JPH07215144A - 操舵系加振式車両用警告装置 - Google Patents

操舵系加振式車両用警告装置

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JPH07215144A
JPH07215144A JP6012770A JP1277094A JPH07215144A JP H07215144 A JPH07215144 A JP H07215144A JP 6012770 A JP6012770 A JP 6012770A JP 1277094 A JP1277094 A JP 1277094A JP H07215144 A JPH07215144 A JP H07215144A
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善紀 見市
Tadashi Sugawara
正 菅原
Takahiro Maemura
高広 前村
Tadao Tanaka
忠夫 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自動車に用いて好適の操舵系加振
式車両用警告装置に関し、車両の挙動に悪影響を及ぼす
ことやドライバ以外の乗員に不快感を与えることのない
ようにしながら、警告の必要な車両のドライバにだけ警
告を与えることができるようにすることを目的とする。 【構成】 ドライバに何らかの警告が必要であるか否か
を判断する警告判断手段50と、該ドライバが車両を操
舵すべく操作される操舵操作手段40と、該操舵操作手
段40に車両挙動に影響しない範囲内の警告用高周波微
小振動を入力する高周波微小振動入力手段51Aと、該
警告判断手段50からの情報に基づいて、該ドライバに
何らかの警告が必要である場合には、該高周波微小振動
入力手段51Aを作動させる振動入力制御手段51Bと
をそなえるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に用いて好適の
警報装置に関し、特に、操舵操作手段(即ち、ステアリ
ングホイール)を高周波で微小振動させることによりド
ライバに警告を与える、操舵系加振式車両用警告装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の走行時に、ドライバに何らかの
注意を喚起するために種々の警告手段が講じられている
が、最も、簡単な警告手段には道路標識があり、最近で
は、道路上に意図的に突起や微小な凹凸を設けて、走行
する車両のドライバに車輪を通じて振動や音を伝えるよ
うにして、例えばドライバの覚醒度の低下や下り坂や急
カーブ等に対する注意を与える手段も設けられている。
【0003】また、ドライバの覚醒度が低下すると、こ
れを検知して、香りや音を発して注意を促すような警告
手段も考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
道路上に突起等を設けた警告手段では、通過する車両の
ドライバ全てに警告が与えられることになり、例えば覚
醒度の低下したドライバに注意を促すなどのドライバ個
々の状況に応じた警告を与えられない。また、ドライバ
の覚醒度が低下すると香りを発して警告する手段は十分
な警告効果が得られるものか疑問であり、音を発して警
告する手段は車両に乗車したドライバの者にも音が伝わ
り場合によっては不快感を与えることがある。
【0005】そこで、必要な車両にだけ警告を与えら
れ、十分な警告効果があり、且つ、ドライバ以外の者に
不快感を与えることなく警告を与えられる手段の開発が
望まれる。このような警告手段として、車両の操舵系を
操作することが考えられる。つまり、ドライバの操舵操
作がなくても操舵を行なえる自動操舵装置をそなえた車
両にあっては、この自動操舵装置を作動させて、微小な
操舵を強制的に発生することでドライバに警告を与える
手段が考えられる。また、パワーステアリング装置をそ
なえた車両にあっては、操舵アシスト圧や操舵反力制御
に微小な変動を与えることでドライバに警告を与える手
段が考えられる。
【0006】しかしながら、このように自動操舵装置を
作動させる手段では、微小といえどもある操舵角が発生
して車両挙動に悪影響を及ぼす不安があり、また、これ
らの両手段ともに、入力信号にノイズ等があるとやはり
車両挙動に悪影響を及ぼしたりするとおれがある。本発
明は、このような課題に鑑み創案されたもので、車両の
挙動に悪影響を及ぼすことやドライバ以外の乗員に不快
感を与えることのないようにしながら、警告の必要な車
両のドライバにだけ警告を与えることができるようにし
た、操舵系加振式車両用警告装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の操舵系加振式車両用警告装置は、ドライバに
何らかの警告が必要であるか否かを判断する警告判断手
段と、該ドライバが車両を操舵すべく操作される操舵操
作手段と、該操舵操作手段に車両挙動に影響しない範囲
内の警告用高周波微小振動を入力する高周波微小振動入
力手段と、該警告判断手段からの情報に基づいて、該ド
ライバに何らかの警告が必要である場合には、該高周波
微小振動入力手段を作動させる振動入力制御手段とをそ
なえていることを特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置は、請求項1記載の構成において、該
警告判断手段が、ドライバに何らかの警告が必要である
場合にその警告レベルに応じた判断情報を出力するとと
もに、該振動入力制御手段が、該警告レベルに応じたレ
ベルの警告用高周波微小振動が該操舵操作手段に入力さ
れるように該高周波微小振動入力手段の制御を行なうよ
うに設定されていることを特徴としている。
【0009】また、請求項3記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置は、請求項1又は2記載の構成におい
て、該操舵操作手段と該車両の操舵車輪との間に設けら
れた操舵伝達系に、自動操舵を行う自動操舵用操舵アク
