JPH07224389A - 有機複合めっき鋼板 - Google Patents

有機複合めっき鋼板

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JPH07224389A
JPH07224389A JP1838894A JP1838894A JPH07224389A JP H07224389 A JPH07224389 A JP H07224389A JP 1838894 A JP1838894 A JP 1838894A JP 1838894 A JP1838894 A JP 1838894A JP H07224389 A JPH07224389 A JP H07224389A
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JP
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resin
steel sheet
plated steel
epoxy resin
parts
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Application number
JP1838894A
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English (en)
Inventor
Toshio Odajima
壽男 小田島
Keitaro Shibata
敬大郎 柴田
Shinichi Kuwamura
桑村慎一
Atsushi Miyagaki
宮垣敦志
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DIC Corp
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗料との密着性、連続溶接性及び加工後裸耐
蝕性を同時に満足する有機複合めっき鋼板を提供する。 【構成】 10〜150mg/m2 のクロム付着量を有
するクロメート被覆めっき鋼板に、芳香族エポキシ樹脂
をウレタン樹脂で変性した樹脂であって、しかも固形分
換算で10〜80重量%の芳香族エポキシ樹脂を含有し
た樹脂に、固形分換算で該樹脂の100重量部に対し、
10〜80重量部なる範囲の2〜12nmの粒径を有す
るSiO2 ,Cr23 ,Fe23 ,Fe34 ,M
gO,ZrO2 ,SnO2 ,Al23 ,Sb25
粉末あるいはコロイド(ゾル)の1種または2種以上を
添加した樹脂組成物を0.5〜3.0g/m2 塗布、硬
化せしめてなる有機皮膜を有する有機複合めっき鋼板で
あり、車体防錆鋼板をはじめ、家電・建材等の用途に広
く使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる有機
複合めっき鋼板に関するもので、さらに詳細には、本発
明は、特定のクロメート被覆めっき鋼板に、それぞれ、
特定の有機樹脂を、あるいは該有機樹脂と樹脂硬化剤と
から構成される樹脂組成物を塗布して硬化せしめて得ら
れる、塗料との密着性、連続溶接性に優れた有機複合め
っき鋼板、及び、特定のクロメート被覆めっき鋼板に、
それぞれ、特定の有機樹脂と特定の金属酸化物の粉末な
いしはコロイド(ゾル)とから構成される樹脂組成物
を、あるいは特定の有機樹脂と特定の金属酸化物の粉末
ないしはコロイド(ゾル)と樹脂硬化剤とから構成され
る樹脂組成物を塗布して硬化せしめて得られる、塗料と
の密着性、連続溶接性ならびに加工後耐蝕性に優れた有
機複合めっき鋼板に関するものである。すなわち本発明
は、クロメート処理が施された各種のめっき鋼板に、か
かる有機樹脂または樹脂組成物を塗布した有機複合めっ
き鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気亜鉛めっき鋼板または溶融亜鉛めっ
き鋼板あるいは各種合金めっき鋼板が、自動車、家電製
品並びに建材などに広範に使用されている。
【0003】こうした中で、近年、特に耐蝕性に優れた
表面処理鋼板に対する要求が、ますます増加する傾向に
ある。例えば、家電業界では省工程並びに省コストの観
点から、塗装を省略できる、いわゆる裸使用の可能なる
優れた耐蝕性を有する鋼板にたいする要求がその一つで
ある。また、自動車業界でも、最近の変化、例えば、北
米や北欧などでの冬季の道路凍結のために散布される岩
塩による腐食や、工業地帯でのSO2 ガスの発生に伴う
酸性雨による腐食などのように、車体に対する激しい腐
食環境と、安全性の観点からも、優れた耐蝕性を有する
表面処理鋼板の出現が強く要求されている。
【0004】ところで、こうした種々の問題点を解決す
るため、これまでにも多くの製品が開発されてきてい
る。すなわち、まず、鋼板の耐蝕性を向上させるため
に、鋼板への亜鉛めっきが行われて来たし、また、この
亜鉛めっき鋼板の耐蝕性を改善するため、各種の合金め
っき鋼板の開発がなされてきた。
【0005】これにより、裸の耐蝕性は通常の亜鉛めっ
き鋼板に比べ、約3〜5倍程度も向上する。
【0006】しかし、長時間の屋外暴露や、水または塩
水を噴霧すると白錆や赤錆が発生しやすい。このため、
さらに耐蝕性を向上するために、亜鉛系めっき鋼板にク
ロメート処理を行ったものに、各種の樹脂を塗布した、
いわゆる簡易プレコート鋼板(以下、有機複合めっき鋼
板と呼ぶ)が開発されている。その一例を以下に示す。
【0007】すなわち、特公昭45−2430号公報に
は、亜鉛粉を混合せしめた塗料を、めっき鋼板に塗布し
た有機複合めっき鋼板が、特公平2−2422号公報に
は、亜鉛−マグネシウム合金を混合せしめた塗料をめっ
き鋼板に塗布した有機複合めっき鋼板がそれぞれ提案さ
れている。
【0008】これら上述の有機複合めっき鋼板は樹脂中
に金属粉が混入されていることから、この金属粉が通電
点となるために、金属粉をいれないものに比べ、溶接性
は確かに向上する。ところが、これらの金属粉には、大
きな防食効果が無いため、有機複合めっき鋼板樹脂に基
づく有機皮膜の膜厚を2μm以上にする必要があり、こ
の場合、絶縁層である有機皮膜が厚いため、後述する有
機複合めっき鋼板の溶接性に比べて不利であること、ま
た、過酷なプレス加工を行った場合、金属粉が樹脂を損
傷させるため加工後耐蝕性が低下することやプレス金型
へのビルドアップすることなどの欠点を有している。
【0009】さらに、特公昭58−224174号公
報、特開昭60−174879号公報、特開昭60−1
9777号公報及び特開昭60−199074号公報な
どには、それぞれ、有機複合シリケート膜を主体とする
有機複合めっき鋼板が提案されているものの、いずれ
