JPH07216290A - 着色用樹脂組成物 - Google Patents

着色用樹脂組成物

Info

Publication number
JPH07216290A
JPH07216290A JP1280694A JP1280694A JPH07216290A JP H07216290 A JPH07216290 A JP H07216290A JP 1280694 A JP1280694 A JP 1280694A JP 1280694 A JP1280694 A JP 1280694A JP H07216290 A JPH07216290 A JP H07216290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
masterbatch
weight
coloring
resin
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1280694A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3428116B2 (ja
Inventor
Masashi Koide
昌史 小出
Yasuaki Machida
安章 町田
Junichi Suzuki
淳一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP01280694A priority Critical patent/JP3428116B2/ja
Publication of JPH07216290A publication Critical patent/JPH07216290A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3428116B2 publication Critical patent/JP3428116B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の樹脂組成物は、熱可塑性樹脂の引張強
度や曲げ強度、衝撃強度等の機械物性の各強度値に対し
5%以上の物性阻害を与えず、顔料分散性に優れ色ムラ
のない均一な着色が可能な熱可塑性樹脂着色用の樹脂組
成物(マスターバッチ)を提供するものである。 【構成】顔料1〜90重量%,熱可塑性樹脂1〜90重
量%、オキシ酸と長鎖アルキル第1級アルコールのアル
キレンオキサイド付加物とのエステル化物1〜80重量
%からなることを特徴とする熱可塑性樹脂着色用の樹脂
組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂着色用の
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂着色用樹脂組成物に
は、顔料と分散剤とを混合した粉末状のドライカラー、
常温で液状の分散剤中に顔料を分散させたリキッドカラ
ーまたはペーストカラー、常温で固体の樹脂中に顔料を
分散させたペレット状、フレーク状あるいはビーズ状の
マスターバッチなどがある。これらの着色用組成物は、
用途によって、その特徴を生かして使い分けられている
が、これらのうち、取扱いの容易さ、使用時の作業環境
保全の面からマスターバッチが好んで用いられている。
そして、マスターバッチとして要求される性能も、顔料
濃度が高いこと、着色される熱可塑性樹脂の耐熱性や強
度などの諸物性に与える影響が小さいことなどと共に、
特にポリオレフィン系樹脂の成形の精密化、高速化にと
もない以前にもまして良好な顔料分散性や分配性が求め
られるようになった。
【0003】マスターバッチの顔料分散性を付与する分
散剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸カルシウム、エチレンビスアマイド、ポリエ
チレンワックス、ポリプロピレンワックス、およびこれ
らの誘導体、例えば酸変性体からなるワックス等が1種
または2種以上が一般的に用いられている。しかし、例
えば、熱可塑性樹脂を10数ミクロン径で高速紡糸した
り、フィルム化する場合など高度な顔料分散が求められ
る場合には、上述の分散剤では満足されないことがあ
る。すなわち、顔料分散不良による紡糸時の糸切れ、溶
融紡糸機のフィルターの目詰まり、フィルムでの成形不
良などである。
【0004】これらの問題を解決するために、マスター
バッチの加工方法の改良や強力混練機により顔料分散性
を向上させる努力が行われてきた。しかし、上述の分散
剤は、上記の問題を解決するために十分な顔料分散能を
発揮するものではなかった。また、従来着色ペレットが
使用されてきた大型射出成形分野において、マスターバ