チュエータがそなえられて、該高周波微小振動入力手段
が、該操舵アクチュエータと、該操舵アクチュエータか
ら該操舵操作手段に至る操舵伝達系とから構成されてい
ることを特徴としている。
【0010】また、請求項4記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置は、請求項3記載の構成において、該
操舵アクチュエータが油圧シリンダを有する油圧式アク
チュエータにより構成され、該油圧シリンダの油圧を調
整して該油圧式アクチュエータの作動を制御するための
制御弁が設けられ、該制御弁にディザ処理が加えられる
ように構成されて、該高周波微小振動入力手段が、該デ
ィザ処理の信号レベルを高めることで該操舵操作手段に
該警告用高周波微小振動を与えるように構成されている
ことを特徴としている。
【0011】また、請求項5記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置は、請求項1又は2記載の構成におい
て、該操舵操作手段と該車両の操舵車輪との間に設けら
れた操舵伝達系に、操舵アクュエータを該操舵操作手段
へ入力される人為的な操舵操作に応じて作動させて該人
為的な操舵操作をアシストするパワーステアリングモー
ドと、該操舵アクュエータを該人為的な操舵操作とは係
わらずに操作して自動操舵を行う自動操舵モードとを有
し、いずれかのモードに切り換えうるパワーステアリン
グ機構をそなえ、該高周波微小振動入力手段が、該操舵
アクチュエータと、該操舵アクチュエータから該操舵操
作手段に至る操舵伝達系とから構成されていることを特
徴としている。
【0012】また、請求項6記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置は、請求項5記載の構成において、該
操舵アクチュエータが油圧シリンダを有する油圧式アク
チュエータにより構成され、該パワーステアリング機構
の該自動操舵モード時に該油圧シリンダの油圧を調整し
て該油圧式アクチュエータの作動を制御するための制御
弁が設けられ、該制御弁にディザ処理が加えられるよう
に構成されて、該高周波微小振動入力手段が、該ディザ
処理の信号レベルを高めることで該操舵操作手段に該警
告用高周波微小振動を与えるように構成されていること
を特徴としている。
【0013】また、請求項7記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置は、請求項5又は6記載の構成におい
て、該振動入力制御手段が、該パワーステアリング機構
の該パワーステアリングモード時に該ドライバに何らか
の警告が必要であると判断されたら、該パワーステアリ
ング機構を該パワーステアリングモードから該自動操舵
モートに切り替えた上で、該高周波微小振動入力手段を
作動させるように設定されていることを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項8記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置は、請求項7記載の構成において、該
振動入力制御手段が、該パワーステアリング機構の該パ
ワーステアリングモード時に該ドライバに何らかの警告
が必要であると判断されたら、所定時間だけ該パワース
テアリング機構を該パワーステアリングモードから該自
動操舵モートに切り替えた上で、該高周波微小振動入力
手段を作動させ、所定時間経過後に該パワーステアリン
グ機構を再び該パワーステアリングモードに復帰させる
ように設定されていることを特徴としている。
【0015】また、請求項9記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置は、請求項8記載の構成において、該
振動入力制御手段が、該パワーステアリング機構の該パ
ワーステアリングモード時に該ドライバに何らかの警告
が必要であると判断されたら、所定時間だけ該パワース
テアリング機構を該パワーステアリングモードから該自
動操舵モートに切り替えた上で、該高周波微小振動入力
手段を作動させ、所定時間経過後に該パワーステアリン
グ機構を再び該パワーステアリングモードに復帰させた
ら、所定時間は該パワーステアリングモードを保持する
ように設定されていることを特徴としている。
【0016】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の操舵系加振式車
両用警告装置では、警告判断手段がドライバに何らかの
警告が必要であると判断すると、振動入力制御手段がこ
の警告判断手段からの判断情報に基づいて、該高周波微
小振動入力手段を作動させる。これにより、該高周波微
小振動入力手段が、操舵操作手段に車両挙動に影響しな
い範囲内の警告用高周波微小振動を入力するので、ドラ
イバは操舵操作手段を通じて、何らかの警告を検知でき
る。
【0017】上述の請求項2記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置では、該警告判断手段が、ドライバに
何らかの警告が必要である場合にその警告レベルに応じ
た判断情報を出力して、該振動入力制御手段が、この判
断情報に応じて、該警告レベルに応じたレベルの警告用
高周波微小振動が該操舵操作手段に入力されるように該
高周波微小振動入力手段の制御を行なう。これにより、
ドライバは、警告用高周波微小振動のレベルに応じて警
告をその程度とともに検知できる。
【0018】上述の請求項3記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置では、高周波微小振動入力手段は、自
動操舵を行う自動操舵用操舵アクチュエータを作動させ
ることで、該操舵アクチュエータから該操舵操作手段に
至る操舵伝達系を通じて、該操舵操作手段に警告用高周
波微小振動を与える。上述の請求項4記載の本発明の操
舵系加振式車両用警告装置では、自動操舵を行う自動操
舵用操舵アクチュエータが、制御弁を通じて油圧シリン
ダの油圧を調整されて作動を制御されるが、この制御弁
はディザ処理を加えられて、摩擦の軽減や固着の防止を
