JP3163384U - 味覚シート - Google Patents

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Abstract

【課題】珈琲や紅茶、スープなどカップを持ち変えず、砂糖、蜂蜜などの甘味料、或いは塩や香辛料などを飲み物を入れる対象物に貼り付けて、スマートに提供できる味覚シートを提供する。【解決手段】基材シート2の上面に、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料のうち少なくとも一種類を付着させた味覚層3を設けるとともに、基材シート2の裏面に第1粘着剤層4を設け、第1粘着剤層4により対象物、手又は腕に、貼り付け取り外し可能な味覚シート1を構成する。【選択図】図3

Description

本考案は、飲み物を飲む際に加える、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料の摂取量を調整可能な味覚シートに関する。とりわけ、珈琲、紅茶などの飲み物と同時に摂取される砂糖、蜂蜜、その他甘味料、あるいは日本酒、洋酒等を飲むときの塩、砂糖など、また食事のときのスープなどに入れる塩や香辛料、あるいは食事のときの固形物などと一緒に甘味料や香辛料などを摂取するとき等、摂取方法に適した味覚シートに関する。
飲み物、特に珈琲や紅茶などで、血糖値の高い人は、砂糖など甘味料を控えなければならない人も多い。あるいは、スープなども塩味や香辛料がきいてないと食事も美味しくないものであるが、成人病などで減塩や香辛料などを控えなければならない人も多い。
しかしながら、好みの味にするために砂糖や塩、香辛料などが、飲み物やスープなどに添加されて溶けてしまうと、これら砂糖や塩分を控えなくてはならない人には、多量に摂取してしまうことになる。
一方、これら珈琲、紅茶などの飲み物に、砂糖、蜂蜜や甘味料類を、好みで自由に入れたいものである。しかしながら、珈琲や紅茶などに砂糖や蜂蜜など甘味料が添加されると、珈琲、紅茶などの本来の風味も悪くなり味も低下してしまう。
これらのことから、本考案者は、珈琲、紅茶などの飲み物を飲む際に、砂糖、蜂蜜や甘味料類を飲み物に入れずに、砂糖、蜂蜜や甘味料を自分の舌で直接舐めると、甘さが強く感じられ、ほんの僅かな摂取量で十分であることに着目した。味覚は舌で感じることが大きく、喉元過ぎれば味覚はあまり感じないことに気がついた。
そこで、砂糖、蜂蜜、液状又は粉末状のミルクなどを珈琲、紅茶カップとは別に用意した容器に入れて、スプーンなどで舐めながら、珈琲、紅茶などを飲むことを試みた。こうすることで、十分甘さ等を味わいながらも、砂糖、蜂蜜やその他の甘味料全体の摂取量も少なくすることができ、さらに珈琲、紅茶などであれば風味や味を損なわないことも分かった。
ところで、「珈琲、紅茶などの飲み物に対し、用意すべき品目を大幅に削減できる」等を目的として、「棒状をなすマドラー本体の少なくとも一部に水溶性を有する粒化剤を保持させたマドラー」の構成が開示されている下記特許文献1がある。
実開平5−84265号公報
そこで、珈琲、紅茶などを飲む際に、砂糖、蜂蜜あるいは、その他甘味料などを入れる容器や、スプーンなどを用意せず、前述の特許文献1に基づいて、例えば、先端に砂糖を固着したマドラーを利用して、試飲してみた。
確かに、前記マドラーを用いて、先端部の砂糖を舐めながら、珈琲、紅茶などを飲めば、必要以上の砂糖や蜂蜜、その他の甘味料を摂取することなく十分な甘さを感じながら楽しめることができ、一定の評価に値するものと思われる。
しかしながら、特許文献1のマドラーでは、珈琲等の飲み物に、マドラーの水溶性を有する粒化剤を保持させた部分を直接入れて、その粒化剤を溶かして飲むため、カップに注いだ珈琲の風味等は、最初にカップに注いだままの状態から、粒化剤等の風味に変わってしまうことになる。また、このマドラーでは、直接砂糖を溶かしてしまうことと同じになるため、飲みながら甘味料等の摂取量を低減させる等といった調整をすることができない。また、本来マドラーは、飲み物に入れて甘味料を溶かしてかき回すものである。したがって、仮に、特許文献1のマドラーを使用して、マドラーの先端を舐めながら、飲み物を飲んだり、これを交互に行ったりするとしても、そのような姿は、あまりにも行儀が悪い。しかも非常に煩わしいことになり、スマートな飲み方ではなく、あまり好ましくないものと思われた。
以上のように、特許文献1では、前述の課題に対して十分なものとは言えず、更なる改良が求められている。
以上述べたように、本考案では、飲み物を入れる対象物に貼り付けて、或いは、手又は腕に貼り付けて使用する味覚シートであって、基材シートの上面に、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料のうち少なくも一種類を付着させた味覚層が設けられているとともに、前記基材シートの裏面に第1粘着剤層が設けられ、前記第1粘着剤層が前記対象物、手又は腕に、貼り付け取り外し可能な味覚シートとして構成されることにより、飲み物の風味や味を損なわず、さらに、甘味料、香辛料の摂取過多を防ぐことができる味覚シートを提供することにある。加えて、飲み物に個々の趣向に合った風味や味を味わえ、かつスマートに摂取できるだけでなく、甘味料、香辛料の摂取量を少量の摂取に保つことができる。さらに、風味、香り、味を、損なうことなく健康にやさしい理想的な飲み方ができる味覚シートを提供する。とりわけ、携帯に便利で、時と場合を選ばず、甘味料、又は香辛料などの味覚を味わうことができる。
