JPH0721552U - 飲料用びん - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 びん内に収納するガラス製の球体を密封に用
いることなく、したがって、王冠等の確実な密封を行い
ながら、かつ、消費者が飲むときには、従来のラムネの
ような趣を感じることができる飲料用びんを提供する。 【構成】 内部に球体を収納し、該球体の直径よりやや
大きな内径を有する口部に、飲料が通過可能で球体が通
過不能な連通孔を有するプラスチック製の筒体を嵌着し
たことを特徴とする飲料用びん、及び、内部に装飾体を
収納し、該装飾体が通過可能な内径を有する口部に、飲
料が通過可能で装飾体が通過不能な連通孔を有するプラ
スチック製の筒体を嵌着したことを特徴とする飲料用び
んである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、清涼飲料等の飲料を包装するに適した飲料用びんに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の清涼飲料を包装するびんにおいて、主にガラス製の球体をびん口部に嵌 着して密封する、いわゆるラムネびんが根強い人気をもっている。これは、消費 者がびん内部に落とした球体をカラカラさせながら、清涼飲料を飲むことに独特 の趣を感じることによる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

いわゆるラムネびんは、ガラス製の球体でびん口部を密封するために、密封が 不安定で、中にはガスもれを生じたり、流通段階における何等かの衝撃で球体が 落下してしまい、密封が破綻することもあった。すなわち、密封に用いるガラス 製の球体は、完全な球体ではなくそれぞれ歪みをもっており、大きさにもばらつ きがあるからである。また、球体表面に生じた微細な傷が密封に悪影響を及ぼす こともある

【０００４】 一方、コーラやジュース等のラムネ以外の清涼飲料においては、密封を王冠や ねじ式の栓等で確実に行っているが、消費者にとってラムネを飲むときのような 風情はまったく感じられない。本考案は、ガラス製の球体を密封に用いることな く、したがって、王冠等の確実な密封を行いながら、かつ、消費者が飲むときに は、従来のラムネのような趣を感じることができる飲料用びんを提供するために なされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内部に球体を収納し、該球体の直径よりやや大きな内径を有する口 部に、飲料が通過可能で球体が通過不能な連通孔を有するプラスチック製の筒体 を嵌着したことを特徴とする飲料用びん、及び、内部に装飾体を収納し、該装飾 体が通過可能な内径を有する口部に、飲料が通過可能で装飾体が通過不能な連通 孔を有するプラスチック製の筒体を嵌着したことを特徴とする飲料用びんである 。

【０００６】

【作用】

本考案のびんは、口部の直径が内部に収納する球体の直径よりも大きいので、 該球体を口部から入れることで、簡単に内部に収納させることができる。球体を 収納した後に飲料が通過可能で球体が通過不能な連通孔を有するプラスチック製 の筒体を嵌着すると、もはや球体は口部から脱出することができない。内容液を 充填した後は、王冠等の公知の確実な密封方法で栓をすることができる。消費者 が飲料を飲むときは、王冠等の栓を外した後に、筒体を嵌着した状態でびんを傾 け、いわゆるラッパ飲みする。筒体は、飲料は通過させるが球体は通過させない ので、球体がびんから脱出してしまうことがない。びんを傾けるたびに球体がび ん内を上下し、カラカラと音をたてて従来のラムネと同様の趣を感じることがで きる。

【０００７】 このアイデアをさらに発展させたものとして、上記の球体に代えて種々の形状 や色彩を有する装飾体を用いることも可能である。装飾体は密封の機能が不要で あるので自由な形状をとることができる。例えば、サイコロ形状のものや、動物 、花、乗り物をかたどったものなど自由に選択できる。これにより消費者は、清 涼飲料を飲む際に新たな趣を楽しむことができる。

【０００８】

【実施例】

以下実施例に関する図面を参照しながら本考案を詳細に説明する。図１は本考 案の１実施例たる飲料用びん１の略断面図、図２は筒体２の斜視図、図３から図 ７は筒体の他の例に関するものである。

【０００９】 飲料用びん１の口部４の内径は、内部に収納するガラス製の球体３の直径より やや大きく形成されている。口部４の外周には、いわゆるリンプルキャップを用 いて密封を行うための環状突条８が形成されている。びん１の中間部には、従来 のラムネびんと同様に、球体３が底まで落下しないように括れ部９が形成されて いる。

