JPH07221070A - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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JPH07221070A
JPH07221070A JP834894A JP834894A JPH07221070A JP H07221070 A JPH07221070 A JP H07221070A JP 834894 A JP834894 A JP 834894A JP 834894 A JP834894 A JP 834894A JP H07221070 A JPH07221070 A JP H07221070A
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etching
sulfur
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substrate
etched
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JP834894A
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Shingo Kadomura
新吾 門村
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強誘電体薄膜を用いた半導体装置の電極等に
用いる、白金層の異方性ドライエッチング方法を提供す
る。 【構成】 S2 2 等プラズマ中に遊離のイオウを放出
しうるハロゲン化イオウ系化合物を含むエッチングガス
を用いて、基板温度を特定範囲に加熱制御しつつPt系
金属層3をドライエッチングする。 【効果】 イオウあるいはポリチアジル等のイオウ系化
合物の堆積を側壁保護膜6として利用するので、異方性
が向上する。特定温度範囲の基板加熱を行うので実用的
なエッチングレートが得られる。エッチング終了後は側
壁保護膜を基板加熱により昇華除去するのでパーティク
ル汚染の虞れがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPt(白金)金属層のド
ライエッチング方法に関し、特にたとえば半導体装置の
電極配線等に用いるPt金属層の異方性ドライエッチン
グ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、64Mビット以降のDRAM等、
次世代LSIに対する誘電体材料として、チタン酸鉛
〔PbTiO3 〕あるいはPZT〔Pb(Zr,Ti)
3 〕、PLZT〔(Pb,La)(Zr,Ti)
3 〕等のPZT系強誘電体薄膜を利用する動向があ
る。これら材料の強誘電性を利用し、DRAMのキャパ
シタ絶縁膜として、またMISトランジスタの絶縁膜に
利用したMFSトランジスタとして、あるいは分極反転
特性を利用して大容量不揮発性メモリへの展開、さらに
は焦電性を利用した赤外線センサへの利用等が考えられ
ている。これら強誘電体デバイスの実用化には特性に優
れた強誘電体薄膜の形成方法もさることながら、強誘電
体薄膜への電極パターニング方法についても検討の余地
が大きい。
【0003】従来より、PZT系等の強誘電体薄膜への
電極材料として、その特性の安定性からPt金属を用い
るのが一般的である。このPt金属層のパターニング
は、王水を用いたウェットエッチングか、Ar等の希ガ
スを用いたイオンミリングが主流である。
【0004】しかしながら、ウェットエッチングにおい
てはレジスト密着性やサイドエッチングの問題、さらに
は他のドライプロセスとの整合性の問題がある。またイ
オンミリングにおいては、下地強誘電体薄膜のダメージ
や、パターニングされたPt電極配線やレジスト側壁へ
のスパッタ再付着膜の等、解決すべき問題点がある。後
者の再付着への対策として、特開平5−109668号
公報には、Arイオンビームの入射角度を変えて多段階
エッチングする方法が開示されている。この方法によれ
ばPtの再付着は防止できるが、異方性形状を得ること
が出来ない。また特開平5−21405公報には、付着