本考案により、以下の味覚シートが提供される。
[1] 飲み物を入れる対象物に貼り付けて、或いは、手又は腕に貼り付けて使用する味覚シートであって、基材シートの上面に、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料のうち少なくとも一種類を付着させた味覚層が設けられているとともに、前記基材シートの裏面に第1粘着剤層が設けられ、前記第1粘着剤層が前記対象物、手又は腕に、貼り付け取り外し可能に構成される味覚シート。
[2] 前記味覚層は、前記基材シートの基材に前記調味料のうち少なくとも一種類を含浸させて付着させた複合層として構成されている[1]に記載の味覚シート。
[3] 前記基材シートと前記味覚層との間には、前記味覚層の下地となる食用の第2粘着剤層が設けられ、前記味覚層が、前記第2粘着剤層に付着させて形成されている[1]に記載の味覚シート。
[4] 前記味覚層には、前記基材シートの幅方向に向けて少なくとも1以上の溝が形成されている[1]〜[3]のいずれかに記載の味覚シート。
[5] 前記味覚層は、前記基材シート上に、複数のブロックに分割されて配置され、隣り合うブロックの間には、前記基材シートが露出するように溝が形成されている[1]〜[3]のいずれかに記載の味覚シート。
[6] 前記第1粘着剤層を被覆可能であるとともに、前記第1粘着剤層から剥離可能な剥離紙が備えられ、且つ、前記味覚シート毎に包装されている[1]〜[5]のいずれかに記載の味覚シート。
[7] 前記剥離紙が、前記味覚シートを包装する用紙を兼ねる[6]に記載の味覚シート。
[8] 前記味覚層を被覆可能なカバーシートが備えられるとともに、前記基材シート上の、前記味覚層の周囲には、前記カバーシートを剥離可能に接着する接着部が形成されている[1]〜[7]のいずれかに記載の味覚シート。
本考案によれば、飲み物を入れる対象物に貼り付けて、或いは、手又は腕に貼り付けて使用する味覚シートであって、基材シートの上面に、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料のうち少なくも一種類を付着させた味覚層が設けられているとともに、前記基材シートの裏面に第1粘着剤層が設けられ、前記第1粘着剤層が前記対象物、手又は腕に、貼り付け取り外し可能な味覚シートとして構成されることにより、飲み物の風味や味を損なわず、さらに、甘味料、香辛料の摂取過多を防ぐことができる味覚シートを提供できるといった優れた効果を奏することができる。加えて、飲み物に個々の趣向に合った風味や味を味わえ、かつスマートに摂取できるだけでなく、甘味料、香辛料の摂取量を少量の摂取に保つことができる。さらに、風味、香り、味を、損なうことなく健康にやさしい理想的な飲み方ができる。とりわけ、携帯に便利で、時と場合を選ばず、甘味料、又は香辛料などの味覚を味わうことができる。
例えば、珈琲、紅茶などであれば、直接飲み物の中に砂糖を入れないので珈琲、紅茶本来の風味や味が損なわれず、さらに甘味料、香辛料の摂取過多を心配する必要がないという考えに基づき、珈琲、紅茶やスープなどを飲む際に、この味覚を十分感じながらも、甘味料、香辛料を少量の摂取に保ち、スマートに提供できるようにした甘味料や香辛料などを摂取するときの味覚シートを提供できる。
本考案の味覚シート1の使用状態を模式的に示す説明図である。 本考案の味覚シート1の使用状態を模式的に示す説明図である。 本考案の味覚シート1の使用状態を模式的に示す説明図である。 本考案の味覚シート1の平面を模式的に示す説明図である。 図2のA−A’線で断面した側面断面説明図である。 本考案の味覚シート1を包装する方法を示す説明図である。 本考案の味覚シート1が包装される状態の断面説明図である。 本考案の他の実施例を示す味覚シート11の平面状態説明図である。 図6のB−B’線で断面した側面断面説明図である。 本考案の他の実施例の味覚シート11が包装される状態の説明図である。 図8のC−C’線で断面した側面断面説明図である。 味覚シート1にカバーシート26を覆う実施例の説明図である。 味覚シート1にカバーシート26を覆う実施例の説明図である。 味覚シート1にカバーシート26を覆う実施例の説明図である。
以下、本考案の味覚シートを実施するための形態について具体的に説明する。但し、本考案はその考案特定事項を備える味覚シートを広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本実施形態における味覚シートの構成:
本実施形態の味覚シートは、図2、図3、図5、図6に示されるように、飲み物を入れる対象物に貼り付けて、或いは、手又は腕に貼り付けて使用する味覚シートであって、基材シート2,12の上面に、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料のうち少なくとも一種類を付着させた味覚層3,13が設けられているとともに、前記基材シート2,12の裏面に第1粘着剤層4,14が設けられ、前記第1粘着剤層4,14が前記対象物、手又は腕に、貼り付け取り外し可能な味覚シート1,11として構成されている。
[1−1]味覚層:
本実施形態における味覚層3,13は、図2、図3、図5、図6に示されるように、基材シート2,12の上面に、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料のうち少なくとも一種類を付着させた層として構成されている。
