JPH07215601A - エレベータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】特定利用者操作機能の追加や変更が容易に行え
るエレベータを得ること。 【構成】かごの操作盤にディスプレイ用のタッチパネル
７を設け、このディスプレイパネルに表示された暗証入
力ボタンなどに指で触れることで、特定運転機能の追
加，削除などを行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータに係り、特
に、特定利用者操作機能が付加されたエレベータに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、エレベータは、通常、後
述する管理人などを除く一般の利用者による操作で運転
され、この利用者は、かご内に設けられたかご操作盤の
行き先階ボタンや戸開ボタン及び戸閉ボタンを押してエ
レベータを操作し、かごの内部の方向表示灯や階床表示
灯でエレベータの位置を見ながら目的階に到着したこと
を確認する。

【０００３】ところが、この一般の利用者の他に、ビル
のオーナー、ビルの管理人、百貨店などのエレベータの
添乗員、住宅ビルの住居人、エレベータの保守員など
は、特定の利用者として、一般の利用者とは異なる操作
が可能となっている。

【０００４】例えば、特定の利用者のエレベータ操作方
法として、住宅ビルなどに使用される各階停止機能、群
管理から切り放される独立運転、運転手を付けて運転す
る運転手付き運転、暗証を利用し特定者だけにエレベー
タの利用を可能とする暗証呼び登録運転等がある。

【０００５】従来のエレベータのかご操作盤の一例を図
６を用いて説明する。図６は、かご操作盤の正面図であ
る。図６において、上端には、かごの昇降方向と着床階
を表示するディジタル表示器４が設けられ、この下部に
は、かごが階床の中間部に停止したり、かご戸が開放不
能となったときに、外部に連絡するためのインタホンが
設けられ、このインタホン20の外側には、非常呼びボタ
ン21が取り付けられている。

【０００６】また、非常呼びボタン21の下部には、戸開
ボタン22Ａと戸閉ボタン22Ｂが設けられ、これらの戸開
ボタン22Ａと戸閉ボタン22Ｂの下部には、行先階ボタン
23が、図６では６個、すなわち、６階床分だけ取り付け
られている。さらに、行先階ボタン23の下部には、スイ
ッチボックス扉３の内部に、暗証呼び登録ボタン２と制
御スイッチ１がそれぞれ複数個取り付けられている。こ
れらの暗証呼び登録ボタン２と制御スイッチ１は、スイ
ッチボックス扉３をキーで開くことによって操作可能と
なっている。

【０００７】特定利用者は、この特定利用者だけが所持
している鍵でスイッチボックス３扉３を開けて、制御ス
イッチ１を操作し、運転手付き運転の場合などでは、制
御スイッチ１を操作するとともに、かご内上部のディジ
タル表示４などで階床を確認しながら、操作を行ってい
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このエレベ
ータが設置されたビルのテナントや利用頻度などの変化
によって、特定利用者操作機能を更に付加したい場合に
は、制御スイッチ１や暗証呼びボタン２等をかご操作盤
にそれぞれ追加設置する必要があるが、すると、操作機
器が増えることによって複雑化して操作性が低下するだ
けでなく、かごの内部の意匠も損なわれるおそれがあ
る。

【０００９】一方、運転手付き運転時には、エレベータ
の運転手は前述したように、かご内上部のディジタル表
示４または、図示しない幕板のインジケータを見て、現
在のかご位置を確認しながら制御スイッチ１を操作する
が、この制御スイッチ１は低い位置にあるのに対し、一
方、ディジタル表示器４は頭上のため、これらの操作
は、作業性が悪い。

【００１０】そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、特定利用者操作機能の付加や
変更に容易に対応することができ、かご操作盤の操作性
を上げることのできる特定利用者操作機能付のエレベー
タを提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、特定者に必要な運転機能をタッチ入力によって表示
する画像表示部と、この画像表示部に表示された画像を
切り換えるスイッチと、画像表示部に表示される表示画
像を制御する表示制御部と、画像表示部の表示面からタ
ッチ式で入力されるデータを読みとる入力部と、この入
力部で読み取ったデータを制御するデータ制御部を備え
てなるエレベータである。

【００１２】また、請求項２に記載の発明は、特定者に
必要な運転機能をタッチ入力によって表示する画像表示
部と、この画像表示部に表示された画像を入によって切
り換え切によってサービス情報に切り換えるスイッチ
と、画像表示部に表示される表示画像を制御する表示制
御部と、画像表示部の表示面からタッチ式で入力される
データを読みとる入力部と、この入力部で読み取ったデ
ータを制御するデータ制御部を備えてなるエレベータで
ある。

