JPH0722074B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JPH0722074B2
JPH0722074B2 JP23351186A JP23351186A JPH0722074B2 JP H0722074 B2 JPH0722074 B2 JP H0722074B2 JP 23351186 A JP23351186 A JP 23351186A JP 23351186 A JP23351186 A JP 23351186A JP H0722074 B2 JPH0722074 B2 JP H0722074B2
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tcnq
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宗次 土屋
康夫 工藤
利邦 小島
進 吉村
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は改良された有機半導体を固体電解質として用い
る固体電解コンデンサに関するものである。
従来の技術 近年、電気機器回路のディジタル化にともなって、そこ
に使用されるコンデンサも高周波領域でのインピーダン
スが低く、小型大容量のものへの要求が高まっている。
従来、高周波領域用のコンデンサとしては、プラスチッ
クフィルムコンデンサ、マイカコンデンサ、積層セラミ
ックコンデンサが用いられているが、フィルムコンデン
サおよびマイカコンデンサでは形状が大きくなってしま
うために大容量化がむずかしく、また積層セラミックコ
ンデンサでは、小型大容量になればなるほど、温度特性
が悪くなり、価格が非常に高くなるという欠点がある。
一方、大容量タイプのコンデンサとして知られるもの
に、アルミニウム乾式電解コンデンサあるいはアルミニ
ウムまたはタンタル固体電解コンデンサなどがある。こ
れらのコンデンサは誘電体となる陽極酸化皮膜を非常に
薄くできるために大容量が実現できるのであるが、その
反面、酸化皮膜の損傷がおきやすいために、酸化皮膜と
陰極の間に損傷を修復するための電解質を設ける必要が
ある。アルミニウム乾式電解コンデンサでは、エッチン
グをほどこした陽、陰極アルミニウム箔を紙のセパレー
タを介して巻き取り、液状の電解質をセパレータに含浸
して用いている。このため、電解質の液漏れ、蒸発等の
理由により経時的に静電容量の減少や損失(tanδ)の
増大が起ると同時に、電解質のイオン伝導性により高周
波特性および低温特性が著しく劣る等の欠点を有してい
る。又、アルミニウム、タンタル固体電解コンデンサで
は、上記アルミニウム乾式電解コンデンサの欠点を改良
するための固体電解質として二酸化マンガンが用いられ
ている。この固体電解質は硝酸マンガン水溶液に陽極素
子を浸漬し、350℃前後の温度で熱分解して得られてい
る。このコンデンサの場合、電解質が固体のため、高温
における電解質の流出、低温域での凝固から生ずる性能
の低下などの欠点がなく、液状電解質を用いたコンデン
サに比して良好な周波数特性および温度特性を示すが、
硝酸マンガンの熱分解による酸化皮膜の損傷及び二酸化
マンガンの比抵抗の高いことなどの理由から、高周波領
域のインピーダンスあるいは損失は積層セラミックコン
デンサあるいはプラスチックフィルムコンデンサと比較
して1けた以上高い値となっている。
前記の問題点を解決するために固体電解質として導電性
が高く、陽化酸化性のすぐれた有機半導体(7、7、
8、8−テトラシアノキノジメタン錯体)を用いること
が提案されている。この有機半導体は有機溶媒に溶解し
たり、加熱による融解などの手段を用いて酸化皮膜に含
浸塗布することが可能であり、MnO2を含浸する際に生ず
る熱分解による酸化皮膜の損傷を防ぐことができる。TC
NQ錯体は導電性が高く、陽極酸化性のすぐれたもので、
高周波特性が良好で大容量のコンデンサが可能となる。
たとえば、丹羽信一氏により、N−n−プロピルあるい
はN−iso−プロピルイソキノリンとTCNQからなる有機
半導体を固体電解質として用いる発明が出願されている
(特開昭58−17609号公報)。前記発明によると捲回型
アルミニウム電解コンデンサへのTCNQ塩の含浸がTCNQ塩
を加熱溶融することにより行われ、これによりTCNQ塩と
