JPH07215766A - 炭素、金属複合材の製造方法 - Google Patents

炭素、金属複合材の製造方法

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JPH07215766A
JPH07215766A JP6024795A JP2479594A JPH07215766A JP H07215766 A JPH07215766 A JP H07215766A JP 6024795 A JP6024795 A JP 6024795A JP 2479594 A JP2479594 A JP 2479594A JP H07215766 A JPH07215766 A JP H07215766A
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JP
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carbon
carbon black
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metal composite
metal
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JP6024795A
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Kiyoshi Sutani
潔 酢谷
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い曲げ強度を有し、かつ耐摩耗性の優れた炭
素、金属複合材を製造する手段の提供。 【構成】金属繊維を配合した炭素材原料の一部にカーボ
ンブラックを用い、金属繊維と配合し、該配合原料を加
圧加熱成型した後、焼成する。 【効果】パンタグラフ用カーボン摺板として優れた特性
を発揮する炭素、金属複合材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パンタグラフ用カー
ボン摺板として好適な、高い曲げ強度を有する耐摩耗性
に優れた炭素、金属複合材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パンタグラフ用カーボン摺板に適用され
る炭素、金属複合材の製造方法としては、例えば、
(1)炭素材原料に金属ファイバーを2vol以上30
vol未満配合した後、型込め成型、焼成する方法(特
開昭62−72564号公報参照)、(2)金属繊維お
よび/または炭素繊維を含有する炭素骨材と結合材とを
混練した混練物を押出し成型および焼成し、ついで金属
含浸を行う方法(特開昭61−245957号公報参
照)等が提案されている。
【0003】しかしながら、これらの方法で製造した炭
素、金属複合材の摺板は、トロリー線(銅製)の荒れた
状態での摺動時の摺板摩耗が大きいという欠点がある。
これに対し本発明者等は、加圧加熱成型法で製造した炭
素、金属複合材の摺板は、このような状態での摩耗にも
強い事を見いだし、「炭素骨材粉とバインダーピッチを
主成分とする炭素材原料に、金属繊維と金属粉のいずれ
か一方または両方を配合し、この配合原料を加圧加熱成
型した後、焼成する方法」を提案した(特開平2−10
7564号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような加圧加熱成
型法(熱間)を採用した場合、従来の冷間での型込め成
型や押出し成型で製造した炭素、金属複合材よりも耐摩
耗性が向上するのに加え、曲げ強度も高くなるという特
徴があった。しかしながら、このような方法で製造した
炭素、金属複合材でも十分な耐摩耗性が得られるとは必
ずしも言えなかった。
【0005】この発明は、高い衝撃強度を有しながら、
より高い耐摩耗性を有する炭素、金属複合材を製造し得
る方法を提案しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、炭素材の
耐摩耗性向上にカーボンブラックが有効であること、
特開昭61−245957号のような押出し成型におい
て炭素材原料の一部にカーボンブラックを用いた場合に
は、得られる炭素、金属複合材は若干の耐摩耗性向上効
果はあるものの曲げ強度が低下してしまうこと、それ
に対し加熱加圧成型において、炭素材原料の一部にカー
ボンブラックを用いた場合には、炭素、金属複合材は高
い曲げ強度を維持しつつ耐摩耗性の向上効果が大きく望
めることを見いだし、本発明に至った。
【0007】すなわち、この発明に係る炭素、金属複合
材の製造方法は、炭素材原料に金属繊維を配合し、該配
