JPH07224033A - 光学活性アザスピロ化合物の製法 - Google Patents
光学活性アザスピロ化合物の製法Info
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- JPH07224033A JPH07224033A JP1514794A JP1514794A JPH07224033A JP H07224033 A JPH07224033 A JP H07224033A JP 1514794 A JP1514794 A JP 1514794A JP 1514794 A JP1514794 A JP 1514794A JP H07224033 A JPH07224033 A JP H07224033A
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Abstract
提供する。 【構成】 式(I) 【化1】 で表される化合物と、L-マンデル酸またはD-マンデル酸
とを、マンデル酸が溶解し難い溶媒中で処理して得られ
る、式(II) 【化2】 または式(III ) 【化3】 で表される化合物、およびこれらを得る方法、そしてこ
れの化合物を塩基によって処理して式(I)の化合物の
光学活性体を得る。(上記式中、Rは低級アルキル基、
水素原子、フェニルアルキル基、トリチル基またはベン
ツヒドリル基を意味するが、Rがフェニル基を有する置
換基の場合にはそのフェニル基はニトロ基、アルコキシ
ル基またはハロゲン原子を置換基として有していてもよ
い。)
Description
間体およびその製法に関する。
ピロ[2.4] ヘプタン、とりわけ(S)-7-アミノ-5- アザス
ピロ[2.4] ヘプタンから導かれる置換基を有するフルオ
ロキノロンカルボン酸類は、優れた抗菌性化合物として
有用である(特開平2-231475号公報。)。
として有用な単一の異性体からなる7-アミノ-5- アザス
ピロ[2.4] ヘプタン類は、式(I)
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基またはハロゲン原子
を置換基として有していてもよい。)
酸を分割剤として用いて光学分割を行って得ることがで
きる(特開平4-149174号公報。)。しかし、式(I)の
化合物のうちで抗菌性化合物の置換基としてより有用な
7-(S)-化合物を得るためには光学分割に際して、非天然
型のD-酒石酸が必要であった。しかしながらこのD-酒石
酸は天然型のL-酒石酸に比べ入手が困難で、工業的な供
給の面で不利であるという問題があった。
(I)で表される化合物を光学分割する方法は知られて
いなかった。
光学分割法は、分割剤と基質の両者を各々適当な溶媒に
溶解して混合し、分割剤と光学活性な一方の基質とから
なる塩を直接析出させる方法で通常行われていた。しか
しながら、マンデル酸を使用した式(I)の化合物の光
学分割ではこれらの両者が溶解しかつ、両者からなる塩
が析出するという特性を備えた適当な溶媒が存在せず、
効率のよい光学分割が達成できなかった。したがって、
式(I)の化合物の光学分割にマンデル酸を用いる方法
が有効な分割方法とはなり得なかったのである。
た結果、全く予想外のことに、光学活性なマンデル酸が
溶解し難い溶媒中において、マンデル酸と式(I)で表
される化合物を混合する分割方法を用いれば、式(VI)
で表されるL-マンデル酸
アザスピロ[2.4] ヘプタン誘導体の塩が析出して光学分
割が達成できることを見いだし、本発明を完成した。
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物と、L-マンデル酸またはD-マンデル酸とを、マンデル
酸が溶解し難い溶媒中において処理することを特徴とす
る、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和物となって
いてもよい、式(II)
または、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和物とな
っていてもよい、式(III )
の製法に関する。
または式(III )で表される化合物における置換基R
が、フェニル基上にニトロ基、アルコキシ基もしくはハ
ロゲン原子を置換基として有していてもよいベンジル基
である上記の製法に関する。
る上記の製法に関する。
る上記の製法に関する。
溶媒和水和物となっていてもよい、式(II)
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物に関する。
は溶媒和水和物となっていてもよい、式(III )
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物に関する。
くは溶媒和水和物となっていてもよい、式(II)
