JPH07222465A - 磁歪式アクチュエータ - Google Patents

磁歪式アクチュエータ

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JPH07222465A
JPH07222465A JP6008373A JP837394A JPH07222465A JP H07222465 A JPH07222465 A JP H07222465A JP 6008373 A JP6008373 A JP 6008373A JP 837394 A JP837394 A JP 837394A JP H07222465 A JPH07222465 A JP H07222465A
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displacement
magnetic
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magnetic field
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Tadahiko Kobayashi
忠彦 小林
Isao Sakai
勲 酒井
Tomoki Funayama
知己 船山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の方向に変位を発生できる小形の磁歪式
アクチュエータを提供する。 【構成】 それぞれ異なる方向へ変位する複数の磁歪ロ
ッド1と、各々の磁歪ロッド1とともに閉磁気回路を構
成するように配置された磁気回路部材4、5、6と、各
々の磁歪ロッド1に磁界を印加して変位を生じさせる駆
動磁界発生手段2と、閉磁気回路を構成する磁歪ロッド
1にバイアス磁界を印加する互いに同極が対向した1対
の磁石3と、各々の磁歪ロッド1に圧縮応力を印加する
圧縮手段7とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外部磁界の印加により
磁歪を生じる磁性体を備えた、電気−機械変換デバイス
などに最適な磁歪式アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のメカトロニクス分野における急速
な技術向上に伴い、強力な変位、振動または音波を発生
させるために、周波数応答性に優れ、かつ効率のよいア
クチュエータの開発が強く望まれている。また、計測工
学の進歩および精密機械分野の発展に伴い、ミクロンオ
ーダーの微小変位制御が可能なアクチュエータの開発が
要求されている。
【0003】このようなアクチュエータの変位駆動部と
しては、PTZなどの圧電材料に高電圧の制御電圧を印
加する圧電式アクチュエータが従来から知られている。
また、電磁式アクチュエータまたは磁歪式アクチュエー
タも知られている。これらのアクチュエータに用いられ
る材料のうち、磁歪材料は圧電材料より剛性が大きいこ
とから小形化および高出力化に有利であるため、磁歪式
アクチュエータが注目されている。実際に磁歪材料を利
用した装置としては、変位制御アクチュエータ、磁歪振
動子、磁歪センサ、磁歪フィルタ、超音波遅延線などが
知られている。
【0004】磁歪材料としては、Ni基合金、Fe−A
l系合金、Fe−Co系合金、フェライト系酸化物など
が知られている。ただし、これらの磁歪材料は変位の絶
対量が十分でないだけでなく、ミクロンオーダーでの精
密制御の点からも満足し得るものではなかった。これに
対して最近では、上述した磁歪材料に比べ1〜2桁大き
い磁歪値を有する希土類−鉄系超磁歪合金も報告されて
いる。
【0005】本発明者らはすでに特願昭3−10808
9号などにおいて、効率よく高出力が得られる磁歪式ア
クチュエータを開示した。この磁歪式アクチュエータを
図17を参照して説明する。
【0006】図中の101は一端に円板状封じ部102
を有する円筒型ヨークである。円筒型ヨーク101内に
は希土類−鉄系超磁歪合金からなる磁歪ロッド103が
ヨーク101の長手方向に設けられている。磁歪ロッド
103の周囲には磁歪ロッド103を変位させるための
駆動磁界発生用のコイル104が設けられている。円筒
型ヨーク101内において、磁歪ロッド103の長手方
向の両端部にそれぞれスペーサ107を介して円板状の
可動ヨーク105および固定ヨーク106が固定されて
いる。可動ヨーク105および固定ヨーク106の磁歪
ロッド103に対向する面には環状の溝108、109
がそれぞれ形成されており、これらの溝108、109
にはそれぞれ磁気バイアス印加用の環状の永久磁石11
0が設けられている。この場合、1対の永久磁石110
は、磁界の極性の向きが同一になるように、互いに対向
する面が異なる極性となっている。以上の円筒型ヨーク
101、可動ヨーク105、磁歪ロッド103および固
定ヨーク106により閉磁気回路が構成される。可動ヨ
ーク105と円筒型ヨーク101の円板状封じ部102
の間には、例えば弾性体であるシリコーンゴムからなる
環状の圧縮部材111が設けられ、磁歪ロッド103に
所定の圧縮応力を与えている。可動ヨーク105には振
動を伝達するための出力端112が固定されており、こ
の出力端112は円筒型ヨーク101の円板状封じ部1
02に設けられた穴113を通して外部に突出してい
る。
【0007】この磁歪式アクチュエータでは、コイル1
04に制御電流を供給することにより、磁歪ロッド10
3に歪を生じさせ、磁歪ロッド103にスペーサ107
および可動ヨーク105を介して固定された出力端11
3から所定の変位を得る。この際、磁歪ロッド103の
両端部に配設された永久磁石110により磁歪ロッド1
03に変位が最大となるように所定の磁気バイアスを印
加しているので、コイル104に供給する制御電流の正
負に対応する振動を出力端113から発生でき、しかも
コイル104への制御電流と磁歪ロッド103の変位と
の関係を直線的にすることが可能となる。また、円筒型
ヨーク101、可動ヨーク105および固定ヨーク10
6により閉磁気回路を形成しているので、外部に対する
漏れ磁界の発生を抑制でき、投入電力に対する出力効率
を著しく向上できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図17の磁歪
式アクチュエータは、実用化を考慮した場合には改良す
べき点も多い。例えば、複数の方向へ変位を発生させる
