JPH07223692A - 切り花輸送兼陳列容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外容器に対して内容器の高さを変えることに
より切り花の高さを陳列する場所に応じて設定できるよ
うにする。 【構成】 上下を開口せる筒状の外容器１と、外容器１
内に挿通し得る有底筒状の内容器２とで構成する。内容
器２の外周に係止突起３を突設すると共に外容器１の内
面に上記係止突起３が係止する係止段部４を周方向にず
れた位置で高さを違えて複数箇所に設ける。これにより
係止突起３を係止する係止段部４を変えて内容器２の高
さを変える。また外容器１の上半部１ａとこの上半部１
ａより外寸法が大きい外容器１の下半部１ｂとの間に段
５を設ける。外容器１の下半部１ｂの内寸法を外容器１
の上半部１ａが上記下半部１ｂ内に内包し得る寸法にす
る。これにより、外容器１を上下に積み重ねたとき、上
に位置する外容器１の下半部１ｂ内に下に位置する外容
器１の上半部１ａを収めるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、切り花を入れて輸送し
たり、店舗に陳列したりするのに用いる切り花輸送兼陳
列容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、切り花はバケツ状の容器やコンテ
ナ状の容器に入れ、容器に水を入れて輸送や陳列を行う
のが一般的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、切り花には
色々な長さのものがあり、種々の切り花を入れた容器を
並べて陳列すると、陳列した花の高さがばらつき見栄え
が悪いという問題があった。また店舗に陳列するとき前
後に複数列に並べることがあるが、前に並べる切り花と
後に並べる切り花の高さが同じであると、後に並べる切
り花が見えにくくなるという問題もある。また短い切り
花の高さを高くして収納する場合には容器内を底上げす
る場合があるが、この場合、容器に入れる水（栄養剤入
り）が多く必要であるという問題がある。

【０００４】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、本発明の目的とするところは外容器に対して
内容器の高さを変えることにより切り花の高さを陳列す
る場所に応じて設定できる切り花輸送兼陳列容器を提供
するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明切り花輸送兼陳列容器Ａは、上下を開口せる筒状
の外容器１と、外容器１内に挿通し得る有底筒状の内容
器２とで構成し、内容器２の外周に係止突起３を突設す
ると共に外容器１の内面に上記係止突起３が係止する係
止段部４を周方向にずれた位置で高さを違えて複数箇所
に設け、外容器１の上半部１ａとこの上半部１ａより外
寸法が大きい外容器１の下半部１ｂとの間に段５を設
け、外容器１の下半部１ｂの内寸法を外容器１の上半部
１ａが上記下半部１ｂ内に内包し得る寸法にして成るこ
とを特徴とする。

【０００６】

【作用】上記構成によれば、内容器２に水を張ると共に
内容器２に立てるように切り花を入れることにより切り
花を輸送や陳列する状態に収納できる。このとき内容器
２の係止突起３を係止する係止段部４を変えることによ
り、外容器１に対して内容器２の高さを変えることがで
き、切り花を陳列するとき陳列する場所に応じた高さに
切り花の高さを設定できる。これにより見栄えよく陳列
したり、複数の切り花がよく見えるように陳列したりで
きる。また最下部の係止段部４に係止突起３を係止させ
て内容器２の高さを低くして輸送するようにすると、輸
送のとき嵩低くできる。また切り花を入れない空容器の
ときには、複数の外容器１を上下に積み重ねると、上に
位置する外容器１の下半部１ｂ内に下に位置する外容器
１の上半部１ａを内包させることができ、嵩低く積み重
ねることができて在庫したり輸送したりするときコンパ
クトにできる。

【０００７】

【実施例】切り花輸送兼陳列容器Ａは合成樹脂のような
材料で形成されるものであって、上下を開口せる筒状の
外容器１と有底筒状の内容器２とで構成されている。外
容器１は図３乃至図５に示すように外面が角形になる筒
状に形成されている。この外容器１の上半部１ａと下半
部１ｂとは上半部１ａの外形寸法より下半部１ｂの外形
寸法が大きくなるように形成されており、上半部１ａと
下半部１ｂとの間の外面に段５を設けてある。外容器１
の上半部１ａは外壁６と内壁７との二重構造になってお
り上半部１ａの外壁６の上端と内壁７の上端は上壁８で
一体につながっており、外容器１の下半部１ｂは外壁６
だけになっている。外容器１の上半部１ａの外壁６と内
壁７との間には複数本の補強リブ９を一体に設けてあ
り、外容器１の下半部１ｂの外壁６の内面側にも補強リ
ブ１０を一体に設けてある。

【０００８】外容器１の上半部１の外壁６には四周のう
ち２面に対称になるように凹所１１を凹設してあり、凹
所１１に水平方向に取っ手片１２を一体に突設してあ
る。外容器１の上半部１ａの内壁７は円筒状になってお
り、内壁７の内面には係止段部４を凹設してある。係止
段部４は１８０°回転対称の位置に設けた一対のものが
１組となっており、複数対の係止段部４が周方向に位置
をずらせて設けてあると共に複数対の係止段部４の高さ
を違えて設けてある。本実施例の場合、二対の係止段部
４を設けてあり、一方の一対の係止段部４ａは内壁７の
上部に位置しており、他方の係止段部４ｂは内壁７の下
部に位置している。係止段部４ａ，４ｂには夫々嵌合突
部１３を設けてある。また各係止段部４ａ，４ｂに対応
する位置で内壁７には上端から係止段部４ａ，４ｂに至
るように上下方向に後述する係止突起３を挿通し得るガ
イド凹条１４を凹設してある。また外容器１の下半部１
ｂの内寸法は上半部１ａが収まり得る寸法に形成してあ
る。

【０００９】また内容器２は図６、図７に示すように下
部程径が徐々に小さくなる有底円筒状に形成されてお
り、内容器２の上端の外周には１８０°回転対称の位置
で外方に突出する係止突起３を突設してある。この係止
突起３には下面側から嵌合凹所１５を穿設してある。こ
の内容器２は上記外容器１内に上から挿入され、一対の
係止突起３を適宜の一対の係止段部４に係止することに
より、図１に示すように外容器１内に内容器２をセット
して切り花輸送兼陳列容器Ａが組み立てられる。係止突
起３を係止段部４に係止したとき、嵌合突部１３と嵌合
凹所１５とが嵌合されて確実に固定される。

【００１０】切り花を輸送したり、陳列したりするとき
は、内容器２内に水（必要に応じて栄養剤を入れてあ
る）を張り、内容器２に切り花を立てるように入れる。
切り花を輸送するときには係止突起３を下の係止段部４
ｂに係止しておき、内容器２の高さを低くしておくと、
嵩低くして輸送することができる。また内容器２を持ち
上げて内容器２を９０°回転させて降ろすことにより、
上の係止段部４ａに係止突起３を係止したり、下の係止
段部４ｂに係止突起３を係止したりして内容器２の高さ
を変えて切り花の高さを変えることができる。これによ
り、陳列するとき、高さの高い切り花と高さの低い切り
花の高さを揃えたり、前後に複数列に並べるとき、前に
並べる切り花の高さを低くすると共に後に並べる切り花
の高さを高くして前後の切り花を見やすくしたりでき
る。また上記のように切り花輸送兼陳列容器Ａは外容器
１と内容器２とで構成され、一番汚れる水を入れる部分
が内容器２だけのため洗浄が容易にできるものである。

【００１１】また切り花輸送兼陳列容器Ａが空のときは
次のように積み重ねて在庫したり輸送したりできる。図
８、図９は外容器１と内容器２とに分解して積み重ねた
状態である。外容器１は図８に示すように上下に積み重
ねることにより、上に位置する外容器１の下半部１ｂ内
に下に位置する外容器１の上半部１ａが収まり、外容器
１の本来の総高さの略１／２の高さにできる。また内容
器２は図９に示すように積み重ねて嵩低く積み重ねるこ
とができる。また外容器１に内容器２を組み立てた状態
でも図１０に示すように積み重ねることができ、上に位
置する外容器１の下半部１ｂ内に下に位置する外容器１
の上半部１ａが収まり、内容器２が付いていても外容器
１の総高さの略１／２の高さにできて嵩低くできる。図
１０（ａ）は内容器２を下に位置させた状態で積み重ね
た状態で、図１０（ｂ）は内容器２を下に位置させて積
み重ねた状態である。

【００１２】図１１、図１２は他の実施例を示すもので
ある。本実施例の場合、外容器１の内壁７に図１２に示
すように四対の係止段部４を周方向及び上下方向に位置
をずらせて設けてある。つまり、最上部の係止段部４ａ
や最下部の係止段部４ｂ以外に中間の高さ位置で係止段
部４ｃを設けてある。本実施例の場合、係止段部４ｃを
二対設けてある。図１１（ａ）に示すように係止突起３
を最上部の係止段部４ａに係止させることにより、内容
器２を最上部に位置させることができる。この状態から
内容器２を持ち上げて内容器２を周方向に略４５°回転
して降ろすことにより、図１１（ｂ）に示すように係止
突起３を中間の係止段部４ｃに係止させ、内容器２を中
間の高さに位置させることができる。この状態から内容
器２を持ち上げて内容器２を略４５°回転して降ろすこ
とにより、係止突起３を最下部の係止段部４ｂに係止さ
せ、内容器２を最下部の高さに位置させることができ
る。このようにして内容器２の高さを３段階に調整する
ことができ、前記実施例のものより機能が向上する。さ
らに係止段部４を三対以上の複数対設けると、一層多段
階に高さ調整することができる。

【００１３】

【発明の効果】本発明は叙述のように上下を開口せる筒
状の外容器と、外容器内に挿通し得る有底筒状の内容器
とで構成し、内容器の外周に係止突起を突設すると共に
外容器の内面に上記係止突起が係止する係止段部を周方
向にずれた位置で高さを違えて複数箇所に設けてあるの
で、内容器の係止突起を係止する係止段部を変えること
により外容器に対して内容器の高さを変えることができ
るものであって、切り花を陳列するとき陳列する場所に
応じた高さに切り花の高さを設定でき、見栄えよく陳列
したり、複数の切り花がよく見えるように陳列したりで
きるものであり、また切り花を入れた内容器の高さを変
えることができるために短い切り花でも底上げする必要
がなく、切り花の高さに関係なく内容器に一定の水を入
れるだけでよいものであり、また最下部の係止段部に係
止突起を係止させて内容器の高さを低くして輸送するよ
うにすると輸送のとき嵩低くできるものであり、さらに
外容器の上半部とこの上半部より外寸法が大きい外容器
の下半部との間に段を設け、外容器の下半部の内寸法を
外容器の上半部が上記下半部内に内包し得る寸法にして
あるので、切り花を入れない空容器のとき、複数の外容
器を上下に積み重ねると、上に位置する外容器の下半部
内に下に位置する外容器の上半部を内包させることがで
き、嵩低く積み重ねることができて在庫したり輸送した
りするときコンパクトにできるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の切り花輸送兼陳列容器を示
し、（ａ）は内容器を低い位置にセットした状態の正面
から見た断面図、（ｂ）は内容器を高い位置にセットし
た状態の側面から見た断面図である。

【図２】同上の外容器と内容器とを分解した状態を示
し、（ａ）は正面図、（ｂ）は側面図である。

【図３】同上の外容器を示し、（ａ）は平面図、（ｂ）
は正面図である。

【図４】同上の外容器を示し、（ａ）は側面図、（ｂ）
は底面図である。

【図５】（ａ）は図３（ａ）のＢ−Ｂ線断面図、（ｂ）
は図３（ａ）のＣ−Ｃ線断面図である。

【図６】同上の内容器を示し、（ａ）は平面図、（ｂ）
は正面図、（ｃ）は側面図、（ｄ）は底面図である。

【図７】（ａ）は図６（ａ）のＤ−Ｄ線断面図、（ｂ）
は図６（ａ）のＥ−Ｅ線断面図である。

【図８】同上の外容器を積み重ねた状態を示し、（ａ）
は正面図、（ｂ）は断面図である。

【図９】同上の内容器を積み重ねた状態を示し、（ａ）
は正面図、（ｂ）は断面図である。

【図１０】同上の外容器に内容器を組み込んだものを積
み重ねた状態を示し、（ａ）（ｂ）は夫々異なる状態の
例を示す断面図である。

【図１１】同上の他の実施例を示し、（ａ）（ｂ）
（ｃ）は夫々内容器の高さを変えた状態の断面図であ
る。

【図１２】同上の外容器の平面図である。

【符号の説明】

Ａ 切り花輸送兼陳列容器 １ 外容器 １ａ 上半部 １ｂ 下半部 ２ 内容器 ３ 係止突起 ４ 係止段部 ５ 段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下を開口せる筒状の外容器と、外容器
   内に挿通し得る有底筒状の内容器とで構成し、内容器の
   外周に係止突起を突設すると共に外容器の内面に上記係
   止突起が係止する係止段部を周方向にずれた位置で高さ
   を違えて複数箇所に設け、外容器の上半部とこの上半部
   より外寸法が大きい外容器の下半部との間に段を設け、
   外容器の下半部の内寸法を外容器の上半部が上記下半部
   内に内包し得る寸法にして成ることを特徴とする切り花
   輸送兼陳列容器。