JPH10116595A - 無電極放電ランプ - Google Patents

無電極放電ランプ

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JPH10116595A
JPH10116595A JP27118796A JP27118796A JPH10116595A JP H10116595 A JPH10116595 A JP H10116595A JP 27118796 A JP27118796 A JP 27118796A JP 27118796 A JP27118796 A JP 27118796A JP H10116595 A JPH10116595 A JP H10116595A
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Shingo Tosaka
真吾 東坂
Atsunori Okada
淳典 岡田
Kazuhiko Watanabe
和彦 渡辺
Takuma Hashimoto
拓磨 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光管に当接ないし近接して設けられた補助
電極に、高電圧のパルスを印加して始動補助とする無電
極放電ランプにおいて、その始動補助電極に印加するパ
ルスの電圧値を低減化すること。 【解決手段】 内部に放電ガスを封入した透光性を有す
る発光管1と、発光管1の一部に当接ないし近接して発
光管1に高電圧パルスを印加する始動補助電極2と、発
光管1の周囲に巻回され高周波電流を流すことにより発
光管内の放電ガスを励起発光させる誘導コイル3とを備
えた無電極放電灯において、発光管1の内部に二次電子
を放出しやすい低仕事関数の材料4を封入したことを特
徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光管内に封入さ
れた放電ガスに対して外部から高周波電磁界を作用させ
ることによって、放電ガスを励起発光させるようにした
無電極放電ランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、発光管の周囲に巻回された誘
導コイルに高周波電流を通電することにより、誘導コイ
ルの周囲に発生する高周波電磁界を発光管内に封入され
た放電ガスに対して作用させることによって、発光管内
にいわゆる無電極放電を発生させ、放電ガスを励起・電
離させて発光させるようにした無電極放電ランプが提案
されている。この種の無電極放電ランプは、小型、高効
率、長寿命など特徴を有しているものであるため、各所
で研究開発がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような無電極放電ランプは、従来の電極を有する放電ラ
ンプと異なり、始動時、発光管内に電子を発生させる手
段を備えていない。そのため、通常の始動時、発光管内
部には宇宙線などで偶発的に電離された電子しか存在せ
ず、放電ガラスを電離し放電を形成するには発光管内の
電子数が少なすぎて、始動し難いという問題がある。
【0004】この問題を解決するために、例えば特開平
8−17405号公報に開示された無電極放電灯では、
発光管に接するように始動補助電極を設け、その始動補
助電極にパルス電圧を印加して発光管内部の放電ガスを
電離させ、初期電子を得る方法を採っている。しかし、
放電ガスを電離させるには非常に高いパルス電圧が必要
である。ところが、高電圧のパルスは、ノイズの発生や
装置の複雑化、信頼性の低下等を招く。これらの影響を
小さくするためにも、パルスの電圧値を低減することが
課題とされていた。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、発光管に当接な
いし近接して設けられた補助電極に、高電圧のパルスを
印加して始動補助とする無電極放電ランプにおいて、そ
の始動補助電極に印加するパルスの電圧値を低減化する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、内部に放電ガスを封入した透光性を有する発
光管と、発光管の一部に当接ないし近接して発光管に電
気的刺激、例えば高電圧パルス等を印加する始動補助電
極と、発光管の周囲に巻回され高周波電流を流すことに
より発光管内の放電ガスを励起発光させる誘導コイルと
を備えた無電極放電灯において、前記発光管の内部に二
次電子を放出しやすい低仕事関数の材料を封入したこと
を特徴とするものである。
【0007】また、別の手段としては、低仕事関数の材
料を始動補助電極と対向する発光管内面に配置したこと
特徴とするものであり、また、始動補助電極を発光管の
中心から外して配置するとともに、その始動補助電極か
ら最も近接した誘導コイルまでの間に低仕事関数の材料