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物または、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和物と
なっていてもよい、式(III )
を、塩基によって処理することを特徴とする式(IV)
の製法に関する。
上記の製法に関する。
金属類の水酸化物の水溶液である上記の製法に関する。
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物と、L-マンデル酸またはD-マンデル酸とを、マンデル
酸が溶解し難い溶媒中において処理し、溶媒和物、水和
物、もしくは溶媒和水和物となっていてもよい、式(I
I)
または、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和物とな
っていてもよい、式(III )
を得、これらの、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水
和物となっていてもよい、式(II)または式(III )の
化合物を、塩基によって処理することを特徴とする式
(IV)
の製法に関する。
の製法に関する。
る上記の製法に関する。
る上記の製法に関する。
属類の水酸化物の水溶液である上記の製法に関する。
は式(III )で表される化合物における置換基Rが、フ
ェニル基上にニトロ基、アルコキシ基もしくはハロゲン
原子を置換基として有していてもよいベンジル基である
上記の製法に関する。
ミ体の7-アミノ-5- 置換-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン
誘導体の光学分割を、マンデル酸が溶解し難い溶媒中で
行うことを特徴とするものである。
V)または式(V)で表される化合物における置換基R
は、低級アルキル基、水素原子、フェニルアルキル基、
トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する。そして
この置換基Rがフェニル基を含んでいる場合にはそのフ
ェニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン
原子を置換基として有していてもよい。
- フェニルエチル基、トリチル基、ベンツヒドリル基、
第三級ブチル基、または水素原子を挙げることができる
が、好ましくはベンジル基、α- フェニルエチル基、ト
リチル基、ベンツヒドリル基である。これらのうち、特
に好ましくはベンジル基である。
その数は1または2でよい。また、フェニル基上の置換
基がアルコキシル基の場合、その数は1、2または3で
よい。アルコキシル基は炭素数が1から6の範囲のもの
でよいが、例えばメトキシル基、エトキシル基、プロポ
キシル基、ブトキシル基等を挙げることができる。ま
た、メチレンジオキシ基でもよい。アルコキシル基が複
数個存在する場合には、単一種だけでもよくまた複数種
が存在していてもよい。アルコキシル基としてはメトキ
シル基またはメチレンジオキシ基が好ましい。フェニル
基上の置換基がハロゲン原子の場合、その数は1、2ま
たは3でよい。ハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、
臭素原子を挙げることができるが、これらのうちでは塩
素原子または臭素原子が好ましく、特に塩素原子がよ
い。
有するフェニル基を含む置換基の切断に際して、接触水
素添加、接触水素化分解あるいは、酸と金属とによる切
断等の条件を利用しようとするときの置換基として好ま
しい。同様にアルコキシル基は、これらを有したフェニ
ル基を含む置換基を、酸によって切断しようとする場合
の置換基として好ましい。
は、(S)-7-アミノ-5- 置換-5- アザスピロ[2.4] ヘプタ
ン誘導体を分割して得る目的にはL-マンデル酸が好まし
く、(R)-7-アミノ-5- 置換-5- アザスピロ[2.4] ヘプタ
ン誘導体を得る目的にはD-マンデル酸が好ましい。
る化合物を混合して塩を晶析させる際の溶媒としては、
マンデル酸が難溶である溶媒を使用すればよい。ここで
いう『難溶』とは、例えば日本薬局方の通則に記載して
あるところの、『溶けにくい』と記載されている程度よ
りも低い溶解度である溶媒がこれに相当する。
化水素および脂肪族炭化水素等の炭化水素を挙げること
ができる。芳香族炭化水素の例としては、ベンゼン、ト
ルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、2,4,6-
メシチレン、クロルベンゼン等を挙げることができる。
一方、脂肪族炭化水素としては、直鎖状でも環状であっ
てもよく、例えば炭素数が6であるヘキサン類、炭素数
が5であるペンタン類等を挙げることができる。芳香族
と脂肪族とでは芳香族炭化水素が好ましく、例えばベン
ゼンまたはトルエンが好ましい。特に好ましいのはトル
エンである。一方、脂肪族炭化水素としてはn-ヘキサ
