JPH07216016A - オレフィン類重合用固体触媒成分および触媒 - Google Patents
オレフィン類重合用固体触媒成分および触媒Info
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- JPH07216016A JPH07216016A JP2734494A JP2734494A JPH07216016A JP H07216016 A JPH07216016 A JP H07216016A JP 2734494 A JP2734494 A JP 2734494A JP 2734494 A JP2734494 A JP 2734494A JP H07216016 A JPH07216016 A JP H07216016A
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Abstract
スラリー重合において、生成重合体の密度が0.900
〜0.906g/mlの範囲内にある立体規則性ポリプロピ
レンを高収率で得られる高性能固体触媒成分および該固
体触媒成分を用いた触媒を提供する。 【構成】 (a) ジアルコキシマグネシウム、(b) ハロゲ
ン化アルミニウム(c) 四塩化チタンおよび(d) 芳香族ジ
カルボン酸ジエステルを接触させて調製したオレフィン
類重合用固体触媒成分(A)、および該(A)成分、
(B)有機アルミニウム化合物および(C)ケイ素化合
物とで形成されるオレフィン類重合用触媒。
Description
固体触媒成分ならびに該固体触媒成分を用いて形成され
たオレフィン類重合用触媒に係り、特にスラリー法によ
るプロピレンの重合用として用いた際に優れた重合活性
を示し、しかも生成重合体の密度が0.900〜0.9
06g/mlの範囲内にある立体規則性重合体を、高収率で
得ることのできる高性能固体触媒成分および触媒に関す
る。
合物及び電子供与性化合物を必須成分とする固体触媒成
分、ならびに該固体触媒成分、有機アルミニウム化合物
及びケイ素化合物等の第三成分とで形成される触媒を用
いて、オレフィン類を重合させる方法に関しては、数多
くの提案がなされており周知である。
化チタンを主要な出発原料として調製される固体触媒成
分、ならびに該固体触媒成分、有機アルミニウム化合物
及びケイ素化合物等の第三成分とで形成されるオレフィ
ン類重合用触媒についても、例えば特開昭63−3010号公
報、特開平1−221405号公報、特開平1−315406号公
報、特開平3−227309号公報、特開平3−70711 号公
報、特開平4−8709号公報等のほか多数の開示があり既
知である。
ウム化合物及びハロゲン化チタンとを必須構成成分とす
る固体触媒成分、ならびに該固体触媒成分と有機アルミ
ニウム化合物及び有機酸エステルやケイ素化合物等の第
三成分とからなるオレフィン類重合用触媒についても種
々提案されている。例えば特開昭55−161807号公報にお
いては、塩化マグネシウム、有機酸エステル、ハロゲン
化炭化水素化合物及びハロゲン化アルミニウムを共粉砕
した後、四塩化チタンで熱処理することによって得られ
た組成物と、有機アルミニウム化合物及び有機酸エステ
ルとで形成される触媒が提案され、特開昭61−31402 号
公報においては、ハロゲン化アルミニウムとケイ素化合
物との反応生成物をマグネシウム化合物と反応させ、次
いでハロゲン化チタン及びフタル酸エステルと反応させ
て得られる固体触媒成分、有機アルミニウム化合物及び
ケイ素化合物から得られる触媒が、それぞれ開示されて
いる。
ンの重合用触媒として用いる際、生成重合体に残存する
塩素やチタン等の触媒残渣を除去する、所謂、脱灰工程
を省略し得る程に高活性な触媒成分の開発に端を発し、
併せて立体規則性重合体の収率の向上や、重合時の重合
活性の持続性を高めることに力を注いだものであり、そ
の目的に関してはそれぞれ優れた成果を挙げている。
リー法によるオレフィン類、とりわけプロピレンの重合
用触媒であって、重合溶媒に不溶な立体規則性重合体の
回収率を高度に維持したまま、生成重合体の密度が0.
