JPH07227660A - 遠心鋳造機 - Google Patents

遠心鋳造機

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JPH07227660A
JPH07227660A JP4786694A JP4786694A JPH07227660A JP H07227660 A JPH07227660 A JP H07227660A JP 4786694 A JP4786694 A JP 4786694A JP 4786694 A JP4786694 A JP 4786694A JP H07227660 A JPH07227660 A JP H07227660A
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JP
Japan
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layer
centrifugal casting
molten metal
temperature
outer layer
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JP4786694A
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Shigeki Ogura
茂樹 小椋
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内外層間に形成される混合層の厚さの安定化
が図れ、しかも内外層冷却時に型外方向からだけの冷却
を実現させて内部に発生する巣を軽減させることによ
り、高品質の多層管を鋳造できる遠心鋳造機を提供す
る。 【構成】 端板11に開口部12、13が形成された円
筒形の遠心鋳造型14と、前記開口部13から前記遠心
鋳造型14内に出し入れ可能な注湯管15と、該注湯管
15の型内挿入部15aの外周部に取り付けられたヒー
タ19とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心鋳造機に係り、更
に詳しくは、内外層間に形成される混合層の厚さの安定
化が図れ、しかも内外層冷却時に型外方向からだけの冷
却を実現させて内部に発生する巣を軽減させることによ
り、高品質の多層管を鋳造できる遠心鋳造機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、二層構造の圧延ロールを鋳造する
方法として、例えば特公平5−21666号公報などに
開示された遠心鋳造法が知られている。一般的に遠心鋳
造法は、回転中の遠心鋳造型内に外層用の溶湯を注湯
後、外層の内側表面温度が所定温度に低下するまで待機
し、所定温度に達した時点で内層用の溶湯を注ぎ込み、
型内外方向からの冷却により凝固させて、例えば圧延ロ
ールなどの二層構造の管を鋳造するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
二層管の鋳造にあたっては、内外層間に所定厚さの混合
層を積極的に形成させて、層間における剥離を防止して
いる。二層間の熱拡散などにより形成される混合層の厚
さは内層用の溶湯を注湯する際の外層の内側表面温度に
支配されるので、この内層用の溶湯を注湯する時点の外
層の内側表面温度は、製品品質に大きく影響する。
【0004】しかしながら、従来、外層用の溶湯を注湯
後に待機し、内層用の溶湯を注湯するタイミングは、作
業者の経験に基づく感に頼っていたので、内層用の溶湯
を注湯する時点での外層の内側表面温度がばらつき、そ
の結果、混合層の厚さがばらついて製品品質が安定しな
いという問題点があった。しかも、このタイミングを逸
すると二層管の鋳造が失敗する虞れもあった。
【0005】また、前述したように、内層用の溶湯を注
湯した後の内外層は自然冷却されるが、型外方向と型内
方向との両方から徐々に冷やされるので、溶湯中に含ま
れるガスの逃げ場がなくなり、溶湯の凝固過程で巣が発
生し易いという問題点があった。
【0006】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、内外層間に形成される混合層の厚さの安定化が図
れ、しかも内外層冷却時に型外方向からだけの冷却を実
現させて内部に発生する巣を軽減させることにより、高