行われて応答性を高められる。
【0019】そして、該高周波微小振動入力手段は、こ
のディザ処理の信号レベルを高めることで該操舵操作手
段に該警告用高周波微小振動を与える。即ち、一般的な
ディザ処理の信号レベルは低いので、通常ドライバはこ
のディザ処理信号を該操舵操作手段を通じて感知できな
いが、ディザ処理の信号レベルを高めることで、ドライ
バはこのディザ処理信号を該操舵操作手段を通じて感知
できる。
【0020】上述の請求項5記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置では、該操舵操作手段と該車両の操舵
車輪との間に設けられた操舵伝達系にそなえれたパワー
ステアリング機構が、操舵アクュエータを該操舵操作手
段へ入力される人為的な操舵操作に応じて作動させて該
人為的な操舵操作をアシストするパワーステアリングモ
ードと、該操舵アクュエータを該人為的な操舵操作とは
係わらずに操作して自動操舵を行う自動操舵モードとを
有し、これらのいずれかのモードに設定される。
【0021】該高周波微小振動入力手段では、このよう
なパワーステアリング機構の操舵アクチュエータを作動
させることで、該操舵アクチュエータから該操舵操作手
段に至る操舵伝達系を通じて、該操舵操作手段に警告用
高周波微小振動を与える。上述の請求項6記載の本発明
の操舵系加振式車両用警告装置では、該パワーステアリ
ング機構の該自動操舵モード時には、パワーステアリン
グ機構の操舵アクチュエータが、制御弁を通じて油圧シ
リンダの油圧を調整されて作動を制御されるが、この制
御弁は該自動操舵モード時にディザ処理を加えられて、
摩擦の軽減や固着の防止を行われて応答性を高められ
る。
【0022】そして、該高周波微小振動入力手段は、こ
のディザ処理の信号レベルを高めることで該操舵操作手
段に該警告用高周波微小振動を与える。即ち、一般的な
ディザ処理の信号レベルは低いので、通常ドライバはこ
のディザ処理信号を該操舵操作手段を通じて感知できな
いが、ディザ処理の信号レベルを高めることで、ドライ
バはこのディザ処理信号を該操舵操作手段を通じて感知
できる。
【0023】上述の請求項7記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置では、該振動入力制御手段が、該パワ
ーステアリング機構の該パワーステアリングモード時に
該ドライバに何らかの警告が必要であると判断された
ら、該パワーステアリング機構を該パワーステアリング
モードから該自動操舵モートに切り替えた上で、該高周
波微小振動入力手段を作動させる。
【0024】上述の請求項8記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置では、該振動入力制御手段が、該パワ
ーステアリング機構の該パワーステアリングモード時に
該ドライバに何らかの警告が必要であると判断された
ら、所定時間だけ該パワーステアリング機構を該パワー
ステアリングモードから該自動操舵モートに切り替えた
上で、該高周波微小振動入力手段を作動させ、所定時間
経過後に該パワーステアリング機構を再び該パワーステ
アリングモードに復帰させる。
【0025】上述の請求項9記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置では、該振動入力制御手段が、該パワ
ーステアリング機構の該パワーステアリングモード時に
該ドライバに何らかの警告が必要であると判断された
ら、所定時間だけ該パワーステアリング機構を該パワー
ステアリングモードから該自動操舵モートに切り替えた
上で、該高周波微小振動入力手段を作動させ、所定時間
経過後に該パワーステアリング機構を再び該パワーステ
アリングモードに復帰させたら、所定時間は該パワース
テアリングモードを保持するように制御を行なう。
【0026】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の操舵系加振式車両用警告装置をについて説明すると、
図1は本装置をそなえた車両の操舵系の構成を示す図、
図2,3は本装置に用いる高周波微小振動の特性につい
て示す図、図4は本装置の制御動作を示すフローチャー
トである。
【0027】図1に示すように、本操舵系加振式車両用
警告装置は、ドライバに警告を与えるべきか否かを判断
する警告判断手段50と、警告判断手段50からの警告
判断に基づいて警告を行なう警告手段51とから構成さ
れている。警告判断手段50は、例えば図示しない検出
手段によりドライバの覚醒度が低下したことを検出した
場合や、車両の走行状態と走行する道路や道路上の物体
などの走行環境とに基づいて、車両の走行レーンからの
逸脱,高速でのカーブ進入,不意の急坂への進入,他車
等の異常接近などを検知した場合に、各状態に応じて警
告レベルを設定し、このレベルに応じた警告信号を出力
するものであり、電子制御ユニット(ECU)26内に
設けられる。
【0028】警告手段51は、原理的には、ドライバが
車両を操舵すべく操作する操舵操作手段としてのステア
リングホイール40に、車両挙動に影響しない範囲の警
告用の高周波微小振動を入力させることで、車両の走行
性を損なうことなく、ドライバに警告を与えようとする
ものである。このため、警告手段51には、ステアリン
グホイール40に警告用の高周波微小振動を入力する高
周波微小振動入力手段51Aと、警告判断手段50から
の信号に基づいて高周波微小振動入力手段51Aの作動
を制御する振動入力制御手段51Bとがそなえられてい
る。この振動入力制御手段51BもECU26内に設け
られている。
【0029】そして、高周波微小振動入力手段51A
は、自動操舵機構31をそなえた油圧式パワーステアリ
ング機構30を利用したものになっている。そこで、ま
ず、この油圧式パワーステアリング機構30から説明す
る。この油圧式パワーステアリング機構30には、図1
に示すように、ドライバが車両を操舵すべく操作する操
舵操作手段としてのステアリングホイール40と、この
ステアリングホイール40に連動する操舵力伝達部材