【００１３】さらに請求項３に記載の発明は、特定者に
必要な運転機能をタッチ入力によって表示する画像表示
部と、この画像表示部に表示された画像を入によって切
り換え切によってかご内からの呼び入力モードに切り換
えるスイッチと、画像表示部に表示される表示画像を制
御する表示制御部と、画像表示部の表示面からタッチ式
で入力されるデータを読みとる入力部と、この入力部で
読み取ったデータを制御するデータ制御部を備えてなる
エレベータである。

【００１４】

【作用】このように構成されたエレベータにおいては、
画像表示部に表示された運転状態を含む画像に従い、タ
ッチ入力で所望の特定運転機能を入力可能となる。

【００１５】

【実施例】以下、本発明のエレベータの一実施例を図面
を参照して説明する。本発明の特定利用者操作機能付き
エレベータは、特定利用者の操作を簡素化するために後
述するデータ入力機能を備え、そのために、かごの操作
盤に図２で後述する座標検出部と画像表示部を備えた後
述する操作部７と特定利用者が必要とする機能を選択す
る操作キー部８を設けている。すなわち、図１に示すよ
うに、かご操作盤の下部の特定利用者操作位置に操作部
７を設け、その右側面に操作キー部８を設けている。

【００１６】図１において、操作キー部８は、３個のキ
ースイッチＳＷ１，ＳＷ２，ＳＷ３で構成され、各キー
スイッチを操作することで、図２で後述する画像表示部
６の内容を変えて、特定利用者が要求する特定利用者操
作機能を後述するように選択する。

【００１７】本発明のエレベータのブロック図を図２に
示す。図２のブロック図は、特定利用者が操作する図１
で示した操作部７と操作キー部８の制御ブロック図であ
る。図２において、ＣＰＵ９を中心として操作プログラ
ムが格納されたＲＯＭ10データを保存するＲＡＭ11と、
画像表示を記憶するＶＲＡＭ12と、座標検出部５から出
力されたデータを受信する座標演算部13と、操作キー部
８のスイッチ操作情報を入力するデータ入力部14と、エ
レベータ制御装置に入力結果を送信するデータ伝送部15
で構成される。

【００１８】ここで、ＣＰＵ９は、画像を高速で表示す
る必要があるため、16ビット程度の容量のものが使用さ
れる。また、ＲＯＭ10の容量は、64Ｋバイト、同じくＲ
ＯＭ11容量は、32Ｋバイト程度必要であり、ＶＲＡＭ12
の容量は、 128Ｋバイト程度となる。

【００１９】ＶＲＡＭ12のデータ容量は、画像表示部６
の画素数で左右されるが、一般に、画像表示部６には、
横が 640ドット、縦が 200ドット程度の単色表示の液晶
などが使用されるため、画面表示に要するデータ容量は
16Ｋバイト程度となる。

【００２０】座標検出部５は、画像表示部６の前面に取
り付けられ、利用者は画像表示で示された操作位置に触
れると、座標検出部５が位置座標をＸ，Ｙ軸データに変
換して座標演算部13に送信する。ここで、座標検出部５
と座標演算部13間は、２バイト程度のデータ量となるた
め、プロトコルを有しない直列伝送を採用することが多
い。

【００２１】次に、このように操作盤が構成されたエレ
ベータの作用を図３のフローチャートを用いて説明す
る。ステップ31では、図２で示した操作キー部８のスイ
ッチＳＷ１，ＳＷ２，ＳＷ３が選択されたか否かを判断
し、もし、特定利用者がスイッチＳＷ１を操作していた
場合には、ステップ34に進んで、特定者操作画面を表示
する処理に移行してかご内乗客に対するサービス情報か
ら特定者操作画面１に切り替わり、スイッチＳＷ１を操
作していない場合にはステップ32以降の処理となる。

【００２２】同様に、ステップ32でスイッチＳＷ２が選
択された場合には、ステップ35で操作画面２が、また、
ステップ33でスイッチＳＷ３が選択された場合はステッ
プ36で操作画面３が選択される。

【００２３】どのスイッチＳＷ１，ＳＷ２，ＳＷ３の選
択もないときは、図４（ａ）で示すようなサービス情報
を提供し続ける。仮に、操作画面１に制御スイッチを表
示するときに、各々のスイッチが表示され、そのうち、
指で触れたスイッチがオンとなる。同様に、操作画面２
は、暗証呼び暗証入力ボタン、操作画面３はエレベータ
運転手操作ボタンおよび運転状態表示の情報を提供す
る。

