JPH07227421A

JPH07227421A - 空気殺菌装置

Info

Publication number: JPH07227421A
Application number: JP6020578A
Authority: JP
Inventors: Okitada Hara; 興忠原; Katsuharu Yamamoto; 克治山本; Yukihiro Kamase; 幸広釜瀬; Hisafumi Sato; 尚史佐藤; Tamaki Hosokawa; 環細川; Ryoji Takahashi; 亮二高橋; Koji Asakura; 紘治朝倉; Tetsuo Sato; 哲夫佐藤; Toshiyuki Shimoyama; 利行下山; Norizo Miyawaki; 憲蔵宮脇
Original assignee: IHI Corp; IHI Shibaura Machinery Corp
Current assignee: IHI Corp; IHI Shibaura Machinery Corp
Priority date: 1994-02-17
Filing date: 1994-02-17
Publication date: 1995-08-29

Abstract

(57)【要約】【目的】人が在室中でも室内の空気を殺菌・脱臭でき
る空気殺菌装置を提供する。【構成】ケーシング１に、空気吸込口２と吹出口３を
設けると共にその間の空気循環流路４に循環ファン６を
設け、その空気循環流路４を二つのオゾンキラー７，８
で仕切ってその間に殺菌流路９を形成し、他方ケーシン
グ１内にオゾナイザ１１を設けると共にそのオゾンの放
出口１４を上記殺菌流路９内に臨ませて設けたことを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、病室などの室内の空気
に浮游している病原菌などをオゾンにより殺菌するため
の空気殺菌装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】病院や診療所において、病室、ＩＣＵな
どの雰囲気中や壁面・床・天井等に雑菌や病原菌等が存
在すると、患者や医療従事者に感染する恐れががある。
特に最近は院内感染の防止が重要な課題となっている。

【０００３】従来の殺菌消毒方法は、薬剤による方法、
紫外線による方法等がある。薬剤による方法は、エタノ
ールやクレゾールなどの薬剤を室内に噴霧、散布するこ
とにより消毒するものである。紫外線による方法は、通
常殺菌灯として知られる紫外線管等を用い、殺菌力が高
く、有害残留物が無いという利点がある。

【０００４】この薬剤による消毒は、薬剤自体が有害で
あることが多く、また壁面等に染み込んだ薬剤を除去す
ることは困難である。紫外線による方法は、直進性があ
るため、紫外線が照射されない部分の消毒が不十分であ
る。

【０００５】そこで、室内にオゾンを充満させて燻蒸消
毒することが提案されている。

【０００６】このオゾンで殺菌する場合、オゾンを発生
するオゾナイザと室内空気を循環する循環ファンをケー
シング内に収容し、ケーシングの循環ファンの吸込口と
吹出口にオゾンキラーを設けた殺菌装置が提案されてい
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オゾン
は人体に有害なため、殺菌消毒には、室内に人を入れず
に密閉した状態で行う必要があり、使用が制限される問
題がある。

【０００８】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、人が在室中でも室内の空気を殺菌・脱臭できる空気
殺菌装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ケーシングに、空気吸込口と吹出口を設け
ると共にその間の空気循環流路に循環ファンを設け、そ
の空気循環流路を二つのオゾンキラーで仕切ってその間
に殺菌流路を形成し、他方ケーシング内にオゾナイザを
設けると共にそのオゾンの放出口を上記殺菌流路内に臨
ませて設けたものであり、殺菌流路には、循環空気を迂
回して流す邪魔板が設けられ、オゾン放出口を、殺菌流
路の上流側に配置したり、オゾナイザとオゾン放出口間
にはＮＯｘ除去装置を接続したり、オゾナイザには、そ
のオゾナイザ酸素リッチガスを供給する酸素富化装置を
接続したり、下流側オゾンキラーの空気吹出し側には、
活性炭層或いは除塵フィルタを設けたものである。

【００１０】

【作用】上記構成によれば、空気循環流路を、二つのオ
ゾンキラーで仕切って殺菌流路を形成し、その殺菌流路
にオゾンを放出することで、殺菌流路内に吸い込んだ空
気中の病原菌などのオゾン殺菌が行うことができると共
に吹出口から吹出される空気は、吹出し側オゾンキラー
でオゾンが分解された後の空気であるため、無害であり
これにより室内に人が居ても殺菌が可能となる。

【００１１】また殺菌流路内を邪魔板で循環空気が迂回
するように形成することで、病原菌とオゾンの接触時間
が長くなりより殺菌効果が高められる。さらにＮＯｘ除
去装置、酸素富化装置を用いることでＮＯｘを低減で
き、より安全となる。さらに吹出口に活性炭層や除菌フ
ィルタを設けることで、脱臭及び菌の再飛散を防止でき
る。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。

【００１３】図１において、１はケーシングで、そのケ
ーシング１に空気吸込口２と吹出口３が形成される。ケ
ーシング１内には、吸込口２と空気吹出口３を結んで空
気循環流路４を形成するダクト５が設けられ、そのダク
ト５に循環ファン６が設けられる。循環ファン６の吹出
し側の空気循環流路４は、二つのオゾンキラー７，８で
仕切られてその間に殺菌流路９が区画形成される。この
殺菌流路９には、複数枚の邪魔板１０が交互に配置され
て流路９を流れる空気が、邪魔板１０で、図示の矢印の
ように迂回して流れるようにされる。

【００１４】空気吸込口２と循環ファン６間の空気循環
流路４には、オゾナイザ１１が配置される。このオゾナ
イザ１１には、オゾナイザ１１に空気を供給するコンプ
レッサ１２が接続される。オゾナイザ１１の吐出側に
は、オゾン放出管１３が接続され、そのオゾン放出管１
３の放出口１４が殺菌流路９の上流側に臨むように配置
される。このオゾン放出管１３には吹出口３側に延びる
延長管１３ａが開閉バルブ１５を介して接続され、その
延長管１３ａのオゾン放出口１４ａが下流側オゾンキラ
ー８の吹出し側に臨むように配置される。

【００１５】吹出口３には吹出し空気の風向を変えるル
ーバ１６が設けられる。

【００１６】コンプレッサ１２と循環ファン６の駆動と
オゾナイザ１１への供給電源及び開閉バルブ１５の開閉
動は、制御装置１７で自動制御されるようになってい
る。

【００１７】次に本実施例の作用を述べる。

【００１８】空気殺菌装置を殺菌すべき室内に置き、制
御装置１７が、循環ファン６を駆動した後、コンプレッ
サ１２を駆動し、オゾナイザ１１を作動させる。循環フ
ァン６の駆動で、室内の空気が吸込口２から吸引され、
上流側オゾンキラー７を介して殺菌流路９に流入する。
オゾナイザ１１で発生したオゾンはオゾン放出管１３よ
り殺菌流路９に臨んだ放出口１４から吹き出される。循
環ファン６により殺菌流路９内に流入した空気中の病原
菌などは吹き込まれたオゾンと共に邪魔板１０で迂回し
ながら流れる間に殺菌消毒される。殺菌流路９内のオゾ
ンを含んだ空気は、下流側オゾンキラー８を通る間にそ
のオゾンが分解され吹出口３のルーバ１６から室内に吹
出される。この循環ファン６は連続運転でも間欠運転で
もよい。またその回転数も自在に調整する。

【００１９】このように室内空気を吸込口２から吸込
み、空気中に浮游している病原菌などを殺菌流路９に導
入し、そこでオゾンにより殺菌消毒した後、その殺菌流
路９内のオゾンを下流側オゾンキラー８で分解して室内
に放出するので、室内にオゾンが放出されることがな
く、人が居ても安全に殺菌消毒が行える。また上流側オ
ゾンキラー７は、オゾンの逆流防止のためであり、吸い
込み側に逆流するオゾンを分解する。またオゾナイザ１
１は、循環ファン６の吸い込み側の空気循環流路４に配
置され、その循環空気で常時冷却されており、ＮＯｘの
発生が極力抑えられながらオゾンを発生するため、室内
がＮＯｘで汚染されることを防止できる。

【００２０】殺菌消毒を終える時は、制御装置１７は、
先ずオゾナイザ１１を停止し、次にコンプレッサ１２を
停止し、その後暫くしてから循環ファン６を停止するこ
とで、オゾナイザ１１及び殺菌流路９内の残留オゾンを
除くことができる。

【００２１】この空気殺菌は、連続運転を行ってもよい
が、一定時間空気殺菌を行った後、菌の繁殖を抑制でき
る範囲で間欠運転を行うことにより、構成機器および消
耗品の寿命を延ばすことができる。

【００２２】また室内を直接オゾンにより殺菌消毒する
場合、制御装置１７は開閉バルブ１５を開放すれば、延
長管１３ａの放出口１４ａより空気循環流路４を流れる
空気と共に室内にオゾンを吹出口３から吹出して室内を
オゾンによる燻蒸を行うこともできる。

【００２３】室内のオゾンによる燻蒸が所定時間経過し
た後は、オゾナイザ１１の供給電源がＯＦＦとなり、オ
ゾンの発生が停止された後、暫くしてコンプレッサ１２
が停止されて、室内のオゾンの分解運転が行われる。

【００２４】オゾン分解運転は、循環ファン６を駆動し
たままとすることで、先ず上流側オゾンキラー７と下流
側オゾンキラー８の双方でオゾンを分解し、室内のオゾ
ンを分解する。このオゾン分解運転は、オゾン濃度が人
体に対して安全な濃度まで下がるまで運転を行って停止
する。

【００２５】この室内のオゾン殺菌を行う場合、オゾナ
イザ１１と循環ファン６がオゾン雰囲気に晒されるた
め、吸込口２に別途オゾンキラーを設けてもよく或い
は、上流側オゾンキラー７をダクト５より取り外し自在
に設け、そのオゾンキラー７を吸込口２のダクト５に取
り付けるようにしてもよい。

【００２６】図２は本発明の他の実施例を示したもので
ある。図１における空気循環流路４は、ダクト５で吸込
口２と吹出口３とを直接結んで形成したが、本例におい
ては、ケーシング１内に吹出口３につながるダクト２０
を設け、そのダクト２０の下端をケーシング１内に開口
し、ダクト２０の下部に循環ファン６を設け、循環ファ
ン６の吹出し側を二つのオゾンキラー７，８で仕切って
その間に殺菌流路９を形成し、またオゾナイザ１１は、
吸込口２近傍のケーシング１内に設け、オゾン放出管１
３の途中にはＮＯｘ除去装置２１を接続し、オゾン放出
口１４を殺菌流路９内に臨ませたものである。

【００２７】ＮＯｘ除去装置２１は、密閉容器２２内に
水などＮＯｘを吸収し、かつオゾンを吸収しない液２３
を収容したもので、オゾナイザ１１に接続された上流側
のオゾン放出管１３ｂの先端に多孔質体からなる気泡ノ
ズル２４を取り付けると共にその気泡ノズル２４を密閉
容器２２内の底部に位置させ、他方下流側のオゾン放出
管１３ｃを密閉容器２２の頂部に接続して形成する。

【００２８】この図２の実施例においては、オゾナイザ
１１で発生したオゾンを含む空気が、気泡ノズル２４よ
り水などの液２３に噴出されるため、ＮＯｘは、その液
２３に溶解吸収されて除去される。従って下流側放出管
１３ｃのオゾン放出口１４からはＮＯｘが除去されたオ
ゾンを含む空気が殺菌流路９に吹き出されることとな
り、室内にＮＯｘが放出されることを防止できる。

【００２９】またこの密閉容器２２の液２３は図示して
いないが、ドレン管や給水装置等で自由に交換できるよ
うにされる。

【００３０】図３は、図２に示したＮＯｘ除去装置２１
の代りに、オゾナイザ１１に酸素リッチガスを供給する
ＰＳＡ（プレッシャスイングアドソープション）装置な
どの酸素富化装置２５を接続したものである。

【００３１】この第３図の実施例においては、オゾナイ
ザ１１に酸素リッチガスが供給されるため、オゾナイザ
１１で発生するＮＯｘが少なくなり、しかもオゾン放出
管１３から放出口１４を介して殺菌流路９に吹出される
空気中のオゾン濃度も高めることが可能となる。

【００３２】図４は、図２の実施例を変形したもので、
吹出口３の近傍のケーシング１に補助吹出口２６を形成
し、その吹出口２６に位置したケーシング１内に排気フ
ァン２７を設けたものである。このように排気ファン２
７を設けることで吸込口２からの吸引空気量が増大し、
オゾナイザ１１の冷却効果が高まると共に補助吹出口２
６に空吹出される空気はコンプレッサ１２も同時に冷却
し、ＮＯｘの発生をより抑制することが可能となる。

【００３３】図５は、図３の実施例を変形したもので、
吹出口３の近傍のケーシング１に補助吹出口２６を形成
し、その吹出口２６に位置したケーシング１内に排気フ
ァン２７を設けたものである。本例においてもＮＯｘの
発生をより抑制することが可能となる。

【００３４】図４，図５の実施例では、排気ファン２７
の風量を循環ファン６と別個に調整できるため、オゾナ
イザ１１の冷却程度の調整が自由にできる。

【００３５】また図１〜図５の実施例においてオゾナイ
ザ１１は、容器内に一対の電極を設けて構成するが、こ
の容器の外周に放熱フィンを多数枚設けて冷却効率を高
めるようにしてもよい。さらに図２〜図５の実施例にお
いて、図１に示したように室内をオゾン殺菌する場合、
図１に示したオゾン延長管１３ａを開閉バルブ１５を介
してオゾン放出管１３に接続し、その放出口１４ａを吹
出口３に臨ませるように構成し、さらに吸込口２にオゾ
ンキラーを取り付けて構成する。また図４，図５の実施
例の場合には、補助吹出口２６にもオゾンキラーを取り
付けて構成する。