品質の多層管を鋳造できる遠心鋳造機を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の遠心鋳造機は、端板に開口部が形成された円筒形
の遠心鋳造型と、前記開口部から前記遠心鋳造型内に出
し入れ可能な注湯管と、該注湯管の型内挿入部の外周部
に取り付けられたヒータとを備えるように構成されてい
る。
【0008】また、請求項2記載の遠心鋳造機は、請求
項1記載の遠心鋳造機において、前記遠心鋳造型内に、
注湯された内外層用の溶湯の内側表面温度を測定する温
度計を設け、該温度計の測定値に基づいて前記ヒータの
加熱温度を制御する制御部を設けるように構成されてい
る。
【0009】さらに、請求項3記載の遠心鋳造機は、請
求項2記載の遠心鋳造機において、前記制御部には、前
記温度計の測定値に基づいて、注湯された前記外層用の
溶湯の内側表面温度が、予め登録された所定厚さの混合
層を形成可能な外層内側温度の範囲になるように前記ヒ
ータの出力を制御する第1の温度制御手段および内外層
冷却時に、注湯された前記内層用の溶湯の内側表面温度
が、予め登録された内層内側温度の範囲を保持するよう
に前記ヒータの出力を制御する第2の温度制御手段とを
備えるように構成されている。
【0010】さらにまた、請求項4記載の遠心鋳造機
は、請求項1〜3記載の遠心鋳造機において、前記ヒー
タと前記温度計とを、前記注湯管の外周部のほぼ反対位
置に取り付けるように構成されている。
【0011】
【作用】請求項1〜4記載の遠心鋳造機は、遠心鋳造型
内に注湯管より外層用の溶湯を注湯後、遠心鋳造型内に
挿入された注湯管の外周部に設けたヒータにより外層の
内側表面を加熱して外層用の溶湯の内側温度を所定温度
に保持すると、外層は型外方向より冷やされて所定厚さ
だけ溶湯外側から凝固するので、この溶湯中に含まれる
ガスは、外層の内側表面から徐々に抜け出すことによ
り、外層の内部に巣が発生し難くなる。
【0012】それから、外層上に内層用の溶湯を注湯す
ると、完全に凝固していない外層用の溶湯内側と内層用
の溶湯外側とがほぼ予め設定された厚さ分だけ混ざり合
うので、内外層間に所定厚さの混合層が容易にできる。
【0013】しかも、内層用の溶湯を注湯後もヒータに
よる加熱を継続すれば、内外層の冷却時に型外方向から
だけの冷却になり、外層、混合層、内層へと徐々に凝固
されるので、溶湯の内部に含まれるガスは次第に内層の
内側表面から抜け出し、各層全体にわたって内部に巣が
発生し難くなり、高品質の多層管が鋳造できる。
【0014】特に、請求項2記載の遠心鋳造機は、遠心
鋳造型内に注湯された外層用の溶湯の内側表面温度を温
度計により測定し、その測定値に基づいて制御部により
ヒータの出力を制御すれば、混合層の正確な厚さ調整を
自動的に行える。
【0015】また、内外層冷却時に、内層用の溶湯の内
側表面温度を温度計により測定し、その測定値に基づい
て制御部によりヒータの出力を制御すれば、自動的に内
外層冷却時における型外方向からだけの冷却が実現でき
る。
【0016】そして、請求項3記載の遠心鋳造機は、注
湯後に温度計により測定された外層用の溶湯の内側表面
温度が、予め登録された所定厚さの混合層を形成可能な
外層内側温度の範囲を保持するように、制御部の第1の
温度制御手段によりヒータの出力を制御するので、混合
層のさらに正確な厚さ調整が行える。
【0017】また、内外層冷却時には、内層用の溶湯の
内側表面温度を温度計により測定し、この測定値が、予
め登録された内層内側温度の範囲を保持するように、制
御部の第2の温度制御手段によりヒータの出力を制御す
るので、正確かつ自動的に、内外層冷却時における型外
方向からだけの冷却を実現できて、各層全体にわたって
巣の発生率を抑えられる。
【0018】それから、請求項4記載の遠心鋳造機は、
注湯管の外周部のほぼ反対位置にヒータと温度計とを取
り付けたので、ヒータの熱が、直接、温度計に伝わって
温度計を破損する虞れが少ない。
【0019】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき、説明し、本発明の理解に供
する。ここに、図1(a)は本発明の一実施例に係る遠
心鋳造機による外層の鋳造工程を示す概略断面図、図1
(b)は同外層の内側表面温度の保持工程を示す概略断
面図、図2(a)は同内層の鋳造工程を示す概略断面
図、図2(b)は同内外層の冷却工程を示す概略断面
図、図3は同外層の鋳造工程における注湯管の拡大断面
図を示している。
【0020】図1に示すように、本発明の一実施例に係