合原料を加圧加熱成型した後、焼成する炭素、金属複合
材の製造方法において、前記炭素材原料の一部にカーボ
ンブラックを用いることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】この発明における金属繊維としては、鋼や銅等
を使用できるが、曲げ強度の観点からは、低炭素鋼製ス
ティールファイバー(軟鋼ファイバー)が好適である。
また、低炭素鋼製スティールファイバーを銅めっきして
用いると、炭化時炭素マトリックスによる浸炭反応が抑
制され、炭素、金属複合材の曲げ強度が向上するため好
ましい。
【0009】この発明のカーボンブラック以外の炭素材
原料としては、石油コークスやピッチコークス等の炭素
質骨材と、軟化点が200〜300℃(高化式フローテ
スターで測定)の高軟化点ピッチからなるものが、ステ
ィールファイバーやカーボンブラックに対する結合力が
大きく好ましい。
【0010】カーボンブラックとしては、表面積が大き
いものが炭素、金属複合材の耐摩耗性の向上に有効であ
り、BET法(炭素材料学会編;炭素材料実験技術1、
化学技術社、1978)で測定した場合、カーボンブラ
ックの窒素吸着比表面積は20m以上が好ましい。カ
ーボンブラックの製法、原料は種々あるが、特に影響は
受けない。このカーボンブラックの配合率としては、全
原料の1〜30体積%が好ましい。ここで、原料の体積
%は、原料の配合重量を原料の真比重で除して算出した
配合体積の比率より求める値である。カーボンブラック
の配合率が1体積%より少ないと、その添加効果は小さ
く、他方、30体積%を超えると、炭化時の炭素部の収
縮が大きくなり、亀裂が発生し、強度や耐摩耗性も悪化
しやすくなる。よって、カーボンブラックの配合率は全
原料の1〜30体積%が好ましい。
【0011】なお、カーボンブラックのマクロ的形態と
しては、数mmに造粒されたペレット状のものと、造粒
されていない粉末状のものがあり、性能(強度、耐摩耗
性)的にはいずれもほとんど差異はないが、粉末品の場
合は、混合時、金型充填時に他の原料と分離しやすく、
成型体内で原料の偏析が起こりやすいため、造粒品の方
が好ましい。
【0012】炭素材原料にカーボンブラックを添加した
場合に耐摩耗性が向上する理由は、カーボンブラックが
高い硬度を有するため、炭素、金属複合材の硬度も上昇
するためと考えられる。
【0013】この発明では、炭素材原料の一部に上記カ
ーボンブラックを配合した原料を加圧加熱成型するが、
その成型条件としては、約500〜600℃の温度に加
熱した状態で、80kgfcm/cm以上の圧力で加
圧するのが望ましい。この加圧加熱成型により、押出し
成型の場合と比べ高い曲げ強度を維持しながら耐摩耗性
向上効果が得られる。その後、不活性雰囲気中約100
0℃で炭化し、炭素、金属複合材とする。さらに、この
複合材を、鋼の水焼入れの手法、例えば材料を700℃
以上まで加熱し水冷却する等の処理を行うと、複合材の
強度をより向上させることができる。
【0014】
【実施例】図1はこの発明を実施するための加圧加熱成
型装置の一例を示す概略図で、1は上プレスヘッド、2
は下プレスヘッド(固定)、3は上ダイス、4は下ダイ
ス、5は金枠、6は配合原料、7はシーズヒーター7−
1入り熱板、8は断熱材である。
【0015】すなわち、上ダイス3と下ダイス4との間
に配合原料6を充填した後、シーズヒーター7−1に通
電して熱板7を加熱し、上プレスヘッド1により加圧す
る。このようにして得られた成型体は、不活性雰囲気中
約1000℃(金属ファイバーの融点前後の温度)で焼
成する。
【0016】実施例1 表1に示す配合割合の原料を図1に示す加圧加熱成型装
置の内径100mmの金型に、成型終了後の高さが15
mmになる分量だけ仕込み、加圧力16ton(プレス
圧約200kgfcm/cm)でプレスしつつ10℃
/分で昇温し、550℃で1時間保持後、プレスして成
型した。その後、成型体を金型から取出し、粉コークス
中に充填して窒素雰囲気中10℃/分で1020℃まで
昇温し、6時間保持して焼成して得られた炭素、金属複
合材の物性値を表1に示す。
【0017】本実施例における金属繊維としては、軟鋼
製スティールファイバー(100μm角×長さ3mm)
を、硫酸銅と硫酸を溶かしためっき液に浸漬して銅めっ
きしたスティールファイバーを用いた。炭素質骨材とし
ては、硫黄分が1%の炭化処理された市販石油コークス
を、振動ボールミルで平均粒径11μmに粉砕したコー
クスを用いた。カーボンブラックとしては、BET法に
よる窒素吸着比表面積測定値が115mのもの(粒径
約1mmに造粒された粒状品)を用いた。バインダーピ
ッチとしては、フローテスターでの測定による軟化点2