【００２４】以下、さらに詳細に説明する。図２におい
て、画像表示部６は操作キー部８のうちのいずれかのキ
ー入力がオフ状態では、例えば、図４に示すようなサー
ビス情報を表示する。サービス情報としては、図４
（ａ）で示した一般情報表示の他に、呼び情報入力表示
や、エレベータ故障表示がある。

【００２５】一般情報表示時は、機械室の共通盤に接続
したミニコンソールなどのメッセージ入力装置16から入
力されたメッセージを伝送信号に変換し、データ伝送部
15に送信する。このデータ伝送部15に入力されたデータ
は、まず、ＣＰＵ９に伝送されて処理され、ＶＲＡＭ12
に格納される。画像表示部６は所定のタイミングをおい
て、メッセージ入力装置16から入力された内容を画像表
示部６の画面に表示する。

【００２６】呼び入力情報表示時は、一般情報表示をせ
ず、画面上に副操作盤代わりとして行き先階ボタンを表
示する。特定の利用者が画面に表示された操作位置に触
れると、座標検出部５が位置座標をＸ軸とＹ軸データに
変換して座標演算部１３に送信する。すると、このデー
タは機械室に設置された主制御盤に送信されて処理され
た後、画像表示部６に送信される。この送信されたデー
タは、データ入力部14で受信し、ＣＰＵ９で処理され、
画面の階床表示を色付け表示する。

【００２７】これらの画像を表示中に、突然、エレベー
タに故障が発生した場合には、緊急表示として連絡、救
出内容を最優先として表示させる。次に、特定利用者の
み操作可能となる場合について、図４を用いて説明す
る。図４において、図４（ａ）に示すような一般サービ
ス情報画面７Ａを表示しているときに、制御用スイッチ
画像表示切替えキースイッチがオンされると、今まで表
示していた一般情報サービス画面情報は、まずＲＡＭに
格納され、表示画面は図４（ｂ）で示す制御スイッチ画
面７Ｂに切り替わる。

【００２８】この制御スイッチ画面７Ｂでは、停止，各
階停止，保守用，点検用ファン等のスイッチ１７の設定
状態が表示される。この画面の右端には、特殊状態か平
常状態かのどちらかが設定されているか分かるようにオ
ン、オフ表示されている。操作キースイッチは、操作プ
ログラムの設定により複数のキースイッチを自由に割付
ができる。

【００２９】図５（ｂ）は、暗証呼び画面表示切り替え
を示す図である。暗証呼び画面切り替えキースイッチを
オンにすると、図５（ａ）で示す一般情報サービス画面
または図４（ｂ）で示す特定者操作画面から図５（ｂ）
で示す呼び画面７Ｃの表示に切り替わる。画面の内容
は、暗証入力ボタン18の表示となる。特定利用者は、登
録された暗証番号を入力することにより、エレベータ利
用が許されるものである。 図５（ｃ）は、運転手付き
運転画面表示切り替えの構成図である。

【００３０】運転手付き運転画面表示切り替えキースイ
ッチをオンにすると、一般情報サービス画面また特定操
作画面から運転手付き運転画面７Ｄの表示に切り替わ
る。画面の内容は、表示部の方向表示，階床表示，入力
部は特定階通過，上昇，下降スイッチで構成される。運
転手は現在の方向、階床位置を確認しながら、スイッチ
を操作する。

【００３１】したがって、本実施例によれば、一般利用
者にはインフォメーション、行き先階副操作盤、エレベ
ータ故障時の緊急表示が可能で、特定利用者にはキース
イッチの操作により、制御スイッチ表示、暗証呼び暗証
ボタン表示、運転手付き運転専用表示等の特定利用が可
能となる。これにより、一般利用客が特定利用専用スイ
ッチ等を誤って操作することがなく、トラブルを防止で
きる。

【００３２】また、特定者利用時に必要な制御スイッチ
や、運転表示機能の一体化およびキースイッチによる画
面表示選択機能により、特定者向け操作盤が簡素化さ
れ、操作が容易となる。

【００３３】なお、タッチパネル７には、図１で示した
行先階ボタン23及び戸開ボタン22Ａや戸閉ボタン22Ｂに
代わるスイッチを表示し、このスイッチに触れることに
よって、呼び登録などを可能にして、請求項３に記載の
発明としてもよい。この場合には、一般利用者の身長の
違いに対して、操作性のよい高さに設置することで、車
いす利用者にも操作性のよい位置に設けることができ
る。