900〜0.906g/mlの範囲内にある立体規則性重合
体が容易に得られるこの種の高活性タイプの触媒につい
ては殆ど知られていない。
プの触媒の存在下で、スラリー法によるオレフィン類、
とりわけプロピレンの重合を行なった場合、従来の三塩
化チタン型固体触媒成分と有機アルミニウム化合物及び
第三成分としての電子供与性化合物から形成される触媒
を用いる場合と比較して、生成される重合体の収率も高
く、かつその立体規則性も優れているが、その密度は
0.906g/mlよりも高くなる傾向にあり、そのことに
起因してフイルムやシートに加工する際、高速成形時に
破断したり、得られる成形品の透明性が損なわれるなど
のトラブルが発生するという問題点があった。
活性タイプの触媒をオレフィン類、とりわけプロピレン
の重合に用いる際に、重合温度を低くしたり、少量のエ
チレンをコモノマーとして共存させるなどの方法が試み
られ、それによって生成重合体の密度をある程度コント
ロールすることは可能であるが、スラリー重合の場合は
重合溶媒に可溶な低分子重合体や、特にプロピレンの重
合の場合、立体規則性の極端に低いアタックチックポリ
プロピレンの発生率(以下「アタック発生率」と略記す
る。)が高くなるという好ましからざる現象を誘発す
る。
昇すると、生成重合体の粒子を重合溶媒から分離後、抽
出する工程が必要となるのに加え、リアクターや配管の
汚染の原因となるなど、重合体の製造コストと安定操業
上の問題があり、更に一つのプラントで多品種のグレー
ドを製造する際、連続運転中での操業条件の変更に伴な
う製品のコントロールに支障を来し、プロセスの運転上
好ましくない影響を与えていた。
た課題を解決すべく種々研究を重ねて完成されたもの
で、その目的は、オレフィン類、とりわけプロピレンの
スラリー重合に供した際、アタック発生率が低く、かつ
生成重合体の密度が0.900〜0.906g/mlの範囲
内の立体規則性重合体を高収率で得ることができるオレ
フィン類重合用固体触媒成分および触媒を提供すること
にある。
めの本発明によるオレフィン類重合用固体触媒成分
(A)は、下記 (a)〜(d) 成分を用いて調製されること
を構成上の特徴とする。(a) 一般式Mg(OR)2 (式
中、Rはアルキル基またはアリール基を示す。)で表わ
されるジアルコキシマグネシウム、(b) 一般式AlX3
(式中、Xはハロゲン元素を示す。)で表わされるハロ
ゲン化アルミニウム、(c)四塩化チタン、および(d) 芳
香族ジカルボン酸ジエステル。
媒は、上記の固体触媒成分(A)と、下記(B)成分お
よび(C)成分とによって形成されることを構成上の特
徴とする。(B)一般式Rn AlX3-n (式中、Rは炭
化水素基、Xはハロゲン元素を示し、nは1≦n≦3で
ある。)で表わされる有機アルミニウム化合物、および
(C)一般式Rm Si(OR′)4-m (式中、Rはアル
キル基、シクロアルキル基、アリール基またはビニル基
から選択される基であり、m個のRは互いに同一の基で
も異なった基の組合せであってもよく、R′はアルキル
基を示す。Rがアルキル基の場合、そのアルキル基は
R′と同一であっても異なっていてもよい。mは0≦m
≦3である。)で表わされるケイ素化合物。
「(A)成分」ということがある。)を構成する物質
(a) 一般式Mg(OR)2 (式中、Rはアルキル基また
はアリール基を示す。)で表わされるジアルコキシマグ
ネシウム(以下「(a) 物質」ということがある。)とし
ては、ジエトキシマグネシウム、ジプロポキシマグネシ
ウム、ジブトキシマグネシウム、ジフェノキシマグネシ
ウム等が挙げられるが、中でも好ましい物質はジエトキ
シマグネシウムである。
元素を示す。)で表わされるハロゲン化アルミニウム
(以下「(b) 物質」ということがある。)としては、塩
化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウ
ム等が挙げられるが、中でも好ましい物質は塩化アルミ
ニウムである。
「(d) 物質」ということがある。)としては、ジメチル
フタレート、ジエチルフタレート、ジ-n- プロピルフタ
レート、ジイソプロピルフタレート、ジ-n- ブチルフタ
レート、ジイソブチルフタレート、ジ-n- アミルフタレ
ート、ジイソアミルフタレート、エチル-n- ブチルフタ
レート、エチルイソブチルフタレート、エチルプロピル
フタレート、ジイソオクチルフタレート等を挙げること
ができ、これらのうち一種もしくは二種以上を選択して
