JPH07226382A - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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JPH07226382A
JPH07226382A JP6037889A JP3788994A JPH07226382A JP H07226382 A JPH07226382 A JP H07226382A JP 6037889 A JP6037889 A JP 6037889A JP 3788994 A JP3788994 A JP 3788994A JP H07226382 A JPH07226382 A JP H07226382A
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JP
Japan
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heat treatment
filter
wafer
treatment apparatus
air
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JP6037889A
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English (en)
Inventor
Takashi Tanahashi
隆司 棚橋
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Tokyo Electron Ltd
Tokyo Electron Tohoku Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Tokyo Electron Tohoku Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱処理装置に使用されるフィルタ装置自体か
ら汚染ガスなどの汚染物が発生するのを防止して、熱処
理装置内の空間の清浄度を保ち、被処理体の汚染を防止
して歩留まりの向上を図る。 【構成】 第1送風装置41の第1フィルタ装置43に
よって清浄化された空気はケーシング26内で循環流X
を形成し、ウエハボート23に搭載された被処理体であ
るウエハW周囲のパーティクルなどをを吹き飛ばす。循
環流Xは側面ダクト45、底部ダクト46を経由し、再
び第1フィルタ装置43によって清浄化される。第1フ
ィルタ装置43のろ材には、耐酸性、耐熱性に優れたP
TFE(ポリ・テトラ・フルオロ・エチレン)が使用さ
れ、さらにプレフィルタとして有機汚染物を吸着除去す
る活性炭フィルタ47、48が底部ダクト46に配設さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱処理装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えばLSI等の半導体デバイスがその
表面に形成される半導体ウエハ(以下、「ウエハ」とい
う)の製造工程を例にとって説明すると、ウエハ表面に
酸化膜やCVD膜を形成したり、ドーピングを目的とし
た拡散を行うためにウエハに対して熱処理を施すプロセ
スが行われており、かかる熱処理にあたっては、外気巻
き込みが少なく省スペース化が図れるいわゆる縦型熱処
理装置が近年多く使用されている。
【0003】前記縦型熱処理装置は一般に、垂直に配置
された加熱用の管状炉の中に反応容器となる反応管を設
け、被処理体であるウエハはウエハボートと呼ばれる搭
載治具に水平状態で上下に間隔をおいて所定枚数(例え
ば100枚)搭載され、適宜の昇降機構によってこのウ
エハボートごと反応管内にロード・アンロードされるよ
うに構成されている。またこれらウエハボートや昇降機
構、さらにはウエハカセットと呼ばれる収納容器と前記
ウエハボートとの間でウエハの搬送を行うための搬送ア
ームなどの搬送装置などは、適宜形状のケーシング内に
収納配置されている。
【0004】前記ケーシング内の空気は、ウエハに対し
てパーティクルなどが付着しないように、塵埃等を捕集
するフィルタ装置によって清浄化された空気流が送風フ
ァンなどによって循環するようになっているが、前記フ