(ここでは、ラックアンドピニオン機構のラック)32
と、油圧源としての油圧ポンプ20と、操舵力伝達部材
としてのラック32にアシスト力を加える油圧シリンダ
33と、ステアリングホイール40に連動して作動し油
圧ポンプ20で駆動された作動油を油圧シリンダ32に
導くパワーステアリング弁34とがそなえられ、油圧式
自動操舵機構31は、油圧シリンダ33を利用して自動
操舵力を操舵力伝達部材32に加えるようになってい
る。
【0030】なお、この操舵系油圧回路では、油圧ポン
プ20からの出力の一部を分流器(分波バルブ)21を
通じて図示しない4輪操舵系(4WS)へ分流してい
る。そして、この操舵系油圧回路では、油圧式自動操舵
機構31のために、油圧ポンプ20とパワーステアリン
グ弁34との間の油路に、油圧源切換弁35が介設さ
れ、さらに、この油圧源切換弁35と油圧シリンダ33
との間の油路に、上流側から、自動操舵角制御弁36,
モード切換弁37が介設され、さらに、自動操舵角制御
弁36に自動操舵力制御弁38が付設されている。
【0031】油圧源切換弁35は、油圧ポンプ20から
の作動油をパワーステアリング弁34に導くモード(こ
れをパワーステアリングモードという)と油圧式自動操
舵機構31側の自動操舵力制御弁36に導くモード(こ
れを自動操舵モードという)とに切り換えることができ
る。具体的には、これらの両モードを有する弁体35A
と、この弁体35Aをパワーステアリングモード側へ付
勢するリターンスプリング35Bと、弁体35Aをリタ
ーンスプリング35Bに抗して自動操舵モード側へ駆動
するソレノイド35Cとをそなえ、ソレノイド35C
は、電子制御ユニット(ECU)26により、制御され
るようになっている。
【0032】自動操舵角制御弁36は、自動操舵する方
向を左操舵と右操舵とのいずれかに設定しうる弁であ
り、油圧源切換弁35を通じて油圧ポンプ20側から供
給された作動油を、油圧シリンダ33の左油室に導くモ
ード(左操舵するので左操舵モードという)と、油圧シ
リンダ33の右油室に導くモード(右操舵するので右操
舵モードという)と、これらの左操舵モード及び右操舵
モードへの切換により速やかに所望の油室へ作動を導入
させるための中立待機モードと、左右の両油室内の作動
油圧を除去する自動操舵停止モードとに切り換えること
ができる。なお、左操舵モード,右操舵モード及び中立
待機モードはいずれも自動操舵作動モードと総称でき
る。
【0033】特に、中立待機モードでは、サーボ性能を
確保するため、左右の両油室内の作動油圧が完全に除去
されずに所要圧レベルを保持しうるように、中立アンダ
ーラップ状態(10%以下のアンダーラップ)となるよ
うに設定されるようになっている。この自動操舵角制御
弁36をさらに具体的に説明すれば、自動操舵角制御弁
36は、これらの各モードを有する弁体36Aと、この
弁体36Aを自動操舵停止モード側へ付勢するリターン
スプリング36Bと、弁体36Aをリターンスプリング
36Bに抗して自動操舵作動モード側へ駆動する弁体駆
動機構36Cとをそなえている。ここでは、弁体駆動機
構36Cとして、リターンスプリング36aとソレノイ
ド36bとからなる圧力制御弁36Dが用いられてお
り、ソレノイド36bへの供給電力(電圧又は電流)を
調整することで、弁体36Aの一端に作用させる油圧の
大きさを調整しながら、弁体36Aを所要のモードに駆
動できるようになっている。即ち、弁体36Aの一端に
油圧を与えなければ自動操舵停止モードとなるが、油圧
を与えると、例えば油圧レベルが低のときには右操舵モ
ード、中のときには中立待機モード、高のときには左操
舵モードに設定しうるようになっている。そして、この
ソレノイド36bについても、ECU26により、制御
されるようになっている。
【0034】また、自動操舵力制御弁38は、油圧源切
換弁35から自動操舵角制御弁36へ導かれる作動油の
油圧を調整することで、自動操舵力を制御する圧力制御
弁であり、リターンスプリング38Aとソレノイド38
Bとからなり、ソレノイド38Bへの供給電力(電圧又
は電流)を調整することで、自動操舵角制御弁36へ出
力される作動油の油圧を調整するようになっている。そ
して、このソレノイド38Bについても、ECU26に
より、制御されるようになっている。
【0035】モード切換弁37は、油圧シリンダ32へ
パワーステアリング弁34側から作動油を導くモード
(これをパワーステアリングモードという)と油圧式自
動操舵機構31側の自動操舵力制御弁36側から導くモ
ード(これを自動操舵モードという)とに切り換えるこ
とができる。具体的には、これらの両モードを有する弁
体37Aと、この弁体37Aをパワーステアリングモー
ド側へ付勢するリターンスプリング37Bと、弁体37
Aをリターンスプリング37Bに抗して自動操舵モード
側へ駆動するソレノイド37Cとをそなえ、ソレノイド
37Cについても、ECU26により制御されるように
なっている。
【0036】ところで、上述の自動操舵角制御弁36に
は、高周波の微小信号を指令信号に加える処理(所謂、
ディザ処理)が施されるようになっており、本操舵系加
振式車両用警告装置においてステアリングホイール40
に与える警告用の高周波微小振動の入力は、このディザ
の信号を利用している。このディザ処理は、スプール
(弁体)36Aが停止しないように微小振動させること
で、スプールの摩擦や固着等の現象を回避して作動応答
性を高めるための処理であり、本来の制御信号に比べて
極めて高い一定周波数(例えば、数十〜200Hz)の信
号である。ハンドル角入力に対する車両ヨー角速度応答
の伝達率(ヨー角速度ゲイン)は、図2に示すように、
ハンドル角入力の周波数が高くなると極めて低くなり、
図3(A)に示すようなディザ処理の信号周波数では、
図3(A)に示すようにハンドル角には何ら変化は現れ
ず車両ヨー角速度応答は無視できるものになる。
【0037】このようなディザ処理の信号レベル(振
幅)は低いので、ドライバがステアリングホイール40
を通じてこのディザの信号を感知することはできない
が、ディザ処理の信号レベル(振幅)を上げることで、
