JPH07225086A - ロータリーキルンの内張り耐火物施工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータリーキルンの内張り耐火物施工におけ
る施工時間の短縮と人件費の削減，省力化をはかるにあ
る。 【構成】 ロータリーキルンの内張り耐火物の施工方法
において、あらかじめキルン径に合わせた弧を有する扇
形環形状をした大型のプレキャストブロック４を用いて
施工することを特徴としている。 【効果】 数十個〜数百個のブロックで施工することが
可能となり、施工時間は７０％短縮でき、かつ作業人工
も３０％削減することができた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】セメントロータリーキルンの内張
り耐火物施工方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】セメントロータリーキンル焼成帯及び冷
却帯には、主にマグネシア−クロム質（以後マグクロと
称す）、マグネシア−スピネル質（以後マグスピネルと
称す）、マグネシア−ドロマイト質（以後マグドロと称
す）の１０００℃以上焼成耐火物が内張りされている。
即ち、図１及び図２に示すようにキルン鉄皮２ａ内面に
従来形状の内張り耐火物１が、耐火物同士間に可燃性シ
ート３を介入して内張りされている。またその耐火物１
は１０kg／個〜１５kg／個の単重を有しており、数千個
〜数万個の数量を人手にて施工している為、１０〜３０
日程度の時間が必要であった。そして耐用時間は、操業
条件によっても異なるが、５０００〜１００００hrが一
般的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、近年施工作
業に携わる人が少なく、人件費が高騰し耐火物施工費が
増加し続けている。そこで大幅な合理化を余儀なくされ
てきた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は前記の問題点を
解決する為に次のように構成した。以下図３〜５を用い
て説明する。先ず図５において４は、扇形環状のプレキ
ャストブロックであり、このプレキャストブロック４
は、ロータリーキルンの内径より１％程度小さく、そこ
に可燃性シート３，５を配し、中心角１０〜１２０°を
有し、あらかじめブロック吊り上げ用のＩボルト６を埋
め込み、かつ固定用アンカー８を挿入する固定アンカー
用孔７を開けたものである。このプレキャストブロック
４をＩボルト６を介してリフトにて吊り下げロータリー
キルン内に持ち込み、キルン鉄皮２にアンカー８を用い
て固定し、ブロック同士間は可燃性シート材３，５を用
いて施工することによって、施工時間の大幅な短縮とな
る。この耐火物としてはマグクロ質，マグスピネル質，
アルミナ−スピネル質とし、金属ファイバーを０．１〜
５．０％添加し、３５０℃以上で乾燥したものである。

【０００５】

【実施例】使用材質の特性を表２に示す。この材質を用
い、約１．５Ton/個扇形環状ブロックとし、キルン径
３．６ｍのロータリーキルンに適用した。その結果を表
１に示す。７５０５hr運転後、この部位のれんがは廃却
となった。この運転時間は、ほぼ従来のマグスピネル質
と同程度であった。使用後れんがの残厚は約１００mmで
あり、非使用面側の耐火物も健全であった。

【０００６】

【表１】

【０００７】

【表２】

【０００８】

【発明の効果】本発明のプレキャストブロックによる施
工方法を用いることで数十個〜数百個のブロックで施工
することが可能となり、施工時間は７０％短縮すること
ができ、かつ作業人工も３０％削減することができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の施工状態の縦断正面図である。

【図２】従来の施工状態の縦断側面図である。

【図３】本発明の施工状態の縦断正面図である。

【図４】本発明の施工状態の縦断側面図である。

【図５】本発明のプレキャストブロックを示し、Ａ……
正面図、Ｂ……側面図である。

【符号の説明】

１ 内張り耐火物 ２，２ａ キルン鉄皮 ３，５ 可燃性シート ４ プレキャストブロック ６ Ｉボルト ７ 固定アンカー用孔 ８ 固定用アンカー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ロータリーキルンの内張り耐火物の施工方法において、
   あらかじめそのキルン径に合わせた弧を有する扇形環形
   状をした大型プレキャストブロックを用いて施工するこ
   とを特徴とするロータリーキルンの内張り耐火物施工方
   法。