JP2004140974A - 高透磁率かつ高飽和磁束密度の軟磁性材料を用いた電磁駆動体 - Google Patents
高透磁率かつ高飽和磁束密度の軟磁性材料を用いた電磁駆動体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】電磁石と永久磁石との間の電磁力を利用して、電流によって機械的出力を得る従来の電磁駆動体では、薄型化や小型化がしにくいという課題と共に、運動体の自由度が多く、リニアアクチュエータすなわち直進駆動源としてみた場合には直進性に不安があった。
【解決手段】そこで本発明では、少なくとも磁性体コアないしヨークと、コイルと、一定の方向に磁化された永久磁石とを有する電磁駆動体において、該電磁駆動体の可動部の両端を、一方向の自由運動のみを付与しかつその他の方向の運動を拘束するように支持することにより、可動部の直進性を向上する。さらに、コアないしヨークの材料に高透磁率かつ高飽和密度の軟磁性体を用いることにより、電磁駆動体の小型化を促進する。
【選択図】 図1
【解決手段】そこで本発明では、少なくとも磁性体コアないしヨークと、コイルと、一定の方向に磁化された永久磁石とを有する電磁駆動体において、該電磁駆動体の可動部の両端を、一方向の自由運動のみを付与しかつその他の方向の運動を拘束するように支持することにより、可動部の直進性を向上する。さらに、コアないしヨークの材料に高透磁率かつ高飽和密度の軟磁性体を用いることにより、電磁駆動体の小型化を促進する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気信号を電磁変換により機械運動に変換する機構部を有する変換器に関する発明であり、より詳しくは電気信号を電磁変換によって機械運動に変換する機構部の変換効率を向上する技術および直進性を向上する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電磁駆動体に関する技術を、図3を用いて説明する。図3はコイル移動型(Moving Coil型とも呼ぶ。MC型と略称する。)の電磁駆動体の断面模式図である。筐体31内部に、軟磁性体でできたヨーク32を設置し、ヨーク内面に中空円筒形状の永久磁石33を設置する。永久磁石33は、図3の左右方向すなわち中空円筒形状の半径方向に着磁されている。このような設置を行うとヨーク32永久磁石33とによって磁気回路が形成され、ヨーク32と永久磁石33との隙間には図3の左右方向、すなわち永久磁石の半径方向の磁界が生成される。ヨーク32と永久磁石33の中空部との隙間部分には、中空コイル34を設置する。コイル34に流れる電流の方向は、図3紙面に対して垂直な方向である。このような構成でコイル34に電流を通じると、ヨーク32と永久磁石33とで構成された磁気回路中の磁界からコイル34を流れる電流が力を受ける。このとき電流が磁界から受ける力の向きは図3の上下方向である。この力によりコイル34が図の上下方向に移動する。コイル34を流れる電流の向きと強さに応じてコイル34の受ける力が変化するので、コイル34上に運動体35を固定設置することによって運動体35を動かすことができる。運動体35の端部はダンパ36を介して筺体31に接続する。以上が従来技術によるMC型電磁駆動体の構造である。
【0003】
図3に示したような電磁駆動体においては、ヨーク32には軟磁性金属が用いられることが多い。これは、コイル34に信号電流を通じた場合に、ヨーク32に残留磁化が発生しないことや渦電流損が少ないことが要求されるからである。また、図3の構造の電磁駆動体では、運動体35に非磁性材料を用いることが多い。これは、運動体35によって電磁駆動回路の磁束が影響を受けないようにするための配慮である。また、運動体35と筺体31とをダンパ36を介して接続するのは、運動体35と筺体31との相互原点位置を決定しながらも運動体35の自由運動を厳しく規制しないことを目的としている。
【0004】
このように、従来の電磁駆動体は、電磁石と永久磁石との間の電磁力を利用して、電流によって機械的出力を得ている。すなわちこれらの電磁駆動体は電気信号を機械的信号・運動に変換する変換器と言えるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した電磁駆動体には、薄型化や小型化がしにくいという昔ながらの問題点がある。また、運動体の自由度が多く、リニアアクチュエータすなわち直進駆動源としてみた場合には直進性に不安があった。