も、溶接性と塗料密着性との密着性を同時に満足するも
のではない。
【0010】特開昭63−123472号公報及び特開
昭63−283935号公報には、エチレン−アクリル
共重合体に特殊コロイドを含有せしめた樹脂を塗布した
形の有機複合めっき鋼板が提案されている。この種の有
機複合めっき鋼板は、確かに溶接性、加工後耐蝕性並び
に加工性の上で著しい改善効果が認められるものの、塗
料との密着性は充分ではないという欠点を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】有機複合めっき鋼板を
例えば自動車用車体防錆鋼板として使用する際には、車
体として組み立てられるときに、多くの部位に溶接が施
され、さらに、その後塗装される。
【0012】したがって、有機複合めっき鋼板はそれ自
体、連続溶接性に優れていると共に、塗料との密着性に
も優れていることが、是非とも必要である。
【0013】これに対し、一例として上述したような従
来型の有機複合めっき鋼板は、いずれも、連続溶接性と
塗料との密着性を同時に満足するようなものでは決して
ない。
【0014】また、例えば自動車用車体防錆鋼板として
の有機複合めっき鋼板は、車体使用部位により過酷な加
工を受け使用される場合があり、この場合には有機複合
めっき鋼板は上記塗料との密着性及び連続溶接性に優れ
ることに加えて、加工後耐蝕性にも優れることが必要と
される。
【0015】これに対し、一例として上述したような従
来型の有機複合めっき鋼板は、いずれも、塗料との密着
性、連続溶接性並びに加工後耐蝕性を同時に満足するよ
うなものでは決してない。
【0016】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明者等は
上述したような従来技術における種々の問題点ないしは
欠点の存在に鑑み、先ず、各種めっき鋼板にクロメート
処理し、次いで、その上に特定の特殊な有機樹脂を、あ
るいは該樹脂と特定の金属酸化物の粉末ないしはコロイ
ド(ゾル)とから構成される特殊な樹脂組成物を、ある
いは該樹脂と硬化剤とから構成される特殊な樹脂組成物
を、あるいは該樹脂と特定の金属酸化物の粉末ないしコ
ロイド(ゾル)と硬化剤とから構成される特殊な樹脂組
成物を塗布した形の、極めて実用性の高い有機複合めっ
き鋼板について、鋭意研究を開始した。
【0017】したがって、本発明が解決しようとする第
1の課題は、塗料との密着性及び連続溶接性を同時に満
足し得るような、極めて実用性の高い有機複合めっき鋼
板を提供することである。
【0018】また、本発明が解決しようとする第2の課
題は、塗料との密着性、連続溶接性及び加工後耐蝕性を
満足しうるような、極めて実用性の高い有機複合めっき
鋼板を提供することである。
【0019】すなわち、本発明は、10〜150mg/
2 なるクロム付着量を有するクロメート被覆めっき鋼
板に、芳香族エポキシ樹脂を、ウレタン樹脂で変性せし
めたウレタン樹脂変性エポキシ樹脂であって、しかも、
固形分換算で15〜80重量%なる範囲内の芳香族エポ
キシ樹脂を含有するという特殊なウレタン樹脂変性エポ
キシ樹脂を塗布し、硬化せしめて得られる、第1の課題
を解決する有機複合めっき鋼板を提供しようとするもの
であるし、加えて、本発明は上述した特殊なるウレタン
樹脂変性エポキシ樹脂と、該樹脂の硬化剤とからなる特
殊なる樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて得られる、第
1の課題を解決する有機複合めっき鋼板を提供しようと
するものであるし、加えて、本発明は上述したウレタン
樹脂変性エポキシ樹脂と、固形分換算で、該樹脂の10
0重量部に対し、10〜80重量部なる範囲の、2〜1
2nmなる範囲内の粒子径を有するSiO2 ,Cr2
3,Fe23 ,Fe34 ,MgO,ZrO2 ,Sn
2 ,Al23 ,またはSb25 の粉末ないしはコ
ロイド(ゾル)の1種ないしは2種以上とからなる、特
殊なる樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて得られる、第
2の課題を解決する有機複合めっき鋼板を提供しようと
するものであるし、加えて、上述した特殊なるウレタン
樹脂変性エポキシ樹脂を、固形分換算で、該樹脂100
重量部に対し、10〜80重量部なる範囲の、2〜12
nmなる範囲内の粒子径を有するSiO2 ,Cr2
3 ,Fe23 ,Fe34 ,MgO,Zr2 ,SnO
2 ,Al23 ,またはSb25 の粉末ないしはコロ
イド(ゾル)の1種ないしは2種以上と、上記樹脂の硬
化剤とからなる、特殊なる樹脂組成物を塗布し、硬化せ
しめて得られる、第2の課題を解決する有機複合めっき
鋼板を提供しようとするものである。
【0020】このように、本発明は、従来技術に従う限
りは、決して解決することが出来なかった技術課題であ
る。それぞれ、塗料との密着性と、連続溶接性を同時に
満足するような、あるいは塗料との密着性と連続溶接性
及び加工後耐蝕性とを同時に満足させ得るような、極め
て実用性の高い有機複合めっき鋼板を提供しようとする
ものである。
【0021】ここにおいて、上記した有機複合めっき鋼
板について、詳細に説明することにすれば、以下の通り
である。
【0022】(1)クロメート層 当該クロメート層は10〜150mg/m2 なるクロメ
ート付着量を有する、電解型クロメート、塗布型クロメ
ート層又は反応型クロメート層のいずれでもよい。この
クロメート層におけるクロムの付着量が10mg/m2
未満の場合には、素材を充分に被覆することが出来なく
なる処から、有機皮膜が強い結合力を確保することが出
来ないめっき素地と接触する部分が現れ、ひいては、有
機皮膜の密着性が低下するようになるし、一方、150
mg/m2 を越える場合には、クロメート皮膜それ自体
が凝集破壊を起こし、トータル的に密着性が低下するよ
うになるので、何れの場合も好ましくない。
【0023】(2)ウレタン樹脂変性エポキシ樹脂 まず、上記した芳香族エポキシ樹脂として特に代表的な
もののみを例示するにとどめれば、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビス
フェノールS型エポキシ樹脂またはノボラック型エポキ
シ樹脂などであるが、当該エポキシ樹脂の数平均分子量
としては、800〜6000なる範囲内が適切である。
【0024】800未満の場合には、耐アルカリ性が劣
る処となり易く、ひいては、耐蝕性が低下し易くなる
し、一方、6000を越える場合には、高粘度となり、
当該樹脂の使用が困難となるので、何れの場合も好まし
くない。
【0025】本発明において、当該エポキシ樹脂は、一
