JPH0721541Y2 - 焼成用セッター - Google Patents

焼成用セッター

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JPH0721541Y2
JPH0721541Y2 JP10238790U JP10238790U JPH0721541Y2 JP H0721541 Y2 JPH0721541 Y2 JP H0721541Y2 JP 10238790 U JP10238790 U JP 10238790U JP 10238790 U JP10238790 U JP 10238790U JP H0721541 Y2 JPH0721541 Y2 JP H0721541Y2
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JP
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setter
loop
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fired
plane
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JP10238790U
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JPH0460527U (ja
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恒一 小林
文和 戸田
智彦 松永
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は焼成炉内において被焼成品と支持体との反応を
回避するために両者の間に装入される焼成用セッターに
関する。
[従来の技術] 電子部品に使用されるフェライト等の磁性材料は、粉末
冶金法により製造されている。以下に、フェライトの場
合について、その製造方法を説明する。
先ず、例えばFe2O3(酸化鉄)、BaCO3及びSrCO3等を所
定の割合で混合した後、この混合原料を仮焼成する。
次に、この仮焼成した混合原料を粉砕して粉末状にした
後、この粉末状原料(以下、仮焼粉という)を所定の形
状に成形する。この場合に、乾式加圧成形を行なうため
に、粘結剤及び潤滑剤として、ポリビニルアルコール
(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)及びポリ
エチレングリコール等の有機化合物を前記仮焼粉に添加
して団粒を調整する。
次いで、この成形体を焼結炉内で焼結して焼結品を得
る。その後、この焼結品に研磨を施す。特に、フェライ
トの焼成収縮率は10乃至20%になるので、製品の寸法公
差が厳しいものについては、砥粒又はダイヤモンド砥石
による仕上げを行なう。これにより、フェライト製品が
完成する。
焼成炉においては、下記に示す反応が進行する。
BaCO3+6Fe2O3 →BaO・6Fe2O3+CO2↑ …(1) SrCO3+6Fe2O3 →SrO・6Fe2O3+CO2↑ …(2) なお、第2式に示す反応は、約700℃以上の温度で行な
われる。
現在、フェライト等の磁性材料は、その要求される性能
に応じて、高純度の微粉末が使用されている。例えば、
主成分である酸化鉄の粒度は0.5乃至1.0μmと極めて細
かくなっている。また、フェライト製品の磁性特性は主
成分元素の状態、微量の添加物及び焼結工程中の雰囲気
により著しく変化する。例えば、透磁率の経年変化特性
も、焼結工程中の雰囲気を制御することにより、所望の
特性にすることができる。
焼成工程においては、仮焼粉を成形する際に使用した結
合剤(バインダー)を完全に燃焼させる必要があり、こ
のため焼結炉内の酸素濃度を管理している。通常、この
バインダー抜け(燃焼)の不均一により、焼成品に変形
が発生する。
バインダーとして使用される有機化合物は、約400℃の
温度で分解し始め、CO2、CO及びH2O等を放出し、その
結果、素地に遊離炭素が残存する。そして、酸素が素地
の気孔内に浸透できる状態になると、この遊離炭素が燃
焼し始める。この場合に、炭素を燃焼させるためには、
素地内に十分な酸素を供給する必要がある。また、炭素
の燃焼は素地の焼結が開始する前に終了している必要が
ある。即ち、被焼成品を取り巻く雰囲気中には、十分な
酸素が存在していることが必要である。特に、フェライ
トのように、その焼成温度での収縮率が大きいものにつ
いては、雰囲気中の酸素濃度が不均一であると、焼結品
に変形が発生する。従来は、変形が発生した場合は、前
述の如く、後工程において研磨等の研削加工を施してい
る。
現在、フェライトの焼結工程に使用される焼成炉として
は、単独炉、連続炉及び半連続炉等が使用されている。
これらの焼結炉中に所定の形状に成形した被焼成品を装
入して、焼成している。この場合に、フェライトの被焼
成品は、支持体上に載置され、炉内に装入されて、1000
乃至1300℃の高温雰囲気に曝される。このとき、被焼成
品を支持している支持体もこの高温雰囲気に曝される。
従って、高温において強度が低くなりフェライトの被焼
成品を支持することができなくなるような材質からなる
支持体は使用することができない。通常、支持体として
は、Al2O3及びSiO2からなるセラミック板が使用されて
いる。
ところで、焼結工程において被焼成品が棚板等の支持体
の成分と反応して焼成不良が発生することがある。この
ため、支持体と被焼成品との間にセッターを介装するこ
とがある。この場合に、従来は、反応性が低いことか
ら、ZrO2からなるセラミック板をセッターとして使用し
ている。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、ZrO2からなるセッターには材料コストが
高いという問題点がある。従って、低コストのセッター
が要望されている。
本考案はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
材料コストが低い焼成用セッターを提供することを目的
とする。
[課題を解決するための手段] 本考案に係る焼成用セッターは、セラミックの線状体を
平面上にループ状に成形しつつこのループ中心を相互に
ずらせてループ列を形成し、このループ列を前記平面に
沿う方向に配置して構成されたループ層を有し、前記平
面に直交する方向に前記ループ層を1乃至3層配置した
ことを特徴とする。
[作用] 本考案においては、セッターがループ状のセラミック線
状体を組み合わせて構成されている。従って、本考案の
セッターは従来の板状のセッターに比して材料コストが
低い。
セッターは棚板等の支持体の上に載置され、被焼成物と
支持体との間に介装されるものであるため、強度は要求
されない。即ち、セッターはハンドリング時に必要な強
度さえ有していれはよい。従って、ループ層の層数を4
層以上にすると、無駄であるばかりでなく材料コストの
上昇を招来する。このため、ループ層の層数は1乃至3
層とする。
また、本考案に係るセッターはセラミックにより形成さ
れているため、耐高温性が優れている。なお、セラミッ
クとしては、例えば比較的安価であるコージェライトを
使用することができる。この場合に、コージェライトの
組成は、Al2O3含有量が30乃至40重量%、SiO2含有量が4
5乃至57重量%、MgO含有量が10乃至17重量%であること
が好ましい。Al2O3、SiO2及びMgOの含有量がこれらの範
囲を外れると、セラミック線状体の膨張率及び熱伝導率
が劣化して、セッターとしての性能が低下する。
更に、本考案のセッターを構成するループ形状の線状体
は、線径が0.8乃至3.0mmの場合にかさ比重が0.8乃至1.2
mmであることが好ましい。このときの気孔率は61.5乃至
42%である。かさ比重が0.8未満の場合は、セッターの
強度が低く、ハンドリング時に破損等の不都合が発生し
やすい。一方、かさ比重が1.2を超えると、通気性が劣
化して、セッターの性能を著しく損なう酸化の偏りが発
生する。
[実施例] 次に、本考案の実施例について添付の図面を参照して説
明する。
第1図は本考案の実施例に係るセッターを示す平面図で
ある。
本実施例のセッター12は、以下のようにして製造され
る。先ず、混練されたセラミック材料を押出機のノズル
から線状に押出し、この線状体10をノズルを旋回させつ
つ平面上に載置すると共に、ノズルを第1図の矢印で示
す方向に直線的に移動させる。これにより、このループ
中心が前記矢印方向に相互にずれた複数個のループが連
鎖した形状のループ列11が得られる。このようにして、
一平面上に沿って複数個のループ列11をその列方向を相
互に平行にして配置した後、その上に別の複数個のルー
プ列11を同様にして積層配置する。この場合に、上層の
ループ列は、下層のループ列に対して、その各ループ中
心が列方向に直交する方向にループの半径分だけずれた
位置になるように下層のループ列上に載置していく。ま
た、積層数は3層以下である。このようにして、ループ
列11がその配置平面に沿う方向及びそれに直交する方向
(積層方向)に配置された所定の骨格形状が成形され
る。その後、このセラミック構造体を所定の形状に裁断
し、乾燥した後焼成することによって、所定の形状のセ
ッター12が得られる。
本実施例においては、線状体10はコージェライトにより
形成されている。このコージェライトの組成を下記第1
表に示す。また、このコージェライトの特性を下記第2
表に示す。但し、第1表に示す数値の単位は重量%であ
る。
本実施例においては、このようにループ状のセラミック
線状体を平面上に配列すると共に、厚さ方向にも配列し
た高気孔率の構造を有するため、ZrO2板からなる従来の
セッターに比して、材質が同一の場合は材料コストが約
1/2となり、他の材質で構成した場合は約1/100と極めて
低くなる。また、雰囲気中の酸素が被焼成品の下方から
も供給されるため、焼成不良を抑制することができる。
なお、本実施例に係るセッターを使用し、炉内温度を95
0℃にして被焼成品を焼成した。その結果、セッターの
破損等の不都合は発生せず、また焼成後の焼成品の状態
は良好であった。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば、所定の線径のセラ
ミック線状体を3層以下の層数で配置してセッターを構
成するから、従来に比して材料コストを著しく低減する
ことができる。また、通気性が優れているため焼成不良
を抑制することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係るセッターを示す平面図で
ある。 10;線状体、11;ループ列、12,;セッター

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックの線状体を平面上でループ状に
    成形しつつこのループ中心を相互にずらせてループ列を
    形成し、このループ列を前記平面に沿う方向に配置して
    構成されたループ層を有し、前記平面に直交する方向に
    前記ループ層を1乃至3層配置したことを特徴とする焼
    成用セッター。
JP10238790U 1990-09-29 1990-09-29 焼成用セッター Expired - Lifetime JPH0721541Y2 (ja)

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JP10238790U JPH0721541Y2 (ja) 1990-09-29 1990-09-29 焼成用セッター

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Publication Number Publication Date
JPH0460527U JPH0460527U (ja) 1992-05-25
JPH0721541Y2 true JPH0721541Y2 (ja) 1995-05-17

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