JPH0722092B2 - エツチング特性に優れた電解コンデンサ用アルミニウム電極箔及びその製造方法 - Google Patents

エツチング特性に優れた電解コンデンサ用アルミニウム電極箔及びその製造方法

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JPH0722092B2
JPH0722092B2 JP27051486A JP27051486A JPH0722092B2 JP H0722092 B2 JPH0722092 B2 JP H0722092B2 JP 27051486 A JP27051486 A JP 27051486A JP 27051486 A JP27051486 A JP 27051486A JP H0722092 B2 JPH0722092 B2 JP H0722092B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、エッチング特性に優れた電解コンデンサ用
アルミニウム電極箔及びその製造方法に関する。
従来の技術 電解コンデンサ用電極材として一般に用いられるアルミ
ニウム箔には、その実効面積を拡大して単位面積当りの
静電容量の増大するため、一般に電気化学的あるいは化
学的エッチング処理が施される。従来このエッチング性
能の向上を目的として、アルミニウムより貴な金属、例
えばPb、Bi、B等をアルミニウム箔に添加せしめたり、
あるいは該金属を箔表面に付着せしめたりして強制的に
エッチング核を形成することや、アルミニウム箔の結晶
方位を(100)にそろえてまっすぐなエッチングピット
を形成せしめるために、アルミニウム箔を真空中で高温
加熱処理すること等が行われている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、エッチング核形成用の金属をアルミニウ
ム箔に添加したり、箔表面に付着せしめたりする方法で
は、該金属を箔表面に均一分散状態に存在せしめること
が困難で、エッチング核の数が少ないものとなったり、
逆にエッチング核が一部に集中して局部的な溶解が生じ
たりする結果、良好なエッチング性能が得られず、ひい
ては充分な静電容量が得られないという欠点があった。
しかも前記金属をアルミニウム箔表面に付着させる方法
では、アルミニウム箔の製造後別途浸漬等の付着工程を
必要とすることから、製作工数が増え、製作時間、コス
トの両面で問題があった。またアルミニウム箔の結晶方
位を(100)にそろえるために、真空中で該箔を高温加
熱処理する方法によっても、同じく満足すべきエッチン
グ性能、静電容量を得られないのが実情であった。
この発明はかかる技術的背景のもとになされたものであ
って、エッチング性能に優れ、ひいては高静電容量を得
ることのできる電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の
提供を目的とするものである。
問題点を解決するための手段 上記目的において、発明者は種々実験と研究を繰り返し
た結果、アルミニウム箔表面に、前記のようなアルミニ
ウムより貴な金属等の微粒子を、アルミニウム箔表面に
埋め込み状態に存在せしめた場合には、エッチング時に
特に該微粒子とアルミニウム箔との界面部分が優先的に
侵食されてその部分がエッチング核となる現象を見出す
に至り、かかる知見をもとにこの発明を完成しえたもの
である。
すなわちこの発明の1つは、電極箔自体に係るものであ
り、その特徴とするところは、エッチング処理前のアル
ミニウム箔表面に、多数のエッチング核形成用微粒子が
埋め込み状態に分布されてなることにある。またこの発
明の他の1つは電極箔の製造方法に係るものであり、そ
の特徴とするところは、アルミニウム箔の製造過程にお
いて施す圧延工程において、多数のエッチング核形成用
微粒子をアルミニウム材表面に付着保持せしめたのち圧
延を施すことにより、前記エッチング核形成用微粒子を
アルミニウム箔表面に埋め込み状態に分布せしめること
にある。
上記アルミニウム箔は、純度99.99%の高純度のものが
好ましいが、これに限定されるものではなく、電解コン
デンサ用に使用される範囲内の純度のものであれば良
い。
エッチング核形成用微粒子の好適例の1つとしてはPb、
Bi、B等のアルミニウムより貴な金属の微粒子を挙げう
る。かかる金属微粒子がアルミニウム箔表面に埋め込み