60℃のコールタールピッチCを用いた。これらの原
料を、表1の割合で配合し、混練機により混合した。こ
こで、表1中の体積配合率は、各原料の重量をその真比
重、すなわちスティールファイバー7.86g/c
、コークス2.0g/cm、カーボンブラック
1.72g/cm、バインダーピッチ1.4g/cm
で除して算出した体積より求めた値である。
【0018】なお、比較のため、上記と同じ原料をスク
リューフィーダ付きの押出し成型機により、断面寸法2
0×20mm、長さ200mmに押出し成型し、この成
型体を上記と同じ条件で焼成して得られた炭素、金属複
合材の物性値と、カーボンブラック未添加の原料を用い
て加圧加熱成型、焼成して得られた炭素、金属複合材の
物性値を表1に併せて示す。なお、比較例で用いたバイ
ンダーには、環球法での測定による軟化点80℃のコー
ルタールピッチCを用いた。
【0019】本実施例では、得られた複合材から10×
10×60mmの試験片4個を切出し、見掛密度を測定
後、各2個ずつ曲げ強度(曲げスパン40mm)を測定
した。続いて、この曲げ試験片から10×10×10m
mの試験片を作成し、プレス方向と垂直な面が摺動面と
なるようにして摩耗試験を行った。比較例では押出方向
と平行な面を摺動面とした。この摩耗試験は、20Aの
交流電流を流しながら、150km/hで高速回転する
銅板面にテストピースを押付けて10分間摺動させて行
った。ここで、銅板の摺動部は、事前に摺動させて荒ら
し、摩耗試験時アーク放電が発生するようにした。
【0020】表1の結果より、本発明法によるものN
o.1〜3は、従来例の供試No.11(カーボンブラ
ック未添加の原料を用いた押出成型体)および供試N
o.12(同じカーボンブラック未添加の原料を用いた
加圧加熱成型体)、比較例の供試No.4〜6(同じカ
ーボンブラック添加の原料を用いた押出成型体)(供試
No.7〜10は成型不能)に比べ、曲げ強度および耐
摩耗性共に優れていることがわかる。
【0021】
【表1】
【0022】実施例2 カーボンブラックの種類を種々変更し、表2に示す配合
割合で、前記実施例1と同様の方法で成型、焼成、性状
試験を行った結果を表3に示す。また、これらの複合材
の比摩耗率とBET法による窒素吸着比表面積測定値と
の関係を図1に示す。
【0023】表2、表3の結果より、カーボンブラック
の種類を種々変更しても、曲げ強度および耐摩耗性は良
好な値を示すことがわかる。また、図1より耐摩耗性は
カーボンブラックの表面積の増大に伴い良くなることが
わかる。
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】 Sa:窒素吸着比表面積、比摩耗率:×10−7mm
/kgfmm
【0026】実施例3 銅めっき処理を施していないスティールファイバーを用
い、表4に示す配合割合で、前記実施例1と同様の方法
で成型、炭化、性状試験を行った結果を表5に併せて示
す。本実施例では、炭化後の800℃再加熱後水に投入
する熱処理は行わなかった。
【0027】表5に示す結果より明らかなごとく、金属
繊維として銅めっき処理を施していないスティールファ
イバーを用いても、曲げ強度、シャルピー衝撃値および
耐摩耗性共に優れた炭素、金属複合材が得られた。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】 比摩耗率:×10−7mm/kgfmm
【0030】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明方法によ
れば、カーボンブラック含有の原料を用い、炭素、金属
複合材の特徴である高強度、高衝撃強度を低下させるこ
となく耐摩耗性を向上させることができるので、パンタ
グラフ摺板として優れた特性を発揮し、そのもたらす効
果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例2における炭素、金属複合材
の比摩耗率と窒素吸着比表面積との関係を示す図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素材原料に金属繊維を配合し、該配合
    原料を加圧加熱成型した後、焼成する炭素、金属複合材
    の製造方法において、前記炭素材原料の一部にカーボン
    ブラックを用いることを特徴とする炭素、金属複合材の
    製造方法。
JP6024795A 1994-01-27 1994-01-27 炭素、金属複合材の製造方法 Pending JPH07215766A (ja)

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