ナットを介して主軸台
4がZ軸ガイドレール24に案内されてZ軸方向に昇降
移動する。Z軸用サーボモータ26とZ軸ボールねじの
ねじ軸とは、歯車機構,歯付プーリ・歯付ベルトなど伝
達機構を介して駆動力を伝達するものであってもよい。
なお、各案内部の直動ころがり案内は、他のころがり案
内,すべり案内等の案内部であってもよい。
【0024】主軸台4には主軸5が主軸受(図示せず)
等により回転自在に支持されており、主軸5は、その下
端に設けられたチャック6でワークを把持した状態で回
転する。主軸5は、主軸台4の内部に組み込まれたビル
トイン型の主軸モータ71(図3)により回転駆動され
る。主軸モータ71はビルトイン型が好ましいが、歯車
機構,ベルト・プーリ機構など伝達機構を介して駆動す
るものであってもよい。チャック6には、ワークを把持
するための複数(例えば、三個)の爪27が設けられて
いる。主軸5の上部にはチャックシリンダ28が設けら
れており、チャックシリンダ28を駆動して爪27を径
方向に開閉移動させることにより、ワークが把持又は把
持解除される。
【0025】次に、旋盤1の動作について説明する。旋
盤1のNC装置70からの指令により未加工ワーク7を
受け取って切削加工する時には、X軸用サーボモータ2
0を駆動して、サドル12をX軸方向のワークフィーダ
3側に移動させる。サドル12の移動により、主軸5が
移動軌跡C0上を移動し、ワークフィーダ3のワーク授
受位置Dにある未加工ワーク受け取り位置30の上方に
位置する。次に、Z軸用サーボモータ26を駆動して主
軸台4を下方に移動させ、チャックシリンダ28を駆動
してチャック6の爪27を把持方向に移動させて未加工
ワーク7を直接把持する。チャック6のこの把持動作
後、主軸台4は所定位置まで上昇移動する。
【0026】次いで、X軸用サーボモータ20を回転駆
動して、サドル12をX軸方向の加工位置側に移動さ
せ、Z軸用サーボモータ26を駆動することにより、主
軸台4がZ軸方向に移動する。タレット21を旋回割出
しさせて、タレット21に取付けられた所望の工具22
を割出す。そして、主軸モータ71を制御して主軸5を
所定の回転数で回転させるとともに、X軸用サーボモー
タ20及びZ軸用サーボモータ26を制御して、工具2
2に対して未加工ワーク7を移動させて切削加工を行
う。
【0027】ワークの加工が完了した後、X軸用サーボ
モータ20及びZ軸用サーボモータ26を駆動して、主
軸台4を加工位置からワーク授受位置Dにある加工済ワ
ーク渡し位置31に移動させる。そして、チャック6の
爪27を把持解除方向に移動させ、加工済ワーク8を、
チャック6から離脱させて加工済ワーク渡し位置31に
あるパレット19上に載置する。次のワークの加工があ
る場合には、主軸台4は、所定の高さ位置まで上昇した
のち加工済ワーク渡し位置31から未加工ワーク受け取
り位置30に移動して、上述と同様の動作を繰り返す。
【0028】次に、ワークフィーダ3について説明す
る。ワークフィーダ3は、所定の位置(即ち、未加工ワ
ーク受け取り位置30及び加工済ワーク渡し位置31)
にそれぞれ未加工ワーク7及び加工済ワーク8を順次割
出すために間欠的な旋回動作を行う。ワークフィーダ3
の旋回面はほぼ水平になっている。ワークフィーダ3
は、旋盤1の機械本体2の近傍の所定の位置に設置され
たワークフィーダ基体(以下、基体と記載)32を備え
ており、基体32は、機械本体2から別体に立設されて
いる。基体32は、機械本体2に対して所定位置に設け
られていればよいので、機械本体2と一体でも別体でも
よい。例えば、基体32を、ベッド10又はブラケット
10a等に一体に設けてもよい。また、別体に設けられ
た基体32をベッド10等に直接又は連結部材を介して
固定してもよい。
【0029】ワークフィーダ3は、基体32に設けられ
駆動手段によって駆動されて旋回動作する旋回体と、こ
の旋回体に取付けられて基体32の移送面上を移動可能
に設けられ、上面にワーク7,8が着脱自在に載置され
るワーク載置部としての複数のパレット19とを備えて
いる。本実施形態では、旋回体として、基体32に設け
られ駆動スプロケット44を有するチェーン駆動手段4
0により駆動されて旋回動作するエンドレスチェーン
(以下、チェーンと記載)41が使用されており、この
チェーン41に複数のパレット19が所定のピッチPで
取付けられている。
【0030】ワークフィーダ3は支持装置42を備えて
おり、この支持装置42は、基体32に設けられて未加
工ワーク受け取り位置30の下部に配設されている。支
持装置42は、未加工ワーク受け取り位置30に位置決
めされたパレット19を上下方向に昇降移動自在に且つ
傾き動作可能に支持するとともに、チャック6がパレッ
ト19の上方に位置している時に、主軸軸線Cのチャッ
ク6側にパレット19を付勢部材により付勢する構成に
なっている。これにより、チャック6に未加工ワーク7
が所定の荷重で押圧された状態で未加工ワーク7の授受
が行えるようにしている。また、押しすぎ防止のセンサ
(図示せず)が付いているので、押しすぎた場合には、
アラームで主軸台4等の移動動作を停止し破損を防ぐこ
とができる。
【0031】なお、支持装置42を未加工ワーク受け取
り位置30のみに配設した場合を示したが、支持装置4
2を加工済ワーク渡し位置31にも設けてもよい。この
ようにすれば、加工済ワーク8を主軸側のチャック6か
ら加工済ワーク渡し位置31のパレット19に渡す時
に、加工済ワーク8をパレット19上に衝突,落下など
なくスムーズに載置することができるので、加工済ワー
ク8に傷がつくことがない。
【0032】チェーン駆動手段40は、基体32に取付
けられ減速機を有するパレット旋回用駆動モータ131
(図3)と、基体32に回動自在に軸支され、パレット
旋回用駆動モータ131に駆動されて駆動側の一方の回
転中心C1 まわりに正逆方向に自在に回転する駆動スプ
ロケット44と、基体32に軸支され、他方の回転中心
2 まわりに正逆方向に自在に回転する従動スプロケッ
ト45(又は、回転リング)とを有している。駆動スプ
ロケット44と従動スプロケット45には、チェーン4
1が巻き掛けられている。基体32側に設けられたこの
チェーン41としては、複数のリンクが連結された金属
製のチェーンが使用されている。
【0033】基体32を構成するフレーム49には上面
48が形成されている。チェーン41は上面48と平行
に位置している。各パレット19の下部には、上面48
上を任意の方向に自在に転動する複数のキャスタ46が
取付けられている。チェーン41に連結された複数のパ