ン、n-ペンタン、サイクロヘキサンが好ましいものの例
である。
活性なマンデル酸および式(I)で表される化合物の3
から 200倍程度を用いればよい。好ましくは、5から30
倍程度である。ここで 200倍とは、例えば、式(I)の
化合物およびマンデル酸を各々 1 gずつ、合計 2 gを混
合するとすれば、溶媒の量は 400 ml である。
表される化合物の混合割合は、式(I)で表される化合
物1モルに対して光学活性なマンデル酸 0.1から2モル
程度の範囲でよいが、好ましくは 0.3から1モルの範囲
である。
する溶媒の沸点の範囲の温度でよいが、好ましくは約零
下5℃から約40℃である。
らに再結晶するかまたは懸濁下に撹拌して再精製しても
よい。
溶媒特にトルエンが好ましい。一方この他に、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ジイソプロ
ピルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、
クロロホルム、ジクロルエタン等の塩素系溶媒、酢酸エ
チル等のエステル類、およびこれらの混合溶媒を使用し
てもよい。これらの溶媒の量は、最初に炭化水素系溶媒
中で塩を晶析する場合と同様でよい。
製は、約零下30℃から、用いる溶媒の沸点の温度範囲で
行なうことができるが、好ましくは約零下5℃から約 1
00℃の間である。
と式(IV)または式(V)で表される光学活性な7-アミ
ノ-5- 置換-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン誘導体の塩
は、各々が1分子ずつから構成される塩を形成している
が、光学活性なマンデル酸二分子と式(IV)または
(V)で表される光学活性な7-アミノ-5- 置換-5- アザ
スピロ[2.4] ヘプタン誘導体一分子の構成によって塩を
形成する場合も考えられる。
(V)で表される光学活性な7-アミノ-5- 置換-5- アザ
スピロ[2.4] ヘプタン誘導体の塩には、塩の析出および
再精製に用いた溶媒が、結晶溶媒、または付着溶媒とし
て含まれている場合がある。さらに、結晶水または付着
水が含まれる場合も考えられる。さらに溶媒と水の両者
が含まれる場合も考えられる。『溶媒和物水和物』とは
溶媒と水の両者がこれらの状態となっているものを示
す。
または式(V)で表される光学活性な7-アミノ-5- 置換
-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン誘導体の塩は、塩基によ
って処理して遊離の化合物とすることができる。そして
この塩基処理の後に適当な溶媒にて抽出することによっ
て式(IV)または式(V)で表される光学活性な7-アミ
ノ-5- 置換-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン誘導体を得る
ことができる。
トリウム、水酸化カリウム、重曹等の無機塩基の他、金
属アルコキサイド等の有機塩基でもよい。さらに、アン
モニア水を使用してもよい。
ン、ベンゼン等の炭化水素系溶媒、クロロホルム、ジク
ロルメタン等の塩素系溶媒の他、酢酸エチル等を例示す
ることができる。
は、他の異性体を全く含まない場合だけではなく、物理
恒数に影響しない程度であれば他の異性体を含んでいて
もよいと解釈される。また、『光学活性な』とは単に偏
光面を回転させる能力を有してる状態を示すのではな
く、通常この分野で使用されているように、上記の『単
一の異性体からなる』と同じ意味を有している。
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンはラセミ体および光学活
性体ともに既知化合物(特開平4-149174号公報等。)で
あり、HPLC、物理恒数、スペクトルデーターを別途合成
した標品と比較して同定した。
ンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンの光学純度は、3,
5-ジニトロベンゾイル化後、SUMICHIRAL(住友化学)あ
るいは CHIRALCEL(ダイセル化学)等の光学活性な担体
を用いたHPLCに付して測定した。
ノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンおよび光
学活性なマンデル酸の含量は、別途合成したものまたは
市販の試薬を標品として、逆相HPLCに付して定量して求
めた。
スピロ[2.4] ヘプタン
ピロ[2.4] ヘプタン 80.0 g をトルエン 1,000 ml に懸
濁し、70% ナトリウム水素化ビス (2-メトキシエトキ
シ)アルミニウムのトルエン溶液をトルエン 250 ml で
希釈した溶液を、氷冷して撹拌しながら、内温を32℃以
下に保ちながら滴下した。滴下終了後、内温70℃にて5
時間撹拌した後室温に戻した。
ム水溶液 820 ml に氷冷下で撹拌しながら加え、この後