してしまったPtの側壁膜をジェットスクラバ等高圧力
噴水と綿状のローラブラシで物理的に除去する方法が開
示されている。この方法によれば異方性形状を保ったパ
ターニングが可能である。しかし、ミクロに見ればPt
の再付着側壁膜の破断面が新たに形成され、パターン形
状の悪化が懸念されるし、後処理ではあるがウェットプ
ロセスを併用するのであるから、やはりドライプロセス
との整合性が悪い。綿状ローラによるダメージやパーテ
ィクル汚染の点も未解決である。
【0005】一方、側壁保護膜の利用による異方性ドラ
イエッチングの試みも提案されている。例えば、199
3年春季第30回応用物理学関係連合講演会講演予稿集
講演番号30a−ZE−3には、HBr/CH4 混合ガ
ス系によるマグネトロンRIEを用いたプロセスの報告
がある。また同様のガス系により、ECRプロセスエッ
チング装置を用いた例がMicro Process
Conference予稿集B−7−5 P.146
(1993)に掲載されている。いずれの例も、対レジ
ストマスク選択比と異方性形状確保のため、カーボン系
ポリマを堆積するCH4 ガスを添加しており、パーティ
クル汚染や再現性低下の虞れが残る。また、エッチング
レートも20nm/分程度と小さい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、PZT系等の強誘電体薄膜等への電極材料として有
望なPt金属層の異方性エッチング方法を提供すること
である。
【0007】また本発明の課題は、対下地層との選択比
に優れ、下地ダメージや下地スパッタによる再付着のな
いPt金属層の異方性エッチング方法を提供することで
ある。また同時にマスク層との選択比にも優れ、マスク
後退やパターン変換差のないPt金属層の異方性エッチ
ング方法を提供することである。
【0008】さらに本発明の課題は、実用的なエッチン
グレートを確保した上で、Pt金属層の異方性エッチン
グ方法を提供することである。
【0009】さらにまた本発明の課題は、パーティクル
汚染の少ない、再現性に優れたPt金属層の異方性エッ
チング方法を提供することである。本発明の上記以外の
課題は、本願明細書中での説明により明らかにされる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のPt金属層のド
ライエッチング方法は、上記課題を解決するために提案
するものであり、被エッチング基板を90℃以下に制御
しつつ、放電電離条件下でプラズマ中に遊離のイオウを
放出しうるハロゲン化イオウ系化合物を含むエッチング
ガスにより、被エッチング基板上にイオウを堆積させな
がらエッチングするものである。
【0011】また本発明のPt金属層のドライエッチン
グ方法は、被エッチング基板を150℃以下に制御しつ
つ、放電電離条件下でプラズマ中に遊離のイオウを放出
しうるハロゲン化イオウ系化合物を含むエッチングガス
と、チッ素系ガスを含むエッチングガスにより、被エッ
チング基板上に窒化イオウ系化合物を堆積させながらエ
ッチングするものである。
【0012】さらに本発明のPt金属層のドライエッチ
ング方法は、被エッチング基板を400℃以下に制御し
つつ、放電電離条件下でプラズマ中に遊離のイオウを放
出しうるハロゲン化イオウ系化合物と、NH3 を含むエ
ッチングガスにより、被エッチング基板上に硫化アンモ
ニウム系化合物を堆積させながらエッチングするもので
ある。
【0013】本発明で用いるところの、放電電離条件下
でプラズマ中に遊離のイオウを放出しうるハロゲン化イ
オウ系化合物としては、Xでハロゲン元素を表した場
合、X/S比が6未満のSX系ガス、例えばS2 2
SF2 、SF4 、S2 10、S 2 Cl2 、S3 Cl2
SCl2 、S2 Br2 、S3 Br2 およびSBr2 を単
独または組み合わせて使用できる。フッ化イオウ系化合
物としてよく知られているSF6 ガスは、F/S比が6
であり、放電電離条件下でプラズマ中に遊離のイオウを
放出することはなく、本発明の趣旨には適合しない。
【0014】また本発明で用いるところのチッ素系ガス
は、N2 、NF3 およびN2 4 を単独または組み合わ