車両の挙動への影響は与えないでおきながら、ステアリ
ングホイール40を通じてドライバにこのディザの信号
を振動又は音として感知させることが可能になる。
【0038】そこで、本操舵系加振式車両用警告装置に
おける警告手段51には、高周波微小振動入力手段51
Aとして、このようにディザ処理を受ける自動操舵角制
御弁36が利用されている。即ち、警告手段51では、
警告判断手段50からの警告信号が出力されると、振動
入力制御手段51Bにおいて、この時の警告レベルに応
じてディザ処理の信号レベル(ディザレベル)を設定
し、自動操舵指令による制御信号に、このようにディザ
レベルをドライバが検知しうる程度に大きくされたディ
ザ信号を加えた制御信号により自動操舵角制御弁36を
制御するようになっている。
【0039】ところで、ECU26による操舵制御は、
車両の走行状態や車両の走行環境(走行路等の状態)や
ドライバの操舵状態に基づいて、自動操舵が必要であれ
ば、油圧源切換弁35とモード切換弁37とを自動操舵
モードに切り換え、設定された自動操舵力に応じて操舵
力制御弁38を制御しながら、操舵力伝達部材(ラッ
ク)32の位置を検出する変位センサ39からの情報に
基づいてフィードバックを行ないながら所要の舵角が得
られるように自動操舵角制御弁36を制御するようにな
っている。また、自動操舵が必要でなければ、油圧源切
換弁35及びモード切換弁37への供給電力を絶ってい
ずれもパワーステアリングモードに復帰させて、操舵力
制御弁38への供給電力も絶って油圧を除去する状態と
し、自動操舵角制御弁36への供給電力も絶って自動操
舵停止モードに戻すようになっている。
【0040】そして、上述のディザ処理は、自動操舵モ
ードでないと行なわないので、ECU26による操舵制
御が自動操舵モードに設定されている場合はそのままデ
ィザ処理を利用して警告を行なえるが、ECU26によ
る操舵制御がパワーステアリングモードに設定されてい
る場合には、一時的に、パワーステアリングモードから
自動操舵モードに切り換えて、自動操舵角制御弁36を
使用してディザ処理を行う状態にしてから警告を行なう
ようになっている。
【0041】このため、警告手段51では、パワーステ
アリングモードの際に、警告判断手段50から警告信号
が出力されると、振動入力制御手段51Bにおいて、こ
の時の警告レベルに応じてディザ処理の信号レベル(デ
ィザレベル)の他に警告信号出力時間(信号時間)T1
及び警告待機時間(待機時間)T2 とを設定し、まず、
信号時間T1 の間だけ自動操舵モードに切り換えて警告
レベルに応じてディザレベルを大きくし、一端、パワー
ステアリングモードに復帰させたら待機時間T 2 だけこ
のパワーステアリングモードを保持する。そして、再
び、警告判断手段50からの信号に基づいて必要に応じ
て上述と同様に警告処理を行なうようになっている。
【0042】特に、警告操作時には、パワーステアリン
グモードから自動操舵モードに切り換えられるが、この
時には、切り替え直前に得られた操舵情報、即ち、操舵
角や操舵角速度の情報に基づいて自動操舵を行なうよう
になっている。このように自動操舵モードに切り換えて
警告操作を行なうので、例えば、屈曲路等で操舵角や操
舵角速度が変化しやすい状況では、ドライバの違和感を
軽減するために、警告操作時間(即ち、信号時間)T1
は、短く設定するのが好ましい。
【0043】本発明の一実施例としての操舵系加振式車
両用警告装置は、上述のように構成されるので、警告判
断手段50からの警告信号が出力されると、ECU26
の警告手段51が作動して、ドライバに警告を与える
が、このような警告動作は、自動操舵機構31をそなえ
た油圧式パワーステアリング機構30を利用しているの
で、まず、このパワーステアリング機構30に関係する
ECU26による操舵制御の動作を説明する。
【0044】このECU26による操舵制御は、車両の
走行状態や車両の走行環境(走行路等の状態)やドライ
バの操舵状態に基づいて行なわれる。そして、自動操舵
が必要であれば、油圧源切換弁35とモード切換弁37
とを自動操舵モードに切り換え、設定された自動操舵力
に応じて操舵力制御弁38を制御しながら、操舵力伝達
部材(ラック)32の位置を検出する変位センサ39か
らの情報に基づいてフィードバックを行ないながら所要
の舵角が得られるように自動操舵角制御弁36を制御す
る。
【0045】また、自動操舵が必要でなければ、油圧源
切換弁35及びモード切換弁37への供給電力を絶って
いずれもパワーステアリングモードに復帰させて、操舵
力制御弁38への供給電力も絶って油圧を除去する状態
とし、自動操舵角制御弁36への供給電力も絶って自動
操舵停止モードに戻す。そして、このような自動操舵モ
ード時に、警告判断手段50からの警告信号が出力され
ると、警告手段51では、振動入力制御手段51Bにお
いて、この時の警告レベルに応じてディザ処理の信号レ
ベル(ディザレベル)を設定し、自動操舵指令による制
御信号に、このようにディザレベルをドライバが検知し
うる程度に大きくされたディザ信号を加えた制御信号に
より自動操舵角制御弁36を制御する。
【0046】一方、ECU26による操舵制御がパワー
ステアリングモードに設定されている場合には、一時的
に、パワーステアリングモードから自動操舵モードに切
り換えて、自動操舵角制御弁36を使用してディザ処理
を行なう状態にしてから警告を行なう。すなわち、パワ
ーステアリングモードの際に、ECU26では、例えば
図4に示すように、警告判断手段50から警告判断情報
を受けて(ステップS1)、警告判断があるか否かの判
断に応じて(ステップS2)、警告判断があれば、ステ
ップS3に進んでその警告レベルに合わせてディザレベ
ルと、信号時間T1 及び待機時間T2 とを設定する。
【0047】さらに、この時の操舵角及び操舵角速度を
記憶して(ステップS4)、パワーステアリング機構3
0をパワーステアリングモードから自動操舵モードに切
り換える(ステップS5)。そして、記憶された操舵角
及び操舵角速度に基づいて自動操舵制御値を設定しこれ
にてステップS3で設定されたディザレベルのディザ処