る遠心鋳造機10は、遠心力を利用して二層構造の圧延
ローラを鋳造する装置であり、両端板11の中央部に開
口部12、13が形成された円筒形の遠心鋳造型14
と、遠心鋳造型14の一方の開口部13からこの型14
内に出し入れされる注湯管15とを備えている。
【0021】注湯管15の元部上にはサイロ16が設け
られており、大型の油圧シリンダ17のロッド18を出
し入れさせることにより、図示しない台車レールに沿っ
て注湯管15が遠心鋳造型14内に出し入れされる。
【0022】図1〜3に示すように、注湯管15の型内
挿入部15aの上部外周部には、断面視してほぼ半円状
の長尺なヒータ19が3つ装着されており、また注湯管
15の下方には、全長にわたって断熱板20が配置され
ている。断熱板20の下面中央部には、長尺な断熱材か
らなる保護管21が配置されており、保護管21の型内
挿入部15aをほぼ4等分する位置に、3本の短尺なノ
ズル部22が下方に突出状態で設けられている。
【0023】保護管21内には、温度計の一例である輻
射温度計を構成するガラス製の光ファイバー23が、そ
れぞれのノズル部22から下方に出し入れ可能に3本だ
け挿入されている。光ファイバー23の元部は、制御部
24内に配置された温度計本体に接続されており、光フ
ァイバー23より取り込まれた光の色を検知して温度を
測定する。
【0024】また、図2に示すように、遠心鋳造機10
には制御部24が設けられている。制御部24のメモリ
には、外層25と内層26との間に所定厚さの混合層2
7を形成可能な外層内側温度の範囲と、内層26の巣を
軽減するための内層26の内側の保温温度である内層内
側温度の範囲が、予め登録されている。
【0025】従って、例えば外層25の冷却時において
は、外層25の内側表面温度が、外層25用の溶湯の完
全凝固温度を超えた前記外層内側温度の範囲になるよう
に、制御部24に配備された第1の温度制御手段により
ヒータ19の加熱温度を制御し、内外層25、26の冷
却時にあたっては、内層26の内側表面温度が、内層2
6用の溶湯の凝固温度を超えた前記内層内側温度の範囲
になるように、制御部24に配備された第2の温度制御
手段により、ヒータ19の加熱温度を制御する。
【0026】なお、メモリに登録された各温度範囲は、
内外層25、26の材質などを考慮した過去の実験デー
タに基づいて設定されており、また内外層冷却時におけ
るヒータ19の温度制御は、内外層25、26を効率良
く冷却できるように段階的に制御してもよい。また、ヒ
ータ19を注湯管15の軸方向に3分割することで、3
本の光ファイバー23から検知した温度で、3つのヒー
タ19の出力を制御部19により制御する。このこと
で、内外層25、26の軸方向の温度むらを減少でき
る。
【0027】続いて、本考案の一実施例に係る遠心鋳造
機10の動作を説明する。図1(a)に示すように、予
め光ファイバー23をノズル部22内に引き込ませてお
く。次いで、注湯管15の先端部が開口部13より遠心
鋳造型14の中間部に達する位置まで油圧シリンダ17
のロッド18を突出させて注湯管15を遠心鋳造型14
内に挿入し、続いてサイロ16から外層25用の溶湯
を、注湯管15を介して回転中の遠心鋳造型14内に注
湯する。
【0028】そして、図1(b)に示すように、油圧シ
リンダ17のロッド18をさらに突出させて、遠心鋳造
型14内に注湯管15の型内挿入部15aの全部を挿入
し、ヒータ19により外層25用の溶湯の内側表面を加
熱すると共に、それぞれの光ファイバー23を、各ノズ
ル部22より外層25用の溶湯の内側表面付近まで突出
させることにより、溶湯の内側表面温度を測定する。
【0029】制御部24では、この光ファイバー23を
介して測定された温度値を、予め登録された外層内側温
度の範囲に照合し、この範囲を保持するように、制御部
24の第1の温度制御手段によりヒータ19の出力を制
御する。これにより、外層25は型外方向より冷却され
て、徐々に外側から凝固する。外側からの冷却により外
層内側温度も下がるが、制御部24の温度制御手段によ
り設定温度に近づくと、ヒータ19の出力が徐々に上が
り、設定温度にずっと保持される。このため、内層26
用の溶湯を注湯するタイミングを作業者の感に頼って見
計らう必要がなく、これにより混合層27の厚さの安定
化が図れる。しかも、このように外層25の溶湯が外側
から徐々に凝固し、かつ内側が凝固する温度に下がらな
いため、溶湯中のガスは徐々に外層25の内側表面から