せて使用できる。
【0015】
【作用】本発明のポイントは、放電電離条件下でプラズ
マ中に遊離のイオウを放出しうるハロゲン化イオウ系化
合物を用いるとともに、被エッチング基板の特定の温度
制御を行う点にある。すなわち、反応性エッチングの形
で揮発性生成物ないしは昇華性生成物としてPtのハロ
ゲン化物をで形成して、これを反応系外に除去しながら
エッチングするのである。Ptのハロゲン化物のうち、
PtF6 はmp=57.6℃と低いので、フッ化イオウ
系ガスは特に好適に用いられるが、他のハロゲン化イオ
ウ系ガスも減圧雰囲気中では昇華性、ないしは熱分解後
に昇華性のPt化合物を形成することから、充分に使用
可能である。なお、上記PtF6 の融点のデータは、C
RC Press社刊行によるHandbook of
Chemistry and Phisics,71
st.Edition(1990−1991)によるも
のである。
【0016】本発明の2番目のポイントは、Pt系金属
層上にイオウあるいは窒化イオウ系化合物、硫化アンモ
ニウム系化合物等のイオウ系化合物をを被エッチング基
板に堆積しつつ、すなわちPt金属層のエッチングと、
イオウないしはイオウ化合物の堆積との競合反応を利用
しつつエッチングするところにある。このプロセスにお
いては、Pt系金属層の表面に堆積したイオウないしイ
オウ系化合物は入射イオンにより速やかにスパッタされ
るのでPt系金属層のエッチングが進行するが、レジス
トマスクやエッチングが進行しつつあるPt系金属層の
側壁には堆積膜が形成され、ラジカル反応によるサイド
エッチを防止する。
【0017】イオウないしイオウ系化合物を被エッチン
グ基板上に堆積するには、被エッチング基板の特定の温
度制御が必要となる。具体的には、イオウは90℃以
下、窒化イオウ系化合物では150℃以下、そして硫化
アンモニウム系化合物にあっては400℃以下である。
これら被エッチング基板の加熱温度制御により、Pt系
金属層の実用的なエッチング速度が実現される。制御温
度の下限は、特に制限を設けるものではないが、エッチ
ングレートとの兼ね合いを考慮すると、上限制御温度か
らあまり低い温度設定は好ましくない。
【0018】ところで、上記窒化イオウ系化合物として
は、一般式(SN)x で表されるポリチアジルが代表的
なものである。ポリチアジルの生成機構としては、ハロ
ゲン化イオウ系化合物の放電解離によりプラズマ中に生
じるSと、窒素系ガスの放電解離によりプラズマ中に生
成するNとが結合し、まずチアジル(N≡S)が形成さ
れる。このものは、分子中に不対電子を持っているので
容易に重合し、(SN)2 を、さらにこの(SN)2
20℃で重合を繰り返して(SN)4 、(SN)x とな
る。(SN)x すなわちポリチアジルは安定な物質であ
り、150℃程度迄は分解しない。本発明では被エッチ
ング基板を150℃以下に制御しているので(SN)x
を側壁保護膜として利用できるのである。
【0019】また、もう一つのイオウ系化合物である硫
化アンモニウム系化合物は、ハロゲン化イオウ系化合物
の放電解離によりプラズマ中に生じるSと、NH3 とが
反応して形成され、一硫化アンモニウム(NH4 2
が代表的な化合物であるが、他にポリ硫化アンモニウム
(NH4 2 x 等が混在する。 これら硫化アンモニ
ウム系化合物は、400℃迄は分解昇華しないので、側
壁保護膜としての利用が可能である。
【0020】本発明のもう一つのポイントは、Pt系金
属層のエッチングが終了後、被エッチング基板を加熱し
て、被エッチング基板上に堆積したイオウまたはイオウ
系化合物を昇華または分解昇華することにより、被エッ
チング基板上から除去する点にある。加熱温度は、エッ
チング時の基板制御温度の上限を越えた温度に設定すれ
ばよい。またPt系金属層のエッチング終了後、アッシ
ングによりレジストマスクを除去するプロセスを用いる
場合には、アッシングにより、あるいはアッシング時の
基板加熱により、イオウまたはイオウ系化合物を除去す
ることも可能である。これにより、パーティクルレベル
の悪化による基板汚染の懸念のない清浄なプロセスが実
現できる。
【0021】イオウの堆積を側壁保護膜として利用し、
多結晶シリコン層等の異方性エッチングを行う提案を、
本発明者らは例えば月刊セミコンダクターワールド誌1
993年1月号、140〜144ページ(プレスジャー
ナル社刊)に発表している。本発明は、このプロセスを
特定の温度制御と組み合わせてPt系金属層のエッチン
グに応用して好結果を収めたことに発想を得たものであ
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき説明す
る。以下の実施例では、すべて基板バイアス印加型EC
Rプラズマエッチング装置を用いたが、他のエッチング
装置を適宜使用可能なことは言うまでもない。
【0023】実施例1 本実施例は、強誘電体薄膜上のPt系金属層をS2 2
ガスでエッチングした例であり、図1を参照しながら説
明する。まず、図1(a)に示すように、Siウェハ等
の基板1上に例えばPZT等からなる強誘電体膜2とP
t系金属層3を順次スパッタリングにより形成する。次
に一例として化学増幅系3成分ネガ型レジストであるS
AL−601を1μm塗布し、KrFエキシマレーザリ
ソグラフィにより0.35μm幅のレジストマスク4を
パターニングする。
【0024】次に、一例として下記条件によりPt系金
属層3のエッチングを行う。 S2 2 流量 20 sccm H2 流量 5 sccm ガス圧力 1.3 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 150 W(2MHz) 基板温度 80 ℃ 上記ガスのうち、H2 は直接エッチングに寄与するもの
ではないが、水素ラジカル(H* )を生成し、S2 2
から生じるF* を補足しHFのかたちでエッチング系外
に除去する役割を担う。つまり、反応系内のラジカル性
を低下することにより、イオウの堆積を促進する。もち
ろん、S2 2 単独でエッチングを進めてもよい。
【0025】上記エッチング条件により、Pt系金属層
3のエッチングが進行する。エッチングが進むPt系金
属層3とレジストマスク4の側壁にはイオウの側壁保護
膜6が付着形成され、サイドエッチが防止される結果、
図1(b)に示されるようにPt系金属層パターン3a
が形成される。エッチングレートは40nm/分であっ
た。その後、被エッチング基板を90℃を超える加熱処
理を施すと側壁保護膜6は昇華し、被エッチング基板上
にはイオウの痕跡は残らなかった。レジストパターン4
をレジスト剥離液で除去し、図1(c)に示すように寸
法変換差のない0.35μmの幅を有するPt系金属層
パターン3aが異方性よく形成された。
【0026】実施例2 本実施例は、同じくPZT等からなる強誘電体薄膜2上
のPt系金属層3aをS2 2 とN2 の混合ガスでエッ
チングした例であり、これも図1を参照しながら説明す
る。
【0027】図1(a)に示す被エッチング基板は、実
施例1と同じであり、ここ迄のプロセスは説明を省略す
る。つぎに、この被エッチング基板に、一例として下記
条件でエッチングを施す。 S2 2 流量 20 sccm N2 流量 10 sccm ガス圧力 1.3 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 150 W(2MHz) 基板温度 140 ℃ 上記ガスのうち、N2 は直接エッチングに寄与するもの
ではないが、N* を生成し、S2 2 から生じるSと結
合して、ポリチアジル(SN)x 等の窒化イオウ系化合
物を形成する。
【0028】上記エッチング条件の採用により、Pt系
金属層3のエッチングが進行する。エッチングが進むP
t系金属層3とレジストマスク4の側壁にはポリチアジ
ルを始めとする窒化イオウ系化合物の側壁保護膜6が付
着形成され、サイドエッチが防止される結果、図1
(b)に示されるようにPt系金属層パターン3aが形
成される。エッチングレートは50nm/分であった。
その後、被エッチング基板を150℃を超える加熱処理
を施すと側壁保護膜6は昇華し、被エッチング基板上に
は窒化イオウ系化合物の痕跡は残らなかった。レジスト
パターン4をレジスト剥離液で除去し、図1(c)に示
すように寸法変換差のない0.35μmの幅を有するP