【００３４】

【発明の効果】請求項１に記載の発明によれば、特定者
に必要な運転機能をタッチ入力によって表示する画像表
示部と、この画像表示部に表示された画像を切り換える
スイッチと、画像表示部に表示される表示画像を制御す
る表示制御部と、画像表示部の表示面からタッチ式で入
力されるデータを読みとる入力部と、この入力部で読み
取ったデータを制御するデータ制御部をエレベータに具
備することで、画像表示部に表示された運転状態を含む
画像に従い、タッチ入力で所望の特定運転機能を入力可
能としたので、特定利用者操作機能の付加や変更に容易
に対応することができ、かご操作盤の操作性を上げるこ
とのできる特定利用者操作機能付きのエレベータを提供
することができる。

【００３５】また、請求項２に記載の発明によれば、特
定者に必要な運転機能をタッチ入力によって表示する画
像表示部と、この画像表示部に表示された画像を入によ
って切り換え切によってサービス情報に切り換えるスイ
ッチと、画像表示部に表示される表示画像を制御する表
示制御部と、画像表示部の表示面からタッチ式で入力さ
れるデータを読みとる入力部と、この入力部で読み取っ
たデータを制御するデータ制御部を具備することで、画
像表示部に表示された運転状態を含む画像に従い、タッ
チ入力で所望の特定運転機能を入力可能としたので、特
定利用者操作機能の付加や変更に容易に対応することが
でき、かご操作盤の操作性を上げることのできる特定利
用者操作機能付きのエレベータを提供することができ
る。

【００３６】さらに請求項３に記載の発明によれば、特
定者に必要な運転機能をタッチ入力によって表示する画
像表示部と、この画像表示部に表示された画像を入によ
って切り換え切によってかご内からの呼び入力モードに
切り換えるスイッチと、画像表示部に表示される表示画
像を制御する表示制御部と、画像表示部の表示面からタ
ッチ式で入力されるデータを読みとる入力部と、この入
力部で読み取ったデータを制御するデータ制御部を具備
することで、画像表示部に表示された運転状態を含む画
像に従い、タッチ入力で所望の特定運転機能を入力可能
としたので、特定利用者操作機能の付加や変更に容易に
対応することができ、かご操作盤の操作性を上げること
のできる特定利用者操作機能付きのエレベータを提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のエレベータの一実施例を示すかご操作
盤の正面図。

【図２】本発明のエレベータの一実施例を示すブロック
図。

【図３】本発明のエレベータの作用を示すフローチャー
ト。

【図４】本発明のエレベータの一実施例を示す部分詳細
図。

【図５】本発明のエレベータの一実施例を示す図４と異
なる作用を示す部分詳細図。

【図６】従来のエレベータの一実施例を示すかご操作盤
の正面図。

【符号の説明】

１…制御スイッチ、２…暗証呼び登録ボタン、３…鍵付
きボックス、４…ディジタル表示機、５…座標検出部、
６…画像表示部、７…タッチパネル、７Ａ…一般サービ
ス情報画面、７Ｂ…制御スイッチ画面、７Ｃ…暗証呼び
画面、７Ｄ…運転手付き運転画面、８…操作キー部、９
…ＣＰＵ、10…ＲＯＭ、11…ＲＡＭ、12…ＶＲＡＭ、13
…座標演算部、14…データ入力部、15…データ伝送部、
16…メッセージ入力装置、17…スイッチ、18…暗証入力
ボタン、19…キースイッチ入力部。

フロントページの続き (72)発明者 中島 豊 東京都府中市東芝町１番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 特定者に必要な運転機能をタッチ入力に
   よって表示する画像表示部と、この画像表示部に表示さ
   れた画像を切り換えるスイッチと、前記画像表示部に表
   示される表示画像を制御する表示制御部と、前記画像表
   示部の表示面からタッチ式で入力されるデータを読みと
   る入力部と、この入力部で読み取った前記データを制御
   するデータ制御部を備えてなるエレベータ。
2. 【請求項２】 特定者に必要な運転機能をタッチ入力に
   よって表示する画像表示部と、この画像表示部に表示さ
   れた画像を入によって切り換え切によってサービス情報
   に切り換えるスイッチと、前記画像表示部に表示される
   表示画像を制御する表示制御部と、前記画像表示部の表
   示面からタッチ式で入力されるデータを読みとる入力部
   と、この入力部で読み取った前記データを制御するデー
   タ制御部を備えてなるエレベータ。
3. 【請求項３】 特定者に必要な運転機能をタッチ入力に
   よって表示する画像表示部と、この画像表示部に表示さ
   れた画像を入によって切り換え切によってかご内からの
   呼び入力モードに切り換えるスイッチと、前記画像表示
   部に表示される表示画像を制御する表示制御部と、前記
   画像表示部の表示面からタッチ式で入力されるデータを
   読みとる入力部と、この入力部で読み取った前記データ
   を制御するデータ制御部を備えてなるエレベータ。