JPH07216158A - ゴム用金属酸化物組成物 - Google Patents

ゴム用金属酸化物組成物

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JPH07216158A
JPH07216158A JP1116394A JP1116394A JPH07216158A JP H07216158 A JPH07216158 A JP H07216158A JP 1116394 A JP1116394 A JP 1116394A JP 1116394 A JP1116394 A JP 1116394A JP H07216158 A JPH07216158 A JP H07216158A
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rubber
metal oxide
composition
kneading
fatty acid
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JP1116394A
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Hiromune Inoue
博統 井上
Masaru Sakashita
優 坂下
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INOUE SEKKAI KOGYO KK
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INOUE SEKKAI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は粉末状金属酸化物の欠点であ
る飛散性、混練作業性を改善し、更に、粉末状品は勿論
であるが、従来提案や実用化されている粒状品、ウエッ
トパウダー状品、ペレット状品、シート状品の分散性の
改善や混練時間の短縮の図れる組成物を提供するにあ
る。 【構成】 本発明のゴム用金属酸化物組成物は、粉末状
金属酸化物100重量部に対して、エチレン・プロピレ
ンゴム5〜200重量部及びHLB3〜10の非イオン
界面活性剤3〜100重量部を含有してなることを特徴
とするゴム用金属酸化物組成物に係る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム用の金属酸化物、
特に亜鉛華及び酸化カルシウム等の金属酸化物の混練性
の改良された組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム用の亜鉛華、塩基性炭酸亜鉛、酸化
カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸
化鉛、酸化アンチモン等の金属酸化物、水酸化物、炭酸
塩は一般的に粉末状品が使用されているが、秤量時やロ
ール混練等の加工時において飛散して作業者の人体に悪
影響を及ぼしたり、作業環境を悪化させる。また、密閉
式混練機の場合には、集塵のためのバキュームによる添
加量のバラツキや内壁への付着による添加量のバラツキ
が生ずる。また、混練時間の短縮によるコストダウンの
要望も強いが、ロール混練の場合には粉末状品や一般的
な造粒品では喰い込みが遅くてロール皿に落下するため
ゆっくり添加したり、また、ロール皿に落下した粉末や
造粒品を掃き集め再度添加する手間が掛かり、混練時間
が長くかかる欠点があり、この解決も要望されている。
同様に、密閉式混練機の場合にも、短時間混練でも分散
性に問題のない添加剤が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、粉末状金属酸
化物の飛散等の欠点の改良品として、粒状やウエットパ
ウダー状やペレット状やシート状の金属酸化物及びその
組成物が数種ゴム業界に提供されている。しかし、一般
的な無バインダーや水のみをバインダーとして転動造粒
や押出造粒や圧縮造粒等で造粒後、必要により適宜乾燥
した造粒品は飛散等の粉末の欠点は改善できるが、輸送
等の取り扱い時に壊れないような粒の硬さや強さが要求
されるため、低ムーニー粘度ゴムにおける混練での剪断
力により元の粉末粒子にまで壊れずに分散不良を起こす
欠点があったり、また、ゴムコンパウンドへの付着性も
不充分で喰い込みが遅く、また、ロール皿にも落下する
欠点もあり、混練時間短縮の改善も不充分である。ま
た、粉末状金属酸化物にバインダーとして、常温で液体
や融点が50℃以下の低融点の鉱物油や可塑剤やゴム用
加工助剤を添加して処理したウエットパウダー状品やソ
フトペレット状品や粘土状品やペースト状品も粉末の飛
散等の欠点は改善できるが、しかしゴムコンパウンドへ
の付着性は不充分で喰い込みが遅く、また、ロール上で
スリップしたり、ロール皿にも落下する等の欠点があ
り、混練時間短縮の改善は不充分である。また、常温で
