JPH0721995A - 無電極放電ランプおよびこれを用いた照明装置 - Google Patents

無電極放電ランプおよびこれを用いた照明装置

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JPH0721995A
JPH0721995A JP16084093A JP16084093A JPH0721995A JP H0721995 A JPH0721995 A JP H0721995A JP 16084093 A JP16084093 A JP 16084093A JP 16084093 A JP16084093 A JP 16084093A JP H0721995 A JPH0721995 A JP H0721995A
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JP
Japan
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discharge lamp
luminous
electrodeless discharge
container
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Application number
JP16084093A
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English (en)
Inventor
Kozo Kamimura
幸三 上村
Keiichi Shimizu
恵一 清水
Akihiro Inoue
昭浩 井上
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構造でありながら始動性が向上し、始動
回路も簡単になる無電極放電ランプおよびこれを用いた
照明装置を提供する。 【構成】発光物質を封入した発光容器11と、この発光
容器を取り巻く高周波励起コイル15とからなる高周波
点灯式の無電極放電ランプにおいて、上記発光容器11
に、この発光容器を周回しかつこの周方向の一部に放電
ギャップ21を形成したリング形の始動用導電体20を
設けたことを特徴とする。 【作用】高周波励起コイルより高周波電磁波が供給され
た場合に発光容器の周方向に周回電磁場が発生し、この
周回電磁場により始動用導電体の放電ギャップにグロー
放電が発生し、このグロー放電がアーク放電を誘発す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電媒体を封入した発
光容器内に外部の励起コイルから高周波電磁波を供給し
て放電発光させるようにした高周波点灯式の無電極放電
ランプおよびこれを用いた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ランプ効率が高く、発光量の多い
ランプとして高輝度放電灯、つまり高圧金属蒸気放電灯
が知られている。しかしながら、高圧金属蒸気放電灯は
発光容器の内部に電極を備えた構造をなしており、いわ
ゆる有電極放電灯であるため、電極の封止構造が複雑に
なり、部品点数が増すとともに製造に手間を要し、製品
コストが高くなり、また電極の損耗が原因してランプ寿
命が短くなったり、電極損失が発生する等の不具合があ
る。
【0003】このようなことから、最近、発光容器にこ
れを取り巻く外部の励起コイルから高周波電磁波を供給
し、この高周波電磁波により発光容器内の発光媒体を高
周波放電させて発光させるようにした無電極放電ランプ
が提案されている。このものは、発光容器の内部に電極
を持たないから、従来の有電極ランプのもつ前記した不
具合が解消され、ランプ寿命が長くなる利点がある。
【0004】上記無電極放電ランプの構造について、図
9にもとづき説明すると、図中1は発光容器であり、こ
の発光容器1は、例えば石英ガラスを楕円球または球形
に形成した中空形状をなしており、内部に発光物質を封
入してある。この発光容器1の一側には、始動用の細管
2が接合されている。この始動用細管2は発光容器1内
と連通しないように仕切壁3で区画されており、この細
管2内には始動放電を促す希ガス、例えばクリプトンが
封入されている。そして、この細管2の先端部には始動
用の電極4が取着されている。
【0005】このような発光容器1の周囲には、この発
