JPH07217435A - 副室付エンジンの動弁装置 - Google Patents

副室付エンジンの動弁装置

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JPH07217435A
JPH07217435A JP6008483A JP848394A JPH07217435A JP H07217435 A JPH07217435 A JP H07217435A JP 6008483 A JP6008483 A JP 6008483A JP 848394 A JP848394 A JP 848394A JP H07217435 A JPH07217435 A JP H07217435A
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和紀 ▲槙▼村
Kazunori Makimura
Yoshinori Hayashi
好徳 林
Kazuaki Umezono
和明 梅園
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 副室の開閉弁が閉弁状態にある時の閉弁力を
大きく保ちつつ、この開閉弁の開弁時にはその力を小さ
くすることができる副室付エンジンの動弁装置を提供す
る。 【構成】 副室14の開口部14aを開閉する弁本体2
4aのステム24bの上端部に、円盤状のスプリングシ
ート54を固設する。スプリングシート54とシリンダ
ブロック10aとの間にアウタースプリング56を縮設
する。副室14の上端部にインナーピストン58を摺動
可能に密接嵌合する。インナーピストン58の副室14
に臨設される側とは反対側をシリンダブロック10a外
方に臨設する。インナーピストン58の外方端とスプリ
ングシート54との間に、アウタースプリング56の内
方に同心状に配置してインナースプリング60を縮設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼室に開口する副室
を有し、この副室の開口部に設けられて圧縮行程で開弁
して副室内に圧縮混合気を導入する開閉弁を備えた副室
付エンジンの動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、燃焼室に開口する副室をエン
ジン本体に形成して、この副室内に圧縮混合気を導入す
るしたものが提案されており、例えば特開平5−543
1号公報(F02D 15/04)とか特開平5−33
685号公報(F02D 15/04)では、前サイク
ルの圧縮行程で副室に導入した圧縮混合気を、次サイク
ルの圧縮行程で燃焼室内に排出するようになっている。
また、特願平4−22009号にあっては、副室を開弁
することにより燃焼室の実質的な容積を増大して可変圧
縮比エンジンを構成するようになっている。
【0003】即ち、かかる副室を設けたエンジンでは燃
焼室への開口部が動弁機構に連動する開閉弁により圧縮
行程の所定期間で開弁されるようになっており、前者の
副室付エンジンではこの副室に取入れられた圧縮混合気
は次サイクルの圧縮行程までに冷却されて排出されるた
め、圧縮される混合気の温度を低下することができるよ
うになっている。特に、このことはノッキング領域が高
回転高負荷領域となる過給機付リーンバーンエンジンに
適用することにより、大きな効果を発揮することができ
る。一方、後者の副室付エンジンでは副室が開弁された
時に、実質的な圧縮比が低下されてノッキング発生が抑
制されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の副室付エンジンにあっては、動弁機構に連動して
開閉される副室の開閉弁は、通常の吸気弁および排気弁
と同様にスプリングで閉弁方向に付勢される。ところ
が、副室内には圧縮行程で導入された高圧の圧縮混合気
が封入されるが、この封入された高圧がシリンダ内圧が
低くなる排気行程および吸入行程では開閉弁を開弁する
方向に作用するため、この開閉弁の閉弁力が低下されて
しまう。このため、開閉弁の閉弁時のシール性を良くし
ようとすると必然的にスプリング付勢力を大きくする必
要があるが、このようにスプリングの付勢力を大きくす
ると、逆に副室を開弁するためには大きな付勢力に抗し
て大きな力を開閉弁に付加する必要があり、フリクショ
ンロスが増大してしまうという課題があった。
