JPH07227929A - 複合発泡成形体、それを用いる多層成形体及びそれらの製造方法 - Google Patents

複合発泡成形体、それを用いる多層成形体及びそれらの製造方法

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JPH07227929A
JPH07227929A JP6249299A JP24929994A JPH07227929A JP H07227929 A JPH07227929 A JP H07227929A JP 6249299 A JP6249299 A JP 6249299A JP 24929994 A JP24929994 A JP 24929994A JP H07227929 A JPH07227929 A JP H07227929A
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博之 杉本
Shukuyu Nakatsuji
淑裕 中辻
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Masayuki Tatsumi
雅之 辰巳
Kenzou Chikanari
謙三 近成
Satoru Funakoshi
覚 舟越
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Abstract

(57)【要約】 【構成】熱可塑性エラストマーを含むパウダー組成物か
ら成形された非発泡層と、下記(B)のポリエチレン系
発泡性パウダー組成物から成形された発泡層とを有する
ことを特徴とする複合発泡成形体。(B)(a) エチレン
単位が20〜99.9wt%、不飽和カルボン酸グリシジルエス
テル又は不飽和グリシジルエーテル単位が0.1 〜30wt
%、グリシジルエステル以外のエチレン系不飽和エステ
ル単位が0〜50wt%からなるグリシジル基含有エチレン
系共重合体と、該共重合体100wt 部に対して(b) カルボ
キシル基を2個以上有しかつ分子量が1500以下であるカ
ルボン酸類を0.1 〜30wt部、(c) 熱分解型発泡剤を0.1
〜20wt部含有するポリエチレン系発泡性パウダー組成
物。 【効果】本発明の複合発泡成形体はクッション性に優れ
るのみならず発泡層の発泡倍率が高くしかも軽量性、ク
リーン性にも優れるので種々の分野で使用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の熱可塑性エラス
トマーを含むパウダー組成物から成形された非発泡層
と、特定のポリエチレン系発泡性パウダー組成物から成
形された発泡層とを有することを特徴とする複合発泡成
形体、それを用いる多層成形体及びそれらの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】従来よ
り、皮しぼ、ステッチ等の複雑な模様を有する非発泡層
と、発泡層とを有する複合発泡成形体は、自動車内装材
等の表皮材として使用されており、粉末成形法により、
塩化ビニル系樹脂パウダー組成物から得られる非発泡層
に塩化ビニル系樹脂発泡性パウダー組成物から得られる
発泡層を裏打ちすることにより製造することも知られて
いる。しかしながら、塩化ビニル系樹脂を用いた複合発
泡成形体は、軽量性に劣るのみならず用済み品を焼却処
分する場合おいて酸性物質を発生し、大気汚染、酸性雨
等を惹起し、クリーン性にも劣るという欠点があり、十
分満足し得るものではない。
【0003】本発明者らは、かかる欠点を解消した複合
発泡成形体として、エチレン・α−オレフィン系共重合
体ゴムとポリオレフィン系樹脂との組成物からなる熱可
塑性エラストマー、またはエチレン・α−オレフィン系
共重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との部分架橋型組
成物からなる熱可塑性エラストマーを含むパウダー組成
物をから成形された非発泡層と、熱分解型発泡剤と上記
エラストマー等を含む発泡性パウダー組成物から成形さ
れた発泡層とを有する複合発泡成形体を提案している
(特開平 5-473号公報、特開平 5-228947 号公報、特開
平 5-208467 号公報) 。しかしながら、かかる複合発泡
成形体は、軽量性、クリーン性に優れかつ発泡層の発泡
倍率が高いという点では優れているものの、反発弾性す
なわちクッション性が充分ではなく必ずしも充分満足し
得るものではなかった。
【0004】この様な状況下、本発明者らは、クッショ
ン性にも優れた複合発泡成形体を製造すべく鋭意検討を
重ねた結果、発泡性パウダー組成物として、グリシジル
基を有するエチレン系共重合体と、カルボキシル基を2
個以上有するカルボン酸と熱分解型発泡剤からなる特定
のエチレン系発泡性パウダー組成物をを使用すれば、ク
ッション性に優れしかも発泡倍率の高い発泡層を有する
複合発泡成形体を与えることを見出すとともに、更に種
々の検討を加えて本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は下記
(A)の熱可塑性エラストマーを含むパウダー組成物か
ら成形された非発泡層と、下記(B)のポリエチレン系
発泡性パウダー組成物から成形された発泡層とを有する
ことを特徴とするクッション性に優れた複合発泡成形
体、それを用いる多層成形体及びそれらの製造方法を提
供するものである。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
オレフィン系樹脂との組成物からなる熱可塑性エラスト
マー、またはエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
とポリオレフィン系樹脂との部分架橋型組成物からなる
熱可塑性エラストマーであって、複素動的粘度η* (1)
が 1.5×105 ポイズ以下であり、かつニュートン粘性指
数nが0.67以下である熱可塑性エラストマー。 (B)(a) エチレン単位が20〜99.9wt%、不飽和カルボ
ン酸グリシジルエステル又は不飽和グリシジルエーテル
単位が0.1 〜30wt%、グリシジルエステル以外のエチレ
ン系不飽和エステル単位が0〜50wt%からなるグリシジ
ル基含有エチレン系共重合体と、該共重合体100wt 部に
対して(b) カルボキシル基を2個以上有しかつ分子量が
1500以下であるカルボン酸類を0.1 〜30wt部、(c) 熱分
解型発泡剤を0.1 〜20wt部含有するポリエチレン系発泡
性パウダー組成物。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明は
発泡層原料として、(B)のポリエチレン系発泡性パウ
ダー組成物すなわち(a) エチレン単位が20〜99.9wt%、
不飽和カルボン酸グリシジルエステル又は不飽和グリシ
ジルエーテル単位が0.1 〜30wt%、グリシジルエステル
以外のエチレン系不飽和エステル単位が0〜50wt%から
なるグリシジル基含有エチレン系共重合体と、該共重合
体100wt 部に対して(b) カルボキシル基を2個以上有し
かつ分子量が1500以下であるカルボン酸類を0.1 〜30wt
部、(c) 熱分解型発泡剤を0.1 〜20wt部含有するポリエ
チレン系発泡性パウダー組成物を用いることを特徴とす
るものである。
【0007】ここで、発泡性パウダー組成物(B)の一
成分であるグリシジル基含有エチレン系共重合体(a) の
原料の不飽和カルボン酸グリシジルエステル又は不飽和
グリシジルエーテルとしては、下記一般式で示される化
合物が挙げられる。 (Rは、炭素数2〜18のアルケニル基を、Xは、カルボ
ニルオキシ基、メチレンオキシ基、フェニレンオキシ基
を表す。)
【0008】かかる化合物の代表例としては、例えばグ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イ
タコン酸グリシジルエステル、アリルグリシジルエーテ
ル、メタアリルグリシジルエーテル、スチレン-p- グリ
シジルエーテル等が挙げられる。不飽和カルボン酸グリ
シジルエステル、不飽和グリシジルエーテル単位は、エ
チレン系共重合体中に、通常0.1 〜30wt%、好ましくは
0.5 〜20wt%含有される。
【0009】またグリシジルエステル以外のエチレン系
不飽和エステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、等のカルボン酸のビニルエステル類、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル等のα,β−不飽和カルボン酸のエステル類が挙げら
れる。酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ルが好ましく使用される。グリシジルエステル以外のエ
チレン系不飽和エステル単位は、エチレン系共重合体中
に含有されなくてもよいが、50wt%以下であれば含有し
得る。50wt%を超えると成形体の耐熱性が低下するのみ
ならず粉末成形を実施する場合には、粉末にした時に粉
体流動性が著しく悪化して粉末成形しにくくなるため、
エチレン系不飽和エステル単位を含有したものを用いる
場合は、通常50wt%以下のものが使用される。
【0010】本発明に使用される発泡性パウダー組成物
(B)の成分の一つであるエチレン系共重合体(a) は、
上記のようなモノマー単位を含有するものであるが該共
重合体は、例えば、ラジカル発生剤の存在下、500 〜40
00気圧、100 〜300 ℃で溶媒や連鎖移動剤の存在下また
は不存在下に共重合させることにより製造し得る。また
ポリエチレンとグリシジル基を有する不飽和化合物とラ
ジカル発生剤等からなる混合物を、押出機等を用いるこ
とにより溶融グラフト重合することにより製造すること
もできる。
【0011】エチレン系共重合体(a) は、メルトフロー
レート(MFR、JIS K6730 に準拠) が、5g/10 分未満
のものを用いると発泡倍率が低下する傾向にあるので、
5g/10 分以上のものが通常使用される。 MFRが10g/
10分以上のものを使用することが好ましい。
【0012】本発明に使用される発泡性パウダー組成物
(B)の他の成分であるカルボン酸類(b) としては、カ
ルボキシル基を2個以上有しかつ分子量が1500以下であ
るカルボン酸が使用される。固体であっても液状であっ
ても使用し得る。具体化合物としては、例えばシュウ
酸, マレイン酸, マロン酸, フタール酸,フマール酸,
コハク酸、2,3-ジメチルコハク酸、2-エチル-2- メチル
コハク酸、2-フェニルコハク酸、2-ヒドロキシコハク酸
等のコハク酸類、グルタル酸、3-メチルグルタル酸、2,
4-ジメチルグルタル酸、3,3-ジメチルグルタル酸等のグ
ルタル酸類、アジピン酸、3-メチルアジピン酸等のアジ
ピン酸類、セバシン酸、1,4-シクロヘキサンカルボン
酸、テレフタール酸、イソフタール酸、5-メチルイソフ
タール酸、5-メトキシイソフタール酸、5-ヒドロキシイ
ソフタール酸等のフタール酸類、
【0013】1,3,5-ベンゼントリカルボン酸、1,2,4-ベ
ンゼントリカルボン酸等のベンゼントリカルボン酸類、
1,2,3-プロパントリカルボン酸、2-フェニル-1,2,3- プ
ロパントリカルボン酸、3-フェニル-1,2,3- プロパント
リカルボン酸、2-ヒドロキシ-1,2,3- プロパントリカル
ボン酸、3-ヒドロキシ-1,2,3- プロパントリカルボン酸
等のプロパントリカルボン酸類、ピロメリット酸などが
挙げられる。中でも、水中における第一酸解離定数が50
×10-5以下のものが好ましく使用される。
【0014】カルボン酸類(b) は、共重合体(a)100wt部
に対して、0.1 〜30wt部、好ましくは1〜20wt部使用さ
れる。0.1wt 部未満の場合は、反発弾性の良好な発泡体
は得られず、また30wt部を超えて用いた場合は、発泡倍
率が低下し、発泡体が硬くなるため、反発弾性の良好な
発泡体は得らない。
【0015】また本発明に用いられる発泡性パウダー組
成物(B)のもう一方の成分である熱分解型発泡剤(c)
としては、共重合体(a) の溶融温度より高い分解温度を
有する発泡剤が使用される。例えば、分解温度が約120
〜230 ℃程度もの、好ましくは約150 〜230 ℃程度のも
のが用いられる具体化合物としては、例えばアゾジカル
ボンアミド、2,2'- アゾビスイソブチロニトリル、ジア
ゾジアミノベンゼン等のアゾ化合物、ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド、ベンゼン-1,3- スルホニルヒドラジド、
ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジド、ジ
フェニルオキシド-4,4'-ジスルホニルヒドラジド、4,4'
- オキシビス( ベンゼンスルホニルヒドラジド) 、p-ト
ルエンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド
化合物、
【0016】N,N'- ジニトロソペンタメチレンテラミ
ン、N,N'- ジニロソ-N,N'-ジメチルテレフタルアミド等
のニトロソ化合物、テレフタルアジド、p-第三ブチルベ
ンズアジド等のアジド化合物、重炭酸ナトリウム、重炭
酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等の炭酸塩が挙げら
れる。 中でも、アゾジカルボンアミドが好ましく使用
される。また熱分解型発泡剤(c) は、共重合体(a)100wt
部に対して、通常 0.1〜20wt部、好ましくは5〜10wt部
使用される。
【0017】本発明に使用される発泡性パウダー組成物
(B)は、上記のような共重合体(a) とカルボン酸類
(b) と熱分解型発泡剤(c) を含有するものであるが、か
かる成分の他に、必要に応じて、例えばフェノール系、
サルファイド系、フオスファイト系、アミン系、または
アミド系安定剤のような耐熱安定剤、老化防止剤、耐候
安定剤、帯電防止剤、金属石鹸、滑剤、顔料、更には発
泡助剤、発泡抑制剤、液状コーテイング剤、離型剤等も
配合し得る。配合は、発泡剤(c) の分解温度未満の温度
でかつ共重合体(a) とカルボン酸(b) とが架橋反応しな
い温度で通常実施される。
【0018】これらの成分を配合するに当たっては、例
えば、粉末成形用のパウダー組成物を製造する場合は、
通常ジャケット付きのブレンダーや高速回転ミキサー等
が使用される。中でもスーパーミキサーのような剪断力
を加えることにより粉体の互着を防止し得る配合機が好
ましく使用される。この場合、剪断発熱による粉体の熱
融着防止のため、通常ジャケットにより除熱しながら配
合される。またこの場合、共重合体(a) としては、予め
粉砕したパウダーが通常使用される。その平均粒径はタ
イラー標準篩で32メッシュ以下が通常であり、好ましく
は40〜100 メッシュである。カルボン酸類(b) として、
固体状のものを用いる場合は、通常100 μm 以下の微粉
末のものが使用される。 液状のものを用いる場合は、
通常、共重合体(a)パウダーと混合した後、熱分解型
発泡剤(c) を混合する方法が採用される。
【0019】また、押出機等を用いて共重合体(a) 、カ
ルボン酸(b)、熱分解型発泡剤(c)等を混練した後、ガ
ラス転移点以下の温度で粉砕することにより粉末成形用
のパウダー組成物を製造することもできる。この場合
も、パウダー組成物の平均粒径はタイラー標準篩で32メ
ッシュ以下が通常であり、好ましくは40〜100 メッシュ
である。
【0020】本発明の複合発泡成型体は、(A)の熱可
塑性エラストマーを含むパウダー組成物から成形された
非発泡層と、上記のような特定のポリエチレン系発泡性
パウダー組成物(B)から成形された発泡層とを有する
ものであるが、(A)の熱可塑性エラストマーを構成す
る一成分であるエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴ
ムとしては、例えば、エチレン・プロピレン共重合体ゴ
ム、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム
等のオレフィンを主成分としたゴムが挙げられる。非共
役ジエンとしては、例えばジシクロペンタジエン、エチ
リデンノルボルネン、1,4-ヘキサジエン、シクロオクタ
ジエン、メチレンノルボルネン等が挙げられる。このよ
うなエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムの中で
も、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネンゴ
ム(以下EPDMと称する)がより好ましく使用され、
これを用いると、耐熱性、引張特性等に優れたエラスト
マーが得られる。
【0021】エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
のムーニー粘度(ASTM D-927-57Tに準じて100 ℃で測
定したムーニー粘度(ML1+4 100 ℃))は、通常130 以
上350 以下、好ましくは200 以上300 以下である。また
エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムは、これにパ
ラフィン系プロセスオイル等の鉱物油系軟化剤を添加
し、油展オレフィン系共重合体ゴムの形で使用すること
もできる。この場合には溶融流動性が向上するのみなら
ず成形体の柔軟性が向上するので好ましい。鉱物油系軟
化剤の添加量は、エチレン・α−オレフィン系共重合体
ゴム 100重量部当たり、通常120 wt部以下、好ましくは
30〜120wt 部である。
【0022】また熱可塑性エラストマー(A)を構成す
る他の成分であるポリオレフィン系樹脂としては、ポリ
プロピレン、プロピレンとエチレンの共重合体、プロピ
レンとプロピレン以外のα−オレフィンの共重合体が好
ましく用いられる。特に、プロピレンとブテンとの共重
合体樹脂を用いることにより、成形体の硬度を下げるこ
とも可能である。
【0023】ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレー
ト(MFR、JIS K-7210に準拠し、230 ℃、2.16kg荷重
で測定)が、20g /10分未満の場合は、粉末成形時にパ
ウダー同士が溶融付着し難くなり成形体の強度が低下す
るので、通常20g /10分以上のものが使用される。好ま
しくは50g /10分以上である。
【0024】本発明で使用される熱可塑性エラストマー
(A)は、上記のようなエチレン・α−オレフィン系共
重合体ゴムとポリオレフィン系樹脂との組成物、または
該組成物を動的架橋した部分架橋型組成物を含むもので
あるが、エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとオ
レフィン系樹脂の比率は、重量比で通常5:95〜80:20
であることが好ましい。
【0025】部分架橋型組成物を製造するに当たって
は、架橋剤として有機過酸化物が通常用いられる。有機
過酸化物としては、ジアルキルパーオキサイドが好まし
く用いられる。また、ビスマレイミド化合物などの架橋
助剤の存在下、ごく少量の有機過酸化物を用いて動的架
橋することが好ましく、この場合には、エチレン・α−
オレフィン系共重合体ゴムが適度に架橋されて耐熱性が
向上すると同時に高流動が得られる。 架橋剤は、エチ
レン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリオレフィン
系樹脂との合計量100 wt部あたり、1.5 wt部以下、好ま
しくは0.6 wt部以下用いられ、有機過酸化物は、0.2 wt
部以下、好ましくは0.1WT 部以下、より好ましくは0.07
wt部以下用いられる。動的架橋は、一軸混練押出あるい
は二軸混練押出等の連続混練押出による方法が好適であ
る。二軸混練押出による場合は、剪断速度<103sec-1
押出架橋を行なうとエチレン・α−オレフィン系共重合
体ゴムの分散粒子径が大きくなり本発明の粘度条件を実
現することが難しくなるので、剪断速度≧103sec-1で連
続押出架橋を行なうことが好ましい。
【0026】本発明における熱可塑性エラストマー
(A)は、複素動的粘度η* (1) が1.5×105 ポイズ以
下、好ましくは1.0 ×105 ポイズ以下であり、かつニュ
ートン粘性指数nが0.6 未満、好ましくは0.59以下であ
る。複素動的粘度η* (1) は、250 ℃、周波数1ラジア
ン/秒で測定した値であり、1.5 ×105 ポイズを超える
と該エラストマーのパウダーは、金型面上で溶融流動し
なくなり、加工時の剪断速度が1sec -1以下の非常に低
い粉末成形法では成形ができなくなる。また、ニュート
ン粘性指数nは、上記複素動的粘度η* (1) と周波数10
0 ラジアン/秒で測定した複素動的粘度η* (100) とを
用いて次式で算出される値である。 n={logη* (1) −logη* (100) )}/2 ニュートン粘性指数nが0.6 を超えると、仮に複素動的
粘度η* (1) が1.5 ×105 ポイズ以下であっても、複素
動的粘度の周波数依存性の度合いが大きくなり、粉末成
形のように成形時の賦形圧力が1kg/cm2 以下と非常に
小さい成形法では溶融したエラストマーパウダー粒子同
士の熱融着が不完全になり機械的物性の低い成形体が得
られる傾向にあり好ましくない。
【0027】本発明においては、熱可塑性エラストマー
として、部分架橋型組成物を用いる場合は、未架橋のエ
チレン−α−オレフィン共重合体ゴムあるいはエチレン
−α−オレフィン共重合体樹脂を、エラストマー100 wt
部に対し50wt部以下ブレンドして使用し、成形体の柔軟
性をより向上させることもできる。この場合のα−オレ
フィンは、プロピレン及びブテン等が単独または併用し
て用いられる。特にエチレン含有量が40〜90重量%、好
ましくは70〜85重量%のエチレン−プロピレン共重合体
ゴムでML1+4 100 ℃が50以下のものが好ましい。
【0028】本発明における熱可塑性エラストマーを含
むパウダー組成物は、上記のような熱可塑性エラストマ
ーを含む組成物を、ガラス転移温度以下の低温で粉砕す
ることにより通常製造される。例えば液体窒素による冷
凍粉砕法が好適に用いられる。−70℃以下、好ましくは
−90℃以下まで冷却したエラストマー組成物ペレットを
ボールミル等の衝撃式粉砕機を用いた機械的粉砕法によ
り得ることができる。−70℃より高い温度で粉砕する
と、粉砕したエラストマーパウダーの粒径が粗くなり、
粉末成形性が低下するので好ましくない。粉砕操作中に
ポリマー温度がガラス転移温度以上になるのを防ぐた
め、発熱が少なく、粉砕効率の高い方法が好ましい。ま
た、粉砕装置はそのものが外部冷却によって冷却されて
いることが好ましい。 得られたエラストマーパウダー
は、全重量の95%以上がタイラー標準篩の32メッシュを
通過する程度にまで粉砕されていることが好ましい。32