ここで、図2は、本考案の味覚シート1の平面状態説明図であり、紙または、合成樹脂シートなど適宜な材料からなる基材シート1上面に砂糖、蜂蜜などの甘味料、または塩などの香辛料の少なくともいずれか一種類を付着させた味覚層3が設けられている。以下、本実施例では、適宜、砂糖層で構成された実施例で説明する。
味覚層を構成する調味料としては、たとえば、甘味料、塩、うま味調味料、香辛料を挙げることができる。また、甘味料としては、人口甘味料、或いは天然甘味料等を、より具体的には、砂糖、蜂蜜などを挙げることができる。
また、味覚層として、珈琲、紅茶における砂糖を一種類で層状にして味覚層を形成させたもののほか、蜂蜜、ミルク、シナモンなどを、適宜な一種類又はそれらを複数種組み合わせて(ブレンドして)、味覚層を形成することも好ましい形態の一つである。また、珈琲、紅茶以外では、たとえばスープなどにおける、食塩、香辛料などを、適宜な一種類又はそれらを複数種組み合わせて(ブレンドして)、味覚層を形成することも好ましい形態の一つといえる。
また、このような味覚層の表面の大きさは、特に限定されるものではないが、包装がしやすさという点から、後述する基材シートの表面形状よりも、少なくとも一回り以上小さい大きさに形成されることが好ましい。さらに、味覚層は、平板状の1枚の層から構成されるものであってもよい。また、前述の平板状に形成した後、図6、7に示されるように味覚層を、複数のブロックに分割して、その分割したブロックを基材シートに付着、或いは固着させてもよい。ただし、これらの例に限定されるものではない。
たとえば、平板状の1枚の層から構成されるものとしては、図2、3に示されるような味覚層を例示できる。また、複数のブロックから構成されるものとしては、図6、7に示されるように複数のブロックに分割した味覚層を例示できる。
また、味覚層の厚さは、0.2〜5mm程度であることが好ましく、基材表面から0.3〜3mm程度であることがさらに好ましい。また、味覚層の厚さに応じて、味覚層に含まれる調味料の含有量を多くしたり、或いは、少なくしたりすることも好ましい。このようにすることによって、調味料の含有量に応じて、調味料の摂取量をコントロールしやすくなる。さらには、味覚層を舐めやすく(摂取しやすく)できる。
好ましくは、味覚層が、前記基材シートの基材に前記調味料のうち少なくとも一種類を含浸させて付着させた複合層として構成されていることである。このように、基材シートの基材に、前記調味料のうち少なくとも一種類を含浸させて、基材と調味料が複合した層として、味覚層が構成されている場合には、基材によって、味覚層が確実に保持される。そのため、たとえば、誤って味覚層のみが、味覚シートの使用時に落下するなどの弊害を無くすことができる。
また、味覚層を前述の複合層とする場合には、予め調味料に水などを加えて液状にし、或いは、流動性のあるゾル状にした後、基材シートの繊維に含浸させて付着させる。その後、乾燥させて味覚層を形成することが好ましい。たとえば、味覚層が砂糖層として構成される場合には、砂糖に適量の水を加えて液状或いは、流動性のあるゾル状にする。そして、その液状、又はゾル状の砂糖を基材シートに含浸させた後、乾燥させて基材シートに付着させてもよい。ただし、このような成形方法に限定されるものではない。
なお、複合層として味覚層を形成する場合には、基材シートが後述のように繊維等の素材から形成されることが好ましい。含浸させる調味料等の成分が、基材シートを構成する繊維等に、十分に付着しやすくなり、複合層を形成しやすいからである。
また、味覚層が、前述の調味料のうち少なくも一種類を付着させた層であって、基材層より独立した独立層(1)として構成されることも好ましい形態の一つである。このように、味覚層が、(基材シートから独立した)独立層として、基材シートに付着(固着)して形成される場合には、味覚層が、凸状に基材シートの表面から突き出している状態となる。たとえば、味覚シートを、図1A又は図1Bに示されるように、珈琲カップ等の対象物の表面に貼り付けて使用する場合には、味覚層が珈琲カップ等の対象物の表面から凸状に突き出しているため、味覚層を舐めやすい。したがって、利便性が向上する。また、基材シートに含浸させる場合と比べ、味覚層を独立層として構成する場合には、基材の繊維がない分、味覚層に含有させる調味料の含有量を多く調整できる。さらに、基材に調味料を含浸させる成形工程がない分、味覚シートの生産性を向上させることができる。
また、独立層として味覚層を形成する場合に、基材シートと味覚層との間には、味覚層の下地となる食用の第2粘着剤層が設けられ、味覚層を、前記第2粘着剤層に付着させて形成されている味覚シートも好ましい。
たとえば、平板状又はブロック状に味覚層を形成できる型を予め用意し、砂糖に水を加える等して、流動性のあるゾル状にした後、前述の型に入れる。次に、型に入れたまま乾燥させて、固体となった後、型抜きする。さらに、基材シートを用意して、基材シートの上面(表面)であって、味覚層の下地に位置する箇所に、たとえば、粘着剤を塗布して第2粘着剤層を形成する。そして、前述の型抜きした味覚層を、その第2粘着剤層に付着させることで、基材シートに味覚層を形成することができる。だたし、前述の例は一例であって、このような例に限定されるものではない。
このように、基材シート2、12上に味覚層3、13を付着する方法として、第2粘着剤層を形成することによって、味覚層を安定的に基材シートに保持させることができる。たとえば、第2粘着剤層としては、食用の粘着剤を挙げることができる。