酸化皮膜との強固な結合が達成され、TCNQ塩の高導電性
の寄与にも助けられて、周波数特性および温度特性が著
しく改良されたアルミニウムコンデンサが製造されると
している。このようなTCNQ塩にもとづく有機半導体を固
体電解質として用いることを、すでに同一出願人になる
発明(特公昭58−17609号公報)に示されているよう
に、TCNQ塩が二酸化マンガンに比して高い電導性と高い
陽極酸化能力(修復作用)を有するため二酸化マンガン
を用いた固体電解コンデンサに比して周波数特性と温度
特性共に優れた性能を可能にする。この発明によるとN
位をアルキル基で置換したイソキノリウムをカチオンと
したTCNQ塩を酸化皮膜に加熱溶融することにより含浸す
ることになっている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながらN位をアルキル基で置換したイソキノリウ
ムを用いたTCNQ塩は、アルキル基の違いにより、熱溶融
性と熱安定性が異なる。また、酸化皮膜への含浸性、電
導性が異なるので、アルキル基として使用できるものは
限られる。アルキルがエチル基より短いものは熱溶融し
ない。前記発明人が実施例でのべているのは、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル基である。これらも、熱溶融
状態で、ある時間以上、放置すると酸化分解をおこす。
また、TCNQ塩は、結晶性の高い物質であるため、溶融含
浸後急冷処理をして非晶質状態としなければならない。
コンデンサ特性はTCNQ塩が酸化分解したり、結晶性の高
いものとなるととくに電導性が低下して、損失が大きく
なる。容量特性もアルキル基の長さにより異なるが、容
量達成率としては、ブチル基で80%程度である。
熱溶融状態における安定性が時間的に短いとコンデンサ
ユニットへの含浸作業が困難となるし、TCNQ塩の組成比
が変化してしまい、特性のバラつきの原因となる。
本発明は上記問題点を解決するもので電解質の熱溶融
性、熱安定性を改善し、かつ酸化皮膜への含浸性を改良
して、容量特性ならびに寿命の信頼性の改善と、特性の
バラつきの減少をはかることを目的としたものである。
問題点を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するもので、陽極酸化(化成)
により表面に陽極酸化皮膜を有する弁金属を第1の電極
とし、第2の電極(対極)とこの第1の電極との間に、
イソキノリウムのN位をイソアミル基で置換したものと
7、7、8、8−テトラシアノキノジメタン(以下TCNQ
と記す)とのコンプレックス塩100重量部と中性の7、
7、8、8−テトラシアノキノジメタン5〜20重量部を
混合した固体電解質を設けたことを特徴とするものであ
る。
作用 本発明は7、7、8、8−テトラシアノキノジメタンの
コンプレックス塩のカチオンとしてイソキノリウムのN
位をイソアミル基にかえたもの100重量部に中性のTCNQ
を5〜20重量部を混合したものを用いることにより、熱
溶融性、熱安定性が改良され、かつ酸化皮膜への含浸性
も改良されて、容量特性ならびに寿命の信頼性も向上
し、また特性のバラつきの減少をはかることができた。
実施例 以下に本発明の実施例を従来例と比較しながら説明す
る。すでに、実用化されている固体電解コンデンサに用
いられているのは、N−n−ブチルイソキノリウム(TCN
Q)2である。
このN−n−ブチルイソキノリウム(TCNQ)2の融点はDTA
あるいはDSC測定によると215〜220℃にあり、融点より
高い温度になると、周囲の環境にもよるが、すぐに酸化
分解されやすい。また250℃の一定になっているアルミ
のブロック槽の中でこの塩を大気中で溶融させた場合、
完全に融解するまでの時間が30sec程度で、安定な熱溶
融状態は45〜60sec間たもたられるにすぎない。一方本
実施例の固体電解質のN−イソアルミイソキノリウム(T
CNQ)2の融点はDTA測定より、225〜230℃でより、前記の
N−n−ブチルイソキノリウム(TCNQ)2の場合と同じ条
件で熱溶融した場合、完全に融解するまでの時間が30〜
35secであり、安定な溶融した液体状態としては90〜120
sec間たもたられる。
これに中性のTCNQを混合すると、前記と同じ条件で加熱
した場合、完全に融解するまでの時間が60sec以上かか