【0005】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、副室の開閉弁が閉弁状態にある時の閉弁力を大きく
保ちつつ、この開閉弁の開弁時にはその力を小さくする
ことができる副室付エンジンの動弁装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明は、燃焼室に開口する開口部が開閉弁を介し
て圧縮行程で開弁される副室を備え、この副室内に圧縮
混合気の一部を導入する副室付エンジンにおいて、シリ
ンダー内圧に応じて上記開閉弁の閉弁付勢力を可変とす
る閉弁力可変機構を設けることにより構成する。
【0007】また、前記閉弁力可変機構は、副室に摺動
可能に嵌合されて、この副室の容積をシリンダー内圧に
応じて可変とするインナーピストンを備え、このインナ
ーピストンの移動量に応じて前記開閉弁の閉弁付勢力を
可変にすることが望ましい。更に、前記副室を、シリン
ダー内圧に応じて容積可変構造とすることが望ましい。
【0008】更にまた、前記閉弁力可変機構は、エンジ
ン本体と前記開閉弁のステムに設けたスプリングシート
との間に縮設される第1スプリングと、副室に摺動可能
に嵌合されて、この副室の容積をシリンダー内圧に応じ
て可変とするインナーピストンと、このインナーピスト
ンと前記スプリングシートとの間に縮設され、前記第1
スプリングと並列配置される第2スプリングとを備えて
構成することが望ましい。
【0009】また、前記副室を密閉構造として、この副
室に前サイクルの圧縮行程の高圧部分で導入された圧縮
混合気を、次サイクルの圧縮行程の低圧部分で燃焼室内
に排出する構成とする。
【0010】更に、前記副室をシリンダ外に通ずる圧力
放出通路に連通し、副室に導入された圧縮混合気を圧縮
行程以外の行程でこの圧力放出通路を介して排出するこ
とにより、可変圧縮比エンジンを構成することができ
る。
【0011】更にまた、前記圧力放出通路を吸気通路に
連通することが望ましい。
【0012】また、前記各構成を過給機を備えると共
に、空燃比が運転全領域でリーン運転されるエンジンに
適用することが望ましい。
【0013】
【作用】以上の構成により本発明の副室付エンジンの動
弁装置にあっては、閉弁力可変機構により副室の開口部
を開閉する開閉弁の閉弁付勢力を、シリンダー内圧に応
じて可変としたので、副室内に封入される圧力が高い時
は閉弁付勢力を大きくして、封入された圧縮混合気が開
口部から漏れるのを防止することができ、開閉弁のシー
ル性を向上することができる。
【0014】また、前記閉弁力可変機構は、副室に摺動
可能に嵌合されて、この副室の容積をシリンダー内圧に
応じて可変とするインナーピストンを備え、このインナ
ーピストンの移動量に応じて前記開閉弁の閉弁付勢力を
可変にすることにより、シリンダー内圧が高くて副室に
導入される圧縮混合気の圧力が高いほどインナーピスト
ンの移動量が大きくなり、その分だけ開閉弁の閉弁付勢
力を増大することができる。
【0015】更に、前記副室を、シリンダー内圧に応じ
て容積可変構造とすることにより、シリンダー内圧が高
い時は副室の容積を増大して圧縮比を低下し、ノッキン
グを効果的に抑制することができる。
【0016】更にまた、前記閉弁力可変機構は、エンジ
ン本体と前記開閉弁のステムに設けたスプリングシート
との間に縮設される第1スプリングと、副室に摺動可能
に嵌合されて、この副室の容積をシリンダー内圧に応じ
て可変とするインナーピストンと、このインナーピスト
ンと前記スプリングシートとの間に縮設され、前記第1
スプリングと並列配置される第2スプリングとを備えて
構成することにより、インナーピストンの移動量に応じ
て第2スプリングの圧縮量が変化し、この第2スプリン
グの付勢力と第1スプリングの付勢力とがスプリングシ
ートに作用して、開閉弁の閉弁付勢力となる。従って、
シリンダー内圧が大きいほど第2スプリングの付勢力が
増大して前記閉弁付勢力を大きくすることができる。ま
た、前記開閉弁を開弁する際には、この開閉弁が少しで
も開弁されて副室に封入された圧力が排出されると、イ
ンナーピストンが容積を減少する方向に移動して第2ス
プリングの付勢力を低減し、延いては、開閉弁の閉弁付
勢力を減少するためこの開閉弁の開弁時の力を小さくす
ることができる。
【0017】また、前記副室を密閉構造として、この副
室に前サイクルの圧縮行程の高圧部分で導入された圧縮
混合気を、次サイクルの圧縮行程の低圧部分で燃焼室内
に排出する構成とすることにより、この次サイクルで排