また、味覚層が、前述の複合層と独立層とを併用させたものから構成されるものも好ましい形態の一つである。このように味覚層を形成する場合には、たとえば、予め調味料を粉末化させ、水などを加える等して、流動性のあるゾル状にする。次に、基材シートの繊維に含浸させて複合層を形成する。さらに、前述のように、独立層として構成される味覚層を形成する。そして、複合層(特に、複合層の表面)が乾燥する前に、その複合層の表面に、独立層の味覚層を載置し、乾燥させて一体化した味覚層を形成してもよい。ただし、このような例に限定されるものではない。
なお、前述のように、味覚層を複数のブロックから構成する場合には、そのブロック毎に味覚層の種類を変えて、味覚層を構成してもよい。たとえば、1つのブロックとして、珈琲、紅茶における砂糖を材料とする砂糖ブロックを形成し、別のブロックとして、蜂蜜、ミルク、シナモンなどの1つ或いは複数を組み合わせてブロックを形成し、味覚層を形成してもよい。たとえば、図6、7で示されるように、味覚層13の間に溝17を設けて味覚層13をブロックで構成した場合に、ブロック毎に味覚層の種類を変えて構成してもよい。また、スープなどでは、食塩、香辛料など、適宜な一種類又は組み合わせてブロックを複数形成し、味覚層を形成することも好ましい。このように、複数種のブロックから味覚層を形成する場合には、味覚シートを使用し易くなり、また、味覚シートを成形し易くなるため、利点がある。
[1−2−1]第1粘着剤層:
本実施形態における第1粘着剤層は、図3、7に示されるように、基材シート2,12の裏面に形成される層であって、粘着性を備える第1粘着剤層4,14として形成される。この第1粘着剤層は、本実施形態の味覚シートを、珈琲カップ等のカップや、手等の対象物の表面に貼り付けて、その対象物に保持させる役割を果たす。ただし、この保持は、味覚シートの使用後には、前述の対象物から取り外すことができる程度に剥離可能であることが好ましい。
第1粘着剤層の材質としては、従来の粘着剤が使用でき、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤などの、皮膚に対する刺激性のないものが好ましい。また、たとえば、不乾燥性の粘着剤も好ましい。本実施形態における粘着剤層の粘着強度は、再剥離性を考慮して、弱粘着性でも良いが、後述する利用目的に応じて選択されることが好ましい。たとえば、紙コップに使用する場合は、弱粘着タイプでもよい。すなわち、使用目的に応じて適宜糊強度を変えることが好ましい。
第1粘着剤層の形成方法としては、不乾燥性の粘着剤等を基材シート2,12の裏面に塗布する等の方法を挙げることができる。また、基材シートの材質によっては、前述の皮膚に対する刺激性のない粘着剤、或いは、不乾燥性の粘着剤等を含浸させてもよい。ただし、これらの例に限定されるものではなく、公知の手法により第1粘着剤層を形成してもよい。
[1−2−2]第2粘着剤層:
本実施形態における第1粘着剤層は、前述のように、味覚層の下地となる粘着剤からなる層であって、味覚層を基材シートに付着(固着)させるための層である。このような、第2粘着剤層を形成する粘着剤としては、食用の粘着剤が好ましい。この食用の粘着剤層としては、たとえば、食用糊、コンデンスミルクなどを例示できる。また、食用となる各種の接着剤を使用してもよい。たとえば、植物浸出物のアラビアガム、植物抽出物のペクチン等、海草抽出物の寒天、アルギン酸等、細菌および菌類産物のプルラン等、各種デンプン類、蛋白質類等を例示できる。ただし、この例に限定されるものではなく、ある程度の粘性を持ち、接着状態を保ち、かつある程度の適宜に固化するものを選択するとよい。なお、用途や状況に合わせて、適宜公知の粘着剤等を用いて付着(固着)させても良いが、食用のものが使用されることが好ましい。第2粘着剤層上に、味覚層が形成されるためである。
第2粘着剤層の形成方法として、基材シート状に塗布させて層状になるように、第2粘着剤層を形成してもよいし、基材シートに含浸させて第2粘着剤層を形成してもよい。なお、このような方法に限定されるものではなく、公知の手法により第2粘着剤層を形成するものであってもよい。
[1−3]基材シート:
本実施形態における基材シートは、図2及び図3、又は、図6及び図7に示されるように、本実施形態の味覚シート2,12の基材となるシートである。この基材シート2,12の上面には、前述の味覚層3,13が形成され、基材シート2,12の下面には、第1粘着層4,14が形成される。基材シートの形状は、特に限定されない。味覚層を形成しやすくできる、また、味覚シートをたとえば珈琲カップ等に貼り付けた後、安定的に保持させやすくすることができる、平板状に形成されることが好ましい。
基材シートの材質としては、特に限定されるものではないが、味覚層を形成しやすく、味覚シートを安定保持させやすいことから、定着性のある繊維質、粗面のものが選択されることが好ましい。このような材質としては、たとえば、紙、合成樹脂、または不織布等を例示できる。
たとえば、上記実施例で示した、味覚シート1、11における味覚層3、13を、砂糖層とする場合には、砂糖の水溶液等を乾燥させて砂糖層を形成した後、その砂糖層が基材シート1、12上に付着できるように、基材シート2、12はなるべく定着性のある繊維質、粗面のものを選択すると、味覚シートを成形しやすい。また、前述のように、基材シート2、12上面に味覚層3、13を付着する方法として食用糊、粘着層などの第2粘着剤層を形成し、その上に味覚層を塗ったり、載置したりして味覚シートを形成してもよい。