理信号を加えたものを制御値として自動操舵角制御弁3
6を制御しながら自動操舵を行なう(ステップS6)。
【0048】この状態で警告信号出力タイマのカウント
を開始して(ステップS7)、ステップS8の判断で、
このタイマ値T1が信号時間T1 に達するまではステッ
プS6の警告信号を付加した自動操舵を行なう。そし
て、タイマ値T1が信号時間T1 に達したら、ステップ
S8からステップS9に進んで、パワーステアリングモ
ードに復帰する。この状態で待機タイマのカウントを開
始して(ステップS10)、ステップS11の判断で、
このタイマ値T2が待機時間T2 に達するまではステッ
プS9のパワーステアリングモードを継続する。こうし
た上で、再び、ステップS1に戻り、警告判断があれ
ば、上述と同様の処理を行なう。
【0049】このようにして、パワーステアリングモー
ドの状態でも、勿論自動操舵モードの状態でも、車両の
挙動に悪影響を及ぼすことやドライバ以外の乗員に不快
感を与えることのないようにしながら、警告の必要な車
両のドライバにだけ、ステアリングホイール40を通じ
てディザレベルに応じた強さの振動又は音として警告を
感知させることができる。
【0050】また、例えば、屈曲路等で操舵角や操舵角
速度が変化しやすい状況では、信号時間T1 や待機時間
2 を短く設定することで、ドライバに操舵上の違和感
を与えることなく警告を発することができる。なお、こ
の実施例では、操舵アクチュエータがパワーステアリン
グと自動操舵とに兼用されているが、ステアリングホイ
ール40等の操舵操作手段に警告振動等を与えられるも
のであればよく、パワーステアリング用や自動操舵用の
ものに限定されるものではなく、勿論、パワーステアリ
ングと自動操舵とに兼用されるものにも限定されない。
【0051】また、この実施例では、高周波微小振動入
力手段としての操舵アクチュエータが油圧式のものにな
っているが、本装置における高周波微小振動入力手段は
このような油圧式のものに限定されるものでなく、ステ
アリングホイール40等の操舵操作手段に警告振動等を
与えられるものであれば例えば電動式操舵アクチュエー
タなど他の方式のものを利用してもよい。
【0052】また、この実施例では、ディザレベルを上
げることで警告用高周波微小振動を与えているが、始め
からディザ処理を行なわないような操舵系であれば、レ
ベルの高いディザに相当するような警告用高周波微小振
動を新たに与えるようにすればよい。さらに、この実施
例では、警告レベルに応じて、ディザレベル即ち警告用
高周波微小振動の大きさを設定しているが、警告のレベ
ルを特に考えることなく、警告が必要の場合にば、単に
一定レベルの警告用高周波微小振動を与えるようにする
構成でもよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の操舵系加振式車両用警告装置によれば、ドライバ
に何らかの警告が必要であるか否かを判断する警告判断
手段と、該ドライバが車両を操舵すべく操作される操舵
操作手段と、該操舵操作手段に車両挙動に影響しない範
囲内の警告用高周波微小振動を入力する高周波微小振動
入力手段と、該警告判断手段からの情報に基づいて、該
ドライバに何らかの警告が必要である場合には、該高周
波微小振動入力手段を作動させる振動入力制御手段とを
そなるという構成により、車両の挙動に悪影響を及ぼす
ことやドライバ以外の乗員に不快感を与えることのない
ようにしながら、必要な車両のドライバにだけ、振動又
は音として警告を感知させることができる利点がある。
【0054】また、請求項2記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置によれば、請求項1記載の構成におい
て、該警告判断手段が、ドライバに何らかの警告が必要
である場合にその警告レベルに応じた判断情報を出力す
るとともに、該振動入力制御手段が、該警告レベルに応
じたレベルの警告用高周波微小振動が該操舵操作手段に
入力されるように該高周波微小振動入力手段の制御を行
なうように設定されるという構成により、車両の挙動に
悪影響を及ぼすことやドライバ以外の乗員に不快感を与
えることのないようにしながら、必要な車両のドライバ
にだけ、警告レベルに応じた強さの振動又は音として警
告を感知させることができる利点がある。
【0055】また、請求項3記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置によれば、請求項1又は2記載の構成
において、該操舵操作手段と該車両の操舵車輪との間に
設けられた操舵伝達系に、自動操舵を行う自動操舵用操
舵アクチュエータがそなえられて、該高周波微小振動入
力手段が、該操舵アクチュエータと、該操舵アクチュエ
ータから該操舵操作手段に至る操舵伝達系とから構成さ
れることにより、コスト増を抑えながら、上述の利点、
即ち、車両の挙動に悪影響を及ぼすことやドライバ以外
の乗員に不快感を与えることのないようにしながら、必
要な車両のドライバにだけ、警告レベルに応じた強さの
振動又は音として警告を感知させることができる利点を
得ることができる。
【0056】また、請求項4記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置によれば、請求項3記載の構成におい
て、該操舵アクチュエータが油圧シリンダを有する油圧
式アクチュエータにより構成され、該油圧シリンダの油
圧を調整して該油圧式アクチュエータの作動を制御する
ための制御弁が設けられ、該制御弁にディザ処理が加え
られるように構成されて、該高周波微小振動入力手段
が、該ディザ処理の信号レベルを高めることで該操舵操
作手段に該警告用高周波微小振動を与えるように構成さ
れることにより、コスト増を大幅に抑えながら、上述の
利点、即ち、車両の挙動に悪影響を及ぼすことやドライ
バ以外の乗員に不快感を与えることのないようにしなが
ら、必要な車両のドライバにだけ、警告レベルに応じた
強さの振動又は音として警告を感知させることができる
利点を得ることができる。