るが、安定な溶融した液体状態として、150sec以上の間
たもたられる。前記のアルミのブロック槽の温度を270
℃にして、同様な実験を行った。N−n−ブチルイソキ
ノリウム(TCNQ)2は熱溶融後TCNQの昇華や酸化分解反応
がおこりやすくTCNQ塩の組成がすぐに変化しやすい。N
−イソアミルイソキノリウム(TCNQ)2を用いた場合は60
〜90sec間は安定な溶融状態がえられる。中性のTCNQを
混合したものは120sec以上の間安定な溶融状態が得られ
る。熱溶融前においては、室温における比抵抗はN−イ
ソアミルイソキノリウム(TCNQ)2が最も低い。しかし、
熱溶融後、あるいは高温(100〜150℃)において比抵抗
の変化が大きい。中性のTCNQを加えることにより、熱溶
融前後の比抵抗の変化や−50℃〜+150℃における比抵
抗の変化量が小さい。中性のTCNQをN−イソアミルイソ
キノリウム(TCNQ)2100重量部に対して5重量部以上加え
ると前記でのべた効果が顕著になる。中性のTCNQを20重
量部以上混ぜた場合は、比抵抗が大きくなり、コンデン
サ特性としてtanδが悪くなる。
本実施例における固体電解コンデンサの基本構成は、陽
極酸化皮膜を有する弁金属(たとえば、アルミニウム、
タンタル、チタンおよびこれらの合金)を第1の電極と
し、第2の電極(対極)とこの第1の電極との間に固体
電解質を設けたものである。ここでは、この固体電解質
として、N−n−ブチルイソキノリウム(TCNQ)2、N−
イソアミルイソキノリウム(TCNQ)2と本発明の1例とし
てN−イソアミルイソキノリウム(TCNQ)2に中性のTCNQ
を10重量部混合したものを用いて特性の比較を行った。
電解質は粉砕して微粉末にした後、アルミニウム缶ケー
ス(直径10mm、高さ11mm)に必要量を充てんし、270℃
のホットプレート上で溶融して液状にした。捲回型アル
ミニウム電解コンデンサの巻取りユニット(定格100μ
F、16V用)を浸漬して、十分に含浸をほどこした後、
液体N2を冷媒として用いて急冷した。含浸はホットプレ
ートに電解質の充てんされたアルミ缶ケースを60秒間設
置後行った。
コンデンサの巻取りユニットのアルミニウム端面はあら
かじめ化処理をほどこしたものを使用した。最後にアル
ミケース内にユニットを入れ、上部にエポキシ樹脂で封
口を行った。
次に、周波数120Hz、1KHzにおけるコンデンサ特性と105
℃に1000H放置後の容量変化を測定した結果を表にしめ
す。表の値は各電解質を用いたコンデンサ10ケの平均値
である。
表から明らかなように本発明の電解質が良好なコンデン
サ特性を示すととも105℃で1000H放置後の容量変化も少
なかった。
特性のバラツキをみると、中性のTCNQが混合していない
ものの場合、120Hzにおける特性の場合、容量で±5MF、
tanδで2.5−6%値までのバラつきがあったが、中性の
TCNQに入ったものは容量は±3μF、tanδで2.4−4%
の値の範囲に入る。
中性のTCNQを5−20重量部を混合した場合、前記実施例
と同様な効果が得られた。
発明の効果 以上要するに本発明は固体電解質として、N−イソアミ
ルイソキノリウム(TCNQ)2の100重量部に対して、中性の
TCNQを5〜20重量部を混合したものを用いることによ
り、これまで実用化されているTCNQ塩よりもコンデンサ
特性の向上および寿命の信頼性の向上がはかられた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に陽極皮膜を有する弁金属を第1の電
    極とし、前記第1の電極と対向して設けられた第2の電
    極と前記第1の電極との間に、N位をイソアミルで置換
    したイソキノリウムをカチオンとし、7、7、8、8−
    テトラシアノキノジメタンをアニオンとするイオンラジ
    カルコンプレックス塩100重量部に対して中性の7、
    7、8、8−テトラシアノキノジメタンを5〜20重量部
    を混合した固体電解質を設けたことを特徴とする固体電
    解コンデンサ。
JP23351186A 1986-10-01 1986-10-01 固体電解コンデンサ Expired - Lifetime JPH0722074B2 (ja)

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