ッチによる着色が増えてきたことに伴い、成形品の着色
において色ムラやフローマークが問題となってきた。従
来より、マスターバッチによる着色が施されてきたブロ
ー成形やフィルム成形では樹脂とマスターバッチの可塑
化、混合及び混練は成形機の押出機部分で行われる。射
出成形機の場合、この可塑化、混合、混練工程は、スク
リューの後退するシリンダー内で行われるが、混練力は
押出機に比べ十分ではなく、成形サイクルの短縮、成形
樹脂の低粘度化に伴い混練力は小さくなってきており、
その結果、成形品の表面に色ムラが発生しやすくなって
きた。加えて、着色のコストダウンを目的に推進されて
きたマスターバッチの顔料含有率を上げた、いわゆる高
濃度マスターバッチの出現による被着色樹脂へのマスタ
ーバッチの添加量の減少化で、この色ムラやフローマー
クの発生はより起こり易くなってきた。加えて、この問
題は、各種熱可塑性樹脂で認められるが、家電や自動車
部品で使用量が増えてきたポリプロピレン系の樹脂で顕
著であり、早急な解決が求められてきた。
【0005】この問題を解決するため、マスターバッチ
の主要3成分(顔料、分散剤及びベースレジン)のう
ち、分散剤の含有量を増やしたり、あるいはベースレジ
ンを被着色樹脂の粘度より小さいものを使用するなどマ
スターバッチの溶融粘度をより低くすることで色ムラを
解消することが行われてきた。しかしながら、例えば、
ポリプロピレン系の樹脂で無機フィラーを充填されたも
のや、薄肉成形を目的にメルトフローレート(以下MF
Rという)が25を超えるものは、色ムラやフローマー
クが発生し易く、この問題の解決が待たれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の種々
の欠点を改良し、熱可塑性樹脂の引張強度や曲げ強度、
衝撃強度等の機械物性の各強度値に対し5%以上の物性
阻害を与えず、顔料分散性に優れ色ムラのない均一な着
色が可能な熱可塑性樹脂着色用の樹脂組成物(マスター
バッチ)を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、顔料
(a)1〜90重量%,熱可塑性樹脂(b)1〜90重
量%、およびオキシ酸と長鎖アルキル第1級アルコール
のアルキレンオキサイド付加物とのエステル化物(c)
1〜80重量%からなることを特徴とする熱可塑性樹脂
着色用の樹脂組成物である。第二の発明は、オキシ酸と
長鎖アルキル第1級アルコールのアルキレンオキサイド
付加物とのエステル化物(c)のうち、長鎖アルキル第
1級アルコールのアルキレンオキサイド付加物は一般式
(I)であり、メチレン連鎖数nが20以上の整数、ア
ルキレンオキサイド付加モル数mが1〜16の整数であ
ることを特徴とする第一発明の着色用樹脂組成物であ
る。
【0008】一般式(I) (但しRは、HまたはCH3 であり、n、mは任意の整
数である。) 第三の発明は、オキシ酸と長鎖アルキル第1級アルコー
ルのアルキレンオキサイド付加物とのエステル化物
(c)のうち、オキシ酸が12−ヒドロキシステアリン
酸であることを特徴とする第一発明の着色用樹脂組成物
である。
【0009】第四の発明は、熱可塑性樹脂(b)がメル
トフローレート0.1〜400の範囲にあるポリオレフ
ィン系樹脂であることを特徴とする第一発明の着色用樹
脂組成物である。本発明において、顔料(a)として
は、有機顔料および無機顔料があり、従来から熱可塑性
樹脂の着色に使用されている公知の顔料が使用できる。
このような顔料としては、アゾ系,アントラキノン系,
フタロシアニン系,キナクリドン系,イソインドリノン
系,ジオキサン系,ベリレン系,キノフタロン系,ベリ
ノン系,などの有機顔料、硫化カドミウム,セレン化カ
ドミウム,群青,二酸化チタン,酸化鉄,酸化クロム酸
塩,カーボンブラックなどの無機顔料がある。
【0010】本発明において、MFRとは JIS K 7210
に準拠して測定されたMFRであり、熱可塑性樹脂
(b)は、MFRが0.1〜400の範囲にあれば特に
限定されるものではなく、好ましくは10〜250の範
囲にあり、被着色樹脂と相溶性のあるもので良く、特に
限定されるものではない。配合に使用される熱可塑性樹
脂(b)は、MFRが0.1未満の時は、着色される熱
可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂の場合、ポリオレフ
ィン系樹脂との相溶性が悪くなり、色ムラなどを生じる
と共に、着色されたポリオレフィン系樹脂の諸物性にも
悪影響を生じる。MFRが400を超える場合には、マ
スターバッチ自体の機械的強度や耐熱性が低くなり、マ
スターバッチの製造が困難になるとともに、着色される
熱可塑性樹脂の耐熱性や、強度などの諸物性に悪影響を