トルエン層を分取した。水層をさらにトルエンで抽出
し、トルエン層を合わせ飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去して標題化合物の
粗体 71.7 g を淡褐色油状物質として得た。
び1H-NMRスペクトルデーターは、標品と一致した。
した収率は86% であった。
アザスピロ[2.4] ヘプタン L-マンデル酸塩
20 ml に懸濁し、外温25℃にて撹拌しながら、参考例で
得た7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタ
ン(ラセミ体)の粗体 71.6 g をトルエン 1,000 ml に
溶解した溶液を徐々に加えた。この時、懸濁していたL-
マンデル酸は一旦溶解し、撹拌を続けると新たな結晶が
析出した。さらに同温で15時間撹拌した後析出晶を漉取
し、少量のトルエンで洗浄後、減圧下に乾燥し、標題化
合物の粗晶 42.8 g を得た。
し、(S)-7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘ
プタンを遊離体として得た後、光学純度を測定した結
果、94%e.e. であった。
をトルエン 810 ml に懸濁し、外温70℃で5時間加温撹
拌した。この時、結晶は完溶せず懸濁状態であった。さ
らに、室温で放冷してその後17時間撹拌した後に析出晶
を漉取した。集めた結晶を少量のトルエンで洗浄後、減
圧下に乾燥し、無色結晶性粉末として標題化合物 38.4g
を得た。
体の(S)-7-アミノ-5- ベンジル-5-アザスピロ[2.4] ヘ
プタンに変換した後に光学純度を測定した。その結果、
98%e.e. であった。また得られた精晶は、HPLCによる
(S)-7-アミノ-5- ベンジル-5-アザスピロ[2.4] ヘプタ
ンとL-マンデル酸の定量、1H-NMR、示差熱分析(DTA)
と熱重量分析(TG)の結果等より、(S)-7-アミノ-5- ベ
ンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンとL-マンデル酸は
一分子どうしで塩を形成し、結晶溶媒または付着溶媒と
してトルエンを含有していることが示唆された。
(1H, m),2.36(約1H相当, s),2.43(1H, d, J = 9.6 H
z), 2.85(1H, d, J = 9.6 Hz),2.83 - 2.94(2H, m), 3.
00(1H, bs), 3.67(1H, d, J = 12.7 Hz),3.74(1H, d, J
= 12.7 Hz), 4.87(1H, s),7.13 - 7.44(10 + 5/3 H相
当, m) ・HPLC定量による含量比(両者の mol比) 7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタン:
L-マンデル酸= 1:1 ・水分定量(カールフィッシャー法): 0.24 % ・トルエン含量(GC法):7.98% ・元素分析値:C13H18N2・C8H8O3・1/3C7H8として 計算値: C, 72.76; H, 7.50; N, 7.27 分析値: C, 72.66; H, 7.71; N, 7.17
アザスピロ[2.4] ヘプタン
-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンのL-マンデル酸塩精晶 3
7.4 g を、10% 水酸化ナトリウム水溶液中に室温で撹拌
しながら加えた。この後、この混合物をトルエンで3回
抽出した。トルエン層を合わせ飽和食塩水で洗い、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去して標題
化合物 18.2 g を淡黄色油状物質として得た。得られた
(S)-7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタ
ンの逆相HPLCの保持時間および1H-NMRスペクトルデータ
ー等は、標品と一致した。 ・光学純度:98% e.e.
アザスピロ[2.4] ヘプタン L-マンデル酸塩 参考例1で得た7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ
[2.4] ヘプタンの粗体 2.02 g をアセトン 10 mlに溶解
し、L-マンデル酸 838 mg をアセトン 10 mlに溶解した
溶液を、室温で撹拌しながら徐々に加えた。同温度で2
時間撹拌した後、析出晶を漉取し、少量のジエチルエー
テルで洗浄した。減圧下に乾燥して標題化合物 593 mg
を得たが収率が悪く、分割効率はトルエンを使用したと
きほどではなかった。
7-アミノ-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンを
遊離体に変換した後光学純度を測定した結果、98%e.e.