ィルタ装置には、通常ULPA(Ultra Low Penetratio
n Air)フィルタが用いられている。そして従来のこの
種のULPAフィルタは、そのろ材として主成分がSi
2、B23などからなるホウ珪酸ガラス繊維が用いら
れていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで最近ではウエ
ハが益々大口径化し、その超微細加工が実施されている
と、熱処理によるシリコン酸化膜、シリコン窒化膜等の
成膜層がさらに薄膜化し、それに伴って成膜層の電気的
特性などの物性管理が一層厳しくなってきており、成膜
層の出来、不出来が、雰囲気中の微量の不純物によって
大きく左右される。
【0006】この点、前記従来のULPAフィルタのろ
材は、主成分がSiO2、B23などからなるホウ珪酸
ガラス繊維であるから、ウエハ洗浄や石英洗浄の際に使
用された酸成分の影響や、管状炉や熱処理後のウエハボ
ートからの輻射熱がろ材に伝わるなど、ろ材自体が悪条
件に曝されるとB(ボロン)を発生させることが判明し
た。そうすると、ろ材通過後の清浄化空気内に、このB
(ボロン)が混入するおそれがある。
【0007】またこの種のろ材は、一般的に幾重にも屈
曲したいわゆるアコーディオン形状に構成されて、適宜
の枠体に支持、固定されているが、かかる固定に使用さ
れる接着剤やスペーサには、通常揮発性溶剤を使用した
樹脂が用いられている。そのため前記したように酸性雰
囲気、高温雰囲気下では、これら接着剤やスペーサ自体
から有機ガスが発生して、フィルタ通過後の空気を汚染
するおそれがある。
【0008】したがって、従来はフィルタ自体から発生
するこれらB(ボロン)や有機成分がウエハの表面に付
着してウエハを汚染し、歩留まりを低下させるおそれが
あったのである。
【0009】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、前記したような熱処理装置におけるフィルタ装置
のろ材や、このろ材を支持固定するために用いられる樹
脂から、前記のようなB(ボロン)や有機成分を発生さ
せない材質を用いて、叙上の問題の解決を図ることを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1によれば、被処理体を加熱して所定の熱処
理を施す熱処理用機器と、前記熱処理用機器を収納する
ケーシングと、このケーシング内に空気流を形成する送
風手段と、前記空気流を始めとして装置の清浄環境を得
るためのフィルタ装置とを有する熱処理装置において、
前記フィルタ装置におけるろ材の材料に、PTFE(ポ
リ・テトラ・フルオロ・エチレン)を用いたことを特徴
とする、熱処理装置が提供される。
【0011】また請求項2によれば、被処理体をその内
部で熱処理する反応容器を有し、かつ前記被処理体を搭
載する搭載治具を前記反応容器内に対してロード・アン
ロードするロード・アンロード装置と、被処理体収納容
器と前記ロード・アンロード装置に支持された搭載治具
との間で被処理体を搬送する搬送装置とが前記反応容器
下方におけるケーシング内に配置され、さらにこのケー
シング内の一側面から対向する他側面に向けて、フィル
タ装置によって清浄化された空気流が形成される如く構
成された熱処理装置において、前記フィルタ装置におけ
るろ材の材料に、PTFE(ポリ・テトラ・フルオロ・
エチレン)を用いたことを特徴とする、熱処理装置が提
供される。
【0012】これら各熱処理装置において、請求項3に
記載したように、前記ろ材を支持する枠体と前記ろ材と
の固定に、放出ガスの少ない樹脂を使用してもよい。放
出ガスの少ない樹脂とは、例えば接着硬化後放出するガ
スが極端に低下する樹脂をいい、その一例としては、例
えば揮発性の高い溶剤を用いた樹脂が挙げられる。
【0013】さらに請求項4に記載したように、前記ろ
材がスペーサによって適宜の形状、例えばアコーディオ
ン形状などに構成、維持されている場合、このスペーサ
自体に前記の放出ガスの少ない樹脂を使用してもよい。
【0014】また以上のように構成される各熱処理装置
におけるフィルタ装置において、請求項5に記載したよ
うに、その上流側に活性炭フィルタを設けた構成として
もよい。
【0015】
【作用】前記したPTFE(ポリ・テトラ・フルオロ・
エチレン)は、−(−CF2−CF2−)n−結合を有す
