JPH07226025A - 音声信号記録方法、音声信号再生装置、及び音声信号記録再生方法 - Google Patents

音声信号記録方法、音声信号再生装置、及び音声信号記録再生方法

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JPH07226025A
JPH07226025A JP21809194A JP21809194A JPH07226025A JP H07226025 A JPH07226025 A JP H07226025A JP 21809194 A JP21809194 A JP 21809194A JP 21809194 A JP21809194 A JP 21809194A JP H07226025 A JPH07226025 A JP H07226025A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 16ビットモードで音声記録を行う民生用デ
ィジタルVTRを、互換性を維持しながら20ビットモ
ードの音声記録が可能な業務用ディジタルVTRへ展開
する。 【構成】 16ビットモードで音声記録を行う1125
/60システムの民生用ディジタルVTRにおいて、そ
れぞれ16ビットデータ記録用の4つの音声記録チャン
ネルを用いて1つのチャンネルの音声を16ビットで、
他の2つのチャンネルの音声を20ビットで記録できる
ように構成する。この場合、1つの記録チャンネルには
16ビットの音声をそのまま記録し、他の2つの記録チ
ャンネルには20ビットの音声のそれぞれ上位の16ビ
ットを記録する。最後の1つのチャンネルには2つの2
0ビット音声のそれぞれ下位4ビットのデータを2度づ
つ繰り返して記録する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声信号を符号化して
記録するための音声信号記録方法、かかる音声信号記録
方法によって記録された音声信号を再生する音声信号再
生装置、及び音声信号を符号化して記録再生する音声信
号記録再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、研究開発が進められている画像圧
縮記録方式の民生用ディジタルVTRにおいては、音声
信号を符号化して記録する場合の量子化ビット数及びサ
ンプル周波数として、次のようなものが規定されてい
る。 16ビットモード;48KHz,44.1KHz,32
KHz 12ビットモード;32KHz また、民生用の機器において従来から行われている音声
信号のディジタル記録では、次のような量子ビット数及
びサンプル周波数が採用されている。
【0003】衛星放送 Aモード;10ビット,32KHz, Bモード;16ビット,48KHz, CD,LD 16ビット;44.1KHz, MD,DCC,S−VHS, 16ビット;48KHz, DAT 16ビット;48KHz,44.1KHz,32KH
z, NT 12ビット;32KHz, 一方、業務用のディジタルVTRでは、コンポジット方
式のD2、コンポーネント方式のD1、ディジタルBE
TACAM、HDVTRのいずれもが、 20ビット;48KHz、 を採用している。従って、民生用の機器におけるディジ
タル音声データと業務用の機器におけるディジタル音声
データとでは、常に量子化ビット数が異なっている。
【0004】また、上記の民生用ディジタルVTRを業
務用のディジタルVTRへ展開するためには、20ビッ
トモードの音声記録を可能とすることが不可欠である
が、この場合、同じカセットテープが民生用及び業務用
の双方のディジタルVTRで使用される可能性も考えら
れる。然るに、民生用のディジタルVTRには20ビッ
トモードの記録再生回路が設けられていないので、業務
用のディジタルVTRで記録された音声を民生用のディ
ジタルVTRで再生することは不可能である。
【0005】これに対し、画像信号の処理については、
民生用及び業務用のディジタルVTRはいずれも同じ圧
縮処理方法を採用しているので互換性がある。従って、
1本のカセットテープを民生用、業務用両方のディジタ
ルVTRで記録し、このテープを民生用のディジタルV
TRで再生した場合には、テープ上の業務用ディジタル
VTRで記録された部分においては画像は再生されても
音声が出力されないという事態を生ずることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】画像圧縮記録方式の民
生用ディジタルVTRを、高品質の20ビットモードオ
ーディオが記録できる業務用ディジタルVTRへ展開す
る。そして、この業務用ディジタルVTRと該民生用デ
ィジタルVTRとの間に、画像データだけでなく音声デ
ータに関しても再生動作に互換性をもたせる。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明
は、複数のチャンネルの音声信号を符号化して得られる
それぞれのチャンネルの符号化音声データを記録媒体に
記録する音声信号記録方法であって、上記符号化の際の
量子化ビット数を複数の量子化ビット数の中から任意に
選択できるようにすると共に、各チャンネルの符号化音
声データを、各チャンネル毎に独立して記録媒体上に設
けられた各チャンネルの記録エリアに記録し、かつ、選
択された量子化ビット数に従って音声信号を符号化する
ことにより得られる符号化音声データのデータ量が、各
チャンネルの符号化音声データの記録エリアの記録容量
を越えるときには、複数のチャンネルの音声信号のうち
特定のチャンネルの音声信号の記録を停止すると共に、
該特定のチャンネル以外の他のチャンネルの符号化音声
データについては、該符号化音声データを構成するビッ
ト成分のうち、該符号化音声データの記録エリアの記録
容量を越えない範囲の上位ビット成分からなるデータ部
分のみを該他のチャンネルの音声信号のそれぞれの記録
エリアに記録し、該符号化音声データにおける該上位ビ
ット成分以外の下位ビット成分からなるデータ部分を前
記特定のチャンネルの音声信号の記録エリアに記録する
ことを特徴としている。
【0008】請求項2にかかる発明は、複数のチャンネ
ルの音声信号を符号化して得られるそれぞれのチャンネ
ルの符号化音声データを各チャンネル毎に独立して記録
媒体上に設けられた各チャンネルの記録エリアに記録す
ると共に、該符号化の際の量子化ビット数を複数の量子
化ビット数の中から任意に選択できるようにして、この
選択された量子化ビット数を表すコードを付随データと
して記録媒体上に記録し、かつ、選択された量子化ビッ
ト数に従って音声信号を符号化することにより得られる
符号化音声データのデータ量が、各チャンネルの符号化
音声データの記録エリアの記録容量を越えるときには、
複数のチャンネルの音声信号のうち特定のチャンネルの
音声信号の記録を停止すると共に、該特定のチャンネル
以外の他のチャンネルの符号化音声データについては、
該符号化音声データを構成するビット成分のうち、該符
号化音声データの記録エリアの記録容量を越えない範囲
の上位ビット成分からなるデータ部分のみを該他のチャ
ンネルの音声信号のそれぞれの記録エリアに記録し、更
に、該符号化音声データにおける該上位ビット成分以外
の下位ビット成分からなるデータ部分を前記特定のチャ
ンネルの音声信号の記録エリアに記録するようにした音
声信号記録方法に従って記録が行われた記録媒体から音
声信号の再生を行う音声信号再生装置であって、記録媒
体から再生された符号化音声データをDA変換するDA
変換回路と、記録媒体から再生された付随データに基づ
いて、再生された符号化音声データの量子化ビット数を
識別する量子化ビット数識別回路と、を具え、更に、該
量子化ビット数識別回路により識別された量子化ビット
数が上記DA変換回路の量子化ビット数よりも大きいと
きは、再生された符号化音声データを構成するビット成
分のうちから、該DA変換回路の量子化ビット数分のビ
ットだけ上位から抽出し、この抽出された符号化音声デ
ータの上位ビット成分を該DA変換回路へ入力して音声
信号を再生することを特徴としている。
【0009】この場合、量子化ビット数識別回路により
識別された量子化ビット数がDA変換回路の量子化ビッ
ト数よりも大きいときは、下位ビット成分からなるデー
タ部分が記録された記録エリアから再生されるデータを
処理する回路の動作を停止させる手段を具えるのが好適
である。請求項4にかかる発明は、複数のチャンネルの
音声信号を符号化して得られるそれぞれのチャンネルの
符号化音声データを、各チャンネル毎に独立して記録媒
体上に設けられた各チャンネルの記録エリアに記録する
と共に、該符号化の際の量子化ビット数を複数の量子化
ビット数の中から任意に選択できるようにして、この選
択された量子化ビット数を表すコードを付随データとし
て記録媒体上に記録し、かつ、選択された量子化ビット
数に従って音声信号を符号化することにより得られる符
号化音声データのデータ量が、各チャンネルの符号化音
声データの記録エリアの記録容量を越えるときには、複
数のチャンネルの符号化音声データのうち特定のチャン
ネルの符号化音声データの記録を停止すると共に、該特
定のチャンネル以外の他のチャンネルの符号化音声デー
タについては、該符号化音声データを構成するビット成
分のうち、該符号化音声データの記録エリアの記録容量
を越えない範囲の上位ビット成分からなるデータ部分の
みを該他のチャンネルの符号化音声データのそれぞれの
記録エリアに記録し、更に、該符号化音声データにおけ
る該上位ビット成分以外の下位ビット成分からなるのデ
ータ部分を前記特定のチャンネルの符号化音声データの
記録エリアに記録するようにした音声信号記録方法に従
って記録が行われた記録媒体から音声信号の再生を行う
音声信号再生装置であって、記録媒体から再生された符
号化音声データをDA変換するDA変換回路と、記録媒
体から再生された付随データに基づいて、再生された符
号化音声データの量子化ビット数を識別する量子化ビッ
ト数識別回路と、を具え、該量子化ビット数識別回路に
より識別された量子化ビット数が上記DA変換回路の量
子化ビット数よりも小さいときは、再生された符号化音
声データを該DA変換回路への入力データの上位ビット
成分として該DA変換回路の入力側にセットすると共
に、該入力データの残りの下位ビット成分として所定の
ダミーデータをセットすることにより、該DA変換回路
から再生された音声信号を取り出すことを特徴としてい
る。
【0010】請求項5にかかる発明は、複数の量子化ビ
ット数の中から任意に選択された量子化ビット数に従っ
て複数のチャンネルの音声信号を符号化することにより
得られるそれぞれのチャンネルの符号化音声データを、
各チャンネル毎に独立して記録媒体上に設けられた各チ
ャンネルの記録エリアに記録すると共に、該記録媒体か
ら再生された符号化音声データのエラー部分を所定のエ
ラーコードに置き換える処理を行った後、もとの音声信
号を取り出すための復号処理を行うようにした音声信号
記録再生方法であって、上記選択された量子化ビット数
に従って音声信号を符号化することにより得られる符号
化音声データのデータ量が、各チャンネルの符号化音声
データの記録エリアの記録容量を越えるときには、複数
のチャンネルの音声信号のうち特定のチャンネルの音声
信号の記録を停止し、かつ、該特定のチャンネル以外の
他のチャンネルの音声信号については、その符号化音声
データを構成するビット成分のうち、該音声信号の記録
エリアの記録容量を越えない範囲の上位ビット成分から
なるデータ部分のみを該他のチャンネルの音声信号のそ
れぞれの記録エリアに記録すると共に、該符号化音声デ
ータにおける該上位ビット成分以外の下位ビット成分か
らなるデータ部分を前記特定のチャンネルの音声信号の
記録エリアに記録し、更に、該下位ビット成分からなる
データ部分の記録において、該下位ビット成分を記録し
た残りの空きエリアに所定のダミーデータを記録し、こ
のダミーデータの値は、前記特定のチャンネルの音声信
号の記録エリアから再生されるデータが前記エラーコー
ドと区別可能となる値に設定されていることを特徴とし
ている。
【0011】請求項6にかかる発明は、複数のチャンネ
ルの音声信号を、各々が16ビットのディジタル信号を
記録する4個の音声記録チャンネルに記録する音声信号
記録方法であって、第1チャンネル及び第2チャンネル
の音声信号を量子化ビット数20ビットで符号化した符
号化出力の各々の上位16ビットを、それぞれ第1及び
第2の音声記録チャンネルに記録すると共に、第3チャ
ンネルの音声信号を量子化ビット数16ビットで符号化
した符号化出力を第3の音声記録チャンネルに記録し、
かつ、第1チャンネル及び第2チャンネルの音声信号の
前記符号化出力の各々の下位4ビットを第4の音声記録
チャンネルに記録するものである。
【0012】
【作用】民生用ディジタルVTRの量子化ビット数の小
さいオーディオデータ記録チャンネルを利用して業務用
の量子化ビット数の大きいオーディオデータの記録が行
われる。業務用ディジタルVTRにおいても、民生用の
量子化ビット数の少ない符号に変換されて記録された音
声信号が再生される。また、民生用ディジタルVTRに
おいても業務用の量子化ビット数の大きい符号に変換さ
れて記録された音声信号が再生され、この場合、オーデ
ィオデータの下位ビット成分のみが記録されているチャ
ンネルからの再生信号についてはミューティングを行う
ことによりノイズの発生が防止される。
【0013】量子化ビット数の大きいオーディオデータ
の下位ビット成分を記録するチャンネルにおいて、下位
ビット成分を記録した残りの空きエリアに記録するダミ
ーデータの値を、オーディオデータの再生系のエラー処
理において使用されるエラーコードと混同しないような
値とすることにより、下位ビット成分が記録されたチャ
ンネルの再生処理系におけるエラー処理として、他のチ
ャンネルと同様にエラーコードを用いたエラー処理を行
うことができる。
【0014】
【実施例】本発明をヘリカルスキャン形式をとる画像圧
縮記録方式民生用ディジタルVTR(以下、ディジタル
VTRと言う)に適用した場合の実施例について、次の
項目に従って順次説明する。 1. ディジタルVTRの概要 1─1. ディジタルVTRの記録フォーマット (1) ITIエリア (2) AUDIOエリア (3) VIDEOエリア (4) SUBCODEエリア (5) ID部の構造 (6) MIC (7) パックの構造及び種類 (8) 付随情報記録エリアの構造 1─2. ディジタルVTRの記録回路 1─3. ディジタルVTRの再生回路 2. アプリケーションIDシステム 3. 音声データの記録再生 3─1. 16ビットモード記録 3─2. 20ビットモード記録 3−3. 20ビット及び16ビットの混合モード記録 3−4. 音声データの処理回路 (1) 民生用ディジタルVTR (2) 業務用ディジタルVTR
【0015】1. ディジタルVTRの概要 まず、本実施例を構成するディジタルVTRの概要につ
いて、その記録フォーマット、記録回路、再生回路の順
に説明する。 1─1. ディジタルVTRの記録フォーマット かかるディジタルVTRのテープ上の記録フォーマット
を図24に示す。この図において、トラックの両端には
マージンが設けられる。そして、その内側には記録始端
側から、アフレコを確実に行うためのITIエリア、音
声信号を記録するAUDIOエリア、画像信号を記録す
るVIDEOエリア、副次的データを記録するためのS
UBCODEエリアが設けられる。なお各エリアの間に
は、エリア確保のためのインターブロックギャップ(I
BG)が設けられる。
【0016】次に上記の各エリアに記録される信号の詳
細を説明する。 (1) ITIエリア ITIエリアは図24の拡大部分に示されているよう
に、1400ビットのプリアンブル、1830ビットの
SSA(Start−Sync Block Are
a)、90ビットのTIA(Track Inform
ation Area)及び280ビットのポストアン
ブルから構成されている。
【0017】ここで、プリアンブルは再生時のPLLの
ランイン等の機能を持ち、ポストアンブルはマージンを
稼ぐための役割を持つ。そして、SSA及びTIAは、
30ビットのブロックデータを単位として構成されてお
り、各ブロックデータの先頭10ビットには所定のSY
NCパターン(ITI−SYNC)が記録される。
【0018】このSYNCパターンに続く20ビットの
部分には、SSAにおいては主にSYNCブロック番号
(0〜60)が記録され、また、TIAにおいては主に
3ビットのAPT情報(APT2〜APO)、記録モー
ドを識別するSP/LPフラグ、及びサーボシステムの
基準フレームを示すPFフラグが記録される。なお、A
PTはトラック上のデータ構造を規定するIDデータで
あり、本実施例のディジタルVTRでは値「000」を
とる。
【0019】以上の説明から分かるように、ITIエリ
アにはコード長の短いシンクブロックが磁気テープ上の
固定された位置に多数記録されているので、再生データ
から例えばSSAの61番目のSYNCパターンが検出
された位置をトラック上のアフレコ位置を規定する基準
として使用することにより、アフレコ時に書換えられる
位置を高精度に規定し、良好なアフレコを行うことがで
きる。なお、本実施例のディジタルVTRは、後述する
ように外の種々のディジタル信号記録再生装置へ容易に
商品展開できるように設計されているが、どのようなデ
ィジタル信号記録再生装置においても特定のエリアのデ
ータの書換えは必要となるので、このトラック入口側の
ITIエリアは必ず設けられている。
【0020】(2) AUDIOエリア オーディオエリアは、図24の拡大部分に示されるよう
に、その前後にプリアンブルとポストアンブルを有して
おり、プリアンブルはPLL引き込み用のランアップ、
及びオーディオSYNCブロックの前検出のためのプリ
SYNCから構成されている。また、ポストアンブル
は、オーディオエリアの終了を確認するためのポストS
YNCと、ビデオデータアフレコ時にオーディオエリア
を保護するためのガードエリアとから構成されている。
【0021】ここで、プリSYNC及びポストSYNC
の各SYNCブロックは、図25の(1)及び(2)に
示すように構成され、プリSYNCはSYNCブロック
2個から、ポストSYNCはSYNCブロック1個から
構成されている。そして、プリSYNCの6バイト目に
は、SP/LPの識別バイトが記録される。これはFF
hでSP、OOhでLPを表し、前述のITIエリアに
記録されたSP/LPフラグが読み取り不可の時にはこ
のプリSYNCのSP/LPの識別バイトの値が採用さ
れる。