出される圧縮混合気は副室内で冷却されていることによ
り、燃焼室内温度を低下してノッキングを抑制すること
ができる。
【0018】更に、前記副室をシリンダ外に通ずる圧力
放出通路に連通し、副室に導入された圧縮混合気を圧縮
行程以外の行程でこの圧力放出通路を介して排出するこ
とにより、副室に導入された圧縮混合気分の圧力を低下
することができるため、ノッキングを抑制することがで
きる。
【0019】更にまた、前記圧力放出通路を吸気通路に
連通することにより、混合気を再度燃焼室に供給して利
用することができると共に、ガスが外方に漏れるのを防
止することができる。
【0020】また、前記各構成を過給機を備えると共
に、空燃比が運転全領域でリーン運転されるエンジンに
適用することにより、エンジンの高回転領域でのノッキ
ングを効果的に抑制することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1から図8は本発明にかかる副室付
エンジンの動弁装置の一実施例を示し、図1はエンジン
の概略構成図、図2は燃焼室部分の要部拡大した概略
図、図3から図6は副室開閉弁の作動状態を順を追って
示す要部拡大断面図、図7は第1,第2スプリングのば
ね特性を示す説明図、図8は開閉弁のバルブリフトと第
1,第2スプリングの付勢力との関係を示す説明図であ
る。
【0022】即ち、本実施例の副室付エンジン10は図
1に示したように、シリンダ12の燃焼室12a内に開
口する副室14がそれぞれ設けられる。副室14は図2
に示したようにシリンダ12の上面に吸気ポート16,
排気ポート18と共に開口14aが形成される。そし
て、副室14の開口14aは、吸気ポート16および排
気ポート18が吸気弁20および排気弁22によって開
閉されると同様に、動弁機構に連動される開閉弁24に
よって開閉されるようになっている。
【0023】前記吸気ポート16に通ずる吸気通路26
のブランチ26a,26a…にそれぞれ燃料噴射弁2
8,28…が設けられると共に、この吸気通路26の前
流側には順にスロットル弁30,インタークーラー3
2,ターボチャージャー34のコンプレッサ34aおよ
びエアフローメーター36が設けられる。一方、前記排
気ポート18に通ずる排気通路38には前記ターボチャ
ージャー34のタービン34bが設けられ、かつ、この
タービン34bをバイパスしてウエストゲートバルブ4
0が設けられる。
【0024】また、前記吸気通路26には過給圧センサ
ー42が設けられると共に、フライホイール44の外周
部に近接して回転数センサー46、およびスロットル弁
30にスロットル開度センサー48が設けられ、これら
過給圧センサー42,回転数センサー46,スロットル
開度センサー48および前記エアフローメータ36の各
検出信号はマイクロコンピュータ50に入力される。前
記マイクロコンピュータ50は前記各センサー42,4
6,48の検出信号に基づいて燃料噴射量およびウエス
トゲートバルブ40の開度を決定し、これら各制御信号
を前記燃料噴射弁28および前記ウエストゲートバルブ
38に出力するようになっている。
【0025】かかる構成になる副室付エンジン10で
は、シリンダー内圧力が圧縮行程から爆発行程および排
気行程と変化される段階で、圧縮行程の所定期間で副室
14の開閉弁24が開弁される。このように開閉弁24
が開弁されることにより、前サイクルで副室14内に導
入された圧縮混合気が、シリンダー内圧力の低い段階で
燃焼室12a内に排出されると共に、シリンダー内圧力
の上昇による圧縮混合気が再度副室14内に導入されて
閉じ込められるようになっている。
【0026】ところで、前記開閉弁24は図3から図6
に示すように、副室14の開口部14aを開閉する弁本
体24aと、この弁本体24aから副室14を貫通して
突設されるステム24bとを備え、このステム24bの
突出端部には図外の動弁機構のカムが接触するカムシー
ト52が配置される。カムシート52は上端部に底部5
2aが形成される有底筒状に形成され、底部52aの上
面に前記カムが接触されると共に、前記ステム24bの
上端が底部52aの下面中央部に当接される。
【0027】また、前記ステム24bの上端部には、前
記筒状のカムシート52内に(相対移動可能に)嵌合さ
れる円盤状のスプリングシート54が固設され、このス
プリングシート54とシリンダヘッド10aとの間に第
1スプリングとしてのアウタースプリング56が縮設さ
れ、このアウタースプリング56によって開閉弁24は
前記開口部14aを閉弁する方向に付勢される。
【0028】前記副室14の上端部(図中上方)にはイ
ンナーピストン58が摺動可能に密接嵌合される。この
インナーピストン58は副室14に臨む側とは反対側
(図中上方)がシリンダヘッド10a外方に臨むと共
に、このインナーピストン58の中心部に前記ステム2
4bが摺動可能に密接して挿通される。インナーピスト
ン58の外方端と前記スプリングシート54との間に、
前記アウタースプリング56の内方に同心状に配置され
る第2スプリングとしてのインナースプリング60が縮
設される。
【0029】前記アウタースプリング56と前記インナ
ースプリング60のばね特性は図7に示したように設定
され、同図中上方にアウタースプリング56,下方にイ
ンナースプリング60のばね特性をそれぞれ示す。アウ
タースプリング56は図5に示す開閉弁24の閉弁状態
でセット状態となり、この時のばね定数はWS2となる。
また、図3,図4に示す開閉弁24の開弁状態でリフト
状態となり、この時のばね定数はWL2となる。一方、前
記インナースプリング60は図3に示すリフト状態でば
ね定数がWL1となり、図4,図5に示すインナーピスト
ントップ状態でばね定数がWP1となる。
【0030】以上の構成により本実施例の副室付エンジ
ン10にあっては、前サイクルで副室14に取入れられ
た圧縮混合気は、次サイクルの圧縮行程までに冷却水に
よってある程度冷却される。そして、次サイクルの圧縮
行程で開閉弁24が開弁されると、この開弁初期では副
室14内に封入された圧縮混合気が燃焼室12a内に排
出されるが、このとき、この副室14内の混合気が冷却
されていることにより、燃焼室12a内で圧縮されて高
温化されつつある混合気の温度を低下することができ
る。従って、最終的に点火時点での燃焼室12a内温度
を下げて、ノッキングの発生を効果的に抑制することが
できる。
【0031】ところで、前記副室14の開閉弁24は図
3に示すように圧縮行程で開弁して圧縮混合気Gが導入
され、図5に示すように点火前に上死点部分で閉弁され
て副室14内に圧縮混合気Gが封入され、図6に示すよ
うに次サイクルの圧縮行程で再度開弁されるようになっ
ている。このとき、前記副室14にはインナーピストン
58が設けられ、開閉弁24のスプリングシート54と
シリンダヘッダ10aおよびインナーピストン58との
間にそれぞれ縮設されるアウタースプリング56および
インナースプリング60を介して閉弁力が付加されるよ
うになっている。
【0032】この時、前記開閉弁24は図3の開弁状態
ではアウタースプリング56とインナースプリング60
の合成付勢力WL1+WL2をもって閉弁方向に付勢され、
この状態で圧縮混合気Gが導入される。そして、圧縮混
合気Gが導入されることにより副室14内圧力が上昇し
て、図4に示すようにインナーピストン58が押し上げ
られてインナースプリング60の付勢力が増大し、この
時の合成付勢力はWP1+WL2となる。
【0033】次に、図5の閉弁状態では付勢力が増大し
たインナースプリング60の付勢力がアウタースプリン
グ56のセット付勢力に付加されるため、合成付勢力W
P1+WS2の大きな荷重で閉弁状態が保持される。従っ
て、副室14内に高圧の圧縮混合気Gが封入された場合
にも閉弁力を大きくしてシール性を保持し、シリンダ内
圧が低下される排気行程および吸気行程にあって副室1
4内との圧力差が大きくなった場合にも、この副室14
に封入された圧縮混合気Gが漏れるのを防止することが
できる。
【0034】そして、次サイクルの圧縮行程で図6に示
すように開閉弁58が再度開弁されるが、この開閉弁5
8の開弁は図5に示した閉弁付勢力の大きな状態でカム
シート52を下方に押し下げることにより弁本体24a
が開弁される。このとき、弁本体24aの開弁され始め
ると副室14内の圧力はシリンダ内に排出されて低下
し、インナーピストン58はインナースプリング60の
付勢力で、副室14内容積を減少する方向に押し下げ、
これに伴ってこのインナースプリング60の閉弁付勢力
は図8に示したように、WP1+WS2からWL1+WL2に低
下される。従って、開閉弁24の開弁力は開弁開始によ
って急速に低下されてバルブリフトに要する力も減少
し、フリクションロスを大幅に低減することができる。
【0035】尚、本実施例の副室付エンジン10はター
ボチャージャー34(スーパーチャージャーでもよい)
を設け、かつ、空燃比が運転全領域でリーン運転される
リーンバーンエンジンに適用することにより特にその効
果が発揮され、エンジンの高回転領域でのノッキングを
効果的に抑制することができる図9から図19は他の実
施例を示し、前記実施例と同一構成部分に同一符号を付
して重複する説明を省略して述べる。尚、図9から図1
3は開閉弁及び福開閉弁の作動を各行程に従って順に示
す説明図、図14から図17は開閉弁及び福開閉弁の作
動状態を順を追って示す要部拡大断面図、図18,図1
9は高負荷状態と軽負荷状態におけるインナーピストン
の作動状態を示す説明図である。
【0036】この実施例では副室14を圧力放出通路1
00を介して図外の吸気通路に連通すると共に、この圧
力放出通路100を開閉する副開閉弁102を設け、こ
の副開閉弁102を開弁することにより副室14内の圧
力を吸気通路に放出するようになっている。副室14の
開閉弁24は前記実施例と同様に圧縮行程で開弁する
(図9参照)と共に、圧縮行程が終了される上死点部分
で閉弁される(図10参照)。そして、図11から図1
3に示す爆発,排気および吸気の各行程では前記開閉弁
24の閉弁状態が保持される。一方、前記副開閉弁10
2は図9,図10に示す圧縮行程では閉弁された状態と
なり、図11から図13に示す爆発,排気および吸気の
各行程で開弁される。
【0037】ところで、この実施例にあっても前記実施
例と同様に副室14にインナーピストン58およびイン
ナースプリング60が設けられ、前記開閉弁24は図1
4の開弁状態ではアウタースプリング56とインナース
プリング60の合成付勢力はWL1+WL2となり、図15
のインナーピストン58が押し上げられが状態では合成
付勢力はWP1+WL2となる。また、図16の閉弁状態で
は合成付勢力はWP1+WS2の大きな荷重となって大きな
閉弁力でシール性を向上することができる。更に、副開
閉弁102が開弁されることにより副室14内の圧力が
放出されるため、合成付勢力はWP1+WS2からWL1+W
L2に低下される。従って、開閉弁24の開弁力は低下さ
れてバルブリフトに要する力も減少し、フリクションロ
スを大幅に低減することができる。
【0038】ところで、本実施例では前記インナーピス
トン58により導入される圧縮混合気の圧力に応じて副
室14の容積を可変とすることができるため、図18に
示す高負荷状態ではインナーピストン58のストローク
量Lが増大して副室14内の容積を増加することができ
る。従って、副室14内に導入圧縮混合気量が増加され
ることにより、シリンダ内の有効圧縮比が減少して耐ノ
ッキング性を大幅に向上することができる。
【0039】一方、図19に示す軽負荷状態ではインナ
ーピストン58のストローク量Lが僅かとなり副室14
内の容積変化量が減少される。従って、副室14に導入
される圧縮混合気量が少なくなるため、シリンダ内の有
効圧縮比をさほど変化することがないため、出力を低下
させることなくポンピングロスを低減することができ
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す副室付エンジンの動弁装置にあっては、閉弁力可変
機構により副室の開口部を開閉する開閉弁の閉弁付勢力
を、シリンダー内圧に応じて可変としたので、副室内に
封入される圧力が高い時は閉弁付勢力を大きくして、封
入された圧縮混合気が開口部から漏れるのを防止するこ
とができるため、開閉弁のシール性を向上して副室に封
入された圧縮混合気が漏れるのを防止することができ
る。
【0041】また、本発明の請求項2にあっては、前記
閉弁力可変機構を副室に摺動可能に嵌合されて、この副
室の容積をシリンダー内圧に応じて可変とするインナー
ピストンを備え、このインナーピストンの移動量に応じ
て前記開閉弁の閉弁付勢力を可変にしたので、シリンダ
ー内圧が高くて副室に導入される圧縮混合気の圧力が高
いほどインナーピストンの移動量を大きくして、その分
だけ開閉弁の閉弁付勢力を増大することができる。
【0042】更に、本発明の請求項3にあっては、前記
副室をシリンダー内圧に応じて容積可変構造としたの
で、シリンダー内圧が高い時は副室の容積を増大して圧
縮比を低下することができるため、ノッキングを効果的
に抑制することができる。
【0043】更にまた、本発明の請求項4にあっては、
前記閉弁力可変機構をエンジン本体と前記開閉弁のステ
ムに設けたスプリングシートとの間に縮設される第1ス
プリングと、副室に摺動可能に嵌合されて、この副室の
容積をシリンダー内圧に応じて可変とするインナーピス
トンと、このインナーピストンと前記スプリングシート
との間に縮設され、前記第1スプリングと並列配置され
る第2スプリングとを備えて構成したので、インナーピ
ストンの移動量に応じて第2スプリングの圧縮量が変化
し、この第2スプリングの付勢力と第1スプリングの付
勢力とがスプリングシートに作用して、開閉弁の閉弁付
勢力となる。従って、シリンダー内圧が大きいほど第2
スプリングの付勢力が増大して前記閉弁付勢力を大きく
し、シール性を向上することができる。また、前記開閉
弁を開弁する際には、この開閉弁の開弁開始によって副
室に封入された圧力が排出されてインナーピストンが容
積を減少する方向に移動して第2スプリングの付勢力を
低減し、延いては、開閉弁の閉弁付勢力を減少して開閉
弁の開弁時の力を小さくし、フリクションロスを大幅に
低減することができる。
【0044】また、本発明の請求項5にあっては、前記
副室を密閉構造としてこの副室に前サイクルの圧縮行程
の高圧部分で導入された圧縮混合気を、次サイクルの圧
縮行程の低圧部分で燃焼室内に排出する構成とすること
により、この次サイクルで排出される圧縮混合気は副室
内で冷却されていることにより、燃焼室内温度を低下し
てノッキングを抑制することができる。
【0045】更に、本発明の請求項6にあっては、前記
副室をシリンダ外に通ずる圧力放出通路に連通し、副室
に導入された圧縮混合気を圧縮行程以外の行程でこの圧
力放出通路を介して排出するしたので、副室に導入され
た圧縮混合気分の圧力を低下することができるため、ノ
ッキングを抑制することができる。
【0046】更にまた、本発明の請求項7にあっては、
前記圧力放出通路を吸気通路に連通することにより、混
合気を再度燃焼室に供給して利用することができると共
に、ガスが外方に漏れるのを防止することができる。
【0047】また、本発明の請求項8にあっては、前記
各構成を過給機を備えると共に、空燃比が運転全領域で
リーン運転されるエンジンに適用することにより、エン
ジンの高回転領域でのノッキングを効果的に抑制するこ
とができるという各種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる副室付エンジンの一実施例を平
面的に示す概略構成図である。
【図2】本発明にかかる副室付エンジンの一実施例を示
す燃焼室部分の要部拡大した概略図である。
【図3】本発明の一実施例を示す副室付エンジンの開閉
弁の開弁状態を示す要部拡大断面図で、副室内への圧縮
空気の導入開始直後の状態を示すものである。
【図4】本発明の一実施例を示す副室付エンジンの開閉
弁の開弁状態を示す要部拡大断面図で、副室内に圧縮混
合気を導入中の状態を示すものである。
【図5】本発明の一実施例を示す副室付エンジンの開閉
弁の閉弁状態を示す要部拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施例を示す副室付エンジンの開閉
弁の開弁開始時点を示す要部拡大断面図である。
【図7】本発明の一実施例を示す副室付エンジンの開閉
弁の第1,第2スプリングのばね特性を示す説明図であ
る。
【図8】本発明の一実施例を示す副室付エンジンの開閉
弁のバルブリフトと第1,第2スプリングの付勢力との
関係を示す説明図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの圧
縮行程を示す説明図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
圧縮行程の上死点状態を示す説明図である。
【図11】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
爆発行程を示す説明図である。
【図12】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
排気行程を示す説明図である。
【図13】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
吸気行程を示す説明図である。
【図14】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
開閉弁の開弁初期状態を示す要部拡大断面図である。
【図15】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
開閉弁の開弁状態で副室に圧縮混合気を導入した状態を
示す要部拡大断面図である。
【図16】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
開閉弁の閉弁状態を示す要部拡大断面図である。
【図17】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
副開閉弁の開弁開始時点を示す要部拡大断面図である。
【図18】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
高負荷状態のインナーピストンの作動状態を示す説明図
である。
【図19】本発明の他の実施例を示す副室付エンジンの
軽負荷状態のインナーピストンの作動状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
10 副室付エンジン 12 シリンダ 12a 燃焼室 14 副室 14a 開口 24 開閉弁 24a 弁本体 24b ステム 34 ターボチャージャー 52 カムシート 54 スプリングシート 56 アウタースプリング(第1スプリング) 58 インナーピストン 60 インナースプリング(第2スプリング) 100 圧力放出通路 102 副開閉弁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室に開口する開口部が開閉弁を介し
    て圧縮行程で開弁される副室を備え、この副室内に圧縮
    混合気の一部を導入する副室付エンジンにおいて、シリ
    ンダー内圧に応じて上記開閉弁の閉弁付勢力を可変とす
    る閉弁力可変機構を設けたことを特徴とする副室付エン
    ジンの動弁装置。
  2. 【請求項2】 前記閉弁力可変機構は、副室に摺動可能
    に嵌合されて、この副室の容積をシリンダー内圧に応じ
    て可変とするインナーピストンを備え、このインナーピ
    ストンの移動量に応じて前記開閉弁の閉弁付勢力を可変
    とすることを特徴とする請求項1に記載の副室付エンジ
    ンの動弁装置。
  3. 【請求項3】 前記副室を、シリンダー内圧に応じて容
    積可変構造としたことを特徴とする請求項1に記載の副
    室付エンジンの動弁装置。
  4. 【請求項4】 前記閉弁力可変機構は、エンジン本体と
    前記開閉弁のステムに設けたスプリングシートとの間に
    縮設される第1スプリングと、副室に摺動可能に嵌合さ
    れて、この副室の容積をシリンダー内圧に応じて可変と
    するインナーピストンと、このインナーピストンと前記
    スプリングシートとの間に縮設され、前記第1スプリン
    グと並列配置される第2スプリングとを備えて構成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の副室付エンジンの動
    弁装置。
  5. 【請求項5】 前記副室を密閉構造として、この副室に
    前サイクルの圧縮行程の高圧部分で導入された圧縮混合
    気を、次サイクルの圧縮行程の低圧部分で燃焼室内に排
    出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
    載の副室付エンジンの動弁装置。
  6. 【請求項6】 前記副室をシリンダ外に通ずる圧力放出
    通路に連通し、副室に導入された圧縮混合気を圧縮行程
    以外の行程でこの圧力放出通路を介して排出することに
    より、可変圧縮比エンジンを構成したことを特徴とする
    請求項1から4のいずれかに記載の副室付エンジンの動
    弁装置。
  7. 【請求項7】 前記圧力放出通路を吸気通路に連通した
    ことを特徴とする請求項6に記載の副室付エンジンの動
    弁装置。
  8. 【請求項8】 過給機を備えると共に、空燃比が運転全
    領域でリーン運転されるエンジンに適用したことを特徴
    とする請求項1から7のいずれかに記載の副室付エンジ
    ンの動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104533655A (zh) * 2014-12-17 2015-04-22 无锡蠡湖增压技术股份有限公司 一种增压活塞

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