アクチュエータを作製しようとすると、図17に示され
るユニットを複数個用いて磁歪ロッドが複数方向へ向か
うように配置することが考えられるが、この場合アクチ
ュエータ全体が大型化する。
【0009】一方、磁歪ロッドに大きな変位を発生させ
るためには、投入電力を増大するかまたはアクチュエー
タ自体を大型化する必要がある。特に、駆動磁界発生用
のコイルに大きな駆動電流を流すとそれに伴う発熱も増
大し、輻射熱によって磁歪ロッド自体の温度が上昇する
ため、熱膨張に起因する変位ドリフトが生じて精密な制
御が困難になる。
【0010】本発明はこれらの問題点を解決するために
なされたものであり、複数の方向に変位を発生できる小
形の磁歪式アクチュエータ、および駆動磁界発生用のコ
イルからの発熱の影響を受けず精密な制御が可能な磁歪
式アクチュエータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段と作用】本願第1の発明の
磁歪式アクチュエータは、磁歪を有する磁性体からな
り、それぞれ異なる方向へ変位する複数の変位発生部材
と、各々の変位発生部材とともに閉磁気回路を構成する
ように配置された磁気回路部材と、各々の変位発生部材
に磁界を印加して変位を生じさせる駆動磁界発生手段
と、互いに同極が対向した1対の磁石からなり閉磁気回
路を構成する変位発生部材にバイアス磁界を印加する磁
気バイアス印加手段と、各々の変位発生部材に圧縮応力
を印加する圧縮手段とを具備したことを特徴とするもの
である。
【0012】本願第2の発明の磁歪式アクチュエータ
は、磁歪を有する磁性体からなり、互いに平行に配置さ
れた1対の変位発生部材と、各々の変位発生部材ととも
に閉磁気回路を構成するように変位発生部材と直交しか
つ互いに平行に配置された1対の磁気回路部材と、各々
の磁気回路部材の周囲に設けられ、磁気回路部材を介し
て各々の変位発生部材に磁界を印加して変位を生じさせ
る駆動磁界発生手段と、閉磁気回路を構成する変位発生
部材にバイアス磁界を印加する磁気バイアス印加手段
と、1対の磁気回路部材の間に連結され、各々の変位発
生部材に圧縮応力を印加する圧縮手段とを具備したこと
を特徴とするものである。
【0013】以下、本発明をより詳細に説明する。本発
明において、磁歪を有する磁性体としてはNi基合金、
Fe−Al系合金、フェライト系酸化物などを用いるこ
とができる。ただし、これらの磁歪材料では絶対変位量
が不十分であるため、希土類金属−遷移金属系金属間化
合物のうちでも特に磁歪量が大きい希土類−鉄系ラーベ
ス型金属間化合物からなる超磁歪材料を用いることが好
ましい。希土類−鉄系ラーベス型金属間化合物は、10
00ppmを超える飽和磁歪(λs )を有することが報
告されている(特公昭61−33892号など)。この
ような超磁歪材料は、一般的に下記(I)式で表され
る。
【0014】 RFez (I) (RはYを含む希土類金属すなわちLa,Ce,Pr,
Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,E
r,Tm,Yb,Lu,Yからなる群より選択される少
なくとも1種であり、1.5≦z≦2.5を満足す
る)。
【0015】なお、希土類金属を2種以上組み合わせる
場合、Tb−Dy,Tb−Ho,Tb−Pr,Sm−Y
b,Tb−Dy−Ho,Tb−Dy−Pr,Tb−Pr
−Hoなどが好ましい。
【0016】本発明に用いられる超磁歪材料では、Fe
の一部をCoで置換してもよい。Feの一部をCoで置
換すると、低温での使用が可能になり、また耐食性も改
善できる。ただし、磁歪特性の観点から、CoによるF
eの置換量は95at%以下であることが好ましい。
【0017】また、Feの一部をMnで置換してもよ
い。Feの一部をMnで置換すると、希土類金属の磁気
異方性が変化し、高磁界だけでなく低磁界においても優
れた磁歪特性を示す。MnによるFeの置換量は0.5
〜50at%であることが好ましい。置換量が0.5a
t%未満では添加効果がなく、置換量が50at%を超
えるとキュリー温度が低下して実用温度領域での磁歪特
性が劣化する。
【0018】さらに、Feの一部を、Ni,Mg,A
l,Ga,Zn,V,Zr,Hf,Ti,Nb,Cu,
Ag,Sn,Mo,Cr,Ta,Pd,In,Sb,I
r,Pt,Au,Pb,Si,Ge,B,P,Cなどの
元素で置換してもよい。これらの元素は、材料強度、耐
食性、飽和磁歪、電気機械結合係数などの向上または弾
性率の調整を目的として添加される。これらの元素によ
るFeの置換量は、Mnによる置換量との合計で0.5
〜50at%であることが好ましい。置換量が0.5a
t%未満では添加効果がなく、置換量が50at%を超
えると磁歪値などの特性が劣化する。
【0019】希土類金属とFeとの原子比zは、1.5
≦z≦2.5に設定される。1.5未満または2.5を
超えると、磁歪特性を担うラーベス相が減少するため十
分な磁歪特性が得られない。zは1.7≦z≦2.2の
範囲がより好ましい。
【0020】これらの超磁歪材料は磁歪の異方性が大き
いため、より大きな磁歪値を示す結晶方位に制御するこ
とが好ましい。具体的には、浮遊帯域溶解法(Floa
ting Zone法、特開昭62−109946号公
報、USP4,609,402)または改良型ブリッジ
マン法(特開昭62−242442号公報、EP28
2,059)を用いて単結晶材または結晶配向材のロッ
ドを作製する。また、変位の発生方向が超磁歪材料の<
111>〜<110>の範囲になるように用いることが
好ましい。これは、超磁歪材料の磁化容易軸方向および
磁歪による変形方向が<111>であることによる。
【0021】本願第1の発明の磁歪式アクチュエータを
構成する各部材について説明する。変位発生部材として
複数のロッド状の磁歪材料はそれぞれ異なる方向へ向か
って変位するように配置される。一般的には、複数の変
位発生部材を仮想的な中心点から外側へ放射状に配置す
る。
【0022】各々の変位発生部材とともに閉磁気回路を
構成するように磁気回路部材を配置する。例えば、放射
状に配置された複数の変位発生部材の中心部に各変位発
生部材に共通の固定ヨークを設け、各変位発生部材の出
力端にそれぞれ可動ヨークを設け、さらにこれらを包囲
するように各変位発生部材に共通の外周ヨークを設け
る。この場合、共通の外周ヨーク、共通の固定ヨーク、
それぞれの変位発生部材、およびそれぞれの可動ヨーク
によって閉磁気回路が構成される。