【0006】
これらの課題を解決しようとして、最初の課題に対しては、これまでに圧電素子を使う方法やコンデンサの電気力を使う方法などが提案されており、商品として販売されているものもある。
【0007】
しかし、圧電素子を使う方法では、機械的出力の振幅すなわち移動量が非常に小さい。また、基本的には共振駆動であるために、使用可能周波数帯域が狭く、周波数特性も良好とは言い難い。これは、駆動パターンが限定されるという問題点にも直結している。
【0008】
また、コンデンサの電気力を使う方法には、機械的出力の振幅が小さく、かつ移動量に伴って駆動力が変化するという大きな欠点がある。
【0009】
また、2番目の課題に対してはコイル長を長くし、かつコイル面−ヨーク面ギャップを狭くして両面間を潤滑するなどの方法での解決が試みられている。
【0010】
しかし、このような手法では電磁駆動体が大型化することは避けられず、電磁駆動体の小型化に対する大きな障害となっていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
従来の電磁駆動体を薄型化・小型化しにくい原因は二つある。一点は永久磁石の飽和磁束密度と磁性体ヨークの透磁率および保持力の問題である。飽和磁束密度の高い永久磁石は価格が高く、高透磁率でありかつ低保持力であるような適切な磁性体材料がなかったのである。
【0012】
そこで、本発明では電磁駆動体のコアあるいはヨーク用磁性体材料に、高透磁率かつ高飽和磁束密度を有する軟磁性材料を適用することにより、従来技術の問題点を解決しようとしている。
【0013】
従来の軟磁性材料に比して、高透磁率かつ高飽和磁束密度かつ低保磁力である軟磁性材料としては、例えば牧野らの提案しているFe基合金組成物(特願2001−080878)などがある。
【0014】
また、本発明においては電磁駆動体の直進性を高めるために、電磁駆動体の可動部の両端を支持し、電磁駆動体の可動部に一方向の自由運動を付与しかつその他の方向の運動を拘束するように支持する機構を付加することによって、従来技術の問題点を解決しようとしている。
【0015】
【本発明の最適な実施例】
本発明の最適な実施例を図1を用いて説明する。図1は本発明による電磁駆動体の模式図で、断面図である。プラスチック製筺体11内に高透磁率かつ高飽和磁束密度である軟磁性体でできたヨーク12を設置する。ヨーク12の中央部には貫通穴を設けている。ヨーク12の形状は、外径30mmφ、外壁部肉厚3mm、底面部肉厚5mm、内側中空円筒部径10mm、中空部貫通穴径5mm、長さ50mmである。本実施例においてはヨーク12の材料として牧野らが提案しているFe系材料を用いた。材料の磁気特性は周波数1kHzでの透磁率60000、飽和磁束密度1.4T、周波数50Hzでの損失0.10W/kgである。ヨーク12内に中空円筒形状の永久磁石13を設ける。本実施例では永久磁石13として、NdFe系磁石(残留磁束密度1.3T)を使用し、磁石の半径方向すなわち図1の左右方向に着磁している。このような構成を採るとヨーク12と永久磁石13とで閉磁気回路が構成される。このとき、ヨーク12と永久磁石13との間の隙間には、永久磁石13の半径方向すなわち図1の左右方向の磁界が形成される。次に、ヨーク12と永久磁石13との間の隙間にコイル14を設ける。コイル14は、φ0.39mmmエナメル被服線を500ターン巻いて、平均直径12mmに仕上げた。コイル14に流れる電流は、図1の断面においては図1紙面に垂直な方向である。このような構成でコイル14に電流を通じると、ヨーク12と永久磁石13とで構成された磁気回路中の磁界からコイル14を流れる電流が力を受ける。このとき電流が磁界から受ける力の向きは図1の上下方向である。コイル14の片側端面を運動体15と接続固定し、運動体15と筺体11とをダンパ16を介して接続する。さらに、ヨーク12の中央貫通穴に連結片17を通し、連結片17の一端を運動体15に接続固定し、多端をダンパ16を介して筺体11に接続する。運動体15は非磁性体であることが望ましいので真鍮板を用い、ダンパ16には厚さ0.05mmのBe−Cu合金板を蝶バネ形状に加工したものを用いた。また、連結片17にはφ3.0mm、長さ48mmのアルミナセラミック棒を用いた。
【0016】
