JPH07227563A - 塗布装置 - Google Patents

塗布装置

Info

Publication number
JPH07227563A
JPH07227563A JP4174194A JP4174194A JPH07227563A JP H07227563 A JPH07227563 A JP H07227563A JP 4174194 A JP4174194 A JP 4174194A JP 4174194 A JP4174194 A JP 4174194A JP H07227563 A JPH07227563 A JP H07227563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
back edge
edge surface
support
planes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4174194A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3609850B2 (ja
Inventor
Hideki Tanaka
英樹 田中
Eizo Tsunoda
栄蔵 角田
Ryuji Hosogaya
隆二 細萱
Akira Hatakeyama
明 畠山
Yoshihisa Oosawa
義比佐 大澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP04174194A priority Critical patent/JP3609850B2/ja
Publication of JPH07227563A publication Critical patent/JPH07227563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3609850B2 publication Critical patent/JP3609850B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スジや塗布ムラを発生することなく均一な塗
布膜を支持体上に形成可能な塗布装置を提供する。 【構成】 塗布装置を構成する押出し塗布ヘッドのバッ
クエッジ面を、各平面の境界部における頂角が175°
以上180°未満の範囲であり支持体の搬送方向に沿っ
て連続した3以上の平面で構成し、かつ、バックエッジ
面の表面粗さRaを0.2μm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗布装置に係り、特に塗
布液を支持体に均一に塗布することが可能な塗布装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、支持体上に塗布液を塗布する方法
として、ロールコート法、グラビアコート法、スライド
ビードコート法、ドクターコート法等の種々の方法が用
いられているが、生産性や操作性が高く塗布膜の厚さ制
御性に優れることから、近年、押出し塗布法が注目され
ている。
【0003】押出し塗布法は、サポートロール等の搬送
手段の間において、支持体に対して所定の張力がかかる
ように押出し塗布ヘッドのフロントエッジ面(支持体搬
送方向上流側)とバックエッジ面(支持体搬送方向下流
側)を押し付け、スリット部から押し出される塗布液の
押出し量の変化に応じてバックエッジ面と支持体との間
隔を変化させることで、所定の膜厚となるように制御し
て塗布を行うものである。
【0004】このような押し出し塗布に用いる塗布装置
として、支持体上に均一な塗布を行うために、押出し塗
布ヘッドのバックエッジ面(スリットの支持体搬送方向
下流側)の断面形状を三角状とし、バックエッジ面に2
平面を形成した塗布装置がある(特開昭57−8477
1号公報)。しかし、特開昭57−84771号公報に
開示された塗布装置は、バックエッジ面の断面に頂点が
存在しているので、塗布時に汚れや異物が頂点を越えて
流出し難く、押出し塗布ヘッドのスリット部出口に蓄積
した汚れや異物等により、スジ、塗布ムラが発生し易い
という問題があった。そして、最近の塗布速度の高速化
(例えば、塗布速度300m/分)や、塗布の薄層化
(例えば塗膜厚10cc/m2 )の要請より、スリット
部出口に異物が蓄積せず流動性の良好な湾曲したバック
エッジ面を備えた押出し塗布ヘッドが主流となってい
る。
【0005】このようにバックエッジ面に湾曲部をもつ
押出し塗布ヘッドとしては、フロントエッジ面のスリッ
ト側端部においてフロントエッジ面に引いた接線とバッ
クエッジ面の下流側端部においてバックエッジ面に引い
た接線とのなす角度θ1 、および、フロントエッジ面の
スリット側端部においてフロントエッジ面に引いた接線
とフロントエッジ面のスリット側端部からバックエッジ
面に引いた接線とのなす角度θ2 との関係を規定(θ1
<θ2 <180°)した塗布装置(特開平2−2656
72号公報)、バックエッジ面を湾曲面部分と平面部分
とで構成し、フロントエッジ面のスリット側端部におい
てフロントエッジ面に引いた接線と平面部分の延長線と
のなす角度θ1 、および、フロントエッジ面のスリット