【0023】変位発生部材である各々の磁歪材料に磁界
を印加して変位を生じさせる駆動磁界発生手段として
は、例えばコイルを挙げることができる。コイルは変位
発生部材の周囲に設けてもよいし、可能であれば上述し
た閉磁気回路の所望の位置に設けてもよい。
【0024】本願第1の発明においては、閉磁気回路を
構成する変位発生部材にバイアス磁界を印加する磁気バ
イアス印加手段として、互いに同極が対向した1対の磁
石を用いることが特徴的である。磁気バイアス印加手段
としては、上述した閉磁気回路に組み込まれた1対の永
久磁石を用いてもよいし、上述した閉磁気回路の所望位
置の周囲に設けた電磁石(コイル)を用いてもよい。磁
気バイアス印加手段となる1対の磁石は、閉磁気回路の
仮想的な中心点に対して対称な位置に、互いに同極が対
向するように配置される。
【0025】各々の変位発生部材に圧縮応力を印加する
圧縮手段としては、板ばね、皿ばね、もしくはコイルス
プリングまたは汎用ゴム、シリコーンゴムなどのゴムも
しくは樹脂からなる弾性部材を用いてもよいし、圧縮応
力を調整するねじなどの機構を用いてもよい。これらの
圧縮手段により磁歪率が最大となるように応力を加え
る。
【0026】以上のような構成を有する本願第1の発明
の磁歪式アクチュエータでは、磁気バイアス印加手段と
なる1対の磁石により、閉磁気回路を構成するいずれの
変位発生部材においてもその変位の方向に沿って磁気バ
イアスが印加される。また、共通の外周ヨーク、共通の
固定ヨーク、それぞれの変位発生部材、およびそれぞれ
の可動ヨークによって閉磁気回路が構成されるので、外
部に対する漏れ磁界の発生を抑制でき、投入電力に対す
る出力効率を著しく向上できる。したがって、それぞれ
異なる方向へ向かって変位するように配置された変位発
生部材によって複数の方向への変位を得ることができ
る。しかも、閉磁気回路を構成する外周ヨークおよび固
定ヨークならびに磁気バイアス印加手段としての1対の
永久磁石を各変位発生部材が共用しているので、アクチ
ュエータ全体を小形化できる。
【0027】なお、複数組の変位発生部材および駆動磁
界発生用のコイルのうち一部について、コイルを駆動磁
界を発生させるために用いるのではなく、磁歪材料の磁
束の変化を検出するためのピックアップコイルとして用
いれば、逆磁歪効果により応力または加速度に比例した
電圧出力を得ることができる。このような構成を採用す
れば、センサ内蔵の磁歪式アクチュエータとして使用す
ることもできる。
【0028】本願第2の発明の磁歪式アクチュエータを
構成する各部材について説明する。変位発生部材として
1対の磁歪材料を互いに平行に配置する。1対の磁歪材
料の磁歪の符号は同一でも異なっていてもよく、所望の
出力形態に応じて適宜選択される。
【0029】各々の変位発生部材とともに閉磁気回路を
構成するように、1対の磁気回路部材を変位発生部材と
直交する方向に、互いに平行になるように配置する。こ
の磁気回路部材を構成する磁性体は、交流の駆動磁界で
制御する場合には損失の少ない材質が好ましく、ケイ素
鋼板で代表されるFe−Si合金の積層体、または高周
波トランスに多用される酸化物磁性体が最適である。
【0030】本願第2の発明においては、駆動磁界発生
手段としてのコイルなどを、各々の磁気回路部材の周囲
に設け、磁気回路部材を介して各々の変位発生部材に磁
界を印加して変位を生じさせることが特徴的である。こ
のとき発生する駆動磁界は、変位発生部材および磁気回
路部材で構成される閉磁気回路を周回する。
【0031】閉磁気回路を構成する変位発生部材にバイ
アス磁界を印加する磁気バイアス印加手段としては、永
久磁石または電磁石(コイル)を所望位置に1個または
複数個設ける。この場合、閉磁気回路を周回する駆動磁
界と同一方向となるように(1対の変位発生部材で互い
に逆方向になるように)バイアス磁界を印加してもよ
い。一方、変位発生部材と平行に磁気バイアス印加用の
磁気回路部材を設け、その周囲にコイルを施すことによ
り、1対の変位発生部材で同方向となるようにバイアス
磁界を印加してもよい。なお、後者のように磁気バイア
ス印加用の磁気回路部材を設けその周囲のコイルにより
直流のバイアス磁界を印加する場合、この磁気回路部材
を構成する磁性体としては、電磁軟鉄を用いることが好
ましい。
【0032】本願第2の発明においては、各々の変位発
生部材に圧縮応力を印加するために、圧縮手段として1
対の磁気回路部材の間に連結されたコイルスプリングま
たは金属もしくは樹脂からなる弾性糸などを用い、磁歪
率が最大となるように応力を加える。
【0033】以上のような構成を有する本願第2の発明
の磁歪式アクチュエータでは、変位発生部材から離れた
独立の磁気回路部材の周囲に設けたコイルにより駆動磁
界を発生させるため、変位発生部材はコイルからの輻射
熱の影響を受けない。このため、変位発生部材の熱膨張
に起因する変位ドリフトを回避でき、より精密なアクチ
ュエータを提供できる。
【0034】また、1対の変位発生部材に同方向に変位
を生じさせる場合、従来と同一の変位を発生させるのに
要する駆動電流を用いて2倍の力を発生させることがで
き、耐荷重性に優れた強力なアクチュエータを実現でき
る。一方、従来と同一の力を発生させようとする場合、
変位発生部材の断面積を2分割しているとみなすことが
でき、比表面積が大きくなることから交流の駆動電流を
印加した場合の渦電流損を低減して高周波下での使用が
可能になる。さらに、1対の変位発生部材に逆方向の変
位を生じさせる場合、1対の変位発生部材を交互に駆動
電流の周波数の2倍の周波数で変位させることができ
る。
【0035】なお、本発明に係る磁歪式アクチュエータ
は、以下に示すように種々の応用または変形が可能であ
る。本発明に係る磁歪式アクチュエータの駆動部(以
下、磁歪ユニットという)を音波発生器に応用する場
合、可動部材として振動に有利な振動体と組み合わせる
必要がある。このような振動体としては、例えば円筒形
状をなすものが用いられる。この場合、磁歪ユニットの
変位方向が円筒型振動体の軸方向となるように配置して
もよいし、円筒型振動体の径方向となるように配置して
もよい。
【0036】まず、磁歪ユニットを円筒型振動体の軸方
向に変位するように配置して円筒型振動体の端面を振動
面とする場合について説明する。この場合、振動面とな
る端面の断面において中心部と外周部との厚さを異なら
せる。振動面の厚さは、中心部よりも外周部の方が薄い