状態に分布されることにより、エッチング時に金属微粒
子とアルミニウム箔との特に界面部分が優先的に侵食さ
れる結果、該金属微粒子の存在部分がエッチング核とな
り太くて深いエッチングピットの形成が可能となる。ま
たエッチング核形成用微粒子の他の好適例として、Al2O
3、MgO、FeO、Fe2O3等の金属酸化物微粒子を挙げうる。
アルミニウム箔表面におけるかかる金属酸化物微粒子の
存在部分が一種の欠陥となり、前記金属微粒子の場合と
同様にエッチング時にエッチング核となりうる。しかも
この金属酸化物微粒子の場合には、アルミニウム材料中
にアルミニウムよりも貴な金属を添加した場合、該金属
がアルミニウム箔の製造工程において通常施す焼純時
に、金属酸化物微粒子の周囲に集積しやすいという機能
をも発揮する。
上記のような多数のエッチング核形成用微粒子をアルミ
ニウム箔表面に埋め込み状態に分布させるための方法
は、特に限定されるものではないが、好適な方法として
この発明では、アルミニウム箔の製造過程において施す
圧延工程において、圧延前に多数のエッチング核形成用
微粒子をアルミニウム材表面に付着せしめたのち、圧延
を施して該微粒子を埋め込む方法を採用する。
アルミニウム箔の製造過程において施す圧延工程として
は、順次的に熱間圧延、冷間圧延、箔圧延が存在する
が、エッチング核形成用微粒子の埋め込みはこれらのう
ちのいずれの圧延工程において実施しても良い。
エッチング核形成用微粒子の埋め込み圧延前に実施する
アルミニウム材表面への該微粒子の付着保持方法として
は、圧延時に通常用いる圧延油の中に微粒子を分散状態
に添加して該圧延油を介して付着保持させる方法を挙げ
うる。この場合圧延油は従来一般に用いるものをそのま
ま使用すれば良い。また圧延油中における微粒子の濃度
は10ppm程度とするのが良い。また他の付着保持方法と
して、エッチング核形成用微粒子を分散状態に添加した
溶媒をアルミニウム材表面に吹き付ける方法を挙げう
る。溶媒の一例としてはアルコール溶媒がある。溶媒中
における微粒子の濃度も10ppm程度とするのが良い。こ
のエッチング核形成用微粒子のアルミニウム材表面への
付着保持工程の実施前に、アルミニウム材表面を洗浄し
てそれ以前の圧延工程で形成された酸化皮膜等を除去す
ることも推奨される。
アルミニウム材表面へ埋め込むエッチング核形成用微粒
子は、直径0.01〜10μmの大きさとするのが良い。0.01
μm未満ではエッチング核として有効に作用しない虞れ
があるからであり、逆に10μmを超えると局部的な溶解
になってしまう虞れがあるからである。特に好ましくは
0.1〜1μmとするのが良い。エッチング核形成用微粒
子を表面に埋め込んだアルミニウム箔には、その後従来
一般に行われているように最終焼純を施す。
発明の効果 この発明に係る電解コンデンサ用アルミニウム電極箔
は、上述の次第で、多数のエッチング核形成用微粒子が
アルミニウム箔表面に埋め込み状態に分布されてなるも
のであることにより、エッチング時に該微粒子が存在す
る界面部分が優先的に侵食されてエッチング核が形成さ
れ、さらに集中的に侵食される結果、多数の太くて深い
エッチングピットを形成せしめることができ、ひいては
電解コンデンサの静電容量を増大しうるものとなる。ま
た本発明では、このアルミニウム電極箔の製造を、アル
ミニウム箔の製造過程において施す圧延工程において、
エッチング核形成用微粒子をアルミニウム材表面に付着
保持せしめたのち圧延を施すことにより行うものである
から、エッチング核形成用微粒子をアルミニウム箔表面
に高密度状態に分布せしめることができるとともに、従
来のアルミニウム箔表面にアルミニウムより貴な金属を
浸漬等により付着させる場合のような別途の工程を必要
とすることがなく、従来より行われているアルミニウム
箔の製造工程を利用して簡易に製造することができる。
従って製作時間の面でも有利であり、コストの安価な静
電容量の大きいアルミニウム電極箔の提供が可能とな
る。
実施例 次にこの発明の実施例を説明する。
[実施例1] 純度99.99%の高純度アルミニウム材を用い、該アルミ
ニウム材の箔圧延工程における最終圧延前に、エッチン
グ核形成用の直径0.1μmのB微粒子を濃度10ppmで分散
させたアルコール溶媒をアルミニウム材表面に吹き付け
て、前記微粒子を該表面に付着保持せしめたのち、圧延
を施して厚さ100μmの箔とした。その後10-5Torrの真
空中で520℃×4時間の最終焼純処理を施して本発明に
係る電解コンデンサ用アルミニウム電極箔を製作した。
[実施例2] 純度99.99%の高純度アルミニウム材を用い、該アルミ
ニウム材の箔圧延工程における最終圧延に際し、エッチ
ング各形成用の直径0.1μmのAl2O3微粒子を濃度10ppm
で分散させた圧延油を用いることにより、該圧延油を介
して前記微粒子をアルミニウム材表面に付着保持せしめ
たのち、圧延を施して厚さ100μmの箔とした。その後1
0-5Torr真空中で520℃×4時間の最終焼純度処理を施し
て本発明にかかる電解コンデンサ用アルミニウム電極箔
を製作した。
[従来例] 純度99.99%の高純度アルミニウム材を、エッチング核
形成用微粒子を埋め込むことなく常法により箔圧延し、
厚さ100μmの箔とした。その後10-5Torr真空中におい
て、520℃×4時間の最終焼純処理を施して電解コンデ
ンサ用アルミニウム電極箔を製作した。
上記により得た3種類のアルミニウム電極箔を、5%塩
酸溶液(75℃)中で電流密度を直流10A/dm2として7分
間電解エッチング処理した。そしてその後硼酸浴中で38
0Vに化成処理したのち、各電極箔の静電容量の測定し
た。その結果を、従来例を100とした場合の相対比較に
おいて下記第1表に示す。
上記結果から明らかなように、本発明実施品は従来品に
較べて静電容量が増大したものであることを確認しえ
た。また各実施品の表面状態を調べたところ、多数のエ
ッチングピットの存在により著しい拡面状態を呈してい
るものであった。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エッチング処理前のアルミニウム箔表面
    に、多数のエッチング核形成用微粒子が埋め込み状態に
    分布されてなることを特徴とするエッチング特性に優れ
    た電解コンデンサ用アルミニウム電極箔。
  2. 【請求項2】エッチング核形成用微粒子がアルミニウム
    より貴な金属微粒子である特許請求の範囲第1項記載の
    エッチグ特性に優れた電解コンデンサ用アルミニウム電
    極箔。
  3. 【請求項3】エッチング核形成用微粒子が金属酸化物微
    粒子である特許請求の範囲第1項記載のエッチング特性
    に優れた電解コンデンサ用アルミニウム電極箔。
  4. 【請求項4】アルミニウム箔の製造過程において施す圧
    延工程において、多数のエッチング核形成用微粒子をア
    ルミニウム材表面に付着保持せしめたのち圧延を施すこ
    とにより、前記エッチング核形成用微粒子をアルミニウ
    ム箔表面に埋め込み状態に分布せしめることを特徴とす
    るエッチング特性に優れた電解コンデンサ用アルミニウ
    ム電極箔の製造方法。
  5. 【請求項5】エッチング核形成用微粒子がアルミニウム
    より貴な金属微粒子である特許請求の範囲第4項記載の
    エッチング特性に優れた電解コンデンサ用アルミニウム
    電極箔の製造方法。
  6. 【請求項6】エッチング核形成用微粒子が金属酸化物微
    粒子である特許請求の範囲第4記載のエッチング特性に
    優れた電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方
    法。
  7. 【請求項7】エッチング核形成用微粒子が直径0.01〜10
    μmである特許請求の範囲第4項ないし第6項のいずれ
    か1に記載のエッチング特性に優れた電解コンデンサ用
    アルミニウム電極箔の製造方法。
  8. 【請求項8】アルミニウム材表面へのエッチング核形成
    用微粒子の付着保持を、該微粒子を分散状態に添加した
    圧延油を介して行う特許請求の範囲第4記載のエッチン
    グ特性に優れた電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の
    製造方法。
  9. 【請求項9】アルミニウム材表面へのエッチング核形成
    用微粒子の付着保持を、該微粒子を分散状態に添加した
    溶媒のアルミニウム材への吹き付けにより行う特許請求
    の範囲第4項記載のエッチング特性に優れた電解コンデ
    ンサ用アルミニウム電極箔の製造方法。
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