JPH07223313A - 記録装置、記録ヘッドおよび記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

記録装置、記録ヘッドおよび記録ヘッドの製造方法

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JPH07223313A
JPH07223313A JP3644894A JP3644894A JPH07223313A JP H07223313 A JPH07223313 A JP H07223313A JP 3644894 A JP3644894 A JP 3644894A JP 3644894 A JP3644894 A JP 3644894A JP H07223313 A JPH07223313 A JP H07223313A
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JP
Japan
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recording head
heat dissipation
recording
dissipation member
heat
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Application number
JP3644894A
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English (en)
Inventor
Takeshi Fuse
武志 布施
Atsushi Takagi
淳 高木
Ichiro Tomikawa
伊知朗 富川
Junichi Yoshida
淳一 吉田
Sotaro Aoki
壮太郎 青木
Hisaaki Nakajima
尚昭 中島
Tomoki Umezawa
智樹 梅澤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ヘッドの駆動回路部の静電気保護を、簡
易な構成により低コストで実現し、静電気に対する信頼
性を著しく向上させることのできる記録装置、記録ヘッ
ド、及び、記録ヘッドの製造方法を提供する。 【構成】 記録ヘッドの放熱部材5は、導電材料により
構成されており、導体パターン7を有するプリント基板
が接着固定されている。コネクタは、端子保持部材31
に駆動用信号端子部32およびアース用端子部33が配
設され、周囲に電気的導電部材34を有している。記録
ヘッドとコネクタとの結合により、駆動用信号端子部3
2は、プリント基板6の制導体パターン7と接続され、
アース用端子部33は、放熱部材5と接続される。アー
ス用端子部33は、記録装置内でアースに接続されてお
り、例えば、放熱部材5に静電気が放電しても、アース
用端子部33を通して記録装置内のアースに放電し、回
路素子を保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置、記録ヘッ
ド、及び、記録ヘッドの製造方法に関するものであり、
特に、記録ヘッドと記録装置の電気的な接続手段に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェットヘッドやサーマル
ヘッド等の記録ヘッドは、記録ヘッドの支持部材と、支
持部材に固定される放熱部材と、この放熱部材上に装着
固定されるヘッド駆動信号を供給するプリント基板、ま
たはフレキシブル基板と、この放熱部材の先端部に装着
される記録ヘッドチップにおいて構成されている。
【0003】記録ヘッドチップには、印字する複数のド
ットに対応して、ヒータ用抵抗やダイオード等の電気的
な素子が用いられている。また、これらの複数のヒータ
用抵抗を選択的に駆動するため、駆動信号のそれぞれ
を、X,Y方向に数本ずつ分割して、マトリクス状に構
成した記録ヘッドがある。このような構成の記録ヘッド
では、外来ノイズ、例えば、静電気に対しては、静電気
で破壊される素子がないため、その信頼性は比較的高
い。しかしながら、このような構成の記録ヘッドを使用
すると、印字するドット数の増加に伴い、ヘッド駆動信
号線が増えるため、ヘッドに供給されるケーブルの本数
が増大し、記録装置のコストアップを招いていた。
【0004】近年では、この問題に対して、記録ヘッド
内部にシリアル−パラレル変換器等のデジタル回路を内
蔵し、記録装置からはシリアルデータを送ることにより
印字し、記録ヘッドに供給されるケーブルの本数の低減
を行なっているものがある。このような構成の記録ヘッ
ドの場合には、静電気放電により、デジタル回路を構成
しているトランジスタ等の信頼性が著しく低下したり、
破壊される可能性が高くなる。特に、着脱自在のインク
ジェットヘッド等では、その電気的な接合部分が露出し
ているため、人体からの静電気放電により破壊された
り、接合部分にゴミ等の異物が付着して、接触不良を招
いたりする場合があった。
【0005】このような問題に対しては、特開平2−7
8588号公報に示すように、インクジェットヘッドの
電気的な接合部分を開閉部材で覆い、使用するときに解
放する機構を有することにより、前述の問題を解決して
いる。しかし、このような開閉部材を用いる構成では、
構成部品が増えるのはもちろんのこと、記録ヘッドの組
立に要する時間が増えるため、コストの点で問題にな
る。また、複数の部材で静電気放電を防止する構成のた
め、微小な隙間や孔等から静電気が侵入して放電するた
め、確実に静電気による破壊を防止できない。
【0006】また、前述の記録ヘッドを記録装置に搭載