用いる。
る際に用いられる(B)一般式RnAlX3-n (式中R
は炭化水素基、Xはハロゲン元素、nは1≦n≦3であ
る。)で表わされる有機アルミニウム化合物(以下
「(B) 成分」ということがある。) としては、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのト
リアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジブチルアルミニウムクロリドなどのジアルキルア
ルミニウムハライド、エチルアルミニウムジクロリド、
プロピルアルミニウムジクロリドなどのアルキルアルミ
ニウムジハライド、ジエチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ブチルアルミニウムセスキクロリドなどのアルキル
アルミニウムセスキハライド、ジエチルアルミニウムエ
トキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのアル
キルアルミニウムアルコキシド、ジエチルアルミニウム
ヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド、エチルアル
ミニウムヒドリドなどのアルキルアルミニウムヒドリド
およびこれらの混合物を挙げることができる。
中、Rはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基ま
たはビニル基から選択される基であり、m個のRは互い
に同一の基でも異なった基の組合せであってもよく、
R′はアルキル基を示す。Rがアルキル基の場合は、そ
のアルキル基はR′と同一であっても異なっていてもよ
い。mは0≦m≦3である。)で表わされるケイ素化合
物(以下「(C) 成分」ということがある。) としては、
フェニルアルコキシシラン、アルキルアルコキシシラ
ン、フェニルアルキルアルコキシシラン、シクロアルキ
ルアルコキシシラン、シクロアルキルアルコキシシラン
などを挙げることができる。
と、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、フェニルトリプロポキシシラン、ジフェニル
ジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフ
ェニルプロポキシシラン、ジフェニルジブトキシシラ
ン、ジブチルジメトキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、トリメトキシエチルシラ
ン、トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロ
ヘキシルメチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジ
メトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、
シクロペンチルメチルジメトキシシラン等であり、これ
らのうち一種もしくは二種以上を選択して用いる。
質、(c) 四塩化チタン(以下「(c)物質」ということが
ある。)および(d) 物質を接触させることによって調製
される。この接触に際し、不活性有機溶媒の不存在下で
処理することも可能であるが、操作の容易性を考慮する
と、該溶媒の存在下で処理することが好ましい。用いら
れる不活性有機溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、シク
ロヘキサン等の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、オルトジ
クロルベンゼン、塩化メチレン、四塩化炭素、ジクロル
エタン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられるが、中
でもその沸点が90〜150℃程度である芳香族炭化水
素に類するものが好ましく用いられる。
し、(b) 物質は0.01〜10g、好ましくは0.05
〜2.0gであり、(c) 物質は0.1〜200ml、好ま
しくは0.5〜100mlであり、(d) 物質は0.01〜
1.0g、好ましくは0.1〜0.5gである。また、
不活性有機溶媒の使用量については特に制限しないが、
操作上の問題を加味すると、(c) 物質に対する容量比で
0.1〜10の範囲が好ましい。なお、これらの物質は