さらに、味覚層には、基材シートの幅方向に向けて少なくとも1以上の溝が形成されていることが好ましい。このように構成されることにより、味覚シートを貼り付ける対象物の形状に応じて、味覚シートの形状を変形しやすくなる。たとえば、珈琲カップの外周面に曲面を備えるものであって、その外周面に、味覚シートを貼り付けて使用する場合には、前述の溝(溝の開口部)を広げるようにして、味覚シートを変形させる。そして、珈琲カップ等の曲面に対応させて、味覚シートを貼り付け、味覚シートを使用することが好ましい。すなわち、味覚層に溝が形成されていると、その溝の開口部が、味覚シートの曲げに応じて広がる。そのため、味覚シートが変形しやすくなる。その結果、味覚シートの変形時に、味覚層に過度な応力が加わることから生じ得る、味覚層のひび割れ、欠け、或いは脱落等の不具合が発生することを防ぐことができる。
このような溝の形状等は、特に限定されるものではない。たとえば、スリット状であってもよいし、V字状であってもよい。具体的には、図6、7に示されるように、味覚層がブッロク状に複数形成され、各ブロックの間に溝が形成されている味覚層を例示できる。なお、溝幅も特に限定されるものではないが、0.5〜3mm程度の溝幅が形成されているものが好ましい。
また、味覚層は、基材シート上に、複数のブロックに分割されて配置され、隣り合うブロックの間には、基材シートが露出するように溝が形成されていることも好ましい形態の一つである。このように、複数のブロックから味覚層が構成され、さらに、隣接するブロック間に溝が形成されると、前述のような不具合を生じさせることを防ぐことができる。したがって、味覚シートを貼り付ける対象物の形状に応じて、柔軟に味覚シートの形状を変形させやすくなり、味覚シートの使い勝手を向上させることができる。加えて、隣接したブロック同士の間に溝が形成されることにより、ブロック同士がくっ付き一体化してしまう等の事態も防ぐことができる。
たとえば、図6、7に示されるように、複数の溝17を設けたものを例示できる。すなわち、本実施形態の他の実施例を示す味覚シート11は、図6に示されるように、本実施形態の味覚シート1と同様に、適宜な材料からなる基材シート12上面に、調味料、たとえば、砂糖、蜂蜜などの甘味料、または塩などの香辛料等を付着(固着)した複数のブロックから味覚層13が設けられている。そして、この味覚層13には、適宜な間隔をあけて基材シートが露出するように溝17が設けられている。このように味覚シートを形成することによって、味覚層13の脱落防止が可能となる。さらに、ブロック毎に複数の異なった味覚を交互に付着させて、間隔をあけて味覚層13を形成でき、個々の趣向に応じた味覚層を形成できる。
また、上記実施形態のように、味覚層13を多数の溝17を介してブロック状に構成したことによって、珈琲カップ20等の曲面に湾曲して貼り付けやすくなる。さらに、剥離紙15を剥がす際、スリット16部で撓ませたりしても、砂糖層などの味覚層13が基材シート12から剥がれにくいようにしている。
[1−4]剥離紙:
本実施形態における剥離紙は、第1粘着剤層を被覆するために備えられるものであり、第1粘着剤層の乾燥を防ぎ、あるいは、珈琲カップ等などの対象物以外に、意図せず貼りつかないようにするために用いられる。
好ましくは、第1粘着剤層を被覆可能であるとともに、前記第1粘着剤層から剥離可能な剥離紙が備えられ、且つ、前記味覚シート毎に包装されていることである。前述のような剥離紙を備える味覚シートが、その味覚シート毎に包装されることによって、使い勝手を向上させることができる。
この剥離紙は、前述した不乾燥性等の第1粘着剤層を、さらに乾燥させ難くするとともに、味覚シートが第1粘着剤層を介して、珈琲カップ等の対象物以外の意図しない物等に、貼り付かないようにするために用いられる。具体的には、図3に示されるように、基材シート2の裏面に、不乾燥性の第2粘着剤層4を設け、さらにこの粘着剤層4を覆う剥離紙5を設けている。なお、剥離紙は、前述のように、意図しない物等に貼り付かせないことが重要となるが、剥離しやすいことも必要となる。そのため、たとえば、図3に示されるように、剥離紙5の中央に、スリット6を設けることによって、剥離紙5を剥離しやすくした。これにより、味覚シートの使用感を向上させることができる。
同様に、図7に示されるように、基材シート12の裏面に、不乾燥性の第1粘着剤層14を設け、さらにこの粘着剤層14を覆う剥離紙15を設けたものも好ましい。さらに、図7に示されるように、剥離紙15の中央には、剥離紙15を剥離しやすくしたスリット16が設けられていると、味覚シートの使用感を向上でき、好ましい。
さらに、前記剥離紙が、前記味覚シートを包装する用紙を兼ねることも好ましい形態の一つである。剥離紙が、味覚シートを包装する用紙を兼ねることによって、味覚シートの構成部材を減少できる。また、生産効率を向上でき、コスト負担を低減できる。また、使用時に生じるゴミなども少なくでき、環境の面からも好ましい。
図を参照しながら、本実施形態の味覚シートの包装について2つの例を挙げて以下説明する。ただし、これらの例に限定されるものではない。
味覚シート1は、付着した調味料等を、味覚層を介して口に含ませるものであるから、そのまま包装等をしない状態で剥き出しのまま商品として提供するには衛生上問題がある。そこで、以下のような包装により、本実施形態の味覚シートが提供されることが好ましい。たとえば、図4、図5に示されるように、袋7で味覚シート1が包装されて提供されたものを例示できる。この包装される袋7は、シート10を2枚用意し、図5に示されるように味覚シート1の上下に重ね、接着部9aで封着して形成する。袋7のシート10は、その内面側がビニール又は、熱硬化型糊コーティングされた内側面8を備えている。具体的には、図5に示されるように、紙面上、上下夫々に手前側から奥まった方向に連続するシート10の間であって、下側に位置するシート10上に味覚シート1を載置し、さらに同様に袋7のシート10の内側面8が内側になるように、下側に位置するシート10の、上側に位置するシート10を重ねる。そして、味覚シート1の周囲を熱圧着し接着部9aを形成し、味覚シート1を包装する。
