JPH0722284A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JPH0722284A
JPH0722284A JP15162993A JP15162993A JPH0722284A JP H0722284 A JPH0722284 A JP H0722284A JP 15162993 A JP15162993 A JP 15162993A JP 15162993 A JP15162993 A JP 15162993A JP H0722284 A JPH0722284 A JP H0722284A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリピロールを固体電解質とする固体電解コ
ンデンサの製造方法において、銅系の酸化剤を用いた化
学酸化重合法により、誘電体酸化皮膜表面上に固体電解
質層を形成した後、形成した固体電解質層を酸で洗浄す
る。 【効果】 酸で洗浄することにより、不溶性の塩が除去
され、また、固体電解質層とペースト層との接着性が向
上するため、作製されたコンデンサの容量達成率が95
%得られ、共振周波数におけるインピーダンスの値が1
00mΩ以下に低下し、定格電圧における漏れ電流の値
が80mΩとなり、周波数特性の優れた高性能固体コン
デンサの製造が可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性高分子を電極の一
部とする高容量で周波数特性および耐熱性に優れた固体
電解コンデンサの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクスの進歩に伴いデバイス
の小型化、軽量化が求められており、コンデンサに関し
ても小型化、チップ化が要求され、高周波数領域での低
インピーダンス化、大容量化等性能の向上に対する期待
が高まっている。
【0003】従来、固体電解コンデンサには、タンタル
やアルミニウム等の皮膜形成金属の酸化皮膜を誘電体と
し、二酸化マンガンや7,7’,8,8’−テトラシア
ノキノジメタン(TCNQ)錯塩等を電極の一部とする
ものが開発されているが、二酸化マンガンを電極の一部
とするものはその導電率が小さいので高周波数領域での
インピーダンスが大きく、また、TCNQ錯本を電極の
一部とするものではTCNQ錯体が融解するために、ハ
ンダ浴中では絶縁化し、高温では使用できなかった。
【0004】一方、ポリピール等の芳香族系の導電性高
分子が開発され、二酸化マンガンより高導電性で耐熱性
にも優れていることが知られており、これを用いた固体
電解コンデンサへの応用例として、特開昭60−371
14号公報にはドープした複素五員環化合物重合体を固
体電解質とする固体電解コンデンサが開示されている。
また、特開昭60−244017号公報には電解酸化に
よって複素環式化合物のポリマーを形成する固体電解コ
ンデンサの製造方法が開示されている。
【0005】固体電解質層の形成方法の一つとして、化
学酸化重合法が知られている。これは、モノマーである
ピロールと酸化剤の重合反応を、誘電体酸化皮膜上に直
接形成させる方法であり、用いられる酸化剤としては、
アルキルベンゼンスルホン酸鉄(III)等の芳香族ス
ルホン酸系化合物の遷移金属塩等が知られている(特開
平4−94108号公報)。また、銅系酸化剤、例えば
ドデシルベンゼンスルホン酸銅(II)は、ピロールと
の反応速度が鉄系と比べて遅く、微細構造を有する誘電
体酸化皮膜のより内部で重合反応が起こると、結果とし
て固体電解質層の被覆率が増大し、コンデンサ特性の向
上が期待できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】固体電解質層形成工程
における重合反応によって、酸化剤は還元されて金属の
価数が減少した塩化合物が副生成物として生じる。鉄系
酸化剤の場合、生じる塩は重合反応溶媒に可溶であるた
め、コンデンサ製造工程中に副生成物除去の工程は必要
ない。
【0007】しかしながら、銅系の酸化剤を用いた場
合、生じる一価の銅化合物は、反応溶媒に不溶であるた
め、固体電解質中あるいは表面上に残留する。固体電解
質層はコンデンサの電極の一部として作用するため、高
い導電率が必要とされる。塩化合物自身は絶縁体であ
り、これが残留していると固体電解質層の導電率が低下
し、結果として、出現容量の低下、インピーダンスの増
加などコンデンサ特性の低下の原因となる。
【0008】また、固体電解質層形成後の工程として、
陰極取り出しのため、導電性のペーストを塗布する必要
があるが、この導電性高分子層とペースト層の接着性は
コンデンサ特性に大きく影響する。すなわち、ペースト
層との接着性が悪いと、容量の低下、寸法安定性及び耐
熱性の低下等、コンデンサ特性の低下の原因となる。
【0009】本発明の目的は、このような問題点を解決
し、高容量で周波数特性及び耐熱性に優れた固体電解コ
ンデンサの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この不溶塩を除去し、高
導電性及び高安定性を有する固体電解質を得るため、鋭
意検討した結果、酸で洗浄することによりこれらの問題
が解決されることを見いだし、本発明に至った。すなわ
ち、本発明は、銅系の酸化剤を用いてポリピロールを酸
化重合し、固体電解質を形成する固体電解コンデンサに
おいて、重合後に、形成した固体電解質を酸で洗浄する
ことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法であ
る。
【0011】本発明の方法を実施することによって、反
応副生成物である塩化合物が除去されるため、得られる
コンデンサの特性が向上することが期待できる。また、
酸で洗浄することにより、固体電解質層の強靱化がなさ
れ、耐熱性の向上が期待できる。
【0012】本発明の固体電解コンデンサは、皮膜形成
金属からなる陽極、その誘電体酸化皮膜層、固体電解質
層、ペースト層、及び陰極から構成される。
【0013】本発明の皮膜形成金属は、アルミニウム、
タンタル、チタン、ニオブ、ジルコニウム、マグネシウ
ム、亜鉛、ビスマス、ケイ素、ハフニウム等の弁作用を
有する金属が用いられる。
【0014】本発明の方法における固体電解質の形成方
法としては、特に限定されず、皮膜形成金属の酸化皮膜
層からなる誘電体表面に、モノマーと酸化剤の混合溶液
にペレットをディップコートし、重合させる方法、モノ
マー及び酸化剤溶液交互にペレットをディップコート
し、重合させる方法、可溶性導電性高分子溶液を塗布
後、ドーパントと接触させて固体電解質層を形成させる
方法や可溶性導電性高分子溶液とドーパント溶液との混
合溶液中にペレットをディップコートさせる方法等が挙
げられる。
【0015】本発明に用いられる酸の種類は特に限定さ
れず、硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸や、パラトルエンス
ルホン酸等の有機酸及びその誘導体が用いられている。
また、酸の濃度は特に限定されないが、5重量%以下が
好ましい。
【0016】酸による洗浄の方法は、特に限定されず、
誘電体表面に固体電解質層を形成後、酸に浸漬させ、重
合反応副生成物である不溶な塩を溶解除去する方法等が
挙げられる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って説明するが、
本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定
されるものではない。
【0018】(実施例1)長さ3mm、幅2mm、厚さ
1mmの直方体状のタンタル微粉末焼結体ペレット(空
隙率40%)を0.1wt%リン酸水溶液中で95Vで
陽極化成し、洗浄及び乾燥した。次いで、ピロール13
wt%、ドデンシルベンゼンスルホン酸第二銅30wt
%のメタノール溶液を調製し、この溶液を−60℃に保
ちながら、上記ペレットを20秒間浸漬し、引き上げて
温室で10分間乾燥させた。メタノール洗浄により未反
応モノマー及び過剰の酸化剤を除去した。ペレット表面
に水、及びメタノールに不要の白色の塩が付着している
ので、5%硝酸で5分間洗浄し、これを除いた。この操
作を数回繰り返し、固体電解質層を形成させた。このペ
レットに銀ペーストを塗布、陰極を取り出し、エポキシ
樹脂でモールドを行い、コンデンサを作製した。
【0019】(実施例2)反応溶液として、ピロールモ
ノマーの50wt%メタノール溶液及びドデシルベンゼ
ンスルホン酸第二銅の30wt%メタノール溶液をそれ
ぞれ調製した。実施例1同様にして作製したタンタルペ
レットを、上記モノマー溶液に20秒間浸漬し、引き上
げて20分間乾燥させた。次に、酸化剤溶液に10分間
浸漬し、ポリピロールを重合させた。この操作を5回繰
り返し、固体電解質層を形成させた。 (実施例3)酸
化剤としてブチルナフタレンスルホン酸銅(Cu(BN
S)2 )を用いる以外は実施例1と同様の操作を行い、
コンデンサを作製した。
【0020】(比較例1)実施例1において、硝酸洗浄
の操作を行わずに銀ペースト塗布、モールドを行い、コ
ンデンサを試作した。
【0021】(実施例4)エッチングによって表面積を
ほぼ20倍に拡大した膜厚300μm、1×0.5cm
のアルミニウム箔を5%ほう酸アンモニウム水溶液中で
100Vで陽極酸化し、洗浄及び乾燥した。この箔を用
い、実施例1と同様の操作を行って、コンデンサを作製
した。
【0022】(比較例2)実施例4において、硝酸洗浄
の操作を行わずに銀ペースト塗布、モールドを行い、コ
ンデンサを試作した。
【0023】得られたコンデンサの容量出現率[C/C
O ](電解液中での容量に対する120Hzでの出現容
量の割合)、共振周波数におけるインピーダンス
[Z]、及び漏れ電流[LC](定格電圧60秒値)を
表1に示す。固体電解質層を酸で洗浄し、反応副生成物
を除去することによって、容量出現率が増加、インピー
ダンスが低下し、特性の優れたコンデンサを作製するこ
とが可能となった。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、優れた
周波数特性及び耐熱性を有する固体電コンデンサの製造
方法を提供するものであり、固体電解質層を酸で洗浄す
るこにより、不溶性の塩が除去され、かつ固体電解質層
とペースト層との接着性が上するため、作製されたコン
デンサの容量達成率が95%得られ、共振周波数におけ
るインピーダンスの値が100mΩ以下に低下し、定格
電圧における漏れ電流の値が80mΩとなり、その結果
は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例により作製される固体電解コン
デンサの断面構造の模式図である。
【符号の説明】
1 金属箔(陽極) 2 誘電体薄膜 3 固体電解質層 4 ペースト層 5 電極(陰極) 6 電極リード 7 電極リード

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅を含む酸化剤を用いてピロールを化学
    酸化重合することによって固体電解質層を形成する固体
    電解コンデンサにおいて、重合後、形成した固体電解質
    層を酸で洗浄することを特徴とする固体電解コンデンサ
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005268341A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Tdk Corp 導電性高分子の形成方法ならびに電解コンデンサの製造方法

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