している状態においても、記録媒体から記録ヘッドの放
熱部材への放電が発生する場合がある。このような放電
による記録ヘッドの破壊を防止するため、記録ヘッドの
放熱部材の一部が、記録装置の板バネ等により記録ヘッ
ドの放熱部材を記録装置の筐体に接地できるようなメカ
ニカルな構成を用いることにより、例えば、印字動作中
での記録ヘッドへの静電気放電の影響を低減し、記録ヘ
ッド内部のデジタル回路部を保護することが行なわれて
いる。一般に、記録ヘッドの搭載されるキャリッジ部は
左右に移動するため、記録ヘッドの放熱部材を記録装置
の筐体に接地するには、放熱部材と接触する板バネ等の
部材と記録装置本体とを接続する電線を、記録装置本体
とキャリッジ部を結ぶためのケーブルの一部に配置して
いる。しかしこの方法では、キャリッジ部の構成が煩雑
になり、コストアップを招く場合があった。
【0007】さらに、特開平5−169662号公報に
示されているように、記録ヘッドに信号を伝達させる配
線基板を金属部材で構成したものがある。このような構
成により、記録ヘッドの取り付けあるいは交換時に、人
体等から放電される静電気が配線基板の金属部を通して
グランドに放電されるため、ヘッドチップ部には放電さ
れず、静電気による記録ヘッドの破壊防止を行なってい
るものがある。しかし、この構成では、配線基板を金属
部材で形成した後、さらに折り曲げ工程、折り曲げ工程
による配線断線確認工程等が増加するため、コスト的に
アップするという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、記録ヘッドの駆動回路部の
静電気保護を、簡易な構成により低コストで実現し、静
電気に対する信頼性を著しく向上させることのできる記
録装置、記録ヘッド、及び、記録ヘッドの製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、放熱部材と、該放熱部材上の先端
部に装着固定され記録を行なう記録ヘッドチップと、前
記放熱部材上に配され前記記録ヘッドチップに駆動信号
を供給する電気回路を有する着脱可能な記録ヘッドとの
電気的な接続を行なう電気的接続手段を有する記録装置
において、前記電気的接続手段は、前記電気回路の一部
を構成する導体パターンと電気的接続を行なう第1の端
子部と、前記放熱部材と電気的接続を行なう第2の端子
部を有することを特徴とするものである。
【0010】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の記録装置において、前記第2の端子部は、前
記電気回路が配された前記放熱部材の面とは異なる面に
電気的接続を行なうように構成されることを特徴とする
ものである。
【0011】請求項3に記載の発明においては、放熱部
材と、該放熱部材上の先端部に装着固定され記録を行な
う記録ヘッドチップと、前記放熱部材上に配され前記記
録ヘッドチップに駆動信号を供給する電気回路を有する
着脱可能な記録ヘッドにおいて、前記電気回路の一部を
構成する導体パターンが前記放熱部材とともに請求項1
または2に記載の記録装置における電気的接続手段と嵌
合して電気的に接続されるとともに、前記電気的接続手
段と嵌合する前記放熱部材の端部にテーパーを設けたこ
とを特徴とするものである。
【0012】請求項4に記載の発明においては、放熱部
材と、該放熱部材上の先端部に装着固定され記録を行な
う記録ヘッドチップと、前記放熱部材上に配され前記記
録ヘッドチップに駆動信号を供給する電気回路を有する
着脱可能な記録ヘッドにおいて、前記電気回路は、前記
放熱部材の面に絶縁層を介して形成されていることを特
徴とするものである。
【0013】請求項5に記載の発明においては、放熱部
材上に、該放熱部材上の先端部に装着固定され記録を行
なう記録ヘッドチップと、前記放熱部材上に配され前記
記録ヘッドチップに駆動信号を供給する電気回路を配設
する記録ヘッドの製造方法において、前記放熱部材上に
絶縁層を配設し、該絶縁層上に前記電気回路を形成した
ことを特徴とするものである。
【0014】請求項6に記載の発明においては、放熱部
材と、該放熱部材上の先端部に装着固定され記録を行な
う記録ヘッドチップと、前記放熱部材上に配され前記記
録ヘッドチップに駆動信号を供給する電気回路が配設さ
れたプリント基板を有する着脱可能な記録ヘッドにおい
て、前記放熱部材上に突起部を有し、前記プリント基板
には前記突起部に対応した位置に孔を有し、前記突起部
は前記孔を貫通した後つぶされ、前記プリント基板上の
導体パターンと接続されていることを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項7に記載の発明においては、放熱部
材上に、該放熱部材上の先端部に装着固定され記録を行
なう記録ヘッドチップと、該記録ヘッドチップに駆動信
号を供給する電気回路が配設されたプリント基板を装着
して構成される記録ヘッドの製造方法において、前記放
熱部材上に設けられた突起部と前記プリント基板に設け
られた孔とにより両者を位置決めし、前記突起部が前記
孔を貫通するように前記プリント基板を装着し、前記突
起部をつぶすことによって前記突起部が前記プリント基
板上の導体パターンと接続したことを特徴とするもので
ある。
【0016】
【作用】本発明によれば、請求項1に記載の発明におい
ては、記録装置に設けられた電気的接続手段に記録ヘッ
ドが装着された状態において、電気的接続手段の第1の
端子部が記録ヘッドに形成されている電気回路の一部を
構成する導体パターンと電気的に接続されるとともに、