なお、図示してはいないが、味覚シート1は、図中上下夫々に連続したシート10によって包装され、接着部9aの上下端に切断部を設けて分離切断されることにより、個別の包装状態となった味覚シート1を製造できる。ただし、この例に限定されるものではない。たとえば、上下を分離するための接着部9aに、さらに、ミシン目を付加し、所定単位数ごとにこのミシン目で切断されて包装状態となった味覚シート1が製造されてもよい。このように包装状態の味覚シート1が所定単位ごとにミシン目を介して連続して供給されると、販売に際しての管理も容易になる。
このように、個別の味覚シート1がシート10により包装されて供給された場合、開封の際、この非接着部9bの開口した片を開けば簡単に開封できる。また、包装用のシート10は、図5に示されるように、紙面上、上下夫々に、手前側から奥まった方向に連続したものを使用しているが、図中左右方向にシート10が連続するものであってもよい。この場合は、包装された味覚シート1の両端の接着部9aの間に非接着部9bを形成するなど長手方向に移送しながら処理を繰り返し、この非接着部9bの中間を切断又は、ミシン目を入れて製造していく。
また、味覚シートが、図6、7に示されるような味覚シート11として構成される場合にも前述と同様である。すなわち、この味覚シート11は、付着した調味料等を、味覚層を介して口に含ませるものであるから、そのまま包装等をしない状態で剥き出しのまま商品として提供するには衛生上問題がある。そこで、以下のような包装により、本実施形態の味覚シートが提供されることが好ましい。たとえば、第一の実施例と同様に図8、図9に示す、味覚シート11を包装する方法を示す説明図及び、包装された状態の断面側面説明図に示されるように、袋20で包装されて提供されるものを例示できる。なお、図8の説明図は、味覚シート11をくるむ状態で包装され、上部で閉じ部が形成される袋シートは図示していない。
前述の包装状態(包装における接着)は袋20、味覚シート11、の両端部側が糊19で、又は、あらかじめ第一の実施例と同様に、袋20の内面側18にビニール層などが付加されたシートを使い熱圧着で接着して行われることが好ましい。そして、このシートにより圧着された接着部19aを形成しながら、包装された味覚シートが連続して製造される。そして、この接着部19aと非接着部19bを形成し、切断部19cで順次切断されて、単体の味覚シート11が袋20入りで提供される。
なお、製造の際、袋20入りの味覚シート11の切断部19cは、ミシン目で形成され、前述の味覚シート1と同様に、所定の単位ごとに切断され、所定単位毎に(長手方向に)連続した状態で、味覚シート11が提供されてもよい(図示せず)。また、端部に非接着部19bが形成されているので、開封の際は、ここから開封するとよい。
なお、上記実施例において、味覚シート1、11は、どちらの形態の包装方法でも良い。また、基材シート2、12の裏面に設けた粘着剤層4、14を覆う剥離紙5、15を設けている。ただし、図4で示す包装される袋7のシート10の内面側を、ビニールや樹脂で剥離性のある材質から選択したり、シリコンなどを付加したりした場合には、前記剥離紙5、15を省略して、粘着剤層4、14が形成された基材シート2、12面をシート10内面に対向して仮接着する等して、前述の剥離紙の代用としてもよい。この場合、シート10の内面側のビニールや樹脂、あるいは付加したシリコンなどとの剥離性の程度に合わせて、或いは、基材シート2、12の裏面に設けた粘着剤層4、14の相性をみて、粘着剤の強度や種類を適宜に選択すればよい。
[1−5]カバーシート:
また、味覚層を被覆可能なカバーシートが備えられることが好ましい。さらに、味覚層を被覆可能なカバーシートが備えられるとともに、基材シート上の、味覚層の周囲には、カバーシートを剥離可能に接着する接着部が形成されていることが好ましい。味覚層の酸化などに起因する味劣化を抑制しやすくするためである。さらに、前述の接着部を設けることで、このようなカバーシートを備えやすくできるため好ましい。
次に、味覚シート1や11を包装する代わりに、基材シート2、12の上面に設けた味覚層3、13の上部を覆うカバーシート26について図10に基づいて説明する。便宜上味覚シート1について説明するが、味覚シート11についても同様に実施できるので説明を省略する。基材シート2の上面の、あらかじめ味覚層3の付着位置を除いた周囲の、図中左右端部の剥離剤非塗布部を除いた箇所に、弱剥離剤を塗布した剥離層25を形成する。こうして準備された基材シート2の、前記剥離層25の内側になるように、味覚層3を付着させる。
一方、この味覚層3が付着した基材シート2上面に、前記剥離層25の端部よりも狭い(図中左右端部の内側)パターンで、接着剤層27が形成されたカバーシート26を覆うと、カバーシート26付の味覚シート1が提供できる。カバーシート26を覆う時に真空状態で圧着すると、内部の空気を抜いておけるので酸化が防げる。また、両サイドに接着剤層27が無い非接着部28が設けられているので、開封のときは、ここから剥がして、味覚層3を表出できる。基材シート2における味覚層3の反対側は、接着剤層4が設けられており、第一の実施例と同様なので省略する。