【0022】以上のようなアンブルエリアに挟まれたエ
リアに記録されるオーディオデータは次のようにして生
成される。まず、記録すべき1トラック分の音声信号
は、AD変換及びシャフリングを施された後フレーミン
グが行われ、更にパリティを付加される。このフレーミ
ングを行ってパリティを付加したフォーマットを図26
の(1)に示す。この図において、72バイトのオーデ
ィオデータの先頭に5バイトの音声付随データ(これを
AAUXデータと言う)を付加して1ブロック77バイ
トのデータを形成し、これを垂直に9ブロック積み重ね
てフレーミングを行い、これに8ビットの水平パリティ
C1とブロック5個分に相当すると垂直パリティC2と
が付加される。
【0023】これらのパリティが付加されたデータは各
ブロック単位で読み出されて、各ブロックの先頭側に3
バイトのIDを付加され、更に、記録変調回路において
2バイトのSYNC信号を挿入されて、図26の(2)
に示されるようなデータ長90バイトの1SYNCブロ
ックの信号へ成形される。そして、この信号がテープに
記録される。
【0024】(3) VIDEOエリア ビデオエリアは図24の拡大部分に示されるようにオー
ディオエリアと同様のプリアンブル及びポストアンブル
を持つ。但し、ガードエリアがより長く形成されている
点でオーディオエリアのものと異なっている。これらの
アンブルエリアに挟まれたビデオデータは次のようにし
て生成される。
【0025】まず、記録すべき映像信号をY,R−Y,
B−Yのコンポーネント信号に分離した後、AD変換
し、このAD変換出力から1フレーム分の有効走査エリ
アのデータを抽出する。この1フレーム分の抽出データ
は、ビデオ信号が525/60システムの場合には、Y
信号のAD変換出力(DY)については、水平方向72
0サンプル、垂直方向480ラインで構成され、また、
R−Y信号のAD変換出力(DR)及びB−Y信号のA
D変換出力(DB)については、それぞれ水平方向18
0サンプル、垂直方向480ラインで構成される。そし
てこれらの抽出データは、図27に示されるように水平
方向8サンプル、垂直方向8ラインのブロックに分割さ
れる。ただし、色差信号の場合、この図27の(2)の
右端部分のブロックは水平方向4サンプルしかないの
で、上下に隣接する2個のブロックをまとめて1個のブ
ロックとする。以上のブロッキング処理によって1フレ
ームにつきDY、DR、DBで合計8100個のブロッ
クが形成される。なお、この水平方向8サンプル、垂直
方向8ラインで構成されるブロックをDCTブロックと
言う。
【0026】次に、これらのブロッキングされたデータ
を所定のシャフリングパターンに従ってシャフリングし
た後、DCTブロック単位でDCT変換し、続いて量子
化及び可変長符号化を行う。ここで、量子化ステップは
30DCTブロック毎に設定され、この量子化ステップ
の値は、30個のDCTブロックを量子化して可変長符
号化した出力データの総量が所定値以下となるように設
定される。即ち、ビデオデータを、DCTブロック30
個ごとに固定長化する。このDCTブロック30個分の
データをバッファリングユニットと言う。
【0027】以上のようにして固定長化したデータにつ
いて、その1トラック分のデータ毎にビデオ付随データ
(これをVAUXデータと言う)と共にフレーミングを
施し、その後、誤り訂正符号を付加する。このフレーミ
ングを施して誤り訂正符号を付加した状態のフォーマッ
トを図28に示す。
【0028】この図において、BUF0〜BUF26は
それぞれが1個のバッファリングユニットを表す。そし
て、1個のバッファリングユニットは、図29の(1)
に示すように垂直方向に5つのブロックに分割された構
造を有し、各ブロックは77バイトのデータ量を持つ。
また、各ブロックの先頭側の1バイトには量子化に関す
るパラメータを格納するエリアQが設けられる。
【0029】この量子化データに続く76バイトのエリ
アにビデオデータが格納される。そして、図28に示さ
れているように、これらの垂直方向に27個配置された
バッファリングユニットの上部には上記のバッファリン
グユニット内のブロック2個分に相当するVAUXデー
タα及びβが配置されると共に、その下部にはブロック
1個分に相当するVAUXデータγが配置され、これら
のフレーミングされたデータに対して8バイトの水平パ
リティC1及びブロック11個分に相当する垂直パリテ
ィC2が付加される。
【0030】このようにパリティが付加された信号は各
ブロック単位で読み出されて各ブロックの先頭側に3バ
イトのID信号を付加され、更に、記録変調回路におい
て2バイトのSYNC信号が挿入される。これにより、
ビデオデータのブロックについては図29の(2)に示
されるようなデータ量90バイトの1SYNCブロック
の信号が形成され、また、VAUXデータのブロックに
ついては同図の(3)に示されるような1SYNCブロ
ックの信号が形成される。この1SYNCブロック毎の
信号が順次テープに記録される。
【0031】以上に説明したフレーミングフォーマット
では、1トラック分のビデオデータを表わす27個のバ
ッファリングユニットはDCTブロック810個分のデ
ータを有するので、1フレーム分のデータ(DCTブロ
ック8100個分)は10個のトラックに分けて記録さ
れることになる。
【0032】(4) SUBCODEエリア SUBCODEエリアは主に高速サーチ用の情報を記録
するために設けられたエリアであり、その拡大図を図3
0に示す。この図に示されるように、SUBCODEエ
リアは12バイトのデータ長を持つ12個のSYNCブ
ロックを含み、その前後にプリアンブル及びポストアン
ブルが設けられる。但し、オーディオエリア及びビデオ
エリアのようにプリSYNC及びポストSYNCは設け
られない。そして、12個の各SYNCブロックには、
5バイトの付随データ(AUXデータ)を記録するデー
タ部が設けられている。また、この5バイトの付随デー
タを保護するパリティとしては2バイトの水平パリティ
C1のみが用いられ、垂直パリティは使用されない。
【0033】なお、以上に説明したAUDIOエリア、
VIDEOエリア、SUBCODEエリアを構成してい
る各SYNCブロックは、記録変調において24/25
変換(記録信号の24ビット毎のデータを25ビットへ
変換することにより、記録符号にトラッキング制御用パ
イロット周波数成分を付与するようにした記録変調方
式)を施されるため、各エリアの記録データ量は図24
に示されているようなビット数になる。
【0034】(5) ID部の構造 以上の図25,図26,図29,及び図30に示されて
いる各SYNCブロックの構成から明らかなように、A
UDIOエリア、VIDEOエリア、及びSUBOCO
DEエリアに記録されるSYNCブロックは、2バイト
のSYNC信号の後にID0、ID1及びIDP(ID
0,ID1を保護するパリティ)からなる3バイトのI
D部が設けられる点で共通の構造となっている。そし
て、このID部の内のID0、ID1は、オーディオエ
リア及びビデオエリアにおいては図31に示すようにデ
ータの構造が定められる。
【0035】即ち、ID1にはオーディオエリアのプリ
SYNCからビデオエリアのポストSYNCまでのトラ
ック内SYNC番号が2進数で格納される。そして、I
D0の下位4ビットには1フレーム内のトラック番号が
格納される。また、ID0の上位4ビットには、AAU
X+オーディオデータ、及びビデオデータの各SYNC
ブロックにおいてはこの図の(1)に示されるように4
ビットのシーケンス番号が格納される。一方、オーディ
オエリアのプリSYNCブロック、ポストSYNCブロ
ック及びパリティC2のSYNCブロックにおいてはオ
ーディオエリアのデータ構造を規定する3ビットのID
データAP1が格納され、また、ビデオエリアのプリS
YNCブロック、ポストSYNCブロック及びパリティ
C2のSYNCブロックにおいてはビデオエリアのデー
タ構造を規定する3ビットのIDデータAP2が格納さ
れる(この図の(2)参照)。なお、これらのAP1及
びAP2の値は、本実施例のディジタルVTRでは「0
00」をとる。
【0036】また、上記のシーケンス番号は、「000
0」から「1011」までの12通りの番号を各フレー
ム毎に記録するものであり、このシーケンス番号を見る
ことにより、変速再生時に得られたデータが同一フレー
ム内のものかどうかを判断できる。一方、SUBCOD
EエリアにおけるSYNCブロックのID部の構造は図
32のように規定されている。
【0037】この図はSUBCODEエリアの1トラッ
ク分のSYNCブロック番号0から11までの各ID部
の構造を示したものであり、ID0の最上位ビットには
FRフラグが設けられる。このフラグはフレームの前半
5トラックであるか否かを示し、前半5トラックにおい
ては「0」、後半5トラックにおいては「1」の値をと
る。その次の3ビットには、SYNCブロック番号が
「0」及び「6」であるSYNCブロックにおいてはS
UBCODEエリアのデータ構造を規定するIDデータ
AP3が記録されると共に、SYNCブロック番号「1
1」のSYNCブロックにおいてはトラック上のデータ
構造を規定するIDデータAPTが記録され、その外の
SYNCブロックにおいてはTAGコードが記録され
る。なお、上記AP3の値は、本実施例のディジタルV
TRでは「000」をとる。
【0038】また、上記TAGコードは、この図に拡大
して示されているようにサーチ用の3種類のID信号、
即ち、従来から行われているINDEXサーチのための
INDEX ID、コマーシャル等の不要場面をカット
するためのSKIP ID、及び静止画サーチのための
PP ID(Photo/Picture ID)から
構成される。また、ID0の下位4ビットとID1の上
位4ビットとを使用してトラックの絶対番号(テープの
先頭からの通しのトラック番号)が記録される。但し、
この図に示されるようにSYNCブロック3個分の合計
24ビットを用いて1個の絶対トラック番号が記録され
る。ID1の下位4ビットにはSUBCODEエリアの
SYNCブロック番号が記録される。
【0039】(6) MIC 本実施例のディジタルVTRでは、以上に説明したよう
にテープ上に規定されている各エリアに付随データを記
録するようにしているが、この外にテープの収納される
カセットにメモリICの設けられた回路基板を搭載し、
このメモリICにも付随データを記録するようにしてい
る。そして、このカセットがディジタルVTRに装着さ
れるとこのメモリICに書き込まれた付随データが読み
出されてディジタルVTRの運転・操作の補助が行われ
るようにしている(特願平4−165444号、特願平
4−287875号等参照)。このメモリICを本願で
はMIC(Memory In Cassette)と
呼び、そのデータ構造については後で詳述する。
【0040】(7) パックの構造及び種類 以上に説明したように、本実施例のディジタルVTRで
は、付随データを記録するエリアとして、テープ上のオ
ーディオエリアのAAUXエリア、ビデオエリアのVA
UXエリア、及びSUBCODEエリアのAUXデータ
記録エリアが使用され、また、この外にテープカセット
に搭載されたMICの記録エリアが使用される。そし
て、これらの各エリアは、いずれも5バイトの固定長を
もつパックを単位として構成される。
【0041】つぎに、これらのパックの構造及び種類に
ついて説明する。パックは図33に示される5バイトの
基本構造を持つ。この5バイトについて、最初のバイト
(PC0)がデータの内容を示すアイテムデータ(パッ
クヘッダーとも言う)とされる。そして、このアイテム
データに対応して後続する4バイト(PC1〜4)の書
式が定められ、この書式に従って任意のデータが設けら
れる。
【0042】このアイテムデータは上下4ビットずつに
分割され、上位4ビットは大アイテム、下位4ビットは
小アイテムと称される。そして上位4ビットの大アイテ
ムは例えば後続データの用途を示すデータとされ、この
大アイテムによってパックは図34の〔1〕の表に示さ
れるように、コントロール「0000」、タイトル「0
001」、チャプター「0010」、パート「001
1」、プログラム「0100」、音声補助データ(AA
UX)「0101」、画像補助データ(VAUX)「0
110」、カメラ「0111」、ライン「1000」、
ソフトモード「1111」の10種類のグループに展開
されている。
【0043】このように大アイテムによって展開された
パックの各グループは、それぞれが更に小アイテム(こ
れによって例えば後続データの具体的な内容が表され
る)によって16個のパックに展開され、結局、これら
のアイテムを用いて最大256種類のパックを定義する
ことができる。なお、図34の〔1〕の表における大ア
イテム「1001」〜「1110」は追加用に残された
未定義の部分を表している。従って、未だ定義されてい
ないアイテムデータのコードを使用して新たなアイテム
データ(ヘッダー)を定義することにより、将来任意に
新しいデータの記録を行うことができる。またヘッダー
を読むことによりパックに格納されているデータの内容
を把握できるので、パックを記録するテープ上の位置も
任意に設定できる。
【0044】次に、パックの具体例を図34の〔2〕お
よび〔3〕、並びに図35を用いて説明する。図34の
〔2〕に示されるパックは、そのアイテムデータの値か
ら分かるように図34の〔1〕の表におけるAAUXの
グループに所属するものであってAAUX SOURC
Eパックと呼ばれ、音声に関する付随データの記録に使
用される。即ち、図に示されるように、オーディオサン
プル周波数が映像信号とロックしているか否かを示すフ
ラグ(LF)、1フレーム当たりのオーディオサンプル
数(AF SIZE)、オーディオチャンネル数(C
H)、各オーディオチャンネルのステレオ/モノラル等
のモードの情報(PA及びAUDIO MODE)、テ
レビジョン方式に関する情報(50/60及びSTYP
E)、エンファシスの有無(EF)、エンファシスの時
定数(TC)、サンプル周波数(SMP)、量子化情報
(QU)が記録される。
【0045】なお、このサンプル周波数及び量子化情報
は、具体的にはつぎのように定義される。 SMP:サンプル周波数 000=48KHz 001=44.1KHz 010=32KHz 上記以外=リザーブ QU:量子化ビット数 000=16ビット 001=12ビット 010=20ビット 011=20ビット及び16ビットの混合モード 上記以外=リザーブ
【0046】また、図34の〔3〕、及び図35の
〔1〕〜〔5〕に示される各パックは、そのアイテムデ
ータの値から分かるように図34の〔1〕の表における
VAUXのグループに所属するものであり、画像に関す
る付随データの記録に使用される。これらのパックの記
録内容について説明すると、図34の〔3〕に示される
VAUX SOURCEパックには、記録信号源のチャ
ンネル番号、記録信号が白黒信号であるか否かを示すフ
ラグ(B/W)、カラーフレーミングを表すコード(C
FL)、CFLが有効であるか否かを示すフラグ(E
N)、記録信号源がカメラ/ライン/ケーブル/チュー
ナー/ソフトテープ等のいずれであるかを示すコード
(SOURCE CODE)、テレビジョン信号の方式
に関するデータ(50/60、及びSTYPE)、UV
放送/衛星放送等の識別に関するデータ(TUNER
CATEGORY)が記録される。
【0047】図35の〔1〕に示されるVAUX SO
URCE CONTROLパックには、SCMSデータ
(上位ビットが著作権の有無を表し、下位ビットがオリ
ジナルテープか否かを表す)、コピーソースデータ(ア
ナログ信号源か否か等を表す)、コピー世代データ、サ
イファー(暗号)タイプデータ(CP)、サイファーデ
ータ(CI)、記録開始フレームか否かを示すフラグ
(REC ST)、オリジナル記録/アフレコ記録/イ
ンサート記録等の記録モードデータ(REC MOD
E)が記録されると共に、更に、アスペクト比等に関す
るデータ(BCSYS及びDISP)、奇偶フィールド
のうちの一方のフィールドの信号のみを2回反復して出
力するか否かに関するフラグ(FF)、フィールド1の
期間にフィールド1の信号を出力するかフィールド2の
信号を出力するかに関するフラグ(FS)、フレームの
画像データが前のフレームの画像データと異なっている
か否かに関するフラグ(FC)、インターレースである
か否かに関するフラグ(IL)、記録画像が静止画であ
るか否かに関するフラグ(ST)、記録画像がスチルカ
メラモードで記録されたものであるか否かを示すフラグ
(SC)、及び記録内容のジャンルが記録される。
【0048】また、同図の〔2〕に示されるVAUX
REC DATEパックには記録日に関するデータが記
録され、同図の〔3〕に示されるVAUX REC T
IMEパックには記録時間に関するデータが記録され、
同図の〔4〕に示されるBINARY GROUPのパ
ックにはタイムコードのバイナリー群のデータが記録さ
れる。同図の〔5〕にしめされるCLOSED CAP
TIONパックにはテレビジョン信号の垂直帰線期間に
伝送されるクローズドキャプション情報が記録される。
【0049】なお、パックの特殊例として、アイテムコ
ードがオール1のパックは、無情報のパック(No I
nformation パック)として定義されてい
る。以上の説明から分かるように、本実施例のディジタ
ルVTRでは、付随データの構造が上述のような各エリ
アに共通なパック構造となっているので、これらのデー
タを記録再生する場合のソフトウェアを共通にでき、処
理が簡単になる。また記録再生時のタイミングが一定に
なるために、時間調整のために余分にRAM等のメモリ
を設ける必要がなく、さらに新たな機種の開発などの場
合にも、そのソフトウェアの開発を容易に行うことがで
きる。
【0050】またパック構造にすることによって、例え
ば再生時にエラーが発生した場合にも、次のパックを容
易に取り出すことができる。このためエラーの伝播等に
よって大量のデータが破壊されてしまうようなことがな
い。なお、前述のMICにテキストデータを記憶する場
合には、記憶容量の小さいMICの記憶エリアの使用領
域を節約するために、パックの構造を例外的に1個のパ
ックの中に記録対象であるテキストデータが全部格納さ
れる可変長パックの構造としており、これによってMI
Cの記憶領域の消費量を節約している。
【0051】(8) 付随情報記録エリアの構造 次に、パックを用いて多種多様な付随データが記録され
るAAUXエリア、VAUXエリア、SUBCODEエ
リアのデータエリア、及びテープカセットに搭載された