【００３６】図６，図７の実施例は、図２〜図５の実施
例中のダクト２０内の変形例を示したものである。

【００３７】先ず図６の実施例は、ダクト２０の循環フ
ァン６の吹出側を二つのオゾンキラー７，８で仕切って
殺菌流路９を形成するが、吹出し側のオゾンキラー８の
吹出し側に活性炭層或いはＨＥＰＡフィルタ，ＵＬＰＡ
フィルタなどの除塵フィルタ３０を設け、さらにオゾン
放出管１３の先端を殺菌流路９に横断するように配置す
ると共にその先端の放出管１３に間隔をおいて多数のオ
ゾン放出口１４を穿設して構成する。

【００３８】図７は、図６の邪魔板１０を変形したもの
でオゾン放出管１３のオゾン放出口１４から放出される
オゾンを受けてそのの上昇阻止して迂回するような邪魔
板３１を設けたものである。この邪魔板３１は図６の邪
魔板１０のように空気を蛇行するのに比べて流路抵抗を
低減できる。

【００３９】

【発明の効果】以上要するに本発明によれば、空気循環
流路を、二つのオゾンキラーで仕切って殺菌流路を形成
し、その殺菌流路にオゾンを放出することで、殺菌流路
内に吸い込んだ空気中の病原菌などのオゾン殺菌が行う
ことができると共に吹出口から吹出される空気は、吹出
し側オゾンキラーでオゾンが分解された後の空気である
ため、無害でありこれにより室内に人が居ても殺菌が可
能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す概略図である。

【図２】本発明の他の実施例を示す概略図である。

【図３】本発明のさらに他の実施例を示す概略図であ
る。

【図４】図２の変形例を示す概略図である。

【図５】図３の変形例を示す概略図である。

【図６】図２〜図５の要部の変形例を示す要部概略図で
ある。

【図７】図６の変形例を示す要部概略図である。

【符号の説明】

１ケーシング２吸込口３吹出口４空気循環流路６循環ファン７，８オゾンキラー９殺菌流路１４オゾン放出口

フロントページの続き (72)発明者山本克治東京都江東区豊洲三丁目１番15号石川島播磨重工業株式会社東二テクニカルセンター内 (72)発明者釜瀬幸広東京都江東区豊洲三丁目１番15号石川島播磨重工業株式会社東二テクニカルセンター内 (72)発明者佐藤尚史東京都江東区豊洲三丁目１番15号石川島播磨重工業株式会社東二テクニカルセンター内 (72)発明者細川環東京都江東区豊洲三丁目１番15号石川島播磨重工業株式会社東二テクニカルセンター内 (72)発明者高橋亮二東京都江東区豊洲三丁目１番15号石川島播磨重工業株式会社東二テクニカルセンター内 (72)発明者朝倉紘治東京都千代田区大手町二丁目２番１号石川島播磨重工業株式会社本社内 (72)発明者佐藤哲夫東京都千代田区大手町二丁目２番１号石川島播磨重工業株式会社本社内 (72)発明者下山利行東京都千代田区大手町二丁目２番１号石川島播磨重工業株式会社本社内 (72)発明者宮脇憲蔵長野県松本市石芝１丁目１番１号石川島芝浦機械株式会社松本工場内 (72)発明者川手修一長野県松本市石芝１丁目１番１号石川島芝浦機械株式会社松本工場内 (72)発明者江島均長野県松本市石芝１丁目１番１号石川島芝浦機械株式会社松本工場内 (72)発明者菊池正浩長野県松本市石芝１丁目１番１号石川島芝浦機械株式会社松本工場内 (72)発明者中村八寿雄長野県松本市石芝１丁目１番１号石川島芝浦機械株式会社松本工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ケーシングに、空気吸込口と吹出口を設
けると共にその間の空気循環流路に循環ファンを設け、
その空気循環流路を二つのオゾンキラーで仕切ってその
間に殺菌流路を形成し、他方ケーシング内にオゾナイザ
を設けると共にそのオゾンの放出口を上記殺菌流路内に
臨ませて設けたことを特徴とする空気殺菌装置。
【請求項２】殺菌流路には循環空気を迂回して流す邪
魔板が設けられ、オゾン放出口は、殺菌流路の上流側に
配置される請求項１記載の空気殺菌装置。
【請求項３】オゾナイザとオゾン放出口間にはＮＯｘ
除去装置が接続される請求項１記載の空気殺菌装置。
【請求項４】オゾナイザには、そのオゾナイザ酸素リ
ッチガスを供給する酸素富化装置が接続される請求項１
記載の空気殺菌装置。
【請求項５】下流側オゾンキラーの空気吹出し側には
活性炭層或いは除塵フィルタが設けられる請求項２記載
の空気殺菌装置。