側端部においてフロントエッジ面に引いた接線とフロン
トエッジ面のスリット側端部からバックエッジ面に引い
た接線とのなす角度θ2 との関係を規定(θ1 <θ2
180°)した塗布装置(特開平2−262566号公
報)が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−265672号公報や特開平2−262566号公
報に開示された塗布装置では、押出し塗布ヘッドの湾曲
したバックエッジ面を作製する際の湾曲面研磨が平面研
磨よりも困難であるため、所望の湾曲形状を備え、かつ
良好な表面粗さを有するバックエッジ面を作製すること
が困難であるという問題があった。
【0007】バックエッジ面の表面粗さについては、薄
膜塗布時に異物付着によるスジ、塗布ムラという塗布面
特性に影響を与えることが既に知られている(特開平2
−207865号公報)。同公報によれば、表面粗さ
(中心線平均粗さ)Raが5μm以下の場合、良好な塗
布面特性が得られるとされ、さらに、表面粗さRaが
0.1μm以下の表面粗さを得ることは加工精度上困難
であることが開示されている。
【0008】しかしながら、上述の高速化、薄層化の要
請から、表面粗さRaが0.1μm以下の表面粗さを有
するバックエッジ面を備えた押出し塗布ヘッドが要望さ
れている。また、特開平2−207865号公報に開示
された表面粗さの測定方法は、一方向に測定するため、
表面粗さRaが0.1μm以下のレベルになると測定精
度の信頼性にやや欠けるという問題があった。
【0009】本発明は、上述のような実情に鑑みてなさ
れたものであり、スジや塗布ムラを発生することなく均
一な塗布膜を支持体上に形成可能な塗布装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明はスリット部から塗布液を連続的に押
し出して支持体表面に塗布液を塗布する押出し塗布ヘッ
ドを備えた塗布装置において、前記塗布ヘッドのバック
エッジ面は前記支持体の搬送方向に沿って連続した3以
上の平面で構成され、各平面の境界部における頂角は1
75°以上180°未満の範囲であり、かつ、前記バッ
クエッジ面の表面粗さRaは0.2μm以下であるよう
な構成とした。
【0011】スリット部から塗布液を連続的に押し出し
て支持体表面に塗布液を塗布する押出し塗布ヘッドのバ
ックエッジ面を上記スリット部出口に異物が蓄積しない
湾曲形状とした場合、バックエッジ面の表面粗さRaを
0.2μm以下とすることは加工精度上困難であり、塗
布面のスジや塗布ムラを引き起こすことになっていた。
しかし、上述のような本発明では、スリット部から押し
出され支持体に塗布される塗布液の流動性が良好とな
り、スリット部出口に異物が蓄積せず、スジや塗布ムラ
を発生することなく支持体に均一な塗布膜を形成するこ
とが可能である。
【0012】以下、本発明の具体的構成について説明す
る。
【0013】図1は本発明の押出し塗布ヘッドの断面図
であり、図2は図1に示され押出し塗布ヘッドのバック
エッジの部分拡大断面図である。図1および図2におい
て、押出し塗布ヘッド1はフロントエッジ2、バックエ
ッジ4、フロントエッジ2とバックエッジ4との間に形
成されているスリット部8、ポケット部9を備えてい
る。そして、スリット部8から連続的に押し出された塗
布液は支持体11に塗布される。
【0014】本発明では、この押出し塗布ヘッド1のバ
ックエッジ4の上端面であるバックエッジ面5が支持体
の搬送方向に沿って連続した3以上の平面(図示例で
は、平面5a,5b,5cの3平面)で構成され、各平
面の境界部における頂角θn (nは2以上の整数、図示
例では平面5aと平面5bとのなす頂角θ1 、平面5b
と平面5cとのなす頂角θ2 )が175°以上180°
未満の範囲であり、かつ、バックエッジ面5の表面粗さ
Raが0.2μm以下であることを特徴としている。
【0015】上記のバックエッジ面5を構成する各平面
5a,5b,5cの境界部における頂角θ1 および頂角
θ2 は、上述のように175°≦θ1 ,θ2 <180
°、好ましくは178°≦θ1 ,θ2 <180°の範囲
内で設定することができる。頂角θ1 ,θ2 が175°
未満であると、スリット部8から押し出される塗布液の
流動性が悪く、3平面5a,5b,5cからなるバック
エッジ面5のドクターエッジとしての効果が得られず、
支持体11への塗布においてスジ、塗布ムラが発生す
る。
【0016】バックエッジ面5の表面粗さRaは中心線
平均粗さ(JIS B0601)であり、この表面粗さ
Raは上記のように0.2μm以下、好ましくは0.0
5μm以下である。バックエッジ面5の表面粗さRaが
0.2μmを超えると、支持体11に形成した塗布面に
細かいスジが発生する。
【0017】ここで、表面粗さRaの測定方法について
説明する。
【0018】まず、3平面5a,5b,5cをバックエ
ッジ面5に作製する過程を図3に示した。図3におい
て、バックエッジ4を→→→の順序で各々平面
研磨することにより、3平面5a,5b,5cからなる
バックエッジ面5を作製することができる。そして、上
記の平面研磨のうち、の平面研磨が完了した時点で表
面粗さRaを測定する。これにより、充分な測定長が得
られる。また、1箇所の測定点において、研磨目に対し