光容器1の内部に高周波電磁波を供給して電磁場を形成
させる高周波励起コイル5が配置されている。この高周
波励起コイル5は、例えば偏平な2枚の導電プレート
6、6を向かい合わせ、電気的に2回巻きしたと同様な
構成をなしており、これら偏平プレート6、6は放射方
向に向けて末拡がり状に配置されている。このような高
周波励起コイル5の両端は、高周波発振回路7に接続さ
れている。
【0006】高周波発振回路7は、例えば商用周波数を
高周波、例えば13.56MHzまたはそれ以上の高周
波に変換する。このような高周波電磁波は励起コイル5
に供給され、これにより発光容器1内には周回状の高周
波電磁場が誘起され、この高周波電磁場により発光容器
1内にアーク放電が発生し、よって発光物質を発光させ
るようになっている。
【0007】また、上記高周波発振回路7は始動回路8
にも接続されており、この始動回路8は上記始動用電極
4に接続されている。ランプを起動する場合は、始動回
路8より始動電極4に始動用高周波電磁波を供給する
と、細管2内に始動用グロー放電が発生する。細管2内
のグロー放電は、高周波励起コイル5によって発生され
ている発光容器1内の高周波電磁場にアーク放電を誘起
させる。
【0008】このアーク放電9は発光容器1の内部壁に
沿ってリング形に発生し、このアークリング9により発
光容器1に封入した発光媒体が発光する。したがって、
この光が発光容器1の外部に放出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記図9に示す従来の
無電極放電ランプにおいては、始動用の細管2が、アー
クリング9が形成される平面に対しこの平面の中心線上
に位置して発光容器1の外面に設置されていた。このよ
うな細管2の接合位置によると、細管2内で発生するグ
ロー放電が、発光容器1内に形成されるアークリング9
の発生位置、つまり周回電磁場から最も遠くに離れた位
置になるためアーク放電が発生し難く、すなわち始動性
がよくない。このような構造で始動性を高めるために
は、始動用細管2の高いエネルギーの高周波を与える必
要があり、始動回路が複雑、効果になり、また細管2の
強度も大きくする必要があり、コスト高になる。
【0010】このようなことから本発明者等は始動性の
向上対策についての研究を進めているが、その過程で、
図10および図11に示すような無電極放電ランプを制
作した。図10に示す無電極放電ランプは、発光容器1
の側面に周方向に間隔を存して複数の始動用細管2a…
を接合したものであり、これら細管2a…は発光容器1
のアークリング9が形成される平面上に位置して設けら
れている。
【0011】このような構造の場合は、各細管2a…に
同時にグロー放電を発生させると、これらグロー放電の
数が多いこと、およびこれらグロー放電が発光容器1内
に形成されるアークリング5の発生位置、つまり周回電
磁場に近いためアーク放電を誘発し易く、始動性が向上
する。つまり、図9のランプに比べて、図10のランプ
は始動性が向上する。
【0012】しかし、図10に示す構造の場合は、複数
の始動用細管2a…が発光容器1の側面に放射状に突出
するから、高周波励起コイル5を発光容器1に接近して
配置することができず、このため高周波励起コイル5と
発光容器1の電磁気的結合が弱くなる。
【0013】このため、図11に示すように、発光容器
1の側面に接合された複数の始動用細管2b…を、その
根元で屈曲し、先端をコイル軸方向に平行な方向に延長
することが考えられる。しかし、このような構造であっ
ても、始動用細管2b…の根元が発光容器1の側面から
突出するので、高周波励起コイル5を発光容器1に接近
して配置するのに邪魔になる。
【0014】また、図10および図11の構造はいずれ
も、複数の細管2a、2bに始動用高周波電磁力を供給
する必要があるので、始動回路が複雑になる不具合もあ
る。つまり、図10および図11の構造のランプはいず
れも、実用化するのに困難な欠点がある。
【0015】発明はこのような事情にもとづきなされた
もので、その目的とするところは、簡単な構造でありな
がら始動性が向上し、始動回路も簡単になる無電極放電
ランプこれを用いた照明装置を提供しようとするもので
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、発光
物質を封入した発光容器と、この発光容器を取り巻き、