メッシュの篩上累積率が5%を越えると、粉砕成形時に
厚みムラが生じる原因の1つとなり得る。この厚みムラ
は成形品の柔軟性にムラを与え、折れジワを起こし易く
なるなど成形体の商品価値をそこなう要因となり得る。
【0029】また本発明における熱可塑性エラストマー
を含むパウダー組成物は、内部添加離型剤を含有しても
良く、その内部添加離型剤として好適にはメチルポリシ
ロキサン化合物が使用される。この場合のメチルポリシ
ロキサン化合物は、25℃における粘度が20センチストー
クス以上であることが好ましく、より好適には50〜5000
センチストークスである。粘度が大きくなりすぎると、
離型剤としての効果が減少する。内部添加離型剤の含有
量は、パウダー組成物100wt 部あたり2wt部以下であ
り、2重量部より多くなると、エラストマーパウダー間
の熱融着を阻害し、機械的物性に劣った成形体しか得ら
れなくなる恐れがあり、また金型表面に離型剤がブリー
ドし、金型が汚染され恐れもあり好ましくない。
【0030】内部添加離型剤を含有せしめるに当たって
は、粉末化前後のいずれの時点で実施することができ
る。また、本発明における熱可塑性エラストマーを含む
パウダー組成物は、フェノール系、サルファイト系、フ
ェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系または
アミド系安定剤のような公知の耐熱安定剤、老化防止
剤、耐候安定剤、帯電防止剤、金属石けん、ワックス等
の滑剤、着色用顔料等を含有することができる。含有さ
せるにあたっては、粉末化前後のいずれの時点で実施し
ても良い。
【0031】本発明の複合発泡成形体は、例えば(A)
の熱可塑性エラストマーを含むパウダー組成物から成形
された非発泡層に、(B)のポリエチレン系発泡性パウ
ダー組成物から成形された発泡層を裏打ちすることによ
り成形されるが、成形するにあたっては、粉末成形法が
通常採用される。粉末成形法としては、例えば流動浸漬
法、粉末焼結法、静電塗装法、粉末溶射法、粉末回転成
形法、粉末スラッシュ成形法(特開昭58-132507 号公
報) 等が挙げられるが、特に粉末スラッシュ成形法を採
用することが好ましい。
【0032】粉末スラッシュ成形法を採用する場合は、
例えば、(1) 熱可塑性エラストマーパウダー組成物を入
れた容器と、パウダーの溶融温度より充分高温に加熱さ
れた内部に複雑な模様を有する金型とを、合わせて一体
化し、これを回転および/または揺動させながらパウダ
ーをキャビティーに付着、溶融させ、余剰のパウダーを
容器中へ排出する、(2) 次いで、該容器を取り外し、発
泡性組成物を入れた容器を、発泡性組成物の溶融温度よ
り充分高温に加熱された前記で得られた非発泡層を有す
る金型に、上記と同様に一体化し、これを上記と同様に
して発泡性組成物を容器から非発泡層内に付着、溶融さ
せ、余剰のパウダー組成物を容器中へ排出し、(3) しか
る後、該容器を取り外し、得られた成形体を加熱発泡さ
せることにより製造し得る。また本発明の複合発泡成形
体は、非発泡層−発泡層−非発泡層からなる複合層を有
することもできる。この場合は、上記(1) 、(2) を実施
した後、(1) を再度実施し、しかる後に(3) を実施する
ことにより製造し得る。また非発泡層と発泡層の間に、
(B)のポリエチレン系発泡性パウダー組成物より熱分
解型発泡剤(c) を除いた非発泡性組成物から得られる中
間層を形成させることもできる。この場合、非発泡層と
発泡層との密着性がより向上した複合発泡成形体が得ら
れる。
【0033】粉末成形に使用される金型加熱方式は、特
に制限されるものではなく、例えば、ガス加熱炉方式、
電気加熱炉方式、熱媒体油循環方式、熱媒体油または熱
流動砂内への浸漬方式あるいは高周波誘導加熱方式等が
挙げられ、溶融したパウダー組成物を発泡させる際に
も、これらの加熱源を利用することができる。また粉末
成形温度は、通常160 〜300 ℃であり、好ましくは、18
0 〜280 ℃である。成形時間は、特に制限されるもので
はなく、成形体の大きさ、成形体の厚み等により適宜選
択される。発泡層を発泡させる温度は、通常180 〜280
℃であり、好ましくは1800〜260 ℃である。発泡時間
は、特に制限されるものではなく、発泡層の厚みや発泡
倍率により適宜選択される。
【0034】かくして、本発明の複合発泡成形体が得ら
れるが、本発明の複合発泡成形体は反発弾性すなわちク
ッション性に優れるのみならず発泡層の発泡倍率が高く
しかも軽量性、クリーン性にも優れるので種々の分野で
使用し得る。 とりわけ多層成形体の表皮層として好ま
しく使用される。
【0035】本発明の複合発泡成形体を表皮層とした多
層成形体としては、芯材として、例えばポリプロピレ
ン、プロピレン−αオレフィン共重合体、プロピレン−
エチレン共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン
系樹脂、メタクリル樹脂等の熱可塑性樹脂、半硬質ウレ
タン、硬質ウレタン、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を
用いた多層成形体が挙げられる。なかでも熱可塑性樹脂
としてはポリプロピレンが、熱硬化性樹脂としては硬質
ウレタンが好ましく使用される。また、本発明で用いる
熱可塑性樹脂には、無機充填剤、ガラス繊維等の各種充
填剤、顔料、滑剤、帯電防止剤、安定剤等の各種添加剤
を必要に応じて含有せしめることができる。
【0036】表皮層と熱可塑性樹脂層とを貼合一体化す
る方法としては、例えば、粉末成形法により得られた表
皮層を、粉末成形用の金型キャビティー面に保持したま
ま、圧縮成形用の雌または雄金型内のモールドベースと
一体化し、該表皮層内面(発泡層側)と雌または雄金型
間に熱可塑性樹脂溶融体を供給し、雌雄金型を型締して
表皮層と熱可塑性樹脂とを貼合一体化する方法が挙げら
れる。この方法によれば、金型の模様が転写された表皮
層が該金型に保持されたまま熱可塑性樹脂の成形に供さ
れるので、模様がくずれることない多層成形体が得られ
る。また、表皮層を成形するための金型と熱可塑性樹脂
を成形するための金型とは、必ずしも同一のものを使用
する必要はなく、例えば表皮層を金型から脱型して、こ
れを別の雌雄金型の一方に保持し、該表皮層ともう一方
の金型間に熱可塑性樹脂溶融体を供給し、雌雄金型を型
締して表皮材と熱可塑性樹脂とを貼合一体化することも
できる。
【0037】熱可塑性樹脂の溶融体を供給するにあたっ
ては、雌雄金型が未閉鎖の間に供給しながらまたは供給
した後金型を型締する方法が好ましく、金型を型締した
状態で樹脂を供給する方法と比較して表皮層のずれがす
くなく、模様の転写度も向上した多層成形体が得られ
る。熱可塑性樹脂溶融体の供給方法は、特に限定される
ものではなく、例えば、雌雄金型のうちの表皮層の裏面
と対向する金型内に設けた樹脂通路から供給することが
できる。また、溶融樹脂の供給ノーズを雌・雄金型間に
挿入して、溶融樹脂を供給し、供給後、供給ノーズを系
外に後退させて雌雄金型を閉鎖して成形してもよい。ま
た横型締めの成形装置を用いてもよい。
【0038】雌雄金型としては、雌雄金型の外周が摺動
して閉鎖するタイプの金型を用いることもできる。この
ような雌雄金型の摺動面のクリアランスを表皮層の厚み
と略等しくすることにより、成形品の端末で表皮材を余
らせた形で成形し、成形後、余った表皮材を成形品の裏
面に折り返し、成形品外周部を完全に表皮材で覆ったも
のとすることもできる。
【0039】また、表皮層と熱硬化性樹脂層とを貼合一
体化する方法としては、例えば、ウレタンを貼合する場
合、粉末成形法により得られた表皮層を、粉末成形用の
金型キャビティー面に保持したまま、ポリオールとアミ
ン等の硬化触媒とポリイソシアネートとからなる混合液
を流し込み硬化させる方法が挙げられる。
【0040】かくして、本発明の多層成形体が得られる
が、本発明の多層成形体はクッション性、高級感に優れ
るのみならず、軽量性、クリーン性にも優れ、種々の分
野で使用される。例えば自動車分野では、インストルメ
ントパネル、コンソールボックス、アームレスト、ヘッ
ドレスト、ドアトリム、リアパネル、ピラートリム、サ
ンバイザー、トランクルームトリム、トランクリッドト
リム、エアーバック収納ボックス、シートバックル、ヘ
ッドライナー、グローブボックス、ステアリングホイー
ルカバー、天井材等の内装表皮材、キッキングプレー
ト、チェンジレバーブーツ、天井材等の内装成形体、ス
ポイラー、サイドモール、ナンバープレートハウジン
グ、ミラーハウジング、エアダムスカート、マッドガー
ド等の自動車外装部品に適する。
【0041】家電・OA機器分野においては、例えば、
テレビ、ビデオ、洗濯機、乾燥機、掃除機、クーラー、
エアコン等の外装部材として適する。スポーツ用品分野
においては、例えば、ボートの内装材、マリンスポーツ
部品等に適し、建築・住宅分野においては、例えば、家
具、机、椅子、門、扉、塀、壁装飾材料、天井装飾材
料、台所、洗面所、トイレ等の屋内用床材等に適し、工
業用品、雑貨品等にも使用できる。
【0042】
【発明の効果】本発明の複合発泡成形体はクッション性
に優れるのみならず発泡層の発泡倍率が高くしかも軽量
性、クリーン性にも優れるので種々の分野で使用し得
る。 なかでも発泡層が芯材として用いる樹脂との密着
性に優れるので多層成形体の表皮層として好ましく使用
される。
【0043】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例、比較例における複合発泡成形体の
表皮側と発泡側の外観、複合発泡成形体の厚み、発泡層
セルの状態、発泡層の発泡倍率、及び反発弾性は次のと
おり評価した。
【0044】複合発泡成形体の表皮側の外観 表皮層を目視により観察し、下記のように評価した。 ○: 溶融性が良く、ピンホールが認められない。 ×: 溶融性が悪く、ピンホールが認められる。複合発泡成形体の発泡側の外観 発泡層を目視により観察し、下記のように評価した。 ○: 厚みのむらがなく、均一に発泡している。 △: 厚みのむらがあるが、ほぼ均一に発泡している。 ×: 厚みのむらが大きく、不均一に発泡している。 ××: ほとんど発泡していない。複合発泡成形体の厚み 非発泡層と発泡層の厚みを東洋精機製ダイヤルゲージに
より測定した。
【0045】発泡層セルの状態 発泡体断面を目視により観察し、下記のように評価し
た。 ○: セルが均一である。 △: セルがやや不均一である。 ×: セルが不均一である。発泡層の発泡倍率 発泡層を剥離し、次式により算出した。 発泡倍率=非発泡層の密度/発泡層の密度 なお、発泡層の密度は東洋精機製作所製の密度計(Dens
imeter-H)を用いて測定した。発泡層の反発弾性 JIS K6301 に準拠し、室温下に規定の鉄棒を自由落下さ
せて、試験面に衝突せしめ、鉄棒が反発した時の高さか
ら反発弾性 (%) を測定し、以下のように評価した。 ◎: 反発弾性が20%以上。 ○: 反発弾性が10〜20%未満。 ×: 反発弾性が10%未満。熱可塑性エラストマー組成物の動的粘弾性 レオメトリックス社製ダイナミックアナライザー RD
S−7700型を用いて、250 ℃における周波数1ラジアン
/秒および100 ラジアン/秒での動的粘弾性を、平行平
板モード、加歪み5%で測定し、複素動的粘度η* (1)
とη* (100) とを算出した。
【0046】参考例1 (熱可塑性エラストマーパウダー組成物の調製)EPD
M(ML1+4 100 ℃=242 、プロピレン含量=28wt%、ヨ
ウ素価=12)100wt 部あたり鉱物油系軟化剤(出光興産
製、登録商標ダイアナプロセスPW-380)100wt 部を添加
した油展EPDM(ML1+4 100 ℃=53)50wt部と、プロ
ピレン─エチレンランダム共重合体樹脂(エチレン含量
=5wt%、MFR =90g/10分)50wt部及び架橋助剤(住友
化学製、登録商標スミファインBM─ビスマレイミド化合
物)0.4wt 部をバンバリーミキサーを用いて10分間混練
した後、押出機を用いてペレット状の架橋用のマスター
バッチ(以下M.B.と称する)とした。
【0047】このM.B.100wt 部に対し、有機過酸化
物(三建化工(株)製、サンペロックスAPO 、2,5-ジメ
チル-2,5- ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン)0.
04wt部を添加し、2軸混練機(日本製鋼所製、登録商標
TEX─44)を用いて220℃で動的架橋を行ない、エ
ラストマー組成物ペレットを得た。このペレットを液体
窒素を用いて-100℃の温度に冷却後、冷凍粉砕を行ない
複素動的粘度η* (1)が6.4 ×103 ポイズ、ニュートン
粘性指数nが0.38である粉末成形用熱可塑性エラストマ
ーパウダーを得た。このパウダーはタイラー標準篩の32
メッシュ篩を99wt%通過した。
【0048】参考例2 (発泡性パウダー組成物の調製)エチレン単位が83%、
グリシジルメタクリレート単位が12%、酢酸ビニル単位
が5 %であるエチレン系共重合体パウダー( 住友化学
製、登録商標:ボンドファースト70B-P 、MFR90)100wt
部に対してアジピン酸(K1=3.7 ×10-5)20wt 部、熱分解
型発泡剤セルマイクC-191 (三協化成製、アゾジカルボ
ン酸アミド、分解温度210 ℃) 5wt 部をスーパーミキサ
ーに入れ、500rpmで3分間混合することによりポリエチ
レン系発泡性パウダー組成物を得た。このパウダーはタ
イラー標準篩の32メッシュ篩を99重量%通過した
【0049】実施例1 300 ℃のギヤーオーブン中でニッケル製平板シボ付金型
(15cm×15cm)を加熱した。金型の表面温度が260 ℃に
なった時、参考例1で得られた熱可塑性エラストマーパ
ウダー組成物を7秒間ふりかけた。過剰のパウダーを排
出した後、5秒後に参考例2で得られた発泡性パウダー
組成物を15秒間ふりかけ、過剰のパウダー組成物を排出
した。さらに、この金型を雰囲気温度240 ℃のギヤーオ
ーブンに入れ、120 秒間加熱し、組成物を発泡させた。
次に金型をギヤーオーブンから取り出し、水冷して複合
発泡成形体を金型から脱型させた。複合発泡成形体の評
価結果を表1に示す。
【0050】実施例2〜6 実施例1において、アジピン酸の代わりにコハク酸(K1=
6.4 ×10-5)10wt 部、イソフタール酸(K1=24×10-5) 5w
t 部、テレフタール酸(K1=29×10-5) 5wt 部、ダイマー
酸(ヘンケル白水製、液状ジカルボン酸バーサダイム21
6)2wt 部、1,3,5-ベンゼントリカルボン酸(ナカライテ
スク製)5wt部をそれぞれ用いた発泡性パウダー組成物を
用いる以外は実施例1に準拠して実施した。 結果を表
1に示した。
【0051】実施例7 300 ℃のギヤーオーブン中でニッケル製平板シボ付金型
(15cm×15cm)を加熱した。金型の表面温度が260 ℃に
なった時、参考例1で得られた熱可塑性エラストマーパ
ウダー組成物を5秒間ふりかけた。過剰のパウダーを排
出した後、5秒後に発泡性パウダー組成物( 参考例2に
おいて、エチレン系共重合体パウダーボンドファースト
70B-P の代わりにエチレン単位が83%、グリシジルメタ
クリレート単位が12%、エチレン単位が5wt%であるボ
ンドファースト20B(住友化学製、MFR20)100wt 部、アジ
ピン酸の代わりにテレフタール酸5wt 部、発泡剤セルマ
イクC-191 の代わりにC-121 (三協化成製、分解温度20
6 ℃) 5wt 部用いる以外は参考例2と同様に配合した組
成物)を15秒間ふりかけ、過剰のパウダー組成物を排出
した。さらに、この金型を雰囲気温度230 ℃のギヤーオ
ーブンに入れ、150 秒間加熱し、組成物を発泡させた。
結果を表1に示した。
【0052】実施例8 実施例7において、発泡剤セルマイクC-121 の代わりに
C-1 (三協化成製、分解温度205 ℃) 5wt 部を用いた発
泡性パウダー組成物を用いる以外は実施例7に準拠して
実施した。結果を表1に示した。
【0053】実施例9 300 ℃のギヤーオーブン中でニッケル製平板シボ付金型
(15cm×15cm)を加熱した。金型の表面温度が245 ℃に
なった時、参考例1で得られた熱可塑性エラストマーパ
ウダー組成物を7秒間ふりかけた。過剰のパウダーを排
出した後、5秒後に発泡性パウダー組成物(参考例2に
おいて、アジピン酸の代わりにフタール酸(K1=110×10
-5) 2wt 部、発泡剤セルマイクC-191 の代わりにCAP-50
0 (三協化成製、アソ゛シ゛カルホ゛ンアミト゛、分解温度150 ℃) 5w
t 部用いる以外は参考例2と同様に配合した組成物)を
15秒間ふりかけ、過剰のパウダー組成物を排出した。
さらに、この金型を雰囲気温度230 ℃のギヤーオーブン
に入れ、120 秒間加熱し、組成物を発泡させた。 結果
を表1に示した。
【0054】実施例10 実施例1において、発泡性パウダー組成物として、エチ
レン系共重合体パウダー ボンドファースト70B-P の代
わりにボンドファースト20B を、アジピン酸の代わりに
テレフタール酸1wt部を用いる以外は参考例2と同様に
配合した組成物を用いる以外は実施例1に準拠して実施
した。 結果を表1に示した。
【0055】実施例11 実施例1において、発泡性パウダー組成物として、エチ
レン系共重合体パウダー ボンドファースト70B-P の代
わりにボンドファースト20B を、アジピン酸の代わりに
テレフタール酸0.5wt 部を用いる以外は参考例2と同様
に配合した組成物を用いる以外は実施例1に準拠して実
施した。 結果を表1に示した。
【0056】実施例12 実施例1において、発泡性パウダー組成物として、エチ
レン系共重合体パウダー ボンドファースト70B-P の代
わりにエチレン単位が83%、グリシジルメタクリレート
単位が12%、酢酸ビニル単位が5 %であるエチレン系共
重合体パウダー( 住友化学製、登録商標:ボンドファー
スト7B、MFR10)を、アジピン酸の代わりにテレフタール
酸2wt部を、発泡剤セルマイクC-191 の代わりにC-121
(三協化成製、分解温度206 ℃) 5wt 部用い、240 ℃の
ギヤーオーブンの代わりに250 ℃のギヤーオーブンを用
いる以外は参考例2と同様に配合した組成物を用いる以
外は実施例1に準拠して実施した。 結果を表1に示し
た。
【0057】実施例13 実施例1において、発泡性パウダー組成物として、エチ
レン系共重合体パウダー ボンドファースト70B-P の代
わりにエチレン単位が85%、グリシジルメタクリレート
単位が15%であるエチレン系共重合体パウダー( 住友化
学製、MFR280)を、アジピン酸の代わりにテレフタール
酸2wt部を用いる以外は参考例2と同様に配合した組成
物を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。 結果
を表1に示した。
【0058】実施例14 実施例1において、参考例2で得られた発泡性パウダー
組成物の代わりに、ボンドファースト70B-P 100wt 部に
対してテレフタール酸 5 wt 部、セルマイクC-191 5wt
部をラボプラストミルを用いて120 ℃、50rpm で5分間
混練した後、冷凍粉砕することにより得た発泡性パウダ
ー組成物を用いる以外は、実施例1に準拠して実施し
た。結果を表1に示した。
【0059】実施例15 300 ℃のギヤーオーブン中でニッケル製平板シボ付金型
(15cm×15cm)を加熱した。金型の表面温度が265 ℃に
なった時、参考例1で得られた熱可塑性エラストマーパ
ウダー組成物を5秒間ふりかけた。過剰のパウダーを排
出した後、5秒後に非発泡性パウダー組成物(エチレン
系共重合体パウダーであるボンドファースト20B 100wt
部に対してテレフタール酸5wt部を参考例2と同様に配
合した組成物) を3秒間ふりかけた。過剰のパウダーを
排出した後、この金型を雰囲気温度240 ℃のギヤーオー
ブンに入れて30秒間加熱した。次いで、直ちに発泡性パ
ウダー組成物(参考例2において、ボンドファースト70
B-P の代わり20B 、アジピン酸の代わりにテレフタール
酸5wt 部用いる以外は参考例2と同様に配合した組成
物) を15秒間ふりかけ、過剰のパウダー組成物を排出し
た。さらに、この金型を雰囲気温度240 ℃のギヤーオー
ブンに入れ、180 秒間加熱して組成物を発泡させた後、
冷却して複合発泡成形体を脱型した。 結果を表1に示
した。
【0060】比較例1 実施例1において、発泡性パウダー組成物として、アジ
ピン酸を使用しない以外は参考例2と同様にして配合し
た組成物を用い、それ以外は実施例1に準拠して実施し
た。 結果を表1に示した。
【0061】 表1 表皮側 表皮層 発泡側 発泡層 発泡セル 発泡 反発 の外観 の厚み の外観 の厚み の状態 倍率 弾性 実施例1 ○ 0.8mm ○ 5.0mm ○ 4.9 ◎ 実施例2 ○ 0.8 ○ 4.8 ○ 4.8 ◎ 実施例3 ○ 0.9 ○ 4.6 ○ 4.5 ◎ 実施例4 ○ 0.8 ○ 5.1 ○ 5.2 ◎ 実施例5 ○ 0.8 ○ 4.6 ○ 4.5 ◎ 実施例6 ○ 0.8 ○ 4.4 ○ 4.7 ◎ 実施例7 ○ 0.7 ○ 4.4 ○ 6.0 ◎ 実施例8 ○ 0.8 ○ 4.8 ○ 6.0 ◎ 実施例9 ○ 0.7 ○ 3.2 ○ 3.4 ◎ 実施例10 ○ 0.8 ○ 3.8 ○ 4.0 ◎ 実施例11 ○ 0.8 ○ 3.5 ○ 3.8 ○ 実施例12 ○ 0.8 ○ 3.0 ○ 3.8 ◎ 実施例13 ○ 0.8 ○ 4.0 ○ 3.5 ◎ 実施例14 ○ 0.8 ○ 5.0 ○ 5.0 ◎ 実施例15 ○ 0.7+0.3 ○ 4.0 ○ 5.0 ◎ 比較例1 ○ 0.8 ○ 3.6 △ 3.5 × 比較例2 ○ 0.8 ○ 3.5 ○ 3.5 × 比較例3 ○ 0.8 ○ 3.6 △ 3.6 × 比較例4 ○ 0.8 ○ 3.7 △ 3.7 ×
【0062】比較例2 実施例1において、発泡性パウダー組成物として、エチ
レン系共重合体パウダ−の代わりにEPDMとプロピレン−
ブテンランダム共重合体樹脂からなる部分架橋型熱可塑
性エラストマーのパウダー(25℃における周波数1ラジ
アン/秒での複素動的粘度η* (1) が1×104 ポイズ、
ニュートン 粘度指数nが0.41)を配合する以外は参考例2と
同様にして配合した組成物を用い、それ以外は実施例1
に準拠して実施した。 結果を表1に示した。
【0063】比較例3 実施例1において、発泡性パウダー組成物として、アジ
ピン酸の代わりに安息香酸(K1=6.3×10-5) を配合する
以外は参考例2と同様にして配合した組成物を用い、そ
れ以外は実施例1に準拠して実施した。 結果を表1に
示した。
【0064】比較例4 実施例1において、発泡性パウダー組成物として、アジ
ピン酸の代わりにポリアクリル酸(アルドリッチ製、平
均分子量2000) 5wt 部を配合する以外は参考例2と同様
にして配合した組成物を用い、それ以外は実施例1に準
拠して実施した。 結果を表1に示した。
【0065】実施例16 300 ℃のギヤーオーブン中でニッケル製平板シボ付金型
(30cm×30cm)を加熱した。金型の表面温度が265 ℃に
なった時、参考例1で得られた熱可塑性エラストマーパ
ウダー組成物を5秒間ふりかけた。過剰のパウダーを排
出した後、5秒後に発泡性パウダー組成物(参考例2に
おいて、ボンドファースト70B-P の代わりに20B を、ア
ジピン酸の代わりにテレフタール酸5wt部を、発泡剤セ
ルマイクC-191 の代わりにC-121 5wt部用いる以外は参
考例2と同様に配合した組成物)を15秒間ふりかけ、過
剰のパウダー組成物を排出した。さらに、この金型を雰
囲気温度240 ℃のギヤーオーブンに入れ、150 秒間加熱
し、組成物を発泡させた。次に金型をギヤーオーブンか
ら取り出し、水冷して複合発泡成形体を金型から脱型さ
せた。
【0066】次いで、得られた複合発泡成形体を40℃に
保温されたポリウレタン用金型に発泡層側が上向きにな
るようにセットし、予めポリオール(RI-29R 、武田薬品
製)とイソシアナート(IS-DIP 、武田薬品製) を100:164
の割合で混合した混合物を流し込み、硬質ウレタン層
を積層した後、金型から取り出した。得られた多層成形
体は、非発泡層の厚みが0.8mm 、発泡層の厚みが4.8mm
、硬質ウレタン層の厚みが4.5mm であり、発泡層と硬
質ウレタン層との密着性は、非常に良く、180 °剥離試
験(23 ℃、引張速度200mm/分) を行ったところ材料剥離
という結果が得られた。
【0067】実施例17 参考例1で得られた熱可塑性エラストマーパウダー5000
g と黒色顔料 (住化カラー製、PV-801)50gとを20 lのス
ーパーミキサーに供給し、500rpmで10分間混合し、粉末
成形用エラストマーパウダー組成物 (非発泡層用) を得
た。図1に示すように、上記で得た熱可塑性エラストマ
ーパウダー組成物3を容器1に投入し、260 ℃に加熱し
たしぼ模様を有する粉末成形用金型2をその開口部を該
容器の開口部に合わせ置き、双方の開口部のまわりに取
付けられている外枠を密着させて固定、一体化した。直
ちに該一体化した容器と金型を一軸回転装置により7秒
間回転させ、該パウダー3を粉末成形用金型2内に供給
し、しぼ模様を有する成形型面に付着させて回転を止め
た後、余剰のパウダーを容器1に排出した。次いで、直
ちに参考例2と同様にして得た発泡性組成物を入れた容
器を取り付けて該容器と金型を一体化し、これを一軸回
転装置により15秒間回転させ、発泡性組成物を溶融付着
せしめ、余剰の発泡性組成物を容器に排出した。
【0068】次いで、該容器から金型を取り外し、金型
を230 ℃で2分間加熱することにより、発泡層を形成さ
せた。これを冷却固化して非発泡層5と発泡層6からな
る複合発泡成形体4を得た。次に、図3に示すように、
複合発泡成形体(表皮材)4を保持したままの粉末成形
用金型2を熱可塑性樹脂成形ステージに移行し、モール
ドベース7と一体化して熱可塑性樹脂成形用雌金型8と
した。続いて、図3に示すように、熱可塑性樹脂成形用
雌金型8と熱可塑性樹脂成形用雄金型9が未閉鎖の間
に、雌金型8内に保持した複合発泡成形体4と雄金型9
との間に樹脂通路10を通じて、熱可塑性樹脂溶融体11と
して190 ℃に加熱したポリプロピレン樹脂(住友化学工
業(株)製、住友ノーブレンAX 568、MFR 65g/10分)を
供給し、次いで成形面圧力 50 kg/cm2のプレス圧で金型
を閉鎖して、熱可塑性樹脂12の成形を完了した。図4に
示すような表皮層(複合発泡成形体)4と熱可塑性樹脂
12とが一体化した多層成形体13が得られた。得られた多
層成形体の断面を図5に示した。このものは、非発泡層
が0.7mm 厚み、発泡層が4mm 厚み、熱可塑性樹脂が2.3m
m 厚み、反発弾性が20%以上であり、しぼ模様が転写さ
れた外観の良好な多層成形体であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】粉末成形用樹脂組成物の入った容器と粉末成形
用金型の断面図である。
【図2】複合発泡成形体 (表皮材) を保持した粉末成形
用金型の断面図である。
【図3】複合発泡成形体 (表皮材) を保持したままの粉
末成形用金型をモールドベースと一体化し、熱可塑性樹
脂成形用雄金型より熱可塑性樹脂を供給している状態の
断面図である。
【図4】熱可塑性樹脂成形用雄金型と熱可塑性樹脂成形
用雌金型を閉鎖した状態の断面図である。
【図5】複合発泡成形体 (表皮材) と熱可塑性樹脂層と
からなる多層成形体の断面図である。
【符号の説明】
1・・・容器 2・・・粉末成形用金型 3・・・粉末成形用樹脂組成物 4・・・複合発泡成形体 (表皮材) 5・・・非発泡層 6・・・発泡層 7・・・モールドベース 8・・・熱可塑性樹脂成形用雌金型 9・・・熱可塑性樹脂成形用雄金型 10・・・熱可塑性樹脂供給通路 11・・・熱可塑性樹脂溶融体 12・・・熱可塑性樹脂層 13・・・多層成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辰巳 雅之 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 近成 謙三 千葉県市原市姉崎海岸5番1 住友化学工 業株式会社内 (72)発明者 舟越 覚 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)の熱可塑性エラストマーを含む
    パウダー組成物から成形された非発泡層と、下記(B)
    のポリエチレン系発泡性パウダー組成物から成形された
    発泡層とを有することを特徴とする複合発泡成形体。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂との組成物からなる熱可塑性エラスト
    マー、またはエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
    とポリオレフィン系樹脂との部分架橋型組成物からなる
    熱可塑性エラストマーであって、複素動的粘度η* (1)
    が 1.5×105 ポイズ以下であり、かつニュートン粘性指
    数nが0.67以下である熱可塑性エラストマー。 (B)(a) エチレン単位が20〜99.9wt%、不飽和カルボ
    ン酸グリシジルエステル又は不飽和グリシジルエーテル
    単位が0.1 〜30wt%、グリシジルエステル以外のエチレ
    ン系不飽和エステル単位が0〜50wt%からなるグリシジ
    ル基含有エチレン系共重合体と、該共重合体100wt 部に
    対して(b) カルボキシル基を2個以上有しかつ分子量が
    1500以下であるカルボン酸類を0.1 〜30wt部、(c) 熱分
    解型発泡剤を0.1 〜20wt部含有するポリエチレン系発泡
    性パウダー組成物。
  2. 【請求項2】粉末成形法により、下記(A)の熱可塑性
    エラストマーを含むパウダー組成物から得られる非発泡
    層に、下記(B)のポリエチレン系発泡性パウダー組成
    物から得られる発泡層を裏打ちすることを特徴とする複
    合発泡成形体の製造方法。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂との組成物からなる熱可塑性エラスト
    マー、またはエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
    とポリオレフィン系樹脂との部分架橋型組成物からなる
    熱可塑性エラストマーであって、複素動的粘度η* (1)
    が 1.5×105 ポイズ以下であり、かつニュートン粘性指