て45°で交差させて×印を描くように2回走査させる
ので、信頼性の高い測定が可能である。このような測定
を、押出し塗布ヘッド1の幅方向(支持体11の搬送方
向に直角の方向)の5箇所で行い、得られた計10デー
タの平均値を表面粗さRaとする。具体的な測定機種と
しては、サーフテスト301A(ミツトヨ(株)製)を
使用することができ、測定長0.8mm、カットオフ値
0.8の条件で測定を行うことができる。
【0019】上述のようなバックエッジ4の長さ(支持
体搬送方向の長さ)Lは、0.5〜5.0mm程度、好
ましくは0.8〜3.0mm程度とすることができる。
バックエッジ4の長さが0.5mm未満、あるいは5.
0mmを超えると、3平面5a,5b,5cからなるバ
ックエッジ面5のドクターエッジとしての効果が充分で
はなく、塗布面にスジ、塗布ムラが発生する。また、バ
ックエッジ面5を構成する各平面5a,5b,5cの長
さLa ,Lb ,Lc は、各々0.1〜2.0mm、好ま
しくは0.2〜1.0mmの範囲とすることができる。
1平面の長さが0.1mm未満であると、加工製造上困
難となり、2.0mmを超えると塗布面にスジ、塗布ム
ラが発生し易くなり好ましくない。ここで、バックエッ
ジ4の長さLは、スリット部8の塗布液流出方向を基準
線とし、バックエッジ4の両端点において上記基準線に
平行な線を引き、その平行線の距離をエッジの長さとし
ている。
【0020】スリット部8は、その開口幅wが0.05
〜0.6mm程度であり、押出し塗布ヘッド1の幅方向
(支持体搬送方向に対し直角方向)に沿って形成されて
いる流路である。また、スリット部8の流路長lは、例
えば、塗布液の組成および物性、塗布液の供給量等に基
づいて設定することができる。さらに、フロントエッジ
面3とバックエッジ面5との間に形成されるスリット部
8の出口の幅は、開口幅wと同等に設定されるのが一般
的であるが、場合によっては出口幅を広くする等、開口
幅wと等しくなくてもよい。
【0021】このような押出し塗布ヘッド1は、従来の
押出し塗布ヘッドと同様の材料、例えば、ステンレス
鋼、超硬合金材料等を用いて作成することができる。
【0022】上記の押出し塗布ヘッド1では、図示され
ていない塗布液供給手段から塗布液がポケット部9に供
給される。ポケット部9への塗布液の供給は、ポケット
部9の一方の端部からの供給、ポケット部9の両端部か
らの供給、あるいは、ポケット部9の中間部からの供給
等、いずれの供給方法であってもよい。このポケット部
9に供給された塗布液は、スリット部8を経由してスリ
ット部8の出口から押出され、バックエッジ面5と搬送
されている支持体11との間隙部分に連続的に供給され
る。そして、塗布液の供給量、押出し塗布ヘッド1に対
する支持体11の張力、ラップ角等により、支持体11
とバックエッジ面5との間隙が設定され、塗布液が支持
体11上に塗着される。この時、バックエッジ面5はド
クターエッジの役割をなし、かつ、バックエッジ面5の
形状および表面粗さRaが上述のような設定となってい
るため、塗布液の流動性が極めて良好であり、スリット
部出口における異物蓄積が発生せず、スジや塗布ムラを
生じることなく支持体11に均一な塗布膜を形成するこ
とが可能である。
【0023】また、本発明の塗布装置においては、押出
し塗布ヘッドを上述のような構造とする他に、図4に示
されるような多層(図示例では2層)同時塗布用の押出
し塗布ヘッドとすることができる。図4に示される押出
し塗布ヘッド1は、フロントエッジ2、バックエッジ4
との間にセンターエッジ6を備え、2つのスリット部
8、8´、2つのポケット部9、9´を備えている。こ
のような多層同時塗布用の押出し塗布ヘッド1の場合に
おいても、バックエッジ4の上端面であるバックエッジ
面5は、上述の1層塗布用の押出し塗布ヘッドのバック
エッジ面5と同様の構成である。
【0024】本発明の塗布装置に使用することのできる
支持体としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム
等のプラスチックフィルム、紙や金属箔等からなる長尺
の可撓性支持体等を挙げることができ、特に制限はな
い。また、支持体は、予め種々の処理層が形成されたも
のであってもよい。
【0025】本発明の塗布装置に使用することのできる
塗布液は、押出し塗布ヘッドによる塗布に適した塗布液
であれば特に制限はない。押出し塗布法は、塗布膜の厚
さ制御性に優れており、従来より安定した塗布膜厚さが
要求されるような用途において用いられている。このよ
うな用途の一つとして、磁気記録媒体の磁気記録層やバ
ックコート層の形成があり、磁性粉、バインダおよび溶
媒を含有する磁性塗布液、あるいは、バックコート用塗
布液は、本発明に使用することのできる塗布液の一つで
ある。
【0026】ここで、磁性塗布液の例を挙げると、磁性
粉としては、γ−Fe23 、Co含有γ−Fe2
3 、Fe34 、Co含有Fe34 、CrO2 、バリ
ウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の酸化物
微粉末、Fe、Co、Ni等の金属あるいはこれらの合
金微粉末、炭化鉄等がいずれも使用可能である。また、