【００１０】 びん１の口部４には、プラスチック製の筒体２が嵌着される。筒体２の外周に は多数の突条５が形成されている。びん口部の内面は、ビード等の影響で凹凸が あり、また内径もかなりばらつきがある。突条５の弾性が口部４の内面の凹凸や 内径のばらつきを吸収し、筒体２が口部４にしっかりと嵌着されるのである。突 条は縦方向に限らず横方向、螺旋状等としてもよいが、縦方向が最も効果的であ る。また、多数の突起を設けてもよい。

【００１１】 筒体２は、上下対称形状となっているので、びんに取り付ける際に、上下方向 を考慮する必要がない。

【００１２】 筒体２の上下には十文字にブリッジ６が形成されている。これは、消費者が飲 料を飲む際にびんを傾けたとき、球体３が筒体に接触しても、ブリッジ６に邪魔 されて筒体下端に完全に填まってしまうことがなく、飲料が出にくくなるのを防 ぐためのものである。また、筒体２を成形する際に、金型の隅々までプラスチッ ク材料が行き渡るのを助ける働きも有する。ブリッジ６を上下に設けたのは、上 述の上下対称形状を保つためである。

【００１３】 筒体２の上下のブリッジ６を除く空間は連通孔７となっており、飲料は通過す るが、球体３は通過することができない。

【００１４】 びん１は、いわゆるリンプルキャップで確実に密封される。リンプルキャップ は、キャップ側端部から突出する摘まみを引くことで簡単に開栓することができ るものである。本考案においては、自由に密封方法を選択できるので、他にも種 々の公知技術を用いて確実に密封することが可能である。

【００１５】 びん口部に嵌着する筒体の他の例を説明する。図３の筒体１１は、ブリッジは 形成されていないが、連通孔１４の内径が球体の直径よりも小さいので、飲料は 通過させるが球体は通過させない。筒体１１の周壁の下端及び上端には切欠１３ が形成されている。これは、消費者が飲料を飲む際にびんを傾けたとき、球体が 筒体１１の下端に完全に填まってしまっても、飲料が切欠１３を通過してスムー スに出てくることができるためのものである。切欠１３を上下に設けたのは上下 の対称を保つためである。筒体１１の外周には、筒体２と同様の突条１２を形成 している。

【００１６】 図４、５に示す筒体２１は、内部に進入阻止片２２を有する。進入阻止片２２ は筒体２１内面４ヶ所から内側に突出する４個の支持片２３で支持されている。 進入阻止片２２は図４に示されるように上面形状が十字形の棒状体で、その長さ は筒体２１の長さよりやや短くなっている。進入阻止片２２は、球体が筒体内を 通過するのを阻止するだけでなく、球体が筒体内部に進入し、完全に填まってし まうことで飲料が出にくくなるのを防ぐためのものでもある。筒体２１を用いた びんは、前述の筒体２を用いたものよりも、びん口部がすっきりとしており、消 費者が飲料を飲む際に違和感を持つおそれが少ない。筒体２１も上下対称形状で あり、びんに取り付けるときに上下を考慮する必要がない。

【００１７】 図６、７に示す筒体３１も、筒体２１と同様のものであるが、進入阻止片３２ の形状と支持片３３の数が異なっている。実施例の進入阻止片や支持片の形状、 数は例示にすぎず、種々変化させることが可能である。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、びん内の球体を密封のために使用しないので、王冠、リンプルキャ ップ、ねじ式キャップ等任意の信頼性のある密封を用いることができ、しかも、 消費者は従来のラムネを飲むときのような趣を味わうことができる。また、球体 に代えて任意の装飾体をびん内に収納すると、消費者は飲料を飲むに際して新た な趣向を楽しむことができる。

【提出日】平成６年６月３日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００８

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００８】

【実施例】

以下実施例に関する図面を参照しながら本考案を詳細に説明する。図１は本考 案の１実施例たる飲料用びん１の略断面図、図２は筒体２の斜視図、図３から図 １０は筒体の他の例に関するものである。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１８】 図８、９、１０に示す筒体４１は８本の縦方向の突条４２が形成されている他 に、８個の円周方向の突起４３が形成されている。突起４３はびん４７の口部付 近内側の環状溝４８と嵌合し、筒体４１はいっそう強固にびんの口部に嵌着され る。筒体４１の下端には、多数のスリット４４が設けられ、スリット４４で分割 されて長片４５と短片４６が交互に配置されている。したがって、飲料を飲む際 に球体が筒体４１の下端に填まっても、スリット４４と短片４６により球体との 間に隙間を生じ、飲料はスムースに出てくることができるのである。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１９