ことが好ましい。これは、外周部の剛性を弱めることに
より、振動面の中心部を効率よく振動させるためであ
る。音圧の観点からは、外周部の厚さをTe、中心部の
厚さをTcとしたとき、Te:Tcを1:1.2〜20
の範囲とすることが好ましい。TcがTeの1.2倍未
満の場合には、中心部と外周部との剛性の差が小さいた
め、音圧が低下する。TcがTeの20倍を超える場合
には、外周部の剛性が低下し、水圧の影響を受けやすく
なるうえ、音波発生機としての信頼性が低下する。
【0037】また、円筒型振動体の内部に空気または不
活性ガスなどの気体層を設けることにより、音圧を向上
させることができる。さらに、円筒型振動体の内部を隔
壁により区画し、一部に液体層を設けて外部の圧力変化
に対応した圧力制御手段としての機能を付加することに
より、内圧を一定に制御することもできる。この場合、
液体層の材料には、絶縁性の観点からシリコーンオイ
ル、ひまし油などを用いることが好ましい。
【0038】次に、磁歪ユニットを円筒型振動体の径方
向に変位するように配置して円筒型振動体の周面を振動
面とする場合について説明する。この場合、円筒型振動
体の外周または内周に長手方向に沿ってスリットを設
け、剛性の小さい部分を形成する。このような構成によ
り、スリット部を中心として剛性の大きい部分を選択的
に効率よく振動させて円筒型振動体の径方向に音波を発
生することができ、無指向性の音波発生器を提供でき
る。このときの厚さの比は、前述した範囲と同様である
ことが好ましい。
【0039】また、円筒型振動体の外周と内周とを非同
心円とすることにより、磁歪ユニットの前後に発生する
振動を非対称にすることができ、指向性を任意に設定で
きる。
【0040】さらに別の構成として、磁歪ユニットの出
力端に弾性部材を介して平板型振動体を固定し、かつ磁
歪ユニットと平板型振動体との間に気体層を設けてもよ
い。このような構成では、振動体の外周部の厚さを調整
して振動の効率を向上させるのと同様の効果が得られ
る。これと同時に、振動体と磁歪ユニットとを独立に構
成でき、気体層および圧力調整手段となる液体層とを分
離できる。また、外周部の剛性を最適に調整することが
比較的容易である。
【0041】本発明においては、変位発生部材として上
述したような希土類−鉄系金属間化合物を用いることが
好ましいが、以下に述べるように高周波領域での渦電流
の影響を低減するために合金を粉砕して樹脂で結合させ
た樹脂結合磁歪材料を用いてもよい。
【0042】すなわち、希土類−鉄系金属間化合物から
なる合金中には、基本的に主相であるRFe2 相とR相
とが存在する(マイナー相としてRFe3 相などが存在
する場合もある)。これらは両相とも導電体であり、数
kHz以上の周波数で振動子として使用した場合、渦電
流の影響により機械的な応答性が低下する。そこで、磁
歪合金粉末を樹脂で結合し、成形時の充填率、成形時の
配向度、磁歪合金の均質性を高めることにより、材料の
変位量を増大させる。
【0043】磁歪合金粉末の成形時の充填率および配向
度を高めるためには、粉末の平均粒度を50〜300μ
mとする。粉末の平均粒度が50μm未満では、プレス
成形時に高圧力が必要となるとともに、粉末の酸化も進
行しやすい。粉末の平均粒度が300μmを超えると磁
歪合金粉末の成形時の配向度が劣化する。
【0044】磁歪合金の均質化を高めるためには、合金
インゴットにAr雰囲気中または真空中において800
℃〜融点未満の温度範囲で0.1〜500時間の熱処理
を施すことが重要となる。
【0045】このような樹脂結合磁歪材料の製造方法に
ついて具体的に説明する。まず、所定量のRおよびF
e、さらに必要に応じてCo,Mnなどを調合し、高周
波誘導溶解などにより溶解する。溶解したインゴットを
Ar雰囲気中または真空中において、800℃〜融点未
満の温度範囲で0.1〜500時間の熱処理を施す。こ
の合金インゴットを、スタンプミル、ディスクミルなど
の粉砕機を使用して平均粒度が50〜300μmとなる
ように粉砕する。この粉砕工程をArガスなどの不活性
ガス雰囲気で行うことにより、粉末の酸化を防止するこ
とができる。なお、この粉末にAr雰囲気中または真空
中において800℃〜融点未満の温度範囲で0.1〜5
00時間の熱処理を施してもよい。この磁歪合金粉末と
バインダーとしてエポキシ樹脂などの樹脂を混合し、磁
場中において所望の形状に成形し、必要に応じてキュア
ー処理を施す。なお、成形時の磁歪粉末の配向度を高め
るためには、印加磁場の強さは800kA/m以上、さ
らに好ましくは100kA/mとする。
【0046】さらに、低周波領域において変位量を増大
させるために、樹脂結合磁歪材料と合金磁歪材料とを組
み合わせてハイブリッド化してもよい。ハイブリッド化
の方法としては、(a)中心部に合金磁歪材料、その周
囲に樹脂結合磁歪材料を配置してロッド状にする場合、
または(b)中心部に樹脂結合磁歪材料、その周囲に合
金磁歪材料を配置してロッド状にする場合のいずれでも
よい(図13図示)。
【0047】本発明の磁歪式アクチュエータにおいて
は、駆動磁界発生用のコイルに流す駆動電流として、主
駆動交流電流とこの主駆動交流電流に対して位相がπ/
2ずれた副駆動交流電流とを用いてもよい。これは、単
一の駆動交流電流を用いると、磁性材料特有の保磁力に
起因して変位にヒステリシスが生じ、電流と変位との関
係において線形性が崩れることから制御が困難となるお
それがある。上述したような2種類の交流電流を用いる
と、このようなヒステリシスを解消することができる。
この場合、2種類の電流が必要になるので、制御性を向
上させるためにはそれぞれ別の電源を用いることが望ま
しい。そこで、駆動磁界発生用のコイルを2重巻きとす
ることが望ましい。さらに、磁気バイアスを印加するた
めにコイルに直流電流を流す場合には、3重巻のコイル
を用いてもよい。また、副駆動電流の振幅は、用いる磁
歪ロッドの特性および周波数に応じて最適化する必要が
あるが、主駆動交流電流の振幅の1/2〜1/3以下で
よい。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 実施例1〜4 以下の実施例1〜4においては本願第1の発明に係る磁
歪式アクチュエータについて説明する。
【0049】実施例1 図1に本実施例における磁歪式アクチュエータを示す。
同図(a)は一部省略して示す横断面図、同図(b)は
縦断面図である。この磁歪式アクチュエータは全体的に