であった。また、元素分析の結果等から、(S)-7-アミノ
-5- ベンジル-5- アザスピロ[2.4] ヘプタンとL-マンデ
ル酸は一分子どうしで塩を形成していることが示唆され
た。
9(1H, m), 2.36(1H, d, J = 9.6 Hz),2.77(1H, d, J =
9.6 Hz), 2.76 - 2.83(2H, m), 2.98(1H, bs),3.59(1H,
d, J = 12.7 Hz), 3.70(1H, d, J = 12.7 Hz), 4.87(1
H, s),7.18 - 7.42(10H, m). ・元素分析値:C13H18N2・C8H8O3 として 計算値:C, 71.16; H, 7.39; N, 7.90 分析値:C, 70.98; H, 7.53; N, 7.80
(DTA )と熱重量分析(TG)のチャートである。
Claims (15)
- 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Rは低級アルキル基、水素原子、フェニルアル
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基またはハロゲン原子
を置換基として有していてもよい。)で表される化合物
と、L-マンデル酸またはD-マンデル酸とを、マンデル酸
が溶解し難い溶媒中において処理することを特徴とす
る、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和物となって
いてもよい、式(II) 【化2】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)で表される化合物
または、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和物とな
っていてもよい、式(III ) 【化3】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)で表される化合物
の製法 - 【請求項2】 式(I)、式(II)または式(III )で
表される化合物における置換基Rが、フェニル基上にニ
トロ基、アルコキシ基もしくはハロゲン原子を置換基と
して有していてもよいベンジル基である請求項1に記載
の製法 - 【請求項3】 溶媒が炭化水素である請求項1または2
に記載の製法 - 【請求項4】 炭化水素がトルエンである請求項3に記
載の製法 - 【請求項5】 溶媒和物、水和物、または溶媒和水和物
となっていてもよい、式(II) 【化4】 (式中、Rは低級アルキル基、水素原子、フェニルアル
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物 - 【請求項6】 溶媒和物、水和物、または溶媒和水和物
となっていてもよい、式(III ) 【化5】 (式中、Rは低級アルキル基、水素原子、フェニルアル
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物 - 【請求項7】 溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和
物となっていてもよい、式(II) 【化6】 (式中、Rは低級アルキル基、水素原子、フェニルアル
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物または、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和物と
なっていてもよい、式(III ) 【化7】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)で表される化合物
を、塩基によって処理することを特徴とする式(IV) 【化8】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)または式(V) 【化9】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)で表される化合物
の製法 - 【請求項8】 塩基が水性アルカリである請求項7に記
載の製法 - 【請求項9】 水性アルカリが、アルカリ金属類の水酸
化物の水溶液である請求項8に記載の製法 - 【請求項10】 式(I) 【化10】 (式中、Rは低級アルキル基、水素原子、フェニルアル
キル基、トリチル基またはベンツヒドリル基を意味する
が、Rがフェニル基を有する置換基の場合にはそのフェ
ニル基はニトロ基、アルコキシル基もしくはハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。)で表される化合
物と、L-マンデル酸またはD-マンデル酸とを、マンデル
酸が溶解し難い溶媒中において処理して、溶媒和物、水
和物、もしくは溶媒和水和物となっていてもよい、式
(II) 【化11】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)で表される化合物
または、溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和物とな
っていてもよい、式(III ) 【化12】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)で表される化合物
を得、これらの溶媒和物、水和物、もしくは溶媒和水和
物となっていてもよい、式(II)または式(III )の化
合物を、塩基によって処理することを特徴とする式(I
V) 【化13】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)で表される化合物
または式(V) 【化14】 (式中、Rは前記の定義に等しい。)で表される化合物
の製法 - 【請求項11】 溶媒が炭化水素である請求項10に記
載の製法 - 【請求項12】 炭化水素がトルエンである請求項11
に記載の製法 - 【請求項13】 塩基が水性アルカリである請求項10
または11に記載の製法 - 【請求項14】 水性アルカリがアルカリ金属類の水酸
化物の水溶液である請求項13に記載の製法 - 【請求項15】 式(I)、式(II)または式(III )
で表される化合物における置換基Rが、フェニル基上に
ニトロ基、アルコキシ基もしくはハロゲン原子を置換基
として有していてもよいベンジル基である請求項14に
記載の製法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01514794A JP3432880B2 (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | 光学活性アザスピロ化合物の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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