    数nが0.67以下である熱可塑性エラストマー。 (B)(a) エチレン単位が20〜99.9wt%、不飽和カルボ
    ン酸グリシジルエステル又は不飽和グリシジルエーテル
    単位が0.1 〜30wt%、グリシジルエステル以外のエチレ
    ン系不飽和エステル単位が0〜50wt%からなるグリシジ
    ル基含有エチレン系共重合体と、該共重合体100wt 部に
    対して(b) カルボキシル基を2個以上有しかつ分子量が
    1500以下であるカルボン酸類を0.1 〜30wt部、(c) 熱分
    解型発泡剤を0.1 〜20wt部含有するポリエチレン系発泡
    性パウダー組成物。
  3. 【請求項3】複合発泡層と熱可塑性樹脂層とからなる多
    層成形体であって、複合発泡層が下記(A)の熱可塑性
    エラストマーを含むパウダー組成物から成形された非発
    泡層と、下記(B)のポリエチレン系発泡性パウダー組
    成物から成形された発泡層とを有する複合発泡層である
    ことを特徴とする多層成形体。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂との組成物からなる熱可塑性エラスト
    マー、またはエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
    とポリオレフィン系樹脂との部分架橋型組成物からなる
    熱可塑性エラストマーであって、複素動的粘度η* (1)
    が 1.5×105 ポイズ以下であり、かつニュートン粘性指
    数nが0.67以下である熱可塑性エラストマー。 (B)(a) エチレン単位が20〜99.9wt%、不飽和カルボ
    ン酸グリシジルエステル又は不飽和グリシジルエーテル
    単位が0.1 〜30wt%、グリシジルエステル以外のエチレ
    ン系不飽和エステル単位が0〜50wt%からなるグリシジ
    ル基含有エチレン系共重合体と、該共重合体100wt 部に
    対して(b) カルボキシル基を2個以上有しかつ分子量が
    1500以下であるカルボン酸類を0.1 〜30wt部、(c) 熱分
    解型発泡剤を0.1 〜20wt部含有するポリエチレン系発泡
    性パウダー組成物。
  4. 【請求項4】複合発泡層と熱可塑性樹脂層とからなる多
    層成形体の製造方法であって、複合発泡層を、粉末成形
    法により下記(A)の熱可塑性エラストマーを含むパウ
    ダー組成物を成形してなる非発泡層に、下記(B)のポ
    リエチレン系発泡性パウダー組成物を成形してなる発泡
    層を裏打ちすることにより形成せしめ、次いで、該複合
    層を雌雄金型の一方に保持し、該複合層ともう一方の金
    型間に熱可塑性樹脂溶融体を供給し、雌雄金型を型締し
    て複合発泡層と熱可塑性樹脂とを貼合一体化することを
    特徴とする多層成形体の製造方法。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂との組成物からなる熱可塑性エラスト
    マー、またはエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
    とポリオレフィン系樹脂との部分架橋型組成物からなる
    熱可塑性エラストマーであって、複素動的粘度η* (1)
    が 1.5×105 ポイズ以下であり、かつニュートン粘性指
    数nが0.67以下である熱可塑性エラストマー。 (B)(a) エチレン単位が20〜99.9wt%、不飽和カルボ
    ン酸グリシジルエステル又は不飽和グリシジルエーテル
    単位が0.1 〜30wt%、グリシジルエステル以外のエチレ
    ン系不飽和エステル単位が0〜50wt%からなるグリシジ
    ル基含有エチレン系共重合体と、該共重合体100wt 部に
    対して(b) カルボキシル基を2個以上有しかつ分子量が
    1500以下であるカルボン酸類を0.1 〜30wt部、(c) 熱分
    解型発泡剤を0.1 〜20wt部含有するポリエチレン系発泡
    性パウダー組成物。
  5. 【請求項5】複合発泡層と熱硬化性樹脂層とからなる多
    層成形体であって、複合発泡層が下記(A)の熱可塑性
    エラストマーを含むパウダー組成物から成形された非発
    泡層と、下記(B)のポリエチレン系発泡性パウダー組
    成物から成形された発泡層とを有する複合発泡層である
    ことを特徴とする多層成形体。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂との組成物からなる熱可塑性エラスト
    マー、またはエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
    とポリオレフィン系樹脂との部分架橋型組成物からなる
    熱可塑性エラストマーであって、複素動的粘度η* (1)
    が 1.5×105 ポイズ以下であり、かつニュートン粘性指
    数nが0.67以下である熱可塑性エラストマー。 (B)(a) エチレン単位が20〜99.9wt%、不飽和カルボ
    ン酸グリシジルエステル又は不飽和グリシジルエーテル
    単位が0.1 〜30wt%、グリシジルエステル以外のエチレ
    ン系不飽和エステル単位が0〜50wt%からなるグリシジ
    ル基含有エチレン系共重合体と、該共重合体100wt 部に
    対して(b) カルボキシル基を2個以上有しかつ分子量が
    1500以下であるカルボン酸類を0.1 〜30wt部、(c) 熱分
    解型発泡剤を0.1 〜20wt部含有するポリエチレン系発泡
    性パウダー組成物。
  6. 【請求項6】複合発泡層と熱硬化性樹脂層とからなる多
    層成形体の製造方法であって、複合発泡層を、粉末成形
    法により下記(A)の熱可塑性エラストマーを含むパウ
    ダー組成物を成形してなる非発泡層に、下記(B)のポ
    リエチレン系発泡性パウダー組成物を成形してなる発泡
    層を裏打ちすることにより形成せしめ、次いで、該複合
    層と熱硬化性樹脂とを貼合一体化することを特徴とする
    多層成形体の製造方法。 (A)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとポリ
    オレフィン系樹脂との組成物からなる熱可塑性エラスト
    マー、またはエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
    とポリオレフィン系樹脂との部分架橋型組成物からなる
    熱可塑性エラストマーであって、複素動的粘度η* (1)
    が 1.5×105 ポイズ以下であり、かつニュートン粘性指
    数nが0.67以下である熱可塑性エラストマー。 (B)(a) エチレン単位が20〜99.9wt%、不飽和カルボ
    ン酸グリシジルエステル又は不飽和グリシジルエーテル
    単位が0.1 〜30wt%、グリシジルエステル以外のエチレ
    ン系不飽和エステル単位が0〜50wt%からなるグリシジ
    ル基含有エチレン系共重合体と、該共重合体100wt 部に
    対して(b) カルボキシル基を2個以上有しかつ分子量が
    1500以下であるカルボン酸類を0.1 〜30wt部、(c) 熱分
    解型発泡剤を0.1 〜20wt部含有するポリエチレン系発泡
    性パウダー組成物。
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