バインダとしては、公知の各種樹脂バインダはいずれも
使用可能である。さらに、溶媒は特に制限はなく、例え
ば、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン系、トルエン等の芳香族系等
の各種溶媒を目的に応じて適宜選択することができる。
また、磁性塗布液には、必要に応じて無機微粒子、潤滑
剤等の各種添加剤を含有させてもよい。上記のような磁
性塗布液を用いて形成される磁気記録層は、乾燥膜厚が
0.1〜6μm程度であり、この磁気記録層の30〜9
2重量%を磁性粉が占めるような構成が好ましい。ま
た、近年行われているように塗布液を湿潤状態で多層化
して塗布層を設けてもよい。この場合、塗布液は磁性液
に限定されるものではなく、非磁性液、樹脂の溶解液
等、上述の通り押出し型塗布ヘッドによる塗布に適した
塗布液ならば適用可能であり、塗布層の層構成について
も必要に応じて選択することができる。また、バックコ
ート用塗布液の例を挙げると、顔料としてはカーボンブ
ラック、α−Fe23 、TiO2 、CaO、SiO
2 、Cr23 、α−Al23、SiC、CaCO
3 、BaSO4 、ZnO、MgO、窒化ホウ素、TiC
等の非磁性無機粉末等いずれも使用可能である。また、
バインダとしては、公知の各種樹脂バインダはいずれも
使用可能である。さらに、溶媒は特に制限はなく、例え
ば、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン系、トルエン等の芳香族系等
の各種溶媒を目的に応じて適宜選択することができる。
また、バックコート用塗布液には、必要に応じて無機微
粒子、潤滑剤等の各種添加剤を含有させてもよい。上記
のようなバックコート用塗布液を用いて形成されるバッ
クコート層は、乾燥膜厚が0.1〜1.0μm程度であ
り、このバックコート層の30〜80重量%を顔料が占
めるような構成が好ましい。
【0027】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明する。
【0028】支持体として幅1000mm、厚さ15μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。
また、下記の組成の磁性塗布液を準備した。 (磁性塗布液の組成) Co含有γ−Fe23 …100重量部 (Hc=750Oe、比表面積(BET) =43m2 /g) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 … 10重量部 ポリエステルポリウレタン樹脂 … 10重量部 カーボンブラック … 5重量部 アルミナ粉末 … 5重量部 ステアリン酸 … 2重量部 ステアリン酸ブチル … 1重量部 メチルエチルケトン …100重量部 トルエン …100重量部 シクロヘキサノン … 80重量部 ポリイソシアネート … 4重量部実施例1〜4、比較例1〜5 下記の表1に示されるように、バックエッジ面を構成す
る3平面の境界部における頂角θ1 、θ2 を種々変更
し、バックエッジ面の表面粗さRa、バックエッジ長を
所定値に設定した図1に示される押出し塗布ヘッド1を
用い、上記の磁性塗布液を支持体11に塗布し、乾燥し
て磁気記録層(厚み3μm)を形成した。その後、カレ
ンダー処理を行い、12.65mm幅にスリットして磁
気記録媒体(ビデオテープ)とした。尚、表面粗さRa
の測定方法、塗布条件は下記に示されるものとした。 (表面粗さRaの測定方法) 測定機 : サーフテスト301A(ミツトヨ(株)
製) 測定長 : 図3のの平面研磨が完了した時点で
0.8mm測定 カットオフ値 : 0.8 測定点 : 幅方向5点、各点で研磨目に対して45
°交差で2回走査 (塗布条件) 支持体の搬送速度 : 300m/分比較例6〜9 バックエッジ面を2平面から構成されるものとし、下記
の表1に示されるように各平面の境界部における頂角θ
1 を種々変更し、バックエッジ面の表面粗さRa、バッ
クエッジ長を所定値に設定した押出し塗布ヘッドを使用
した他は、上記の実施例1〜4と同様にして磁気記録媒
体を作成した。実施例5〜8、比較例10 下記の表1に示されるように、バックエッジ面の表面粗
さRaを種々変更し、バックエッジ面を構成する3平面
の境界部における頂角θ1 、θ2 、バックエッジ長を所
定値に設定した図1に示される押出し塗布ヘッド1を使
用した他は、上記の実施例1〜4と同様にして磁気記録
媒体を作成した。実施例9〜14、比較例11〜12 下記の表1に示されるように、バックエッジ面の表面粗
さRaおよびバックエッジ長を種々変更し、バックエッ
ジ面を構成する3平面の境界部における頂角θ1 、θ2
を所定値に設定した図1に示される押出し塗布ヘッド1
を使用した他は、上記の実施例1〜4と同様にして磁気
記録媒体を作成した。実施例15 バックエッジ面を5平面から構成されるものとし、バッ
クエッジ面を構成する5平面の境界部における頂角θ
1 、θ2 、θ3 、θ4 、バックエッジ面の表面粗さRa
およびバックエッジ長を下記の表1に示されるように設
定した押出し塗布ヘッドを使用した他は、上記の実施例
1〜4と同様にして磁気記録媒体を作成した。
【0029】上記のように作成した磁気記録媒体の磁気