接触時に、分割して添加したり、一種または二種以上を
選択して用いることも可能である。
分等を除去した状況下で、撹拌機を備えた容器中で撹拌
しながら行われる。接触温度は、単に接触させて撹拌混
合する場合や分散あるいは懸濁させて変性処理する場合
には、室温付近の比較的低温域であっても差し支えない
が、接触後に反応させて生成物を得る場合には40〜1
30℃の温度域が好ましい。反応時の温度が40℃未満
の場合は、充分な反応が進行せず、結果として調製され
た固体触媒成分の性能が不十分となり、130℃を越え
ると、使用した溶媒の蒸発が顕著になるなどして、反応
のコントロールが不安定となる。なお、反応時間は1分
以上、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以
上である。
ると、以下の通りである。 (a) 、(b) 、(c) および(d) 物質を同時に接触させ
る。 (a) 、(b) 、(c) および(d) 物質を接触させて得られ
た生成物に、繰り返し(c) 物質を接触させる。 (a) 、(b) および(c) 物質を予め接触させて得られた
生成物に、(d) 物質を接触させる。 (a) 、(b) および(c) 物質を予め接触させて得られた
生成物に、(d) 物質を接触させ、次いで繰り返し(c) 物
質を接触させる。 (a) 、(c) および(d) 物質を予め接触させて得られた
生成物に、(b) 物質を接触させる。 (a) 、(c) および(d) 物質を予め接触させて得られた
生成物に、(b) 物質を接触させ、次いで繰り返し(c) 物
質を接触させる。 (a) 、(c) および(d) 物質を予め接触させて得られた
生成物に、(b) 物質を接触させ、次いで繰り返し(b) お
よび(c) 物質を接触させる。 (a) 、(b) 、(c) および(d) 物質を予め接触させて得
られた生成物に、繰り返し(b) および(c) 物質を接触さ
せる。
し(b) 物質または/および(c) 物質を接触させる場合の
接触条件は、40〜130℃の温度域で1分以上、好ま
しくは10分以上、より好ましくは30分以上保持す
る。この際、(b) 物質および(c) 物質をそのまま添加す
る方法、あるいは前記の不活性有機溶媒で適宜に希釈し
て添加する方法があるが、後者の方法を用いることが好
適である。なお、(b) 物質および(c) 物質の使用量比
は、前段の接触・反応の際と同一の範囲であれば、同一
であっても異なっていても差し支えない。また、前段の
接触・反応によって得られた生成物を、前記の不活性有
機溶媒で洗浄した後、繰り返し(b) または/および(c)
物質と接触処理することも好ましい態様の一つである。
媒成分(A)は、ヘプタン等の不活性有機溶媒で洗浄す
ることが未反応物質を除去する上で好ましく、洗浄後乾
燥するか、もしくはまた洗浄後そのままで、前記(B)
成分および(C)成分と組合せて本発明のオレフィン類
重合用触媒を形成する。
量比は、固体触媒成分(A)に含有されるチタン原子の
モル当りモル比で(B)成分は1〜1000、(C)成
分は該(B)成分に対するモル当りモル比で0.01〜
0.5の範囲である。
重合されるオレフィン類は、エチレン、プロピレン、1
−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等であり、特にプ
ロピレンの重合に好適である。
相重合で行われるが、本発明の触媒は特にヘキサン、ヘ
プタン等の不活性有機溶媒の存在下におけるスラリー重
合が好適であり、オレフィンモノマーは該有機溶媒に溶
解させて用いられる。重合時に分子量調節剤として水素
を用いることも可能である。重合温度とは0〜100
℃、重合圧力は0.1〜2.5MPa である。
プロピレンの重合を行った場合、アタック発生率を制御
しつつ、密度が0.900〜0.906の範囲内の立体
規則性重合体を、安定して製造し得る。また、単位触媒
当りの重合体の収量、即ち重合活性も高く、かつその持
続性においても優れた性能を示す。
体的に説明する。
拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコにジエトキ
シマグネシウム10g、塩化アルミニウム1.5gおよ
びトルエン90mlを装入し、懸濁状態とした。この中に
室温の四塩化チタン22mlを挿入し、撹拌しながら80
℃まで昇温して反応させた。次いでジ-n- ブチルフタレ
ート3.0mlを添加後、さらに系内の温度を110℃に