は円盤状をなし、その周面から4本の出力端が突出した
外観を有する。図において、円板状の外周ヨーク4と環
状の周面板9により外殻が形成されている。周面板9に
は後述する出力端が突出するように4つの穴が等間隔を
隔てて設けられている。2枚の円板状の外周ヨーク4の
中央部にはそれぞれSm−Co系の永久磁石3が互いに
N極を対向させて設けられ、これらの永久磁石3の間に
は中心となる固定ヨーク6が設けられている。固定ヨー
ク6から周面板9へ向かって、4本の磁歪ロッド1が互
いに90度の角度をなして4方向へ設けられ、各磁歪ロ
ッド1の周囲には駆動磁界発生用コイル2が設けられて
いる。各磁歪ロッド1の端部にはそれぞれ可動ヨーク5
が固定され、各可動ヨーク5と周面板9との間にはシリ
コーンゴムからなる圧縮部材7が設けられている。各可
動ヨーク5にはそれぞれ出力端8が固定され、これらの
出力端8は周面板9に設けられた穴から突出している。
【0050】磁歪ロッド1は、Tb0.4 Dy0.6 (Fe
0.91Mn0.091.93なる組成の超磁歪材料からなってお
り、ブリッジマン法により製造した<112>配向のイ
ンゴットから、ダイヤモンド加工により成形したもので
ある。磁界発生用駆動コイル2は100ターンの巻線を
施したものである。シリコーンゴムからなる圧縮部材7
により、磁歪ロッド1には約7MPaの圧縮応力が印加
されている。外周ヨーク4、固定ヨーク6、および可動
ヨーク5は電磁軟鉄からなっている。外周ヨーク4、永
久磁石3、固定ヨーク6、磁歪ロッド1、および可動ヨ
ーク5により閉磁気回路が構成されている。永久磁石3
によるバイアス磁界の磁束の経路は図中矢印で示されて
おり、磁歪ロッド1には約24kA/mの磁気バイアス
が印加される。
【0051】本実施例の磁歪式アクチュエータは、4方
向への変位を生じさせることができ、しかも互いに同極
を対向させた1対の永久磁石3と少数のヨーク材のみに
よって磁気バイアスを印加できるので非常に小形であ
る。
【0052】実施例2 図2は本実施例の磁歪式アクチュエータを一部破断して
示す正面図である。この磁歪式アクチュエータは全体的
には円柱状をなし、その端面から2本の出力端が突出し
た外観を有する。図において、中央部に設けられた円筒
ヨーク11、円板状の端面をなす1対の端面ヨーク1
2、およびこれらの間に一体に組込まれた1対の円筒状
の永久磁石3により外殻が構成されている。1対の永久
磁石3としてはアルニコ磁石が用いられ、それぞれ内側
端面がN極、外側端面がS極となるように配置され、互
いにN極どうしが対向している。2つの端面ヨーク12
には、後述する出力端が突出するように穴が設けられて
いる。円筒ヨーク11の中央部には固定ヨーク6が設け
られている。固定ヨーク6から端面へ向かって、2本の
磁歪ロッド1が互いに反対方向へ設けられ、各磁歪ロッ
ド1の周囲には駆動磁界発生用コイル2が設けられてい
る。各磁歪ロッド1の端部にはそれぞれ可動ヨーク5が
固定され、各可動ヨーク5と端面ヨーク12との間には
シリコーンゴムからなる圧縮部材7が設けられている。
各可動ヨーク5にはそれぞれ出力端8が固定され、これ
らの出力端8は端面ヨーク12に設けられた穴から突出
している。
【0053】永久磁石3、円筒ヨーク11、固定ヨーク
6、磁歪ロッド1、可動ヨーク5、および端面ヨーク1
2により閉磁気回路が構成されている。永久磁石3によ
るバイアス磁界の磁束の図中矢印で示される経路を通過
し、磁歪ロッド1に磁気バイアスが印加される。本実施
例の構成により、2方向への変位を生じさせることがで
きる非常に小形な磁歪式アクチュエータを提供できる。
【0054】実施例3 図3は本実施例の磁歪式アクチュエータを一部破断して
示す斜視図である。この磁歪式アクチュエータは全体的
には円盤状の外観を有する。図において、中央部に設け
られた1対の円板状ヨーク13、端面をなす環状の端面
ヨーク14、およびこれらの間に一体に組込まれたラジ
アル着磁した1対の環状の永久磁石3により外殻が構成
されている。永久磁石3としては、Nd−Fe−B系磁
石が用いられ、互いに同極が互いに対向している。端面
ヨーク14の周面の数個所は隅部が肉薄で中央部が肉厚
な皿ばねとなっており、この肉厚部で変位を発生させる
ようになっている。円板状ヨーク13の中央部には、固
定ヨーク6が設けられている。固定ヨーク6から端面ヨ
ーク14の肉厚部へ向かって、複数の磁歪ロッド1が設
けられ、各磁歪ロッド1の周囲には駆動磁界発生用コイ
ル2が設けられている。各磁歪ロッド1の端部にはそれ
ぞれ可動ヨーク5が固定されている。
【0055】永久磁石3、円板状ヨーク13、固定ヨー
ク6、磁歪ロッド1、可動ヨーク5、および端面ヨーク
14、により閉磁気回路が構成されている。永久磁石3
によるバイアス磁界の磁束の図中矢印で示される経路を
通過し、磁歪ロッド1に磁気バイアスが印加される。本
実施例の構成により、複数方向への変位を生じさせるこ
とができる非常に小形な磁歪式アクチュエータを提供で
きる。
【0056】実施例4 図4は本実施例における磁歪式アクチュエータの縦断面
図である。この磁歪式アクチュエータは実施例1のもの
とほぼ同様な外観を有するが、その円筒面から8本の出
力端が突出している。また、構造的にも実施例1のもの
とほぼ同様であるので、図1と同一の部材には同一番号
を付して説明を省略する。2枚の円板状の外周ヨーク4
の間には固定ヨーク6が設けられている。固定ヨーク6
の両端部の周囲には1対のソレノイドコイル15が互い
にN極を対向させて設けられている。固定ヨーク6から
周面板9へ向かって、8本の磁歪ロッド1が互いに45
度の角度をなして8方向へ設けられている。各可動ヨー
ク5にそれぞれ固定された8個の出力端8は周面板9に
設けられた穴から突出している。
【0057】磁歪ロッド1は、Tb0.35Dy0.65Fe
1.95なる組成の超磁歪材料からなっており、ブリッジマ
ン法により製造した<112>配向のインゴットから、
ダイヤモンド加工により成形したものである。磁界発生
用駆動コイル2は850ターンの巻線が施されている。
シリコーンゴムからなる圧縮部材7により、磁歪ロッド
1には約8MPaの圧縮応力が印加されている。外周ヨ
ーク4、固定ヨーク6、磁歪ロッド1、および可動ヨー
ク5により閉磁気回路が構成され、ソレノイドコイル1
5によるバイアス磁界の磁束は図中矢印で示される経路
を通過し、磁歪ロッド1には約24kA/mの磁気バイ
アスが印加される。本実施例では、8方向への変位を生