【補正方法】追加

【補正内容】

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、びん内の球体を密封のために使用しないので、王冠、リンプルキャ ップ、ねじ式キャップ等任意の信頼性のある密封を用いることができ、しかも、 消費者は従来のラムネを飲むときのような趣を味わうことができる。また、球体 に代えて任意の装飾体をびん内に収納すると、消費者は飲料を飲むに際して新た な趣向を楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】飲料用びん１の略断面図である。

【図２】筒体２の斜視図である。

【図３】筒体１１の斜視図である。

【図４】筒体２１の上面図である。

【図５】図４のＡＡ線断面図である。

【図６】筒体３１の上面図である。

【図７】図６のＢＢ線断面図である。

【符号の説明】

１ 飲料用びん ２ 筒体 ３ 球体 ４ 口部 ５ 突条 ６ ブリッジ ７ 連通孔 ８ 環状突条 ９ 括れ部 １１ 筒体 １２ 突条 １３ 切欠 １４ 連通孔 ２１ 筒体 ２２ 進入阻止片 ２３ 支持片 ３１ 筒体 ３２ 進入阻止片 ３３ 支持片

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成６年６月３日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項４

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】飲料用びん１の略断面図である。

【図２】筒体２の斜視図である。

【図３】筒体１１の斜視図である。

【図４】筒体２１の上面図である。

【図５】図４のＡＡ線断面図である。

【図６】筒体３１の上面図である。

【図７】図６のＢＢ線断面図である。

【図８】筒体４１の上面図である。

【図９】図８のＣＣ線断面図である。

【図１０】筒体４１の下面図である。

【符号の説明】 １ 飲料用びん ２ 筒体 ３ 球体 ４ 口部 ５ 突条 ６ ブリッジ ７ 連通孔 ８ 環状突条 ９ 括れ部 １１ 筒体 １２ 突条 １３ 切欠 １４ 連通孔 ２１ 筒体 ２２ 進入阻止片 ２３ 支持片 ３１ 筒体 ３２ 進入阻止片 ３３ 支持片 ４１ 筒体 ４２ 突条 ４３ 突起 ４４ スリット ４５ 長片 ４６ 短片 ４７ びん ４８ 環状溝

【手続補正６】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図８

【補正方法】追加

【補正内容】

【図８】

【手続補正７】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図９

【補正方法】追加

【補正内容】

【図９】

【手続補正８】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１０

【補正方法】追加

【補正内容】

【図１０】

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に球体を収納し、該球体の直径より
   やや大きな内径を有する口部に、飲料が通過可能で球体
   が通過不能な連通孔を有するプラスチック製の筒体を嵌
   着したことを特徴とする飲料用びん
2. 【請求項２】 請求項１の飲料用びんにおいて、プラス
   チック製の筒体が、外周に複数の突条を形成されている
   飲料用びん
3. 【請求項３】 請求項１の飲料用びんにおいて、プラス
   チック製の筒体が、上下対称に形成されているものであ
   る飲料用びん
4. 【請求項４】 請求項１の飲料用びんにおいて、プラス
   チック製の筒体が、その下端に周壁を連結するプリッジ
   を有するものである飲料用びん
5. 【請求項５】 請求項１の飲料用びんにおいて、プラス
   チック製の筒体が、その周壁の下端に切欠を有するもの
   である飲料用びん
6. 【請求項６】 請求項１の飲料用びんにおいて、プラス
   チック製の筒体が、その内部に進入阻止片を有し、該進
   入阻止片が筒体内面から内側へ突出する支持片で支持さ
   れているものである飲料用びん
7. 【請求項７】 内部に装飾体を収納し、該装飾体が通過
   可能な内径を有する口部に、飲料が通過可能で装飾体が
   通過不能な連通孔を有するプラスチック製の筒体を嵌着
   したことを特徴とする飲料用びん