MICの記録エリアの具体的構造について説明する。 AAUXエリア AAUXエリアでは、図26の(2)に示される1SY
NCブロックのフォーマットにおいて、5バイトのAA
UXエリアで1個のパックが構成される。従って、AA
UXエリアは1トラックにつき9個のパックで構成され
る。525/60システムのディジタルVTRでは1フ
レームのデータを10トラックで記録するので、1フレ
ーム分のAAUXエリアは図36のように表される。
【0052】この図において1つの区画が1個のパック
を表す。そして、区画に記入されている番号50〜55
は、その区画のパックのアイテムコードを16進数表示
したものであり(この図における番号50は、前述のA
AUX SOURCEパックを表している)、これらの
6種類のパックをメインパックと呼び、これらのメイン
パックが記録されるエリアをAAUXメインエリアと言
う。また、これ以外のエリアはAAUXオプショナルエ
リアと言い、多種多様なパックの中から任意のパックを
選んで記録することができる。
【0053】 VAUXエリア VAUXエリアについては、1トラックにおけるVAU
Xエリアが図28に示されるように3個のSYNCブロ
ックα、β、γから構成され、そのパック個数は、図3
7に示されるように1SYNCブロックにつき15個、
1トラックで45個となる。なお、1SYNCブロック
におけるエラーコードC1の直前の2バイトのエリア
は、予備的な記録エリアとして使用する。
【0054】1フレーム分のVAUXエリアについて、
そのパック構成を示すと図38のようになる。この図に
おいて16進数表示のアイテムコード60〜65が付さ
れているパックはVAUXメインエリアを構成するVA
UXメインパックであり、図34の〔5〕、及び図35
の〔1〕〜〔5〕に示したパックがこれに相当してい
る。その外のパックはVAUXオプショナルエリアを構
成する。
【0055】 SUBCODEエリアのデータエリア SUBCODEエリアのデータエリアは、図30に示さ
れるように、SYNCブロック番号0〜11の各SYN
Cブロックの中に5バイトづつ書き込まれ、それぞれが
1パックを構成している。即ち、1トラックで12個の
パックが記録され、そのうちSYNCブロック番号3〜
5及び9〜11のパックがメインエリアを構成し、その
外のパックはオプショナルエリアを構成する。
【0056】このSUBCODEエリアにおいては、1
フレーム分のデータが図39に示すようなフォーマット
で反復記録される。この図において大文字のアルファベ
ットはメインエリアのパックを表し、タイムコード、記
録年月日等の高速サーチに必要なデータが記録される。
小文字のアルファベットはオプショナルエリアのパック
を表し、このエリアには任意のパックを選択して任意の
データを記録することができる。
【0057】なお、図39は525〜60システムの場
合の記録パターンであるが、参考までに625/50シ
ステムの場合の1フレーム分のSUBCODEデータの
記録パターンを図40に示す。この図に示されるよう
に、625/50システムの場合は1フレームが12ト
ラックで構成され1トラックにおけるSUBCODEは
525/60システムの場合と同様に12個のSYNC
ブロックで構成され、トラック数のみが異なったものと
なる。
【0058】なお、以上に説明した各エリアにおけるメ
インエリアには、あらゆるテープについて共通的な基本
のデータ項目に関する付随的情報が格納されたパックが
記録されるという特徴がある。一方、オプショナルエリ
アには、ソフトテープメーカー或るいは、ユーザー等が
自由に任意の付随データを書き込むことができる。その
ような付随的情報としては、例えば、種々の文字情報、
文字放送信号データ、垂直ブランキング期間内或るいは
有効走査期間内の任意のラインのテレビジョン信号デー
タ、コンピューターグラフィックスのデータ等がある。
【0059】 MICの記録エリア 図41に、MICの記録エリアのデータ構造を示す。こ
の記録エリアもメインエリアとオプショナルエリアに分
かれており、先頭の1バイトと未使用エリア(FFh)
を除いてすべてパック構造で記述される。前述のように
テキストデータだけは、可変長のパック構造で、それ以
外はVAUX、AAUX、SUBCODEの各エリアと
同じ5バイト固定長のパック構造で記録される。
【0060】MICメインエリアの先頭のアドレス0に
は、MICのデータ構造を規定するIDデータであるA
PM3ビットとBCID(Basic Cassett
eID)4ビットが記録される。ここで、APMの値
は、本実施例のディジタルVTRでは「000」をと
る。また、BCIDは、基本カセットIDであり、MI
C無しカセットでのID認識(テープ厚み、テープ種
類、テープグレード)用のIDボードと同じ内容であ
る。IDボードは、MIC読み取り端子を従来の8ミリ
VTRのレコグニションホールと同じ役目をさせるもの
で、これにより従来のようにカセットハーフに穴を空け
る必要がなくなる。
【0061】アドレス1以降に順に、「カセットID」
パック、「テープ長さ」パック、「タイトルエンド」パ
ックの3個のパックが記録される。「カセットID」パ
ックには、テープ厚み情報とMICに関するメモリ情報
が記録されている。「テープ長さ」パックには、テープ
メーカーによってそのカセットのテープ長がトラック本
数表現で記録されており、このデータと次の「タイトル
エンド」パックに格納されている記録最終位置を示す絶
対トラック番号から、テープの残量が直ちに計算でき
る。またこの記録最終位置情報は、カムコーダーで途中
を再生して停止させ、その後、元の最終記録位置に戻る
ときやタイマー予約時に便利な使い勝手を提供する。
【0062】オプショナルエリアは、オプショナルイベ
ントで構成される。メインエリアが、アドレス0から1
5まで16バイトの固定エリアだったのに対し、オプシ
ョナルエリアはアドレス16以降にある可変エリアであ
る。その内容によりエリアの長さが変わり、イベント消
去時にはアドレス16以降に残りのイベントを詰めて保
存する。詰め込み作業後不要となったデータは、すべて
FFhを書き込んでおき、未使用エリアとする。オプシ
ョナルエリアは、文字どおりオプションで、おもにTO
C(Table of Contents)やテープ上
のポイント(例、スチル再生を行うポイント)を示すタ
グ情報、それにプログラムに関するタイトル等のテキス
トデータ等が記録される。
【0063】MIC読出し時、そのパックヘッダーの内
容により5バイト毎、または可変長バイト(テキストデ
ータ)毎に、次のパックヘッダーが登場するが、未使用
エリアのFFhをヘッダーとして読みだすと、これは情
報無しパック(NO INFOパック)のパックヘッダ
ーに相当するので、コントロールマイコンはそれ以降に
情報が無いことを検出できる。
【0064】オプショナルエリアは共通オプションとメ
ーカーオプションとから構成され、共通オプションに
は、例えば、テキストデータが入る。メーカーオプショ
ナルエリアには、ソフトモード「1111」の大アイテ
ムと「0000」の小アイテムを有する「メーカーコー
ド」パックが設けられ、それに続いてメーカーごとの固
有の内容が設けられる。オプショナルエリアへの記録及
び書き込みは、先に共通オプションの内容が記録され、
その後に、メーカーオプションが記録される。
【0065】従ってこの「メーカーコード」パックが判
別されると、それ以前は共通化された内容であり、これ
以降はメーカーごとの固有の内容であると判別される。
なお共通オプションの内容、または「メーカーコード」
パック及びメーカーごとの固有の内容は、一方または両
方が存在しない場合もある。
【0066】1─2. ディジタルVTRの記録回路 本実施例のディジタルVTRでは、以上に説明した記録
フォーマットに従ってテープ及びMICへの記録が行わ
れるが、次に、このような記録を実行するディジタルV
TRの記録回路の構成及び動作について説明する。かか
る記録回路の構成を図42に示す。
【0067】この図において、入力されたアナログコン
ポジットビデオ信号はY/C分離回路41によりY,R
−Y,R−Yの各コンポーネント信号に分離され、A/
D変換器42へ供給される。また、アナログコンポジッ
トビデオ信号は同期分離回路44へ供給され、ここで分
離された同期信号はクロック発生器45へ供給される。
クロック発生器45はA/D変換器42及びブロッキン
グ・シャフリング回路43のためのクロック信号を生成
する。
【0068】A/D変換器42へ入力されたコンポーネ
ント信号は、525/60システムの場合、Y信号は1
3.5MHz、色差信号は13.5/4MHzのサンプ
リング周波数で、また625/50システムの場合、Y
信号は13.5MHz、色差信号は13.5/2MHz
のサンプリング周波数で、A/D変換が行われる。そし
て、これらのA/D変換出力のうち有効走査期間のデー
タDY,DR,DBのみがブロッキング・シャフリング
回路43へ供給される。
【0069】このブロッキング・シャフリング回路43
において、有効データDY,DR,DBは、水平方向8
サンプル、垂直方向8ラインを1つのブロックとするブ
ロッキング処理を施され、さらにDYのブロック4個、
DRとDBのブロックを1個ずつ、計6個のブロックを
単位として画像データの圧縮効率を上げ、かつ再生時の
エラーを分散させるためのシャフリングが行われた後、
圧縮符号化部へ供給される。
【0070】圧縮符号化部は、入力された水平方向8サ
ンプル、垂直方向8ラインのブロックデータに対してD
CT(離散コサイン変換)を行う圧縮回路46、その結
果を所定のデータ量まで圧縮できたかを見積もる見積器
48、及びその判断結果を基に最終的に量子化ステップ
を決定し、可変長符号化を用いたデータ圧縮を行う量子
化器47とから構成される。量子化器47の出力は、フ
レーミング回路49において図28において説明したフ
ォーマットにフレーム化される。
【0071】図38におけるモード処理マイコン67
は、人間とのマンマシンインターフェースを取り持つマ
イコンで、テレビジョン信号の垂直同期の周波数に同期
して動作する。また、信号処理マイコン55は、よりマ
シンに近い側で動作するものであり、ドラムの回転数9
000rpm,150Hzに同期して動作する。
【0072】そして、VAUX,AAUX,SUBCO
DEの各エリアのパックデータは、基本的にモード処理
マイコンで生成されると共に、「タイトルエンド」パッ
ク等に含まれる絶対トラック番号は信号処理マイコン5
5で生成され、後で所定の位置に嵌め込む処理が実行さ
れる。SUBCODE内に格納されるタイムコードデー
タも信号処理マイコン55で生成される。
【0073】これらの結果は、マイコンとハードウエア
との間を取り持つインターフェースVAUX用IC5
6、SUBCODE用IC57及びAAUX用IC58
に与えられる。VAUX用IC56は、タイミングをは
かって合成器50でフレーミング回路49の出力と合成
する。また、SUBCODE用IC57は、AP3、S
UBCODEのIDであるSID、及びSUBCODE
のパックデータSDATAを生成する。
【0074】一方、入力オーディオ信号はA/D変換器
51によりディジタルオーディオ信号に変換される。な
お、ビデオ信号及びオーディオ信号のAD変換の際に
は、この図には示されていないが、サンプリング回路の
前段にそのサンプリング周波数に応じたLPFを設ける
ことが必要である。AD変換されたオーディオデータ
は、シャフリング回路52によりデータの分散処理を受
けた後、フレーミング回路53において図26において
説明したフォーマットにフレーム化される。この時AA
UX用IC58は、AAUXのパックデータを生成しタ
イミングを見計らって、合成回路54にてオーディオの
SYNCブロック内の所定の場所にそれらを詰め込む。
【0075】次にVAUXを例にパックデータの記録回
路を説明する。図43にその全体の流れを示す。まずモ
ード処理マイコン67でVAUXに格納すべきパックデ
ータを生成する。それをP/S変換回路118にてシリ
アルデータに変換し、マイコン間の通信プロトコルに従
って信号処理マイコン55に送る。ここでS/P変換回
路119にてパラレルデータに戻し、スイッチ122を
介してバッファメモリ123に格納する。送られたパッ
クデータのうちその5バイト毎の先頭のヘッダー部をパ
ックヘッダー検出回路120にて抜き出し、そのパック
が絶対トラック番号を必要とするパックかどうかを調べ
る。必要ならスイッチ122を切り換えて絶対トラック
番号生成回路121から23ビットのデータを8ビット
刻みで格納する。格納エリアは、個々のパック構造にお
いて説明したようにすべて格納すべきパックのPC1、
PC2、PC3の固定位置である。
【0076】ここで回路119は、マイコン内にあるシ
リアルI/Oであり、回路120、121、122はマ
イコンプログラムで構成され、回路123は、マイコン
内のRAMである。このようにパック構造の処理は、わ
ざわざハードで組まなくても、マイコンの処理時間で間
に合うためコスト的に有利なマイコンを使用する。こう
してバッファメモリ123に格納されたデータは、VA
UX用IC56のライト側タイミングコントローラ12
5からの指示により、順々に読みだされる。この時前半
の6パック分はメインエリア用、その後の390パック
分はオプショナルエリア用として、スイッチ124を切
り換える。
【0077】メインエリア用のFIFO126は30バ
イト、オプショナルエリアのFIFO127は1950
バイト(525/60)、若しくは2340バイト(6
25/50)の容量を持つ。VAUXは、図44の
〔1〕に示されるようにトラック内SYNC番号19、
20、156の所に格納される。またフレーム内トラッ
ク番号が、1、3、5、7、9の時、+アジマスでSY
NC番号19の前半にメインエリアが、フレーム内トラ
ック番号が、0、2、4、6、8の時、−アジマスでS
YNC番号156の後半にメインエリアがある。これを
1ビデオフレームでまとめて描いたのが、図44の
〔2〕である。このようにタイミング信号nMAIN=
「L」の時が、メインエリアとなる。このような信号を
リード側タイミングコントローラ129にて生成し、ス
イッチ128を切り換えその出力を合成回路50へ渡
す。
【0078】ここで、nMAIN=「L」の時には、メ
インエリア用FIFO126のデータを繰り返し10回
(525/60)、若しくは12回(625/50)読
み取ることになる。nMAIN=「H」の時は、オプシ
ョナルエリア用FIFO127を読みだす。これは、1
ビデオフレームに一回だけ読む。図45にモード処理マ
イコン内のパックデータ生成部を主として示す。まず大
きく分けて回路は、マインエリア用とオプショナルエリ
ア用とに分かれる。回路131は、メインエリア用デー
タ収集生成回路である。デジタルバスやチューナーから
図のようなデータを受け取ると共に内部で139に示す
ようなデータ群を生成する。これをメインパックのビッ
トバイト構造に組み立て、スイッチ132によりパック
ヘッダーを付加し、スイッチ136を介してP/S変換
回路118に入力する。
【0079】オプショナルエリア用データ収集生成回路
133には、例えばチューナーからTELETEXTデ
ータや番組タイトル等が入力され、これらを格納したパ
ックデータが生成される。どのオプショナルエリアに記
録するかはVTRセットが個々に決定する。そのパック
ヘッダーを回路134により設定してスイッチ135に
より付加し、スイッチ136を介してP/S変換回路1
38に入力する。これらのタイミングは、タイミング調
整回路137により行う。ここでも前述のように回路1
18は、マイコン内にあるシリアルI/Oであり、回路
131〜137はマイコンプログラムで構成される。
【0080】また、図42における発生器59では、A
V(Audio/Video)の各ID部とプリSYN
C、ポストSYNCの生成を行う。ここでは、AP1、
AP2も生成し所定のID部にはめ込む。発生器59の
出力と、ADATA(AUDIO DATA)、VDA
TA(VIDEO DATA)、SID、SDATA
は、第1のスイッチング回路SW1によりタイミングを
見て切り換えられる。
【0081】そして、第1のスイッチング回路SW1の
出力はパリティ生成回路60において、所定のパリティ
が付加され、乱数化回路61、24/25変換回路62
へ供給される。ここで、乱数化回路61はデータの直流
成分をなくすために入力データを乱数化する。また、2
4/25変換回路62は、データの24ビット毎に1ビ
ットを付加してパイロット信号成分を付与する処理及び
ディジタル記録に適したプリコード処理(パーシャルレ
スポンスクラスIV)を行う。
【0082】こうして得られたデータは合成器63へ供
給され、ここでA/V SYNC,及びSUBCODE
SYNCの発生器64が生成したオーディオ、ビデオ
及びSUBCODEのSYNCパターンが合成される。
合成器63の出力は第2のスイッチング回路SW2へ供
給される。また、ITI発生器65が出力するITIデ
ータとアンブルパターン発生器66が出力するアンブル
パターンも、第2のスイッチング回路SW2へ供給され
る。
【0083】ITI発生器65には、モード処理マイコ
ン67からAPT,SP/LP,PFの各データが供給
される。ITI発生器65はこれらのデータをTIAの
所定の位置に嵌め込んで第2のスイッチング回路SW2
へ供給する。したがって、スイッチング回路SW2を所
定のタイミングで切り替えることにより、合成器63の
出力にアンブルパターン及びITIデータが付加され
る。第2のスイッチング回路SW2の出力は記録アンプ
(図示せず)により増幅され、磁気ヘッド(図示せず)
により磁気テープ(図示せず)に記録される。
【0084】モード処理マイコン67はディジタルVT
R全体のモード管理を行う。このマイコンに接続された
第3のスイッチング回路SW3は、VTR本体の外部ス
イッチで記録、再生等を指示するスイッチ群である。こ
のなかにはSP/LPの記録モード設定スイッチも含ま
れている。このスイッチ群による設定結果はモード処理
マイコン67により検出され、マイコン間通信により信
号処理マイコン55、MICマイコン69及びメカ制御
マイコン(図示せず)へ与えられる。
【0085】以上の一連の記録動作は、モード処理マイ
コン67を中心に、メカ制御マイコンや信号処理マイコ
ン55と各パート担当のICとの連携動作で行われる。
なお、MICマイコン69はMIC処理用のマイコンで
ある。ここでMIC内のパックデータやAPM等を生成
し、MIC接点(図示せず)を介してMIC付きカセッ
ト(図示せず)内のMIC68へ与える。