与える。配合に使用される熱可塑性樹脂(b)は、官能
基変性、架橋変性やグラフト化及びブロック化変性を施
されたものでも良く、粉体状であってもペレット状であ
っても良い。
【0011】本発明において、オキシ酸と長鎖アルキル
第1級アルコールのアルキレンオキサイド付加物とのエ
ステル化物(c)とは、出発原料としてオキシ酸と長鎖
アルキル第1級アルコールのアルキレンオキサイド付加
物とを用いるのであるが、長鎖アルキル第1級アルコー
ルのアルキレンオキサイド付加物としては下記の化学構
造であれば特に制限はなく、メチレン連鎖数nが20以
上の整数、アルキレンオキサイド付加モル数mが1〜1
6の整数であることが好ましく、更にアルキレンオキサ
イド連鎖がエチレンオキサイド連鎖であることがことが
望ましい。一般式(I) (但しRは、HまたはCH3 であり、n、mは任意の整
数である。) 市販されているものとしては、ユニトックスシリーズ
(ペトロライト(株)製)が挙げられる。
【0012】また本発明に使用されるオキシ酸とは、少
なくとも1つ以上のアルコール性水酸基とカルボキシル
基を含有する化合物であれば特に制限がなく、例えば、
リシノレイン酸,12−ヒドロキシステアリン酸,ヒマ
シ油脂肪酸,水添ヒマシ油脂肪酸,2−ヒドロキシナフ
トエ酸,γ−ヒドロキシ吉草酸,ε−ヒドロキシカプロ
ン酸,p−ヒドロキシ安息香酸,p−ヒドロキシエチル
オキシ安息香酸等が挙げられるが、工業的には12−ヒ
ドロキシステアリン酸が望ましい。上記成分を使用する
エステル化反応は、水系、無溶剤、溶剤併用でも良く、
従来公知の方法に準じて、好ましい条件下で行われる。
【0013】本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を
阻害しない範囲で、少量の酸化防止剤,紫外線吸収剤等
の安定剤や界面活性剤などの各種の添加剤を添加するこ
ともできる。本発明の樹脂組成物は、物性の向上を目的
に無機フィラーやガラス繊維、有機繊維などの強化材を
含む熱可塑性樹脂の着色にも供することができる。例え
ば、従来のマスターバッチを用いた着色では実現不可能
であった強度などの機械物性や耐熱性などへの影響なし
に色ムラのない均一な着色が、無機充填剤や繊維強化材
最大50重量%程度含むポリオレフィン系樹脂組成物1
00重量部に対して本発明の樹脂組成物4重量部以下の
少量添加で実現可能である。
【0014】本発明の樹脂組成物は、ポリオレフィン系
樹脂以外としては、ポリメチルペンテン,ポリスチレ
ン,ポリ塩化ビニル,ポリエチレンテレフタレート,ポ
リブチレンテレフタレート,アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン(ABS)樹脂,アクリロニトリル−E
PDM−スチレン(AES)樹脂,アクリル系樹脂,ポ
リアミド,ポリカーボネート,ポリアセタール,ポリウ
レタン等の熱可塑性樹脂にも配合することができる。本
発明の樹脂組成物は、顔料の分散性及び着色力の向上に
極めて有効であることが示される。なお、分散性及び着
色力の向上は、化合物中の水酸基やアルキレンオキサイ
ド結合基の顔料に対する親和性によるものであり、共重
合体中の極性基が顔料との間に極性的な結合が複数形成
され、その周りに熱可塑性樹脂の疎水性部分で包まれた
保護コロイド的な構造を取っているものと考えられる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例を持って説明
する。例中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ
表す。 実施例1 化合物1 30重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−7110V」 (東洋インキ製造(株)製) 50重量% ポリプロピレン「三井ノーブレンJ4HG」 (三井石油化学工業(株)製,MFR:30) 20重量% 上記3成分をヘンシェルミキサーでプレミックスした
後、三本ロールミルで混練して、スクリュー直径65m
mの押出成形機でペレット化し、マスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ポリプロピレ
ン「三井ノーブレンJ4HG」100重量部に、得られ
たマスターバッチ3部を混合して、縦型テスト紡糸機
(富士フィルター(株)製スピニングテスター)にて、
ホッパー下230℃、混練部、ダイス部230℃にて紡
糸後3倍延伸を行い、5デニールのポリプロピレン繊維
を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題なく良好な
分散性を示した。
【0016】なお、化合物1は表1に示す化合物であ