昇温して2時間反応させた。反応終了後、上澄み液を除
去し、トルエン88mlを用いて75℃で3回洗浄した。
その後トルエン89ml及び四塩化チタン22mlを新たに
加え、100℃で1.5時間撹拌しながら処理し、その
後40℃のヘプタン83mlで8回洗浄して固体触媒成分
を得た。この固体触媒成分中のTi含有量を測定したと
ころ、3.8wt%であった。また、Al含有量は0.5
wt%であった。
十分に乾燥し次いでプロピレンガスで置換された内容積
1800mlの撹拌装置付きステンレス製オートクレーブ
に、n-ヘプタン700mlを装入し、プロピレンガス雰囲
気下に保ちつつトリエチルアルミニウム2.10mmol、
フェニルトリエトキシシラン0.21mmol及び前記固体
触媒成分をTiとして0.0084mmol装入し、重合用
触媒を形成した。その後、0.2MPaのプロピレン圧
をかけ、撹拌を保ちつつ20℃で30分間予備的な重合
を行なった。その後、30Nlの水素を装入し、系内の
プロピレン圧を0.7MPaとして70℃で2時間重合
を継続した。なお、重合が進行するにつれて低下する圧
力は、プロピレンのみを連続的に供給することにより補
い、重合中一定の圧力に保った。上記重合方法に従い、
プロピレンの重合を行い、生成された重合体を濾別し、
減圧乾燥して固体重合体を得た。
重合体を得、そのの量を(A)とし、固体重合体の量を
(B)とする。また、得られた固体重合体を沸騰n-ヘプ
タンで6時間抽出し、n-ヘプタンに不溶解の重合体を
得、この量を(C)とする。固体触媒成分当りの重合活
性(Y)を下記式で表す。 (Y)=〔(A)+(B)〕(g) /固体触媒成分量(g) また、アタック分率(APP)を、下記の式で表し、 (APP)=(A)(g) /〔(A)+(B)〕(g) 全結晶性重合体の収率(t−II)を、下記の式で求め
る。 (t−II)=(C)(g) /〔(A)+(B)〕(g) さらに、生成固体重合体の密度(ρ)、メルトインデッ
クス(MI)および嵩比重(BD)を測定したところ、
表1に示すような結果が得られた。
拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコにジエトキ
シマグネシウム10gおよびトルエン90mlを装入し、
懸濁状態とした。この中に室温の四塩化チタン20mlを
挿入し、撹拌しながら70℃まで昇温して反応させた。
次いでジ-i- オクチルフタレート4.0mlを添加後、さ
らに系内の温度を110℃に昇温して2時間反応させ
た。反応終了後、上澄み液を除去し、トルエン88mlを
用いて75℃で3回洗浄した。その後、トルエン80m
l、塩化アルミニウム2.0gおよび四塩化チタン30m
lを新たに加え、105℃で2時間撹拌しながら反応さ
せた。その後、40℃のヘプタン80mlで8回洗浄して
固体触媒成分を得た。この固体触媒成分中のTi含有量
を測定したところ、3.4wt%であった。また、Al含
有量は0.7wt%であった。
リエトキシシランの代わりに、ジシクロヘキシルジメト
キシシランを使用すること以外は実施例1と同様にプロ
ピレンの重合を行い、評価したところ、表1に示すよう
な結果が得られた。
拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコにジエトキ
シマグネシウム10g、塩化アルミニウム0.8gおよ
びトルエン90mlを装入し、懸濁状態とした。この中に
室温の四塩化チタン22mlを挿入し、撹拌しながら80
℃まで昇温して反応させた。次いでジ-i- オクチルフタ
レート2.8mlを添加後、さらに系内の温度を110℃
に昇温して2時間反応させた。反応終了後、上澄み液を
除去し、トルエン88mlを用いて75℃で2回洗浄し
た。その後、塩化アルミニウム0.8g、トルエン89
ml及び四塩化チタン22mlを新たに加え、100℃で
1.5時間撹拌しながら処理し、その後40℃のヘプタ
ン83mlで8回洗浄して固体触媒成分を得た。この固体
触媒成分中のTi含有量を測定したところ、2.9wt%
であった。また、Al含有量は0.8wt%であった。
リエトキシシランの代わりに、シクロヘキシルメチルジ
メトキシシランを使用すること以外は実施例1と同様に
プロピレンの重合を行い、評価したところ、表1に示す
ような結果が得られた。
と同様にして、固体触媒成分の調製および重合を実施し
た。得られた結果を表1に併載した。
類、とりわけプロピレンの重合を行った場合の触媒活性
は十分に高い。その結果、生成重合体中に存在する触媒