接着剤層27は、接着剤を塗布して形成する代りに、あらかじめ基材シート2上面及び、この基材シート2に対向するカバーシート26面にビニール層が設けられたものを使用し、周囲を熱圧着により接着されるものであってもよい。ただし、この場合、剥がした面がなるべく滑らかな方が良いので、剥離性のあるシートを選択した方がよい。
このように、味覚シート1、11は、このカバーシートを覆った状態であれば、特別な袋に入れずに供給してもよく、適宜な単位で袋詰めしてもよい。あるいは、最初の実施例と同様に単体で袋7、20に入れて供給してもよい。
また、味覚シート1、11は、カバーシートで覆われた状態のものであれば、味覚シート1、11のカバーシートを非接着部26から剥がして取り出し、図1に示されたように最初の実施例と同様に、味覚シートを舐める等して楽しめばよい。さらに、カバーシートと袋7、20を組み合わせたものにおいては、袋7、20の封を切った後、カバーシートを剥がして、同様に使用すればよい。
好ましくは、実施例中、図4、図5、図8、図9で味覚シート1、11を包装する際、袋内部に空気が入ると酸化するので、真空状態で包装するか、酸素以外の公知の酸化防止ガスを充填するとよい。特に真空状態で包装したり、図10も含め、カバーシート26を覆う場合は、味覚層3、13が崩れたり、付着状態が悪くならないように、やわらかめの材質を選択するとよい。
[2]味覚シートの使用方法:
以上のように構成された味覚シート1について、使用状態を図1A、図1B、図1Cに基づいて説明する。まず、味覚シート1の味覚層3を砂糖層で構成した状態の実施例で説明する。図中1Aは珈琲などが入っている紙コップ30であり、袋10の封を切り、味覚シート1を取り出し、剥離紙5のスリット6部分を湾曲させそこから、剥離し、剥離紙5を取り除く。次に、図1Aの紙コップ30の飲み口に沿って、味覚シート1を粘着剤4で貼り付ける。
このようにセットした状態で、味覚層3の砂糖層を舐めながら珈琲を飲むことで、片手で紙コップ30を持ち、舌で砂糖を舐める動作と珈琲を飲む動作がスムーズに行える。味覚が欲しくないときは味覚層の無い所で飲んでもよい(味覚層を舐めずに珈琲を飲んでもよい)。味覚が欲しいときと味覚が欲しくないときと交互に、楽しむことができる。しかも、舌で直接、砂糖の甘味を感じながら、珈琲を楽しめるので、少ない糖分で適度な甘さも感じられ、しかも珈琲自体の風味、香り、味を、損なうことなく健康にやさしい理想的な飲み方が提供できる。
また、図1Bに示す、珈琲が入った陶器製の珈琲カップ40の場合、たとえば、味覚シート11を、味覚シート1と同様に、袋20に設けた19bの非接着部から封を開き、味覚シート11を取り出し、剥離紙15のスリット16部分を湾曲させそこから、剥離し、剥離紙15を取り除く。次に、図1Bの珈琲カップ40の飲み口に沿って、味覚シート11を不乾燥性の粘着剤14で貼り付けるが、この実施例の場合は、味覚層13の間に無数の溝17が設けられているので、たとえば固形化した砂糖やクリームなどを曲面に貼り付けても、剥離層13が剥がれ落ちにくくなる。
さらに、図1Cに示すように味覚シート1、11を自分の手50や腕(まれに医療用などとして唇)などに貼り、ハイキング、山岳、マラソン、労働の疲れたとき、緊急時などに、味覚シート1、11の味覚層3、13を舐めながら体を癒すことができる。また薄く小さいため、携帯にも便利でいつどこでも味覚シートを楽しむことができる。
また、他の実施例として、味覚シート1、11は、袋7、20に入れず、前記基材シート2、12上面に形成された味覚層3、13の少なくとも周囲に適宜な粘着剤層(図10参照)を設け、その上にカバーシート26を設けたものを用いればさらにコンパクトになる。
以下、本考案を実施例によってさらに具体的に説明するが、本考案はこれによって限定されるものではない。また、実施例における各種の評価、測定は、下記方法により実施した。
(官能検査)
次に、当該製造した味覚シートについて、パネラー10人による官能検査を行った。検査方法としては、まず、図1Bに示されるようなカップに、ブラックの珈琲(砂糖を入れていない珈琲)を入れたものを3種類用意した。次に、図1Bに示されるような味覚シートを用意し、前述のブラック珈琲を入れたカップに装着したものを(1)とした。次に、前述のブラック珈琲(砂糖やミルク等の甘味料を入れていない珈琲)を150cc入れたカップに、砂糖7.2g(角砂糖2個分)を溶かしたものを(2)とし、さらに、そのまま砂糖を溶かさないブッラク珈琲を(3)とした。なお、(1)のコーヒーカップに装着した味覚シートに含有される砂糖は、3.6g(角砂糖1個分)である。このように(1)〜(3)の3種類のコーヒーを、10人のパネラーに前述の(3)のブラック珈琲と、(1)、及び(2)を夫々対比しながら交互に試飲してもらい、官能検査を行った。
この評価基準としては、(3)のブラック珈琲に対して、(A)甘味、(B)こく、(C)香り、(D)飲みやすさ、の点から(1)、(2)について採点してもらった。なお、(A)甘味については、「1:非常に良い」、「2:良い」、「3:普通」、「4:甘味が感じられない」、「5:甘すぎる」、の5段階の評価で行った。また、(B)こくについては、「1:変わらず良い」、「2:変わって悪い」の2段階評価で行った。(C)香りについては、「1:非常に良い」、「2:良い」、「3:普通」、「4:悪い」、の4段階評価で行った。さらに、(D)飲みやすさについては、「1:変わらずのみ易い」、「2:飲みにくい」の2段階の評価で行った。