る。 比較例1 実施例1で使用した化合物の代わりにポリエチレンワッ
クス「サンワックス151P」(三洋化成工業(株)
製)を用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。実施例
1で使用したポリプロピレン100重量部に、得られた
マスターバッチ3部を混合して、実施例1と同様に紡糸
を行ったところ、目詰まりによる糸切れが発生した。
【0017】実施例2 化合物2 30重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−7110V」 (東洋インキ製造(株)製) 50重量% ポリプロピレン「三井ノーブレンJ4HG」 (三井石油化学工業(株)製,MFR:30) 20重量% 上記3成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。得られたマス
ターバッチで実施例1と同様にして紡糸し、ポリプロピ
レン繊維を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題な
く良好な分散性を示した。
【0018】なお、化合物2は表1に示す化合物であ
る。 比較例2 実施例2で使用した化合物の代わりにプロピレンワック
ス「ビスコール660P」(三洋化成工業(株)製)を
用いた以外は以外は実施例2と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。得られ
たマスターバッチを使用して実施例1と同様に紡糸を行
ったが、目詰まりによる意図切れが発生した。 実施例3 化合物3 10重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−7110V」 (東洋インキ製造(株)製) 50重量% 共重合ポリエステル「バイロンGM900」 (東洋紡績(株)製,MFR:2) 10重量% ポリエチレンテレフタレート「ユニペットRT543」 (日本ユニペット(株)製,MFR:0.5) 28重量% モンタン酸の部分ケン化物「LuwaxOP」 (BASF(株)製,ケン化価:150mgKOH/g) 2重量% 上記5成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ポリエチレン
テレフタレート「ユニペットRT543」(日本ユニペ
ット(株)社製,MFR:0.5)100重量部に、得
られたマスターバッチ3部を混合して、実施例1で用い
た縦型テスト紡糸機にて、ホッパー下230℃、混練
部、ダイス部230℃にて紡糸後4倍延伸を行い、その
後140℃にて熱処理を行って、3デニールのポリエス
テル繊維を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題な
く良好な分散性を示した。マスターバッチ無添加のポリ
エチレンテレフタレートの極限粘度0.832dl/g
に対して得られた繊維の極限粘度は0.811dl/g
であり、極限粘度保持率は97.5%であった。
【0019】なお、化合物3は表1に示す化合物であ
る。 比較例3 実施例3で使用した化合物の代わりに共重合ポリエステ
ル「バイロンGM900」を用いた以外は実施例3と同
様にしてマスターバッチを得た。この際ストランド切れ
や脈流を生じることなしに順調にマスターバッチを得る
ことができた。マスターバッチ無添加のポリエチレンテ
レフタレートの極限粘度0.874dl/gに対して得
られた繊維の極限粘度は0.549dl/gであり、極
限粘度保持率は62.8%であった。得られたマスター
バッチを使用して実施例3と同様に紡糸を行ったとこ
ろ、目詰まりによる糸切れが発生した。
【0020】実施例4 化合物4 15重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−7110V」 (東洋インキ製造(株)製) 50重量% ナイロン6「ユニチカナイロンA1020」 (ユニチカ(株)製,MFR:20) 10重量% ナイロン6「ユニチカナイロンA1030BRL」 (ユニチカ(株)製,MFR:1) 25重量% 上記4成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ナイロン6
「ユニチカナイロンA1030BRL」100重量部
に、得られたマスターバッチ3部を混合して、実施例3
と同様にして、3デニールのナイロン繊維を得た。紡糸
性、目詰まり性、延伸性共問題なく良好な分散性を示し
た。
【0021】なお、化合物4は表1に示す化合物であ
る。 比較例4 実施例4で使用した化合物の代わりにナイロン6「ユニ
チカナイロンA1020」を用いた以外は実施例4と同
様にしてマスターバッチを得た。この際ストランド切れ
や脈流を生じることなしに順調にマスターバッチを得る
ことができた。得られたマスターバッチを使用して、実
施例4と同様に紡糸を行ったところ、目詰まりによる糸
切れが発生した。未分散顔料の目詰まり性を評価するた
めに、実施例1,2及び比較例1,2で得られたマスタ
ーバッチ各10部をそれぞれポリプロピレン「三井ノー
ブレンJ4HG」100重量部に、実施例3及び比較例
3で得られたマスターバッチ各10部をそれぞれポリエ
チレンテレフタレート「ユニペットRT543」100
重量部に、実施例4及び比較例4で得られたマスターバ
ッチ各10部をそれぞれナイロン6「ユニチカナイロン
A1030BRL」に混合し、先端に500メッシュの
金網を装着したスクリュー径が30mmの単軸押出機で
それぞれの混合物を3Kg押し出し、先端部での圧力上
昇値を測定した。結果を表2に示した。
【0022】また、顔料の分散発色性を評価するため
に、実施例1,2及び比較例1,2で得られたマスター
バッチ各1部をそれぞれポリプロピレン「三井ノーブレ
ンJ4HG」100重量部に、また実施例3及び比較例
3で得られたマスターバッチ各1部をポリエチレンテレ
フタレート「ユニペットRT543」100重量部に、
実施例4及び比較例4で得られたマスターバッチ各1部
をナイロン6「ユニチカナイロンA1030BRL」そ
れぞれ混合し、更に酸化チタン「タイペークCR−8
0」を5部配合したものを2本ロールミルで混練し、冷
却プレスで2mm厚のプレートに成形した。色差計(米
国ハンター(株)製)にて600nmの反射強度を測定
した結果を表2に示した。なお、反射強度は実施例1,
3及び4の反射強度を100%として表した。
【0023】実施例5 化合物3 30重量% 酸化チタン「タイペークCR−80」(石原産業(株)製) 50重量% カーボンブラック「三菱カーボンMA−100」 (三菱化成工業(株)製) 5重量% ポリエチレン「NUC G5391」 (日本ユニカー(株)製,MFR:50) 15重量% 上記4成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ポリエチレン
「ハイゼックス2100J」(三井石油化学工業(株)
製,MFR:6.5)100重量部に、得られたマスタ
ーバッチ3部を混合して、射出成形機にて背圧 0Kg
/cm2でプレートに成形した。
【0024】なお、化合物3は表1に示す化合物であ
る。 比較例5 実施例5で使用された化合物の代わりにポリエチレンワ
ックス「サンワックス131P」(三洋化成工業(株)
製)を用いた以外は実施例5と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。得られ
たマスターバッチを実施例5と同様にして、プレートに
成形した。 実施例6 化合物4 15重量% キナクリドンレッド「ファストゲンスーパーマゼンタRE03」 (大日本インキ化学工業(株)製) 45重量% プロピレン・エチレンブロック共重合体樹脂「三井ノーブレンJ740P」 (三井石油化学工業(株)製,MFR:25) 40重量% 上記3成分を実施例1と同様にして、マスターバッチを
得た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに
順調にマスターバッチを得ることができた。実施例1で
用いたポリプロピレン100重量部に、得られたマスタ
ーバッチ3部を混合し、実施例5と同様にしてプレート
に成形した。
【0025】なお、化合物4は表1に示す化合物であ
る。 比較例6 実施例6で使用された化合物の代わりに分散剤「ソルス
パース17000」(ICIジャパン(株)製)を用い
た以外は実施例6と同様にしてマスターバッチを得た。
この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順調に
マスターバッチを得ることができた。得られたマスター
バッチを実施例6と同様にして、プレートに成形した。 実施例7 化合物5 10重量% 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 (チバガイギー(株)製) 50重量% ポリエチレン「三菱ポリエチMV−31」 (三菱油化(株)製,MFR:45) 30重量% ポリエチレンワックス「ハイワックス420P」 (三井石油化学工業(株)製) 10重量% 上記4成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。得られたマス
ターバッチを実施例6と同様にして、プレートに成形し
た。
【0026】なお、化合物5は表1に示す化合物であ
る。 比較例7 実施例7で使用された化合物の代わりに金属石鹸(ステ
アリン酸亜鉛)を用いた以外は実施例7と同様にしてマ
スターバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生
じることなしに順調にマスターバッチを得ることができ
た。得られたマスターバッチを実施例7と同様にして、
プレートに成形した。 実施例8 化合物1 15重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−POBS」 (チバガイギー(株)製) 50重量% 酸化チタン「タイペークCR−80」(石原産業(株)製) 5重量% ABS樹脂「JSR ABS35」 (日本合成ゴム(株)製,MFR:60) 30重量% 上記4成分を実施例1と同様にして、マスターバッチを
得た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに
順調にマスターバッチを得ることができた。ABS樹脂
「JSR ABS10」(日本合成ゴム(株)製,MF
R:0.5)100重量部に、得られたマスターバッチ
3部を混合し、実施例5と同様にしてプレートに成形し
た。
【0027】なお、化合物1は表1に示す化合物であ
る。 比較例8 実施例8で使用された化合物の代わりに界面活性剤(ド
デシルベンゼンスルフォン酸ソーダ)を用いた以外は実
施例8と同様にしてマスターバッチを得た。この際スト
ランド切れや脈流を生じることなしに順調にマスターバ
ッチを得ることができた。得られたマスターバッチを実
施例8と同様にして、プレートに成形した。 実施例9 化合物2 15重量% 酸化チタン「タイペークCR−80」(石原産業(株)製) 50重量% カーボンブラック「三菱カーボンMA−100」 (三菱化成工業(株)製) 5重量% ポリアミド「バーサミドDPX640」 (ヘンケル白水(株)製,MFR:120) 10重量% 特殊ナイロン樹脂「マクロメルト6900」 (ヘンケル白水(株)製,MFR:10) 20重量% 上記5成分を実施例1と同様にして、マスターバッチを
得た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに
順調にマスターバッチを得ることができた。特殊ナイロ
ン樹脂「マクロメルト6902」(ヘンケル白水(株)
製,MFR:3)100重量部に、得られたマスターバ
ッチ3部を混合し、実施例5と同様にしてプレートに成
形した。
【0028】なお、化合物2は表1に示す化合物であ
る。 比較例9 実施例9で使用された化合物の代わりに特殊ナイロン樹
脂「マクロメルト6903」(ヘンケル白水(株)製,
MFR:100)を用いた以外は実施例9と同様にして
マスターバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を
生じることなしに順調にマスターバッチを得ることがで
きた。得られたマスターバッチを実施例9と同様にし
て、プレートに成形した。 実施例10 化合物5 20重量% 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 (チバガイギー(株)製) 20重量% キナクリドンレッド「ファストゲンスーパーマゼンタRE03」 (大日本インキ化学工業(株)製) 25重量% 酸化チタン「タイペークCR−80」(石原産業(株)製) 5重量% ポリスチレン樹脂「スタイロン683」 (旭化成工業(株)製,MFR:2.8) 15重量% ポリスチレン樹脂「スタイロン666」 (旭化成工業(株)製,MFR:7.5) 15重量% 上記10成分を実施例10と同様にして、マスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。ポリス
チレン樹脂「スタイロン683」100重量部に、得ら
れたマスターバッチ3部を混合し、実施例5と同様にし
てプレートに成形した。
【0029】比較例10 実施例10で使用した化合物代わりに、ポリスチレンワ
ックス「ハイマーSB130」(三洋化成工業(株)
製)用いた以外は実施例10と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。得られ
たマスターバッチを実施例10と同様にして、プレート
に成形した。実施例5〜10及び比較例5〜10で得ら
れた成形品の機械的物性の保持率(無着色樹脂の機械的
物性<100%>に対する、マスターバッチで着色され
た樹脂の機械的物性の保持率)を表3に示した。成形品
表面の色ムラについて評価した結果を表4に示した。更
に顔料の粗大粒子の大きさとその数から顔料の分散度を
ルーゼックス450画像処理機(東洋インキ製造(株)
製)で測定して評価結果をそれぞれ表4に示した。
【0030】