第2の端子部が記録ヘッドの放熱部材と電気的に接続さ
れる。この第2の端子部を、例えば、筐体などに接地し
ておくことにより、記録ヘッドに放電した静電気は、放
熱部材から第2の端子部を介して放電されるため、記録
ヘッドおよび記録装置の静電気破壊を防止し、静電気に
対する信頼性を向上させることができる。
【0017】このとき、請求項2に記載の発明のよう
に、第2の端子部を、前記放熱部材の電気回路が配され
た面とは異なる面において、電気的接続を行なうように
配置することができる。このような各端子部の配置によ
り、各端子部の接触信頼性を向上させることができる。
各端子部は、同一の部材によって一体的に構成すること
が可能である。
【0018】さらに、請求項3に記載の発明において、
放熱部材の端部にテーパーを設けることにより、記録ヘ
ッドの記録装置本体の電気的接続手段への挿入を容易に
行なうことができるようになる。
【0019】請求項4および請求項5に記載の発明にお
いて、電気回路は、前記放熱部材の面に絶縁層を介して
形成することにより、記録ヘッドの組立工程が削減し、
簡易な構成の記録ヘッドを簡易に製造することができ
る。このとき、記録ヘッドチップの配設される放熱部材
面の絶縁膜を削除することができ、この場合には記録ヘ
ッドチップの放熱性の低下を防止することができる。
【0020】請求項6および請求項7に記載の発明にお
いて、放熱部材上に突起部を設け、また、プリント基板
に孔を設け、両者を嵌合させることにより、プリント基
板の位置決めを簡単に行なうことができる。また、放熱
部材の突起部はプリント基板の孔を貫通した後、つぶす
ことにより、例えば、孔の周囲に導体パターンを配置し
ておけば、放熱部材とプリント基板上の導体パターンと
を簡単に電気的に接続することができる。このように、
プリント基板の位置固定と、放熱部材の一部とプリント
基板の導体パターンの一部の接続を同時に行なうことが
できる。突起部と導体パターンの接続は、電気的接続の
ほか、熱的な接続も兼ね備えており、この放熱部材上の
突起部と接続されたプリント基板上の導体パターンの近
辺に、例えば、検温素子を搭載することにより、プリン
ト基板上でヘッドの検温を行なうことができるようにな
る。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の記録ヘッドの第1の実施例
を示す断面図、図2は、同じく平面図である。図中、1
はヘッドチップ、2はインク供給口、3は発熱体、4は
ノズル、5は放熱部材、6はプリント基板、7は導体パ
ターン、8はボンディングワイヤ、9はワイヤボンディ
ング用導体パターン群、10は制御信号用導体パターン
群である。この図では、一例としてサーマルインクジェ
ットヘッドを示している。
【0022】図1、図2において、サーマルインクジェ
ットヘッドの基本的な構成は、従来と同様である。すな
わち、放熱部材5上にヘッドチップ1とプリント基板6
が接着固定されている。ヘッドチップ1は、インク吐出
用のノズル4が所定の画素ピッチで配列され、かつ、各
ノズル4内にインク吐出用の熱エネルギーが生成される
発熱体3を配置し、さらに、外部からインクをノズル4
に供給するためのインク供給口2を有している。放熱部
材5は、導電性の材料により構成され、ヘッドチップ1
の余分な熱を外部に放出する。プリント基板6は、例え
ば、ガラスエポキシ樹脂等で構成され、ヘッドチップ1
の各発熱体3に外部からの画像信号に応じた駆動信号を
供給する、例えば、導体パターン7を有している。ヘッ
ドチップ1とプリント基板6とは、ボンディングワイヤ
8により電気的に接続されている。
【0023】図2の平面図においては、ワイヤボンディ
ングを行なうためのワイヤボンディング用導体パターン
群9と、図示しない記録装置からヘッドチップ1の制御
信号を受け取るための制御信号用導体パターン群10で
構成されている。ワイヤボンディング用導体パターン群
9と制御信号用導体パターン群10は、導体パターン7
の一部を構成するものである。図2では、ワイヤボンデ
ィング用導体パターン群9および制御信号用導体パター
ン群10は、10本の導体パターンしか示していない
が、これに限らず、ヘッドチップ1と図示しない記録装
置の設計により、それぞれ決定される。また、このプリ
ント基板6上には、単に配線がなされるほか、例えば、
駆動用のICが搭載されるなど、種々の回路素子が配置
される場合もある。駆動用IC等の回路素子は、ヘッド
チップ1上に形成される場合もあるし、また、記録装置
本体に組み込まれる場合もある。制御信号用導体パター
ン群10は、図示しない記録装置のコネクタに挿入さ
れ、電気的に接続される。
【0024】図3は、本発明の記録ヘッドの第1の実施
例の組立工程の一部を示すフローチャートである。図
1、図2に示した記録ヘッドは、例えば、次のようにし
て組み立てられる。まず、S11において、放熱部材5
上に接着部材を塗布する。この接着部材としては、熱硬
化型のものを用いることができる。S12において、プ
リント基板6、ヘッドチップ1が、放熱部材5との位置
を合せながら、放熱部材5上に配置される。そして、S
13では、熱でプリント基板6が反るのを防ぐため、治
具により固定する。S14において加熱処理され、S1
5において接着固定するまでの所定時間が経過したかが
確認され、経過していない場合には、S14に戻り、加
熱処理が継続される。所定時間が経過したことが確認さ
れたら、S16において治具をはずし、S17において
洗浄する。この後、ヘッドチップ1のパッド部と、プリ
ント基板6のワイヤボンディング用導体パターン9を金
線等により、直接ダイレクトボンディングするC.O.
B(チップオンボード)工法と同様な方法を用いること
により、両者を電気的に接続し、そして金線等のボンデ
ィングワイヤ8付近を樹脂部材にて封止を行ない、放熱
部材5とプリント基板6、ヘッドチップ1の組立てが完
成する。
【0025】図4は、本発明の記録ヘッドを用いたイン
クジェットカートリッジの一例を示す外観図である。図
中、図1、図2と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。21はインクジェットカートリッジ、22
はインクタンク、23はインク供給部材、24はインク
含浸部材、25は平板である。図1、図2に示した記録
ヘッドは、このインクジェットカートリッジ21の一部
を構成する。インクジェットカートリッジ21は、その
他に、インクを保持しているインクタンク22、インク
タンク22よりインク供給口2へインクを導くインク供
給部材23、さらに、廃インクを吸収するインク含浸部
材24、そして、ノズル周囲に配設された平板25等を
有する構成となっている。インクタンク22は、インク
ジェットカートリッジ21とは別体として構成すること
もできる。
【0026】このインクジェットカートリッジ21は、
記録装置のキャリッジに対し、着脱自在に構成されてい
る。インクジェットカートリッジ21が記録装置のキャ
リッジに装着される際に、記録ヘッドの制御信号用導体
パターン群10と記録装置のコネクタとが嵌合し、接続
されるように構成されている。
【0027】図4では、記録ヘッドの一部がインクジェ
ットカートリッジ21の側面に設けられた突起部内に示
されている。記録装置と電気的接続を行なうプリント基
板6の制御信号用導体パターン群10と、放熱部材5の
一部が、インクタンク22と一体に構成された突起部で
囲まれて構成されている。この突起部は、人の指等が入
らない大きさで構成されている。このような構成をとる
ことにより、プリント基板6の制御信号用導体パターン
群10を直接指等で触れられることはないので、例え
ば、油等の異物の付着等を回避することができる。
【0028】また、プリント基板6の制御信号用導体パ
ターン群10は、放熱部材5の端部よりインクジェット
カートリッジ21の奥側、または同等の位置までしか配
設しないように構成されている。このような構成をとる
ことにより、インクジェットカートリッジ21の電気的
接続部へ外部から静電気が放電する場合には、放熱部材
5を通して放電するので、ヘッドチップ1の静電気によ
る破壊を防止することができる。
【0029】このように、インクジェットカートリッジ
21の突出部に開閉部材を用いなくても、人体等からの
静電気放電による回路の破壊を防止することができる。
もちろん、インクジェットカートリッジ21の突起部に
シャッター上の部材を設けてもよい。
【0030】図5は、本発明の記録ヘッドの第1の実施
例と記録装置との電気的接続手段の一例を示す断面図、
図6は、本発明の記録装置におけるコネクタの一例を示
す構成図である。図中、図1、図2と同様の部分には同
じ符号を付して説明を省略する。26は斜面、31は端
子保持部材、32は駆動用信号端子部、33はアース用
端子部、34は電気的導電部材である。図4に示したイ
ンクジェットカートリッジ21が記録装置のキャリッジ
に装着されると、インクジェットカートリッジ21と記
録装置のコネクタとが相対的に移動し、インクジェット
カートリッジ21の突起部内に収容されている記録ヘッ
ドの一部と、記録装置のコネクタとの電気的な結合が図
られる。
【0031】図5の左側には、図1、図2で示した記録
ヘッドの断面を示している。この記録ヘッドの先端部に
おける導体パターン7が、図2に示した制御信号用導体
パターン群10に相当する部分である。記録ヘッドは記
録装置に設けられたコネクタ内に収容される。放熱部材
5の端部には、斜面26が形成されている。この斜面2
6により、収容を容易に行なえるようにするとともに、
電気的な接続を確実にしている。なお、図4で示したイ
ンクジェットカートリッジ21の突起部は、このコネク
タの外側に配置されることになる。
【0032】図5の右側にはコネクタの断面を示してお
り、図6(A)はコネクタの正面図である。コネクタ
は、端子保持部材31に駆動用信号端子部32およびア
ース用端子部33が配設され、周囲に電気的導電部材3
4を有している。駆動用信号端子部32は、プリント基
板6の制御信号用導体パターン群10と電気的な接続を
行なう。この駆動用信号端子部32は、記録装置内のヘ
ッド駆動回路部に接続されており、駆動用信号端子部3
2には、この記録ヘッドを駆動する信号が供給されてい
る。
【0033】アース用端子部33は、放熱部材5と電気
的な接続を行なう。このアース用端子部33は、記録装
置内のアースと接続されており、例えば、放熱部材5に
静電気が放電しても、アース用端子部33を通して記録
装置内のアースに放電する。そのため、ヘッドチップ1
やプリント基板6にデジタル回路を内蔵した場合でも、
静電気放電による破壊を確実に防止できる。また、放熱
部材5がこのアース用端子部33によりアースされるこ
とにより、デジタル回路内蔵の高速動作を行なう記録ヘ
ッドを使用しても、不要な輻射ノイズに対してシールド
効果をもたらし、種々のノイズに対する改善効果が高く
なるという利点もある。さらに、アースをコネクタを介
して接続するので、単にシャーシとの接触部を通じたア
ースに比べ、接触信頼性が著しく向上する。そのため、
例えば、記録ヘッドを搭載する記録装置のキャリッジの
板バネ等の機構部が削除可能となり、構成が簡素化さ
れ、記録装置の低コスト化が可能になる。
【0034】電気的導電部材34は、プリント基板6の
導体パターン群10と電気的接続を行なう駆動用信号端
子部32の周囲に配設されている。この電気的導電部材
34は、アース用端子部33と同様、記録装置内のアー
スと接続されている。この電気的導電部材34は、例え
ば、記録ヘッドの交換作業時に、人体等から発生する静
電気で記録装置内のヘッド駆動回路の出力部が破壊され
るのを防止するよう作用している。このため、ヘッド駆
動回路の出力部に設けていた、抵抗、コンデンサ、ダイ
オード等の静電気対策部品を削除することが可能にな
り、記録装置の低コスト化が可能になる。
【0035】ここでは、放熱部材5と電気的接続を行な
うアース用端子部33と電気的導電部材34は別部材で
構成されているが、一体化することも可能である。その
場合、コネクタの低コスト化が可能になる。
【0036】図5および図6(A)では、駆動用信号端
子部32とアース用端子部33が対向して配設されてい
る例を示している。これらの各端子部の配置は任意であ
り、例えば、図6(B)に示すように、アース用端子部
33を駆動用信号端子部32と並べて配置することもで
きる。しかし、駆動用信号端子部32とアース用端子部
33を同一の面に形成すると、放熱部材5をプリント基
板6より大きくして、電気的接続部分を設ける必要があ
るので、放熱部材5に無駄な部分が生じ、さらにはコス
トアップを招く場合がある。そのため、図6(A)に示
したように、対向して配置する方がよい。または、図6
(C)に示すように、コネクタの両端側にアース用端子
部33を配設しても良い。
【0037】上述した記録ヘッドの第1の実施例では、
放熱部材5にプリント基板6を接着キュアにより固定し
ている。しかし、この方法では、接着キュアの際にプリ
ント基板6に反りが発生し、プリント基板の浮きが発生
する場合がある。このような状態においては、ワイヤボ
ンディングの信頼性を低下させることがある。そのた
め、図3で説明したように、接着キュア時には、放熱部
材とプリント基板が接着固定されるまで、セット治具等
を用いて固定しておく必要がある。このセット治具によ
る固定は、記録ヘッド1個ずつ個別に行なう必要があ
り、大量生産においては、自動化しにくいものとなって
おり、改善の余地がある。上述の特開平5−16966
2号公報や、特開平5−169662号公報に記載され
ている記録ヘッドでも同様に、指示板に配線基板を接着
固定している。これらの記録ヘッドでは、支持板を囲む
形で、配線基板を設けているので、組立工程に時間がか
かるとともに、自動組立はさらに難しい。このため、製
造にかかる時間が増大し、記録ヘッドを安価に提供でき
ないという問題があった。
【0038】図7は、本発明の記録ヘッドの第2の実施
例を示す断面図である。図中、図1と同様の部分には同
じ符号を付して説明を省略する。41は第1の絶縁膜、
42は第2の絶縁膜である。この実施例においても、放
熱部材5上にヘッドチップ1が載置される構成は、第1
の実施例と同様である。ヘッドチップ1の構成も同様で
ある。平面的には、図2に示した構成と同様である。
【0039】導体パターン7は、放熱部材5上に形成さ
れた第1の絶縁膜41の上に形成されている。この第1
の絶縁膜41によって、放熱部材5と導体パターン6の
絶縁を行なっている。第1の絶縁膜41は、ヘッドチッ
プ1が配設される部分を除いて形成することができる。
これにより、ヘッドチップ1から放熱部材5への熱の伝
達を妨げることはなく、放熱性の低下を防止している。
また、導体パターン7の上には、第2の絶縁膜42を形
成することができる。この第2の絶縁膜42は、外部と
導体パターン7との絶縁を行なう。ヘッドチップ1と導
体パターン7とは、ボンディングワイヤ8により電気的
に接続される。第2の絶縁膜42は、ワイヤボンディン
グを行なうためのボンディング用導体パターン群10
と、記憶装置からヘッドチップ1の制御信号を受け取る
ための制御信号用導体パターン群11の周囲部分は形成
しない。
【0040】放熱部材5は、一般的な金属で構成するこ
とができる。放熱部材5の上に第1の絶縁膜41が形成
され、例えば、銅箔を貼り付け、エッチングにより導体
パターン7を形成することができる。従来のプリント基
板に替わるものである。このような用途に使用される金
属としては、アルミ板、珪素鋼板、鉄等がある。アルミ
板は、高熱伝導性より、トランジスタやダイオード等の
ハイパワー半導体用に使用され、珪素鋼、板鉄等は、電
磁シールド性、磁気特性から、ブラシレスモータ用に使
用されるのが一般的である。これらの金属を用いて放熱
部材5を形成すればよい。特に、インクジェット記録装
置においては、高温となると、画質不良が発生してしま
う。高画質を維持するためには、記録ヘッドの温度を所
定の温度に制御することが必要となる。このため、高温
にならないように放熱性を重視する必要がある。本発明
の記録ヘッドの第2の実施例をインクジェット記録装置
に適用する際には、例えば、熱伝導性の高いアルミ板を
使用することができる。
【0041】第1の絶縁層41および第2の絶縁層42
としては、エポキシ樹脂、ガラスエポキシ、ポリイミド
などを使用することができる。または、熱伝導性を向上
させた、フィラー入りの絶縁層も用いることができる。
【0042】この記録ヘッドの第2の実施例において
も、第1の実施例と同様、図4に示すようにインクジェ
ットカートリッジに搭載することができる。また、この
記録ヘッドが記録装置本体と接続される構成も、図5、
図6に示したコネクタを用いて第1の実施例と同様に接
続することができる。このように、第1の実施例で示し
た記録ヘッドと同様、機能的になんら変えることなく、
第2の実施例における記録ヘッドを用いることができ、
安価な記録ヘッドを提供できる。
【0043】図8は、本発明の記録ヘッドの第2の実施
例の製造工程の一部を示すフローチャートである。S5
1において、放熱部材5上に、ヘッドチップ1の載置さ
れる領域を除き、第1の絶縁膜41を形成する。S52
において、第1の絶縁膜41上に導体パターン7を形成
する。導体パターン7の形成は、例えば、上述のよう
に、銅箔を第1の絶縁膜41上に張り付け、マスクを形
成した後エッチングし、マスクを取り除けばよい。そし
て、S53において、導体パターン7の上に第2の絶縁
膜42を形成する。導体パターン7の形成後、回路素子
を搭載することもできる。S54において、ヘッドチッ
プ1を搭載し、接着固定する。最後に、S55におい
て、ヘッドチップ1と導体パターン7の間をボンディン
グワイヤ8により接続し、記録ヘッドが完成する。
【0044】図8に示したS51ないしS53の工程
は、第1の実施例におけるプリント基板を作成する工程
と同様であり、図3に示したプリント基板を接着キュア
する工程を全て省くことができる。そのため、第1の実
施例のようにプリント基板を使用した場合に比べて、製
造工程を著しく削除でき、記録ヘッドのコスト削減が可
能であり、安価な記録ヘッドを提供できるという利点が
ある。
【0045】プリント基板を用いた記録ヘッドにおいて
も、その製造工程を簡略化することも考えられる。図9
は、本発明の記録ヘッドの第3の実施例を示す断面図、
図10は、同じく平面図、図11は、電気的結合手段付
近の一例を示す拡大図、図12は、熱結合手段付近の一
例を示す拡大図である。図中、図1、図2と同様の部分
には同じ符号を付して説明を省略する。61は温度検出
素子、62は第1の結合手段、63は第2の結合手段、
64は温度検出素子グランド電極、65は温度検出素子
電圧取り出し電極、66は熱伝達用導体パターン、67
は電気的接続用導体パターンである。
【0046】この第3の実施例においても、ヘッドチッ
プ1の構成は第1の実施例と同様であり、導電性の放熱
部材5に接着固定される。放熱部材5には、第1の結合
手段62や第2の結合手段63などの凸状の結合手段を
有している。また、例えば、ガラスエポキシ樹脂等で構
成されたプリント基板6には、導体パターン7が形成さ
れるとともに、放熱部材5の結合手段が挿入される孔が
設けられている。第1の結合手段62および第2の結合
手段63は、プリント基板6に設けられた孔を貫通し、
上部が押しつぶされる。これにより、放熱部材5とプリ
ント基板6の固定が可能になる。
【0047】第1の結合手段62および第2の結合手段
は、放熱部材5と一体に構成されているので、放熱部材
5の有する熱伝導性、および、電気伝導性をそのまま有
する。そのため、第1の結合手段62、第2の結合手段
63は、熱及び電気をプリント基板6上まで伝達するこ
とができる。逆に、結合手段により、放熱部材5とプリ
ント基板6の機械的結合を行なうと同時に、電気的、熱
的な結合を図ることができる。図9に示した記録ヘッド
の例では、第1の結合手段62は熱の伝達を、第2の結
合手段63は電気の伝達を行なう。
【0048】プリント基板6上には電気的接続用導体パ
ターン67が設けられている。第2の結合手段63は、
記録ヘッドの組立工程で、プリント基板6が装着された
後、押しつぶされ、図11に示すように電気的接続用導
体パターン67と結合される。これにより、放熱部材5
は、電気的にプリント基板6上の電気的接続用導体パタ
ーン67に接続することが可能となる。放熱部材5と電
気的接続用導体パターン67の接触信頼性を向上させる
ため、この接続部分に半田等の導電材料を設けてもよ
い。さらに、この電気的接続用導体パターン67は、他
の制御信号の導体パターン7と同様に、記録装置と電気
的接続の行なわれるコネクタに応じたパターンに形成さ
れる。
【0049】この実施例では、図11に示したように、
放熱部材5よりもプリント基板6が突出して構成されて
おり、記録装置側ではカードエッジタイプのコネクタを
使用することができる。プリント基板6上の電気的接続
用導体パターン67は、記録装置のコネクタを介して、
電気的に記録装置の筐体へ接続される。このように、放
熱部材5のアースを簡単に記録装置側のアース、例え
ば、筐体に接続することができる。そのため、この記録
ヘッドが記録装置に搭載された状態で、放熱部材5への
静電気放電が発生しても、回路素子が破壊されることが
なくなった。また、デジタル回路内蔵の高速動作を行な
うインクジェットヘッドにこの構成を使用しても、放熱
部材5がアースされているので、不要な幅射ノイズに対
してシールド効果をもたらし、種々のノイズに対する改
善効果が高くなるという利点もある。さらに、アースを
コネクタを介して接続するので、接触信頼性が著しく向
上する。もちろん、第1の実施例に示したように、放熱
部材5をプリント基板6と同等あるいはプリント基板6
よりも突出させるように構成することも可能である。
【0050】一方、ヘッドチップ1に近接したプリント
基板6上に、例えば、サーミスタ等の温度検出素子61
が半田付けにて実装されている。温度検出素子61の両
端は、プリント基板6上に形成されている温度検出素子
グランド電極64、温度検出素子電圧取り出し電極65
に接続されている。また、この温度検出素子51の近傍
に第1の結合手段62が配置されている。さらに、図1
0に示すように、第1の結合手段62に結合されるよう
に、プリント基板6上に熱伝達用導電パターン66が設
けられている。第1の結合手段62は、記録ヘッドの組
立工程で押しつぶされ、熱伝達用導電パターン66と結
合される。さらに、熱伝達用導電パターン66は、図1
2に示すように、温度検出素子61の下部まで引き回さ
れて配置されている。熱伝達用導電パターン66および
第1の結合手段62を介して、温度検出素子61は放熱
部材5に熱結合されている。そのため、放熱部材5の熱
が熱伝達用導電パターン66に伝達され、さらに温度検
出素子61に伝えることが可能となった。
【0051】さらに、温度検出素子61とプリント基板
6上の熱伝達用導体パターン66との間に熱伝導率の高
い材料を設け、温度検出素子61と熱伝達用導体パター
ン66との熱結合を向上させることもできる。
【0052】第2の実施例でも触れたように、特に熱作
用によってインクを吐出して印字記録を行なうインクジ
ェットヘッドにおいては、インクの吐出性能がヘッド温
度に左右され、例えば、低温環境下では、インクの粘度
が高くなり、インクが吐出しにくくなる。逆に、高温環
境下では、インクの吐出性能が不安定になる。高画質を
維持する、つまり、インクの吐出性能を安定化させると
いう観点からすれば、ヘッドをある範囲内に制御するこ
とが必要となる。そのため、従来のインクジェットヘッ
ド部には、温度検出手段を設けて温度制御を行ないなが
ら印字記録している。従来のインクジェットヘッドにお
ける温度検出装置としては、放熱部材上に直接サーミス
タ等の検温素子を搭載したり、あるいは、特開平3−1
55951号公報の実施例に記載されているように、放
熱部材の内部に温度検出素子を埋設している。これらの
従来の温度検出装置では、放熱部材にプリント基板を実
装した後に、検温素子を位置決めしながら設置したり、
検温素子の出力を外部に取り出すために、検温素子とプ
リント基板との間を、ボンディングワイヤ、あるいは、
リード線等による半田付け等により接続する等の必要が
ある。この場合、大量生産時には、歩留まりが悪くなっ
たり、生産工程数が増加することにより、コストアップ
になる問題があった。この実施例では、上述のような構
成により、プリント基板上で検温することが可能となっ
た。
【0053】図13は、本発明の記録ヘッドの第3の実
施例における温度検出素子の測定温度変化を示すグラフ
である。図示したグラフは、所定のエネルギーをヘッド
チップ1の発熱体3へ印加したときの温度検出素子61
からの測定温度の変化を調べ、その応答性等を評価した
ものである。比較例として、第1の結合手段を用いず、
単に温度検出素子61をプリント基板6上に設けたもの
とした。また、放熱部材5上に、直接、温度検出素子6
1を搭載したものを基準例とした。図13では、本発明
の記録ヘッドによるグラフを実線で、基準例を一点鎖線
で、比較例を破線でそれぞれ示している。
【0054】図13に示した測定結果から、比較例で
は、基準例に比べて、所定温度の到達するまでのタイム
ラグがかなり大きく、所定時間経過後の検出温度にかな
りの温度差が生じる。これに対して、実施例の場合に
は、基準例に比べても、ほとんど差がない。具体的に
は、タイムラグは0〜1秒、また、温度差は、0〜1゜
程度である。これらの差は、プリント基板6の厚みをさ
らに薄くすれば、さらに効果が期待できる。このよう
に、本発明を用いることにより、簡単な構成で、従来と
ほぼ同等な精度で、放熱部材5の温度を検出することが
可能になった。このとき、従来のように、温度検出素子
61からリード線等を引き回すことなく、プリント基板
6への実装のみでよく、製造工程を簡略化することがで
き、製造コストを削減することができる。
【0055】図14は、本発明の記録ヘッドの第3の実
施例の組立工程の一例を示すフローチャートである。S
71において、放熱部材5上の突起部に、プリント基板
6に設けた孔を入れることにより位置を決めし、配置す
る。S72において、プリント基板6の面上に飛び出し
ている放熱部材5上の突起部の一部をプレスして押しつ
ぶす作業が行なわれる。そして、S73において、放熱
部材5とプリント基板6の組立品が洗浄され、放熱部材
5とプリント基板6の組立工程が終了する。このよう
に、図3で説明した第1の実施例における組立工程に比
べ、簡単な放熱部材5とプリント基板6の組立工程が実
現できる。
【0056】図15は、本発明の記録ヘッドの第3の実
施例の別の例を示す平面図である。図中、図10と同様
の部分には同じ符号を付して説明を省略する。68は第
3の結合手段である。図15に示した構成では、電気的
結合、熱的結合を行なわない第3の結合手段68を有す
る構成を示している。ここでは、4箇所にて、放熱部材
5とプリント基板6の固定を行なっている。プリント基
板6の端部は、記録装置のコネクタに接続されるため、
機械的な力が加わる。そのため、放熱部材5の端部に2
箇所の第3の結合手段68を追加し、機械的な強度を高
めている。
【0057】このように、第3の実施例において用いる
放熱部材5の突起部の数は任意に決めることができる。
2つ以上用いることにより、突起部のみによってプリン
ト基板6の位置決めが可能となる。各突起部は、プリン
ト基板6を固定するための機械的な固定手段として用い
られるが、電気的結合、熱的結合など、どの機能を果た
すように構成するかは任意である。もちろん、電気的結
合、熱的結合を行なわない突起部を有する構成であって
もよい。
【0058】本発明は、サーマルインクジェットプリン
タに限らず、種々のプリンタに応用することができる。
例えば、熱により感熱紙に記録したりあるいはリボンを
用いて転写するサーマルプリンタなどにも適用すること
ができる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、第2の端子部が記録ヘッドの導電性の放熱部
材と電気的に接続され、第2の端子部を、例えば、筐体
などに接地しておくことにより、記録ヘッドに放電した
静電気は、放熱部材から第2の端子部を介して放電され
るため、記録ヘッドおよび記録装置の回路素子の静電気
破壊を防止することができるので、従来の静電気対策部
品が大幅に削除でき、コストを低減させることができ
る。また、放熱部材のアースとの接続が第2の端子部に
より行なわれるので、簡易でかつ確実にアースと接続す
ることができ、静電気に対する信頼性を向上させること
ができる。
【0060】また、放熱部材に絶縁膜、導体パターンを
形成して、一体構成のヘッドチップ放熱部材を使用する
ことにより、インクジェットヘッドの機能を全く損なわ
ずに、かつ、従来のプリント基板固定に絡む一連の製造
工程を削減することが可能になったので、安価にインク
ジェットヘッドカートリッジを提供することができる。
【0061】さらに、放熱部材の突起部の先端部を押し
つぶすことにより、プリント基板を係止する構成を用い
ることにより、接着部材を用いる従来の方法に比べ、生
産工数の著しい低減により、コストが低減できる。ま
た、この構成では、突起部を機械的結合手段に用いるほ
か、熱的結合手段、電気的結合手段としても用いること
ができ、例えば、熱的結合手段として用いた場合には、
温度検出素子の取付が容易になり、記録ヘッドのコスト
が低減できる。また、電気的結合手段として用いた場合
には、例えば、プリント基板上に設けられた導体パター
ンにより、放熱部材を容易に記録装置の筐体に接続でき
るので、記録装置のコスト低減、さらに記録ヘッドの静
電破壊に対する信頼性を著しく向上させることが可能に
なるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の記録ヘッドの第1の実施例を示す断
面図である。
【図2】 本発明の記録ヘッドの第1の実施例を示す平
面図である。
【図3】 本発明の記録ヘッドの第1の実施例の組立工
程の一部を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の記録ヘッドを用いたインクジェット
カートリッジの一例を示す外観図である。
【図5】 本発明の記録ヘッドの第1の実施例と記録装
置との電気的接続手段の一例を示す断面図である。
【図6】 本発明の記録装置におけるコネクタの一例を
示す構成図である。
【図7】 本発明の記録ヘッドの第2の実施例を示す断
面図である。
【図8】 本発明の記録ヘッドの第2の実施例の製造工
程の一部を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の記録ヘッドの第3の実施例を示す断
面図である。
【図10】 本発明の記録ヘッドの第3の実施例を示す
平面図である。
【図11】 本発明の記録ヘッドの第3の実施例におけ
る電気的結合手段付近の一例を示す拡大図である。
【図12】 本発明の記録ヘッドの第3の実施例におけ
る熱的結合手段付近の一例を示す拡大図である。
【図13】 本発明の記録ヘッドの第3の実施例におけ
る温度検出素子の測定温度変化を示すグラフである。
【図14】 本発明の記録ヘッドの第3の実施例の組立
工程の一例を示すフローチャートである。
【図15】 本発明の記録ヘッドの第3の実施例の別の
例を示す平面図である。
【符号の説明】
1…ヘッドチップ、2…インク供給口、3…発熱体、4
…ノズル、5…放熱部材、6…プリント基板、7…導体
パターン、8…ボンディングワイヤ、9…ワイヤボンデ
ィング用導体パターン群、10…制御信号用導体パター
ン群、21…インクジェットカートリッジ、22…イン
クタンク、23…インク供給部材、24…インク含浸部
材、25…平板、26…斜面、31…端子保持部材、3
2…駆動用信号端子部、33…アース用端子部、34…
電気的導電部材、41…第1の絶縁膜、42…第2の絶
縁膜、61…温度検出素子、62…第1の結合手段、6
3…第2の結合手段、64…温度検出素子グランド電
極、65…温度検出素子電圧取り出し電極、66…熱伝
達用導体パターン、67…電気的接続用導体パターン、
68…第3の結合手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 29/00 B41J 3/04 103 B 29/00 S (72)発明者 吉田 淳一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 青木 壮太郎 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 中島 尚昭 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 梅澤 智樹 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放熱部材と、該放熱部材上の先端部に装
    着固定され記録を行なう記録ヘッドチップと、前記放熱
    部材上に配され前記記録ヘッドチップに駆動信号を供給
    する電気回路を有する着脱可能な記録ヘッドとの電気的
    な接続を行なう電気的接続手段を有する記録装置におい
    て、前記電気的接続手段は、前記電気回路の一部を構成
    する導体パターンと電気的接続を行なう第1の端子部
    と、前記放熱部材と電気的接続を行なう第2の端子部を
    有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の端子部は、前記電気回路が配
    された前記放熱部材の面とは異なる面に電気的接続を行
    なうように構成されることを特徴とする請求項1に記載
    の記録装置。
  3. 【請求項3】 放熱部材と、該放熱部材上の先端部に装
    着固定され記録を行なう記録ヘッドチップと、前記放熱
    部材上に配され前記記録ヘッドチップに駆動信号を供給
    する電気回路を有する着脱可能な記録ヘッドにおいて、
    前記電気回路の一部を構成する導体パターンが前記放熱
    部材とともに請求項1または2に記載の記録装置におけ
    る電気的接続手段と嵌合して電気的に接続されるととも
    に、前記電気的接続手段と嵌合する前記放熱部材の端部
    にテーパーを設けたことを特徴とする記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 放熱部材と、該放熱部材上の先端部に装
    着固定され記録を行なう記録ヘッドチップと、前記放熱
    部材上に配され前記記録ヘッドチップに駆動信号を供給
    する電気回路を有する着脱可能な記録ヘッドにおいて、
    前記電気回路は、前記放熱部材の面に絶縁層を介して形
    成されていることを特徴とする記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 放熱部材上に、該放熱部材上の先端部に
    装着固定され記録を行なう記録ヘッドチップと、前記放
    熱部材上に配され前記記録ヘッドチップに駆動信号を供
    給する電気回路を配設する記録ヘッドの製造方法におい
    て、前記放熱部材上に絶縁層を配設し、該絶縁層上に前
    記電気回路を形成したことを特徴とする記録ヘッドの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 放熱部材と、該放熱部材上の先端部に装
    着固定され記録を行なう記録ヘッドチップと、前記放熱
    部材上に配され前記記録ヘッドチップに駆動信号を供給
    する電気回路が配設されたプリント基板を有する着脱可
    能な記録ヘッドにおいて、前記放熱部材上に突起部を有
    し、前記プリント基板には前記突起部に対応した位置に
    孔を有し、前記突起部は前記孔を貫通した後つぶされ、
    前記プリント基板上の導体パターンと接続されているこ
    とを特徴とする記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 放熱部材上に、該放熱部材上の先端部に
    装着固定され記録を行なう記録ヘッドチップと、該記録
    ヘッドチップに駆動信号を供給する電気回路が配設され
    たプリント基板を装着して構成される記録ヘッドの製造
    方法において、前記放熱部材上に設けられた突起部と前
    記プリント基板に設けられた孔とにより両者を位置決め
    し、前記突起部が前記孔を貫通するように前記プリント
    基板を装着し、前記突起部をつぶすことによって前記突
    起部が前記プリント基板上の導体パターンと接続したこ
    とを特徴とする記録ヘッドの製造方法。
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