るフッ素樹脂系の高分子物質であり、耐酸性、耐熱性に
優れており、かつB(ボロン)を持たない。したがって
請求項1に記載したように、このPTFEによってろ材
が構成されているフィルタ装置によって、熱処理装置の
ケーシング内の空気流を清浄化した場合、ろ材自体から
B(ボロン)その他の有機化合物が発生しないので、フ
ィルタ装置自体から有機汚染物が発生してケーシング内
の被処理体を汚染するおそれはない。
【0016】請求項2は、一般的な縦型熱処理装置とし
ての構成を有しているが、この場合であっても、搭載治
具、ロード・アンロード装置並びに搬送装置が配置され
て、パーティクルが発生しやすいケーシング下方の空間
に送風される空気が、ろ材に前記PTFEを用いてB
(ボロン)その他の有機化合物が発生させないフィルタ
装置によって清浄化されるので、当該空間に送風される
空気中にB(ボロン)その他の有機化合物が混入するこ
とはなく、前記空間内に存在するウエハなどの被処理体
はこれら不純物によって汚染することはない。
【0017】請求項3によれば、前記ろ材を支持する枠
体と前記ろ材との固定に、例えば揮発性の高い溶剤を用
いた樹脂が使用されるので、装置に組み込む前に十分乾
燥させて揮発性有機化合物を蒸発させておくことが可能
である。したがって、フィルタ装置におけるろ材とこれ
を支持する枠体との固定部分からの有機系ガスの発生を
抑えることが可能である。
【0018】請求項4によれば、スペーサについても前
記したような、放出ガスの少ない樹脂を使用しているの
で、さらにこの部分からの有機系ガスの発生も抑えられ
る。
【0019】請求項5では、前記した各熱処理装置にお
けるフィルタ装置において、その上流側に活性炭フィル
タが設けられているので、空気中の有機系ガスはこの活
性炭フィルタによって吸着、除去される。そしてその後
前記したPTFEを用いたろ材を通過するので、前記ろ
材は極めて安定した効果を発揮できる。したがって全体
として非常に良好な清浄化空気を、安定してケーシング
内に供給することが可能になっている。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明すると、まず第1実施例は、本発明の効果を検証す
るために構成された熱処理装置であり、図1はこの熱処
理装置に使用されたフィルタ装置1の構成を示してい
る。
【0021】このフィルタ装置1は、従前の一般的なU
LPAフィルタと同様な構成を有しており、そのフィル
タ2はろ材3を幾重にも折重ねた構造を有している。こ
のろ材3は、PTFE及びオレフィン系繊維の不織布に
よって構成され、繊維径は0.05〜0.2μm、孔径
は0.3μmである。そしてこのろ材3はその表面に設
けられたスペーサ4によって前記した折重ね構造が維持
されている。前記スペーサ4は、ダイマー酸ポリアミド
樹脂の高分子タイプを使用しており、溶融した材料を、
前記ろ材3の折重ね成形加工の際に、その表面に付着さ
せ、その後これを冷却固化させることによって、折重ね
構造のろ材3の表面に設けられる。
【0022】前記フィルタ2は、アルミニウム製のフレ
ーム5に支持、固定されるが、かかる固定に当たって
は、そのエンド部分についてはエポキシ樹脂からなるエ
ンドシール材6によって、サイド部分についてはクロロ
プレン系接着剤からなるサイドシール材7によって、各
々固定されている。そしてガスケット8はクロロプレン
スポンジによって構成されている。
【0023】かかる構成になるフィルタ装置1は、図2
に示された評価用の熱処理装置11に装着されている。
即ちこの熱処理装置11は、ステンレス製のケーシング
12内に配置される送風機13と、この送風機13によ
るダウンフローに曝されるウエハ保持具14とを有し、
さらにケーシング12下部に、第1ダンパ15、第2ダ
ンパ16、第3ダンパ17とを有している。図1の状態
では、第1ダンパ15及び第3ダンパ17がクローズさ
れ、第2ダンパ16がオープンになっており、ケーシン
グ12内には循環フローが形成される。即ち、送風機1
3によるダウンフローはケーシング12の下部から図中
の矢印のように、仕切板18によって前記ウエハ保持具
14が存在する空間(反応空間)と隔離されたエリアを
通ってケーシング12の上部へと流れ、ヒータ19を通
過した後、再び送風機13によってダウンフローに形成
されるようになっている。
【0024】そして前出フィルタ装置1は、前記送風機
13とウエハ保持具14との間に設けられており、送風
機13からのダウンフローを清浄化するように配設され
ている。
【0025】評価用の熱処理装置11は、以上のように
構成されており、次にダミーウエハDWを前記ウエハ保
持具14にセットして、実際に稼働させた際のダミーウ
エハDW上の汚染度について説明する。
【0026】まずダミーウエハDWは、シリコンウエハ
の表面にウエット酸化によってSiO2膜を1000オ
ングロームの厚さに形成したものを使用し、いわゆるS
PM洗浄方法、即ちかかる成膜処理後硫酸(H2SO4
と過酸化水素(H22)とを4:1の割合で混合した1
10゜Cの洗浄液によって、10分間洗浄した後、さら
に純水によって10分間洗浄し、その後スピンドライヤ
ーによって乾燥させたものを使用した。
【0027】一方熱処理装置11の方は、まず第2ダン
パをクローズにし、第1ダンパ15と第3ダンパ17を
オープンにしてケーシング12内にいわゆるワンウエイ
・フローを形成するようにした状態で6週間継続して空
運転させてから使用した。
【0028】そして前記ダミーウエハDWをウエハ保持
具14にセットし、さらに図1に示したように、第1ダ
ンパ15及び第3ダンパ17をクローズ、第2ダンパ1
6をオープンにしてケーシング12内に循環フローが形
成されようにして、そのままダミーウエハDWを放置し
て、3、6、9、12時間後に、ウエハ表面の汚染度合
いを、いわゆる接触角測定方法によって測定した。これ
ら一連の評価手順を図3のフロー図に示した。
【0029】前記した接触角測定方法は、ウエハ表面に
純水を滴下し、その水玉の表面張力による水玉とウエハ
表面との接触角度を測定するものであり、有機汚染物に
よる汚染度合いが進むと接触角度が高くなることを利用
して、ウエハ表面の汚染度合いを評価する方法である。
【0030】なおその他の設定条件については、ヒータ
19を環境温度が40゜Cとなるまで加熱して、フィル
タ装置1の通過フローの風速を0.35m/s、フィル
タ装置1とダミーウエハDWとの間の距離を50mmにそ
れぞれ設定した。
【0031】そして従来のULPAフィルタとの比較を
行うために、前記フィルタ装置1におけるろ材3に、従
前の主成分がSiO2、B23などからなるホウ珪酸ガ
ラス繊維を用いたものを別途用意し、全く同一条件の下
で前記した接触角測定方法によって評価した。
【0032】その結果は、図4のグラフに示した通りで
あり、3時間放置の時には両者間に顕著な差は見られな
い。しかしながらそれ以降は、放置時間が長くなるにし
たがって従前のULPAフィルタの方は次第に接触角が
大きくなっていくに対し、本実施例にかかるフィルタ装
置1を使用した場合には、ほぼ横ばいであることがわか
る。即ち、本実施例の場合には、前記条件下でのダウン
フローに長く曝されても、ダミーウエハDW表面の汚染
度は低く抑えられていることが確認できた。
【0033】前記の熱処理装置11は、評価用に構成さ
れているとはいえ、一般的な熱処理装置とほぼ同様な環
境を創出するようになっている。したがって、前記フィ
ルタ装置1を一般的な熱処理装置に適用した場合にも、
相応する効果、即ち、フィルタ装置自体から有機汚染物
が発生せず、ウエハ表面の汚染を抑えることが容易に推
認できる。
【0034】次に実際のより具体的な熱処理装置として
構成した第2実施例について説明すると、図5、図6に
示したように、この第2実施例にかかる熱処理装置21
は、上端部が閉口し下端部が開口した筒状の熱処理容器
22と、この熱処理容器22の下方に位置して、ウエハ
Wを搭載するウエハボート23を支持してこの熱処理容
器22内へ上昇自在な昇降装置24とを有している。
【0035】前記ウエハボート23は、被処理体である
ウエハWが水平状態で上下に間隔をおいて所定枚数、例
えば100枚搭載するように構成されており、前記昇降
装置24によってウエハボート23前記熱処理容器22
内に納入されることにより、ウエハWはこのウエハボー
ト23に搭載された状態で、前記熱処理容器22に対し
てロード・アンロードされるように構成されている。
【0036】さらに前記熱処理装置21には、ウエハが
収納されたカセットCと前記ウエハボート23との間で
ウエハWを移載置するための、移載装置、例えばウエハ