【表1】
【0031】エステル化に使用したのオキシ酸の種類 化合物1:12−ヒドロキシステアリン酸 化合物2:12−ヒドロキシステアリン酸 化合物3:12−ヒドロキシステアリン酸 化合物4:リシノレイン酸 化合物5:p−ヒドロキシ安息香酸
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】機械的物性の保持率 ○:96%以上 △:90%〜96% ×:90%以下
【0035】
【表4】
【0036】成形品の色むら(目視判定) ○:色むらなし △:色むら少々あり ×:色むら顕著 マスターバッチの生産性(スクリュー直径65mmの押
出機による) ○:良好 ×:不良 顔料分散度 被着色樹脂100重量部とマスターバッチ3部を配合し
た混練物をプレス温度170℃の条件下でプレス加工
し、0.1mmの厚さのフィルムを得た。このフィルム
の顔料分散度を次の5段階で評価をした。
【0037】 5:50μ以下の粒子数1.0×103 個/cm2 以下 4: ↑ 1.0×103 〜7.0×103
個/cm2 3: ↑ 7.0×103 〜2.7×104
個/cm2 2: ↑ 2.7×104 〜7.0×104
個/cm2 1: ↑ 7.0×104 個/cm2 以上
【0038】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂着色用の樹脂組成
物は、顔料の分散性に優れ、顔料含有率が非常に高いに
もかかわらず、効率的に顔料分散性を向上させ、高度な
顔料分散を要求される繊維製品の着色において、その着
色力及び加工性に大きな効果を発揮するものである。ま
た、従来、マスターバッチによる均一な着色が困難であ
った機械的物性や耐熱性などの物性が特に重視される無
機フィラーや繊維強化材を高含有率で含むポリオレフィ
ン系樹脂組成物の着色に対しても極めて有効であり、色
ムラのない着色も可能となるものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料(a)1〜90重量%,熱可塑性樹
    脂(b)1〜90重量%、およびオキシ酸と長鎖アルキ
    ル第1級アルコールのアルキレンオキサイド付加物との
    エステル化物(c)1〜80重量%からなることを特徴
    とする熱可塑性樹脂着色用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 オキシ酸と長鎖アルキル第1級アルコー
    ルのアルキレンオキサイド付加物とのエステル化物
    (c)のうち、長鎖アルキル第1級アルコールのアルキ
    レンオキサイド付加物は一般式(I)であり、メチレン
    連鎖数nが20以上の整数、アルキレンオキサイド付加
    モル数mが1〜16の整数であることを特徴とする請求
    項1記載の着色用樹脂組成物。一般式(I) (但しRは、HまたはCH3 であり、n、mは任意の整
    数である。)
  3. 【請求項3】 オキシ酸と長鎖アルキル第1級アルコー
    ルのアルキレンオキサイド付加物とのエステル化物
    (c)のうち、オキシ酸が12−ヒドロキシステアリン
    酸であることを特徴とする請求項1記載の着色用樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂(b)がメルトフローレー
    ト0.1〜400の範囲にあるポリオレフィン系樹脂で
    あることを特徴とする請求項1記載の着色用樹脂組成
    物。
JP01280694A 1994-02-04 1994-02-04 着色用樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3428116B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01280694A JP3428116B2 (ja) 1994-02-04 1994-02-04 着色用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01280694A JP3428116B2 (ja) 1994-02-04 1994-02-04 着色用樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07216290A true JPH07216290A (ja) 1995-08-15
JP3428116B2 JP3428116B2 (ja) 2003-07-22

Family