さらに、パネラー1〜5には、砂糖をゾル状にした後、繊維質からなる基材シートの上面に、砂糖をゾル状にして付着させた味覚層を備え、基材シートの裏面に、第1粘着剤層が設けられている、図2に示されるような味覚シート1を使用して、官能検査を行った。また、パネラー6〜10には、砂糖をゾル状にした後、繊維質からなる基材シートの上面に、砂糖をゾル状にしてブロック状にし、付着させた味覚層を備え、基材シートの裏面に、第1粘着剤層が設けられている、図6に示されるような味覚シート11を使用して、官能検査を行った。
Figure 0003163384
表1に示されるように、味覚シートを装着した珈琲カップAの珈琲を試飲したパネラーからは、概ね好評を得ていることがわかる。これに対して、(2)については、ブラック珈琲(珈琲カップC)と比べて、珈琲カップBの珈琲の(A)甘味、(B)こく、(C)香りについて、評価が低いものであった。この結果から、(A)甘味、(B)こく、(C)香り等の風味については、珈琲本来の風味を損なわずに味わいたいといった嗜好性と、個々の味覚に応じて珈琲を味わいたいといった嗜好性の、双方を満たすという意味では、予め砂糖を溶かした珈琲(珈琲カップB)では、個々のニーズを満たさないことが裏づけたれた。この点、味覚シートを用いることによって、双方の嗜好性を満たしていることが裏づけられている。さらに、飲みやすさという点においても、珈琲カップAの珈琲は、珈琲カップB、Cの珈琲とほとんど同様の評価を得ることができた。さらに、珈琲カップAの珈琲では、摂取量も低減できるため、非常に好ましい結果を得ることができた。なお、各パネラーによって使用された、珈琲カップAに装着した味覚シートの味覚層を観察すると、味覚層は、残存していることが確認された。このことから、味覚シートを使用して味覚層を介して砂糖を少量、口に含む(摂取する)のみであっても、従来と同等かそれ以上に甘味等を味わえるものであることが裏づけられた。
本考案によれば、飲み物を入れる対象物に貼り付けて、或いは、手又は腕に貼り付けて使用する味覚シートであって、基材シートの上面に、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料のうち少なくも一種類を付着させた味覚層が設けられているとともに、前記基材シートの裏面に第1粘着剤層が設けられ、第1粘着剤層が前記対象物、手又は腕に、貼り付け取り外し可能な味覚シートとして構成されることにより、飲み物の風味や味を損なわず、さらに、甘味料、香辛料の摂取過多を防ぐことができる味覚シートを提供することにある。加えて、飲み物に個々の趣向に合った風味や味を味わえ、かつスマートに摂取できるだけでなく、甘味料、香辛料の摂取量を少量の摂取に保つことができ、さらに、風味、香り、味を、損なうことなく健康にやさしい理想的な飲み方ができる味覚シートを提供する。とりわけ、携帯に便利で、時と場合を選ばず、甘味料、又は香辛料などの味覚を味わうことができる。特に本考案の味覚シートは、飲み物、食事のときのスープ等、簡単に食器や身体に貼り付けて楽しめ、発想においてもまったく新規で、飲み物自体の風味、香り、味等を損なうことなく、味覚を高め、添加物の過多を無くすことができて、健康上、産業上、極めて有益である。
1,11:味覚シート、2,12:基材シート、3,13:味覚層、4,14:不乾燥性粘着剤層(第1粘着剤層)、5,15:剥離紙、6,16:スリット、17:溝、8,18:接着部、7,20:包装袋、26:カバーシート、30:紙コップ、40:珈琲カップ、50:手。

Claims (8)

  1. 飲み物を入れる対象物に貼り付けて、或いは、手又は腕に貼り付けて使用する味覚シートであって、
    基材シートの上面に、甘味料、香辛料、及び塩を含む調味料のうち少なくとも一種類を付着させた味覚層が設けられているとともに、前記基材シートの裏面に第1粘着剤層が設けられ、
    前記第1粘着剤層が前記対象物、手又は腕に、貼り付け取り外し可能に構成される味覚シート。
  2. 前記味覚層は、前記基材シートの基材に前記調味料のうち少なくとも一種類を含浸させて付着させた複合層として構成されている請求項1に記載の味覚シート。
  3. 前記基材シートと前記味覚層との間には、前記味覚層の下地となる食用の第2粘着剤層が設けられ、
    前記味覚層が、前記第2粘着剤層に付着させて形成されている請求項1に記載の味覚シート。
  4. 前記味覚層には、前記基材シートの幅方向に向けて少なくとも1以上の溝が形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の味覚シート。
  5. 前記味覚層は、前記基材シート上に、複数のブロックに分割されて配置され、隣り合うブロックの間には、前記基材シートが露出するように溝が形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の味覚シート。
  6. 前記第1粘着剤層を被覆可能であるとともに、前記第1粘着剤層から剥離可能な剥離紙が備えられ、且つ、前記味覚シート毎に包装されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の味覚シート。
  7. 前記剥離紙が、前記味覚シートを包装する用紙を兼ねる請求項6に記載の味覚シート。
  8. 前記味覚層を被覆可能なカバーシートが備えられるとともに、
    前記基材シート上の、前記味覚層の周囲には、前記カバーシートを剥離可能に接着する接着部が形成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の味覚シート。
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