トランスファ25が設けられており、前記した熱処理容
器22、ウエハボート23、昇降装置24と共に、ケー
シング26内に配置されている。また前記ケーシング2
6の前面には、ドア(図示せず)によって開閉自在に構
成された開口部27が設けられており、この開口部27
を通して前記カセットCはケーシング26内に搬入、搬
出自在となっている。
【0037】前記開口部27の内側には、2つのカセッ
トCを載置するIOポート31が設けられており、この
IOポート31には後述の如く、ケーシング26内でそ
の上方から下方へと向かう空気流が形成されるように構
成されている。またIOポート31には、カセットC内
のウエハWのオリエンテーションフラットを揃えるいわ
ゆるオリフラ合わせを行う整列装置(図示せず)と、カ
セットCを90゜回転させてその内部のウエハWを水平
−垂直変換する水平−垂直変換機構(図示せず)が装備
されており、前記整列装置によってカセットC内のウエ
ハWがオリフラ合わせされた後、ウエハWはそのまま水
平状態へと位置変換されるように構成されている。
【0038】さらにIOポート31の内側には、キャリ
アトランスファ32が配設されており、その奥に配置さ
れた棚状のキャリアステージ33に対して、カセットC
を移載するように構成されている。このキャリアステー
ジ33は、例えば8個のカセットCを収納でき、処理
前、処理後のウエハWを収納したカセットCを保管する
ように構成されている。
【0039】前記キャリアステージ33の下方には、ト
ランスファーステージ34が設けられており、前記キャ
リアトランスファ32を介して、キャリアステージ33
とトランスファーステージ34との間でカセットCを授
受するように構成されている。そして前出ウエハトラン
スファ25は、このトランスファーステージ34に移載
されたカセットCと昇降装置24上に支持されたウエハ
ボート23との間でウエハWを授受するように構成され
ている。
【0040】前記熱処理装置21には、図6、図7に示
されたように、そのケーシング26内の処理空間26a
の一側面、即ち左側の側面の開口部26bに片開きのメ
ンテナンス用ドアを兼ねた第1送風装置41が設けられ
ている。この第1送風装置41は、図7に示されたよう
に、その下部に配置されて開口部41aから空気を吸引
してこれを送風するためのファン42と、このファン4
2によってダクト部41bを通じてケーシング26内に
給気される空気中のパーティクル等を除去する第1フィ
ルタ装置43と、この第1フィルタ装置43の内側に隙
間δを介して並設された均圧板44とによって構成され
ている。
【0041】前記第1フィルタ装置43は前出第1実施
例にかかるフィルタ装置1と全く同様な構成を有してお
り、そのフィルタには、PTFE及びオレフィン系繊維
の不織布によって構成されたろ材が採用されている。
【0042】前記均圧板44には、多数の吐出口44a
が設けられており、前記第1フィルタ装置43を通過し
た給気は、図7に示されたように、この均圧板44全面
から、対向した側面開口部26cに位置する側面ダクト
45に向けて均等に送風されるように構成されている。
【0043】そしてこの側面ダクト45は、その下部に
設けられた開口部45bと、ケーシング26の底部に設
けられた底部ダクト46を通じて、前出第1送風装置4
1の下部空間と連通している。したがって、図7に示さ
れたように、この第1送風装置41によって送風される
空気は、ケーシング26内の空間26a→側面ダクト4
5→底部ダクト46→第1送風装置41のように循環し
て、循環流Xを形成し、その過程で第1フィルタ装置4
3によって常に清浄化されるように構成されている。な
お前記底部ダクト46内には、前出昇降装置24、ウエ
ハトランスファ25等の駆動制御を行う制御装置並びに
その配線部材等が収納されている。
【0044】そして前記底部ダクト46における流入口
と流出口、即ち開口部45bの内面と開口部41aの内
面には、それぞれ活性炭フィルタ47、48が設けられ
ている。この活性炭フィルタ47、48は、例えば活性
炭によって通気性に優れたマット状、あるいは多数の細
孔が分散形成されたシート状に成形されたものであり、
前出第1フィルタ装置43のいわゆるプレフィルタとし
て機能するように構成されている。
【0045】また前記側面ダクト45の後方側面には、
第1送風装置41からの送風空気が通過するスリット4
5aが形成されており、このスリット45aから前記循
環流Xの一部が排気EAとしてケーシング26外部に排
気され、他方ケーシング26の天板に形成されたメッシ
ュ状のメタルで形成された吸気口26dからは、前記排
気EAに相当する量の給気SAが、クリーンルームのチ
ャンバ(図示せず)からケーシング26内に取り入れら
れるように構成されている。したがって、ケーシング2
6内は常に一定の内圧が保たれ、かつ前記した排気EA
と給気SAによって常時その一部の空気が換気されるよ
うに構成されている。なお前記吸気口26dにも図6に
示したように、活性炭フィルタ71が設けられており、
吸気口26dを通じて導入される給気SAに対しても、
事前に有機汚染物が除去されるようになっている。
【0046】一方図6に示したように、前出キャリアス
テージ33の背面側でかつ吸気口26dの下方には、第
2送風装置51がこのキャリアステージ33の背面に沿
って配設されている。
【0047】前記第2送風装置51は、図8に示したよ
うに、前記吸気口26dに対向するように形成されたス
リット52aを有する容器52と、前記スリット51a
及び吸気口26dを通じてクリーンルームからの空気を
取り入れてキャリアステージ33へとこれを送風するた
めのファン53と、当該送風される空気を清浄化するた
めの活性炭フィルタ54及び第2フィルタ装置55とを
備えている。またこの第2フィルタ装置55のフィルタ
のろ材には、前出第1フィルタ装置43の場合と同様、
PTFE及びオレフィン系繊維の不織布が用いられてい
る。
【0048】そしてこの第2フィルタ装置55を通過し
て清浄化された空気は、キャリアステージ33で保管さ
れているカセットC内のウエハWに送風され、空気流Y
を形成するように構成されている。
【0049】また前記第2送風装置51の容器52の両
側にもそれぞれスリット52bが形成されており、ケー
シング26の前面に突き当たって戻ってくる空気流Y1
を吸引して、これを活性炭フィルタ54及び第2フィル
タ装置55内へ送って再び清浄化するように構成されて
いる。
【0050】前記空気流Yの下流側でかつ前出IOポー
ト31の上方には、第3送風装置61が配置されてお
り、前記空気流Yの大部分はこの第3送風装置61によ
って吸引、送風されて、下方へと向かう下降気流Zが形
成される。この第3送風装置61の構成も前出第2送風
装置51と基本的に同一に構成され、上流側には活性炭
フィルタ、次段にPTFE及びオレフィン系繊維の不織
布をろ材に使用したフィルタ装置とを備えている。
【0051】そしてこの第3送風装置61からの下降気
流Zは、前記IOポート31底部ダクト46側面に形成
された開口部46aから底部ダクト46内に流入して、
前出側面ダクト45からの還流と合流するように構成さ
れている。
【0052】第2実施例にかかる熱処理装置21は以上
のように構成されており、次にその作用効果について説
明すると、まず被処理体であるウエハWの処理内容に応
じて熱処理容器22が所定温度にまで加熱され、同時に
前出第1送風装置41、第2送風装置51、第3送風装
置61が駆動して、循環流X、空気流Y、下降気流Zが
それぞれケーシング26内に形成される。
【0053】その後例えば搬送ロボット(図示せず)な
どによって未処理のウエハWを収納した2つのカセット
Cが、IOポート31の所定位置に載置されると、整列
装置によってウエハWのオリフラ合わせが行われ、その
後水平−垂直変換機構によってウエハWは水平状態にさ
れる。次いでこのカセットCはキャリアトランスファ3
2によってキャリアステージ33の所定位置へと移送さ
れ、この動作が繰り返されてキャリアステージ33内に
例えば8個のカセットCが保管されて開口部27が閉鎖
される。
【0054】その後キャリアトランスファ32によって
キャリアステージ33内のカセットCがトランスファス
テージ34へと移載され、次いでウエハトランスファ2
5によって、当該カセットC内のウエハWがウエハボー
ト23へと搭載されていく。そして所定枚数(例えば1
00枚)搭載されると、昇降装置24によってウエハボ
ート23が上昇して熱処理容器22内へとロードされ、
そこで所定の熱処理がウエハWに対して施されるのであ
る。
【0055】一方叙上のプロセスが行われている間、ケ
ーシング26内には、第1送風装置41によって循環流
Xが形成されており、この清浄化された空気流は図7に
示したように、前出ウエハボート23に対して送風され
ている。したがってウエハW搭載の際にパーティクルが
発生しても直ちに吹き飛ばされ、ウエハWの表面に付着
するおそれはない。しかもこの循環流Xは、底部ダクト
46に設けられた活性炭フィルタ47、48並びに第1
フィルタ装置41を通過することによって清浄化された
空気流であるから、ウエハWが循環流Xに曝されること
自体によってウエハWが汚染されるおそれはないもので
ある。
【0056】即ち、ケーシング26内にたとえ有機汚染
物が浮遊していても、この有機汚染物は、底部ダクト4
6通過の際に、前記活性炭フィルタ47、48に吸着、
除去される。そしてそのように有機汚染物が除去された
後の空気が第1フィルタ装置41によってさらに清浄化
されるのである。したがって循環流Xの清浄度は極めて
高くなっている。なお既述の如く吸込口26dにも活性
炭フィルタ71が設けられているので、装置の設置環境
内に存在するガスや有機汚染物の影響に左右されず、装
置内においては、所期の清浄環境が得られる。
【0057】しかも第1フィルタ装置41のフィルタの
ろ材は、既述の第1実施例にてその効果が確かめられた
PTFE及びオレフィン系繊維の不織布からなるろ材で
あるから、熱処理容器22からの輻射熱の影響を受ける
環境下であっても、ろ材自体は極めて安定しており、こ
のろ材自体から例えばハイドロカーボンなどの有機汚染
物が発生することはない。
【0058】そのうえ前記活性炭フィルタ47、48に
よってさらに事前に有機汚染物が除去されているので、
極めて長期間に渡って、安定した機能を発揮することが
可能になっている。
【0059】また他の第2送風装置51、第3送風装置
によって形成された空気流Y、下降気流Z共、前記した
循環流Xと同様、活性炭フィルタ及びPTFE及びオレ
フィン系繊維の不織布からなるろ材を通過して清浄化さ
れた空気であるから、前記した循環流Xと同様な作用効
果が発揮されている。したがって、ケーシング26内に
存在するウエハWは、有機系ガスやパーティクルなどに
よって汚染されるおそれは格段に低下しており、歩留ま
りの向上が図れるものである。
【0060】また前出第1実施例、第2実施例でも明ら
かなように、基本的に従前のフィルタ装置とその外観、
形態は異なるところはないので、例えば既存の既に稼働
している熱処理装置に対しても、フィルタ装置を交換し
たり、あるいはさらに活性炭フィルタを付加するだけで
容易に適用することが可能になっており、極めて実用性
も高いものである。
【0061】
【発明の効果】請求項1によれば、フィルタ装置のろ材
自体からB(ボロン)や有機化合物が発生しないので、
ケーシング内の被処理体を汚染するおそれはないので、
かかる点からケーシング内の被処理体を汚染するおそれ
はなく、高度な処理や歩留まりの向上を図ることが可能
である。
【0062】請求項2によれば、パーティクルの発生し
やすい空間に清浄空気を送風するためのフィルタ装置の
ろ材自体から、B(ボロン)その他の有機化合物が発生
することはなく、前記空間内に存在する被処理体がこれ
ら不純物によって汚染することはない。また前記清浄空
気によって発生したパーティクルは吹き飛ばされ、ウエ
ハに付着することはない。したがって歩留まりの向上が
図れる。
【0063】請求項3によれば、さらに前記ろ材を支持
する枠体と前記ろ材との固定に用いた樹脂からの有機系
ガスの発生を抑えることができ、さらにケーシング内空
気の汚染を防止して歩留まりの向上を図ることが可能で
ある。
【0064】請求項4によれば、さらにろ材の形態を維
持するスペーサの部分からの有機系ガスの発生が抑えら
れ、さらにケーシング内空気の汚染を防止して歩留まり
の向上を図ることが可能である。
【0065】請求項5によれば、何らかの理由でケーシ
ング内に発生した有機系ガスが活性炭フィルタによって
吸着、除去されるので、ケーシング内空気の汚染をさら
に防止するとともに、前記したPTFEを用いたろ材は
極めて安定した効果を発揮できる。したがって全体とし
て非常に良好な清浄化空気を、長期間に渡って安定して
ケーシング内に供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例で用いたフィルタ装置の概