遠心鋳造型14の内部空間に抜き出される。従って、外
層25内の巣の発生が軽減できる。
【0030】その後、図2(a)に示すように、それぞ
れの光ファイバー23を引き込ませ、それから油圧シリ
ンダ17のロッド18を小幅分だけ引き込ませて、サイ
ロ16に入替えられた内層26用の溶湯を遠心鋳造型1
4内に注湯する。
【0031】続いて、図2(b)に示すように、油圧シ
リンダ17のロッド18を突出させて、再び遠心鋳造型
14内に注湯管15の型内挿入部15aの全部を挿入
し、ヒータ19により、内層26用の溶湯の内側表面を
加熱させながら内外層25、26の冷却を行う。この
際、内層26用の溶湯の内側表面付近まで光ファイバー
23を突出させて、この内層26用の溶湯の内側表面温
度を測定する。
【0032】そして、測定された内層26用の溶湯の内
側表面温度値が、予め制御部24に登録された内層内側
温度を保持するように制御部24の第2の温度制御手段
によりヒータ19の出力を制御する。これにより、内外
層冷却時に型外方向からだけの冷却が実現するので、外
層25中のガスだけでなく、混合層27および内層26
中に含まれるガスも内層26の内側表面から徐々に抜け
出し、各層全体にわたって内部に巣が発生し難くなる。
【0033】しかも、内層26用の溶湯は、外側の外層
25の温度が所定厚さの混合層27を形成可能な温度を
保った状態で注湯されているので、冷却に伴って内外層
25、26間に、ほぼ設計通りの厚さの混合層27が形
成される。
【0034】このように、内外層25、26間に形成さ
れる混合層27の正確な厚さ調整が容易になったり、外
層単独冷却時および内外層冷却時に、型外方向からだけ
の冷却を実現して、内層26の内部に発生する巣を軽減
できるので、高品質の二層管構造の圧延ローラの鋳造が
可能になる。
【0035】また、内外層25、26用の溶湯の保温作
業は、制御部24によるヒータ温度の自動制御を採用し
ているので、正確かつ自動的に行うことができる。
【0036】さらに、注湯管15の上下部という反対位
置にヒータ19および光ファイバー23を取り付けたの
で、ヒータ19の熱が、直接、光ファイバー23に伝わ
ってこの光ファイバー23が熱破壊される虞れが少な
い。
【0037】特に、光ファイバー23を下部に取り付け
ているので、光ファイバー23をノズル部22から突出
させると、自重で光ファイバー23の端部が、内外層2
5、26の内側表面に近づくため、光ファイバー23の
端部と内外層25、26の内側表面間の距離が短くな
り、鋳造時に発生している煙による計測温度の誤差の発
生を防ぐことができる。なお、光ファイバー23の先端
が高温になり、溶解しても、石英製であるので製品品質
に影響はなく、また溶解しても新たな端面で温度計測が
できる。
【0038】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではなく、要旨を
逸脱しない範囲での設計変更などがあっても本発明に含
まれる。
【0039】例えば、実施例では、温度計として可撓性
を有するファイバー式の輻射温度計を採用したが、これ
に限定しなくても、遠心鋳造型内に注湯された溶湯の内
側表面温度を測定できれば、どのような温度計でもよ
い。
【0040】また、実施例では、制御部によりヒータの
出力を自動制御することにより、遠心鋳造型内に注湯さ
れた外層用の溶湯の内側表面温度を、予め登録された外
層内側温度の範囲内に保持したり、内外層冷却時におけ
る内層用の溶湯の内側表面温度を、予め登録された内層
内側温度の範囲内に保持するようにしたが、これに限定
しなくても、予め設けられたタイマにより、または作業
者が温度計や溶湯内側表面の色から温度を測定または判
断することにより、ヒータの出力を調整してもよい。
【0041】さらに、実施例では、制御部に、第1の温
度制御手段と第2の温度制御手段の両方を配備させた
が、これに限定しなくても、何れか一方だけを配備させ
てもよい。
【0042】そして、実施例では、二層管鋳造用の遠心
鋳造機を例に説明したが、これに限定しなくても、単層
または三層以上の管体を鋳造する遠心鋳造機であっても
本発明を適用できる。特に、単層の管体の場合には、内
部に巣の少ない高品質のものが鋳造できる。
【0043】
【発明の効果】請求項1〜4記載の遠心鋳造機は、この
ように注湯管の型内挿入部の外周部にヒータを設けてい
るので、遠心鋳造型内に注湯された外層用の溶湯の内側
表面温度を、所定厚さの混合層を形成できる外層内側温
度の範囲内に保持でき、これにより作業者の感に頼って
内層用の溶湯を注湯するタイミングを見計らう必要がな
くなり、よって混合層の厚さを安定化できる。
【0044】また、外層用の溶湯を注湯した後の単独冷
却時には、外層が、ヒータによる溶湯の内側表面の加熱
により外側から徐々に冷却されるので、外層中のガスは
外層の内側表面より抜き出され、これにより外層の巣の
発生を軽減できる。
【0045】しかも、内外層冷却時に、ヒータにより内
層の内側表面を加熱すれば、型外方向からだけの溶湯の
凝固が可能になるので、外層だけでなく、混合層や内層
内の巣の発生をも軽減できる。このようにして、鋳造さ
れた多層管の高品質化を図ることができる。
【0046】特に、請求項2記載の遠心鋳造機は、内外
層の内側からそれぞれの溶湯の表面温度を測定できる温
度計を有し、この温度計によりヒータの加熱温度を制御
するようにしたので、型外方向からだけの溶湯の冷却を
自動化できると共に、内外層の温度を正確に制御でき
る。
【0047】また、請求項3記載の遠心鋳造機は、外層
用の溶湯の内側表面温度が、予め登録された外層内側温
度の範囲を保持する第1の温度制御手段や、内層用の溶
湯の内側表面温度が、予め登録された内層内側温度の範
囲を保持するように制御する第2の温度制御手段を制御
部に配備して、ヒータの出力を制御するようにしたの
で、混合層の厚さ調整をさらに正確に行うことができ、
しかも正確かつ自動的に、内外層冷却時における型外方
向からだけの冷却を実現でき、これにより各層全体にわ
たって、巣の発生率を抑制できる。
【0048】さらに、請求項4記載の遠心鋳造機は、注
湯管の外周部のほぼ反対位置にヒータと温度計とを取り
付けるようにしたので、ヒータの熱が、直接、温度計に
伝わらず、これにより温度計の熱破壊の虞れを低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明の一実施例に係る遠心鋳造機に
よる外層の鋳造工程を示す概略断面図である。 (b) 同外層の内側表面温度の保持工程を示す概略断
面図である。
【図2】(a) 同内層の鋳造工程を示す概略断面図で
ある。 (b) 同内外層の冷却工程を示す概略断面図である。
【図3】同外層の鋳造工程における注湯管の拡大断面図
である。
【符号の説明】
10 遠心鋳造機 11 端板 12 開口部 13 開口部 14 遠心鋳造型 15 注湯管 15a 型内挿入部 16 サイロ 17 油圧シリンダ 18 ロッド 19 ヒータ 20 断熱板 21 保護管 22 ノズル部 23 光ファイバー 24 制御部 25 外層 26 内層 27 混合層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端板に開口部が形成された円筒形の遠心
    鋳造型と、前記開口部から前記遠心鋳造型内に出し入れ
    可能な注湯管と、該注湯管の型内挿入部の外周部に取り
    付けられたヒータとを備えたことを特徴とする遠心鋳造
    機。
  2. 【請求項2】 前記遠心鋳造型内に、注湯された内外層
    用の溶湯の内側表面温度を測定する温度計を設け、該温
    度計の測定値に基づいて前記ヒータの加熱温度を制御す
    る制御部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の
    遠心鋳造機。
  3. 【請求項3】 前記制御部には、前記温度計の測定値に
    基づいて、注湯された前記外層用の溶湯の内側表面温度
    が、予め登録された所定厚さの混合層を形成可能な外層
    内側温度の範囲になるように前記ヒータの出力を制御す
    る第1の温度制御手段および内外層冷却時に、注湯され
    た前記内層用の溶湯の内側表面温度が、予め登録された
    内層内側温度の範囲を保持するように前記ヒータの出力
    を制御する第2の温度制御手段とを備えたことを特徴と
    する請求項2記載の遠心鋳造機。
  4. 【請求項4】 前記ヒータと前記温度計とが、前記注湯
    管の外周部のほぼ反対位置に取り付けられていることを
    特徴とする請求項1〜3記載の遠心鋳造機。
JP4786694A 1994-02-21 1994-02-21 遠心鋳造機 Withdrawn JPH07227660A (ja)

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