じさせることができる非常に小形な磁歪式アクチュエー
タを提供できる。
【0058】実施例5〜6 以下の実施例5〜6においては本願第2の発明の磁歪式
アクチュエータについて説明する。
【0059】実施例5 図5は本実施例における磁歪式アクチュエータの正面図
である。図において、1対の磁歪ロッド1が平行に配置
され、それぞれの磁歪ロッド1の両端には1対ずつ永久
磁石3が設けられている。これらの部材は、磁歪ロッド
1に直交し、かつ互いに平行に配置された1対の磁気回
路部材21の間に挟まれている。これらの磁気回路部材
21、永久磁石3、および磁歪ロッド1により閉磁気回
路が形成される。各々の磁気回路部材21の周囲には駆
動磁界発生用コイル22が設けられている。1対の磁気
回路部材21の中央部はコイルスプリングからなる圧縮
部材23により互いに連結されている。一方の磁気回路
部材21には、アクチュエータ全体を固定するための支
持部材24が取付けられている。他方の磁気回路部材2
1には、出力端8を支持するための支持部材25が取付
けられている。
【0060】磁歪ロッド1は、Tb0.35Dy0.65(Fe
0.9 Mn0.05Al0.051.93なる組成の超磁歪材料から
なっており、ブリッジマン法により製造した<112>
配向のインゴットから、ダイヤモンド加工により6mm
径×50mm長に成形したものである。磁気回路部材2
1は1mm厚さのFe−Si合金(珪素鋼板)の積層体
または酸化物磁性体(フェライト)からなる。磁気回路
部材21の周囲の磁界発生用駆動コイル22は500タ
ーンの巻線を施したものである。磁界発生用駆動コイル
22に通電することにより発生する駆動磁界は、磁歪ロ
ッド1および磁気回路部材21などで構成される閉磁気
回路を周回する。永久磁石3はSm−Co磁石からな
り、磁歪率が最大となるように磁歪ロッド1に約20k
A/mの磁気バイアスを印加している。ここで、いずれ
の磁歪ロッド1においても、磁気バイアスの方向と周回
する駆動磁界の方向とが同一方向となるように設定され
ている。磁歪ロッド1には圧縮部材23であるコイルス
プリングにより約7MPaの圧縮応力が印加されてい
る。この圧縮応力は、用いられた超磁歪材料が示す磁歪
の応力依存性から求められる、最大磁歪率が得られる応
力値に相当する。応力依存性は組成または結晶性に依存
するため、最適値を予め求めて圧縮部材23が発生する
圧縮応力を調整する。支持部材24、25は閉磁気回路
に影響を及ぼさない非磁性材質のステンレス鋼からなっ
ている。
【0061】図6に本実施例の磁歪式アクチュエータお
よび従来の磁歪式アクチュエータ(図17図示)につい
て、変位の周波数特性を示す。なお、図中の実施例5A
は本実施例において磁気回路部材として珪素鋼板を用い
た場合、実施例5Bは本実施例において磁気回路部材と
してフェライトを用いた場合である。
【0062】従来例では高周波数になるとともに変位が
急激に減少するが、本実施例の磁歪式アクチュエータは
いずれも高周波数で駆動可能であることがわかる。ま
た、磁気回路部材として珪素鋼板を用いた場合とフェラ
イトを用いた場合とでは、後者の方が高周波特性に優れ
ていることがわかる。
【0063】なお、一方の磁歪ロッドとして正の磁歪特
性を有する超磁歪材料を、他方の磁歪ロッドとして負の
磁歪特性を有する超磁歪材料をそれぞれ用いれば、1対
の磁歪ロッドを交互に変位させることができる。したが
って、それぞれの磁歪ロッドに対応させて出力端を設け
ることにより、2つの出力端から駆動電流の2倍の周波
数で出力を得ることができる。
【0064】また、永久磁石3の代わりに円筒状の永久
磁石を用い、磁歪ロッド1に均一なバイアス磁界を印加
するようにしてもよい。また、磁気回路部材21として
電磁軟鉄を用いることもできる。ただし、この場合には
高周波数下での効率は若干低下する。
【0065】実施例6 図7は本実施例における磁歪式アクチュエータの正面図
である。図において、1対の磁歪ロッド1が平行に配置
され、これらは磁歪ロッド1に直交しかつ互いに平行に
配置された1対の磁気回路部材21の間に挟まれてい
る。これらの磁気回路部材21、および磁歪ロッド1に
より閉磁気回路が形成される。各々の磁気回路部材21
の周囲には駆動磁界発生用コイル22が設けられてい
る。1対の磁気回路部材21の中央部の間には電磁軟鉄
からなる磁気バイアス印加用の磁気回路部材26が設け
られている。磁気バイアス印加用の磁気回路部材26の
周囲には、磁気バイアス印加用のソレノイドコイル27
が設けられている。1対の磁気回路部材21はそれぞれ
の両端部においてコイルスプリングからなる1対の圧縮
部材23により互いに連結されている。一方の磁気回路
部材21には、アクチュエータ全体を固定するための支
持部材24が取付けられている。他方の磁気回路部材2
1には、出力端8を支持するための支持部材25が取付
けられている。
【0066】1対の磁歪ロッド1は異なる材料、すなわ
ち一方は正磁歪のTb0.5 Dy0.5(Fe0.9 Mn
0.11.95なる組成の超磁歪材料、他方はTb0.8 Dy
0.2 (Fe0.9 Mn0.11.93なる組成の超磁歪材料か
らそれぞれなっている。これらの超磁歪材料は、熱流制
御された鋳造法により製造した<110>配向のインゴ
ットから、ダイヤモンド加工により4mm径×30mm
長の棒状に成形したものである。磁界発生用駆動コイル
22に通電することにより発生する駆動磁界は、磁歪ロ
ッド1および磁気回路部材21で構成される閉磁気回路
を周回する。磁気バイアス印加用のソレノイドコイル2
7には直流電流が流され、磁歪ロッド1に約20kA/
mのバイアス磁界を印加している。この場合、各磁歪ロ
ッド1に印加されるバイアス磁界の方向は同方向になっ
ている。前記のように1対の磁歪ロッド1の磁歪の符号
を正および負にしているので、変位する方向が同位相と
なり、アクチュエータとして機能する。
【0067】実施例7〜11 以下の実施例7〜11では、本発明を音波発生器に適用
した例を示す。なお、これらの実施例の音波発生器では
振動体の構成が重要となるので、磁歪ユニットは簡略化
して示すが、磁歪ユニットとして実施例1〜6に記載の
ものを適宜適用できる。
【0068】実施例7 図8に本実施例における音波発生器を示す。同図(a)
は断面図、同図(b)は斜視図である。図において、外
径100mmのAl製円筒型振動体31の振動面となる
端面は厚み分布を持っている。この振動面の断面におけ
る中央部の厚みをTc、外周部の厚みをTeとする。こ
の円筒型振動体31の軸方向に、底板33上に設けられ
た磁気バイアス印加用の永久磁石3、磁歪ロッド1、お
よびその周囲の駆動磁界発生用コイル2からなる磁歪ユ
ニットが、振動面と磁歪ロッド1との間にスペーサ32
を介在させて挿入されている。この磁歪ユニットは振動
面側からのボルト34および底板33側からのボルト3
5により固定され、磁歪ロッド1には約10MPaの圧
縮応力が加えられている。底板33と円筒型振動体31
との間にはOリングを介在させて気密状態を保ってい
る。駆動磁界発生用コイル2の端子は、防水性のコネク
タ36に接続して外部に取り出している。
【0069】磁歪ロッド1は、Tb0.35Dy0.65(Fe
0.91Mn0.05Al0.051.93なる組成の超磁歪材料から
なっており、ブリッジマン法により製造した<112>
配向のインゴットを950℃で10時間の真空中熱処理
を施した後、ダイヤモンド加工により5mm径×40m
m長に成形したものである。磁界発生用駆動コイル2は
500ターンの巻線を施したものである。永久磁石3に
より磁歪ロッドには約300Oeの磁気バイアスが印加
される。円筒型振動体31の内部は1気圧の空気を充填
した気体層となっている。
【0070】振動面のTe:Tcの比を種々変化させた
音波発生器を作製した。また、Te:Tc=1:8で振
動体の内部に空気の代わりに水を充填した音波発生器も
作製した。これらの音波発生器を水中にいれ、水深で3
m下方にハイドロホンを設置して音圧レベルを評価し
た。これらの結果を表1に示す。
【0071】なお、表1中の数値はTe:Tc=1:1
のときの音圧[dB]を基準としたときの差を示してい
る。また、基準音圧は1μPa at 1mとし、周波
数1kHzで2W入力時としている。表1に示されるよ
うに、Te:Tcの比を設定することにより、音圧を調
整することができる。
【0072】
【表1】
【0073】実施例8 図9に本実施例の音波発生器を示す。同図(a)は断面
図、同図(b)は正面図である。図において、円筒型振
動体31は非対称的な肉厚を有し、図中において下部が
厚く、上部が薄くなっている。また、振動体31の側面
外周には、スリット40を設けてその部分の剛性を弱く
している。振動体31の内部にはその径方向に、磁歪ロ
ッド、その両端の永久磁石、さらにそれぞれの永久磁石
の両端の圧縮部材からなる磁歪ユニット30が設けられ
ている。本実施例では振動体31の厚みを非対称にして
いるので、厚い部分がバックマスとなり、薄い部分がよ
り効率的に騒動する。そして、磁歪ユニット30によ
り、円筒型振動体31の径方向に振動が発生し、無指向
性の音波発生器を提供できる。
【0074】実施例9 図10に本実施例の音波発生器の断面図を示す。円筒型
振動体31の外周には90度位相で4個所に、その長手
方向に沿ってスリット40が設けられている。振動体3
1内部にはその径方向に、互いに交差するテンションロ
ッド37の両端に2組ずつの磁歪ユニット30が90度
位相で4組配置され、磁歪ユニット30と振動体31と
の間にはスペーサが設けられている。磁歪ユニット30
の位相とスリット40の位相とは互いに45度ずれてい
る。
【0075】実施例10 図11に本実施例の音波発生器の断面図を示す。円筒型
振動体31の内周の6個所には、その長手方向に沿っ
て、スリット40が設けられている。振動体31内部に
は、中心部に円柱部材38とその周囲にラジアル着磁を
施した環状の永久磁石3が設けられ、永久磁石3と振動
体31との間に放射状に6個の磁歪ロッド1が設けられ
ている。各磁歪ロッド1の周囲には駆動磁界印加用コイ
ル2が設けられている。このような構成により、理想的
な無指向性の音波発生器を提供できる。
【0076】実施例11 図12に本実施例の音波発生器の断面図を示す。円筒型
容器51には、上部には中央部に孔を有する仕切り壁が
設けられ、上端外周部にフランジ部が設けられている。
円筒型容器51の底面には、永久磁石、磁歪ロッド、お
よびその周囲の駆動磁界印加用コイルからなる磁歪ユニ
ット30が収容されている。さらに磁歪ユニット30上
にはスペーサを介してテンションロッド52が設けられ
ている。このテンションロッド52は仕切り壁に設けら
れた孔を貫通して突出し、仕切り壁とテンションロッド
52との間にはOリング53が設けられている。仕切り
壁とフランジ部との間にはシリコーン樹脂製の弾性部材
54を介してAl製の平板型振動体55が設けられてい
る。平板型振動体55の中央部はテンションロッド52
の上端に当接している。平板型振動体55の外周部はフ
ランジ部に取付けられたボルト56で固定されており、
外周部の剛性と磁歪ロッドに与える圧縮応力とが調整さ
れている。したがって、振動体の外周部の厚さを調整し
て振動の効率を向上させる場合と同様な効果が得られ
る。また、仕切り壁より下方は圧力調整手段となる液体
層57、仕切り壁と平板型振動体55との間は気体層5
8となっており、それぞれ容易に独立させることができ
る。
【0077】実施例12〜13 以上の実施例においては磁歪ロッドを希土類−鉄系の超
磁歪合金のみで形成したが、磁歪ロッドとして合金粉末
を樹脂で結合させた樹脂結合磁歪材料、または樹脂結合
磁歪材料と合金磁歪材料とをハイブリッド化したものを
用いてもよい。
【0078】実施例12 まず、原子比でTb0.5 Dy0.5 (Fe0.9 Mn0.1
1.93となるように各元素を配合し、Ar雰囲気中でアル
ミナるつぼを使用して高周波誘導溶解により合金インゴ
ットを得た後、真空中、950℃で10時間の熱処理を
施した。この合金をArガス雰囲気中でスタンプミルに
より平均粒度100μmに粉砕した。得られた粉末に重
量比で2%の一液型エポキシ樹脂を混合し、1200k
A/mの磁界中において500MPaの圧力で磁場中プ
レスを行い、150℃で1時間のキュア処理を施した。
得られた樹脂結合磁歪材料を6mm径×20mmのロッ
ド状に加工して測定試料とした。
【0079】一方、比較のために実施例12と同一形状
の合金ロッドを用意した。 実施例13 ブリッジマン法により作製された原子比でTb0.35Dy
0.65Fe1.93なる組成の合金ロッドを2.5mm径×2
0mm長に加工した。また、実施例12と同様にして作
製した樹脂結合磁歪材料を外径6mm、内径2mm、長
さ20mmに加工した。これらを図13(a)のように
ハイブリッド化して測定試料とした。
【0080】これらの磁歪ロッドについて、室温下で変