観を示す一部破断斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例にかかる熱処理装置の断面
を模式的に示した説明図である。
【図3】本発明の第1実施例にかかる熱処理装置の効果
を評価するための方法の手順を示すフロー図である。
【図4】本発明の第1実施例にかかる熱処理装置におい
て使用されたウエハの汚染度を従来技術と比較した様子
を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例にかかる熱処理装置の概観
を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例にかかる熱処理装置のケー
シング内の空気流の様子を示すための説明図である。
【図7】本発明の第2実施例にかかる熱処理装置のケー
シング内下方空間の様子を示す縦断面図である。
【図8】本発明の第2実施例における第2送風装置の構
成を示すための断面説明図である。
【符号の説明】
1 フィルタ装置 2 フィルタ 3 ろ材 4 スペーサ 5 フレーム 6 エンドシール材 7 サイドシール材 11 熱処理装置 12 ケーシング 13 送風機 19 ヒータ DW ダミーウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/68 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を加熱して所定の熱処理を施す
    熱処理用機器と、前記熱処理用機器を収納するケーシン
    グと、このケーシング内に空気流を形成する送風手段
    と、前記空気流を始めとする装置の清浄環境を得るため
    のフィルタ装置とを有する熱処理装置において、 前記フィルタ装置におけるろ材の材料に、PTFE(ポ
    リ・テトラ・フルオロ・エチレン)を用いたことを特徴
    とする、熱処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理体をその内部で熱処理する反応容
    器を有し、かつ前記被処理体を搭載する搭載治具を前記
    反応容器内に対してロード・アンロードするロード・ア
    ンロード装置と、被処理体収納容器と前記ロード・アン
    ロード装置に支持された搭載治具との間で被処理体を搬
    送する搬送装置とが前記反応容器下方におけるケーシン
    グ内に配置され、さらにこのケーシング内の一側面から
    対向する他側面に向けて、フィルタ装置によって清浄化
    された空気流が形成される如く構成された熱処理装置に
    おいて、 前記フィルタ装置におけるろ材の材料に、PTFE(ポ
    リ・テトラ・フルオロ・エチレン)を用いたことを特徴
    とする、熱処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ろ材を支持する枠体と前記ろ材との
    固定に、放出ガスの少ない樹脂を使用したことを特徴と
    する、請求項1又は2に記載の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ろ材はスペーサによって適宜の形状
    に構成、維持され、このスペーサに放出ガスの少ない樹
    脂を使用したことを特徴とする、請求項1、2又は3に
    記載の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ装置における上流側に活性
    炭フィルタを設けたことを特徴とする、請求項1、2、
    3又は4に記載の熱処理装置。
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US08/353,288 US5551984A (en) 1993-12-10 1994-12-05 Vertical heat treatment apparatus with a circulation gas passage
KR1019940033374A KR100269413B1 (ko) 1993-12-10 1994-12-09 열처리장치

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