固体の融点50℃以上の高級脂肪酸や高級脂肪酸エステ
ル等をバインダーとした粒状品も一部では利用されてい
るが、一般の粒状品と同様、低温・低ムーニー粘度での
ロール混練ではバインダーが充分溶融せずに分散不良を
起こす欠点があり、また、ゴムコンパウンドへの付着性
も不充分で喰い込みも遅く、また、ロール皿に落下する
欠点の改善も不充分である。また、ゴムやエチレン・酢
酸ビニル共重合体で処理したシート状品やペレット状品
も一部では実用化されてはいるが、組成物のゴムコンパ
ウンド中への分散性の向上を図るために低粘度の組成物
にした場合には、処理中に金属酸化物粉末粒子に充分剪
断力が掛からず、また、金属酸化物粒子はゴムとの濡れ
が悪いため、組成物中で金属酸化物の基本粒子にまで分
散せずに二次凝集しており、その組成物をゴムコンパウ
ンドに混練しても、その二次凝集はそのまま残存し、分
散性が悪い。また、粘度の高い組成物とした場合には組
成物中の金属酸化物の二次凝集は少ないが、一般の粒状
品と同様に低ムーニー粘度のゴムコンパウンドへの混練
での組成物自体の分散性に問題があった。
【0004】本発明は前記問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的は粉末状金属酸化物の欠点である
飛散性、混練作業性を改善し、更に、粉末状品は勿論で
あるが、従来提案や実用化されている粒状品、ウエット
パウダー状品、ペレット状品、シート状品の分散性の改
善や混練時間の短縮の図れる組成物を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、粉末状
金属酸化物100重量部に対して、エチレン・プロピレ
ンゴム(以下、EPDMと記す)5〜200重量部及びH
LB3〜10の非イオン界面活性剤または高級脂肪酸・
高級アルコールエステルまたは高級脂肪酸・多価アルコ
ールエステル3〜100重量部からなる混練性の改良さ
れたゴム用金属酸化物組成物に係る。
【0006】ここで、上記粉末状金属酸化物は、亜鉛
華、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシ
ウム、酸化鉛、酸化アンチモン等の1種または2種以上
を組み合わせたものである。
【0007】なお、本発明のゴム用金属酸化物組成物
は、上記の粉末状金属酸化物と、EPDM及び上記の界
面活性剤等とを、上記の割合で、オーブンロールやニー
ダーやインターナルミキサー等の通常ゴム業界で使用さ
れている混練機で混合、混練し、次に、ロールや押出機
等で成形後、所定の大きさのシートやペレットとして提
供することができる。
【0008】また、上記組成物中に、粘度調整や加工
性、粘着性の調整のために必要に応じて、一般にゴム配
合剤として使用されるプロセス油やポリエチレングリコ
ールを0〜100重量部、好ましくは0〜30重量部
や、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タル
ク、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、ホワイトカー
ボン、カーボンブラック、二酸化チタン等のゴム用充填
剤や顔料を適当量例えば0〜100重量部、好ましくは
0〜50重量部加えてもよい。
【0009】
【作用】本発明に使用される粉末状金属酸化物は、一般
にゴム用に利用されている金属酸化物が使用でき、亜鉛
華としては例えば特号亜鉛華、1号亜鉛華、2号亜鉛
華、3号亜鉛華、アメリカ法亜鉛華、活性亜鉛華、複合
亜鉛華、塩基性炭酸亜鉛が使用でき、酸化カルシウムと
しては塊状生石灰を粉砕・分級した粉末状生石灰や、粉
末状の消石灰や炭酸カルシウムを熱分解後適宜粉砕・分
級した粉末状生石灰が使用でき、酸化マグネシウムとし
ては水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭
酸マグネシウム等を慣用の温度で焼成した仮焼マグネシ
アで比表面積が10〜180m2/gのものが使用で
き、水酸化カルシウムとしては生石灰(酸化カルシウム)
を慣用の方法により水と反応させて生成する消石灰(水
酸化カルシウム)を必要により粉砕後、分級した粉末状
品が使用でき、酸化鉛としてはリサージ(PbO)、鉛丹
(Pb34)、鉛白(塩基性炭酸鉛)が使用でき、酸化アン
チモンとしては三酸化アンチモン(Sb23)、五酸化ア
ンチモン(Sb25)が使用でき、これらの粉末状品の1
種または2種以上を組み合わせたものが使用できる。ま
た、上記の金属酸化物を2種以上原料の段階で組み合わ
せた後、熱分解等の上記の処理をしたものを使用するこ
ともできる。
【0010】EPDMとしては一般にゴム業界で使用さ
れているグレードが使用できるが、混練時の加工性や生
成する組成物のゴムコンパウンド中への分散性の良い粘
度にするには、135℃デカリン中で測定した極限粘度
[η]が2.5dl/g以下のEPDMが好ましく、0.
5〜2.0dl/gのEPDMが更に好ましい。
【0011】しかし、高ムーニー粘度のEPDMでも、
相溶性の良いパラフィン系プロセス油等を適宜添加して
粘度を下げることにより実用上は使用可能である。
【0012】また、HLB3〜10の非イオン性界面活
性剤としては、多価アルコールエステル例えばソルビタ
ンモノラウレート(HLB8.6)、ソルビタンモノパル
ミテート(HLB6.7)、ソルビタンモノステアレート
(HLB4.7)、ソルビタンモノオレエート(HLB4.
3)、ソルビタンセキスオレエート(HLB3.7)、ソル
ビタンジステアレート(HLB4.4)、グリセリルモノ
ステアレート(HLB3.8)、グリセリルモノオレエー
ト(HLB3.5)、プロピレングリコールモノステアレ
ート(HLB3.4)等や、ポリオキシエチレン多価アル
コールエステル例えばソルビタンモノステアレートEO
A(4モル)(HLB9.6)、ソルビタンモノオレエート
EOA(5モル)(HLB10.0)等や、ポリエチレング
リコールモノエステル例えばポリエチレングリコール
(分子量200)モノラウレート(HLB9.8)、ポリエ
チレングリコール(200)モノステアレート(HLB8.
5)、ポリエチレングリコール(200)モノオレエート
(HLB7.9)等や、ポリエチレングリコールジエステ
ル例えばポリエチレングリコール(200)ジラウレート
(HLB6.6)、ポリエチレングリコール(400)ジラ
ウレート(HLB9.8)、ポリエチレングリコール(20
0)ジステアレート(HLB5.4)、ポリエチレングリコ
ール(400)ジステアレート(HLB8.5)、ポリエチ
レングリコール(200)ジオレエート(HLB5.3)、
ポリエチレングリコール(400)ジオレエート(HLB
8.4)等や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル例え
ばラウリルアルコールEOA(1モル)(HLB3.6)、
ラウリルアルコールEOA(4モル)(HLB9.2)、オ
レイルアルコールEOA(2モル)(HLB4.9)、マッ
コーアルコールEOA(5モル)(HLB9.3)等や、ポ
リオキシエチレンアルキルフェノールエーテル例えばノ
ニルフェノールEOA(4モル)(HLB8.9)、オクチ
ルフェノールEOA(4.5モル)(HLB9.8)等が使用
できる。
【0013】また、高級脂肪酸・高級アルコールエステ
ルはともに炭素数が12以上、即ちラウリン酸及びラウ
リルアルコールより炭素数の多い高級脂肪酸と高級アル
コールのエステルである。オレイン酸ラウリル、ステア
リン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸ミ
リスチル、ステアリン酸ステアリル等が使用できる。
【0014】また、高級脂肪酸・多価アルコールエステ
ルとしては、上記の非イオン性界面活性剤の分類に入ら
ないで、炭素数が12以上、即ちラウリン酸より高級の
脂肪酸と、多価アルコールとしてはトリメチロールプロ
パンやペンタエリスリトールであるエステル、例えばト
リメチロールプロパンラウレート、トリメチロールプロ
パンミリスチレート、トリメチロールプロパンステアレ
ート、トリメチロールプロパンオレエート、ペンタエリ
スリトールラウレート、ペンタエリスリトールミリスチ
レート、ペンタエリスリトールステアレート、ペンタエ
リスリトールオレエート等が使用できる。
【0015】これらの界面活性剤等は上記の界面活性
剤、高級脂肪酸・高級アルコールエステル、高級脂肪酸
・多価アルコールエステルの1種または2種以上を併用
することもできる。
【0016】非イオン性界面活性剤としてはバインダー
であるEPDMと適度の相溶性があって混練や成形工程
での作業性が良く、即ち加工時や生成物がベタツキやパ
サツキがなく、その上生成した組成物はゴムコンパウン
ドと適度の粘着性を示す必要があり、また粉末状金属酸
化物粒子の表面に物理的・化学的に吸着して表面改質し
てバインダーであるEPDMとの濡れを良くし、組成物
中で二次凝集のないように分散性を改善するためには、
HLB(hydrophilic-lipophilic balance)が3〜10の
必要がある。
【0017】非イオン性界面活性剤のHLBが3より小
さいと、親油性が強くなりすぎ、EPDMとの相溶性が
強くなりすぎ、生成物のベタツキが大きく、混練や成形
工程での作業性が悪い。また、親油性が強いため、粉末
状金属酸化物粒子の表面改質効果も不充分で、組成物中
での分散性の点でも好ましくない。また、非イオン性界
面活性剤のHLBが10より大きいと、親水性が強くな
り、EPDMと相溶性が悪くなり、生成物のパサツキが
大きく、混練や成形工程での作業性が悪く好ましくな
い。
【0018】上記の高級脂肪酸・高級アルコールエステ
ルや高級脂肪酸・多価アルコールエステルも、上記非イ
オン性界面活性剤と同様に、バインダーであるEPDM
と適度の相溶性があって、生成する組成物の作業性も良
く、適度の接着性もあり、また、粉末状金属酸化物粒子
の表面改質効果もあって、組成物中への分散性の改善に
も効果がある。しかし、高級脂肪酸・高級アルコールエ
ステルで炭素数が12より小さい脂肪酸やアルコールの
エステルや、また、高級脂肪酸・多価アルコールエステ
ルで脂肪酸の炭素数が12より小さい脂肪酸の多価アル
コールでは、揮発性が大きく、臭いや加硫温度での揮発
分による加硫ゴムの発泡の問題があり適当ではない。
【0019】また、本発明の組成物の組成割合は、粉末
状金属酸化物100重量部に対して、バインダーの役割
をするEPDMは5〜200重量部が適当で、5重量部
未満ではバインダーとして量的に少なくて組成物を一定
の形に成形できず、また、200重量部を超えて配合し
てもシートやペレットに成形する上において同じで、組
成物中の粉末状金属酸化物の含量が少なくなるので適当
でない。
【0020】また、HLB3〜10の非イオン性界面活
性剤や高級脂肪酸・高級アルコールエステルや高級脂肪
酸・多価アルコールエステルの割合も、粉末状金属酸化
物100重量部に対して3〜100重量部が適当で、3
重量部未満の割合では組成物の混練及び成形の加工性の
改善や粉末状金属酸化物の組成物中への分散性の改善に
効果が少なく、また、100重量部を超える配合は成形
上必要がなく、組成物中の粉末状金属酸化物の含量が小
さくなり、その上ゴム中に混練後ブルーム、ブリード等
の問題も起こり適当でない。
【0021】なお、本発明の組成物の製造には、ゴム業
界で一般に使用される混練設備、成形設備が使用でき
る。即ち、混合・混練作業はオープンロールや密閉式の
ニーダ、バンバリーミキサー、インテンシブミキサー、
インターナルミキサー、インターミックス、コンティニ
ュアスミキサー等が使用でき、成形作業はオープンロー
ルや押出機にて適当な厚さや大きさのシートや棒状に成
形後、裁断してシートやペレットとした後、必要ならば
粘着防止のためタルク、クレー、炭酸カルシウムやステ
アリン酸亜鉛等を打粉することにより製造できる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。 実施例1 活性亜鉛華[井上石灰工業(株)製、META・Z10
2]5.0kg、EPDM[三井石油化学工業(株)製、
三井EPT4010]0.5kg、ソルビタンモノラウ
レート[花王(株)製、エマゾールスーパーL−10
(F)]0.75kgをオープンロールで混練後、5mm
の厚さのシートに成形した後、裁断して10cm×15
cmの大きさのシートを得た。この組成物はベタツキも
パサツキも少なく、混練及び成形の作業性も良好であっ
て、生成したシートの軟らかさや粘着性も適度であっ
た。この組成物の亜鉛華含量は80%である。
【0023】実施例2 1号亜鉛華[三井金属鉱業(株)製、1号亜鉛華]5.0
kg、EPDM[三井石油化学工業(株)製、三井EPT
4021]1.0kg、ソルビタンモノオレエート[花
王(株)製、エマゾール0−10(F)]1.0kg、ポリ
エチレングリコール[日本油脂(株)製、ニッサンPEG
#400]0.5kgをオープンロールで混練後、5m
mの厚さのシートに成形した後、裁断して10cm×1
5cmの大きさのシートを得た。この組成物において、
ポリエチレングリコールを添加しないものはベタツキが
あり、混練及び成形作業が困難であったが、ポリエチレ
ングリコールを添加したものはベタツキもパサツキもな
く、混練及び成形の作業性は良好で、生成したシートの
軟らかさや粘着性も適度であった。この組成物の亜鉛華
の含量は66.7%である。
【0024】実施例3 3号亜鉛華[三井金属鉱業(株)製、3号亜鉛華]10.
0kg、EPDM[三井石油化学工業(株)製、三井EP
T4010]1.0kg、オレイン酸オレイル[花王
(株)製、エキセパールOL−OL]1.0kg、ポリエ
チレングリコール[日本油脂(株)製、ニッサンPEG#
400]0.5kgをニーダーで混練後、押出機にて8
mm径のダイスより押出、5mmの長さで切断した。こ
の組成物はベタツキもパサツキも少なく、混練及び成形
の作業性も良好で、生成したペレットの軟らかさも粘着
性も適度であった。この組成物の亜鉛華の含量は80%
である。
【0025】実施例4 複合亜鉛華[井上石灰工業(株)製、META・Z L−
50]10.0kg、EPDM[住友化学工業(株)製、
エスプレン524]2.0kg、プロセス油[出光興産
(株)製、ダイアナプロセスオイルPW−90]1.5k
g、ノニルフェノールEOA(4モル)[花王(株)製、エ
マルゲン904]1.0kg、ポリエチレングリコール
[日本油脂(株)製、ニッサンPEG#600]0.5k
gをニーダーで混練後、押出機にて8mm径のダイスよ
り押出、5mmの長さで切断した。この組成物はベタツ
キもパサツキもなく、混練及び成形の作業性も良好で、
生成したペレットの軟らかさや粘着性も適度であった。
この組成物の複合亜鉛華の含量は66.7%である。
【0026】実施例5 粉末酸化カルシウム[井上石灰工業(株)製、VESTA
・PP]10.0kg、EPDM[日本合成ゴム(株)
製、JSR EP132]1.0kg、プロセス油[出
光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルPW−380]
1.0kg、ペンタエリスリトールステアレート[日本
油脂(株)製、ユニスターH476]0.5kgをバンバ
リーミキサーで混練後、オープンロールで5mmの厚さ
のシートに成形し、それを10cm×15cmの大きさ
に切断した。この組成物は混練及び成形の作業性も良好
で、生成したシートの軟らかさや粘着性も適度であっ
た。この組成物の酸化カルシウムの含量は80%であ
る。なお、ペンタエリスリトールステアレートを入れな
い、酸化カルシウム80%の組成物(酸化カルシウム1
0.0kg、EPDM1.25kg、プロセス油1.25
kg)はロール粘着性があり、ロール作業性が悪かっ
た。
【0027】実施例6 粉末酸化カルシウム[井上石灰工業(株)製、QC・X]
5.0kg、EPDM[三井石油化学工業(株)製、三井
EPT4021]0.5kg、プロセス油[出光興産
(株)製、ダイアナプロセスオイルPW−90]0.5k
g、ポリエチレングリコール(200)モノオレエート
[日本油脂(株)製、ニッサンノニオンO−2]0.25
kgをオープンロールで混練後、5mmの厚さのシート
に成形し、それを10cm×15cmの大きさに裁断し
た。この組成物は混練及び成形の作業性は良好であり、
生成したシートの軟らかさや粘着性も適度であった。こ
の組成物の酸化カルシウムの含量は80%である。な
お、ポリエチレングリコール(200)モノオレエートを
入れない酸化カルシウム80%の組成物(酸化カルシウ
ム5.0kg、EPDM0.625kg、プロセス油0.
625kg)はロール粘着があり、ロール作業性が悪か
った。
【0028】以上、実施例1〜4の亜鉛華組成物と比較
例1として粉末状の1号亜鉛華[三井金属工業(株)製]
を表1のEPDMコンパウンドAに(EPDMコンパウ
ンドA3692gに実施例1のシート62.5g、また
は実施例2のシート75g、または実施例3のペレット
62.5g、または実施例4のペレット75g、または
1号亜鉛華50g)、また、実施例5及び6の酸化カル
シウム組成物と比較例2として粉末状酸化カルシウム
[井上石灰工業(株)製、VESTA・PP]を表1のE
PDMコンパウンドBに(EPDMコンパウンドB36
62gに実施例5または6のシートを100g、または
VESTA・PP80g)、8インチロール、ロール加
工温度60±5℃、ロール間隔2.0mmでロール混練
したところ、比較例1、2の粉末状品に比べて、実施例
1〜4の亜鉛華組成物及び実施例5、6の酸化カルシウ
ム組成物ともにいずれの場合にも、適度の粘着性があっ
てコンパウンドに付着性があり、喰い込みが速く、ま
た、ロール皿への落下もないので皿落ち品の掃き込み回
収等の余分な手間も省け、そのためロール混練時間が短
縮でき、生産性の向上が図れる良好な結果が得られた。
【0029】
【表1】
【0030】また、その未加硫ゴムシートを、手で両端
をもち力を加えて延ばして、目視にて分散性を見たとこ
ろ、いずれの場合も、粉末状品に比べて本発明の金属酸
化物組成物を混練したものの方が凝集物が少なくて分散
性も改善されていた。
【0031】また、シート状やペレット状のため、粉末
の欠点である飛散による作業者や作業環境への影響等の
改善ができることは勿論であるが、得られたゴム物性も
粉末状品と差がないが、分散性が良好のため、バラツキ
の小さいゴム物性が期待できる。それらの混練作業性、
分散性、加硫ゴム物性の結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】上記表2中、混練作業性は、8インチロー
ル、ロール加工温度60±5℃、ロール間隙2.0mm
でロール混練した。(上記配合の数値)×10gを混練し
た。また、分散性は未加硫ゴムシートを、手で両端をも
って延ばし、目視にて分散性を見た。○は分散性良好、
△は分散性やや不良。更に、加硫ゴム物性は、加硫条件
180℃×10分プレス加硫。JIS K6301によ
り試験。
【0034】
【発明の効果】本発明のゴム用金属酸化物組成物は、粉
末状金属酸化物の欠点である飛散性の改善は勿論である
が、混練性の改良を図ることができ、更に、分散性を改
善し、混練時間を短縮することができ、生産性を向上す
ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末状金属酸化物100重量部に対し
    て、エチレン・プロピレンゴム5〜200重量部及びH
    LB3〜10の非イオン界面活性剤3〜100重量部を
    含有してなることを特徴とするゴム用金属酸化物組成
    物。
  2. 【請求項2】 粉末状金属酸化物が亜鉛華または酸化カ
    ルシウムである、請求項1記載のゴム用金属酸化物組成
    物。
  3. 【請求項3】 HLB3〜10の非イオン性界面活性剤
    が高級脂肪酸・高級アルコールエステルである、請求項
    1記載のゴム用金属酸化物組成物。
  4. 【請求項4】 HLB3〜10の非イオン性界面活性剤
    が高級脂肪酸・多価アルコールエステルである、請求項
    1記載のゴム用金属酸化物組成物。
JP1116394A 1994-02-02 1994-02-02 ゴム用金属酸化物組成物 Pending JPH07216158A (ja)

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JP1116394A JPH07216158A (ja) 1994-02-02 1994-02-02 ゴム用金属酸化物組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008007787A (ja) * 1996-07-10 2008-01-17 Cabot Corp 組成物と生産品

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JP2008007787A (ja) * 1996-07-10 2008-01-17 Cabot Corp 組成物と生産品

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