上記の構成において、コイル14は運動体15と接続固定してあり、運動体15はダンパ16を介して筺体11に接続されている。また、運動体15は接続片17とも接続固定されており、接続片17はダンパ16を介して筺体11と接続されている。したがって、コイル14と運動体15は、それらの両端をダンパ16によって支持される構造となっている。
【0017】
上記の構成の電磁駆動体のコイル14に電流を流すと、ヨーク12と永久磁石13とで構成される磁気回路内の磁界からコイル14の電流が力を受ける。このとき電流が受ける力の向きは図1の上下方向である。コイル14が力を受けると、コイル14と接続固定されている運動体15および接続片17は一体となって運動する。このとき、運動の推進力はコイル14が磁界から受ける力であり、反力はダンパ16から受ける力である。
【0018】
上記のようにして構成した本発明による電磁駆動体の最適な実施例の駆動力と直進性を、従来技術による電磁駆動体と比較測定した。従来技術による電磁駆動体は図5の構成とし、各部寸法は本発明による電磁駆動体の最適な実施例と同一とした。また、従来技術による電磁駆動体のヨーク材料にはケイ素鋼板(Si5%、厚さ1.0mm)積層品を、永久磁石にはNdFe系磁石(残留磁束密度1.3T)を用いた。駆動力は、電磁駆動体の可動部を一定軸方向へ移動させようとしたときの、原点位置における推進力を測定した。直進性の測定は、レーザードップラー測定器(アジレント社)を用いて、電磁駆動体の可動部を一定軸方向に5mm移動させたときに移動方向と直行する方向へのずれ量を測定した。駆動力数値は大きい方が良く、直進性数値は小さい方が直進性が高いことになる。測定の結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
表1から明らかなように、本発明による電磁駆動体と従来技術による電磁駆動体とを同一サイズで比較すると、本発明による電磁駆動体の方が駆動力および直進性の点で優れている。
【0021】
本発明による電磁駆動体の駆動力が優れているのは、ヨーク材料の透磁率と飽和磁束密度が従来技術によるものより高く、その結果として永久磁石の形成する磁束が通りやすくかつ漏洩磁束の少ない磁気回路が形成できたので、コイル付近の磁束密度が従来より向上したからである。ヨーク材料の透磁率と飽和磁束密度が従来より向上したことによって、残留磁束密度の高い永久磁石材料の優れた性能を生かしきれるようになった。
【0022】
また、本発明による電磁駆動体の直進性が優れているのは、電磁駆動体の可動部分の支持構造による。従来技術による電磁駆動体では可動部の支持が1平面内で行われているのに対して、本発明による電磁駆動体では可動部の両端を支持している。この支持方法により、本発明による電磁駆動体では、可動部が特定方向への自由運動を付与されながらも、その他の方向への運動を拘束するような電磁駆動体構造を実現できたのである。
【0023】
なお、本発明の最適な実施例においては、ヨーク12の最適材料として牧野らが提案しているナノ結晶磁性体(Fe系)を用いたが、ヨーク材料はこの材料に限定されない。Co系ナノ結晶磁性体を用いても同様の効果があるし、非晶質軟磁性体の中にも本発明に用いることのできる磁性体材料がある。肝要なのは、高透磁率と高飽和磁束密度という特性を有する軟磁性材料を振動体に用いることである。
【0024】
また、本発明の最適な実施例では、運動体15および接続片17を筺体11に接合する方法として蝶バネ形状のダンパ16を介した接続方法を述べてきたが、これはダンピング性能を正確に把握するために採用した方法であって、これ以外の方法で運動体や接続片と筺体とを接続しても良いことは当然である。例えば蝶バネの代わりにスポンジシートを介しても良いし、軟らかいプラスチック材や薄紙を用いて振動板と筺体とを接続することも可能である。運動体や接続片と筺体との相対原点位置を確保しながらも、振動板の自由振動を厳しく規制しないことが実現できれば、接合方法を限定する必要はないのである。
【0025】
これまでは、本発明の最適な実施形態について述べてきたが、本発明の効果の一部を用いて電磁駆動体を改良する手段とすることも可能である。次節以降、それらの実施例について述べる。
【0026】
【他の実施例】