残査量を極めて低い量に抑えることができ、従って生成
重合体中の残留塩素量も脱灰工程を全く必要としない程
度にまで低減することができる。また、生成する立体規
則性ポリプロピレンの密度は重合反応時のプロセスパラ
メータを大幅に変化させることなく、安定して0.90
0〜0.906の範囲にコントロールすることができ、
フイルムやシート用に適した樹脂を容易に製造すること
ができる。
セスにおける重合溶媒中のアタック発生率を極めて低く
抑えることができるため、ポリマーの後処理工程や重合
溶媒の精製工程の負荷を軽減し、操業上、エネルギー省
力化等コストの低下に大きく寄与する。
続性が優れているために、より安定したプロセスコント
ロールを可能とするものである。
付加設備を必要としないことから、再現性良く安定した
品質の固体触媒成分を得ることができる。さらには、固
体原料のロスが少ないことや、工業的に安価な原料を利
用できることに加え、洗浄操作時の沈降速度が早いこと
など、低コストで固体触媒成分を製造することができる
という利点も有する。
程を示したフローチャートである。
Claims (9)
- 【請求項1】 下記 (a)〜(d) 物質を用いて調製される
ことを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分
(A)。(a) 一般式Mg(OR)2 (式中、Rはアルキ
ル基またはアリール基を示す。)で表わされるジアルコ
キシマグネシウム、(b) 一般式AlX3 (式中、Xはハ
ロゲン元素を示す。)で表わされるハロゲン化アルミニ
ウム、(c) 四塩化チタン、および(d) 芳香族ジカルボン
酸ジエステル。 - 【請求項2】 固体触媒成分(A)を調製する際、(a)
、(b) 、(c) および(d) 物質を接触させて得られた生
成物に、繰り返し (c)物質を接触させる請求項1記載の
オレフィン類重合用固体触媒成分(A)。 - 【請求項3】 固体触媒成分(A)を調製する際、(a)
、(b) および(c) 物質を接触させて得られた生成物
に、(d) 物質を接触させる請求項1記載のオレフィン類
重合用固体触媒成分(A)。 - 【請求項4】 固体触媒成分(A)を調製する際、(a)
、(b) および(c) 物質を接触させて得られた生成物
に、(d) 物質を接触させ、次いで繰り返し(c) 物質を接
触させる請求項1記載のオレフィン類重合用固体触媒成
分(A)。 - 【請求項5】 固体触媒成分(A)を調製する際、(a)
、(c) および(d) 物質を接触させて得られた生成物
に、(b) 物質を接触させる請求項1記載のオレフィン類
重合用固体触媒成分(A)。 - 【請求項6】 固体触媒成分(A)を調製する際、(a)
、(c) および(d) 物質を接触させて得られた生成物
に、(b) 物質を接触させ、次いで繰り返し(c) 物質を接
触させる請求項1記載のオレフィン類重合用固体触媒成
分(A)。 - 【請求項7】 固体触媒成分(A)を調製する際、(a)
、(c) および(d) 物質を接触させて得られた生成物
に、(b) 物質を接触させ、次いで繰り返し(b) 物質およ
び(c) 物質を接触させる請求項1記載のオレフィン類重
合用固体触媒成分(A)。 - 【請求項8】 固体触媒成分(A)を調製する際、(a)
、(b) 、(c) および(d) 物質を接触させて得られた生
成物に、繰り返し(b) 物質および(c) 物質を接触させる
請求項1記載のオレフィン類重合用固体触媒成分
(A)。 - 【請求項9】 下記(A)〜(C)成分より形成される
ことを特徴とするオレフィン類重合用触媒。(A)請求
項1〜8のいずれかに記載の固体触媒成分、(B)一般
式Rn AlX3-n (式中、Rは炭化水素基、Xはハロゲ
ン元素を示し、nは1≦n≦3である。)で表わされる
有機アルミニウム化合物、および(C)一般式Rm Si
(OR′)4-m (式中、Rはアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基またはビニル基から選択される基であ
り、m個のRは互いに同一の基でも異なった基の組合せ
であってもよく、R′はアルキル基を示す。Rがアルキ
ル基の場合、そのアルキル基はR′と同一であっても異
なっていてもよい。mは0≦m≦3である。)で表わさ
れるケイ素化合物。
Priority Applications (16)
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