を配設したことを特徴とするものである。
【0008】また、別の手段としては、発光管の内部に
二次電子を放出しやすい低仕事関数の材料をコーティン
グした金属を配設したことを特徴とするものであり、さ
らには、その金属の形状をリング状としたことを特徴と
する。また、異なる手段としては、前記リング状金属の
一部に形状記憶合金あるいはバイメタル合金を用いるこ
とによって、リング状金属の一部を所定の動作温度で切
り離すようにしたことを特徴とするものである。
【0009】さらに異なる手段としては、始動補助電極
を発光管の内部に埋め込むと共に、その補助電極に仕事
関数の低い材料をコーティングしたことを特徴とするも
のである。
【0010】なお、前記各手段における低仕事関数の材
料としては、アルカリ土類酸化物、アルカリ金属酸化物
あるいは希土類金属酸化物のいずれかが好ましい。
【0011】
【作用】仕事関数の低い材料を封入した発光管に始動補
助電極から電気的刺激を印加すると、電気的刺激の一部
が低仕事関数の材料にも印加される。すると、放電ガス
が電気的刺激により直接電離されて発生する電子に加え
て、低仕事関数の材料からも電子が放出される。発光管
内に発生した電子は、誘導コイルにより発生する電界に
よって加速され、放電ガスの原子に衝突して電離させる
ことにより新たな電子を発生させる。従って、電気的刺
激により発生した電子に加えて低仕事関数材料から供給
される電子が加わり、電子数を増加させることができる
ために始動が容易になる。さらに、低仕事関数の材料を
用いているので、電子を発生させるために必要な電気的
刺激のエネルギーは、放電ガスを電離させるのに必要な
エネルギーと比べて小さくできる。
【0012】また、低仕事関数の材料を発光管を介して
始動補助電極と対向する位置に配設することにより、始
動補助電極からの電気的刺激を受ける確率が上がり、発
光管内部に供給できる電子数を増加させることができる
ため、始動を容易にすることができる。
【0013】また、発光管の周囲に巻かれた誘導コイル
がアースとなるため、始動補助電極の位置を誘導コイル
近傍に配設すると、電気的刺激は始動補助電極に最も近
い誘導コイルに向けて放出される。従って、始動補助電
極から最も近接した誘導コイルまでの間に低仕事関数の
材料を配設すると、低仕事関数材料が電気的刺激を受け
る確率が上がり、発光管内部に供給できる電子数を増加
させることができるため、始動を容易にすることができ
る。
【0014】また、発光管の内部に低仕事関数の材料を
コーティングした金属を配設することにより、その金属
は誘導コイルに流れる高周波電流によって誘導加熱され
る。この熱により熱電子放出が起こり、発光管内部に電
子を供給できるので、始動を容易にすることができる。
【0015】さらに、前記金属の形状をリング状とする
ことにより、より効果的に金属を加熱させることがで
き、発光管内部に電子を供給できるので、始動を容易に
することができる。
【0016】また、リング状金属の一部に形状記憶合金
あるいはバイメタル合金を用いることによって、リング
状金属の一部を所定の動作温度で切り離すようにしたこ
とにより、始動時には加熱されて電子を供給するが、放
電が発生し、その放電の熱で形状記憶合金もしくはバイ
メタル合金が所定の動作温度を超えると、リングの一部
が切り離されることになる。リングが切り離されると、
リングで消費される電磁エネルギーが大幅に減るため、
電力損失を低減することができる。
【0017】また、始動補助電極を発光管の内部に埋め
込むと共に、その補助電極を低仕事関数の材料でコーテ
ィングしたことにより、プラズマによる始動補助電極の
損傷を防止しつつ、始動時には電気的刺激を受けた低仕
事関数材料から電子が発光管内部に供給されるために、
始動を容易にすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1は本発明の第1の実施形態を示すも
のであり、この無電極蛍光ランプは、発光管1と始動補
助電極2と誘導コイル3と仕事関数の低い材料4とを備
えている。
【0019】発光管1は石英ガラス等の透光性材料によ
り略円筒形状に形成されており、その内部には放電ガス
としてキセノンガスが100Torr封入されている。ま
た、発光管1の内部には、仕事関数の低い材料4とし
て、アルカリ土類酸化物の一種である酸化バリウム(B
aO)を粒状に加工したものが封入されている。なお、
発光管1の形状および放電ガスは、上記のものに限定さ
れるものではないことは言うまでもない。
【0020】始動補助電極2は、発光管1の外壁面に当
接ないしは近接して配置され、高電圧のパルスを発生す
る高電圧電源(図示せず)に接続されている。
【0021】誘導コイル3は、発光管1の側面である外
周壁の周りに巻回されるように配設されており、その両
端が高周波電源(図示せず)に接続されている。コイル
3のターン数については、1ターン以上巻回されていれ
ば特に限定されるものではないが、本実施形態において
は3ターン巻回されている。
【0022】このように構成された無電極放電ランプに
おいて、高電圧電源により始動補助電極2に高電圧パル
スを印加すると、誘導コイル3がアースとなり、始動補
助電極2と誘導コイル3の間で絶縁破壊が起こり、その
際に発生した電子が誘導コイル3により発生する電界に
よって加速され、放電ガスを電離し、アーク放電に至
る。
【0023】ところで、仕事関数の低い材料を封入して
いない従来のランプでは、始動補助電極2に高電圧パル
スを印加して生ずる始動補助電極2と誘導コイル3の間
で絶縁破壊にのみ初期電子の供給を依存していたので、
誘導コイル3に印加する電力を100Wに固定し、始動
補助電極2に加えるパルスの電圧値を上げて行き、放電
が発生した時のパルスの平均電圧を測定すると、約24
kV必要とした。
【0024】これに対して、低仕事関数の材料4を発光
管1に封入した本実施形態のランプでは、約21.0k
Vとなり、ランプの始動に必要なパルス電圧値を約1
2.5%下げることができた。因みに、酸化バリウム
(BaO)の仕事関数は1.6eVである。
【0025】なお、発光管1内に封入する低仕事関数の
材料4に、アルカリ金属酸化物として酸化セシウム(C
2 O)を、希土類金属酸化物として酸化イットリア
(Y23 )を用いても上記と同様の始動電圧低減効果
が得られた。それぞれの平均パルス電圧値を表1に示
す。
【0026】
【表1】 (実施形態2)図2は本発明の第2の実施形態を示すも
のであり、実施形態1と異なる点は、始動補助電極2が
当接する発光管1の内面部に、低仕事関数の材料4とし
ての粒状に加工した酸化バリウム(BaO)を配設した
ことである。他の構成は前記実施形態1と同様であるの
で、同等構成に同一符号を付すことにより説明を省略す
る。
【0027】このように構成することにより、始動補助
電極2に高電圧パルスを印加した時に生ずる始動補助電
極2と誘導コイル3の間で絶縁破壊によって生じた電子
が、始動補助電極2に対向して配設されている酸化バリ
ウム4に当たり二次電子を放出し、結果的に初期電子数
を増やすことになり、ランプの始動に必要なパルス電圧
値を下げることができる。本実施形態のランプにおける
平均パルス電圧値は約19.5kVであり、約18.8
%低減させることができた。
【0028】なお、発光管1内に封入する低仕事関数の
材料4に、アルカリ金属酸化物として酸化セシウム(C
2 O)を、希土類金属酸化物として酸化イットリア
(Y23 )を用いても上記と同様の始動電圧低減効果
が得られた。それぞれの平均パルス電圧値を表2に示
す。
【0029】
【表2】 (実施形態3)図3は本発明の第3の実施形態を示すも
のであり、実施形態1と異なる点は、始動補助電極2を
円筒状の発光管1の中心軸から外して配置し、且つ、始
動補助電極2から最も近い誘導コイル3までの間に、低
仕事関数の材料としての粒状に加工した酸化バリウム4
を配設したことである。他の構成は前記実施形態1と同
様であるので、同等構成に同一符号を付すことにより説
明を省略する。
【0030】本実施形態では、始動補助電極2が発光管
1の中心軸から外れているために、始動補助電極2と、
始動補助電極2から最も近い誘導コイル3との間で絶縁
破壊が生じる。そして、この間に酸化バリウム4を配設
しているために、絶縁破壊により生じた電子が酸化バリ
ウム4に当たり二次電子を放出し、結果的に初期電子数
を増やすことになり、ランプの始動に必要なパルス電圧
値を下げることができる。本実施形態のランプにおける
平均パルス電圧値も約19.2kVと、約20.0%低
減させることができた。
【0031】なお、発光管1内に封入する低仕事関数の
材料4に、アルカリ金属酸化物として酸化セシウム(C
2 O)を、希土類金属酸化物として酸化イットリア
(Y23 )を用いても上記と同様の始動電圧低減効果
が得られた。それぞれの平均パルス電圧値を表3に示
す。
【0032】
【表3】 (実施形態4)図4は本発明の第4の実施形態を示すも
のであり、実施形態1と異なる点は、酸化バリウムをコ
ーティングしたタングステン板5を封入したことであ
る。酸化バリウムをコーティングしたタングステン板5
は、誘導コイル3に流れる高周波電流によって誘導加熱
され、発生する熱により熱電子放出が起こり、結果的に
初期電子数を増やすことになり、ランプの始動に必要な
パルス電圧値を下げることができる。本実施形態のラン
プにおける平均パルス電圧値も約20.8kVと、約1
3.3%低減させることができた。
【0033】なお、上記コーティング材料として、アル
カリ金属酸化物である酸化セシウム(Ca2 O)を、希
土類金属酸化物である酸化イットリア(Y2 3 )を用
いても上記と同様の始動電圧低減効果が得られた。それ
ぞれの平均パルス電圧値を表4に示す。
【0034】
【表4】 (実施形態5)図5は本発明の第5の実施形態を示すも
のであり、上記実施形態4と異なる点は、タングステン
板をリング状に形成し、そのタングステンリング6に酸
化バリウムをコーティングしたことである。
【0035】誘導電界中ではリング状金属は渦電流損を
生じやすく、従って、タングステンリング6はタングス
テン板5と比較して温度上昇が早い。その結果、初期電
子数を増やす能力がタングステン板5よりも優れ、ラン
プの始動に必要なパルス電圧値を下げることができる。
本実施形態のランプにおける平均パルス電圧値は約1
9.6kVとなり、約18.3%低減させることができ
た。
【0036】なお、上記コーティング材料として、アル
カリ金属酸化物である酸化セシウム(Ca2 O)を、希
土類金属酸化物である酸化イットリア(Y2 3 )を用
いても上記と同様の始動電圧低減効果が得られた。それ
ぞれの平均パルス電圧値を表5に示す。
【0037】
【表5】 (実施形態6)図6は本発明の第6の実施形態を示すも
のであり、実施形態5と異なる点は、酸化バリウムをコ
ーティングしたタングステンリング6の一部をバイメタ
ル金属7で形成し、所定の動作温度でリングの一部が切
り離されるようにしたことである。他の構成は前記実施
形態5と同様であるので、同等構成に同一符号を付すこ
とにより説明を省略する。
【0038】このように構成することにより、ランプ始
動時は実施形態5と同様の効果が得られ、且つ、ランプ
定常点灯時には放電からの熱でバイメタル金属7が動作
し、タングステンリング6の一部が切り離されるので、
タングステンリング6に吸収されていた電磁エネルギー
が減少し、放電に費やされる。その結果、ランプ効率が
向上する。
【0039】本実施形態において、バイメタル金属7が
動作する前と後では、光束値が約7%向上した。同様の
効果は、形状記憶合金をリングの一部に用いたランプに
おいても観測された。
【0040】(実施形態7)図7は本発明の第7の実施
形態を示すものであり、この無電極放電ランプは、発光
管1と、発光管1の内部に埋め込まれるとともに、酸化
バリウム4でコーティングされた始動補助電極2と、誘
導コイル3とで構成されている。
【0041】通常、放電空間内に電極を挿入すると、放
電プラズマにより損傷を受け、発光管の黒化や始動能力
の低下が生じる。しかし、本実施形態の始動補助電極2
は、酸化バリウム4でコーティングされているために電
極2の損傷がない上に、電極2を通してパルス電圧が直
接酸化バリウム4に働き、二次電子を放出するために初
期電子数が大幅に増え、ランプの始動に必要なパルス電
圧値を下げることができる。本実施形態のランプにおけ
る平均パルス電圧値は約17.3kVとなり、約27.
9%低減させることができた。
【0042】なお、上記コーティング材料として、アル
カリ金属酸化物である酸化セシウム(Ca2 O)を、希
土類金属酸化物である酸化イットリア(Y2 3 )を用
いても上記と同様の始動電圧低減効果が得られた。それ
ぞれの平均パルス電圧値を表6に示す。
【0043】
【表6】
【0044】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、内部に放
電ガスを封入した透光性を有する発光管と、発光管の一
部に当接ないし近接し、発光管に電気的刺激を印加する
始動補助電極と、発光管の周囲に巻回され高周波電流を
流すことにより発光管内の放電ガスを励起発光させる誘
導コイルとを備えた無電極放電灯において、前記発光管
の内部に仕事関数の低い材料を封入したことにより、電
気的刺激により発生した電子に加えて低仕事関数材料か
ら供給される電子が加わり、電子数を増加させることが
できるために始動が容易になる。
【0045】請求項2記載の発明によれば、低仕事関数
の材料を、始動補助電極と対向する発光管内面に配置し
たことにより、始動補助電極からの電気的刺激を受ける
確率が上がり、発光管内部に供給できる電子数を増加さ
せることができるため、始動を容易にすることができ
る。
【0046】請求項3記載の発明によれば、始動補助電
極を発光管の中心から外して配置するとともに、その始
動補助電極から最も近接した誘導コイルまでの間に低仕
事関数の材料を配設したことにより、始動補助電極から
の電気的刺激を受ける確率が上がり、発光管内部に供給
できる電子数を増加させることができるため、始動を容
易にすることができる。
【0047】請求項4記載の発明によれば、発光管の内
部に低仕事関数の材料をコーティングした金属を配設し
たことにより、その金属は誘導コイルに流れる高周波電
流によって誘導加熱され、この熱により熱電子放出が起
こり、発光管内部に電子を供給できるので、始動を容易
にすることができる。
【0048】請求項5記載の発明によれば、上記金属の
形状をリング状としたことにより、より効果的に金属を
加熱させることができる。
【0049】請求項6記載の発明によれば、上記リング
状金属の一部を所定の動作温度で切り離すようにしたこ
とにより、始動時には加熱されて電子を供給するが、放
電が発生し、その放電の熱でリング状金属の一部が切り
離されると、リング状金属で消費される電磁エネルギー
が大幅に減るため、始動を容易にすることができると共
に、電力損失を低減することができる。
【0050】請求項7記載の発明によれば、始動補助電
極を発光管の内部に埋め込むとともに、その補助電極を
低仕事関数の材料でコーティングしたことにより、コー
ティングによりプラズマによる始動補助電極の損傷を防
止しつつ、始動時には電気的刺激を受けた低仕事関数材
料から電子が発光管内部に供給されるために、始動を容
易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を摸式的に示す一部断
面の側面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を摸式的に示す一部断
面の側面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を摸式的に示すもの
で、(a)は一部断面の側面図、(b)は上面図であ
る。
【図4】本発明の第4の実施形態を摸式的に示す一部断
面の側面図である。
【図5】本発明の第5の実施形態を摸式的に示すもの
で、(a)は一部断面の側面図、(b)は上面図であ
る。
【図6】本発明の第6の実施形態を摸式的に示す上面図
である。
【図7】本発明の第7の実施形態を摸式的に示す一部断
面の側面図である。
【符号の説明】
1 発光管 2 始動補助電極 3 誘導コイル 4 仕事関数の低い材料 5 タングステン板 6 タングステンリング 7 バイメタル金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 拓磨 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に放電ガスを封入した透光性を有す
    る発光管と、発光管の一部に当接ないし近接し、発光管
    に電気的刺激を印加する始動補助電極と、発光管の周囲
    に巻回され高周波電流を流すことにより発光管内の放電
    ガスを励起発光させる誘導コイルとを備えた無電極放電
    灯において、前記発光管の内部に二次電子を放出しやす
    い仕事関数の低い材料を封入したことを特徴とする無電
    極放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記仕事関数の低い材料を、前記始動補
    助電極と対向する発光管内面に配置したことを特徴とす
    る請求項1記載の無電極放電ランプ。
  3. 【請求項3】 前記始動補助電極を発光管の中心から外
    して配置するとともに、その始動補助電極から最も近接
    した誘導コイルまでの間に、前記仕事関数の低い材料を
    配設したことを特徴とする請求項1記載の無電極放電ラ
    ンプ。
  4. 【請求項4】 内部に放電ガスを封入した透光性を有す
    る発光管と、発光管の一部に当接ないし近接し、発光管
    に電気的刺激を印加する始動補助電極と、発光管の周囲
    に巻回され高周波電流を流すことにより発光管内の放電
    ガスを励起発光させる誘導コイルとを備えた無電極放電
    灯において、前記発光管の内部に二次電子を放出しやす
    い仕事関数の低い材料をコーティングした金属を配設し
    たことを特徴とする無電極放電ランプ。
  5. 【請求項5】 前記金属の形状がリング状であることを
    特徴とする請求項4記載の無電極放電ランプ。
  6. 【請求項6】 前記リング状金属の一部を所定の動作温
    度で切り離すようにしたことを特徴とする請求項5記載
    の無電極放電ランプ。
  7. 【請求項7】 内部に放電ガスを封入した透光性を有す
    る発光管と、発光管の内部に埋め込まれると共に二次電
    子を放出しやすい仕事関数の低い材料でコーティングさ
    れた始動補助電極と、発光管の周囲に巻回され高周波電
    流を流すことにより発光管内の放電ガスを励起発光させ
    る誘導コイルとを備えたことを特徴とする無電極放電ラ
    ンプ。
  8. 【請求項8】 前記仕事関数の低い材料がアルカリ土類
    酸化物、アルカリ金属酸化物または希土類金属酸化物で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか
    に記載の無電極放電ランプ。
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