本発明による電磁駆動体の他の実施例を、図2を用いて説明する。図2は本発明による電磁駆動体の第2の実施例の模式図で、断面図である。プラスチック製筺体21内部に中空円筒状の永久磁石22を設ける。永久磁石22の中空部には、中空円筒形状の軟磁性体コア23に被覆電線を巻きつけてコイル24としたものを設置する。コイル24を流れる電流の向きは、図2断面においては紙面に垂直な方向である。筺体21の片側面に、運動体25をダンパ26を介して接続する。運動体25には接続片27を固定接続し、接続片27は軟磁性体コア23の中空部を通じて、運動体25と反対側の筺体21面にダンパ26を介して接続する。したがって、運動体25と接続片27とが本電磁駆動体の可動部であり、可動部の両端がダンパを介して筺体21に接続された構造である。
【0027】
本発明による電磁駆動体の第2の実施例では、永久磁石22にNdFe系永久磁石(残留磁束密度1.3T)を用い、外径20mmφ、内径10mmφ、長さ30mmとした。着磁方向は長手方向すなわち図2の上下方向である。軟磁性体コア23には牧野らが提案しているナノ結晶磁性体(Fe系)を用い、直径5mm、長さ35mmとした。軟磁性体コア23上に形成したコイル24は、エナメル被覆線(φ0.39mm)を400ターン巻いて平均直径7mm、長さ20mmとした。運動体25には牧野らが提案しているナノ結晶磁性材を、φ15mm、厚さ0.5mmに積層加工したものを用いた。また、ダンパ26にはBe−Cu板(0.05mm厚)を蝶バネ形状に加工したものを用いた。
【0028】
上記のようにして構成した電磁駆動体は、形式的にはブザーに用いられることの多い形式である。この形式の電磁駆動体は、永久磁石とコイルおよびコアの作る磁界によって運動体に発生する磁化が、磁界に引き付けられる力を駆動源としている。したがって、運動体25には軟磁性特性を有する材料を用いることが望ましい。少なくとも運動体25に非磁性体を用いることはできない。この点、本発明の最適な実施例の電磁駆動体が、電流が磁界から受ける力(ローレンツ力)を駆動源としていることとは原理的に異なっており、両者は駆動方式の異なる電磁駆動体であると言える。
【0029】
図2のコイル24に電流を通じない状態では、運動体25は永久磁石22に引き寄せられる力とダンパ26のバネ力がつりあう地点で停止している。コイル24に電流を通じると、コイル24を流れる電流によって軟磁性体コア23付近に新たな磁界が発生する。このとき発生する磁界の方向は図2の上下方向であるから、永久磁石22による磁界と電流による磁界とが運動体25付近で強めあったり弱めあったりする。運動体25付近の磁界強度の変化によって、運動体25は磁界から受ける力とダンパ26から受ける力のつりあう地点へと移動する力を受ける。以上に述べたようにして、本発明の第2の実施例の電磁駆動体での駆動力が発生する。
【0030】
本発明の第2の実施例でも、高透磁率かつ高飽和磁束密度である軟磁性材料をコア材に用いており、可動部支持構造も本発明の最適な実施例と同じである。本発明の第2の実施例による電磁駆動体においては、本発明の最適な実施例と同等の直進性および従来技術による電磁駆動体と同等の駆動力が得られた。
【0031】
本発明の第2の実施例における駆動力は、本発明の最適な実施例に比べると小さい。これは、本発明の最適な実施例における駆動源が電流が磁界から受ける力(ローレンツ力)であるのに対して、第2の実施例では電流によって磁界を形成し、その磁界の効果で磁化を駆動するために変換ロスがあることが最大の要因である。
【0032】
しかし、本発明の第2の実施例の形態においては、各部品の小型化が容易であり、かつ部品製造も簡単であると言う大きな長所がある。たとえば、軟磁性体の成形加工を比較しても、ヨーク形状とコア形状では加工の容易さに大きな差がある。工業的に見た場合、これは本発明の優位点の一つと言える。
【0033】
【発明の効果】
これまで述べてきたように、本発明によれば電磁駆動体の小型化、高推力化が促進できるだけでなく、駆動時の直進性向上が可能である。このことは、今後の工業における精密化、高精細化の方向に合致しており、実用性と有益性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う電磁駆動体の最適な実施例の模式図で、断面図である。
【図2】本発明に従う電磁駆動体の他の実施例の模式図で、断面図である。
【図3】従来技術による電磁駆動体の模式図で、断面図である。
【符号の説明】
11 筺体
12 ヨーク(軟磁性体)
13 永久磁石
14 コイル
15 運動体
16 ダンパ
17 接続片
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気信号を電磁変換により機械運動に変換する機構部を有する変換器に関する発明であり、より詳しくは電気信号を電磁変換によって機械運動に変換する機構部の変換効率を向上する技術および直進性を向上する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電磁駆動体に関する技術を、図3を用いて説明する。図3はコイル移動型(Moving Coil型とも呼ぶ。MC型と略称する。)の電磁駆動体の断面模式図である。筐体31内部に、軟磁性体でできたヨーク32を設置し、ヨーク内面に中空円筒形状の永久磁石33を設置する。永久磁石33は、図3の左右方向すなわち中空円筒形状の半径方向に着磁されている。このような設置を行うとヨーク32永久磁石33とによって磁気回路が形成され、ヨーク32と永久磁石33との隙間には図3の左右方向、すなわち永久磁石の半径方向の磁界が生成される。ヨーク32と永久磁石33の中空部との隙間部分には、中空コイル34を設置する。コイル34に流れる電流の方向は、図3紙面に対して垂直な方向である。このような構成でコイル34に電流を通じると、ヨーク32と永久磁石33とで構成された磁気回路中の磁界からコイル34を流れる電流が力を受ける。このとき電流が磁界から受ける力の向きは図3の上下方向である。この力によりコイル34が図の上下方向に移動する。コイル34を流れる電流の向きと強さに応じてコイル34の受ける力が変化するので、コイル34上に運動体35を固定設置することによって運動体35を動かすことができる。運動体35の端部はダンパ36を介して筺体31に接続する。以上が従来技術によるMC型電磁駆動体の構造である。
【0003】
図3に示したような電磁駆動体においては、ヨーク32には軟磁性金属が用いられることが多い。これは、コイル34に信号電流を通じた場合に、ヨーク32に残留磁化が発生しないことや渦電流損が少ないことが要求されるからである。また、図3の構造の電磁駆動体では、運動体35に非磁性材料を用いることが多い。これは、運動体35によって電磁駆動回路の磁束が影響を受けないようにするための配慮である。また、運動体35と筺体31とをダンパ36を介して接続するのは、運動体35と筺体31との相互原点位置を決定しながらも運動体35の自由運動を厳しく規制しないことを目的としている。
【0004】
このように、従来の電磁駆動体は、電磁石と永久磁石との間の電磁力を利用して、電流によって機械的出力を得ている。すなわちこれらの電磁駆動体は電気信号を機械的信号・運動に変換する変換器と言えるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した電磁駆動体には、薄型化や小型化がしにくいという昔ながらの問題点がある。また、運動体の自由度が多く、リニアアクチュエータすなわち直進駆動源としてみた場合には直進性に不安があった。
【0006】
これらの課題を解決しようとして、最初の課題に対しては、これまでに圧電素子を使う方法やコンデンサの電気力を使う方法などが提案されており、商品として販売されているものもある。
【0007】
しかし、圧電素子を使う方法では、機械的出力の振幅すなわち移動量が非常に小さい。また、基本的には共振駆動であるために、使用可能周波数帯域が狭く、周波数特性も良好とは言い難い。これは、駆動パターンが限定されるという問題点にも直結している。
【0008】
また、コンデンサの電気力を使う方法には、機械的出力の振幅が小さく、かつ移動量に伴って駆動力が変化するという大きな欠点がある。
【0009】
また、2番目の課題に対してはコイル長を長くし、かつコイル面−ヨーク面ギャップを狭くして両面間を潤滑するなどの方法での解決が試みられている。
【0010】
しかし、このような手法では電磁駆動体が大型化することは避けられず、電磁駆動体の小型化に対する大きな障害となっていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
従来の電磁駆動体を薄型化・小型化しにくい原因は二つある。一点は永久磁石の飽和磁束密度と磁性体ヨークの透磁率および保持力の問題である。飽和磁束密度の高い永久磁石は価格が高く、高透磁率でありかつ低保持力であるような適切な磁性体材料がなかったのである。
【0012】
そこで、本発明では電磁駆動体のコアあるいはヨーク用磁性体材料に、高透磁率かつ高飽和磁束密度を有する軟磁性材料を適用することにより、従来技術の問題点を解決しようとしている。
【0013】
従来の軟磁性材料に比して、高透磁率かつ高飽和磁束密度かつ低保磁力である軟磁性材料としては、例えば牧野らの提案しているFe基合金組成物(特願2001−080878)などがある。
【0014】
また、本発明においては電磁駆動体の直進性を高めるために、電磁駆動体の可動部の両端を支持し、電磁駆動体の可動部に一方向の自由運動を付与しかつその他の方向の運動を拘束するように支持する機構を付加することによって、従来技術の問題点を解決しようとしている。
【0015】
【本発明の最適な実施例】
本発明の最適な実施例を図1を用いて説明する。図1は本発明による電磁駆動体の模式図で、断面図である。プラスチック製筺体11内に高透磁率かつ高飽和磁束密度である軟磁性体でできたヨーク12を設置する。ヨーク12の中央部には貫通穴を設けている。ヨーク12の形状は、外径30mmφ、外壁部肉厚3mm、底面部肉厚5mm、内側中空円筒部径10mm、中空部貫通穴径5mm、長さ50mmである。本実施例においてはヨーク12の材料として牧野らが提案しているFe系材料を用いた。材料の磁気特性は周波数1kHzでの透磁率60000、飽和磁束密度1.4T、周波数50Hzでの損失0.10W/kgである。ヨーク12内に中空円筒形状の永久磁石13を設ける。本実施例では永久磁石13として、NdFe系磁石(残留磁束密度1.3T)を使用し、磁石の半径方向すなわち図1の左右方向に着磁している。このような構成を採るとヨーク12と永久磁石13とで閉磁気回路が構成される。このとき、ヨーク12と永久磁石13との間の隙間には、永久磁石13の半径方向すなわち図1の左右方向の磁界が形成される。次に、ヨーク12と永久磁石13との間の隙間にコイル14を設ける。コイル14は、φ0.39mmmエナメル被服線を500ターン巻いて、平均直径12mmに仕上げた。コイル14に流れる電流は、図1の断面においては図1紙面に垂直な方向である。このような構成でコイル14に電流を通じると、ヨーク12と永久磁石13とで構成された磁気回路中の磁界からコイル14を流れる電流が力を受ける。このとき電流が磁界から受ける力の向きは図1の上下方向である。コイル14の片側端面を運動体15と接続固定し、運動体15と筺体11とをダンパ16を介して接続する。さらに、ヨーク12の中央貫通穴に連結片17を通し、連結片17の一端を運動体15に接続固定し、多端をダンパ16を介して筺体11に接続する。運動体15は非磁性体であることが望ましいので真鍮板を用い、ダンパ16には厚さ0.05mmのBe−Cu合金板を蝶バネ形状に加工したものを用いた。また、連結片17にはφ3.0mm、長さ48mmのアルミナセラミック棒を用いた。
【0016】
上記の構成において、コイル14は運動体15と接続固定してあり、運動体15はダンパ16を介して筺体11に接続されている。また、運動体15は接続片17とも接続固定されており、接続片17はダンパ16を介して筺体11と接続されている。したがって、コイル14と運動体15は、それらの両端をダンパ16によって支持される構造となっている。
【0017】
上記の構成の電磁駆動体のコイル14に電流を流すと、ヨーク12と永久磁石13とで構成される磁気回路内の磁界からコイル14の電流が力を受ける。このとき電流が受ける力の向きは図1の上下方向である。コイル14が力を受けると、コイル14と接続固定されている運動体15および接続片17は一体となって運動する。このとき、運動の推進力はコイル14が磁界から受ける力であり、反力はダンパ16から受ける力である。
【0018】
上記のようにして構成した本発明による電磁駆動体の最適な実施例の駆動力と直進性を、従来技術による電磁駆動体と比較測定した。従来技術による電磁駆動体は図5の構成とし、各部寸法は本発明による電磁駆動体の最適な実施例と同一とした。また、従来技術による電磁駆動体のヨーク材料にはケイ素鋼板(Si5%、厚さ1.0mm)積層品を、永久磁石にはNdFe系磁石(残留磁束密度1.3T)を用いた。駆動力は、電磁駆動体の可動部を一定軸方向へ移動させようとしたときの、原点位置における推進力を測定した。直進性の測定は、レーザードップラー測定器(アジレント社)を用いて、電磁駆動体の可動部を一定軸方向に5mm移動させたときに移動方向と直行する方向へのずれ量を測定した。駆動力数値は大きい方が良く、直進性数値は小さい方が直進性が高いことになる。測定の結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
表1から明らかなように、本発明による電磁駆動体と従来技術による電磁駆動体とを同一サイズで比較すると、本発明による電磁駆動体の方が駆動力および直進性の点で優れている。
【0021】
本発明による電磁駆動体の駆動力が優れているのは、ヨーク材料の透磁率と飽和磁束密度が従来技術によるものより高く、その結果として永久磁石の形成する磁束が通りやすくかつ漏洩磁束の少ない磁気回路が形成できたので、コイル付近の磁束密度が従来より向上したからである。ヨーク材料の透磁率と飽和磁束密度が従来より向上したことによって、残留磁束密度の高い永久磁石材料の優れた性能を生かしきれるようになった。
【0022】
また、本発明による電磁駆動体の直進性が優れているのは、電磁駆動体の可動部分の支持構造による。従来技術による電磁駆動体では可動部の支持が1平面内で行われているのに対して、本発明による電磁駆動体では可動部の両端を支持している。この支持方法により、本発明による電磁駆動体では、可動部が特定方向への自由運動を付与されながらも、その他の方向への運動を拘束するような電磁駆動体構造を実現できたのである。
【0023】
なお、本発明の最適な実施例においては、ヨーク12の最適材料として牧野らが提案しているナノ結晶磁性体(Fe系)を用いたが、ヨーク材料はこの材料に限定されない。Co系ナノ結晶磁性体を用いても同様の効果があるし、非晶質軟磁性体の中にも本発明に用いることのできる磁性体材料がある。肝要なのは、高透磁率と高飽和磁束密度という特性を有する軟磁性材料を振動体に用いることである。
【0024】
また、本発明の最適な実施例では、運動体15および接続片17を筺体11に接合する方法として蝶バネ形状のダンパ16を介した接続方法を述べてきたが、これはダンピング性能を正確に把握するために採用した方法であって、これ以外の方法で運動体や接続片と筺体とを接続しても良いことは当然である。例えば蝶バネの代わりにスポンジシートを介しても良いし、軟らかいプラスチック材や薄紙を用いて振動板と筺体とを接続することも可能である。運動体や接続片と筺体との相対原点位置を確保しながらも、振動板の自由振動を厳しく規制しないことが実現できれば、接合方法を限定する必要はないのである。
【0025】
これまでは、本発明の最適な実施形態について述べてきたが、本発明の効果の一部を用いて電磁駆動体を改良する手段とすることも可能である。次節以降、それらの実施例について述べる。
【0026】
【他の実施例】
本発明による電磁駆動体の他の実施例を、図2を用いて説明する。図2は本発明による電磁駆動体の第2の実施例の模式図で、断面図である。プラスチック製筺体21内部に中空円筒状の永久磁石22を設ける。永久磁石22の中空部には、中空円筒形状の軟磁性体コア23に被覆電線を巻きつけてコイル24としたものを設置する。コイル24を流れる電流の向きは、図2断面においては紙面に垂直な方向である。筺体21の片側面に、運動体25をダンパ26を介して接続する。運動体25には接続片27を固定接続し、接続片27は軟磁性体コア23の中空部を通じて、運動体25と反対側の筺体21面にダンパ26を介して接続する。したがって、運動体25と接続片27とが本電磁駆動体の可動部であり、可動部の両端がダンパを介して筺体21に接続された構造である。
【0027】
本発明による電磁駆動体の第2の実施例では、永久磁石22にNdFe系永久磁石(残留磁束密度1.3T)を用い、外径20mmφ、内径10mmφ、長さ30mmとした。着磁方向は長手方向すなわち図2の上下方向である。軟磁性体コア23には牧野らが提案しているナノ結晶磁性体(Fe系)を用い、直径5mm、長さ35mmとした。軟磁性体コア23上に形成したコイル24は、エナメル被覆線(φ0.39mm)を400ターン巻いて平均直径7mm、長さ20mmとした。運動体25には牧野らが提案しているナノ結晶磁性材を、φ15mm、厚さ0.5mmに積層加工したものを用いた。また、ダンパ26にはBe−Cu板(0.05mm厚)を蝶バネ形状に加工したものを用いた。
【0028】
上記のようにして構成した電磁駆動体は、形式的にはブザーに用いられることの多い形式である。この形式の電磁駆動体は、永久磁石とコイルおよびコアの作る磁界によって運動体に発生する磁化が、磁界に引き付けられる力を駆動源としている。したがって、運動体25には軟磁性特性を有する材料を用いることが望ましい。少なくとも運動体25に非磁性体を用いることはできない。この点、本発明の最適な実施例の電磁駆動体が、電流が磁界から受ける力(ローレンツ力)を駆動源としていることとは原理的に異なっており、両者は駆動方式の異なる電磁駆動体であると言える。
【0029】
図2のコイル24に電流を通じない状態では、運動体25は永久磁石22に引き寄せられる力とダンパ26のバネ力がつりあう地点で停止している。コイル24に電流を通じると、コイル24を流れる電流によって軟磁性体コア23付近に新たな磁界が発生する。このとき発生する磁界の方向は図2の上下方向であるから、永久磁石22による磁界と電流による磁界とが運動体25付近で強めあったり弱めあったりする。運動体25付近の磁界強度の変化によって、運動体25は磁界から受ける力とダンパ26から受ける力のつりあう地点へと移動する力を受ける。以上に述べたようにして、本発明の第2の実施例の電磁駆動体での駆動力が発生する。
【0030】
本発明の第2の実施例でも、高透磁率かつ高飽和磁束密度である軟磁性材料をコア材に用いており、可動部支持構造も本発明の最適な実施例と同じである。本発明の第2の実施例による電磁駆動体においては、本発明の最適な実施例と同等の直進性および従来技術による電磁駆動体と同等の駆動力が得られた。
【0031】
本発明の第2の実施例における駆動力は、本発明の最適な実施例に比べると小さい。これは、本発明の最適な実施例における駆動源が電流が磁界から受ける力(ローレンツ力)であるのに対して、第2の実施例では電流によって磁界を形成し、その磁界の効果で磁化を駆動するために変換ロスがあることが最大の要因である。
【0032】
しかし、本発明の第2の実施例の形態においては、各部品の小型化が容易であり、かつ部品製造も簡単であると言う大きな長所がある。たとえば、軟磁性体の成形加工を比較しても、ヨーク形状とコア形状では加工の容易さに大きな差がある。工業的に見た場合、これは本発明の優位点の一つと言える。
【0033】
【発明の効果】
これまで述べてきたように、本発明によれば電磁駆動体の小型化、高推力化が促進できるだけでなく、駆動時の直進性向上が可能である。このことは、今後の工業における精密化、高精細化の方向に合致しており、実用性と有益性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う電磁駆動体の最適な実施例の模式図で、断面図である。
【図2】本発明に従う電磁駆動体の他の実施例の模式図で、断面図である。
【図3】従来技術による電磁駆動体の模式図で、断面図である。
【符号の説明】
11 筺体
12 ヨーク(軟磁性体)
13 永久磁石
14 コイル
15 運動体
16 ダンパ
17 接続片
Claims (4)
- 少なくとも磁性体コアないしヨークと、コイルと、一定の方向に磁化された永久磁石とを有する電磁駆動体において、該電磁駆動体の可動部の両端が、一軸方向の自由運動を付与されその他の方向の運動を拘束するように支持されていることを特徴とする電磁駆動体。
- 可動部の両端が蝶バネもしくは直動ベアリングによって支持されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動体。
- 磁性体コアないしヨークが高透磁率かつ高飽和磁束密度の軟磁性材料の成形体もしくはその積層体あるいはその焼結体であって、かつ該軟磁性材料は、周波数1kHzにおける透磁率が10000以上、飽和磁束密度が1.4T以上、かつ周波数50Hzにおける磁心損失が0.15W/kg以下であるFe基合金組成の軟磁性材料であることを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動体。
- 磁性体コアの形状が円柱状、円筒状、円盤状、リング状、角柱状、角筒状もしくはドーナツ状あるいはそれらの複合形状のいずれかであること特徴とする請求項1に記載の電磁駆動体。
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2002
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