【0057】また、請求項5記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置によれば、請求項1又は2記載の構成
において、該操舵操作手段と該車両の操舵車輪との間に
設けられた操舵伝達系に、操舵アクュエータを該操舵操
作手段へ入力される人為的な操舵操作に応じて作動させ
て該人為的な操舵操作をアシストするパワーステアリン
グモードと、該操舵アクュエータを該人為的な操舵操作
とは係わらずに操作して自動操舵を行う自動操舵モード
とを有し、いずれかのモードに切り換えうるパワーステ
アリング機構をそなえ、該高周波微小振動入力手段が、
該操舵アクチュエータと、該操舵アクチュエータから該
操舵操作手段に至る操舵伝達系とから構成されることに
より、コスト増を抑えながら、上述の利点、即ち、車両
の挙動に悪影響を及ぼすことやドライバ以外の乗員に不
快感を与えることのないようにしながら、必要な車両の
ドライバにだけ、警告レベルに応じた強さの振動又は音
として警告を感知させることができる利点を得ることが
できる。
【0058】また、請求項6記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置によれば、請求項5記載の構成におい
て、該操舵アクチュエータが油圧シリンダを有する油圧
式アクチュエータにより構成され、該パワーステアリン
グ機構の該自動操舵モード時に該油圧シリンダの油圧を
調整して該油圧式アクチュエータの作動を制御するため
の制御弁が設けられ、該制御弁にディザ処理が加えられ
るように構成されて、該高周波微小振動入力手段が、該
ディザ処理の信号レベルを高めることで該操舵操作手段
に該警告用高周波微小振動を与えるように構成されるこ
とにより、コスト増を大幅に抑えながら、上述の利点、
即ち、車両の挙動に悪影響を及ぼすことやドライバ以外
の乗員に不快感を与えることのないようにしながら、必
要な車両のドライバにだけ、警告レベルに応じた強さの
振動又は音として警告を感知させることができる利点を
得ることができる。
【0059】また、請求項7記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置によれば、請求項5又は6記載の構成
において、該振動入力制御手段が、該パワーステアリン
グ機構の該パワーステアリングモード時に該ドライバに
何らかの警告が必要であると判断されたら、該パワース
テアリング機構を該パワーステアリングモードから該自
動操舵モートに切り替えた上で、該高周波微小振動入力
手段を作動させるように設定されるという構成により、
コスト増を抑えながら、上述の利点、即ち、車両の挙動
に悪影響を及ぼすことやドライバ以外の乗員に不快感を
与えることのないようにしながら、必要な車両のドライ
バにだけ、警告レベルに応じた強さの振動又は音として
警告を感知させることができる利点を得ることができ
る。
【0060】また、請求項8記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置によれば、請求項7記載の構成におい
て、該振動入力制御手段が、該パワーステアリング機構
の該パワーステアリングモード時に該ドライバに何らか
の警告が必要であると判断されたら、所定時間だけ該パ
ワーステアリング機構を該パワーステアリングモードか
ら該自動操舵モートに切り替えた上で、該高周波微小振
動入力手段を作動させ、所定時間経過後に該パワーステ
アリング機構を再び該パワーステアリングモードに復帰
させるように設定されるという構成により、ステアリン
グモードの変化に対する違和感を与えないよう配慮しな
がら、低コストで、上述の利点、即ち、車両の挙動に悪
影響を及ぼすことやドライバ以外の乗員に不快感を与え
ることのないようにしながら、必要な車両のドライバに
だけ、警告レベルに応じた強さの振動又は音として警告
を感知させることができる利点を得ることができる。
【0061】また、請求項9記載の本発明の操舵系加振
式車両用警告装置によれば、請求項8記載の構成におい
て、該振動入力制御手段が、該パワーステアリング機構
の該パワーステアリングモード時に該ドライバに何らか
の警告が必要であると判断されたら、所定時間だけ該パ
ワーステアリング機構を該パワーステアリングモードか
ら該自動操舵モートに切り替えた上で、該高周波微小振
動入力手段を作動させ、所定時間経過後に該パワーステ
アリング機構を再び該パワーステアリングモードに復帰
させたら、所定時間は該パワーステアリングモードを保
持するように設定されるという構成により、ステアリン
グモードの変化に対する違和感を与えないよう配慮しな
がら、低コストで、上述の利点、即ち、車両の挙動に悪
影響を及ぼすことやドライバ以外の乗員に不快感を与え
ることのないようにしながら、必要な車両のドライバに
だけ、警告レベルに応じた強さの振動又は音として警告
を感知させることができる利点を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての操舵系加振式車両用
警告装置をそなえた車両の操舵系の構成を示す図であ
る。
【図2】本発明の一実施例としての操舵系加振式車両用
警告装置に用いる高周波微小振動の特性を示す図であ
る。
【図3】本発明の一実施例としての操舵系加振式車両用
警告装置に用いる高周波微小振動の操舵角への影響を示
す図であり、(A)は高周波微小振動を示し、(B)は
操舵角を示す。
【図4】本発明の一実施例としての操舵系加振式車両用
警告装置の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20 ポンプ 21 分流弁 26 電子制御ユニット(ECU) 30 油圧式パワーステアリング機構 31 油圧式自動操舵機構 32 操舵力伝達部材(ラックアンドピニオン機構のラ