位量の周波数特性を評価した。すなわち、磁界印加手段
としてのコイルに正弦波交流を流し、定電流で周波数を
変化させた。変位量は光式変位計を用い、非接触で計測
し、10Hz時の変位量で規格化した。このときの評価
結果を図14に示す。
【0081】図14に示されるように、実施例12、1
3のロッドを用いた場合、低周波数から高周波数までの
広範囲にわたり、変位量がそれほど変化しないことがわ
かる。また、実施例13のロッドを用いた場合、10H
z時の変位量はブリッジマン法により作製した合金ロッ
ドのみの場合の90%を確保することができた。一方、
合金ロッドを用いた場合には、周波数が高くなるととも
に変位量が低下し、その変化量が大きく、振動子などに
応用する場合には必ずしも好ましくない。
【0082】実施例14 以上の実施例においては磁歪ロッドに単一の駆動電流を
印加しているが、本実施例において示すように、主駆動
電流とこの主駆動電流に対して位相がπ/2ずれた副駆
動電流とを用いてもよい。なお、説明を簡単にするため
に、本実施例においては図17に示す従来の磁歪式アク
チュエータを用いて評価を行った。
【0083】磁歪ロッド1として、Tb0.5 Dy0.5
(Fe0.9 Mn0.11.95なる組成を有するものを用い
て図17に示す従来の磁歪式アクチュエータを作製し
た。なお、駆動磁界発生用コイル2は2重巻き構造とな
っており、それぞれ交流電源と接続されている。
【0084】この磁歪式アクチュエータのコイルに、振
幅100mA、周波数1kHzの主駆動交流電流と、こ
の主駆動交流電流に対して位相がπ/2ずれた、振幅3
3mA、周波数1kHzの副駆動交流電流とを印加して
駆動した。このときの変位特性を図15に示す。図15
では電流と変位との関係が良好な線形性を示すことがわ
かる。
【0085】比較のために、この磁歪式アクチュエータ
のコイルに、振幅100mA、周波数1kHzの主駆動
交流電流のみを印加して駆動した。このときの変位特性
を図16に示す。図16では磁性体特有の保磁力に起因
するヒステリシスが現れている。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、複
数の方向に変位を発生できる小形の磁歪式アクチュエー
タ、および駆動磁界発生用のコイルからの発熱の影響を
受けず精密な制御が可能な磁歪式アクチュエータを提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における磁歪式アクチュエー
タの断面図。
【図2】本発明の実施例2における磁歪式アクチュエー
タを一部破断して示す正面図。
【図3】本発明の実施例3における磁歪式アクチュエー
タを一部破断して示す斜視図。
【図4】本発明の実施例4における磁歪式アクチュエー
タの断面図。
【図5】本発明の実施例5における磁歪式アクチュエー
タの正面図。
【図6】本発明の実施例5における磁歪式アクチュエー
タおよび従来の磁歪式アクチュエータについて、変位の
周波数特性を示す図。
【図7】本発明の実施例6における磁歪式アクチュエー
タの正面図。
【図8】本発明の実施例7における音波発生器の断面図
および斜視図。
【図9】本発明の実施例8における音波発生器の断面図
および正面図。
【図10】本発明の実施例9における音波発生器の断面
図。
【図11】本発明の実施例10における音波発生器の断
面図。
【図12】本発明の実施例11における音波発生器の断
面図。
【図13】本発明の実施例13におけるハイブリッド化
した磁歪ロッドの断面図。
【図14】実施例12、13の磁歪ロッドおよび合金の
みからなる磁歪ロッドを用いた場合の変位の周波数依存
性を示す特性図。
【図15】本発明に係る磁歪式アクチュエータを駆動す
るに際し主駆動電流と副駆動電流とを用いた場合の変位
を示す特性図。
【図16】本発明に係る磁歪式アクチュエータを駆動す
るに際し1つの駆動電流のみを用いた場合の変位を示す
特性図。
【図17】従来の磁歪式アクチュエータの断面図。
【符号の説明】
1…磁歪ロッド、2…駆動磁界発生用コイル、3…永久
磁石、4…外周ヨーク、5…可動ヨーク、6…固定ヨー
ク、7…圧縮部材、8…出力端、9…周面板、11…円
筒ヨーク、12…端面ヨーク、13…円板状ヨーク、1
4…端面ヨーク、15…ソレノイドコイル、21…磁気
回路部材、22…駆動磁界発生用コイル、23…圧縮部
材、24、25…支持部材、26…磁気回路部材、27
…ソレノイドコイル、30…磁歪ユニット、31…円筒
型振動体、32…底板、33…スペーサ、34、35…
ボルト、36…コネクタ、37…テンションロッド、3
8…円柱部材、40…スリット、51…円筒型容器、5
2…テンションロッド、53…Oリング、54…弾性部
材、55…平板型振動体、56…ボルト、57…液体
層、58…気体層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁歪を有する磁性体からなり、それぞれ
    異なる方向へ変位する複数の変位発生部材と、各々の変
    位発生部材とともに閉磁気回路を構成するように配置さ
    れた磁気回路部材と、各々の変位発生部材に磁界を印加
    して変位を生じさせる駆動磁界発生手段と、互いに同極
    が対向した1対の磁石からなり閉磁気回路を構成する変
    位発生部材にバイアス磁界を印加する磁気バイアス印加
    手段と、各々の変位発生部材に圧縮応力を印加する圧縮
    手段と、を具備したことを特徴とする磁歪式アクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】 磁歪を有する磁性体からなり、互いに平
    行に配置された1対の変位発生部材と、各々の変位発生
    部材とともに閉磁気回路を構成するように変位発生部材
    と直交しかつ互いに平行に配置された1対の磁気回路部
    材と、各々の磁気回路部材の周囲に設けられ、磁気回路
    部材を介して各々の変位発生部材に磁界を印加して変位
    を生じさせる駆動磁界発生手段と、閉磁気回路を構成す
    る変位発生部材にバイアス磁界を印加する磁気バイアス
    印加手段と、1対の磁気回路部材の間に連結され、各々
    の変位発生部材に圧縮応力を印加する圧縮手段と、を具
    備したことを特徴とする磁歪式アクチュエータ。
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