つには耐蝕性の確保、二つにはクロメート層及び塗料と
の密着性とのために必須の成分である。
【0026】次いで、上記したウレタン樹脂とは活性水
素を2個以上有する有機化合物とポリイソシアネート化
合物と反応して得られる樹脂を総称する。
【0027】ウレタン樹脂に使用される活性水素を2個
以上有する有機化合物は、例えばポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルポリオール、ポリエステルエーテルポ
リオール及びこれらの混合物などの高分子ポリオール、
また、この他に低分子ポリオール、低分子ポリアミン、
低分子アルカノールアミンなどの混合物などである。
【0028】ポリエステルポリオールとしては、エチレ
ングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−
1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタジオール、1,8−オ
クタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレン
グリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シク
ロヘキサン−1,4−ジメタノール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサン
トリオール、ペンタエリストリオール、ソルビトール、
メチルグリコシド、などの多価アルコールの1種又は2
種以上とコハク酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼイン酸、セバシン酸、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、無水フ
タル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水グルタル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、ヘキサヒドロイソフタル
酸などの多塩基酸あるいは酸無水物の1種または2種以
上との縮合物などが挙げられる。また、前記ポリオール
を開始剤とするγ−プチロラクトン、ε−カプロラクト
ンなどの開環重合物やポリ(ヘキサメチレンカーボネー
ト)ジオールも挙げられる。
【0029】ポリエーテルポリオールとしては、前記ポ
リオールおよびポリアミンの1種または2種以上を開始
剤とするエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、テトラヒド
ロフランなどの単独あるいは2種以上の開環重合物など
である。また、イソシアネート基と反応する基を2個以
上有する低分子の化合物として、エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,3−プチレングリコール、1,4−ブチ
レングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエタングリコール、ジ
プロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シ
クロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−
1,4−ジメタノール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオール、
ペンタエリストリオール、1,3−プロピレンジアミ
ン、1,2−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、ヒドラジン、ピペラジン、N,N’−ジアミノピ
ペラジン、2−メチルピペラジン、4,4’ジアミノジ
シクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ジアミノ
ベンゼン、ジフェニルメタンジアミン、メチレンビスジ
クロロアニリンなどの低分子ポリアミンの1種または2
種以上の混合物が使用できる。
【0030】ウレタン樹脂を調整するには、上記高分子
ポリオール、低分子ポリオール、低分子ポリアミン或い
は、低分子アルカノールアミンの1種或いは2種以上と
1分子中に少なくとも2ケ以上のイソシアネート基を有
するポリイソシアネート化合物と反応せしめることによ
って得られる。ここで、後工程でエポキシ樹脂と反応さ
せるにあたって、反応終了後のウレタン樹脂中には、1
分子中に少なくとも1ケ以上のイソシアネート基を残存
させることが必要である。
【0031】次いで、ウレタン樹脂変性エポキシ樹脂を
調整するには、上記エポキシ樹脂と、ウレタン樹脂を反
応させることによって得られる。ここでいう変性とは、
エポキシ樹脂中の水酸基にウレタン樹脂に残存するイソ
シアネート基が付加反応する場合や、更には、ウレタン
樹脂中のイソシアネート基が1分子中に2ケ以上存在す
る場合には、ウレタン樹脂とエポキシ樹脂の共重合物が
得られるが、これら各種の反応形態を包含する。
【0032】かくして得られた、ウレタン樹脂変性エポ
キシ樹脂は、トルエン、キシレンまたはミネラルスピリ
ットの如き、各種の疎水性有機溶剤で以て希釈された形
の溶剤系樹脂としても、あるいは、これらの樹脂を通常
の手段で以て、水中に乳化せしめた形の、または当該樹
脂中のカルボキシル基の一部ないしは全部を、アンモニ
アまたは揮発性アミン類などのような、塩基性化合物で
以て中和して可溶化せしめた水系樹脂としても使用し得
るものである。この際には、水分散系でも、水溶系のい
ずれの水系樹脂の形で用いてもよいことは勿論である。
【0033】本発明においては、ウレタン樹脂変性エポ
キシ樹脂中に占める芳香族エポキシ樹脂が15〜80重
量%なる範囲内であることが、是非とも必要である。1
5重量%未満の場合には、塗料との密着性が確保しにく
くなり易く、一方、80重量%を越える場合には、どう
しても、連続溶接性が確保しにくくなり易いので、いず
れの場合も好ましくない。
【0034】当該ウレタン樹脂変性エポキシ樹脂は耐溶
剤性ならびに耐アルカリ性の改善を計るために、硬化剤
と併用することが好ましい。かかる硬化剤として特に代
表的なもののみを例示するに止めれば、アミノ樹脂、ブ
ロック化イソシアネート化合物、エポキシ化合物または
アジリジン化合物などがある。ここで、上述した硬化剤
は前掲したウレタン樹脂変性エポキシ樹脂100重量部
に対し1〜50重量部添加することが好ましい。ここに
おいて、上述したウレタン樹脂変性エポキシ樹脂として
代表的なもののみを例示するにとどめれば、芳香族エポ