ック) 33 油圧シリンダ 34 パワーステアリング弁 35 油圧源切換弁 35A 弁体 35B リターンスプリング 35C ソレノイド 36 自動操舵角制御弁 36A 弁体 36B リターンスプリング 36C 電気制御式弁体駆動手段としての弁体駆動機構 36D 圧力制御弁 36a リターンスプリング 36b ソレノイド 37 モード切換弁 37A 弁体 37B リターンスプリング 37C ソレノイド 38 自動操舵力制御弁 38A リターンスプリング 38B ソレノイド 39 変位センサ 40 操舵操作手段としてのステアリングホイール 50 警告判断手段 51 警告手段 51A 高周波微小振動入力手段 51B 振動入力制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 117:00 (72)発明者 前村 高広 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 田中 忠夫 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライバに何らかの警告が必要であるか
    否かを判断する警告判断手段と、 該ドライバが車両を操舵すべく操作される操舵操作手段
    と、 該操舵操作手段に車両挙動に影響しない範囲内の警告用
    高周波微小振動を入力する高周波微小振動入力手段と、 該警告判断手段からの情報に基づいて、該ドライバに何
    らかの警告が必要である場合には、該高周波微小振動入
    力手段を作動させる振動入力制御手段とをそなえている
    ことを特徴とする、操舵系加振式車両用警告装置。
  2. 【請求項2】 該警告判断手段が、ドライバに何らかの
    警告が必要である場合にその警告レベルに応じた判断情
    報を出力するとともに、 該振動入力制御手段が、該警告レベルに応じたレベルの
    警告用高周波微小振動が該操舵操作手段に入力されるよ
    うに該高周波微小振動入力手段の制御を行なうように設
    定されていることを特徴とする、請求項1記載の操舵系
    加振式車両用警告装置。
  3. 【請求項3】 該操舵操作手段と該車両の操舵車輪との
    間に設けられた操舵伝達系に、自動操舵を行う自動操舵
    用操舵アクチュエータがそなえられて、 該高周波微小振動入力手段が、該操舵アクチュエータ
    と、該操舵アクチュエータから該操舵操作手段に至る操
    舵伝達系とから構成されていることを特徴とする、請求
    項1又は2記載の操舵系加振式車両用警告装置。
  4. 【請求項4】 該操舵アクチュエータが油圧シリンダを
    有する油圧式アクチュエータにより構成され、 該油圧シリンダの油圧を調整して該油圧式アクチュエー
    タの作動を制御するための制御弁が設けられ、 該制御弁にディザ処理が加えられるように構成されて、 該高周波微小振動入力手段が、該ディザ処理の信号レベ
    ルを高めることで該操舵操作手段に該警告用高周波微小
    振動を与えるように構成されていることを特徴とする、
    請求項3記載の操舵系加振式車両用警告装置。
  5. 【請求項5】 該操舵操作手段と該車両の操舵車輪との
    間に設けられた操舵伝達系に、操舵アクュエータを該操
    舵操作手段へ入力される人為的な操舵操作に応じて作動
    させて該人為的な操舵操作をアシストするパワーステア
    リングモードと、該操舵アクュエータを該人為的な操舵
    操作とは係わらずに操作して自動操舵を行う自動操舵モ
    ードとを有し、いずれかのモードに切り換えうるパワー
    ステアリング機構をそなえ、 該高周波微小振動入力手段が、該操舵アクチュエータ
    と、該操舵アクチュエータから該操舵操作手段に至る操
    舵伝達系とから構成されていることを特徴とする、請求
    項1又は2記載の操舵系加振式車両用警告装置。
  6. 【請求項6】 該操舵アクチュエータが油圧シリンダを
    有する油圧式アクチュエータにより構成され、 該パワーステアリング機構の該自動操舵モード時に該油
    圧シリンダの油圧を調整して該油圧式アクチュエータの
    作動を制御するための制御弁が設けられ、 該制御弁にディザ処理が加えられるように構成されて、 該高周波微小振動入力手段が、該ディザ処理の信号レベ
    ルを高めることで該操舵操作手段に該警告用高周波微小
    振動を与えるように構成されていることを特徴とする、
    請求項5記載の操舵系加振式車両用警告装置。
  7. 【請求項7】 該振動入力制御手段が、該パワーステア
    リング機構の該パワーステアリングモード時に該ドライ
    バに何らかの警告が必要であると判断されたら、該パワ
    ーステアリング機構を該パワーステアリングモードから
    該自動操舵モートに切り替えた上で、該高周波微小振動
    入力手段を作動させるように設定されていることを特徴
    とする、請求項5又は6記載の操舵系加振式車両用警告
    装置。
  8. 【請求項8】 該振動入力制御手段が、該パワーステア
    リング機構の該パワーステアリングモード時に該ドライ
    バに何らかの警告が必要であると判断されたら、所定時
    間だけ該パワーステアリング機構を該パワーステアリン
    グモードから該自動操舵モートに切り替えた上で、該高
    周波微小振動入力手段を作動させ、所定時間経過後に該
    パワーステアリング機構を再び該パワーステアリングモ
    ードに復帰させるように設定されていることを特徴とす
    る、請求項7記載の操舵系加振式車両用警告装置。
  9. 【請求項9】 該振動入力制御手段が、該パワーステア
    リング機構の該パワーステアリングモード時に該ドライ
    バに何らかの警告が必要であると判断されたら、所定時
    間だけ該パワーステアリング機構を該パワーステアリン
    グモードから該自動操舵モートに切り替えた上で、該高
    周波微小振動入力手段を作動させ、所定時間経過後に該
    パワーステアリング機構を再び該パワーステアリングモ
    ードに復帰させたら、所定時間は該パワーステアリング
    モードを保持するように設定されていることを特徴とす
    る、請求項8記載の操舵系加振式車両用警告装置。
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