【0086】1─3. ディジタルVTRの再生回路 次に、図46及び図47を参照しながら本実施例におけ
るディジタルVTRの再生回路について説明する。これ
らの図において磁気ヘッド(図示せず)により磁気テー
プ(図示せず)から再生された微弱信号は、ヘッドアン
プ(図示せず)により増幅され、イコライザー回路71
へ加えられる。イコライザー回路71は、記録時に磁気
テープと磁気ヘッドとの電磁変換特性を向上させるため
に行ったエンファシス処理(例えばパーシャルレスポン
スクラスIV)の逆処理を行うものである。
【0087】イコライザー回路71の出力からクロック
抽出回路72によりクロックCKを抜き出す。このクロ
ックCKをA/D変換器73へ供給し、イコライザー回
路71の出力をディジタル値化する。こうして得られた
1ビットデータをクロックCKを用いてFIFO74に
書き込む。このクロックCKは、回転ヘッドドラムのジ
ッター成分を含んだ時間的に不安定な信号である。しか
しA/D変換する前のデータ自身もジッター成分を含ん
でいるので、サンプリングすること自体には問題はな
い。ところが、これから画像データ等を抜き出す時に
は、時間的に安定したデータになっていないと取り出せ
ないので、FIFO74を用いて時間軸調整を行う。つ
まり書き込みは不安定なクロックで行うが、読み出しは
図43に示されている水晶発信子等を用いた自励発信器
91からの安定したクロックSCKで行う。FIFO7
4の深さとしては、入力データの入力スピードよりも速
く読み出さないような余裕のあるものにする。
【0088】FIFO74の各段の出力はSYNCパタ
ーン検出回路75に加えられる。ここには、第5のスイ
ッチング回路SW5により、各エリアのSYNCパター
ンが、タイミング回路79により切り替えられて与えら
れる。SYNCパターン検出回路75はフライホイール
構成になっており、一度SYNCパターンを検出する
と、それから所定のSYNCブロック長後に再び同じS
YNCパターンが来るかどうかを見る。それが例えば3
回以上正しければ真とみなすような構成にして、誤検出
を防いでいる。FIFO74の深さはこの数分は必要で
ある。
【0089】こうしてSYNCパターンが検出される
と、FIFO74の各段の出力からどの部分を抜き出せ
ば一つのSYNCブロックが取り出せるか、そのシフト
量が決定されるので、それを基に第4のスイッチング回
路SW4を閉じて、必要なビットをSYNCブロック確
定ラッチ77に取り込む。これにより、取り込んだSY
NC番号をSYNC番号抽出回路78において取り出
し、タイミング回路79へ供給する。この読み込んだS
YNC番号によりトラック上のどの位置をヘッドが走査
しているかがわかるので、それにより第5のスイッチン
グ回路SW5及び第6のスイッチング回路SW6を切り
替える。
【0090】第6のスイッチング回路SW6は、ヘッド
がITIエリアを走査している時下側に切り替わってお
り、減算器80によりITISYNCパターンを取り除
いて、ITIデコーダ81に加える。ITIエリアはコ
ーディングして記録してあるので、それをデコードする
ことにより、APT、SP/LP、PFの各データを取
り出せる。これらのデータは、SP/LPモードを設定
する第7のスイッチング回路SW7が接続されたモード
処理マイコン82へ与えられる。モード処理マイコン8
2はディジタルVTR全体の動作モード等を決めるもの
であり、メカ制御マイコン85や信号処理マイコン10
0と連携を取って、セット全体のシステムコントロール
を行う。
【0091】モード処理マイコン82には、APM等を
管理するMICマイコン83が接続されている。MIC
付きカセット(図示せず)内のMIC84からの情報
は、MIC接点スイッチ(図示せず)を介してこのMI
Cマイコン83に与えられ、モード処理マイコン82と
役割分担しながら、MICの処理を行う。セットによっ
ては、このMICマイコン83は省略され、モード処理
マイコン82でMIC処理を行う場合もある。
【0092】ヘッドがオーディオエリア、ビデオエリ
ア、或るいはSUBCODEエリアを走査している時に
は、第6のスイッチング回路SW6は上側に切り替わっ
ている。減算器86により各エリアのSYNCパターン
を抜き出した後、24/25逆変換回路87を通し、さ
らに逆乱数化回路88に加えて、元のデータ列に戻す。
こうして取り出したデータをエラー訂正回路89に加え
る。
【0093】エラー訂正回路89では、記録側で付加さ
れたパリティを用いて、エラーデータの検出、訂正を行
うが、どうしても取りきれなかったデータはERROR
フラグをつけて出力する。各データは第8のスイッチン
グ回路SW8により切り替えられて出力される。AV
ID,プリSYNC,ポストSYNC抽出回路90は、
A/Vエリア及びプリSYNCとポストSYNCに格納
されていたSYNC番号、トラック番号、それにプリS
YNCに格納されていたSP/LPの各信号を抜き出
す。これらはタイミング回路79に与えられ各種タイミ
ングの生成に使用される。なお、上記抽出回路90にお
いては、AP1、AP2も抜き出され、これはモード処
理マイコン82ヘ供給されてチェックが行われる。AP
1、AP2=000の時には通常通り動作するが、それ
以外の値の時は警告処理等のウォーニング動作を行う。
【0094】SP/LPについては、モード処理マイコ
ン82がITIから得られたものとの比較検討を行う。
ITIエリアには、その中のTIAエリアに3回SP/
LP情報が書かれており、そこだけで多数決等を取って
信頼性を高める。プリSYNCは、オーディオ、ビデオ
にそれぞれ2SYNCづつあり、計4箇所SP/LP情
報が書かれている。ここもそこだけで多数決等を取って
信頼性を高める。そして最終的に両者が一致しなかった
場合には、ITIエリアのものを優先して採用する。
【0095】第8のスイッチング回路SW8から出力さ
れたVDATAは、図43に示される第9のスイッチン
グ回路SW9によりビデオデータとビデオ付随データに
切り分けられる。そして、ビデオデータはエラーフラグ
と共にデフレーミング回路94に与えられる。デフレー
ミング回路94は記録側のフレーミングの逆変換をする
所で、その中に詰め込まれたデータの性質を把握してい
る。そこであるデータに取りきれなかったエラーがあっ
たとき、それがそのほかのデータにどう影響を及ぼすか
を理解しているので、ここで伝播エラー処理を行う。こ
れによりERRORフラグは、新たに伝播エラーを含ん
だVERRORフラグとなる。また、エラーを有するデ
ータであっても画像再現上重要でないものは、その画像
データにある細工をして、エラーフラグを消してしまう
処理も、このデフレーミング回路94で行う。
【0096】ビデオデータは逆量子化回路95、逆圧縮
回路96を通して、圧縮前のデータに戻される。次にデ
シャフリング・デブロッキング回路97により、データ
をもとの画像空間配置に戻す。この実画像空間にデータ
を戻して初めて、VERRORフラグを基に画像の補修
が可能になる。つまり、例えば常に1フレーム前の画像
データをメモリに記憶させておき、エラーとなった画像
ブロックを前の画像データで代用してしまうような処理
が行われる。
【0097】さてデシャフリング以降は、DY,DR,
DBの3系統にデータを分けて扱う。そしてD/A変換
器101〜103によりY、R−Y、B−Yの各アナロ
グ成分に戻される。この時のクロックは発振回路91の
出力とそれを分周器92にて分周した出力を用いる。つ
まりYは、13.5MHZ 、R−Y、B−Yは、6.7
5MHZ または3.375MHZ である。
【0098】こうして得られた3つの信号成分は、Y/
C合成回路104において合成され、さらに合成器10
5において同期信号発生回路93からのコンポジット同
期信号と合成され、コンポジットビデオ信号として端子
106から出力される。第8のスイッチング回路SW8
から出力されたADATAは、図43に示される第10
のスイッチング回路SW10によりオーディオデータと
オーディオ付随データに切り分けられる。そして、オー
ディオデータはERRORフラグと共にデフレーミング
回路107に与えられる。
【0099】デフレーミング回路107は、記録側のフ
レーミングの逆変換をする所で、その中に詰め込まれた
データの性質を把握している。そこであるデータに取り
きれなかったエラーがあったとき、それがそのほかのデ
ータにどう影響を及ぼすかを理解しているので、ここで
伝播エラー処理を行う。例えば、16ビットサンプリン
グの時、1つのデータは8ビット単位なので、1つのE
RRORフラグは、新たに伝播エラーを含んだAERR
ORフラグとなる。
【0100】オーディオデータは、次のデシャフリング
回路108により元の時間軸上に戻される。この時、先
ほどのAERRORフラグを基にオーディオデータの補
修作業を行う。つまり、エラー直前の音で代用する前値
ホールド等の処理を行う。エラー期間があまりに長く、
補修が効かない場合には、ミューティング等の処置をし
て音そのものを止めてしまう。
【0101】このような処置をした後、D/A変換器1
09によりアナログ値に戻し、画像データとのリップシ
ンク等のタイミングを取りながら、アナログオーディオ
出力端子110から出力する。さて、第9のスイッチン
グ回路SW9及び第10のスイッチング回路SW10に
より切り分けられたVAUX、AAUXの各データは、
それぞれVAUX用IC98及びAAUX用IC111
においてエラーフラグも参考にしながら多数決処理等の
前処理を行う。
【0102】また、第8のスイッチング回路SW8から
出力されたSUBCODEエリアのIDデータSIDと
パックデータSDATAは、SUBCODE用IC11
2に与えられ、ここでもエラーフラグも参考にしながら
多数決処理等の前処理を行う。これらの前処理が行われ
たデータは、その後、信号処理マイコン100に与えら
れ、最終的な読み取り動作を行う。そして、前処理にお
いて取りきれなかったエラーは、それぞれVAUXE
R、SUBER、AAUXERとして信号処理マイコン
100に与えられる。
【0103】ここでSUBCODE用IC112はAP
3、及びAPTを抜き出し、これらを信号処理マイコン
100を介してモード処理マイコン82に渡してチェッ
クをする。モード処理マイコン82は、ITIからのA
PT、及びSUBCODEからのAPTにもとづいてA
PTの値を確定すると共に、この値が「000」でない
時は警告処理等の動作を行う。また、AP3=000の
時には通常通り動作するが、それ以外の値の時は警告処
理等のウォーニング動作を行う。
【0104】ここで、パックデータのエラー処理につい
て補足すると、各々のエリアにはメインエリアとオプシ
ョナルエリアがある。そして525/60方式の場合に
は、同じデータがメインエリアに10回書かれている。
従ってそのうちいくつかがエラーしていても、その他の
データで補足再現できるのでそこのERRORフラグは
もはやエラーではなくなる。ただしSUBCODE以外
のオプショナルエリアについてはデータは1回書きなの
で、エラーはそのままVAUXER、AAUXERとし
て残ることになる。
【0105】信号処理マイコン100は、さらに各デー
タのパックの前後関係などから類推して、伝播エラー処
理やデータの補修処理等を行う。こうして判断した結果
は、モード処理マイコン82に与えられ、セット全体の
挙動を決める材料にする。次にVAUXを例にVAUX
用IC98及び信号処理マイコン100におけるパック
データの再生回路を説明する。ここでは、前処理として
多数決処理ではなく、エラーの場合にはメモリに書き込
まないという単純な処理方式を用いた構成例について説
明する。図48にVAUX用IC98の回路例を示す。
まずスイッチング回路SW9からきたVAUXパックデ
ータを、ライト側コントローラ142により図44のn
MAIN=「L」のタイミングで、スイッチ141を切
り換えることによりメインエリア用メモリ145及びオ
プショナルエリア用FIFO148に振り分ける。
【0106】メインエリアのパックデータは、パックヘ
ッダー検出回路143によりそのヘッダーを読み取って
スイッチ144を切り換える。そしてERRORでない
時だけデータをメインエリア用メモリに書き込む。この
メモリは、9ビット構成になっており、図で網点がかか
っている部分はエラーフラグの格納ビットである。メイ
ンエリア用メモリの初期設定としては、1ビデオフレー
ム毎にその内容をすべてオール1(=情報無し)にして
おく。そしてERRORだったらなにもせず、ERRO
Rでなければそのデータを書き込むと共にエラーフラグ
に0を書き込んでおく。メインエリアには1フレームに
つき同じパックが10回、もしくは12回書きされてい
るので1ビデオフレーム終了時点でエラーフラグに1が
立っているところが、最終的にエラーと認識される。
【0107】オプショナルエリアは、基本的に1回書き
なので、ERRORフラグをそのままデータと共にオプ
ショナルエリア用FIFO148に書き込む。これらを
リード側タイミングコントローラ149によって切り換
えられるスイッチ146、147を介して信号処理マイ
コン100へ送る。信号処理マイコン100では、送ら
れてきたパックデータとエラーフラグから解析を行う。
信号処理マイコン100における処理動作を図49を参
照して説明する。この図に於てパックヘッダー識別回路
150により、VAUX用IC98から送られてきたパ
ックデータ(VAUXDT)の振り分けを行い、メモリ
151に貯える。これは、メインエリア、オプショナル
エリアの区別は特にしない。
【0108】メインエリアのパックの場合には、VAU
X用IC98と同じく、VAUXERにエラーフラグ
「1」が立っている時には書き込み処理を行わない。こ
れにより少なくとも1ビデオフレーム前の値で補修がで
きる。メインエリアの内容は、1ビデオフレーム前の値
と非常に相関が強いと考えられるので、この処理で代用
してしまっても特に問題は生じない。
【0109】一方、オプショナルエリアのパックの場合
には、1ビデオフレーム前の値と全く相関がないと考え
られるので、そのパック単位でエラー伝播処理を行う。
この方法は、基本的には5バイト固定長のパックデータ
の中にエラーが有れば全データをFFhとする「情報無
しパック」に変更することにより行われるが、パック個
別対応も必要となる。例えば、Teletextデータ
が格納される「Teletext」パックの場合には、
そのパックがいくつも続く関係から、その間のパックヘ
ッダーにエラーがあっても容易にTeletxtパック
ヘッダーに置き換えが可能である。またデータ部にエラ
ーがあっても、パックヘッダーにエラーが無ければその
パックを「情報無しパック」に変更することはしない。
これは、そのTeletextデータの復元を、Tel
etextデコーダーのパリティチェックに委ねている
からで、エラーとわかってもデータはそのままにしてお
く。
【0110】即ち、本実施例のディジタルVTRにおい
ては、図47の再生回路では記載を省略しているが、テ
キストデータ、Teletextデータ等のようにデー
タ量が多く、かつ、1連のデータシーケンスとして特徴
のあるパックデータについては、それぞれ信号処理マイ
コン100から専用のデータ処理回路へ受け渡して、よ
り高能率のエラー補正を実行すると共に、モード処理マ
イコン82に対する負荷の軽減を行うようにしている。
【0111】以上のような信号処理マイコン100にお
ける処理により整えられたデータには、すでにエラーフ
ラグは存在しない。これらをP/S変換回路152にて
シリアルデータに変換し、マイコン間の通信プロトコル
に従ってモード処理マイコン82に送る。ここでS/P
変換回路153にてパラレルデータに戻し、パックデー
タ分解解析を行う。
【0112】ここで回路150、155、及びスイッチ
154はマイコンのプログラムで構成されると共に、メ
モリ151はマイコン内部のメモリ、回路152、及び
153はマイコン内部のシリアルI/Oである。モード
処理マイコン82におけるパックデータの分解解析にお
いては、確定されたパックヘッダーに基づいてパックデ
ータの解析を行い、解析結果として得られる種々の制御
情報、表示情報等をそれぞれの制御回路、表示回路等へ
供給する。
【0113】以上、本実施例のディジタルVTRの概要
を525/60システムの場合を中心に説明したが、本
実施例のディジタルVTRは、このシステムに限らず他
のSD(Standard Density)方式であ
る625/50システム、並びにHD(High De
nsity)方式である1125/60システム及び1
250/50システムにも直ちに適用できるものであ
る。ここで、いずれのシステムにおいても1トラック内
のデータフォーマットは共通しており、相違点は、1フ
レームを構成するトラック本数の違いのみである。即
ち、625/50システムでは前述のとおり1フレーム
が12トラックで構成され、1125/60システムで
は20トラック、1250/50システムでは24トラ
ックでそれぞれ構成される。
【0114】2. アプリケーションIDシステム 以上、本実施例におけるディジタルVTRの概要につい
て説明したが、このディジタルVTRは、画像圧縮記録
方式の民生用ディジタルVTRに限らずそれ以外の種々
のディジタル信号記録再生装置として容易に商品展開で
きるように基本設計されている。そして、前述のディジ
タルVTRの説明の中で現れたIDデータAPT,AP
1〜AP3,APMが、このような種々のディジタル信
号記録装置への展開を可能ならしめる役割を担うもので
あり、これらのIDデータを一括してアプリケーション
IDと呼ぶ。
【0115】そこで、次に、このアプリケーションID
システムについて補足説明する。上記のアプリケーショ
ンIDは、ディジタルVTRの応用例を決めるIDでは
なく単に記録媒体のエリアのデータ構造を決定するだけ
のIDであり、APT及びAPMについては前述のとお
り以下の意味付けがなされている。 APT・・・トラック上のデータ構造を決める。 APM・・・MICのデータ構造を決める。
【0116】即ち、まず、APTの値により、このディ
ジタル信号記録再生装置におけるトラック上のデータ構
造が規定される。つまり、ITIエリア以降のトラック
が、APTの値に応じて図50のようにいくつかのエリ
アに分割され、それらのトラック上の位置、SYNCブ
ロック構成、エラーからデータを保護するためのECC
構成等のデータ構造が一義的に決まる。さらに各エリア
には、それぞれそのエリアのデータ構造を決めるアプリ
ケーションIDが存在する。その意味付けは以下のよう
になる。 エリアnのアプリケーションID・・・エリアnのデー
タ構造を決める。
【0117】そして、テープ上のアプリケーションID