記録層の塗布面特性を下記の評価基準にしたがって評価
し、その結果を下記の表1に示した。
【0030】(塗布面特性の評価基準) ◎ … 1000mm幅×10000m長において塗布
スジおよび塗布ムラがなく良好 ○ … 1000mm幅×10000m長において塗布
スジが2本以下、かつ、塗布ムラが目立たない × … 1000mm幅×10000m長において塗布
スジが3本以上、塗布ムラが著しい
【0031】
【表1】 実施例1〜4と比較例1〜5の塗布面特性を対比する
と、バックエッジ面を構成する3平面のなす頂角の大き
さにより塗布液流動性が変化し、バックエッジ面による
良好なドクターエッジ効果は、本発明の頂角範囲におい
て得られることが確認された。
【0032】実施例1〜4と比較例6〜9の塗布面特性
を対比すると、バックエッジ面が2平面から構成される
押出し塗布ヘッドのおける塗布液の流動性が、本発明の
押出し塗布ヘッド(3平面構成)に比べて劣っているこ
とが明らかとなった。
【0033】実施例5〜8と比較例10の塗布面特性を
対比すると、バックエッジ面の表面粗さRaを0.2μ
m以下とすることにより塗布液流動性が良好となり、バ
ックエッジ面による良好なドクターエッジ効果が得られ
ることが確認された。尚、本発明では、バックエッジ面
形成は図3に示されるように平面研磨により行うことが
でき、湾曲研磨に比べて表面粗さRaをより小さいもの
とすることが容易であった。
【0034】実施例9〜14と比較例11〜12の塗布
面特性を対比すると、バックエッジ長を0.5〜5.0
mmの範囲、好ましくは0.8〜3.0mmの範囲とす
ることにより、良好な塗布面特性が得られることが確認
された。
【0035】実施例4と実施例15の塗布面特性を対比
すると、バックエッジ面が3平面で構成された場合と5
平面で構成された場合では塗布面特性に大きな違いは認
められず、両者とも良好な結果であり、バックエッジ面
の構成面数は3平面で充分であることが確認された。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば押
出し塗布ヘッドのドクターエッジの役割を果たすバック
エッジ面が、各平面の境界部における頂角が175°以
上180°未満の範囲であり支持体の搬送方向に沿って
連続した3以上の平面で構成されており、バックエッジ
面形成を平面研磨により行うことができるため、バック
エッジ面の表面粗さRaを0.2μm以下の良好な状態
にすることが容易であり、このため、スリット部から押
し出され支持体に塗布される塗布液の流動性が良好であ
り、また、スリット部出口に異物が蓄積せず、スジや塗
布ムラを発生することなく支持体に均一な塗布膜を形成
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布装置を構成する押出し塗布ヘッド
の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示される押出し塗布ヘッドのバックエッ
ジの部分拡大断面図である。
【図3】本発明の塗布装置を構成する押出し塗布ヘッド
のバックエッジ面の作成方法を説明するための図であ
る。
【図4】本発明の塗布装置を構成する押出し塗布ヘッド
の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…押出し塗布ヘッド 2…フロントエッジ 3…フロントエッジ面 4…バックエッジ 5…バックエッジ面 5a,5b,5c…バックエッジ面を構成する平面 6…センターエッジ 7…センターエッジ面 8,8´…スリット部 9,9´…ポケット部 11…支持体 L…バックエッジの長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 明 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 大澤 義比佐 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリット部から塗布液を連続的に押し出
    して支持体表面に塗布液を塗布する押出し塗布ヘッドを
    備えた塗布装置において、前記塗布ヘッドのバックエッ
    ジ面は前記支持体の搬送方向に沿って連続した3以上の
    平面で構成され、各平面の境界部における頂角は175
    °以上180°未満の範囲であり、かつ、前記バックエ
    ッジ面の表面粗さRaは0.2μm以下であることを特
    徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記頂角は、178°以上180°未満
    の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の塗布装
    置。
  3. 【請求項3】 前記バックエッジ面の表面粗さRaは
    0.05μm以下であることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記バックエッジの長さは0.5〜5.
    0mmの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれかに記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記バックエッジの長さは0.8〜3.
    0mmの範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の
    塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記押出し塗布ヘッドは前記スリットを
    2以上備え、前記バックエッジ面の支持体搬送方向上流
    側に1以上のセンターエッジ面を有することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の塗布装置。
JP04174194A 1994-02-17 1994-02-17 塗布装置 Expired - Fee Related JP3609850B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04174194A JP3609850B2 (ja) 1994-02-17 1994-02-17 塗布装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04174194A JP3609850B2 (ja) 1994-02-17 1994-02-17 塗布装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07227563A true JPH07227563A (ja) 1995-08-29
JP3609850B2 JP3609850B2 (ja) 2005-01-12

Family

ID=12616858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04174194A Expired - Fee Related JP3609850B2 (ja) 1994-02-17 1994-02-17 塗布装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3609850B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3609850B2 (ja) 2005-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3445343B2 (ja) 塗布方法および塗布装置
US5186754A (en) Coater
US5167713A (en) Coating apparatus
US5643363A (en) Extrusion type coating head
KR0126598B1 (ko) 도포장치
JP2691443B2 (ja) 2層塗布方法とその装置
US6447611B1 (en) Coating apparatus
JP2670834B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法及び装置
JP3609850B2 (ja) 塗布装置
JPH09141172A (ja) 塗布装置
US5132132A (en) Coating method for magnetic recording medium
JP3205460B2 (ja) 塗布装置
JP2691602B2 (ja) 塗布方法及びその装置
JP3319087B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2630519B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP3257079B2 (ja) 塗布方法
JP2691607B2 (ja) 塗布装置
JP2678646B2 (ja) 磁気記録媒体用塗布液の塗布装置
JP2623897B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2003088792A (ja) 塗料塗布装置
JP2000343019A (ja) 塗布装置
JPH10192772A (ja) 塗布装置および塗布方法
JPH10128210A (ja) 塗布方法及び塗布装置
JPH03258368A (ja) 塗布装置
JPH11126334A (ja) 塗膜形成方法及びその装置、並びに磁気記録媒体の製造方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20031216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20041005

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041015

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071022

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121022

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees