JPH07222665A - ストロー構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】パックとユニット化されるストローの実使用性
を高め、簡潔な構造として低コストでの製造を図るよう
にする。 【構成】ストロー４３の内管４''の基端部に漏斗状部１
２を形成し、外管４' の先端部に先細の漏斗状部１１を
形成し、その直後に長手方向に沿う通気溝１４' をその
先端部に段差部１７を形成し、後半に緩傾斜１８を形成
し、又、該通気溝１４'の反対側にスポット状のノッチ
１９を形成し、パック１内への外気侵入を許容して吸引
時の圧力変化をなくし、短尺化に際しストッパとして機
能し、内管４''にあってはストレート部１６と基端部の
フック１２を形成する。 【効果】吸引時に外管の通気溝がパック内に外気の侵入
を許容し、圧力変化をなくして吸引中の変形や異音発生
を防止し、又、内管の外管に対する戻りストッパ機能を
充分に有し、強度，剛性をアップして所定長さの吸引姿
勢形状を確実に保証する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】開示技術は、ジュース，牛乳，ド
リンク剤等の飲料をそのパック等の容器から吸引により
飲用するに供する二重管タイプの合成樹脂製等のストロ
ーの構造の技術分野に属する。

【０００２】

【従来の技術】周知の如く、市民生活の向上は生活様式
にもさまざまな変化を有するようになり、近時衣，食，
住の形態は量より質へと転換する傾向にあり、食生活に
あっても、婦人の職場進出による時間的制約や余暇の有
効利用等の点から家庭の食卓での摂食からレストラン等
の摂食形式に移行する比重が大きくなるようになり、家
庭外にあっても該レストランばかりでなく、シンプルで
スピーディーなスナックやファーストフード等での摂食
形態が定着しつつあり、このうち、パン等の摂食に際
し、ブリックパック等の容器に収納されたジュース，牛
乳，ドリンク剤等を飲用するインスタント的摂食態様が
時代的に定着するようになってきている。

【０００３】そして、かかるパック飲料等のインスタン
ト的飲用形式はスケージュール的に過密で公私共に多忙
な現代人にあって老若男女を問わず、簡便な摂食形式と
して確実に市民権を持つようになってきている。

【０００４】該種パック飲料の飲用摂食態様は図８〜図
１０に示す様に、所定の紙製等の容器としてのブリック
タイプのパック１内にジュース，牛乳等の飲料２を所定
量収納し、図５に示す様に、該パック１の側面３に吸引
用ストロー４をその対角線の長さ部分を利用してフィル
ムシート５により一体的に添着させ、ユニット商品とさ
れて流通市場にて取り扱われている。

【０００５】尚、パック１の頂面の片隅寄りに形成した
吸引用孔６に対してはポリエチレン製のフィルム等の薄
膜７がシール裡に裏側等から添着されて通常は該パック
１内への外気等の浸入を阻止し、保健衛生上の見地から
も良好な状態が保たれるようにされている。

【０００６】そして、飲料２の飲用に際しては、フィル
ムシート５と共にストロー４をパック１の側面３から剥
がし、該パック１の吸引用孔６に添着した薄膜７を該ス
トロー４の斜切した先端８により突き刺して破り、該先
端８を該パック１の内部に臨ませて図６に示す様に、基
端９から吸引作用により飲用している態様が一般的であ
る。

【０００７】而して、かかるストロー４はポリプロピレ
ン製等であり、前述した如く可撓性を有し一種の使い捨
てタイプで良質で安価に量産的に安定して流通市場に供
給されている。

【０００８】ところで、当該図８に示す様に、該ストロ
ー４にあってはパック１と共にユニット化されているた
めに、該パック１の側面３に添設される形態からその対
角線部分の長さだけの長さサイズを要するものの、図９
に示す様な態様での飲用に際してはパック１内底部の最
後の残飲料をも確実に吸引可能にするに、充分な長さに
し、且つ、吸引用孔６から内部にストロー４が脱落しな
いような長さにする必要があるために、一種の二重管タ
イプにして外管と内管が相対スライドして伸縮自在であ
るようにし、パック１の有限なサイズの側面２の対角線
長さ部分に添着出来ると共に、確実に吸引が可能である
ようにすることが本来的に求められている。

【０００９】これに対処するに、始源的に図１１に示す
様に、ポリプロピレン製等のストロー４は外管４' に対
し相対スライド自在な内管４''を嵌装して二重管タイプ
にし、該内管４''の先端８をエッジ状に斜切してパック
１の薄膜７を突き刺す開口に形成している。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
旧来態様では使用に際し、パック１内へ吸引用孔６から
ストロー４を臨ませた際に、該ストロー４の先端８の開
口がパック１の内底部に当接して不測にして軸方向に押
圧力（押し込み力）が生じた場合には、外管４'に対し
内管４''がスライド的に戻ってストロー４が必要長さに
対しては短尺になり、不測にして結果的に該パック１内
に落下して以後の吸引が不可能になる虞があるところか
ら、図１２に示すストロー４１の様に、外管４' の基端
９の吸引部にストッパとしての絞り部１０を内側に形成
させて内管４''の外管４' に対するオーバースライドバ
ックを防止し、又、該外管４' の前部寄りに拡大部とし
ての先細漏斗状部１１を形成すると共に内管４''の基端
部にも対応的に末広がりの漏斗状部１２を形成して飲料
２の吸引に際してストロー４１の充分な長尺化状態を保
持するべく外管４' に対し内管４''を引き出した状態で
は該両漏斗状部７，８が面的に密着してシール状態を形
成し、負圧形成による吸引を確実に行うと共に内管４''
の外管４' に対する絞り部１０より後方へのオーバース
ライドバックを防止するようにしていた。

【００１１】しかしながら、かかる二重管タイプのスト
ロー４１にあっては不測にして内管４''が外管４' に対
しオーバースライドバックによる短尺化がなされるプロ
セスにて長さが設定長に対し不必要に小サイズになる虞
があるために、図１３に示す様に、該外管４' の漏斗状
部１１の直後部にリング状ノッチ１３を形成して外管４
' に対する内管４''の相対引き出しの際には、該内管４
''の基端部の漏斗状部１２が該リング状ノッチ１３を乗
り越えて前出し、樹脂弾性を介してスプリングバックし
てリング状ノッチ１３に掛止することにより、該リング
状ノッチ１３が内管４''に対し戻りストッパとして働
き、又、該内管４''の外管４' に対するオーバースライ
ドバックによる短尺化をも防止することが出来るように
されている。

【００１２】かかる在来態様のストローについては、例
えば、特開昭５８−４６８７４号公報，実開昭５８−４
５４８２号公報考案，実開昭５９−１７７３７２号公報
等の考案、更には出願人の先願発明の特公昭６０−１０
７２１号公報発明に開示されてある。

【００１３】而して、図８，図９に示す様に、ストロー
４の先端８のエッジ状の斜切開口によりパック１の吸引
用孔６の薄膜７を突き刺して破り、該ストロー４の先部
を該パック１内部に臨しめる際に、該薄膜７の裂孔がス
トロー４の周囲に均一に密接にリング状に当接してシー
ル状態にされるために、吸引に際してのパック１の内外
の圧力バランスがとれず、即ち、外気が置換的に該パッ
ク１の内部に侵入出来ないために、パック１が内部負圧
により外形に凹みを生じたり、吸引に際して不快な異音
を生じたりする不具合があることに対処するべく、図１
４に示す様に、一重管タイプのストロー４２の中途部分
に長手方向に沿い内側に向け凹状の通気溝１４を形成
し、図１５に示す様に、吸引に際しパック１の吸引用孔
６をシールしている薄膜７に該通気溝１４が臨まされて
空隙１５が形成され、該空隙１５を介し外気の該パック
１へのスムーズな侵入を許容することが出来るようにし
た態様が案出され実用に供されている。

【００１４】ところで、かかる態様では図１４に示す様
に、一重管タイプのものであるために長さ調節の伸縮が
出来ない欠点がある。

【００１５】尚、該種在来形式のストローの問題点につ
いてはパック１の側面３にストロー４がフィルムシート
５を介して一体的に添着されてユニット化されている態
様ばかりでなく、該パック１とは別体に用意されて適宜
に飲料２の吸引に供される独立態様のストローについて
も同様であった。

【００１６】

【発明の目的】この出願の発明の目的は上述従来技術に
基づく態様の飲用二重管タイプのストローにおける外管
と内管とが相対スライド自在にされていながらも、飲料
吸引に際しての容器内への外気侵入の兼合い等の問題点
を解決すべき技術的課題とし、これまで開発されている
ストローのメリットを充分に有し、パック側面等への添
設によるユニット化も自在であり、長尺化も可能であっ
て、しかも、吸引に際し確実にストローとしての機能が
フルに発揮出来、そのうえ、構造が簡略化出来、低コス
ト化も出来、安定供給が出来るようにして食品産業にお
ける摂食具技術利用分野に益する優れた二重管タイプの
ストロー構造を提供せんとするものである。

【００１７】

【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの出願の発明の構成
は、前述課題を解決するために、ブリック状のパック等
の飲料容器の側面等にフィルムシート等を介して添着さ
れる等されたポリエチレン製等の可撓性を有する二重管
タイプのストローにより、収納されているジュース，牛
乳，ドリング剤等の飲料を吸引作用を介して飲用する
に、該ストローを容器より取り外し、その外管と内管を
相対スライドさせて所定の必要な長さに伸長させ、その
際、内管の基端部に形成されたフランジ状のリングや末
広がり状の漏斗状部等のフックが外管の長手方向に沿い
周方向に形成された少くとも１つの通気溝の後半の傾斜
部に樹脂弾性を介しガイドされてスムーズに前進し、先
端でスプリングバックして該内管の基端部の該フックが
外管の先細漏斗状部に密着してシール状態を現出し、そ
こで、内管の先端のエッジ状開口で容器の吸引用孔の薄
膜を突き破り、内管を該容器の内部に挿入し、その際、
外管の長手方向に沿って形成された凹状の通気溝が該薄
膜に臨まされ、該薄膜との間に空隙を形成して容器の内
部が外気に連通状態にされ、そこで、外管の基端に吸引
作用を及ぼしてジュース，牛乳等の飲料を飲用し、その
間、容器内は圧力変化が生ぜず、そのため、外形が変形
したり、又、異音発生等することもなく、又、不測にし
てストローに長手方向の戻り外力が印加されても、内管
の基端部のフックが外管の先細状漏斗状部の基端に近接
して形成されている通気溝の先端部に掛止してストッパ
として機能し、外管に対する内管の戻りが防がれて不必
要な短尺化が阻止され、容器内の最後の残液まで吸引す
る作用が充分になされ、全量の飲料が確実に飲用に供さ
れるようにし、外管の通気溝は吸引時の圧力バランスを
保証すると共にストローの所定長さを有効に保持し、構
造が簡単でコストダウンも図れ、安定して流通市場に供
給し得るようにした技術的手段を講じたものである。

【００１８】

【実施例】次に、この出願の発明の実施例を図８〜図１
０を援用し、図１〜図７に基づいて説明すれば以下の通
りである。

【００１９】尚、図９以下と同一態様部分は同一符号を
用いて説明するものとする。

【００２０】図１〜図４に示す実施例において、４３は
この出願の発明の要旨の中心を成すストローであり、図
示態様は二重管タイプのものであって、図８〜図１０の
先述一般態様に示す様に、ジュース，牛乳等の飲料２を
所定量密封状態に収納した容器としてのブリック状のパ
ック１の側面３にフィルムシート５を介して対角線に沿
って短尺状態で一体的に添着されて該パック１と１ユニ
ット化されている態様であり、ポリプロピレン製の柔軟
性を有する外管４' と内管４''から成り、該内管４''は
外管４' に対し相対スライド自在にされており、内管４
''の先部は所定長さ断面円形のストレート部１５とされ
ており、又、内管４''の一般部も断面円形のストレート
部１６にされており、両ストレート部１５，１６はそれ
らの内径と外径がほぼ同一で気密裡にスムーズな相対ス
ライドが許容されるようにされている。

【００２１】そして、外管４' のストレート部１５の後
部には基部向きに末広がりの漏斗状部１１が形成され、
該漏斗状部１１の後端部から可及的短い距離で（或いは
直ちに）所定長さの長手方向に沿う断面Ｕ字型等の１条
の通気溝１４' はその先端部に急角度の段差部１７が形
成され、又、後側は絞り部、即ち、基端９に向けて緩い
角度の傾斜部１８が形成されている。

【００２２】そして、外管４' にあっては通気溝１４'
とは周方向で反対側の段差部１７寄りにスポット状のノ
ッチ１９が凹設され該段差部１７と共に掛止部を形成
し、該段差部１７の強度，剛性を充分に保持するように
されている。

【００２３】又、内管４''' の先端部にはパック１の吸
引孔６のシール用の薄膜７の突き刺し用の開口８が在来
態様と同じくエッジ状に斜切されている。

【００２４】そして、該内管４''の基端部には外管４'
の上記漏斗状部１１に密接する基部側へ末広がり状の漏
斗状部１２が一体的に形成されており、該漏斗状部１２
は外管４' の漏斗状部１１の内面に面当接する外面のサ
イズに形成されて内管４''が該外管４' に対しストッパ
として働き、又、確実にシールされ易いようにされてい
る。

【００２５】そして、該外管４' の通気溝１４' の内面
と周方向で対向する側のストレート部の内面との間隔は
内管４''の漏斗状部１２の基端周部が弾性的にスライド
可能であるサイズにされている。

【００２６】尚、図１に示す態様は内管４''と外管４'
との相対伸長時の姿勢であり、パック１に対し図８に示
す様に、その側面２にフィルムシート５を介して添着さ
れる姿勢では縮小した短尺状態では内管４''の基端部の
漏斗状部１２は通気溝１４'の基端部、及び、ノッチ１
９と絞り部の吸引口９との間に位置するようにされてい
る。

【００２７】尚、ストロー４３にあっては外管４' も内
管４''''もこれまでの技術によりポリプロピレン製で容
易に成形加工する出来、金型等によって内管４''にあっ
ては在来態様同様に成形加工される。

【００２８】そして、外管４' 、内管４''共に上述の如
くポリプロピレン製であるために全体的に樹脂弾性を有
しており、該外管４' 、長尺化プロセスでの内管４''の
相対スライドにあっては該内管４''の基端部の漏斗状部
１２と外管４' の通気溝１４' の長手方向後端部の傾斜
部１８を乗り越えによる前進スライドが所定の僅かの力
を印加することにより容易に行われ、逆に前方からの力
印加では内管４''の漏斗状部１２は外管４' の通気溝１
４''の先端部の段差部１７を乗り越えることは出来ず、
該段差部１７が一種のストッパとして作用し、漏斗状部
１１との間の微小距離部分で内管４''の漏斗状部１２の
基端部を掛止して後方への戻りを阻止するように機能す
る。

【００２９】上述構成において、図８に示す在来態様同
様に、パック１の側面３にストロー４３をフィルムシー
ト５を介してその対角線に沿って一体的に添着され、ユ
ニット化されている状態では該ストロー４３の内管４''
は外管４' 内に戻り状態に縮小されて短尺化された姿勢
にされており、したがって、当該短尺化された長さサイ
ズはパック１の側面３の対角線の長さ部分を最大限に有
効利用するようにすることが出来る。

【００３０】そして、かかるユニット化された状態では
該ストロー４３は勿論、パック１の側面３にフィルムシ
ート５を介して緊密状態で添着されているために、衛生
状態は確実に保持され、又、該パック１自身もその内部
は吸引孔６が薄膜７でシール裡に密封されているために
その衛生状態もまた保持されている。

【００３１】そして、摂食者が該パック１内のジュー
ス，牛乳等の飲料２を吸引して飲用するに際しては、パ
ック１の側面３からフィルムシート５を剥してストロー
４３を取り外し、在来態様同様に適宜に内管４''を外管
４' から相対スライドさせて長尺化させるが、その際、
該内管４''の基端部の漏斗状部１２の後端部は外管４'
の通気溝１４' の後側の傾斜部１８をその緩傾斜を介し
てスムーズに乗り越えてスライド前進し、設定長に伸長
される。

【００３２】そして、該漏斗状部１２が通気溝１４' の
前端部の段差部１７を乗り越えると、該段差部１７と外
管４' の漏斗状部１１との間が漏斗状部１２の基部に対
する掛止部としてストッパ機能を発揮し、外管４' のス
トレート部１５と内管４''のストレート部１６の面当
接、及び、漏斗状部１１，１２との面当接を介し外管４
' と内管４''とはシール状態で長尺化され、又、その間
不測にして外管４' と内管４''とに長さ方向での短尺化
の戻り力が印加されたとしても、該内管４''の漏斗状部
１２の周縁部が該外管４' の通気溝１４' の先端部の段
差部１７に掛止されてストッパ機能が発揮され（その
際、ノッチ１９の存在により該段差部１７の強度，剛性
は充分に保持される。）、内管４''が該外管４' 内にて
後方に戻ることはなく、短尺化は免れ、そこで、ストロ
ー４３を把持して内管４''の先端の開口８をパック１の
吸引口６に臨ませて薄膜７を突き破り、図９，図１０に
示す様に、在来態様同様に内部に臨ませて所定の吸引作
用をすると、パック１内のジュース，牛乳等の飲料２は
負圧吸引されて飲用に供される。

【００３３】この間、ストロー４３は外管４' 、及び、
内管４''が所定長に伸長状態に維持されているために、
パック１の内部の飲料２は充分に最後の残留まで飲用に
供され、この間、外管４' の通気溝１４' はパック１の
吸引孔６の薄膜７に図１５に示す態様同様に会合してい
るために、該薄膜７との間に形成される空隙１５を介し
て外気は置換的に該パック１内に確実にスムーズに侵入
し、したがって、該パック１の内外の圧力バランスは常
に一定に保たれ、パック１内に負圧が生ぜず、そのた
め、該パック１の飲用中の外形の変形や異音発生等が生
じない。

【００３４】この間、吸引中に不測にして外管４' 、又
は、内管４''の長さ方向に押圧力が印加されたとして
も、該内管４''の基端部の漏斗状部１２は外管４' の通
気溝１４' の先端部の段差部１７に掛止されてストッパ
作用で後方へは戻らず、したがって、短尺化が防止さ
れ、初期セット姿勢にされた充分な長さを維持して吸引
作用は継続される。

【００３５】この場合、通気溝１４' の先端部の段差部
１７が外管４' の漏斗状部１１の基端部と極めて接近し
ているために、内管４''の基端部の漏斗状部１２とのガ
タツキ等は生ぜず、長尺化姿勢は充分に維持され、スト
ローとしての機能は何ら変化を与えられることはない。

【００３６】そして、当該実施例にあってはストッパト
しての通気溝１４' の先端部は上述実施例同様に段差部
１７として形成されて当該実施例にあってもその奏する
作用効果は実質的に上述実施例と変りはないものであ
る。

【００３７】又、図５〜図７に示す実施例は内管４''の
後端に上述実施例の漏斗状部１２を形成する代りにフラ
ンジ状リング１２' を一体的に外延して形成した態様で
あり、その奏する作用効果は実質的に変りはないもので
ある。

【００３８】尚、この出願の発明の実施態様は上述各実
施例に限るものでないことは勿論であり、例えば、外
管，内管の漏斗状部の傾斜角度や通気溝の後部傾斜角度
を自在に変化させるようにしたり、又、図１４に示す様
なストッパとしてのリング状ノッチ１３を外管の該漏斗
状部１１と通気溝１４' の間に形成することも出来、漏
斗状部１１に複数の段差を形成することが出来る等種々
の態様が採用可能である。

【００３９】そして、設計変更的には通気溝については
これを２つ以上にする等適宜に選択自在であり、又、ス
トローの材質についてはポリプロピレン以外のものも適
宜に使用出来ることは勿論のことである。

【００４０】そして、適用態様はパックに対するユニッ
ト化ストローばかりでなく、パックとは別体のストロー
についても適用出来ることも勿論のことである。

【００４１】そして、容器はパック以外のびん等の容器
でも採用可能である。

【００４２】

【発明の効果】以上、この出願の発明によれば、基本的
にパック等の容器の側面にフィルムシートを介して密着
状態に添設される等の二重管タイプのストローにあっ
て、外管と内管が相対スライド自在にされ、したがっ
て、短尺化状態で容器の側面にユニット的に一体添着出
来、実使用に際し、吸引するに、伸長させて長尺化出来
る弾力性を有することが出来る効果が奏される。

【００４３】又、容器内に吸引孔をシールしている薄膜
を突き破って内部の飲料を吸引するに、外管に長手方向
に沿って少くとも１条設けた通気溝が該フィルムと会合
して空隙を形成することにより外気の侵入を許容し、パ
ックの内外圧力をバランスさせ、したがって、吸引時に
変形や異音発生等が生じないばかりでなく、該通気溝を
して圧力バランスを図り、又、内管の外管内への戻り短
縮化を防止するストッパしても確実に機能し得るという
優れた効果が奏される。

【００４４】そして、その際該通気溝と反対側にノッチ
を対応的に凹設したことにより外管の通気溝の先端部の
段差部の強度，剛性が充分に保証される優れた効果が奏
される。

【００４５】又、通気溝の先端部が内管の後端のフック
に対するストッパ機能を有しているために、外管の先端
部の漏斗状部の直後に在来態様のリング状のストッパ等
も設けずとも良いことから構造が簡単となり、小径サイ
ズのストローの成形加工にあって金型設計が簡略化され
るために低コスト化が図れ、製品歩留りも良く、製品が
簡素な構造となることですっきりして外観的な意匠性も
良好となり、製品に対する信頼度も向上するという効果
もある。

【００４６】而して、外管の通気溝とは反対側にスポッ
ト状のノッチを凹設したことにより、該外管の内管に対
するストッパ部の強度，剛性をアップさせ可撓性の内管
の保形性を高められるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この出願の発明の１実施例の全体概略縦断面図
である。

【図２】同、上面図である。

【図３】同、底面図である。

【図４】同、図１のIV−IV断面図である。

【図５】別の実施例の縦断概略断面図である。

【図６】同、上面図である。

【図７】同、底面図である。

【図８】在来のストロー，パックユニットの一態様の部
分縦断面図である。

【図９】一般態様の飲用時の斜視図である。

【図１０】同、飲用時の部分切截斜視図である。

【図１１】在来態様のストローの部分縦断側面図であ
る。

【図１２】同、他のストローの部分縦断側面図である。

【図１３】同、別の半縦断面図である。

【図１４】従来技術による単管式ストローの斜視図であ
る。

【図１５】同、フィルムの突き破り部とストローの会合
部分断面図である。

【符号の説明】

４' 外管 ４'' 内管 １１ 漏斗状部 １２，１２' フック １４' 通気溝 １ 容器（パック） ４３，４３' ストロー １９ ノッチ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】可撓性の外管と該外管に対するストッパを
   有する内管が相対スライド自在に嵌装されているストロ
   ー構造において、上記外管の一般部に内側に向けて長手
   方向に沿う通気溝が凹設され、併せて該通気溝に側位し
   てノッチが凹設され、該通気溝の先端部とノッチが内管
   の基端部に一体的に形成されたフックに対する掛止部に
   形成されていることを特徴とするストロー構造。
2. 【請求項２】上記通気溝とノッチが外管の周方向に離隔
   して形成されていることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のストロー構造。
3. 【請求項３】上記フックが漏斗状に形成されていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載のストロー構
   造。 ［発明の詳細な説明］
4. 【請求項４】上記フックがフランジ状のリングに形成さ
   れていることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   ストロー構造。
5. 【請求項５】上記ノッチがスポット状に形成されている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のストロー
   構造。