レット19は、同一ピッチPで上面48上に配設されて
旋回動作を行う。パレット19は、矢印Gに示すように
反時計回りに旋回運動をするとともに、パレット割出し
位置検出手段134(図3)によりその割出し位置が検
出され、一ピッチPずつ間欠的に送られて所定位置に割
出される。なお、パレット19は、必要に応じて時計回
りに旋回動作を行うこともできる。
【0034】ワークフィーダ3には、このワークフィー
ダ3に設けられたワーク載置部(即ち、パレット19)
が所定の位置(未加工ワーク受け取り位置30,加工済
ワーク渡し位置31)に位置決めされた時、このワーク
載置部にワークが載置されているか否かを検出するワー
ク有無検出手段50(図3)が設けられている。このワ
ーク有無検出手段50は、加工済ワーク有無検出手段5
1と未加工ワーク有無検出手段52により構成されてい
る。
【0035】加工済ワーク有無検出手段51には透過形
の光電スイッチが使用されており、この加工済ワーク用
光電スイッチ(加工済ワーク有無検出手段)51は、基
体32に取付けられた投光器53及び受光器54を備え
ている。加工済ワーク用光電スイッチ51は、加工済ワ
ーク渡し位置31にパレット19が位置決めされている
時に、このパレット19の上面に加工済ワーク8が載置
されているか否かを検出している。
【0036】未加工ワーク有無検出手段52にも透過形
の光電スイッチが使用されており、この未加工ワーク用
光電スイッチ(未加工ワーク有無検出手段)52は、基
体32に取付けられた投光器55及び受光器56を備え
ている。未加工ワーク用光電スイッチ52は、未加工ワ
ーク受け取り位置30にパレット19が位置決めされて
いる時に、このパレット19の上面に未加工ワーク7が
載置されているか否かを検出している。
【0037】投光器53から受光器54に光を照射する
ことにより加工済ワーク8の有無が検出され、投光器5
5から受光器56に光を照射することにより未加工ワー
ク7の有無が検出される。なお、光電スイッチ51,5
2は、透過形のほか回帰反射形や拡散反射形等であって
もよい。また、非接触式,接触式で物の有無が判別でき
るセンサであってもよく、例えば、レーザセンサなどの
光センサ,超音波センサ,磁気センサ,リミットスイッ
チ等であってもよい。
【0038】加工済ワーク用光電スイッチ51が、加工
済ワーク渡し位置31のパレット19上に加工済ワーク
8がある旨の信号を出力している時に、主軸台4が加工
領域17からワーク授受領域18に移動して、加工済ワ
ーク渡し位置31のパレット19上にワークを載置しよ
うとすると、チャック6が把持している加工済ワーク8
と、パレット19上にある加工済ワーク8とが衝突する
恐れがある。したがって、加工済ワーク用光電スイッチ
51で、加工済ワーク8がない旨の信号を出力している
ことが、主軸台4が加工済ワーク渡し位置31に移動し
て加工済ワーク8を渡すことのできる条件の一つであ
る。一方、加工済ワーク用光電スイッチ51で、加工済
ワーク8がある旨の信号を出力している間は、主軸台4
がワーク授受領域18に移動して加工済ワーク8を加工
済ワーク渡し位置31のパレット19に渡さないような
インターロックを設けることにより、衝突を防止してい
る。
【0039】未加工ワーク用光電スイッチ52は、旋盤
1による空加工を防止するために設けられている。未加
工ワーク用光電スイッチ52が、ワーク授受位置Dの未
加工ワーク受け取り位置30のパレット19上に未加工
ワーク7がある旨の信号を出力した場合に、主軸台4を
未加工ワーク受け取り位置30に移動させて未加工ワー
ク7を把持するようにしている。したがって、チャック
6が、未加工ワーク7のない状態の未加工ワーク受け取
り位置30で把持動作をすることはなく、空加工を防止
することができる。なお、未加工ワーク用光電スイッチ
52は省略してもよい。
【0040】次に、NC装置70について説明する。図
1から図3に示すように、旋盤1を制御するNC装置7
0は、チャック6とワークフィーダ3との間でワークを
授受するための制御を行う機能を有しており、CPU
(中央処理装置)72により統括制御されている。な
お、NC装置70は、旋盤1を数値制御するNC機能と
パーソナルコンピュータとしての機能とを備えたいわゆ
るパソコンNC装置であっても、専用NC装置であって
もよい。
【0041】CPU72にはバスライン73が接続され
ており、バスライン73には、ワークフィーダ3の制御
を行うための、ワークストッカ制御部としてのワークフ
ィーダ制御部74が、DI/DO(ディジタルインプッ
ト/ディジタルアウトプット)部80を介して接続され
ている。データを入力するための入力部としてのキーボ
ード76と、文字,図形等を表示するための表示部とし
てのディスプレイ77が、それぞれインターフェース7
8,79を介してバスライン73に接続されている。な
お、表示部としては、例えば、液晶ディスプレイ,EL
パネル,ブラウン管(CRT)等の表示手段が使用され
る。また、前記入力部としては、例えばタッチパネル等
も含まれる。
【0042】バスライン73には、旋盤1を数値制御等
するためのシステムプログラム等を記憶しているROM
81と、パラメータなど各種データを一時的に記憶する
とともに、各種プログラム,データがロードされるRA
M82と、NCプログラム83を記憶しているNC加工
プログラムメモリ84とが接続されている。なお、バス
ラインに接続されるハードディスク(図示せず)に、各
種プログラムを記憶させておいてもよい。ROM81と
RAM82で主記憶装置が構成される。CPU72は、
RAM82にロードされたシステムプログラム,各種プ
ログラム及びデータに従って動作する。
【0043】主軸モータ71は、バスライン73に接続
された主軸モータ制御部85にサーボアンプ86を介し
て接続されており、主軸回転数指令,主軸正転(逆転)
回転指令に従って主軸5を回転駆動する。主軸モータ7
1の回転数は、回転数制御用の検出器87により常時検
出され、検出器87の信号はサーボアンプ86にフィー
ドバックされるので、主軸モータ71は所定の回転数に
なるように制御される。
【0044】X軸用サーボモータ20は、バスライン7
3に接続されたX軸用の移動軸制御部88にサーボアン
プ89を介して接続されており、移動指令に従って主軸
台4をX軸方向に移動して位置決め制御する。X軸用サ
ーボモータ20の速度データ,位置データ等は、X軸用
の検出器90により検出され、その信号は移動軸制御部
88とサーボアンプ89にフィードバックされて、サド
ル12,主軸台4のX軸方向位置及び移動速度が所定値