この発光容器に高周波電磁波を供給する高周波励起コイ
ルと、からなる高周波点灯式の無電極放電ランプにおい
て、上記発光容器に、この発光容器を周回しかつこの周
方向の一部に放電ギャップを形成したリング形の始動用
導電体を設けたことを特徴とする。
【0017】請求項2の発明は、上記始動用導電体の放
電ギャップは、上記高周波励起コイルから供給される高
周波電磁波により発生する周回電界によってグロー放電
を発し得る距離を有していることを特徴とする。
【0018】請求項3の発明は、上記始動用導電体の抵
抗値は、アーク放電中にこの始動用導電体に流れる電流
がア−ク電流に比べて小さくなる抵抗値であることを特
徴とする。
【0019】請求項4の発明は、始動用導電体は、放電
ギャップに臨む端部を除いて絶縁保護膜により覆われて
いることを特徴とする。請求項5の発明は、発光容器が
上記始動用導電体と始動用細管を備えていることを特徴
とする。
【0020】請求項6の発明は、上記始動用導電体は発
光容器の内部に設けられていることを特徴とする。請求
項7の発明は、上記始動用導電体は発光容器の外部に設
けられていることを特徴とする。
【0021】請求項8の発明は、上記発光容器およびこ
の外部に設けた始動用導電体は、外管に収容されている
ことを特徴とする。請求項9の発明は、上記請求項1な
いし請求項8のいずれかに記載の無電極放電ランプを照
明器具に取り付けたことを特徴とする照明装置である。
【0022】
【作用】請求項1および請求項2の発明によれば、発光
容器を周回するとともに周方向の一部に放電ギャップを
有するリング形の始動用導電体を設けたので、高周波励
起コイルより高周波電磁波が供給された場合に発光容器
の周方向に周回電磁場が発生するからこの周回電磁場に
より始動用導電体のギャップにグロー放電が発生する。
したがって、このグロー放電がアーク放電を誘発し、ア
ークリングを形成することができる。
【0023】請求項3の発明によれば、始動用導電体の
抵抗値が、アーク放電中にこの始動用導電体に流れる電
流値を小さくする抵抗値であるため、アーク放電中には
主としてアーク放電に電流が流れて始動用導電体に電流
が流れ難くなり、高周波励起コイルよって発生した発光
容器内の周回電磁場が始動用導電体に逃げるのを防止
し、大半をアークリングの生成に供するようになり、強
いアークが発生し、発光効率が高くなる。
【0024】請求項4の発明によれば、始動用導電体
は、放電ギャップの端部を除いて絶縁保護膜により覆わ
れているから、電離したイオンが始動用導電体に衝突し
て始動用導電体の細りを生じたり、高温度で始動用導電
体が蒸発や昇華するのを防止する。
【0025】請求項5の発明によれば、発光容器が上記
始動用導電体と始動用細管を備えているので、これらを
同時に作動させるようにすれば始動が一層容易になり、
またいずれか一方が作動しなくなても、他方により始動
をなすことができる。
【0026】請求項6の発明によれば、始動用導電体を
発光容器の内部に設けたので、ア−クリングに近くな
り、安定かつ確実にア−クリングを発生させて始動を容
易にし、かつ始動用導電体と外部導体との電気絶縁が保
たれる。
【0027】請求項7の発明によれば、始動用導電体を
発光容器の外部に設けたので、始動用導電体の設置が容
易である。請求項8の発明によれば、発光容器およびこ
の外部に設けた始動用導電体を外管に収容したので、始
動用導電体と外部導体との電気絶縁が保たれるととも
に、発光容器の保温性が向上し、発光効率が高くなる。
請求項9の発明によれば、上記請求項1ないし請求項8
のランプの利点を備えた照明装置を提供できる。
【0028】
【実施例】以下本発明について、図1および図2に示す
第1の実施例にもとづき説明する。図は、2重管構造の
無電極放電ランプを示し、10は石英などからなる外管
である。外管10内には発光容器11が収容されてお
り、この発光容器11は、例えば石英ガラスを楕円球ま
たは球形に形成した中空形状をなしており、内部に発光
物質を封入してある。この発光容器11の一側には、支
持用の細管12が接合されている。この細管12は上記
外管10の一端に形成した封止部13に固定されてい
る。したがって、発光容器11は支持用細管12にて吊
持され、外管10内に保持されている。
【0029】上記外管10の周囲には、この発光容器1
1の内部に高周波電磁波を供給して電磁場を形成させる
高周波励起コイル15が配置されている。この高周波励
起コイル15は、例えば偏平な2枚の導電プレート1
6、16を向かい合わせ、電気的に2回巻きしたと同様
な構成をなしており、これら偏平プレート16、16は
放射方向に向けて末拡がり状に配置されている。このよ
うな高周波励起コイル15の両端は、高周波発振回路1
7に接続されている。
【0030】高周波発振回路17は、例えば商用周波数
を高周波、例えば13.56MHzまたはそれ以上の高
周波に変換する。このような高周波電磁波は励起コイル
15に供給され、これにより発光容器11内には周回状
の高周波電磁場が誘起され、この高周波電磁場により発
光容器11内にアーク放電が発生し、よって発光物質を
発光させるようになっている。
【0031】発光容器11の内部には、この内周面に沿
って周回するように始動用導電体20が設けられてい
る。この始動用導電体20は例えばタングステンリング
により構成されており、発生するアークリングとほぼ平
行な形状のリング形状をなしている。そして、この始動
用導電リング20は、周方向の一部に非連続部分、つま
り放電ギャップ21を設けてある。この放電ギャップ2
1の離間寸法Lは、上記高周波励起コイル15から供給
される高周波電磁波により発光容器11内に発生する周
回電界によってこれらの端部間でグロー放電を発し得る
距離を有している。
【0032】また、この始動用導電リング20は、その
抵抗値が、安定したアーク放電中にこの始動用導電リン
グ20に流れる電流を小さくするような、比較的高い抵
抗値を有している。
【0033】このような構成の無電極放電ランプについ
て、作用を説明する。高周波発振回路17から高周波電
磁波を発すると、この高周波電磁波は高周波励起コイル
15に伝達される。この高周波励起コイル15は発光容
器11内に周回の高周波電磁場を発生させる。このた
め、発光容器11内に収容した始動用導電リング20に
周回電流が流れ、この始動用導電リング20は周方向の
一部に放電ギャップ21を形成してあるから、この放電
ギャップ21の両端に高電圧の電位差が生じ、放電ギャ
ップ21に電界が集中してここにグロー放電が発生す
る。
【0034】このグロー放電は発光容器11内にアーク
放電を誘起するきっかけとなり、よって発光容器11内
に直ちにアーク放電が発生する。このアーク放電は、高
周波励起コイル15によって発生される周回の高周波電
磁場に沿って発生し、すなわちアークリングが発生す
る。このアークリングにより発光容器11に封入した発
光媒体が発光し、この光は発光容器11および外管10
を通じて外部に放出されるようになる。
【0035】上記のようなアークリングが発生した後
は、始動用導電リング20がその抵抗値を比較的高くし
てあることおよび放電ギャップ21を有することから、
上記高周波励起コイル15によって与えられる周回電流
は始動用導電リング20に流れ難く、その大部分がアー
クリングに流れる。したがって、始動用導電リング20
を使用するにも拘らず、投入される電磁エネルギーの大
半がアーク放電に利用されるので、強いアーク放電が発
生し、発光効率の低下が防止される。
【0036】上記のような実施例の無電極放電ランプに
よれば、従来のような始動用細管および始動回路を用い
ることなく放電を開始することができる。したがって、
発光容器11の製造が容易になるとともに、始動回路が
不要となるから、部品点数が少なくなり、組立ての手間
も省け、大幅なコストダウンが可能になる。
【0037】そして、始動用導電リング20は金属によ
り形成されるから、加工が容易であり、形状の精度を高
くできるので、ギャップ21のばらつきを少なくするこ
ともできる。このため始動特性が安定する。
【0038】なお、本発明は上記実施例に制約されるも
のではない。すなわち、図3には本発明の第2の実施例
に相当する他の始動用導電リング30を示す。この導電
リング30は、タングステン、モリブデン、導電性金属
酸化物、焼結カーボン等からなるリング本体31の外表
面に絶縁保護膜32を設けたものであり、絶縁保護膜3
2は、アルミナ等の金属酸化物で構成されている。絶縁
保護膜32は上記リング本体31における放電ギャップ
21に臨む端部、つまり放電を発生する先端を除いて設
けられている。このような構成の始動用導電リング30
であれば、リング本体31の外表面を絶縁保護膜32で
覆ったから、ア−ク放電により電離した発光媒体のイオ
ンが始動用導電リング30に衝突するのを防止し、リン
グ30を構成する金属がイオン衝突により飛散するのが
防止される。このため、始動用導電リング30のリング
本体31が次第に細ってついには破断するなどの心配が
解消される。また、リング本体31の外表面を絶縁保護
膜32で覆ったから、放電中に1000℃以上になるア
ーク部からの熱影響を軽減し、リング本体31が蒸発し
たり昇華するなどの不具合を防止し、よってリング本体
31の痩せを防止して早期破断を防止することができ
る。
【0039】図4に示す第3の実施例は、発光容器11
内の始動用導電体40として、発光容器11の内面に金
属箔、導電性薄膜などからなる導電性被膜または、導電
性金属酸化物、カーボン等の塗布膜41を形成したもの
であり、このような被膜または塗布膜41は周方向の一
部が非導通となるように放電ギャップ42を有してい
る。そして、この場合も、図4の(C)に示すように、
導電性被膜または塗布膜41の外面は、放電ギャップ4
2の端部を除いて、アルミナ等の絶縁被膜44により覆
ってある。このようにしても、上記第1の実施例および
第2の実施例と同様な効果が得られる。
【0040】図5に示す第4の実施例は、始動用導電体
50が発光容器11の外面に沿って周回して設けられた
例である。この場合、発光容器11および始動用導電体
50を外管10に収容し、この外管10内をクリプトン
等の放電促進ガスに置換してある。
【0041】このような場合も、高周波励起コイル15
によって発生される周回の高周波電磁場により、発光容
器11の外部で、始動用導電体50の放電ギャップ51
間でグロー放電が発生し、このグロー放電は、従来の細
管を用いた場合と同様に、発光容器11内にリング形状
のアーク放電を誘発して始動を促す。よって始動が容易
になる。
【0042】図6に示す第5の実施例は、始動用導電体
と従来の始動用細管2および始動回路8を併用した例で
ある。始動用細管2は仕切り壁3により発光容器11と
区画されており、内部にクリプトン等のガスを封入して
あり、この細管2は外管10の封止部13を貫通して外
部に突出されている。この細管2の突出端部には始動用
電極4が取付けられており、この電極4は始動回路8に
接続されている。そして、発光容器11の内部または外
部には、前述した始動用導電体20が設けられている。
【0043】上記のような構成の無電極放電ランプA
は、図7に示す照明器具Bに取付けられる。照明器具B
は、例えば筐体51に反射体52を取付けて構成されて
おり、この反射体52または筐体51にランプホルダ5
2を取付けてある。ランプホルダ52は外管10の封止
部を機械的に支持する。筐体51には、上記始動回路8
および高周波発振回路17が収容されている。
【0044】このような構成によれば、始動時に始動用
導電体20の放電ギャップ21でグロー放電が生じると
同時に、始動用細管2内にもグロー放電が生じるので、
これらグロー放電により発光容器11内にアーク放電が
誘発され、よって始動が一層確実になる。この場合、始
動用細管2に強いグロー放電を発生させなくてもよいか
ら、始動回路8の構造が簡素化し、特に従来のように高
電圧が必要でなくなるので耐圧構造が簡単になる。ま
た、この場合、始動用導電体20と始動用細管2のいず
れか一方が機能しなくなった場合でも、他方の作用によ
り始動が可能になる。
【0045】図8に示す第6の実施例は、外管10を使
用することなく、発光容器11を剥き出しで使用する場
合の例であり、この場合は発光容器11内に始動用導電
体20または30もしくは40を設けるようにすればよ
い。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
周波励起コイルより高周波電磁波が供給された場合に発
光容器内に周回電磁場が発生し、この周回電磁場により
始動用導電体の放電ギャップにグロー放電が発生し、こ
のグロー放電がアーク放電を誘発する。したがって、発
光容器内にアーク放電が形成され、始動がなされる。こ
の場合、始動が確実かつ安定し、しかも発光容器を周回
する始動用導電体を設けるだけでよいから、始動回路を
省略、もしくは簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示し、(A)図は高周
波点灯式無電極放電ランプの断面図、(B)図は(A)
図中I−I線に沿う断面図。
【図2】同実施例の始動用導電リングの斜視図。
【図3】本発明の第2の実施例を示し、(A)図は始動
用導電リングの斜視図、(B)図は(A)図中II−II線
に沿う断面図。
【図4】本発明の第3の実施例を示し、(A)図は高周
波点灯式無電極放電ランプの断面図、(B)図は(A)
図中IVA−IVA線に沿う断面図、(C)図は(B)図中
IVB−IVB線沿う断面図。
【図5】本発明の第4の実施例を示し、(A)図は高周
波点灯式無電極放電ランプの断面図、(B)図は(A)
図中V−V線に沿う断面図。
【図6】本発明の第5の実施例を示し、(A)図は高周
波点灯式無電極放電ランプの断面図、(B)図は(A)
図中VI−VI線に沿う断面図。
【図7】同実施例のランプAを照明器具Bに設置した状
態の断面図。
【図8】本発明の第6の実施例を示す高周波点灯式無電
極放電ランプの断面図。
【図9】従来の高周波点灯式無電極放電ランプの断面
図。
【図10】研究段階の従来の高周波点灯式無電極放電ラ
ンプを示し、(A)図は発光容器の平面図、(B)図は
その正面図。
【図11】研究段階の他の従来の高周波点灯式無電極放
電ランプを示し、(A)図は発光容器の平面図、(B)
図はその正面図。
【符号の説明】
10…外管 11…発光容器
12…支持管 15…高周波励起コイル 17…高周波発振回路 20、30、50…始動用導電リング
21…放電ギャップ 31…リング本体 32…絶縁保護膜 40…始動用導電体 41…始動用導電性被膜
または塗布膜 42…絶縁保護膜放電ランプ 17…高周波発振回路 2…始動用細管 4…始動用電極
8…始動回路 B…照明器具

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光物質を封入した発光容器と、 この発光容器を取り巻き、この発光容器に高周波電磁波
    を供給する高周波励起コイルと、 からなる高周波点灯式の無電極放電ランプにおいて、 上記発光容器に、この発光容器を周回しかつこの周方向
    の一部に放電ギャップを形成したリング形の始動用導電
    体を設けたことを特徴とする無電極放電ランプ。
  2. 【請求項2】 上記始動用導電体の放電ギャップは、上
    記高周波励起コイルから供給される高周波電磁波により
    発生する周回電界によってグロー放電を発し得る距離を
    有していることを特徴とする請求項1に記載の無電極放
    電ランプ。
  3. 【請求項3】 上記始動用導電体の抵抗値は、アーク放
    電中にこの始動用導電体に流れる電流がア−ク放電電流
    に比べて小さくなる抵抗を備えていることを特徴とする
    請求項1に記載の無電極放電ランプ。
  4. 【請求項4】 上記始動用導電体は、放電ギャップに臨
    む端部を除いて保護膜により覆われていることを特徴と
    する請求項1に記載の無電極放電ランプ。
  5. 【請求項5】 上記発光容器は、上記始動用導電体と始
    動用細管とを備えていることを特徴とする請求項1に記
    載の無電極放電ランプ。
  6. 【請求項6】 上記始動用導電体は発光容器の内面に設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の無電極
    放電ランプ。
  7. 【請求項7】 上記始動用導電体は発光容器の外面に設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の無電極
    放電ランプ。
  8. 【請求項8】 上記発光容器およびこれの外面に設けた
    始動用導電体は、外管に収容されていることを特徴とす
    る請求項7に記載の無電極放電ランプ。
  9. 【請求項9】 上記請求項1ないし請求項8のいずれか
    に記載の無電極放電ランプを照明器具に取り付けたこと
    を特徴とする照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6653783B2 (en) 2000-09-26 2003-11-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Self-ballasted electrodeless discharge lamp with startability improving means

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