JPH0721734Y2 - 結束線保持具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の効果〕 （産業上の利用分野） この考案は鉄筋工事に於て、鉄筋の組立て作業に使用す
る結束線保持具に関する。

（従来の技術） 従来、鉄筋は径が0.8mm程度のなまし鉄線（以下、結束
線と称する）をハッカーを使用して結束するが、この作
業の体様は、作業員が略ループ状に束ねた格好の結束線
を一方の手に持って、他方の手にはハッカーを持った状
態のまま、結束線を一本ずつ抜き出しては、鉄筋間に引
き通し、ハッカーを操って結束作業を行っていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、この作業を長時間に亙って行っているうち、結
束線の束を握る力が知らず知らずのうちに緩んでしまっ
たり、結束線の束から一本一本抜き取って行くうち束に
隙間ができたり、又、その作業はゴム手袋を使用して行
いがちで、ゴム手袋の介在によって感触が鈍化する等の
原因により、往々にして、結束線をスラブ上に散逸し放
っていた。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） そこで、この考案は上記の欠点を除去するために、装着
部材に磁性体から成るベースと、略ハの字状に配置する
掛止部材とを施装したことを特徴とする結束線保持具を
提供しようとするものである。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を図面にもとづいて説明する
と、両端にマジック・テープ（登録商標）（１）を取り
付け、中間に磁石（２）を内設するバンド状の装着部材
（３）を設け、該磁石（２）から装着部材（３）を貫通
して突出する掛止部材（４）（４′）を、略ハの字状に
配置して施装したことを特徴とする結束線保持具であ
る。

尚、本考案の結束線保持具はベルト状としたが、ゴム手
袋に磁石及び掛止部材を直接設けて構成しても良い。

（作用） 上述のように構成した結束線保持具は、ゴム手袋（５）
をした手にバンド状の装着部材（３）を巻回し、マジッ
ク・テープ（登録商標）（１）で手のひらに止着して使
用するものであるが、現場で使用される結束線（６）は
略ループ状に束ねた格好のものであるので、略ハの字状
に配置する掛止部材（４）（４′）に結束線（６）を填
め込むと、それぞれの内周及び外周が、斜面で当接して
係合するので、掛止部材（４）（４′）に結束線（６）
を掛止できる。

以上のように結束線（６）を結束線保持具に装備する
と、結束線（６）は磁石（２）を内蔵する装着部材（掛
止部材を含む）に吸着するので、結束線（６）を掴んで
保持せずとも手のひらから脱落することがない。又、掛
止部材（４）は略ハの字状に配置して突出するので、そ
れに係合する結束線（６）は上下方向への移動を規制さ
れる。

〔考案の効果〕

本考案の結束線保持具によれば、結束線（６）の束を全
体として手のひら方向に吸着できるだけでなく、衝撃的
な手の動きに対しても掛止部材が結束線の動きを衝止す
るので、結束線が上下左右にズレ落ちようとすることを
防止でき、そのため、結束線を保持する動作に始終束縛
されることがないうえ、偏った疲労を手に感じることな
く長時間作業が行え、しかも、散逸した結束線で作業場
を汚すことがなく、殊に放置された結束線が躰体表層近
くにコンクリート打ちされ発生する不始末（かぶり厚不
足の結果、その結束線に錆が発生する）解消できるとい
う数々の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図であり、第２図は斜視図である。 １……マジック・テープ（登録商標）、３……磁石、３
……装着部材、4,4′……掛止部材、５……ゴム手袋、
６……結束線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】装着部材に磁性体から成るベースと、略ハ
   の字状に配置する掛止部材とを施装したことを特徴とす
   る結束線保持具。