t系金属層パターン3aが異方性よく形成された。本実
施例では、被エッチング基板温度を140℃に設定した
ので、先の実施例1よりもエッチングレートが上昇し、
また側壁保護膜として強固なポリチアジルを使用するの
で、異方性形状にはいささかの劣化も見られなかった。
【0029】実施例3 本実施例は、PLZT等からなる強誘電体薄膜2上のP
t系金属層3aをS2Cl2 とN2 の混合ガスでエッチ
ングした例であり、再び図1を参照しながら説明する。
【0030】図1(a)に示す被エッチング基板は、強
誘電体薄膜2としてスパッタリングにより形成したPL
ZTを採用した他は実施例1と同じであり、ここ迄のプ
ロセスは説明を省略する。つぎに、この被エッチング基
板に、一例として下記条件でエッチングを施す。 S2 Cl2 流量 20 sccm N2 流量 10 sccm ガス圧力 1.3 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 200 W(2MHz) 基板温度 140 ℃ 上記ガスのうち、N2 は直接エッチングに寄与するもの
ではないが、N* を生成し、S2 Cl2 から生じるSと
結合して、ポリチアジル(SN)x 等の窒化イオウ系化
合物を形成する。
【0031】上記エッチング条件の採用により、Pt系
金属層3のエッチングが進行する。Ptの塩化物は、一
例としてPtCl3 のmpが1気圧で435℃と高い
が、減圧雰囲気中ではこの被エッチング基板温度でも充
分エッチングは可能である。エッチングレートが若干低
下する分は、実施例2より基板バイアスを高めに設定す
ることによりカバーする。エッチングが進むPt系金属
層とレジストマスク4の側壁にはポリチアジルを始めと
する窒化イオウ系化合物の側壁保護膜6が付着形成さ
れ、サイドエッチが防止される結果、図1(b)に示さ
れるようにPt系金属層パターン3aが形成される。本
実施例もエッチングレートは50nm/分であった。そ
の後、被エッチング基板を150℃を超える温度でアッ
シングすると、レジストマスク4と共に側壁保護膜6は
除去され、SN系化合物の痕跡は残らなかった。もちろ
ん、実施例2と同様に側壁保護膜6を昇華除去してから
レジストマスク4を剥離液で除去するなり、アッシング
除去してもよい。この結果、図1(c)に示すようにパ
ターンシフトのない0.35μmの幅を有するPt系金
属層パターン3aが異方性よく形成された。
【0032】実施例4 本実施例は、PLZT等からなる強誘電体薄膜2上のP
t系金属層3aをS2Br2 とN2 の混合ガスでエッチ
ングした例であり、再度図1を参照しながら説明する。
【0033】図1(a)に示す被エッチング基板は、実
施例3と同じであり、ここ迄のプロセスは説明を省略す
る。つぎに、この被エッチング基板に、一例として下記
条件でエッチングを施す。 S2 Br2 流量 20 sccm N2 流量 10 sccm ガス圧力 1.3 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 200 W(2MHz) 基板温度 140 ℃ 上記ガスのうち、N2 は直接エッチングに寄与するもの
ではないが、N* を生成し、S2 Br2 から生じるSと
結合して、ポリチアジル(SN)x 等の窒化イオウ系化
合物を形成する。
【0034】上記エッチング条件の採用により、Pt系
金属層3のエッチングが進行する。Ptの臭化物は、P
tBr2 とPtBr4 が代表的であるが、それぞれ25
0℃と180℃で分解し除去しうる。エッチングレート
が若干低下する分は、実施例2より基板バイアスを高め
に設定することによりカバーすることにより、45nm
/分のレートが得られた。エッチングが進むPt系金属
層3とレジストマスク4の側壁にはポリチアジルを始め
とする窒化イオウ系化合物の側壁保護膜6が付着形成さ
れ、サイドエッチが防止される結果、図1(b)に示さ
れるようにPt系金属層パターン3aが形成される。そ
の後、被エッチング基板を150℃を超える温度でアッ
シングすると、レジストマスク4と共に側壁保護膜6は
除去され、パーティクルレベルの悪化の懸念はない。こ
の結果、図1(c)に示すように寸法シフトのない0.
35μmの幅を有するPt系金属層パターン3aが異方
性よく形成された。
【0035】実施例5 本実施例は、PZT等からなる強誘電体薄膜2上のPt
系金属層3aを無機マスクを用いてS2 Cl2 とNH3
の混合ガスでエッチングした例であり、図2を参照しな
がら説明する。
【0036】まず、図2(a)に示すように、Siウェ
ハ等の基板1上に例えばPZT等からなる強誘電体膜2
とPt系金属層3を順次スパッタリングにより形成す
る。次に一例として0.2μmの厚さのSiO2 膜を同
じくスパッタリングにより形成した後、0.35μm幅
の所望の形状にパターニングして無機マスク5を形成す
る。
【0037】次に、一例として下記条件によりPt系金
属層3のエッチングを行う。 S2 Cl2 流量 20 sccm NH3 流量 10 sccm ガス圧力 1.3 Pa マイクロ波パワー 1200 W(2.45GHz) RFバイアスパワー 200 W(2MHz) 基板温度 400 ℃ 上記ガスのうち、NH3 は直接エッチングに寄与するも
のではないが、S2 Cl 2 から生じる遊離のイオウと反
応し、硫化アンモニウム系化合物を被エッチング基板上
に形成する。
【0038】上記エッチング条件により、Pt系金属層
3のエッチングが進行する。エッチングが進むPt系金
属層3と無機マスク5の側壁には強固な硫化アンモニウ
ム系化合物の側壁保護膜6が付着形成される結果、40
0℃の高温エッチング条件にもかかわらずサイドエッチ
が防止され、図2(b)に示されるようにPt系金属層
パターン3aが形成される。エッチングレートは100
nm/分以上の値が得られた。その後、被エッチング基
板に減圧雰囲気下で400℃を超える加熱処理を施すと
側壁保護膜は昇華し、被エッチング基板上には硫化アン
モニウム系化合物の痕跡は残らなかった。無機マスク5
を公知のウェットエッチングやプラズマエッチングで除
去すると、図2(c)に示すように0.35μmの幅を
有するPt系金属層パターン3aが異方性よく形成され
た。
【0039】以上、本発明を5例の実施例により説明し
たが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0040】例えば、Pt金属層として、純Ptを想定
して説明したが、Pt系合金層、Ptシリサイド層であ
ってもよい。また密着層、バリア層、反射防止膜層とし
てTi、TiW、TiSix 、TiN、TiON等他の
材料層との積層構造を採用してもよい。
【0041】また、ハロゲン化イオウ系ガスとしてS2
2 、S2 Cl2 、S2 Br2 を代表して用いたが、S
2 、SF4 、S2 10、S3 Cl2 、SCl2 、S3
Br 2 およびSBr2 ガスであっても同様の効果を発揮
する。これらはいずれも放電電離条件下で遊離のイオウ
をプラズマ中に放出しうる化合物である。なお、H2
とハロゲン系ガスの混合ガスであっても、プロセス条件
の選択によりこれらハロゲン化イオウ系ガスと同様の効
果を期待できる。
【0042】窒素系ガスとしてN2 を代表にとりあげた
が、他にN2 4 、NF3 の使用も可能である。同じ窒
素系ガスであっても、NH3 は硫化アンモニウム系化合
物を生成することは前述の説明の通りである。
【0043】ハロゲン化イオウ系ガスから生成するハロ
ゲンラジカルを補足し、イオウの堆積を促進する目的
で、実施例1ではH2 を添加したが、他にH2 S、Si
4 、Si2 6 等のH系ガスを添加してもよい。もち
ろん添加しなくてもエッチングクの進行には支障ない。
【0044】その他、被処理基板の冷却効果を得る目的
や、希釈効果あるいは放電の安定化等のために、He、
Ar等の希ガスを添加してもよい。
【0045】エッチング装置として、ECRプラズマエ
ッチング装置を用いたが、これは基板ステージの温度制
御機構を有する平行平板型RIE装置、マグネトロンR
IE装置等、他の方式のエッチング装置の使用も可能で
ある。
【0046】強誘電体薄膜として、PZT、PLZTを
例示したが、SrTiO3 等各種強誘電体材料ないしT
2 5 等他の高誘電体材料を使用できる。また、Pt
系金属層を化合物半導体デバイスやシリコンデバイス等
の各種電極として使用する場合に本発明を適用出来るこ
とは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のドライエッチング方法によれば、実用的なエッチング
レートを確保しつつ、Pt金属層の異方性ドライエッチ
ングを達成できる。
【0048】また本発明のドライエッチングは下地やエ
ッチングマスクとの選択比に優れるので、下地ダメージ
がなく、下地スパッタによる再付着の問題がない。また
マスク後退も防止できるのでパターン変換差のないエッ
チングが可能である。
【0049】側壁保護膜として異方性エッチングに寄与
したイオウないしイオウ系化合物は、エッチング終了後
の加熱により簡単に昇華除去でき、あるいはアッシング
を用いても完全に除去できるので、パーティクルレベル
の悪化の懸念はない。
【0050】本発明は基本的にドライプロセスであるの
で、前後の工程との整合性についても優れる。以上、本
発明のドライエッチング方法は、強誘電体薄膜を用いる
半導体デバイスのみならず、各種電子デバイスの電極配
線材料としてのPt金属層の実用化に極めて有用な加工
方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1、2、3および4
を、その工程順に説明するための概略断面図であり、
(a)は下地基板上に強誘電体薄膜とPt系金属層を順
次形成し、この上に所望の形状のレジストマスクを形成
した状態であり、(b)は側壁保護膜を堆積しつつPt
系金属層のエッチングが終了した状態、(c)は側壁保
護膜とレジストマスクを除去してPt系金属層パターン
が完成した状態である。
【図2】本発明を適用した実施例5を、その工程順に説
明するための概略断面図であり、(a)は下地基板上に
強誘電体薄膜とPt系金属層を順次形成し、この上に所
望の形状の無機マスクを形成した状態であり、(b)は
側壁保護膜を堆積しつつPt系金属層のエッチングが終
了した状態、(c)は側壁保護膜と無機マスクを除去し
てPt系金属層パターンが完成した状態である。
【符号の説明】
1 基板 2 強誘電体薄膜 3 Pt系金属層 3a Pt系金属層パターン 4 レジストマスク 5 無機マスク 6 側壁保護膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被エッチング基板を90℃以下に制御し
    つつ、放電電離条件下でプラズマ中に遊離のイオウを放
    出しうるハロゲン化イオウ系化合物を含むエッチングガ
    スにより、被エッチング基板上にイオウを堆積させなが
    ら、Pt金属層をエッチングすることを特徴とする、P
    t金属層のドライエッチング方法。
  2. 【請求項2】 被エッチング基板を150℃以下に制御
    しつつ、放電電離条件下でプラズマ中に遊離のイオウを
    放出しうるハロゲン化イオウ系化合物を含むエッチング
    ガスと、チッ素系ガスを含むエッチングガスにより、被
    エッチング基板上に窒化イオウ系化合物を堆積させなが
    ら、Pt金属層をエッチングすることを特徴とする、P
    t金属層のドライエッチング方法。
  3. 【請求項3】 被エッチング基板を400℃以下に制御
    しつつ、放電電離条件下でプラズマ中に遊離のイオウを
    放出しうるハロゲン化イオウ系化合物と、NH 3 を含む
    エッチングガスにより、被エッチング基板上に硫化アン
    モニウム系化合物を堆積させながら、Pt金属層をエッ
    チングすることを特徴とする、Pt金属層のドライエッ
    チング方法。
  4. 【請求項4】 放電電離条件下でプラズマ中に遊離のイ
    オウを放出しうるハロゲン化イオウ系化合物は、S2
    2 、SF2 、SF4 、S2 10、S2 Cl2 、S3 Cl
    2 、SCl2 、S2 Br2 、S3 Br2 およびSBr2
    からなる群のうちから選択される少なくとも一種である
    ことを特徴とする、請求項1、2および3記載のドライ
    エッチング方法。
  5. 【請求項5】 チッ素系ガスは、N2 、NF3 およびN
    2 4 からなる群のうちから選択される少なくとも一種
    であることを特徴とする、請求項2記載のドライエッチ
    ング方法。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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