になるように制御される。
【0045】Z軸用サーボモータ26も、X軸用サーボ
モータ20と同様に接続され制御されている。即ち、Z
軸用サーボモータ26は、バスライン73に接続された
Z軸用の移動軸制御部91にサーボアンプ92を介して
接続されており、移動指令に従って主軸台4をZ軸方向
に移動して位置決め制御する。Z軸用サーボモータ26
の移動速度等は、Z軸用の検出器93により検出され、
その信号は移動軸制御部91とサーボアンプ92にフィ
ードバックされて、主軸台4のZ軸方向の位置及び移動
速度が所定値になるように制御される。
【0046】チャック6とワークフィーダ3との間でワ
ークを授受するための動作を制御するワーク授受動作制
御プログラム98は、NC加工プログラムメモリ84に
記憶され、所定の操作(例えば、パラメータ変更)を行
わないと編集操作ができないようになっている。即ち、
ユーザ側で変更ができないようになっている。このワー
ク授受動作制御プログラム98と、ワーク授受動作制御
プログラム98を処理するCPU72等とにより、ワー
ク授受動作制御手段75が構成されている。
【0047】ワーク授受動作制御手段75は、チャック
6とワークフィーダ3との間でワーク授受動作を行うよ
うに旋盤1の可動体(主軸台4,主軸5,チャック6,
サドル12等)とワークフィーダ3をそれぞれ動作させ
るための制御指令を出力する。ワーク授受動作制御手段
75は、主軸台4の移動位置及びチャック6の開閉状態
と、ワークフィーダ制御部74から出力されるワークフ
ィーダ3の状態とを判断して、前記制御指令を出力す
る。
【0048】ワークフィーダ制御部74は、DI/DO
80を介してバスライン73に接続されたPLC(プロ
グラマブルロジックコントローラ)130を備えてい
る。このPLC130を介して、ワークフィーダ制御部
74とワーク授受動作制御手段75との間で、各種デー
タ,検出信号及び制御信号等を入出力している。ワーク
フィーダ制御部74において、PLC130には、ワー
クフィーダ3のパレット旋回用駆動モータ131を制御
するパレット旋回用駆動モータ制御部132と、未加工
ワーク用光電スイッチ(未加工ワーク有無検出手段)5
2と、加工済ワーク用光電スイッチ(加工済ワーク有無
検出手段)51と、パレット旋回原点位置検出手段13
3と、パレット19の割出し位置を検出するパレット割
出し位置検出手段134と、その他の検出手段(図示せ
ず)とが接続されている。
【0049】次に、データの設定について説明する。N
C装置72はデータ設定入力手段99(入力手段)を備
えており、このデータ設定入力手段99は、機械本体2
とワークフィーダ3との間の機械的配置で定まる相対位
置に関するデータである機械固有データを機械固有デー
タ設定用画面100(図4)で予め設定し、ワークに関
するデータである可変データを可変データ設定用画面1
06(図5)で設定するようにしている。機械固有デー
タ設定画面100と可変データ設定用画面106とを制
御するデータ設定用画面プログラム97は、ROM81
に記憶され、ユーザ側で変更できないようになってい
る。
【0050】図4はディスプレイ77に表示される設定
用画面の一例であり、機械固有データの設定用画面10
0を示している。図4に示す機械固有データ設定用画面
100は、旋盤1を構成する機械本体2とワークフィー
ダ3との間の位置関係を示すデータである機械固有デー
タを設定するための画面であり、機械固有データは、通
常は旋盤1のメーカ側が機械本体2及びワークフィーダ
3を据付けた時に設定する。
【0051】機械固有データは、旋盤1の機械原点O0
とワークフィーダ3との間の位置関係を示しており、加
工されるワークやチャック等に変更があっても変化しな
い値である。機械固有データ設定用画面100で設定さ
れた機械固有データは、バスライン73に接続された機
械固有データメモリ94に記憶される。機械固有データ
としては、例えば、機械原点O0 から加工済ワーク渡し
位置31の中心O1 までの距離L1 のデータ101と、
機械原点O0 から未加工ワーク受け取り位置30の中心
2 までの距離L2 のデータ102と、機械原点O0
ら加工済ワーク渡し位置31におけるパレット19まで
の高さH1 のデータ103と、機械原点O0 から未加工
ワーク受け取り位置30におけるパレット19までの高
さH2 のデータ104とがあり、各データ101から1
04の入力領域が、機械固有データ設定用画面100上
に表示される。
【0052】なお、本実施形態では、機械原点O0 から
の距離で説明を行っているがこれに限定されることはな
い。例えば、機械端部を基点とした距離,又は機械上に
設けられた基点からの距離等であってもよい。即ち、機
械に設けられる基点とワークフィーダの各位置との位置
関係が設定できるものであればよい。カーソル105
は、キーボード76(例えば、カーソルキー(図示せ
ず))を操作することにより画面100上の入力領域の
位置に順次移動するので、メーカ側作業者は、画面10
0を見ながら前記データ101から104を順次入力す
る。なお、この時、データの入力順序は問われない。
【0053】図5はディスプレイ77に表示される設定
用画面の一例であり、可変データの設定用画面106を
示している。図5に示す可変データ設定用画面106
は、旋盤1でワークを加工する前に、ユーザ側の作業者
がワークに関する可変データを設定するための画面であ
り、可変データは、ワークやチャック毎にその都度設定
する必要がある。可変データ設定用画面106の右側位
置では、未加工ワーク7の可変データを設定し、左側位
置では加工済ワーク8の可変データの設定を行う。例え
ば、未加工ワーク7の寸法(ワーク軸線方向寸法)l1
のデータ107と、高さ調整のデータ108と、チャッ
ク6の爪27の高さe1 のデータ109と、爪27で未
加工ワーク7を把持する時のつかみ代e2 のデータ11
0とがあり、各データの入力領域が可変データ設定用画
面106上に表示される。
【0054】高さ調整のデータ108は、チャック6で
未加工ワーク7を把持する時に、未加工ワーク7の寸法
誤差等により、未加工ワーク7の端面136と爪27と
が必ずしも密着しない場合があるので、未加工ワーク7
の端面136と爪27の当接面135とが密着するよう
に、未加工ワーク7を若干押し付けた状態で把持するた
めの微調整用の高さf1 である。高さ調整のデータ10
8が負の値であれば、チャック6の位置は若干下降し、
正の値であれば若干上昇することになる。つかみ代e2
のデータ110は、未加工ワーク7の爪27側の端面1