キシ樹脂としての「エピクロン1050」(大日本イン
キ化学工業(株)製品)と、ポリエステルポリオールと
ポリイソシアネートを反応せしめたウレタン樹脂とを共
重合せしめたのち、水溶化をおこなって得られる形の水
系樹脂:芳香族エポキシ樹脂としての「エピコート10
01」(オランダ国シエル社製品)と、ポリエーテルポ
リオールとポリイソシアネートを反応せしめたウレタン
樹脂とを共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる
形の水系樹脂:芳香族エポキシ樹脂としての「エピクロ
ン1050」と、ポリエステルエーテルポリオールとポ
リイソシアネートを反応せしめたウレタン樹脂とを共重
合せしめたのち、水溶化を行って得られる形の水系樹
脂:芳香族エポキシ樹脂としての「エピコート100
1」(オランダ国シエル社製品)と、低分子ポリアミン
ととポリイソシアネートを反応せしめたウレタン樹脂と
を共重合せしめたのち、水溶化をおこなって得られる水
系樹脂などである。
【0035】そして、本発明において用いられる、前記
した樹脂組成物として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、芳香族エポキシ樹脂としての「エピコー
ト1002」と低分子アルカノールアミンとポリイソシ
アネートを反応せしめたウレタン樹脂とを共重合せしめ
たのち、水溶化をおこなって得られた水系樹脂中に占め
る芳香族エポキシ樹脂の重量分率を15〜80重量%に
したウレタン樹脂変性エポキシ樹脂に、MEKO(メチ
ルエチルケトン)に代表される、各種のブロック剤によ
ってブロック化された、トリレンジイソシアネート(T
DI)で代表される各種のブロック化イソシアネート化
合物(以下MEKOブロック化TDIを「MEKO/T
DI」と略記する)やアミノ樹脂を硬化剤として添加せ
しめて得られる形の物に代表されるものであるか、ある
いは、こうした硬化剤の添加がなされていないか或はな
されている前述された如きウレタン樹脂変性エポキシ樹
脂とSiO2 ,Cr23 ,Fe23 ,Fe34
MgO,ZrO2 ,SnO2 ,Al23 ,またはSb
25 の粉末ないしはコロイド(ゾル)の1種ないしは
2種以上を混合して得られるものなどであり、そのうち
ウレタン樹脂変性エポキシ樹脂が溶剤系である場合に
は、上記金属酸化物粉末が、一方、上記樹脂が水系の場
合にはコロイド(ゾル)が用いられる。
【0036】また、上述した金属酸化物の粉末、コロイ
ド(ゾル)の粒子径(粒径)としては、耐蝕性の観点か
ら、2〜12nmなる範囲内が適切であるし、また、当
該金属酸化物の粉末、コロイド(ゾル)の使用量(添加
量)としては、耐蝕性並びに密着性の観点から、ウレタ
ン樹脂変性エポキシ樹脂の固形分100重量部に対し、
10〜80重量部なる範囲が適切である。
【0037】(3)有機皮膜 有機皮膜とは前掲した如き、ウレタン樹脂変性エポキシ
樹脂を、或は、該樹脂と上記硬化剤とからなる樹脂組成
物を、或は上記樹脂と上記粉末またはコロイドゾルとか
らなる樹脂組成物を、或は上記樹脂と上記粉末またはコ
ロイド(ゾル)と、上記硬化剤とからなる樹脂組成物
を、所定の塗布量で塗布し、硬化せしめて得られるもの
を指称するが、当該有機皮膜の膜厚が0.5g/m2
満の場合には、当該有機皮膜が完全にクロメート皮膜を
被覆することもできなくなり、一方、3.0g/m2
越える場合には、連続溶接において、めっき鋼板と電極
との絶縁抵抗が大きくなり過ぎる処となり易く、ひいて
は連続溶接性が低下する処となるため、いずれの場合も
好ましくない。したがって、当該有機皮膜の膜厚として
は、0.5〜3.0g/m2 なる範囲が、好ましくは、
0.5〜2.0g/m2 なる範囲内が適切である。
【0038】
【作用】本発明は、特定の重量分率範囲内の芳香族エポ
キシ樹脂を含有するウレタン樹脂変性エポキシ樹脂を、
あるいは該ウレタン変性エポキシ樹脂と硬化剤とからな
る樹脂組成物を特定のクロム付着量を有するめっき鋼板
に塗布し硬化せしめることによって、クロメート被覆め
っき鋼板に形成させた有機皮膜と、塗料との密着性並び
に連続溶接性を向上させると同時に、前掲したウレタン
変性エポキシ樹脂あるいはこの樹脂と硬化剤とからなる
樹脂組成物に前掲した各種の金属酸化物またはコロイド
(ゾル)の1種または2種以上を特定の割合で添加した
樹脂組成物を特定のクロム付着量を有するめっき鋼板に
塗布し、硬化せしめることによって、クロメート被覆め
っき鋼板に形成させた有機皮膜と、塗料との密着性、連
続溶接性ならびに加工後耐蝕性にすぐれた、極めて実用
性の高い有機複合めっき鋼板を提供するというものであ
り、本発明は、このようにして、前述した発明が解決し
ようとする課題を、見事に解決することができるもので
ある。ここで、本発明の有機複合めっき鋼板の作用につ
いて、以下に、具体的に説明することにする。クロム付
着量が70mg/m2 となるように、電解型クロメート
処理したZn−Ni系合金めっき鋼板の上に、前掲した
如き、水系の種々の芳香族エポキシ樹脂含有率のウレタ
ン樹脂変性エポキシ樹脂を塗布して、硬化せしめた後、
皮膜が1.5g/m2 となるように塗布したときの、塗
料との密着性を図1に、連続溶接性を図2に示す。
【0039】ここにおいて、まず、塗料との密着性は2
0μmなる塗膜厚となるように電着塗装を行って、しか
る後、メラミンアルキド樹脂系塗料を、それぞれ40μ
mずつ中塗及び上塗を行い、50℃なる温水中に240
時間の間、浸漬したのちJIS K 5400に準拠し
て描画し、碁盤目エリクセン試験を行った。その評価指
標は表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】また、連続溶接性は、材質がCu−Crの
CF型なる電極を用い、加圧力が200kgfで、か
つ、通電時間が0.2秒なる条件で、それぞれの有機複
合めっき鋼板の最適溶接電流の範囲を、次に掲げるよう
な条件でもって求めたのち、そのようにして決定された
溶接電流で連続溶接を行って、100打点毎にナゲット
径を測定し、かかるナゲット径が5mmとなるまでの打
点数を、表2にしめされるような評価指標で評価した。
【0042】
【表2】
【0043】最適電流の範囲は、下限電流値として、ナ
ゲット径が5mmになる時の電流値とする一方で、上限
電流値として、電流値が有機複合めっき鋼板と溶着を生
じるときの電流値とし、溶接電流は、そのときの下限値
と上限値との平均値である。いわゆる平均電流値とし
た。
【0044】図1のように芳香族エポキシ樹脂の、ウレ
タン樹脂変性エポキシ樹脂中に占める割合が15重量%
未満の場合には塗料との密着性が低下する処となり、一