は、図51のような階層構造を持つ。すなわち、おおも
とのアプリケーションIDであるAPTによりトラック
上のエリアが規定され、その各エリアにさらにAP1〜
APnが規定される。エリアの数は、APTにより定義
される。図51では二階層で書いてあるが、必要ならさ
らにその下に階層を設けてもよい。このようにAPT,
AP1〜APnの値を指定することによって、このディ
ジタル信号記録再生装置の具体的信号処理の構成及び該
装置の用途が特定される。
【0118】なお、MIC内のアプリケーションIDで
あるAPMは一階層のみであり、その値は、そのディジ
タル信号記録再生装置によりそのAPTと同じ値が書き
込まれる。このアプリケーションIDシステムにより、
民生用のディジタルVTRを、そのカセット、メカニズ
ム、サーボシステム、ITIエリアの生成検出回路等を
そのまま流用して、全く別の商品群、例えばデータスト
リーマーやマルチトラック・ディジタルオーディオテー
プレコーダーのようなものを作り上げることが可能であ
る。また1つのエリアが決まっても、その中味をさらに
そのエリアのアプリケーションIDで定義できるので、
あるアプリケーションIDの値の時はそこはビデオデー
タ、別の値の時はビデオ・オーディオデータ、またはコ
ンピューターデータというように非常に広範な商品展開
が可能である。
【0119】次に、アプリケーションIDの値が指定さ
れた場合の具体例について説明する。まず、APT=0
00の時の様子を図52に示す。この時トラック上にエ
リア1、エリア2、エリア3が規定される。そしてそれ
らのトラック上の位置、SYNCブロック構成、エラー
からデータを保護するためのECC構成、それに各エリ
アを保証するためのギャップや重ね書きを保証するため
のオーバイライトマージンが決まる。さらに各エリアに
は、それぞれそのエリアのデータ構造を決めるアプリケ
ーションIDが存在する。その意味付けは以下のように
なる。
【0120】AP1・・・エリア1のデータ構造を決め
る。 AP2・・・エリア2のデータ構造を決める。 AP3・・・エリア3のデータ構造を決める。 そしてこの各エリアのApplication ID
が、000の時を以下のように定義する。
【0121】AP1=000・・・画像圧縮記録方式民
生用ディジタルVTRのオーディオ、AAUXのデータ
構造を採る AP2=000・・・画像圧縮記録方式民生用ディジタ
ルVTRのオーディオ、AAUXのデータ構造を採る AP3=000・・・画像圧縮記録方式民生用ディジタ
ルVTRのサブコード、IDのデータ構造を採る すなわち、画像圧縮記録方式民生用ディジタルVTRを
実現するときは、APT、AP1、AP2、AP3=0
00となる。このとき、当然、APMも000となる。
【0122】2−1. ディジタルテレビジョン放送信
号記録再生装置 最後に、以上に説明したアプリケーションIDシステム
を具えたディジタル信号記録再生装置をディジタルテレ
ビジョン放送信号記録再生装置として展開した場合の具
体例について説明する。前述のようなDCT変換、可変
長符号化等によりデータ圧縮したビデオデータを磁気テ
ープ上にヘリカル記録する構成の画像圧縮記録方式民生
用ディジタルVTRでは、ビデオ部の圧縮後の記録レー
トは、SD標準記録モードで約25Mbps、HD記録
モードで約50Mbpsとされている。一方、DCT変
換や可変長符号化、それに動き補償を組み合わせた高能
率符号化方式により、HDTV信号を圧縮し、さらには
オーディオ信号も圧縮して、地上波を使って送信する全
ディジタル方式のHDTV放送(以下ATV(Adva
nnded TV)という)が提案されている。このよ
うなATV信号としては、種々の方式が提案されている
が、その伝送レートはビデオ、オーディオ込みで高々2
0Mbps程度になると考えられている。
【0123】従ってこのようなATV放送を記録再生で
きるように本実施例におけるディジタルVTRを展開す
るためには、ビデオの領域として割り当てられているエ
リア2のアプリケーションID(AP2)の値を新たに
000以外のものに設定し、記録再生すればよい。この
場合、AudioやSubcodeのエリアは従来のま
までよい。
【0124】しかし、ATV信号方式の中には、伝送レ
ートが25Mbpsを越えるようなものが出現する可能
性がある。この場合にはもはやビデオの領域として割り
当てられているエリア2には収まりきらないので、例え
ばオーディオの領域エリア1の部分も用いる。この時
は、APTの値は変更しないで、新たにエリア1のアプ
リケーションID(AP1)の値を000以外のものに
設定して用いる。この方式の利点は、ディジタルVTR
の標準記録モードの回路をそのまま流用し、単に入力信
号の切り替えだけで済む点にある。
【0125】しかしながら、この方法では同じ性質のデ
ータに対し、2つの異なった積符号構成でデータを保護
する形となり、画像再現の信頼性や変速再生時での取り
込み等で、種々の問題がある。これが許容できない場合
には、APTを000以外のものに設定し、トラックフ
ォーマット自体を変更する。そして、新たにその記録レ
ートに見合った積符号構成を設計して、データを保護す
る。この場合も、標準記録モードでのSubcodeエ
リアの位置はそのままにしておけば、、これに関するI
Cやマイコンソフト類はそのまま流用できる。
【0126】以上を整理して図示すれば、図53のよう
になる。まずAPT=000のトラックフォーマットで
記録再生する場合。 標準記録モード AP1=000、AP2=000、AP3=000 ATV記録モード(25Mbps以下) AP1=000、AP2=001、AP3=000 ATV記録モード(25Mbpsを越える場合) AP1=002、AP2=002、AP3=000 次に、APTを変えて記録再生する場合。 ATV記録モード AP1=000、AP2=000
【0127】ATV放送は、いわゆるパケット構造で伝
送される。図54がその例である。パケットの先頭に
は、サービスタイプが設けられている。これは、このパ
ケットの属性を示すIDで、例えば、00hならビデオ
パケット、01hならオーディオパケット、02hなら
AUXパケットである。このサービスタイプの後ろにそ
れぞれのデータが続き、さらにデータ保護のためのパリ
ティがつく。このパケットが図55のように、混在され
た形で変調されて電波に乗ってくる。
【0128】次にこのATV放送を記録再生するディジ
タルVTRの具体的な回路例について述べる。ここで
は、図42、図46及び図47に示したディジタルVT
Rの記録再生回路との共存回路を説明する。ATV単独
のVTRの場合には、通常のテレビジョン信号の記録再
生のみに関する部分を削除すればよい。図56にATV
VTRの記録側回路、図57に再生側回路を示す。な
お、これらの図の中に表されている図42、図46、及
び図47に示されるディジタルVTRの記録回路及び再
生回路のブロックについては、ATVチューナー部との
接続において直接的に関係の深い部分のみを示してあ
り、それ以外の部分の構成は省略してある。
【0129】まず図56の記録側回路について説明す
る。この例は、APT=000でエリア2に記録する、
レートが25Mbps以下の共存回路である。図56に
おいてATV用アンテナA1で捕らえられたATV電波
信号は、ATV受信回路A2により所望のチャンネルを
選択される。これをATV復調部A3により図54のよ
うなパケット単位に抜き出す。これをエラー訂正回路A
4でエラー検出訂正を行う。
【0130】確定したパケットデータからサービスタイ
プを抜き出し、この情報を基にスイッチA6を切り換え
る。スイッチA13a、A13b、A13cは、記録時
には上側に切り替わっている。AUXパケットの場合に
は、スイッチA6は上側に、ビデオ/オーディオパケッ
トの場合は下側に切り替わる。AUXパケットはAUX
デコーダA8においてデコードされる。この時、エラー
訂正回路A4で取りきれなかったエラーATVERは、
このデコーダに反映される。ビデオ/オーディオパケッ
トの場合には、さらにスイッチA7において切り換えら
れ、ビデオデコータA9、オーディオデコーダA10に
て復号される。この時もATVのルールに基づいたエラ
ー対策が行われる。この復号出力は、モニターTVに送
られ受信音声画として再生される。
【0131】以上のATV信号をディジタルVTRに記
録するときは、ビデオ/オーディオ共にデコードせずに
記録再生するのが効率的にも画質的にも優れているの
で、パケット構造のまま記録再生を行う。なお、この場
合、ATVパケットエラー訂正部A4を通した後パケッ
トをディジタルVTRの記録系へ入力することによっ
て、ATV放送の伝送系で生じたエラーについては、あ
らかじめエラー訂正を行う。
【0132】記録バッファ回路A11は、フレーミング
動作を行う際のタイミング調整のためのものである。こ
こへは、エラーATVERは入力されない。ビデオ/オ
ーディオのパケットデータは、訂正できるエラー以外は
エラーのままで記録再生される。その処理は、再生時に
最終的に入力されるATVチューナー部のビデオ/オー
ディオコーダA9、A10に委ねる。スイッチA12
は、合成器50への入力切り替えでモード処理マイコン
67によって切り換えられ、標準モードの時下側、AT
V記録の時は上側になる。
【0133】AUXデコーダA8の出力は、信号処理マ
イコン55に加えられ、APT=000で定義されたV
AUXのエリアに、パック構造で編集されて記録され
る。この時、VAUX用のIC56はATVのAUX格
納用に働き、回路59でのAP2の値は、図53の例の
ように001とする。オーディオを図53のエリア1
へ、ビデオをエリア2に記録する場合は、図56のスイ
ッチA7の後段から各々バッファ回路を通してタイミン
グ調整をした後、オーディオ/ビデオのフレーミング回
路に入力する。レートが25Mbpsを越える場合に
は、新たに専用のエラー訂正符号回路が必要になる。そ
の出力をスイッチで切り換えてチャンネルコーダーに入
力し記録符号を生成する。
【0134】次に図57の再生側回路について説明す
る。テープを再生し、ITIのチャンネルデコーダーか
らAPT情報をモード処理マイコン82が受け取る。こ
れを判断して、図53のどのタイプの記録かを判断す
る。ここでは、APT=000でエリア2に記録を行
う、レートが25Mbps以下の共存回路を示す。再生
モードなので、スイッチA13a、A13b、A13c
は下側に切り替わっている。
【0135】エラー訂正回路89により訂正されたデー
タは、第8のスイッチング回路SW8により切り換えら
れ、エリア2のデータはVDATAとして第9のスイッ
チング回路SW9に入力される。ここでビデオデータと
VAUXデータに切り分けられる。回路90は、第8の
スイッチング回路SW8により抜き出されたAV ID
から、AP1、AP2を抽出する。これらはモード処理
マイコン82に伝えられる。ここで、AP2=001の
時には、エリア2にATVデータが入っているので、標
準記録モード用のデフレーミング回路94以降の回路動
作を止める。
【0136】その後あらかじめAP2を検出判断するま
での時間、エリア2のデータを貯めこんでいた再生バッ
ファ回路A14の出力がアクティブになる。ここにはビ
デオデータ専用SYNCブロックのデータと、そのデー
タに対するERRORフラグが貯えられている。再生バ
ッファ回路A14のデータは、サービスタイプ抽出回路
A5にも加えられ、ここでオーディオパケットかビデオ
パケットの判断をする。それによりスイッチA7を切り
換える。サービスタイプ抽出回路A5がA4からのパケ
ットを判断するのか、A14からのものを判断するのか
は、モード処理マイコン82からの指示に従う。
【0137】ビデオコーダA9、オーディオコーダA1
0には、それぞれのパケットデータの他に再生時に発生
したエラーデータも入力される。まずこれを基に各デコ
ーダは、そのエラーがどこにどのように影響を及ぼすか
を判断し、伝播エラー処理を行う。その後で記録時に電
波として伝送された時に起こったエラーで取りきれなか
ったエラーを図54のパリティを用いて検出する。以上
のエラーデータは、ATVの処理ルールに基づいて処置
する。このようにして、ビデオ/オーディオの各データ
が復元される。
【0138】ここでは、本来あったAUXパケットは存
在しない。記録時にその内容を分解して、VAUXエリ
アの中にパック構造として編集し直してからテープ上に
記録するからである。再生時には、その内容を読み取っ
て処理をするので、わざわざAUXパケットに組み直す
必要はない。オーディオを図53のエリア1へ、ビデオ
をエリア2に記録する場合は、図57のスイッチA7の
後段に、各々再生バッファ回路を通してタイミング調整
をしてから入力する。レートが25Mbpsを越える場
合には、新たに専用のエラー訂正符号回路を設け、その
出力を再生バッファ回路A14に入力する。
【0139】3. 音声データの記録再生 次に、本願の課題である音声データの記録再生について
詳述する。本実施例のディジタルVTRでは、前述のよ
うに音声記録モードとして、 16ビットモード:48KHz,44.1KHz,32
KHz 12ビットモード:32KHz が用意されている。
【0140】そして、上記ディジタルVTRでは、図2
6に示されるように音声データの格納エリアとして1ト
ラックにつき9SYNCブロック分、即ち、 72バイト×9=648バイト 格納することができ、これから1フレーム期間当たりの
16ビットモードの1チャンネル分の音声データを記録
するに必要なトラック本数を求めると、525/60シ
ステムにおいては5トラック、625/50システムに
おいては6トラックとなる。また、12ビットモードの
音声データであれば同じトラック本数でそれぞれ2チャ
ンネル分の音声データを記録できる。
【0141】なお、1125/60システム或るいは1
250/50システムの場合には、525/60システ
ム或るいは625/50システムの場合に比べ1フレー
ム当たりのトラック本数は2倍になるので、同じサンプ
ル周波数、量子化ビット数であれば2倍の音声チャンネ
ルを設けることが出来る。
【0142】なお、12ビットモードは16ビットモー
ドのサブセットであり、業務用には不適当な音質なの
で、以下の説明においては、16ビットモードの音声記
録回路を具えたディジタルVTRを、20ビットモード
の音声記録をできるように展開した場合の構成例につい
て述べる。まず、ディジタルVTRにおける16ビット
モードによる音声データの記録について説明し、次に、
該ディジタルVTRを20ビットの音声が記録できるよ
うに業務用に展開した場合について説明する。
【0143】3−1. 16ビットモード記録 図58の〔1〕は、1125/60システム用のディジ
タルVTRにおける音声トラックの模式図であり、その
うちの図は、16ビットモードの場合の音声トラック
を示す。この図において、1つの矩形は5トラック分を
表し、これで1つの音声チャンネルが構成される。1ビ
デオフレームについて見れば20トラック有るので4つ
のチャンネルが記録可能である。
【0144】また、の図に示される12ビットモード
では、5トラック当たり2チャンネル入るので合計8チ
ャンネルとなる。同図の〔2〕に示される525/60
システムの場合には、それぞれチャンネル数は半分とな
る。次に、1125/60システム及び1250/50
システムにおいて16ビットモードで音声記録を行う場
合のシャフリングパターン式を図59に示す。この図
は、音声信号のn番目のサンプルデータが記録されるテ
ープ上の位置(即ち、トラック番号、SYNCブロック
番号、及び該SYNCブロックにおけるバイトポジショ
ン番号)を表したものである。
【0145】特に、トラック番号を表す〔1〕の式にお
いて、1125/60システムではmod5の演算が、
また、1250/50システムではmod6の演算が行
われることから明らかなように、1125/60システ
ムではチャンネル1の音声データはトラック番号0〜4
に、チャンネル2の音声データはトラック番号5〜9
に、チャンネル3の音声データはトラック番号10〜1
4に、チャンネル4の音声データはトラック番号15〜
19にそれぞれ記録され、また、1250/50システ
ムではチャンネル1の音声データはトラック番号0〜5
に、チャンネル2の音声データはトラック番号6〜11
に、チャンネル3の音声データはトラック番号12〜1
7に、チャンネル4の音声データはトラック番号18〜
23にそれぞれ記録されることが分かる。
【0146】また、〔3〕の式を見れば、16ビットの
音声データの上位8ビットと下位8ビットは同じSYN
Cブロック内の隣あったバイト位置に記録されることが
分かる。なお、SD方式の525/60システムと62
5/50システムにおいては、この図におけるチャンネ
ル1とチャンネル2の記録位置のみを用いて記録され
る。また、サンプル番号nは、この図の下部に記載され
ているようにサンプル周波数に応じてその最大値が変わ
る。
【0147】図59のシャフリングパターン式により決
定される525/60システムについての実際のシャフ
リングパターンを図60に示す。この図において、最上
部に記されたjの値は、1つのSYNCブロックにおい
て音声データの記録されるバイトポジション番号10〜
81を表し、また、この図の左部分に記されたiの値
は、各トラック0〜9における9個のSYNCブロック
番号2〜10を表す(なお、SYNCブロック番号0及
び1は、プリSYNCブロックの番号である)。
【0148】そして、前述のようにチャンネル1の音声
データはトラック0〜4に記録されると共にチャンネル
2の音声データはトラック5〜9に記録される。また、
16ビットの音声データは、SYNCブロック内の隣あ
ったバイトを用いて記録され、例えば、この図におい
て、チャンネル1のサンプル番号15の音声データD1
5は、トラック番号0におけるSYNCブロック番号3
のバイトポジション10及び11に記録されることが示
されている。なお、この図において、( )の中に記
載されているトラック番号は、1125/60システム
の場合のトラック10〜19におけるシャフリングパタ
ーンを示すものである。
【0149】同様にして、625/50システム及び1
250/50システムの場合のシャフリングパターンを
図61に示す。なお、以上に述べたような16ビットモ
ード記録を行う場合には、付随データとして記録される
AAUX SOURCEパック内のQUコードの値は、
前述の定義に示されたように「000」にセットされ
る。
【0150】3−2. 20ビットモード記録 次に、以上に説明した16ビットモードによる音声記録
を行うディジタルVTRを、20ビットモードによる音
声記録を可能とする業務用ディジタルVTRへ展開した
場合の構成例について説明する。
【0151】かかる構成例における音声トラックの模式
図を図1に示す。この図において、〔1〕は1125/
60システムの場合の模式図であり、ここに示されるよ
うに、チャンネル1〜3の各音声データの上位16ビッ
トについては前述の16ビットモードによる記録の場合
と同じトラック、SYNCブロック、バイトポジション
に記録を行う。そして、各チャンネルの下位4ビットに
ついては、16ビットモードの場合のチャンネル4の音
声データが記録されるトラック、SYNCブロック、バ
イトポジションの位置に記録する。従って、記録される
音声のチャンネル数は、この場合、3チャンネルとな
る。なお、このモードによる音声記録を行うときは、付
随データとして記録されるAAUX SOURCEパッ
ク内のQUコードの値は「010」に設定される。
【0152】実際に各トラックのSYNCブロックに音
声データが記録される様子を図2を用いて説明する。こ
の図は、チャンネル1〜3の各音声データの上位16ビ
ット、及び下位4ビットが最初に記録されるトラックの
それぞれ最初のSYNCブロック(SYNCブロック番
号i=2)に記録される音声データの様子を表したもの
であり、図に示されるように、各SYNCブロックには
図60に示されている音声データD0〜D1575が記
録される。
【0153】ここで、チャンネル1〜3の20ビット音
声データのMSBからLSBまでのビット成分をb1
9,b18,・・・,b0で表すと、上位の16ビット
であるb19〜b4は図のようにトラック0,5,10
の所定の2個のバイトポジションに記録され、また、下
位4ビットのb3〜b0は、この図の最下部の拡大図に
示されているように、16ビットモードの場合のチャン
ネル4の音声データが記録されるトラック15の記録位
置の1番目のバイトの全てのビットと2番目のバイトの
上位4ビットを使用して記録される。この2番目のバイ
トの下位4ビットにはダミーデータとして「1111」
を記録する。
【0154】なお、ダミーデータの値をこのように設定
した理由は、次のとおりである。即ち、前述の16ビッ
トモードによる音声記録を行う民生用ディジタルVTR
では、後述する図12の再生回路にも示されているよう
に、音声データの再生においてエラーの発生した部分の
データをエラーコード「10000000000000
00」(16進数表示で8000h)に置き換えてから
エラー処理を行うようにしており、この図2に示される
ような20ビットモードによる音声記録においても、再
生系の各チャンネルでの音声処理において、特に、下位
4ビットの音声データが記録されているチャンネルでの
音声処理においても、上記のような8000hへの置き
換えによるエラー処理を行うことができるようにするた
めである。
【0155】つまり、この図において、チャンネル1〜
3において発生したエラー部分については上記のような
置き換え処理を行いうることは明らかであるが、下位4
ビットのチャンネルについては、例えば、ダミーデータ
の値を「0000」とした場合には、3個の下位4ビッ
トのデータに全くエラーが生じていなくても2つのバイ
トで構成されるコードの値が8000hとなる可能性は
十分にあるので、本来エラーでない部分に対してもこれ
をエラー発生部分と判断してエラー処理を行ってしまう
恐れがある。そこで、本実施例では、このようなエラー
コードとの混同の生じる恐れのない値「1111」をダ
ミーデータとして用いる。
【0156】なお、上記のダミーデータの値としては、
エラーコード8000hと完全に区別することが可能な
コードであれば、「1111」以外のものでもよいが、
ダミーデータ自体にエラーが発生することにより800
0hが出現することの可能性が有ることも考慮すると、
この可能性が最も低い「1111」がダミーデータとし
て最適である。
【0157】また、この図に示される下位4ビットの記
録においては、1番目のバイトの上位4ビットにチャン
ネル1のデータが記録され、このバイトの下位4ビット
にチャンネル3のデータが記載され、2番目のバイトの
上位4ビットにチャンネル2のデータが記録されている
が、このような記録配置に限ることなく別の配置、例え
ば、チャンネル2のデータの記録位置とチャンネル3の
データの記録位置とを交換してもよい。但し、特に重要
な2つの音声チャンネル(例えば、R音声とL音声)の
データについては、互いに異なるバイト位置に記録する
ことが望ましい。
【0158】即ち、記録されるバイト位置を互いに異な
らせることにより、一方のバイトにエラーが生じても他
方のバイトに記録された音声データは再生することが可
能となり、重要な2つのチャンネルの音声が両方とも損
なわれる可能性が著しく低減されるからである。勿論、
この場合には、下位4ビットのチャンネルについては前
述のようにエラー部分を8000hに置き換える処理は
行わないようにシステムを構成する必要がある。また、
通常の再生系のデフレーミング回路において行われる後
述の伝播エラー処理(バイト単位のエラー情報を、音声
データ単位(例えば2バイト単位)のエラー情報に変換
する処理)も、下位4ビットのチャンネルについては行
わないようにする必要がある。
【0159】なお、図1の〔2〕は、525/60シス
テムの場合の20ビットモード記録を示す図であり、下
位4ビットの記録されるチャンネルにおいては、音声デ
ータの下位4ビットとダミーデータである12ビットの
オール1のデータとがそれぞれの2バイトの記録エリア
に記録される。そして、1チャンネル分の20ビット音
声データのみが記録されることとなる。
【0160】図1の〔1〕に示される20ビットオーデ
ィオの記録モードを実現するためのシャフリングパター
ン式を図3に示す。この図に示されるシャフリングパタ
ーン式は、図59に示される1125/60システムの
場合のシャフリングパターン式と比較すれば分かるよう
に、チャンネル1〜3の音声データの上位16ビットに
ついては16ビットモードによる記録の場合のチャンネ
ル1〜3のデータに使用されるシャフリングパターン式
と同じであり、各チャンネルの下位4ビットのデータが
記録される2バイトのエリアについては、16ビットモ
ードによる記録の場合のチャンネル4のデータと同じシ
ャフリングパターンが与えられている。但し、この2バ
イトのエリア内における各4ビットデータの記録位置が
前述のように本構成例特有のものとなっている。
【0161】次に、このように記録された20ビットモ
ードオーディオのテープに関しての、業務用ディジタル
VTRと民生用ディジタルVTRとの間における再生時
の互換性について説明する。ディジタルVTRにより再
生されているテープ内の音声データがどのようなサンプ
ル周波数及び量子化ビット数で記録されたものであるか
は、前述のAAUX領域のメインパックであるAAUX
SOURCE パックの格納データから直ちに判断す
ることができ、本発明の実施例における民生用ディジタ
ルVTR及び業務用ディジタルVTRは、いずれも、こ
の判断結果に基づいて音声再生系の処理を適合したもの
に設定するように構成されている。
【0162】図4は、1125/60システムの場合の
業務用ディジタルVTRにより20ビットモードオーデ
ィオで記録されたテープを民生用ディジタルVTRで再
生する場合の模式図である。民生用ディジタルVTR
は、再生系において前述のモード処理マイコンによりA
AUX SOURCE パック内のQUの値を読み取っ
て20ビットモードオーディオであることを認識し、こ
れに基づいてチャンネル1〜3の音声データを16ビッ
トオーディオとして再生すると共に、下位4ビットデー
タの処理されるチャンネルについては処理動作を停止す
る。この場合、チャンネル1〜3の音声については切り
捨てられるデータは下位4ビットだけであるから、特に
悪影響を生ずることはなく、また、下位4ビットのデー
タが記録されているチャンネルからの再生データについ
ては処理が停止されるので、この下位4ビットのデータ
が雑音となって放音されることもない。
【0163】また、民生用ディジタルVTRによって1
6ビットモードオーディオで記録されたテープを業務用
ディジタルVTRで再生する場合は、再生系のモード処
理マイコンにより16ビットモードオーディオであるこ
とを認識し、これに基づいてチャンネル1〜3の16ビ
ットの音声データをそれぞれのチャンネルに設けられた
20ビットDA変換回路の上位にセットすると共に、各
DA変換回路の下位4ビットにダミーデータをセットし
てアナログ音声を取り出す。
【0164】図5は、業務用ディジタルVTRで記録し
たテープに対して、更に民生用ディジタルVTRによっ
て部分的なアフレコが行われ、特に、1フレームの前半
部分と後半部分とでオーディオデータの記録モードが異
なってしまったテープ部分についての再生動作を示した
ものである。この図において、点線で囲んだ部分は、
民生用ディジタルVTRによる再生動作を表し、点線で
囲んだ部分は、業務用ディジタルVTRによる再生動
作を表す。
【0165】この図のに示されるように、民生用ディ
ジタルVTRで前半部に記録が行われたテープを民生用
ディジタルVTRで再生する場合には、このフレームの
後半のチャンネルの音声は20ビットモードで記録され
ていることをモード処理マイコンによって判断し、これ
に基づいてチャンネル4の音声処理回路を停止して該チ
ャンネルの音声をミューティングさせると共に、チャン
ネル1〜3の音声データについては通常のとおりに16
ビットの音声データとして処理を行って音声を再生す
る。
【0166】また、上記のテープを業務用ディジタルV
TRで再生する場合には、このような記録モードの混在
するテープ部分であることをモード処理マイコンにより
認識した上で、チャンネル1〜3の各音声データを全て
16ビットモードのデータと見なし、これらの音声デー
タに下位4ビット分のダミーデータを付加して再生する
か、或るいは、チャンネル1及び2の音声データについ
ては16ビットモードの音声として下位4ビット分のダ
ミーデータを付加して再生し、チャンネル3の音声デー
タについては下位4ビットのデータが記録されているチ
ャンネルから抽出したチャンネル3の音声の下位4ビッ
トを付加して20ビットモードの音声データとして再生
するように構成する。ここで、業務用ディジタルVTR
がいずれの再生動作を実行するかは、各セットにおいて
希望する動作が実現されるようにモード処理マイコン及
び処理回路の構成を設計する。
【0167】民生用ディジタルVTRによって後半部に
記録が行われたテープ部分を再生する場合は、再生VT
Rが民生用ディジタルVTRのときはに示されるよう
に、1〜4チャンネルの音声データをすべて16ビット
モードの音声データとして再生する。再生VTRが業務
用ディジタルVTRのときは、に示されるようにチャ
ンネル1〜3の音声データをすべて16ビットモードの
音声データと見なし、それぞれ下位4ビットのダミーデ
ータを付加して再生を行う。下位4ビットのチャンネル
の音声データ処理回路については動作を停止する。
【0168】以上に説明したとおり、どのモードで記録
されたテープをいずれのディジタルVTRに装填しても
音声の再生が可能であり、互換性が成立する。以上は、
1125/60システムの場合の20ビットモード音声
記録に関する説明であるが、参考までに1250/50
システムの場合の20ビットモード音声記録に用いられ
るシャフリングパターン式を図6に示す。この場合も、
図59の1250/50システムに関するシャフリング
パターン式と対比すれば明らかなように、16ビットモ
ード記録と20ビットモード記録とでは1125/60
システムの場合と同様の関係が成り立っている。
【0169】3−3. 20ビット及び16ビットの混
合モード記録 次に、20ビット音声と16ビット音声とを同時に記録
するように構成された業務用ディジタルVTRの音声記
録(以下、この音声記録形態を混合モード記録という)
について説明する。この混合モード記録においては、テ
ープ上に記録されるAAUX SOURCEパック内の
QUコードの値は「011」に設定され、かつ、チャン
ネル1及び2の音声については20ビットモードの記録
が、チャンネル3の音声については16ビットモードの
記録が行われる。
【0170】この混合モード記録を採用した1125/
60システム用の業務用ディジタルVTR及び1250
/50システム用の業務用ディジタルVTRにおける音
声トラックの模式図を図7に示す。また、この混合モー
ド記録を用いた1125/60システム用業務用ディジ
タルVTRにおける各トラックの音声データが記録され
るSYNCブロックの構造を図8に示す。この図から分
かるように、記録トラックの4番目のチャンネルには、
チャンネル1及び2の音声データの下位4ビットが反復
して記録される。なお、シャフリングパターン式は、1
125/60システムの場合は図9によって、1250
/50システムの場合は図10によって表される。
【0171】なお、この混合モード記録を採用した場合
には、音声のアフレコを実行し易いという利点がある。
即ち、例えば、チャンネル1及び2の音声として高品質
のステレオのR音声及びL音声を20ビットモードで記
録し、チャンネル3の音声としてナレーションを16ビ
ットモードで記録した場合、通常、ナレーションについ
てはアフレコで書き換えることが多いが、この混合モー
ド記録ではナレーションが1つのチャンネルのみを用い
て記録されているので、アフレコによる書換えが簡単に
実行できる。
【0172】これに対し、前述の20ビットモード記録
を用いて、例えば、そのチャンネル3の20ビット音声
データとしてナレーションを記録した場合には、このナ
レーションデータのみを書き換えるときには、記録トラ
ックのチャンネル4に記録されているナレーションデー
タの下位4ビットも書き換える必要がある。然るに、こ
のチャンネル4には外のチャンネルの音声データの下位
4ビット成分も記録されている。従って、この場合は、
予め先読みヘッドでチャンネル4の下位4ビットデータ
を読み出してメモリに保存しておき、その後、チャンネ
ル3の上位16ビットのアフレコを行う際に、メモリに
保存しておいた下位4ビット成分のうちのナレーション
の下位4ビットだけを書き換えてチャンネル4にアフレ
コする、という煩雑な操作が必要であり、先読みヘッド
の装着によるコストアップも免れない。
【0173】なお、民生用ディジタルVTRと混合モー
ド記録を採用した業務用ディジタルVTRとの間におけ
る互換性については、図4及び図5で説明した20ビッ
トモード記録の場合と同様の互換性が成立する。ただ、
図5において、民生用VTRで前半部に記録されたテー
プを業務用VTRによって再生する動作において、CH
1〜3の音声が全て16ビット音声として再生される
(CH1及びCH2を16ビット音声として、かつ、C
H3を20ビット音声として再生する動作を行うことが
できない)という点で相違するのみである。
【0174】3−4. 音声データの処理回路 次に、以上に説明した民生用及び業務用の各ディジタル
VTRにおける音声データ処理のための具体的回路構成
について説明する。
【0175】(1) 民生用ディジタルVTR a.音声データの記録回路 図11に1125/60システムの民生用ディジタルV
TRにおける16ビットモード音声の記録のための回路
の主要部を示す。この図において、チャンネル1〜4の
各アナログ音声信号は、AD変換回路1〜4によりAD
変換された後、それぞれシャフリング回路5〜8へ供給
される(なお、シャフリング回路6〜8の内部構成は、
シャフリング回路5の内部構成と同じなのでこの図では
記載を省略してある)。
【0176】シャフリング回路5へ供給されたチャンネ
ル1の音声データは、時間調整用のFIFOメモリ16
を経て1対のシャフリングメモリ10及び11へ入力さ
れる。ここで、書込制御回路15は、音声データを格納
すべきシャフリングメモリ内のアドレスを前述のシャフ
リングパターン式に基づいて該音声データのサンプル番
号nから算出し、この書込アドレスを有する書込制御信
号をシャフリング回路5へ供給する。この書込制御信
号は、スイッチS1を介してフレーム毎に交互にシャ
フリングメモリ10及び11へ供給され、FIFOメモ
リ16からの音声データは、フレーム毎に交互にシャフ
リングメモリ10、11へ書き込まれる。
【0177】読出制御回路13は、シャフリングメモリ
から音声データを読み出すための読出制御信号を発生
し、この読出制御信号は、スイッチ12における切り換
え操作によってトラック0〜4に対応するタイミング期
間にはチャンネル1のシャフリング回路5へ、トラック
5〜9に対応するタイミング期間にはチャンネル2のシ
ャフリング回路6へ、トラック10〜14に対応するタ
イミング期間にはチャンネル3のシャフリング回路7
へ、トラック15〜19に対応するタイミング期間には
チャンネル4のシャフリング回路8へ、それぞれ供給さ
れる。
【0178】この読出制御信号によってシャフリングメ
モリから音声データをアドレス順に読み出すことにより
シャフリングされた音声データがシャフリング回路の出
力側に取り出される。なお、シャフリングメモリからの
読出においては、常に、書込動作が行われていない方の
シャフリングメモリから読出が行われるようにスイッチ
S2の切り換え状態が制御される。各シャフリング回路
の出力は、スイッチ9を介して図42におけるフレーミ
ング回路53へ供給され、更に、AAUXデータの付
加、パリティの付加等の処理を施される。
【0179】b.音声データの再生回路 次に、図12を用いて1125/60システムの民生用
ディジタルVTRにおける16ビットモードの音声再生
回路の主要部を説明する。この図において、デフレーミ
ング回路107へは図46及び図47に示されているよ
うに、エラー訂正回路89からのERRORフラグとス
イッチング回路SW10からのオーディオデータとが入
力される。そして、オーディオデータは、デフレーミン
グ回路107からスイッチ22へ供給され、ここで切換
制御回路17からの切換制御信号によってトラックの番
号に応じて切り換えられることにより、チャンネル1〜
4の各音声データは、それぞれ各チャンネル用のデシャ
フリング回路23〜26へ入力される。
【0180】一方、デフレーミング回路107へ入力さ
れたERRORフラグは、ここで伝播エラー処理を施さ
れてAERROR信号へ変換される。この伝播エラー処
理は、前述のエラー訂正回路89において発生されたバ
イト単位のエラー情報(ERROR)を、2バイトの音
声データ単位のエラーに変換する操作であり、例えば、
デフレーミング回路へ入力される2バイトの音声データ
のうち1番目のバイトにエラーがなく2番目のバイトに
のみERRORフラグが立っていたときには、1番目の
バイトにもERRORフラグを立てる操作が行われる。
【0181】そして、この伝播エラー処理により形成さ
れたAERROR信号はスイッチ21へ入力され、ここ
でスイッチ22と連動して切り換えられて各チャンネル
用のデシャフリング回路23〜26へ振り分けられる。
また、エラーコード発生回路20では前述のエラーコー
ド8000h(ec)が生成され、このエラーコードも
各デシャフリング回路へ入力される。
【0182】デシャフリング回路23へ供給されたチャ
ンネル1の音声データは、スイッチS3を介して1対の
デシャフリングメモリ27及び28へ入力されるが、こ
こで音声データにエラーが生じていたときは、スイッチ
S3の可動端子が上側に倒されるため入力された音声デ
ータに代わりエラーコードecがデシャフリングメモリ
へ入力される。スイッチS3の切換は、デシャフリング
回路へ入力されるAERROR信号(1)の内容を識別
するエラー識別回路29の識別結果に基づいて行われ
る。
【0183】以上に述べた伝播エラー処理のための回路
は、例えば、図13に示される回路315のように構成
される。この回路において、Dフリップフロップ31
4、313、及びORゲート312はAERROR信号
を生成するための回路を構成し、Dフリップフロップ3
10及び311は、音声データのタイミングをAERR
OR信号のタイミングに合わせるための遅延回路を構成
している。この回路315の動作を図14を参照して説
明する。
【0184】図14における(2)の信号は、Dフリッ
プフロップ310へ入力される音声データを表し、d1
1,d12,d13,・・・・は、AUDIOのSYN
Cブロックにおけるバイトポジション番号がそれぞれ1
1,12,13,・・・・である8ビットの音声データ
を表している(即ち、d10とd11、d12とd1
3、d14とd15、・・・がそれぞれ1サンプル分の
16ビット音声データを構成する)。そして、この図の
(3)に示されるようにd11,d16,d20,及び
d21の位置にエラーが発生していた場合には、このエ
ラー信号と、その1クロック遅延出力を加算するORゲ
ート312の出力は、同図の(5)のようになる。
【0185】次に、このORゲート出力をDフリップフ
ロップ313へ入力し、更に、この313を、(6)に
示されるように(2)の入力データにおける各16ビッ
ト音声データの2番目のバイトの後縁で立ち上がる1/
2の周波数のクロックで駆動することにより、313の
出力として(7)に示されるように、16ビット音声デ
ータの2つのバイト位置のうち少なくも一方のエラー信
号が「1」であるような16ビット音声データ期間を表
すAERROR信号を得る。
【0186】このAERROR信号は、もとの(2)の
入力音声データに対して1サンプル分遅延したものとな
るので、(2)の入力音声データもDフリップフロップ
310及び311を通すことにより1サンプル分遅ら
せ、この遅延音声とAERROR信号とをデシャフリン
グ回路へ供給する。これにより、デシャフリング回路内
の置換操作によって図14の(8)に示されるように、
d10及びd11,d16及びd17,d20及びd2
1の部分がエラーコードecに置き換えられた所望の音
声データが得られる。なお、この(8)におけるec1
及びec2は、図12におけるエラーコードecの上位
8ビット及び下位8ビットである。
【0187】以上のようなエラー置換処理を施された音
声データは、図12のデシャフリング回路内のデシャフ
リングメモリ27,28へ供給され、スイッチS4の切
換動作に基づいて1フレーム毎に交互にメモリ27及び
28へ書込制御信号に従って書き込まれる。この書込
制御信号は、音声データのトラック番号、SYNCブ
ロック番号、及びバイトポジション番号に基づいて割り
出された音声データのサンプル番号に対応した書込アド
レスを有し、これによって音声データは、デシャフリン
グメモリ上にサンプル番号順に並べ換えられる。デシャ
フリングメモリからの読出は、読出制御回路19からの
読出制御信号によって実行され、音声データがもとの
時間軸に戻されてサンプル番号順に読み出される。
【0188】デシャフリングメモリから読み出された音
声データはエラー補間回路30へ入力され、ここでエラ
ーコードecに置き換えられているデータ部分について
は前値ホールド等の方法によってエラー補間が行われ
る。エラー補間回路を経た音声データは16ビットのD
A変換回路31へ供給されてチャンネル1のもとのアナ
ログ音声信号が取り出される。なお、デシャフリング回
路24〜26の内部構成は、デシャフリング回路23と
同様に構成され、チャンネル2〜4の音声信号が取り出
される。
【0189】なお、モード処理マイコン82は、再生さ
れたAAUX SOURCE パック内の量子化ビット
数コードQUの値を調べ、この値が「010」もしくは
「011」であるときには、モード処理マイコン82は
デシャフリング回路26及びDA変換回路34の動作を
停止させる制御信号を出力してこれらの回路の動作を
停止させ、下位4ビット成分に起因する雑音がチャンネ
ル4から発生するのを防止する。そして、このとき、D
A変換回路31〜33からは、QUの値が「010」で
あれば、チャンネル1〜3の20ビットの音声データの
うちの上位16ビット成分の復号出力が得られ、また、
QUの値が「011」であれば、チャンネル1及び2の
20ビットの音声データのうちの上位16ビット成分の
復号出力とチャンネル3の16ビット音声データの復号
出力とが得られ、それぞれ音声処理回路を経てスピーカ
ーに接続される。
【0190】以上の説明から分かるように、本実施例の
民生用ディジタルVTRにおいては、業務用ディジタル
VTRにより記録されたテープから音声信号を再生でき
るようにするために必要な処置は、モード処理マイコン
のソフトの付加と回路の僅かな付設で済み、殆どコスト
的増大を伴うことはない。
【0191】(2) 業務用ディジタルVTR 次に、本発明による業務用ディジタルVTRの音声デー
タ処理回路について説明する。なお、以下の説明におい
ては、1125/60システムに適用する機種について
のみ説明を行う。
【0192】i)20ビットモード記録を採用した業務
用ディジタルVTR a.音声データの記録回路 図15を用いてかかる業務用ディジタルVTRの音声デ
ータ記録回路を説明する。この回路において、5〜8
は、それぞれ、図11に示される民生用ディジタルVT
Rの音声記録回路に用いられているシャフリング回路5
〜8と同一のものである。また、図15には省略されて
いるが、この図の各シャフリング回路へ供給される書込
制御信号及び読出制御信号〜は、図11における
書込制御回路15、及び読出制御回路13、スイッチ1
2、切換制御回路14と同じ構成により生成されるもの
であり、これによって、この業務用ディジタルVTRで
は、図11の民生用ディジタルVTRの場合と同じシャ
フリングパターンでシャフリングが実行される。
【0193】そして、入力されたチャンネル1〜3の各
アナログ音声信号は、AD変換回路35〜37によりそ
れぞれ20ビットの音声データへ変換され、これらの2
0ビットの音声データのうち上位16ビットのデータは
それぞれシャフリング回路5〜7へ供給されると共に、
下位4ビットについてはシャフリング回路8へ供給され
る。このシャフリング回路8へ入力される16ビットの
データは、最上位の4ビットがチャンネル1の音声デー
タの下位4ビット、その次の4ビットはチャンネル3の
音声データの下位4ビット、更にその次の4ビットはチ
ャンネル2の音声データの下位4ビット、そして最後の
4ビットはダミーデータ「1111」とされる。このよ
うにして各シャフリング回路へ入力された音声データ
は、民生用ディジタルVTRにおける16ビットモード
の音声記録の場合と同様のタイミングで読み出され次段
のフレーミング回路へ供給される。
【0194】b.音声データの再生回路 図16に20ビットモード音声データの再生回路の主要
部を示す。この回路において、デフレーミング回路10
7から出力されるオーディオデータ及びAERROR信
号は、それぞれスイッチ22及び21へ供給されて図1
2の16ビットモード音声データの再生の場合と同様に
切り換えられ、デシャフリング回路23〜26へ振り分
けられる。これらのデシャフリング回路は、図12にお
けるデシャフリング回路23と同一の内部構成を持ち、
エラー発生部分をエラーコードecへ置換する動作、デ
シャフリング動作、及びエラー補間動作を実行する(な
お、これらのデシャフリング回路へ供給される書込制御
信号〜及び読出制御信号は、図12の場合と同様
にして発生される)。
【0195】但し、図16のデシャフリング回路26に
おけるエラー補間は、前値ホールド等の方法ではなく値
を強制的に0000hに置き換える(即ち、音声データ
の下位4ビットをすべて「0000」に置き換える)方
法を採用している。このような方法を用いる理由は、変
化の激しい下位4ビットの成分をわざわざ前値ホールド
により補間しても意味が無く、このような簡単な置き換
えで十分だからである。なお、この場合、回路26の入
力側で行われるエラーコードecへの置換操作における
ecの値を0000hに設定することによって上記「0
000」への置き換えを行うように構成し、回路26内
の終段部分にはエラー補間回路を設けない構成としても
よい。また、下位4ビットの置き換えられる値を「00
00」ではなく、中間付近の「0111」としてもよい
(この場合は、置換されるコード値として例えば777
0hを用いる)。
【0196】デシャフリング回路23〜25から出力さ
れる16ビットの音声データは、それぞれ20ビットの
DA変換回路38〜40の上位16ビットへセットされ
ると共に、デシャフリング回路26から出力される16
ビットのデータは各チャンネルの下位4ビットの成分に
分離されてDA変換回路38〜40の下位4ビットへセ
ットされる。これによって各DA変換回路からチャンネ
ル1〜3のもとのアナログ音声信号が取り出される。
【0197】なお、モード処理マイコン82は、再生さ
れたAAUX SOURCE パック内のQUコードの
値が「000」である(即ち、16ビットモード記録で
ある)ときには、モード処理マイコン82は、デシャフ
リング回路26の出力経路に設けられている3連スイッ
チ301へ切換信号を出力し、このスイッチの各可動端
子を右側へ倒す。これによって、各DA変換回路の上位
16ビットに16ビットモードの音声データがセットさ
れると共に、その下位4ビットには上記スイッチ301
の右側の端子に供給されている4ビットのダミーデータ
「0000」がセットされ、これらのセットされた20
ビットのデータのDA変換出力が各チャンネルのアナロ
グ音声信号として取り出される。
【0198】なお、この回路において20ビットモード
の音声データの再生動作を実行しているときには、デシ
ャフリング回路26から出力されるデータの最下位4ビ
ットは、ダミーデータ「1111」となるが、この最下
位4ビットのデータを利用してこのディジタルVTRに
おけるエラー検出機能が正常に作動しているかどうかを
判断することができる。
【0199】この判断を行うために設けられたのが図に
示されるエラー検出機能チェック装置300であり、上
記の最下位4ビットを該チェック装置300へ入力する
と共に、デシャフリング回路26へ入力されるAERR
OR信号(4)も該検出装置300へ入力する。そし
て、上記最下位4ビットが「1111」と異なる値を示
したときに、この最下位4ビットに付随するAERRO
R信号の値を調査する。そして、このとき、この調査さ
れたAERROR信号の値は、本来、エラーであること
を表示しているはずであるから、これがエラーであるこ
とを表示していないときには、このディジタルVTRに
おけるエラー検出機能が正常に働いていないことを意味
しており、チェック装置300によって警告処理等の動
作を行うようにする。
【0200】なお、以上に説明した再生回路では、下位
4ビットのチャンネルに発生したエラーについても伝播
エラー処理が行われるが、1番目及び2番目のバイト位
置の各下位4ビット成分のうち一方のバイト位置の4ビ
ット成分にのみエラーが発生したときは、エラーの発生
していない他方のバイト位置のデータが活かされるよう
に伝播エラー処理を行わない構成とすることもできる。
【0201】図17は、このような考えのもとに構成さ
れた再生回路の1例であり、チャンネル1〜3の各デシ
ャフリング回路23〜25へは伝播エラー処理回路31
5からの音声データ及びAERROR信号がスイッチ3
26及びスイッチ328を介して供給される。一方、チ
ャンネル4から再生された音声データ及びERROR信
号は、スイッチ327のオン動作によって伝播エラー処
理回路315を経ることなくエラー処理回路341へ入
力され、ここでエラー処理を施された後、4チャンネル
用のデシャフリング回路340へ供給される。
【0202】このエラー処理回路341は図18のよう
に構成される。その回路動作を図19を参照して説明す
る。図19の(2)は、スイッチ350へ入力される音
声データを表し、このスイッチはERROR信号のレベ
ルがHIGHのとき(即ち、エラーが発生していると
き)のみ可動端子が下側へ倒されて、図19の(4)に
示されるように、音声データ内のエラー部分が補償デー
タc.d.に置き換えられる。c.d.の値としては例
えば、00hを用いる。スイッチ350の出力は351
及び352によって2クロック分遅延されてから出力さ
れる。なお、この遅延操作は、1〜3チャンネルの音声
データとタイミングを合わせるためのものである。
【0203】ii) 混合モード記録を採用した業務用デ
ィジタルVTR a.音声データの記録回路 かかる業務用ディジタルVTRにおける音声データの記
録回路を図20に示す。図15に示される20ビットモ
ード記録の場合との相違は、チャンネル3のオリジナル
音声データが16ビットである点と、チャンネル1及び
2の音声データの下位4ビットがチャンネル4に2回づ
つ繰り返して記録される点であり、その外には特に相違
は無い。
【0204】b.音声データの再生回路 図21に混合モード記録を採用した業務用ディジタルV
TRにおける音声データ再生回路の主要部を示す。この
回路において、チャンネル1〜3から再生された音声デ
ータ及びERROR信号は、20ビットモード記録の場
合と同様にデフレーミング回路107内で伝播エラー処
理回路315による伝播エラー処理を施された後、それ
ぞれスイッチ326及び328によってチャンネル1〜
3の各デシャフリング回路23〜25へ振り分けられ
る。
【0205】一方、チャンネル4から再生された音声デ
ータ及びERROR信号は、スイッチ327の切り換え
動作により伝播エラー処理回路315を経ることなくエ
ラー処理回路322へ供給され、ここでのエラー処理の
後、シャフリング回路324へ入力される。なお、この
エラー処理回路322は、16ビットの再生データの第
1バイト及び第2バイトに反復記録されている下位4ビ
ット成分について、一方のバイトにエラーが立っている
ときは他方のバイトのデータを採用すると共に、両方の
バイトにエラーが立っているときは再生データを補償デ
ータc.d.(具体値としては、例えば、00hを用い
る)に置き換えてしまう機能を持つものであり、その回
路構成を図22に示す。
【0206】次に、この回路322の動作を図23を参
照して説明する。図23における(2)の信号は、Dフ
リップフロップ330及び333へ入力される音声デー
タを表し、(3)の信号は、この音声データに付随する
ERROR信号を表す。そして、この回路において、入
力音声データ中に全くエラーが存在しないときは、スイ
ッチ331の可動端子は上側に、スイッチ332の可動
端子は下側にそれぞれ保持され、Dフリップフロップ3
30の出力がこのエラー処理回路から出力される。ここ
で、Dフリップフロップ330は、(2)の入力データ
の各16ビットの音声データの2番目のバイトの後縁で
立ち上がる(4)に示されるような1/2の周波数のク
ロックパルスで駆動されているので、該フリップフロッ
プからは、(6)に示されるように、2番目のバイト位
置の音声データの遅延出力が得られる。
【0207】これに対し、2番目のバイト位置の音声デ
ータにエラーが立っていたときは、これがDフリップフ
ロップ335によって検出されてその出力側にHIGH
状態のラッチ出力が現れ(図23における(8)を参
照)、このHIGH状態のラッチ出力によりスイッチ3
31の可動端子が下側へ倒される。一方、スイッチ33
1の下側の固定端子へは、入力音声データをDフリップ
フロップ333及びDフリップフロップ334に通して
得られる1番目のバイト位置の音声データのみからなる
データ列が供給されている(図23の(7)参照)の
で、上記HIGH状態の期間のみ音声出力データは1番
目のバイト位置の音声データに置き換えられる。
【0208】なお、1番目及び2番目の両方のバイト位
置にエラーが立っていたときは、ERROR信号に関す
るANDゲート336の出力がHIGHとなる(図23
の(10)参照)。そして、これをDフリップフロップ
337によって検出し、この検出出力によりスイッチ3
32の可動端子を上側へ倒して再生データを前述の補償
データc.d.に置き換える操作を行う(図23の(1
1)及び(12)参照)。
【0209】以上のようにして所望のエラー処理を施さ
れた音声データは、図21において次段のデシャフリン
グ回路324でデシャフリング処理を受けた後、4ビッ
トデータに分割されてチャンネル1及び2のDA変換回
路へ供給され、もとのアナログ音声が取り出される。な
お、モード処理マイコン82は、再生されたAAUX
SOURCEパック内のQUコードの値が「000」の
ときは、スイッチ323内の可動端子を右側へ倒してD
A変換回路38及び39の下位4ビットにダミーデータ
「0000」をセットし、チャンネル1及び2から再生
された16ビット音声データの復号を可能ならしめる。
【0210】以上、本発明によるディジタルVTRの各
種の実施例について説明したが、この他にも本発明の技
術思想の範囲内で様々な実施例を構成することができ
る。例えば、図17及び図21に示される各再生回路で
は、補償データc.d.の値として00hを用いている
が、この他に77hを採用してもよい。また、これらの
再生回路においては、伝播エラー処理は、チャンネル1
〜4の各チャンネル内でのみ独立して行われる構成とな
っているが、例えば、特定チャンネルの下位4ビット成
分にエラーが発生したときは、該特定チャンネルの上位
16ビット成分にもエラーを立たせるような伝播エラー
処理を施して20ビットデータ全体をエラーとして処理
するように構成してもよい。
【0211】なお、今までの全体の説明からも分かるよ
うに、本発明による業務用ディジタルVTRは、信号処
理系の回路構成として民生用ディジタルVTRで使用し
ている回路構成を大部分そのまま利用するものであるか
ら、民生用ディジタルVTRに対し僅かな設計変更を行
うのみで20ビットモードの音声データの記録再生が可
能な業務用ディジタルVTRを構成できる。また、民生
用ディジタルVTRについても僅かな回路及びマイコン
ソフトの付加により、業務用ディジタルVTRによって
記録された20ビット音声データを16ビット音声デー
タとして再生することができる。
【0212】更に、例えば、図17に示される20ビッ
トモード記録を採用した業務用ディジタルVTRの再生
回路と図21に示される混合モード記録を採用した業務
用ディジタルVTRの再生回路との類似性からも分かる
ように、これらの業務用ディジタルVTRは、多くの信
号処理回路を共有しているので、1つの業務用ディジタ
ルVTRの中で20ビットモード記録及び混合モード記
録のいずれかをユーザーが随意選択して行うことができ
るようにすることも、僅かな信号処理回路及び切り換え
回路の増設によって簡単に実現できる。
【0213】
【発明の効果】僅かに構成を変更するのみで再生互換の
成立する民生用ディジタルVTR及び業務用ディジタル
VTRを構成できる。業務用VTRにおける音声の記録
再生において、音声データの下位ビット成分が記録され
たチャンネルからの再生信号の処理系においても、他の
チャンネルからの再生信号の処理系で使用されているエ
ラーコードと同じエラーコードを用いたエラー処理が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】20ビットモードによる音声記録を行ったとき
の音声トラックを示す模式図である。
【図2】20ビットモード記録において、各トラックの
SYNCブロックに音声データが記録される様子を示す
図である。
【図3】1125/60システムの業務用ディジタルV
TRにおいて20ビットモードの音声記録を行う場合の
シャフリングパターン式を示す図である。
【図4】業務用ディジタルVTRにより20ビットモー
ドで記録されたテープを民生用ディジタルVTRで再生
する場合の模式図である。
【図5】フレームの前半と後半とで音声の記録モードが
異なっているテープを再生する場合の動作を説明する図
である。
【図6】1250/50システムの業務用ディジタルV
TRにおいて20ビットモードの音声記録を行う場合の
シャフリングパターン式を示す図である。
【図7】HD方式の業務用ディジタルVTRにおいて混
合モード記録を行ったときの音声トラックを示す模式図
である。
【図8】混合モード記録において、各トラックのSYN
Cブロックに音声データが記録される様子を示す図であ
る。
【図9】1125/60システムの業務用ディジタルV
TRにおいて混合モードの音声記録を行う場合のシャフ
リングパターン式を示す図である。
【図10】1250/50システムの業務用ディジタル
VTRにおいて混合モードの音声記録を行う場合のシャ
フリングパターン式を示す図である。
【図11】1125/60システムの民生用ディジタル
VTRにおいて16ビットモードの音声記録を行うため
の記録回路の主要部を示す図である。
【図12】1125/60システムの民生用ディジタル
VTRにおける音声再生回路の主要部を示す図である。
【図13】伝播エラー処理回路の構成を示す図である。
【図14】伝播エラー処理動作を説明するタイミングチ
ャートである。
【図15】1125/60システムの業務用ディジタル
VTRにおいて20ビットモードの音声記録を行うため
の記録回路の主要部を示す図である。
【図16】1125/60システムの業務用ディジタル
VTRにおける20ビットモード記録された音声を再生
する回路の主要部を示す図である。
【図17】同VTRにおける20ビットモード記録され
た音声の再生回路において、下位4ビット成分の再生処
理で伝播エラー処理を行わない場合の回路構成である。
【図18】同回路構成におけるエラー処理回路の構成を
示す図である。
【図19】同エラー処理回路の動作を説明するタイミン
グチャートである。
【図20】1125/60システムの業務用ディジタル
VTRにおいて混合モード記録による音声記録を行う場
合の記録回路の主要部を示す図である。
【図21】1125/60システムの業務用ディジタル
VTRにおいて混合モード記録された音声を再生する回
路の主要部を示す図である。
【図22】同再生回路におけるエラー処理回路の構成を
示す図である。
【図23】同エラー処理回路の動作を説明するタイミン
グチャートである。
【図24】ディジタルVTRの1トラックの記録フォー
マットを示す図である。
【図25】プリSYNCブロック、及びポストSYNC
ブロックの構造を示す図である。
【図26】AUDIOのフレーミングフォーマット及び
1SYNCブロックの構造を説明する図である。
【図27】1フレーム分の画像データのブロッキングを
説明する図である。
【図28】誤り訂正符号が付加されたVIDEOのフレ
ーミングフォーマットを示す図である。
【図29】VIDEOのバッファリングユニット、及び
1SYNCブロックの構成を示す図である。
【図30】1トラック分のSUBCODEエリアの構造
を説明する図である。
【図31】AUDIOエリア、及びVIDEOエリアに
おけるSYNCブロックのID部の構造を説明する図で
ある。
【図32】SUBCODEエリアにおけるSYNCブロ
ックのID部の構造を説明する図である。
【図33】パックの基本構造を示す図である。
【図34】大アイテムによるパックのグループの定義、
及びAAUX SOURCEパックとVAUX SOU
RCEパックの詳細を示す図である。
【図35】VAUX SOURCE CONTROLパ
ック、VAUX REC DATEパック、VAUX
REC TIMEパック、VAUX REC TIME
BINARY GROUPパック、及びCLOSED
CAPTIONパックの詳細を示す図である。
【図36】1フレーム分のAAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図37】1トラック分のVAUX領域の構造を説明す
る図である。
【図38】1フレーム分のVAUX領域のパック構造を
説明する図である。
【図39】525/60システムのディジタルVTRに
おけるSUBCODEエリアのパックデータの多重書き
を説明する図である。
【図40】625/50システムのディジタルVTRに
おけるSUBCODEエリアのパックデータの多重書き
を説明する図である。
【図41】メモリインカセットのメモリーマップを説明
する図である。
【図42】ディジタルVTRの記録回路を示す図であ
る。
【図43】ディジタルVTRの記録回路におけるパック
データの生成を説明する図である。
【図44】記録トラック上のメインエリアを説明する図
である。
【図45】モード処理マイコンにおけるパックデータの
生成を説明する図である。
【図46】ディジタルVTRの再生回路の一部の構成を
示す図である。
【図47】ディジタルVTRの再生回路の他の部分の構
成を示す図である。
【図48】VAUX用ICにおける再生パックデータの
処理を説明する図である。
【図49】信号処理マイコンにおける再生パックデータ
の処理を説明する図である。
【図50】APTによるトラックフォーマットの定義付
けを説明する図である。
【図51】アプリケーションIDの階層構造を説明する
図である。
【図52】アプリケーションIDが「000」の場合の
トラック上のフォーマットを説明する図である。
【図53】アプリケーションIDの設定によりATV信
号の記録を可能とする場合のトラックフォーマットを説
明する図である。
【図54】ATV信号におけるパケットの構造を説明す
る図である。
【図55】ATV信号の構成の1例を示す図である。
【図56】ATV信号をディジタルVTRへ記録する場
合の記録回路の1例を示す図である。
【図57】ATV信号をディジタルVTRから再生する
場合の再生回路の1例を示す図である。
【図58】1125/60システム及び1250/50
システムのディジタルVTRにおける従来の音声記録ト
ラックの様子を示す模式図である。
【図59】1125/60システム及び1250/50
システムのディジタルVTRにおける従来の音声記録の
場合のシャフリングパターン式を示す図である。
【図60】1125/60システムのディジタルVTR
における従来の音声記録の場合のSYNCブロック上の
シャフリングパターンを示す図である。
【図61】1255/50システムのディジタルVTR
における従来の音声記録の場合のSYNCブロック上の
シャフリングパターンを示す図である。
【符号の説明】
1〜4,35〜37…AD変換回路、 5〜8…シ
ャフリング回路、23〜26…デシャフリング回路、
29…エラー識別回路、30…エラー補間回路、
31〜34,38〜40…DA変換回路、82…モ
ード処理マイコン、 107…デフレーミング回
路、315…伝播エラー処理回路、 322,34
1…エラー処理回路、

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のチャンネルの音声信号を符号化し
    て得られるそれぞれのチャンネルの符号化音声データを
    記録媒体に記録する音声信号記録方法において、 上記符号化の際の量子化ビット数を複数の量子化ビット
    数の中から任意に選択できるようにすると共に、各チャ
    ンネルの符号化音声データを、各チャンネル毎に独立し
    て記録媒体上に設けられた各チャンネルの記録エリアに
    記録し、 かつ、選択された量子化ビット数に従って音声信号を符
    号化することにより得られる符号化音声データのデータ
    量が、各チャンネルの符号化音声データの記録エリアの
    記録容量を越えるときには、複数のチャンネルの音声信
    号のうち特定のチャンネルの音声信号の記録を停止する
    と共に、該特定のチャンネル以外の他のチャンネルの符
    号化音声データについては、該符号化音声データを構成
    するビット成分のうち、該符号化音声データの記録エリ
    アの記録容量を越えない範囲の上位ビット成分からなる
    データ部分のみを該他のチャンネルの音声信号のそれぞ
    れの記録エリアに記録し、該符号化音声データにおける
    該上位ビット成分以外の下位ビット成分からなるデータ
    部分を前記特定のチャンネルの音声信号の記録エリアに
    記録することを特徴とする音声信号記録方法。
  2. 【請求項2】 複数のチャンネルの音声信号を符号化し
    て得られるそれぞれのチャンネルの符号化音声データを
    各チャンネル毎に独立して記録媒体上に設けられた各チ
    ャンネルの記録エリアに記録すると共に、該符号化の際
    の量子化ビット数を複数の量子化ビット数の中から任意
    に選択できるようにして、この選択された量子化ビット
    数を表すコードを付随データとして記録媒体上に記録
    し、 かつ、選択された量子化ビット数に従って音声信号を符
    号化することにより得られる符号化音声データのデータ
    量が、各チャンネルの符号化音声データの記録エリアの
    記録容量を越えるときには、複数のチャンネルの音声信
    号のうち特定のチャンネルの音声信号の記録を停止する
    と共に、該特定のチャンネル以外の他のチャンネルの符
    号化音声データについては、該符号化音声データを構成
    するビット成分のうち、該符号化音声データの記録エリ
    アの記録容量を越えない範囲の上位ビット成分からなる
    データ部分のみを該他のチャンネルの音声信号のそれぞ
    れの記録エリアに記録し、更に、該符号化音声データに
    おける該上位ビット成分以外の下位ビット成分からなる
    データ部分を前記特定のチャンネルの音声信号の記録エ
    リアに記録するようにした音声信号記録方法に従って記
    録が行われた記録媒体から音声信号の再生を行う音声信
    号再生装置において、 記録媒体から再生された符号化音声データをDA変換す
    るDA変換回路と、 記録媒体から再生された付随データに基づいて、再生さ
    れた符号化音声データの量子化ビット数を識別する量子
    化ビット数識別回路と、を具え、 更に、該量子化ビット数識別回路により識別された量子
    化ビット数が上記DA変換回路の量子化ビット数よりも
    大きいときは、再生された符号化音声データを構成する
    ビット成分のうちから、該DA変換回路の量子化ビット
    数分のビットだけ上位から抽出し、この抽出された符号
    化音声データの上位ビット成分を該DA変換回路へ入力
    して音声信号を再生することを特徴とする音声信号再生
    装置。
  3. 【請求項3】 量子化ビット数識別回路により識別され
    た量子化ビット数がDA変換回路の量子化ビット数より
    も大きいときは、下位ビット成分からなるデータ部分が
    記録された記録エリアから再生されるデータを処理する
    回路の動作を停止させる手段を具えていることを特徴と
    する請求項2記載の音声信号再生装置。
  4. 【請求項4】 複数のチャンネルの音声信号を符号化し
    て得られるそれぞれのチャンネルの符号化音声データ
    を、各チャンネル毎に独立して記録媒体上に設けられた
    各チャンネルの記録エリアに記録すると共に、該符号化
    の際の量子化ビット数を複数の量子化ビット数の中から
    任意に選択できるようにして、この選択された量子化ビ
    ット数を表すコードを付随データとして記録媒体上に記
    録し、 かつ、選択された量子化ビット数に従って音声信号を符
    号化することにより得られる符号化音声データのデータ
    量が、各チャンネルの符号化音声データの記録エリアの
    記録容量を越えるときには、複数のチャンネルの符号化
    音声データのうち特定のチャンネルの符号化音声データ
    の記録を停止すると共に、該特定のチャンネル以外の他
    のチャンネルの符号化音声データについては、該符号化
    音声データを構成するビット成分のうち、該符号化音声
    データの記録エリアの記録容量を越えない範囲の上位ビ
    ット成分からなるデータ部分のみを該他のチャンネルの
    符号化音声データのそれぞれの記録エリアに記録し、更
    に、該符号化音声データにおける該上位ビット成分以外
    の下位ビット成分からなるデータ部分を前記特定のチャ
    ンネルの符号化音声データの記録エリアに記録するよう
    にした音声信号記録方法に従って記録が行われた記録媒
    体から音声信号の再生を行う音声信号再生装置におい
    て、 記録媒体から再生された符号化音声データをDA変換す
    るDA変換回路と、 記録媒体から再生された付随データに基づいて、再生さ
    れた符号化音声データの量子化ビット数を識別する量子
    化ビット数識別回路と、を具え、 該量子化ビット数識別回路により識別された量子化ビッ
    ト数が上記DA変換回路の量子化ビット数よりも小さい
    ときは、再生された符号化音声データを該DA変換回路
    への入力データの上位ビット成分として該DA変換回路
    の入力側にセットすると共に、該入力データの残りの下
    位ビット成分として所定のダミーデータをセットするこ
    とにより、該DA変換回路から再生された音声信号を取
    り出すことを特徴とする音声信号再生装置。
  5. 【請求項5】 複数の量子化ビット数の中から任意に選
    択された量子化ビット数に従って複数のチャンネルの音
    声信号を符号化することにより得られるそれぞれのチャ
    ンネルの符号化音声データを、各チャンネル毎に独立し
    て記録媒体上に設けられた各チャンネルの記録エリアに
    記録すると共に、該記録媒体から再生された符号化音声
    データのエラー部分を所定のエラーコードに置き換える
    処理を行った後、もとの音声信号を取り出すための復号
    処理を行うようにした音声信号記録再生方法において、 上記選択された量子化ビット数に従って音声信号を符号
    化することにより得られる符号化音声データのデータ量
    が、各チャンネルの符号化音声データの記録エリアの記
    録容量を越えるときには、複数のチャンネルの音声信号
    のうち特定のチャンネルの音声信号の記録を停止し、か
    つ、該特定のチャンネル以外の他のチャンネルの音声信
    号については、その符号化音声データを構成するビット
    成分のうち、該音声信号の記録エリアの記録容量を越え
    ない範囲の上位ビット成分からなるデータ部分のみを該
    他のチャンネルの音声信号のそれぞれの記録エリアに記
    録すると共に、該符号化音声データにおける該上位ビッ
    ト成分以外の下位ビット成分からなるデータ部分を前記
    特定のチャンネルの音声信号の記録エリアに記録し、 更に、該下位ビット成分からなるデータ部分の記録にお
    いて、該下位ビット成分を記録した残りの空きエリアに
    所定のダミーデータを記録し、このダミーデータの値
    は、前記特定のチャンネルの音声信号の記録エリアから
    再生されるデータが前記エラーコードと区別可能となる
    値に設定されていることを特徴とする音声信号記録再生
    方法。
  6. 【請求項6】 複数のチャンネルの音声信号を、各々が
    16ビットのディジタル信号を記録する4個の音声記録
    チャンネルに記録する音声信号記録方法において、 第1チャンネル及び第2チャンネルの音声信号を量子化
    ビット数20ビットで符号化した符号化出力の各々の上
    位16ビットを、それぞれ第1及び第2の音声記録チャ
    ンネルに記録すると共に、第3チャンネルの音声信号を
    量子化ビット数16ビットで符号化した符号化出力を第
    3の音声記録チャンネルに記録し、 かつ、第1チャンネル及び第2チャンネルの音声信号の
    前記符号化出力の各々の下位4ビットを第4の音声記録
    チャンネルに記録するようにしたことを特徴とする音声
    信号記録方法。
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