36から、爪27で把持した時の爪27の先端までの長
さである。
【0055】一方、加工済ワーク8の可変データに関し
ては、加工済ワーク8の寸法(ワーク軸線方向寸法)l
2 のデータ111と、高さ調整のデータ112とがあ
り、各データの入力領域が可変データ設定用画面106
上に表示される。加工済ワーク8の寸法l2 のデータ1
11は、未加工ワーク7を旋盤1で加工した後のワーク
寸法であり、高さ調整のデータ112は、前記高さ調整
のデータ108と同様のデータであり、押し付け量に応
じた所望の値f2 を設定する。
【0056】可変データを設定する場合、まず最初に、
ユーザ側作業者は、図5に示す可変データの設定用画面
106を呼び出してディスプレイ77に表示させる。キ
ーボード76を操作して、カーソル105を各データ1
07から112の各入力領域に順次移動させ、未加工ワ
ーク7の寸法l1 ,高さ調整の値f1 ,爪27の高さe
1 ,つかみ代e2 ,加工済ワーク8の寸法l2 ,高さ調
整の値f2 を、画面106を見ながら順次入力する。な
お、この時、データの入力順序は問われない。こうして
設定された可変データ107から112の値は、バスラ
イン73に接続された可変データメモリ95に記憶され
る。
【0057】主軸台4が現在X軸方向,Z軸方向のどこ
に位置しているかを示す現在位置データは、バスライン
73に接続された現在位置データメモリ96に記憶され
ており、主軸台4が移動すると、そのデータが常に書き
換えられてこのメモリ96に保存されている。
【0058】次に、ワーク授受制御の手順について説明
する。本実施形態では、ワークを加工するためのNCプ
ログラム83の所定の位置(即ち、ワーク授受を行う動
作処理位置)に、ワーク授受動作制御プログラム98を
呼び出す呼び出し指令(この例では、M機能命令「M2
01;」)を挿入することにより、ワーク授受動作を行
わせるようにしている。図6はワーク授受制御の手順を
示すフローチャート、図7及び図8は図6を詳細に示す
図で、それぞれ旋盤1の可動体の動作及びワークフィー
ダ3の動作の手順を示すフローチャートである。
【0059】図6から図8に示すように、NCプログラ
ム83は、メインプログラム120(この例では、プロ
グラム番号「O1201」のNCプログラム)と、メイ
ンプログラム120の所定の位置に挿入された前記ワー
ク授受動作制御プログラム呼び出し指令(この例では、
「M201;」)により呼び出される第1のサブプログ
ラム121(この例では、プログラム番号「O900
1」のNCプログラム)と、第1のサブプログラム12
1の所定の位置に挿入された呼び出し指令(この例で
は、M機能命令「M201;」)により呼び出される第
2のサブプログラム122(この例では、プログラム番
号「O9901」のNCプログラム)とを備えている。
【0060】第1,第2のサブプログラム121,12
2によりワーク授受動作制御プログラム98が構成され
ている。ワーク授受動作制御プログラム98はワークフ
ィーダ3の移動制御を行う手順を含んでいる。ワーク授
受動作制御手段75は、ワークフィーダ3の制御手順を
含む制御を行うようになっている。ワークを授受するた
めの主軸台4の移動動作等は第1のサブプログラム12
1に従って行われ、ワークフィーダ3の動作は第2のサ
ブプログラム122に従って行われる。
【0061】第1のサブプログラム121は、主軸台4
の移動,位置決め等の動作を制御して、ワークを搬送す
るとともに、チャック6とワークフィーダ3との間でワ
ークを授受するためのプログラムであり、機械原点O0
に対する主軸台4のX軸方向及びZ軸方向の位置を制御
している。第2のサブプログラム122は、ワークフィ
ーダ3の旋回,位置決め等の動作を制御して、チャック
6とワークフィーダ3との間でワークの授受を行うため
のプログラムである。ワーク授受動作制御プログラム9
8は、ワークフィーダ3に設けられたパレット19が所
定の位置(この例では、未加工ワーク受け取り位置3
0,加工済ワーク渡し位置31)に位置決めされた時、
このパレット19上にワークが載置されているか否か
を、未加工ワーク用光電スイッチ52と加工済ワーク用
光電スイッチ51により検出する手順を含んでいる。
【0062】ワーク授受動作制御手段75は、機械固有
データ設定用画面100で予め設定された機械固有デー
タと、可変データ設定用画面106で設定された可変デ
ータとにより、ワーク授受動作制御プログラム98に従
って旋盤1,ワークフィーダ3を制御する。こうして、
既に設定済みの機械固有データと、ユーザ側作業者によ
り設定された可変データとに基づいて、ワーク授受のた
めの主軸台4の移動位置(例えば、機械原点O0 に対す
るチャック6の爪27が移動すべき座標位置)を演算等
して、少なくとも主軸台4にチャック6とワークフィー
ダ3との間でワーク授受動作をさせるように制御してい
る。ワーク授受動作制御手段75は、主軸台4の移動動
作及びチャック6の動作等と、ワークフィーダ3の旋回
動作等とのタイミングをとるために待ち合わせ制御手順
を含んでいる。
【0063】次に、旋盤1とワークフィーダ3の全体の
動作について説明する。ワークフィーダ3に主軸台4側
からワークを渡す動作と、ワークフィーダ3から主軸台
4がワークを受け取る動作とを一連の動作として説明を
行う。そのため、ワークフィーダ3は、運転開始時に
は、少なくとも1つのパレット19を空の状態にし、残
りのパレット19の全部又は一部に未加工ワーク7を載
せておくことが好ましいが、加工数の管理を行えば全パ
レット19にワークを載せておいてもよい。なお、ワー
クを渡す動作と受け取る動作を別々の動作として、別の
呼び出し指令で呼び出し、実行する方法であってもよ
い。その場合には、空のパレット19を設ける必要はな
い。
【0064】そして、ワークフィーダ3から順次供給さ
れる未加工ワーク7を旋盤1で加工し、加工済ワーク8
はワークフィーダ3に戻していく。メインプログラム1
20の途中に挿入されたワーク授受動作制御プログラム
呼び出し指令「M201;」が実行されると、主軸台4
が移動し、チャック6とワークフィーダ3との間でワー
クを授受して次のワークに交換する動作が開始する。
【0065】即ち、メインプログラム120からワーク
授受動作制御プログラム呼び出し指令「M201;」が
出力されると、第1のサブプログラム121が呼び出さ
れて起動し、直ちに、第1のサブプログラム121に挿
入された呼び出し指令「M201;」により第2のサブ
プログラム122も呼び出して起動する(ステップ20
1)。このように、第1,第2のサブプログラム12
1,122は、ほぼ同時に起動し並行して処理を行う。
【0066】第1のサブプログラム121により、X軸
用サーボモータ20及びZ軸用サーボモータ26を駆動
して、主軸台4をワーク授受位置Dの加工済ワーク渡し
位置31の上部に移動させる(ステップ202)。即
ち、X軸方向のL1 位置(図4)に移動させる。主軸台
4は、加工済ワーク渡し位置31の上方に到着するとこ
ろで停止して、ワークフィーダ3の手順が第1の待ち合
わせに移行するまでワークフィーダ3の動作を待つ第1
の待ち合わせを行う(ステップ203)。
【0067】一方、ワークフィーダ3においては、起動
した第2のサブプログラム122により、所定の完了信
号(FIN信号)を第1のサブプログラム121側に返
す(ステップ301)。これは、ステップ201の呼び
出し指令(M201;)を完了信号待ちの状態にしない
ための出力である。ワークフィーダ3が旋回動作を停止
してパレット19が所定位置に位置決めされているか否
かを判別する(ステップ302)。停止していない時
は、ワーク授受動作ができないのでアラームを出力する
(ステップ303)。
【0068】ワークフィーダ3が所定位置に位置決めさ
れて停止している場合には、チャック6がワークを把持
しているか否かを判別し(ステップ304)、ワークを
把持している場合(例えば、ワークの加工が2個目以上
の場合)には、加工済ワーク渡し位置31に加工済ワー
ク8があるか否かを加工済ワーク用光電スイッチ51で
検出する(ステップ305)。加工済ワーク用光電スイ
ッチ51が、加工済ワーク8がない旨の信号を出力して
いる場合には、ステップ306に移行して、第1のサブ
プログラム121との第1の待ち合わせを行う。
【0069】ステップ305で、加工済ワーク渡し位置
31にワークがある旨の信号が加工済ワーク用光電スイ
ッチ51から出力されている場合には、未加工ワーク受
け取り位置30にワークがあるか否かを未加工ワーク用
光電スイッチ52により検出する(ステップ307)。
ワークがない場合には、ワークフィーダ3を動作させ
て、パレット19を一ピッチPだけ図1の反時計回り方
向に旋回させた後(ステップ308)、ステップ305
に戻る。ステップ307で、未加工ワーク受け取り位置
30のパレット19にもワークがあると判断された場合
には、加工済ワーク8を戻すための空いたパレット19
がないものとしてアラームが出力される(ステップ30
9)。即ち、パレット19上にワークがある場合には、
チャック6に把持しているワークとの衝突を避けるため
にアラームとしている。
【0070】第1のサブプログラム121の第1の待ち
合わせ(ステップ203)と、第2のサブプログラム1
22の第1の待ち合わせ(ステップ306)とが一致す
ると、第1,第2のサブプログラム121,122は次
の段階に移行する。以下同様に、第1,第2のサブプロ
グラム121,122の同一番号の待ち合わせが一致す
ると、次の段階に移行するようになっている。
【0071】第1のサブプログラム121では、加工済
ワーク渡し位置31で主軸台4が下降してパレット19
上に加工済ワーク8を載置する。即ち、Z軸方向に早送
りで加工済ワーク8の載置位置より所定量上方の位置ま
で移動後、所定の送り速度で載置位置まで下降させる。
例えば、載置位置を、機械固有データ及び可変データよ
り「−(H1 −l2 +e2 −e1 +f2 )」のように演
算し、演算された載置位置の所定量(例えば、5mm)
上方まで原点よりインクレメンタルで移動後、所定の送
り速度で5mm下降して加工済ワーク8を載置する(ス
テップ204)。チャック6の爪27を把持解除方向に
移動させて、加工済ワーク8を開放する(ステップ20
5)。次いで、主軸台4が、加工済ワーク渡し位置31
でX軸方向の移動が可能な高さ位置(中間高さ)まで上
昇した後(ステップ206)、第2のサブプログラム1
22によるワークフィーダ3の動作を待つ第2の待ち合
わせを行う(ステップ207)。
【0072】一方、第2のサブプログラム122では、
第1の待ち合わせの後(ステップ306)、処理を所定
時間だけ停止させるドウェルの後(ステップ310)、
第1のサブプログラム121が第2の待ち合わせ(ステ
ップ207)に進むまで待つ第2の待ち合わせを行う
(ステップ311)。両方のステップ207,311の
第2の待ち合わせが一致した後、次の動作に移行する。
【0073】第1のサブプログラム121では、中間高
さ位置にある主軸台4は、加工済ワーク渡し位置31か
ら未加工ワーク受け取り位置30にX軸方向に移動す
る。即ち、X軸方向のL2 位置(図4)に移動する。例
えば、主軸台4は(L2 -L1)の距離をインクレメンタ
ルで早送りで移動する(ステップ208)。チャック6
の爪27が開いていることを確認した後(ステップ20
9)、第2のサブプログラム122による動作を待つ第
3の待ち合わせを行う(ステップ210)。一方、第2
のサブプログラム122では、ステップ311の第2の
待ち合わせの後、加工を中断するために例えば操作盤
(図示せず)の払出しボタンが押されたか否かを判別す
る(ステップ312)。加工すべき未加工ワークは残っ
ているが旋盤1の運転を終了したい場合などに、この加
工の中断が行われる。
【0074】加工を中断しない場合には、未加工ワーク
受け取り位置30のパレット19上に未加工ワーク7が
あるか否かを、未加工ワーク用光電スイッチ52により
検出し(ステップ313)、未加工ワーク7がある場合
には、第1のサブプログラム121による動作を待つ第
3の待ち合わせを行う(ステップ314)。両方のステ
ップ210,314の第3の待ち合わせが一致すると、
次の動作に移行する。
【0075】第1のサブプログラム121では、第3の
待ち合わせ(ステップ210)の後、ステップ315の
実行によってオプショナルブロックスキップn(/n)
のスイッチがオンになっている場合には、「/n1 原点
復帰;/n1 M30;」で示されるステップ211を実
行する。ステップ211は加工動作を終了する場合に有
効になる。即ち、ステップ312で加工を中断するため
に払出しボタン(オプショナルブロックスキップnのス
イッチ)が押された(即ち、オンになった)時と、ステ
ップ313で未加工ワーク受け取り位置30に未加工ワ
ーク7がない場合に、ステップ315の「/n1ON」
の指令により、加工動作を終了するために、主軸台4を
X軸方向、Z軸方向に原点復帰させるとともに、エンド
オブプログラムのM機能命令「M30;」によりプログ
ラムの実行を停止する。このように、ステップ315の
「/n1 ON」の指令は、操作盤の払出しボタン(図示
せず)が押された時に、オプショナルスキップブロック
1 をオン状態にする指令である。また、スイッチがオ
フになっている場合にはスキップしてステップ212に
移行する。
【0076】主軸台4が、未加工ワーク受け取り位置3
0で中間高さ位置から未加工ワーク7を把持できる高さ
位置まで下降する。即ち主軸台4を、中間高さ位置よ
り、把持できる高さ位置の所定量上方の位置まで早送り
でZ軸方向に移動後、所定の送り速度で高さ位置まで下
降させる。例えば、高さ位置を、機械固有データ及び可
変データより「−(H2 −l1 +e2 −e1 +f1 )」
のように演算し、演算した高さ位置の所定量(例えば、
5mm)上方の位置まで主軸台4をZ軸方向に早送りで
移動後、所定の送り速度で高さ位置まで下降させる。
【0077】この場合は、確実にワークがチャック6の
爪27に密着するように、未加工ワーク受け取り位置3
0上のパレット19を、付勢部材の付勢力に抗して所定
量下降させた状態にして、ワークを受け取るのが好まし
い(ステップ212)。パレット19上に載置されてい
る未加工ワーク7をチャック6の爪27で把持する(ス
テップ213)。主軸台4が加工位置から最初に到着す
る加工済ワーク渡し位置31が、加工位置に近い方に配
置されているので、主軸台4の移動動作には無駄がな
い。
【0078】未加工ワーク7を把持する際には、チャッ
ク6の爪27の当接面135を未加工ワーク7の端面1
36に押し当てた後、高さ調整のデータ108の値f1
に基づいて、未加工ワーク7を更に所定距離(例えば、
数mm)下方に押し込んでいる。未加工ワーク7が下方
に押されると、未加工ワーク7の端面136は、支持装
置42の付勢力によりチャック6の爪27の当接面13
5に強く密着し、この状態で爪27を閉じて未加工ワー
ク7をしっかりと把持する。
【0079】ステップ213でチャック6が未加工ワー
ク7を把持し、所定時間のドウェルの後(ステップ21
4)、主軸台4は、ワーク授受領域18から加工領域1
7の機械原点O0 に移動する(ステップ215)。次い
で、チャック6の爪27が閉状態で未加工ワーク7をし
っかりと把持しているのを確認した後(ステップ21
6)、第2のサブプログラム122の動作を待つ第4の
待ち合わせを行う(ステップ217)。
【0080】一方、第2のサブプログラム122では、
ステップ314の第3の待ち合わせの後、所定の時間の
ドウェルの後(ステップ316)、第1のサブプログラ
ム121の動作を待つ第4の待ち合わせを行う(ステッ
プ317)。両方のステップ217,317で第4の待
ち合わせが一致すると、第1のサブプログラム121
は、エンドオブサブプログラムのM機能命令「M9
9;」が出力されて(ステップ218)、メインプログ
ラム120における呼び出し指令「M201;」の次の
ブロックに移行し、加工(CUTTING )のためのNCプロ
グラムの指令によりワークを加工する動作が行われる。
【0081】即ち、X軸用サーボモータ20及びZ軸用
サーボモータ26を制御するとともに、主軸5を主軸モ
ータ71により所望の回転数で回転させて、工具22に
よりワークを切削加工する。このワークの加工が終了す
ると、メインプログラム120では、メインプログラム
呼び出し指令のM機能命令「M99;」でこのメインプ
ログラム120の先頭に戻り、以下同様の手順を繰り返
して未加工ワーク7を順次加工していく。
【0082】一方、第2のサブプログラム122では、
ステップ317の第4の待ち合わせの後、ワークフィー
ダ3は、パレット割出し指令により次の未加工ワーク7
を未加工ワーク受け取り位置30に割出す。即ち、パレ
ット旋回用駆動モータ131を回転制御して、駆動スプ
ロケット44を所定角度だけ反時計回りに回転させる。
駆動スプロケット44の回転によりチェーン41が旋回
運動すると、パレット19とキャスタ46が一体的に旋
回運動する。キャスタ46は、上面48上を転動しなが
ら移動する(ステップ318)。こうして、パレット1
9が一ピッチPだけ移動すると、未加工ワーク受け取り
位置30にあった空のパレット19が、加工済ワーク渡
し位置31に移動する。そして、次の未加工ワーク7を
載せたパレット19が、未加工ワーク受け取り位置30
に移動する。
【0083】パレット19の割出し動作がなされた後、
未加工ワーク受け取り位置30に未加工ワーク7が位置
決めされ、加工済ワーク渡し位置31は空になって、パ
レット割出し指令の実行が完了する。ステップ315で
「/n1 ON」の指令が出力された場合には、第1のサ
ブプログラム121の動作を待つ第3の待ち合わせに移
行し(ステップ319)、ステップ210の第3の待ち
合わせと一致したのち処理を終了する。
【0084】ステップ304でチャック6にワークがな
い場合(例えば、1個目のワークを加工する場合等)に
は、ステップ401に移行する。加工済ワーク渡し位置
31にワークがあるか否かを判別し(ステップ40
1)、ワークがない場合には、未加工ワーク受け取り位
置30に未加工ワーク7があるか否かを判別する(ステ
ップ402)。主軸台4は、加工領域17から加工済ワ
ーク渡し位置31にも移動するので、チャック6がワー
クを把持していなくても、移動するチャック6の爪27
と、途中の加工済ワーク渡し位置31にあるワークとが
干渉しないように爪27を開いておく必要がある。そこ
で、加工済ワーク渡し位置31にワークがある場合には
(ステップ401)、チャック6の爪27が閉じている
か否かを判別する(ステップ403)。爪27が開いて
いる場合にはステップ402に移行するが、爪27が閉
じている場合には爪27を開いた後(ステップ40
4)、ステップ402に移行する。
【0085】ステップ402で、未加工ワーク受け取り
位置30に未加工ワーク7がない場合には、ワークフィ
ーダ3を旋回動作させた後(ステップ405)、未加工
ワーク受け取り位置30に未加工ワーク7があるか否か
を判別する(ステップ406)。ステップ406で未加
工ワーク7がない場合には、旋回動作を一定時間停止さ
せるドウェルの後(ステップ407)、ステップ405
に戻って処理を繰り返す。所定回数繰り返しても未加工
ワークがない場合にはアラームを出力する。このことに
より、旋盤1が空加工を行ってしまうことを防止してい
る。ステップ402,406で未加工ワーク受け取り位
置30に未加工ワーク7がある場合には、第1のサブプ
ログラム121の動作を待つ第1の待ち合わせを行う
(ステップ408)。
【0086】両方のステップ203,408が一致した
後、所定時間のドウェルの後(ステップ409)、第1
のサブプログラム121の動作を待つ第2の待ち合わせ
を行う(ステップ410)。ステップ207,410の
第2の待ち合わせが一致した後、所定時間のドウェルを
行う(ステップ411)。その後、第1のサブプログラ
ム121の動作を待つ第3の待ち合わせを行う(ステッ
プ412)。
【0087】両方のステップ210,412の第3の待
ち合わせが一致した後、所定時間のドウェルの後(ステ
ップ413)、第1のサブプログラム121の動作を待
つ第4の待ち合わせを行う(ステップ414)。両方の
ステップ217,414の第4の待ち合わせが一致した
後、ステップ318と同様にワークフィーダ3を旋回動
作させて次の未加工ワーク7を割出した後(ステップ4
15)、処理を終了する。このようにして、メインプロ
グラム120と第1,第2のサブプログラム121,1
22により、ワーク授受の動作を制御することができ
る。
【0088】本発明では、NC装置70が、機械本体2
に加えてワークフィーダ3もNCプログラム83で制御
するので、待ち合わせ制御等を行うことにより、機械本
体2側の主軸台4など可動体の動作とワークフィーダ3
の動作のタイミングを図って良好にワークの授受を行う
ことができる。本発明では、ユーザ側作業者は、取扱い
に慣れているNCプログラム,NC装置操作画面(I/
O部メモリ画面)等でワークフィーダ3の状態を把握で
きることになり、PLCのシーケンスプログラムの複雑
なラダー図を監視する必要がない。その結果、操作が容
易になり、ワークフィーダ3に異常が生じた場合でもメ
ンテナンス作業が容易になる。
【0089】NCプログラム83に第1,第2のサブプ
ログラム121,122を設けて、これらのサブプログ
ラム121,122で、主軸台4やワークフィーダ3等
を制御してワーク授受動作をさせている。また、NCプ
ログラム型式で作成されたワーク授受動作制御プログラ
ムの一部を変更することにより、例えば、ワークフィー
ダ3の種類(例えば、平積み式,段積み式等)に対応可
能になる。即ち、第2のサブプログラム122を変更す
ることにより、多種多様の制御を容易に行うことができ
る。
【0090】本発明によれば、機械固有データは、工作
機械のメーカ側が工作機械の据付け時に設定入力済みな
ので、ユーザ側作業者は、この機械固有データの入力作
業を行う必要はない。ユーザ側作業者は、NCプログラ
ム83のメインプログラム120にワーク授受動作制御
プログラム呼び出し指令「M201;」を挿入するとと
もに、可変データの設定用画面106を呼び出して、加
工するワークに対応した軸線方向寸法など可変データを
入力するのみでよい。したがって、ワーク授受動作に関
するNCプログラムを作成する必要がないので、プログ
ラムミスを生じることがなく、また、主軸台等を衝突さ
せて機械本体に影響を与えることがない。
【0091】その結果、NC装置70が主軸台4の移動
位置を自動的に演算するとともに、ワーク授受動作制御
手段75とワークフィーダ制御部74との間で信号の受
け渡しを行って、主軸台4が移動してワーク授受動作を
行わせることができる。したがって、段取り作業の際に
ワークの種類毎に予め主軸台を移動させてデータを設定
するという煩雑で時間のかかる従来の教示操作が不要に
なるので、操作性が向上する。
【0092】本実施形態では、加工済ワーク用光電スイ
ッチ51を設けて、安全な条件の時にのみ、主軸台4な
ど可動体がワークフィーダ3側に移動できるようなイン
ターロックを設けている。これにより、可動体とワーク
フィーダ3との干渉を防止して安全性を高めることがで
きる。
【0093】なお、本実施形態では、ワークフィーダ3
はワークを平積みする構成の場合を示しているが、リフ
トを設けてこのリフトにワークを段積みする構成のワー
クフィーダであってもよい。この場合には、チャックと
ワークフィーダとの間でワークを授受する時にワークを
所定高さに位置決めするために、リフトを上昇させる動
作が加わることになる。また、ワーク受け取り位置とワ
ーク渡し位置を有するワークストッカ(ワークフィー
ダ)の場合を示しているが、一つのワーク授受位置で、
未加工ワークのワーク受け取りと加工済ワークのワーク
渡しとを兼ねるようにしてもよい。また、未加工ワーク
は、パレット上の所定の範囲内(即ち、チャックが把握
できる範囲内)に位置決めする必要がある。この位置決
めは、作業者が行ってもよいが、心出し装置をワーク受
け取り位置等に設けておくとさらに好適になる。
【0094】本実施形態の工作機械は主軸移動型の旋盤
なので、ロボット,ローダなどワーク搬送装置を設けな
くとも、ワークストッカと主軸との間で直接ワークの交
換を行って旋盤でワークの連続加工ができる。なお、各
図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0095】
【発明の効果】本発明に係るワーク授受制御方法は上述
のように構成したので、主軸台が移動してワークストッ
カとの間でワークの授受を行う主軸移動型工作機械にお
いて、主軸台を適正に移動動作させるための操作性及び
メンテナンス性等を向上させることができる。また、本
発明に係る数値制御装置は上述のように構成したので、
主軸移動型工作機械の可動体の動作とワークストッカの
動作のタイミングを図って、良好にワークの授受を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図8は本発明の実施形態の一例を示す
図で、図1は主軸移動型立て旋盤にワークフィーダを付
属させた全体平面図である。
【図2】図1の全体正面図である。
【図3】NC装置を含むブロック図である。
【図4】機械固有データの設定用画面を示す説明図であ
る。
【図5】可変データの設定用画面を示す説明図である。
【図6】ワーク授受制御の手順を示すフローチャートで
ある。
【図7】図6を詳細に示す図で、前記立て旋盤の可動体
の動作の手順を示すフローチャートである。
【図8】図6を詳細に示す図で、ワークフィーダの動作
の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 主軸移動型立て旋盤(主軸移動型工作機械) 2 機械本体 3 ワークフィーダ(ワークストッカ) 4 主軸台(可動体) 5 主軸(可動体) 6 チャック 7 未加工ワーク(ワーク) 8 加工済ワーク(ワーク) 19 パレット(ワーク載置部) 70 数値制御装置 75 ワーク授受動作制御手段 83 NC加工プログラム 94 機械固有データメモリ 95 可変データメモリ 98 ワーク授受動作制御プログラム 99 データ設定入力手段(入力手段) C 主軸軸線 M201 ワーク授受動作制御プログラム呼び出し指

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸を回転自在に支持する主軸台が前記
    主軸の軸線方向及びこの主軸軸線と直交する方向に移動
    して、前記主軸の下端に設けられたチャックとワークス
    トッカとの間でワークを授受する主軸移動型工作機械に
    おけるワーク授受制御方法であって、 前記主軸移動型工作機械を構成する機械本体と前記ワー
    クストッカとの間の位置関係を示すデータである機械固
    有データを設定し、 前記ワークに関するデータである可変データを設定し、 NC加工プログラムの所定の位置に挿入されたワーク授
    受動作制御プログラム呼び出し指令によりワーク授受動
    作制御プログラムを呼び出し、 このワーク授受動作制御プログラムを実行することによ
    り、前記機械固有データ及び前記可変データに基づい
    て、少なくとも前記主軸台にワーク授受動作をさせるよ
    うにしたことを特徴とする主軸移動型工作機械における
    ワーク授受制御方法。
  2. 【請求項2】 前記ワークストッカは、前記ワークを載
    置するワーク載置部が移動可能に設けられたものであ
    り、 前記ワーク授受動作制御プログラムは、前記ワークスト
    ッカの移動制御を行う手順を含むものであることを特徴
    とする請求項1に記載の主軸移動型工作機械におけるワ
    ーク授受制御方法。
  3. 【請求項3】 前記ワーク授受動作制御プログラムは、
    前記主軸移動型工作機械の前記主軸台及び前記チャック
    の動作と前記ワークストッカの動作との待ち合わせを行
    う手順を含むものであることを特徴とする請求項2に記
    載の主軸移動型工作機械におけるワーク授受制御方法。
  4. 【請求項4】 前記ワーク授受動作制御プログラムは、
    前記ワークストッカに設けられたワーク載置部に前記ワ
    ークが載置されているか否かを検出する手順を含むもの
    であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の主
    軸移動型工作機械におけるワーク授受制御方法。
  5. 【請求項5】 主軸を回転自在に支持する主軸台が前記
    主軸の軸線方向及びこの主軸軸線と直交する方向に移動
    して、前記主軸の下端に設けられたチャックとワークス
    トッカとの間でワークを授受する主軸移動型工作機械の
    数値制御装置であって、 前記主軸移動型工作機械を構成する機械本体と前記ワー
    クストッカとの間の位置関係を示すデータである機械固
    有データが記憶される機械固有データメモリと、 前記ワークに関するデータである可変データを記憶する
    可変データメモリと、 前記機械固有データ及び前記可変データを含むデータを
    入力する入力手段と、 NC加工プログラムの所定の位置に挿入されたワーク授
    受動作制御プログラム呼び出し指令によって呼び出され
    たワーク授受動作制御プログラムを実行することによ
    り、前記機械固有データと前記可変データに基づいて、
    少なくとも前記主軸台に前記ワークの授受動作をさせる
    ワーク授受動作制御手段とを備えたことを特徴とする主
    軸移動型工作機械の数値制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ワークストッカは、前記ワークを載
    置するワーク載置部が移動可能なものであり、 前記ワーク授受動作制御手段は、前記ワークストッカの
    制御手順を含む制御を行うものであることを特徴とする
    請求項5に記載の主軸移動型工作機械の数値制御装置。
  7. 【請求項7】 前記ワーク授受動作制御手段は、前記主
    軸台及び前記チャックの動作と前記ワークストッカの動
    作との待ち合わせ制御手順を含む制御を行うものである
    ことを特徴とする請求項6に記載の主軸移動型工作機械
    の数値制御装置。
  8. 【請求項8】 前記ワーク授受動作制御手段は、前記ワ
    ークストッカに設けられたワーク載置部に前記ワークが
    載置されているか否かを検出する手順を含む制御を行う
    ものであることを特徴とする請求項5,6又は7に記載
    の主軸移動型工作機械の数値制御装置。
JP4884098A 1998-02-14 1998-02-14 主軸移動型工作機械におけるワーク授受制御方法及び主軸移動型工作機械の数値制御装置 Pending JPH11226801A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6257108B1 (en) 1998-06-05 2001-07-10 Hitachi Seiki Co., Ltd. Work transfer method and apparatus in machine tool with movable spindle and machining system
US6912430B2 (en) * 2002-06-03 2005-06-28 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Execution device and debug device for motion program
KR20140083088A (ko) * 2012-12-24 2014-07-04 두산인프라코어 주식회사 공작기계의 가공물 자동 배출 제어 방법
CN112034783A (zh) * 2019-06-04 2020-12-04 发那科株式会社 机床控制装置以及机床
JP2020201913A (ja) * 2019-06-04 2020-12-17 ファナック株式会社 工作機械制御装置及び工作機械

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20140083088A (ko) * 2012-12-24 2014-07-04 두산인프라코어 주식회사 공작기계의 가공물 자동 배출 제어 방법
CN112034783A (zh) * 2019-06-04 2020-12-04 发那科株式会社 机床控制装置以及机床
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