方、図2のように、芳香族エポキシ樹脂の、ウレタン樹
脂変性エポキシ樹脂中に占める割合が80重量%を越え
る場合には、樹脂の分解速度が小さいためと考えられる
が、打点数の増加に伴って、溶接電極先端に炭化物が堆
積する処となって、通電しにくくなり、連続打点数が低
下するようになるので、いずれの場合も好ましくない。
【0045】また、こうした諸傾向は、上記ウレタン樹
脂変性エポキシ樹脂を水系から溶剤系に変更しても同様
であり、上記水系又は溶剤系ウレタン樹脂変性エポキシ
樹脂に、固形分換算で上記樹脂の100重量部に対し1
〜50重量部の前述の各種の硬化剤を添加した樹脂組成
物についても同様であり、上記樹脂組成物を用いると耐
溶剤性ならびに耐アルカリ性の改善もみられ、硬化時間
も短かくなる。
【0046】芳香族エポキシ樹脂含有率50重量%の水
系のウレタン樹脂変性エポキシ樹脂の全固形分100重
量部に対して、2〜7nmなる範囲の粒径内の粒径を有
するSiO2 ゾルの添加量を、0〜200重量部なる範
囲内に変化させた樹脂組成物を、硬化後の皮膜が1.5
g/m2 となるように塗布した場合の塗料密着性の関係
を図3に、そして、連続溶接性の関係を図4に、加工後
における耐蝕性の関係を図5に示す。また、水系の芳香
族エポキシ樹脂含有率50重量%のウレタン樹脂変性エ
ポキシ樹脂の全固形分100重量部に対し、粒径の異な
るSiO2 ゾルを30重量部を添加した樹脂組成物を、
硬化後の皮膜が1.5g/m2 となるように、それぞれ
塗布した際の塗料密着性の関係を図6に、連続溶接性の
関係を図7に、加工後における耐蝕性の関係を図8に示
す。
【0047】ここにおいて、加工後の耐蝕性は、試験片
をプレス加工せしめて、加工部の耐蝕性をみたが、こう
した耐蝕性は、JIS Z 2371なる規格に準拠し
ての塩水噴霧(ソルトスプレー)試験法により、それぞ
れ、食塩水濃度が5重量%で、槽内温度が35℃で、か
つ、噴霧圧力が20psiなる条件下で行った。500
0時間後における発錆の有無の別並びに発錆の程度を調
査し、赤錆の発生面積でもって評価したが、その評価指
標は表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】図3から明らかなようにSiO2 ゾルの添
加量が80重量部超添加すると、塗料密着性は低下する
処となる。
【0050】図4から明らかなようにSiO2 ゾルの添
加量が80重量部超添加すると、連続溶接性がやや低下
する傾向にある。
【0051】図5から明らかなようにSiO2 ゾルの添
加量が10重量部未満の場合には、加工後耐蝕性がやや
低下する処となり、また、80重量部超添加すると、加
工後耐蝕性は低下する。
【0052】図6から明らかなようにSiO2 ゾルの粒
径が12nm超になると塗料密着性は低下する。
【0053】図7から明らかなようにSiO2 ゾルの粒
径がかわっても連続溶接性は特に大きな影響をうけな
い。
【0054】図8から明らかなようにSiO2 ゾルの粒
径が2nm未満では加工後耐蝕性はやや低下し、また、
12nm超になると加工後耐蝕性はやや低下する。
【0055】またこうした諸傾向は上記ウレタン樹脂変
性エポキシ樹脂を水系から溶剤系に変更すると共にSi
2 ゾルをSiO2 粉末に変更しても、SiO2 をCr
23 ,Fe23 ,Fe34 ,MgO,ZrO2
SnO2 ,Al23 ,またはSb25 に変更しても
同様であり、更に上記ウレタン樹脂変性エポキシ樹脂と
上記コロイド又は粉末とからなる樹脂組成物に、固形分
換算で上記ウレタン樹脂変性エポキシ樹脂の100重量
部に対して1〜50重量部の前述の各種の硬化剤を添加
した樹脂組成物についても同様であり、このような硬化
剤を添加した樹脂組成物を用いると耐溶剤性ならびに耐
アルカリ性の改善もみられ、硬化時間も短かくなる。
【0056】本発明においては、前掲したウレタン変性
エポキシ樹脂または樹脂組成物は、いずれの系のめっき
鋼板に対して用いられてもよい。
【0057】例えば、Zn,Ni,Cu,Sn,Pb,
CoまたはAlの如き、各種の単独元素(金属単体)類
のめっき鋼板に対して用いられてもよく、Zn−Ni系
合金めっき、Zn−Fe系合金めっき、Zn−Cr系合
金めっき、Zn−Cu系合金めっき、Zn−Mn系合金
めっき、Zn−Al系合金めっき、Zn−Mg系合金め
っきまたはZn−Cr−Ni系合金めっきなどの、いず
れの合金めっき鋼板を用いても、同様の硬化を得ること
ができる。
【0058】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例により、一層
具体的に説明するが、以下において部及び%は特に断り
の無い限り、すべて重量基盤であるものとする。
【0059】実施例1 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が11.5%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が7
0mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として70%の「エピクロン1
050」と、エチレングリコールとコハク酸との縮合物
とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタン樹脂
と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる水系樹
脂を塗布し、硬化せしめて1.5g/m2 なる皮膜を形
成させた。
【0060】実施例2 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が12.5%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が6
0mg/m2 となるように塗布型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として35%の「エピコート1
009」と、ジプロピレングリコールとアジピン酸との
縮合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタ
ン樹脂と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる
水系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、MEK
O/TDIなるブロック化イソシアネート化合物を10
部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて1.
8g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0061】実施例3 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が11.5%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が7
0mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として70%の「エピクロン1
050」と、エチレングリコールとコハク酸との縮合物
とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタン樹脂
と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる水系樹
脂に、全樹脂固形分の100部に対して、MEKO/T
DIを15部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せ
しめて1.5g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0062】実施例4 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が12.5%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が6
0mg/m2 となるように塗布型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として35%の「エピコート1
009」と、ジプロピレングリコールとアジピン酸との
縮合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタ
ン樹脂と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる
水系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、11〜
12nmなる粒径のSiO2 ゾルを、SiO2 ゾルの固
形分が40部となるように添加し、次いで、MEKO/
TDIを20部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化
せしめて1.8g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0063】実施例5 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が11.2%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が4
5mg/m2 となるように反応型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として65%の「エピクロン1
050」と、トリメチロールプロパンとグルタル酸との
縮合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタ
ン樹脂と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる
水系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、3〜5
nmなる粒径のAl23 ゾルを、Al23 ゾルの固
形分が50部となるように添加し、さらにMEKO/T
DIを5部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せし
めて1.2g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0064】実施例6 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が11.9%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が1
10mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、
全樹脂中の固形分重量分率として55%の「エピコート
1002」(オランダ国シエル社製品)と、トリメチロ
ールエタンとスベリン酸との縮合物とポリイソシアネー
トを反応せしめたポリウレタン樹脂と共重合せしめたの
ち、水溶化を行って得られる水系樹脂に、全樹脂固形分
の100部に対して、5〜6nmなる粒径のCr23
ゾルを、Cr23 ゾルの固形分が50部となるように
添加し、さらにMEKO/TDIを25部添加せしめた
樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて1.1g/m2 なる
皮膜を形成させた。
【0065】実施例7 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が13.5%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が9
5mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として50%の「エピクロン1
055」(大日本インキ化学工業(株)製品)と、ヘキ
サントリオールとアゼイン酸との縮合物とポリイソシア
ネートを反応せしめたポリウレタン樹脂と共重合せしめ
たのち、水溶化を行って得られる水系樹脂に、全樹脂固
形分の100部に対して、4〜5nmなる粒径のシリカ
ゾルを、シリカゾルの固形分が75部となるように添加
し、さらにMEKO/TDIを20部添加せしめた樹脂
組成物を塗布し、硬化せしめて1.4g/m2 なる皮膜
を形成させた。
【0066】実施例8 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が12.8%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が1
05mg/m2 となるように塗布型クロメート処理し、
全樹脂中の固形分重量分率として35%の「エピコート
1010」(オランダ国シエル社製品)と、ペンタエリ
ストリオールとアゼライン酸との縮合物とポリイソシア
ネートを反応せしめたポリウレタン樹脂と共重合せしめ
たのち、水溶化を行って得られる水系樹脂に、全樹脂固
形分の100部に対して、2〜3nmなる粒径のFe2
3 ゾルを、Fe23 ゾルの固形分が15部となるよ
うに添加し、さらにMEKO/TDIを5部添加せしめ
た樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて1.7g/m2
る皮膜を形成させた。
【0067】実施例9 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が13.2%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が4
3mg/m2 となるように反応型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として30%の「エピクロン7
050」(大日本インキ化学工業(株)製品)と、ソル
ビトールとセバシン酸との縮合物とポリイソシアネート
を反応せしめたポリウレタン樹脂と共重合せしめたの
ち、水溶化を行って得られる水系樹脂に、全樹脂固形分
の100部に対して、6〜8nmなる粒径のSnO2
ルを、SnO2 ゾルの固形分が15部となるように添加
し、さらにMEKO/TDIを35部添加せしめた樹脂
組成物を塗布し、硬化せしめて1.2g/m2 なる皮膜
を形成させた。
【0068】実施例10 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が10.6%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が7
5mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として40%の「エピコート1
002」と、メチルグリコシドとフタル酸との縮合物と
ポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタン樹脂と
共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる水系樹脂
に、全樹脂固形分の100部に対して、3〜4nmなる
粒径のSiO2 粉末を、SiO2粉末の固形分が40部
となるように添加し、さらにMEKO/TDIを15部
添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて0.9
g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0069】実施例11 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が13.2%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が1
05mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、
全樹脂中の固形分重量分率として35%の「エピクロン
1055」と、1,2−プロピレングリコールとイソフ
タル酸との縮合物とポリイソシアネートを反応せしめた
ポリウレタン樹脂と共重合せしめたのち、水溶化を行っ
て得られる水系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対し
て、8〜9nmなる粒径のCr23 粉末を、Cr23
粉末の固形分が40部となるように添加し、さらにM
EKO/TDIを5部添加せしめた樹脂組成物を塗布
し、硬化せしめて1.2g/m2 なる皮膜を形成させ
た。
【0070】実施例12 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が12.2%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が1
05mg/m2 となるように塗布型クロメート処理し、
全樹脂中の固形分重量分率として25%の「エピコート
1010」と、1,3−プロピレングリコールとテレフ
タル酸との縮合物とポリイソシアネートを反応せしめた
ポリウレタン樹脂と共重合せしめて得た溶剤系樹脂に、
全樹脂固形分の100部に対して、10〜11nmなる
粒径のAl23 粉末を、Al23 粉末の固形分が4
0部となるように添加し、さらにMEKO/TDIを3
0部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて
1.8g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0071】実施例13 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が10.9%
なるZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が8
5mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として80%の「エピクロン7
050」と、1,4−ブチレングリコールとテレフタル
酸との縮合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリ
ウレタン樹脂と共重合せしめて得られる溶剤系樹脂に、
全樹脂固形分の100部に対して、11〜12nmなる
粒径のFe34 粉末を、Fe34 粉末の固形分が5
0部となるように添加し、さらにMEKO/TDIを2
0部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて
0.8g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0072】実施例14 付着量が30g/m2 なるZnめっき鋼板に、クロム付
着量が65mg/m2となるように電解型クロメート処
理し、全樹脂中の固形分重量分率として80%の「エピ
クロン1050」と、2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジオールとトリメトリット酸との縮合物とポリイソ
シアネートを反応せしめたポリウレタン樹脂と共重合せ
しめたのち、水溶化を行って得られる水系樹脂に、全樹
脂固形分の100部に対して、3〜4nmなる粒径のS
iO2 粉末を、SiO2 粉末の固形分が35部となるよ
うに添加し、さらにMEKO/TDIを3部添加せしめ
た樹脂組成物を塗布し、硬化せしめて1.1g/m2
る皮膜を形成させた。
【0073】実施例15 付着量が50g/m2 なるAlめっき鋼板に、クロム付
着量が105mg/m2 となるように電解型クロメート
処理し、全樹脂中の固形分重量分率として75%の「エ
ピクロン1050」と、1,6−ヘキサンジオールと無
水フタル酸との縮合物とポリイソシアネートを反応せし
めたポリウレタン樹脂と共重合せしめたのち、水溶化を
行って得られる水系樹脂に、全樹脂固形分の100部に
対して、7〜8nmなる粒径のSiO2 ゾルを、SiO
2 ゾルの固形分が25部となるように添加し、さらにM
EKO/TDIを10部添加せしめた樹脂組成物を塗布
し、硬化せしめて1.9g/m2 なる皮膜を形成させ
た。
【0074】実施例16 付着量が20g/m2 で、かつ、Fe濃度が13.5%
なるZn−Fe系合金めっき鋼板に、クロム付着量が7
5mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として35%の「エピコート1
009」と、3−メチル−1,5ーペンタンジオールと
無水テトラヒドロフタル酸との縮合物とポリイソシアネ
ートを反応せしめたポリウレタン樹脂と共重合せしめた
のち、水溶化を行って得られる水系樹脂に、全樹脂固形
分の100部に対して、10〜12nmなる粒径のSi
2 ゾルを、SiO2 ゾルの固形分が50部となるよう
に添加し、次いで、MEKO/TDIを10部添加せし
めた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめることによって、
2.0g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0075】実施例17 付着量が20g/m2 で、かつ、Cr濃度が12.5%
なるZn−Fe系合金めっき鋼板に、クロム付着量が6
2mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として35%の「エピコート1
009」と、1,8−オクタジオールと無水グルタル酸
との縮合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウ
レタン樹脂と共重合せしめたのち、水溶化を行って得ら
れる水系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、1
0〜12nmなる粒径のSiO2ゾルを、その固形分が
50部となるように添加し、次いで、MEKO/TDI
を15部添加した樹脂組成物を塗布し、硬化せしめるこ
とによって、0.9g/m 2 なる皮膜を形成させた。
【0076】実施例18 付着量が20g/m2 で、かつ、Mg濃度が1.5%な
るZn−Mg系合金めっき鋼板に、クロム付着量が88
mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全樹
脂中の固形分重量分率として60%の「エピクロン10
50」と、エチレンオキサイドと無水グルタル酸との縮
合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタン
樹脂と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる水
系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、3〜4n
mなる粒径のAl23 ゾルを、その固形分が45部と
なるように添加し、さらに、MEKO/TDIを45部
添加した樹脂組成物を塗布し、硬化せしめることによっ
て、1.2g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0077】実施例19 付着量が40g/m2 で、かつ、Al濃度が5.3%な
るZn−Al系合金めっき鋼板に、クロム付着量が85
mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全樹
脂中の固形分重量分率として70%の「エピクロン10
50」と、プロピレンオキサイドと無水グルタル酸との
縮合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタ
ン樹脂とを共重合せしめたのち、水溶化を行って得られ
る水系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、3〜
5nmなる粒径のAl23 ゾルを、その固形分が45
部となるように添加し、さらに、MEKO/TDIを1
0部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめるこ
とによって、1.2g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0078】実施例20 付着量が20g/m2 で、かつ、Cr濃度が12.8%
なるZn−Cr系合金めっき鋼板に、クロム付着量が7
5mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全
樹脂中の固形分重量分率として35%の「エピクロン1
009」と、ピペラジンと無水テトラヒドロフタル酸と
の縮合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレ
タン樹脂とを共重合せしめたのち、水溶化を行って得ら
れる水系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、5
〜6nmなる粒径のSiO2 ゾルを、その固形分が30
部となるように添加し、次いで、メラミン樹脂なるアミ
ノ樹脂類を10部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬
化せしめることによって、1.5g/m2 なる皮膜を形
成させた。
【0079】比較例1 付着量が20g/m2 でNi濃度が12.5%なるZn
−Ni系合金めっき鋼板 比較例2 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が12.5%
のZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が75
mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全樹
脂中の固形分重量分率として10%の「エピクロン10
50」と、エチレングリコールとコハク酸との縮合物と
ポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタン樹脂と
共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる水系樹脂
に、全樹脂固形分の100部に対して、5〜6nmなる
粒径をもったSiO2 ゾルを、その固形分が35部とな
るように添加し、さらに、MEKO/TDIを10部添
加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめることによ
って、3.4g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0080】比較例3 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が12.5%
のZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が85
mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全樹
脂中の固形分重量分率として5%の「エピクロン105
0」と、トリメチロールプロパンとグルタル酸との縮合
物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタン樹
脂と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる水系
樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、3〜4nm
なる粒径をもったAl23 ゾルを、その固形分が35
部となるように添加し、さらに、MEKO/TDIを1
5部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめるこ
とによって、1.3g/m 2 なる皮膜を形成させた。
【0081】比較例4 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が13.5%
のZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が75
mg/m2 となるように電解型クロメート処理し、全樹
脂中の固形分重量分率として98%の「エピクロン10
55」と、トリメチロールプロパンとグルタル酸との縮
合物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタン
樹脂と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる水
系樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、22〜2
5nmなる粒径をもったSiO2ゾルを、その固形分が
30部となるように添加し、さらに、MEKO/TDI
を20部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめ
ることによって、1.7g/m2 なる皮膜を形成させ
た。
【0082】比較例5 付着量が20g/m2 で、かつ、Ni濃度が10.5%
のZn−Ni系合金めっき鋼板に、クロム付着量が50
mg/m2 となるように塗布型クロメート処理し、全樹
脂中の固形分重量分率として35%の「エピコート10
02」と、ヘキサントリオールとアゼライン酸との縮合
物とポリイソシアネートを反応せしめたポリウレタン樹
脂と共重合せしめたのち、水溶化を行って得られる水系
樹脂に、全樹脂固形分の100部に対して、8〜10n
mなる粒径をもったSiO2 粉末を、その固形分が13
0部となるように添加し、さらに、MEKO/TDIを
5部添加せしめた樹脂組成物を塗布し、硬化せしめるこ
とによって、1.5g/m2 なる皮膜を形成させた。
【0083】実施例1〜20ならびに比較例1〜5で得
られた、それぞれの表面処理鋼板について、塗料密着
性、連続溶接性及び加工後の裸耐蝕性の各試験を行っ
た。それらの結果を表4に示す。
【0084】表4から明らかなように、請求項(1),
(3)記載の本発明の有機複合めっき鋼板は、塗料密着
性、連続溶接性とも、格段に優れている。また請求項
(2),(4)記載の本発明の有機複合めっき鋼板は塗
料密着性、連続溶接性ならびに加工後耐蝕性とも格段に
優れている。
【0085】
【表4】
【0086】
【表5】
【0087】
【表6】
【0088】
【発明の効果】従来においては、塗料密着性、連続溶接
性を、あるいは塗料密着性、連続溶接性ならびに加工後
耐蝕性を同時に満足させ得るような有機皮膜を有する有
機複合めっき鋼板というものは存在していなかった。
【0089】それに対して、以上の通り、本発明の有機
複合めっき鋼板は、極めて優れた塗料との密着性、連続
溶接性を、あるいは極めて優れた塗料との密着性、連続
溶接性ならびに加工後耐蝕性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウレタン樹脂変性エポキシ樹脂中に占める芳香
族エポキシ樹脂の重量分率(%)と塗料密着性の関係を
示した図。
【図2】ウレタン樹脂変性エポキシ樹脂中に占める芳香
族エポキシ樹脂の重量分率(%)と連続溶接性の関係を
示した図。
【図3】有機皮膜中に占めるSiO2 ゾルの量と塗料密
着性の関係を示した図。
【図4】有機皮膜中に占めるSiO2 ゾルの量と連続溶
接性の関係を示した図。
【図5】有機皮膜中に占めるSiO2 ゾルの量と加工後
耐蝕性の関係を示した図。
【図6】有機皮膜に含まれるSiO2 ゾルの粒径と塗料
密着性の関係を示した図。
【図7】有機皮膜に含まれるSiO2 ゾルの粒径と連続
溶接性の関係を示した図。
【図8】有機皮膜に含まれるSiO2 ゾルの粒径と加工
後耐蝕性の関係を示した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑村慎一 東京都中央区日本橋3−7−20 大日本イ ンキ化学工業株式会社内 (72)発明者 宮垣敦志 東京都中央区日本橋3−7−20 大日本イ ンキ化学工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10〜150mg/m2 なるクロム付着
    量を有するクロメート被覆めっき鋼板の表面に、芳香族
    エポキシ樹脂を、ウレタン樹脂で変性せしめたウレタン
    樹脂変性エポキシ樹脂であって、しかも、固形分換算で
    15〜80重量%なる範囲の芳香族エポキシ樹脂を含有
    するウレタン樹脂変性エポキシ樹脂を塗布し、硬化せし
    めてなる有機皮膜を有する有機複合めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 10〜150mg/m2 なるクロム付着
    量を有するクロメート被覆めっき鋼板の表面に、芳香族
    エポキシ樹脂を、ウレタン樹脂で変性せしめたウレタン
    樹脂変性エポキシ樹脂であって、しかも、固形分換算で
    15〜80重量%なる範囲の芳香族エポキシ樹脂を含有
    するウレタン樹脂変性エポキシ樹脂と、固形分換算で、
    該樹脂の100重量部に対し、10〜80重量部なる範
    囲内の、2〜12nmなる範囲の粒子径を有するSiO
    2 ,Cr23 ,Fe23 ,Fe34 ,MgO,S
    nO2 ,Al23 ,またはSb25 の粉末またはコ
    ロイド(ゾル)の1種あるいは2種以上とからなる樹脂
    組成物を塗布し、硬化せしめてなる有機皮膜を有する有
    機複合めっき鋼板。
  3. 【請求項3】 10〜150mg/m2 なるクロム付着
    量を有するクロメート被覆めっき鋼板の表面に、芳香族
    エポキシ樹脂を、ウレタン樹脂で変性せしめたウレタン
    樹脂変性エポキシ樹脂であって、しかも、固形分換算で
    15〜80重量%なる範囲の芳香族エポキシ樹脂を含有
    するウレタン樹脂変性エポキシ樹脂と、該樹脂の硬化剤
    とからなる樹脂組成物を塗布し、硬化せしめてなる有機
    皮膜を有する有機複合めっき鋼板。
  4. 【請求項4】 10〜150mg/m2 なるクロム付着
    量を有するクロメート被覆めっき鋼板の表面に、芳香族
    エポキシ樹脂を、ウレタン樹脂で変性せしめたウレタン
    樹脂変性エポキシ樹脂であって、しかも、固形分換算で
    15〜80重量%なる範囲の芳香族エポキシ樹脂を含有
    するウレタン樹脂変性エポキシ樹脂と、固形分換算で、
    該樹脂の100重量部に対し、10〜80重量部なる範
    囲内の、2〜12nmなる範囲の粒子径を有するSiO
    2 ,Cr23 ,Fe23 ,Fe34 ,MgO,S
    nO2 ,Al23 ,またはSb25 の粉末またはコ
    ロイド(ゾル)の1種あるいは2種以上と、上記樹脂の
    硬化剤とからなる樹脂組成物を塗布し、硬化せしめてな
    る有機皮膜を有する有機複合めっき鋼板。
  5. 【請求項5】 芳香族エポキシ樹脂が800〜6000
    なる範囲の数平均分子量を有するものである請求項1又
    は2、又は3、又は4に記載の有機複合めっき鋼板。
  6. 【請求項6】 有機皮膜の量が0.5〜3.0g/m2
    なる範囲である、請求項1、又は2、又は3、又は4に
    記載の有機複合めっき鋼板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170127485A (ko) 2015-03-31 2017-11-21 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 표면 처리 금속판, 도장 부재 및 도장 부재의 제조 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20170127485A (ko) 2015-03-31 2017-11-21 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 표면 처리 금속판, 도장 부재 및 도장 부재의 제조 방법
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