JPH0722797Y2 - 光学的ビデオディスクプレーヤ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばレーザーディスクプレーヤ等の光学的
ビデオディスクプレーヤに関するものである。

〔従来の技術〕

従来、例えば、光学的ビデオディスクであるレーザーデ
ィスク（以下、LDと称する）には、記録信号として、画
像、および音声の信号であるビデオ信号が記録されてい
る他に、チャプターや経過時間を表示するための信号で
ある24ビットのコード信号が記録されている。

また、上記LDを再生するためのLDプレーヤは、一般に、
上記24ビットのコード信号を利用して、LDの順送り（FW
D）と逆送り（REV）とによるチャプターの頭出し、およ
びタイムサーチが行えるようになっている。即ち、チャ
プターの頭出しを行う場合では、LDプレーヤに備えられ
た操作回路の操作部のFWD・SKIPキー、あるいはREV・SK
IPキーをONすることで、LDプレーヤの再生手段としての
ピックアップ、スピンモータ、およびスライドモータの
作動が制御されて、再生中のLDのチャプターに対して、
１つ後、あるいは１つ前のチャプターの記録信号を再生
するようになっている。一方、タイムサーチを行う場合
では、LDの経過時間のコード信号を再生することによ
り、LDプレーヤに備えられた表示回路にディスクの経過
時間を表示し、LDプレーヤの使用者が、上記表示回路の
経過時間を確認し、操作回路の操作部を操作して、希望
の経過時間を入力することにより、ピックアップ、スピ
ンモータ、およびスライドモータの作動が制御されて、
希望の経過時間の記録信号を再生するようになってい
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、上記のLDには、コード信号にチャプターが記
録されていないもの、即ちコード信号に経過時間しか記
録されていないものが有る。そのため、このようなLDの
順送り、あるいは逆送りを従来のLDプレーヤで行う場合
には、チャプターの頭出しを行うことができず、タイム
サーチを行うことで、LDの順送り、あるいは逆送りを行
わなければならない。また、このタイムサーチは、チャ
プターの頭出しに比べて、操作が複雑であるため、結果
として、LDプレーヤの使用者に、複雑であり、且つ面倒
な操作を強いるという問題を有している。

〔課題を解決するための手段〕

本考案に係る光学的ビデオディスクプレーヤは、上記課
題を解決するために、ピックアップ、スピンモータ、お
よびスライドモータからなる再生手段を備えると共に、
画像、および音声のビデオ信号と、チャプター、および
経過時間の中、少なくとも経過時間のコード信号とを記
録信号として記録してなる光学的ビデオディスクを、上
記再生手段により再生する光学的ビデオディスクプレー
ヤにおいて、以下の手段を講じている。

即ち、光学的ビデオディスクのチャプターのコード信号
の有無を判定して、チャプターが有るときは、再生中の
光学的ビデオディスクの１つ後、あるいは１つ前のチャ
プターの記録信号を再生するように再生手段を制御し、
チャプター無しのときは、再生中の光学的ビデオディス
クの経過時間に所定の時間を加算、あるいは減算した経
過時間の記録信号を再生するように再生手段を制御する
再生制御手段を備えている。

〔作用〕

上記の構成によれば、ディスクの順送り、あるいは逆送
りによるチャプターの頭出しを行う際、再生制御手段に
より、ディスクのチャプターのコード信号の有無を判定
し、チャプターの有り、無しにそれぞれ応じて、再生手
段の作動を制御させるため、ディスクにチャプターのコ
ード信号が記録されていない場合でも、チャプターの頭
出しに相当する頭出しを行うことが可能になる。

〔実施例〕

本考案の一実施例を第１図および第２図に基づいて説明
すれば、以下の通りである。

本考案に係る光学的ビデオディスクプレーヤであるLDプ
レーヤは、第１図に示すように、収納位置に配されたデ
ィスク１の下方に、再生時にディスク１の記録信号を読
み取るピックアップ３を有している。このピックアップ
３は、スライドモータ４にて駆動されることにより、デ
ィスク１の半径方向に移動して、ディスク１の記録信号
を追従するようになっており、上記ディスク１は、スピ
ンモータ２を駆動されて回転するようになっている。ま
た、上記スピンモータ２、ピックアップ３、およびスラ
イドモータ４は、それぞれ後述のサーボ回路６によって
作動が制御されている。

さらに、本LDプレーヤは、ピックアップ３にて読み取ら
れたディスク１の記録信号である読取信号Ａを入力して
所定の処理を行う読取信号処理回路５と、スピンモータ
２、ピックアップ３、およびスライドモータ４の作動を
制御するサーボ回路６と、サーボ回路６を制御する再生
制御手段としてのマイクロコンピュータ７と、ディスク
１のチャプター、あるいは経過時間を表示するための表
示部を有する表示回路８と、操作部を有すると共に、こ
の操作部への入力動作をマイクロコンピュータ７へ伝達
する操作回路９とを備えている。

上記読取信号処理回路５は、ピックアップ３からの読取
信号Ａを入力すると、この読取信号Ａの中の画像、およ
び音声の信号であるビデオ信号Ｂを図示しない映像装置
に出力すると共に、読取信号Ａの中のチャプター、ある
いは経過時間の信号である24ビットのコード信号Ｃをマ
イクロコンピュータ７に出力するようになっている。

上記サーボ回路６は、マイクロコンピュータ７からのサ
ーボ制御信号Ｄを入力すると、これに応じた作動制御信
号Ｅ・Ｆ・Ｇを、スピンモータ２、ピックアップ３、お
よびスライドモータ４に、それぞれ出力するようになっ
ている。

上記マイクロコンピュータ７は、操作回路９の操作部へ
の入力動作に応じた操作回路９からのマイコン制御信号
Ｈを入力すると、入力動作に応じたサーボ制御信号Ｄを
サーボ回路６に出力する一方、読取信号処理回路５から
のコード信号Ｃを入力すると、このコード信号Ｃのチャ
プター、あるいは経過時間の表示を制御する表示制御信
号Ｉが表示回路８に出力されるようになっている。

上記表示回路８は、マイクロコンピュータ７からの表示
制御信号Ｉを入力すると、ディスク１のチャプター、あ
るいは経過時間が表示部に表示されるようになってい
る。

上記操作回路９は、本LDプレーヤの前面パネルに設けら
れた操作部を有している。この操作部は、PLAYキー9a、
STOPキー9b、REV・SKIPキー9c、FWD・SKIPキー9d、タイ
ムサーチキー9e、および０〜９テンキー9f…9oを備えて
おり、これらの操作キーを、個々にONすることで、所定
のマイコン制御信号Ｈをマイクロコンピュータ７に出力
するようになっている。

また、上記マイクロコンピュータ７は、セグメント7aを
備えている。このセグメント7aは、ディスク１の再生中
に、操作回路９のFWD・SKIPキー9dがONされると、読取
信号処理回路５からのコード信号Ｃにより、チャプター
の有無を判定し、チャプター有りの場合は、再生中のデ
ィスクの１つ後のチャプターの記録信号を再生するよう
に、サーボ回路６にサーボ制御信号Ｄを出力するように
なっている。一方、チャプター無しの場合は、再生中の
ディスク１の経過時間に所定の時間Δｘ分が加算された
経過時間の記録信号を再生するように、サーボ回路６に
サーボ制御信号Ｄを出力するようになっている。また、
上記セグメント7aは、ディスク１の再生中に、操作回路
９のREV・SKIPキー9cがONされると、読取信号処理回路
５からのコード信号Ｃにより、チャプターの有無を判定
し、チャプター有りの場合は、再生中のチャプターの１
つ前のチャプターの記録信号を再生するように、サーボ
回路６にサーボ制御信号Ｄを出力するようになってい
る。一方、チャプター無しの場合は、再生中のディスク
１の経過時間に所定の時間Δｘ分が減算された経過時間
の記録信号を再生するように、サーボ回路６にサーボ制
御信号Ｄを出力するようになっている。

上記の構成において、本LDプレーヤにおける再生動作時
には、操作回路９の操作部のPLAYキー9aをONすること
で、マイクロコンピュータ７にマイコン制御信号Ｈが出
力され、このマイクロコンピュータ７から、サーボ回路
６にサーボ制御信号Ｄが出力されることで、サーボ回路
６が作動制御信号Ｅ・Ｆ・Ｇにより、スピンモータ２、
ピックアップ３、およびスライドモータ４の作動を制御
させて、ディスク１を再生する。

上記ピックアップ３は、ディスク１の記録信号を読取信
号Ａとして読み取り、この読取信号Ａは、読取信号処理
回路５にて復調されて、ビデオ信号Ｂが映像装置に出力
され、コード信号Ｃがマイクロコンピュータ７に出力さ
れる。

上記映像装置は、ビデオ信号Ｂを画像、および音声とし
て再生する。一方、マイクロコンピュータ７は、コード
信号Ｃを表示制御信号Ｉに変換して、この表示制御信号
Ｉを表示回路８に出力する。そして、上記表示制御信号
Ｉを入力した表示回路８は、本LDプレーヤに備えられた
図示しないチャプター／経過時間の表示チャンネルの切
り替えにより、ディスク１のチャプター、あるいは経過
時間を表示部に表示する。

次に、本LDプレーヤを順送りするために、操作回路９の
FWD・SKIPキー9dをONすると、操作回路９からマイクロ
コンピュータ７にマイコン制御信号Ｈが出力される。こ
のマイコン制御信号Ｈはマイクロコンピュータ７のセグ
メント7aに入力され、第２図に示すように、ディスク１
のチャプターの有無が判定され（S1）、チャプターが有
れば、サーボ回路６を制御して、次のチャプターの頭出
しが行われる（S2）。一方、チャプターが無ければ、再
生中のディスク１の経過時間に対して所定の時間Δｘ分
だけ、後の経過時間の頭出しが行われる（S3）。尚、本
LDプレーヤを、逆送りするために、操作回路９のREV・S
KIPキー9cをONしたときも、上記の順送りと同様に、チ
ャプターの有無をセグメント7aが判定して、所定の頭出
しを行うものである。

〔考案の効果〕

本考案に係る光学的ビデオディスクプレーヤは、以上の
ように、光学的ビデオディスクのチャプターのコード信
号の有無を判定して、チャプターが有るときは、再生中
の光学的ビデオディスクの１つ後、あるいは１つ前のチ
ャプターの記録信号を再生するように再生手段を制御
し、チャプター無しのときは、再生中の光学的ビデオデ
ィスクの経過時間に所定の時間を加算、あるいは減算し
た経過時間の記録信号を再生するように再生手段を制御
する再生制御手段を備えている構成である。

これにより、ディスクの順送り、あるいは逆送りによる
チャプターの頭出しを行う際、再生制御手段により、デ
ィスクのチャプターのコード信号の有無を判定し、チャ
プターの有り、無しにそれぞれに応じて、再生手段の作
動を制御させるため、ディスクにチャプターのコード信
号が記録されていない場合でも、チャプターの頭出しに
相当する頭出しを行うことが可能になる。このため、プ
レーヤの使用者は、ディスクにチャプターが記録されて
いない場合でも、ディスクを容易に順送り、あるいは逆
送りすることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例を示すものであ
る。 第１図はLDプレーヤの要部の構成を示すブロック図であ
る。 第２図はディスクの頭出しの手順を示すフローチャート
である。 １はディスク、２はスピンモータ、３はピックアップ、
４はスライドモータ、７はマイクロコンピュータ（再生
制御手段）である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ピックアップ、スピンモータ、およびスラ
   イドモータからなる再生手段を備えると共に、画像、お
   よび音声のビデオ信号と、チャプター、および経過時間
   の中、少なくとも経過時間のコード信号とを記録信号と
   して記録してなる光学的ビデオディスクを、上記再生手
   段により再生する光学的ビデオディスクプレーヤにおい
   て、 光学的ビデオディスクのチャプターのコード信号の有無
   を判定して、チャプターが有るときは、再生中の光学的
   ビデオディスクの１つ後、あるいは１つ前のチャプター
   の記録信号を再生するように再生手段を制御し、チャプ
   ター無しのときは、再生中の光学的ビデオディスクの経
   過時間に所定の時間を加算、あるいは減算した経過時間
   の記録信号を再生するように再生手段を制御する再生制
   御手段を備えていることを特徴とする光学的ビデオディ
   スクプレーヤ。