ID=11815642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01280694A Expired - Fee Related JP3428116B2 (ja) 1994-02-04 1994-02-04 着色用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3428116B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09137031A (ja) * 1995-11-13 1997-05-27 Toyo Ink Mfg Co Ltd 着色用顔料組成物
WO2019150876A1 (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 第一工業製薬株式会社 フィラー用分散剤
WO2019150875A1 (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 第一工業製薬株式会社 フィラー用分散剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09137031A (ja) * 1995-11-13 1997-05-27 Toyo Ink Mfg Co Ltd 着色用顔料組成物
WO2019150876A1 (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 第一工業製薬株式会社 フィラー用分散剤
WO2019150875A1 (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 第一工業製薬株式会社 フィラー用分散剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP3428116B2 (ja) 2003-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7893120B2 (en) Method for reclaiming pulverized synthetic resin product
US6566432B2 (en) Coloring resin composition and molded articles
KR100378334B1 (ko) 마스터뱃치를제조하기위한착색제제제
WO2001044387A2 (de) Pigmentkonzentrate und verfahren zu ihrer herstellung
DE102009059952A1 (de) Polyolefinharzzusammensetzung und geschäumter Formgegenstand
JPH0693201A (ja) カラーマスターバッチと加工顔料
DE60305480T2 (de) Verfahren zur wiederverwendung von zerkleinertem kunstharzprodukt mit darin eingearbeitetem gehärtetem harz
JPH07233275A (ja) 着色用樹脂組成物の製造方法および着色用樹脂組成物
JP3428116B2 (ja) 着色用樹脂組成物
JP2000154281A (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物
JPH08325422A (ja) ポリプロピレン用着色剤組成物
JP3569928B2 (ja) 熱可塑性樹脂着色用樹脂組成物及び成形品
JPH07216135A (ja) 着色用樹脂組成物
JP3158847B2 (ja) 着色用樹脂組成物の製造方法および着色用樹脂組成物
JP2673114B2 (ja) 着色剤組成物
JPH07216237A (ja) 着色用樹脂組成物
JP3738605B2 (ja) ペレット状着色剤とその製造方法および成形品
WO2021095777A1 (ja) 顔料を含むポリオレフィン系樹脂組成物、着色樹脂ペレット及びその製造方法
JP3183018B2 (ja) 着色用樹脂組成物の製造方法および着色用樹脂組成物
JPH07188577A (ja) 熱可塑性重合体用着色剤
JPH0753773A (ja) 着色用樹脂組成物
JPH07216238A (ja) 着色用樹脂組成物
JPH08325423A (ja) 高結晶性ポリプロピレン用着色剤組成物
JP2003128853A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物及びポリプロピレン樹脂成形品
JPH0533211A (ja) 繊維原着用着色組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees