JPH07214052A - 種子消毒発芽工程からの廃水処理方法 - Google Patents

種子消毒発芽工程からの廃水処理方法

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JPH07214052A
JPH07214052A JP4766494A JP4766494A JPH07214052A JP H07214052 A JPH07214052 A JP H07214052A JP 4766494 A JP4766494 A JP 4766494A JP 4766494 A JP4766494 A JP 4766494A JP H07214052 A JPH07214052 A JP H07214052A
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忠明 河西
Shigeru Kitano
滋 北野
Shogo Tanaka
省吾 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種籾等の被子植物の種子の消毒発芽工程から
の廃水を、河川等に放流可能に無害化処理することがで
き、しかも、廃棄物の発生が少なく、簡単な処理工程で
処理することができる種籾等の被子植物の種子の消毒発
芽工程からの廃水の処理方法を提供する。 【構成】 被子植物の種子の消毒発芽工程から排出され
る、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質を含む廃水
を濾過器を通して廃水中の固形物を濾過し、この濾液を
粒状又は繊維状活性炭の充填層を通して、殺菌消毒農
薬、界面活性剤及び着色物質の一部を吸着除去し、前記
活性炭層を通過した廃水に酸化剤を加えて、廃水中に吸
着されずに残留する殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色
物質を酸化分解して除去し、廃水を、河川等に放流可能
に無害化処理するする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種籾等の被子植物の種
子の消毒発芽工程から排出される、色素、殺虫剤及び殺
菌剤並びに界面活性剤等を含む廃水の処理方法に関し、
特に、稲及び麦の種籾等の種子の消毒発芽工程から排出
され、稲及び麦の種籾等の種子の表面に付着した色素、
殺虫剤及び殺菌剤並びに界面活性剤を含有する廃水の処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】種籾等の被子植物の種子を貯蔵する場
合、例えば稲の種籾の馬鹿苗病、イネシンガレセンチュ
ウ等の病害虫による被害を避けるために、種子に種々の
殺菌消毒農薬による殺菌消毒処理を施している。例え
ば、稲の種籾の馬鹿苗病による被害を避けるためには、
チオファネートメチル、トリフルミゾール、キャプタ
ン、チアベンダゾール、チウラム、ベノミル、ペフラゾ
エート、フェニトロチオンなどの殺菌剤が使用され、ま
たイネシンガレセンチュウに対しては、例えば、チオシ
クラム剤、MEP剤、カルタップ剤、MPP剤、MPM
C剤などの殺虫剤が使用されている。ところで、種籾等
の被子植物の種子の殺虫消毒処理は、前記の殺菌消毒農
薬の殺虫剤及び/又は殺菌剤、該殺虫剤及び殺菌剤の水
への分散及び種子等への付着を助けるために添加されて
いる界面活性剤及びこの殺虫消毒処理の状態を表示する
色素等の着色物質を高濃度に溶解又は分散させた水溶液
を、被子植物の種子に、散布又は吹き付けて乾燥するこ
とにより行われる。
【0003】しかし、このように殺菌消毒処理された種
籾等の被子植物の種子は、苗床に播く直前に、水に浸漬
させて発芽処理されて、苗床に播かれるが、その浸漬水
には、この種籾等の被子植物の種子に付着している殺菌
消毒農薬、界面活性剤及び色素等の着色物質が溶出し
て、着色物質、殺虫剤及び殺菌剤並びに界面活性剤を多
量に含む水が発芽工程廃水として排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種籾等の種子の消
毒発芽工程からの廃水には、上記のように、着色物質、
界面活性剤及び殺菌消毒農薬の殺虫剤及び/又は殺菌剤
が多量に含まれているので、この廃水をその侭河川や湖
沼等へ放流するのは、魚類に有害であり、また、著しく
水質汚濁や環境汚染等を引き起こす虞れがあり、また、
産業廃棄地に投棄した場合も、地下に浸透して地下水の
汚染を招くなど好ましくなく、問題とされている。
【0005】この種籾等の種子の消毒発芽工程からの廃
水中には、殺菌消毒農薬の浸潤性を高めるための界面活
性剤が多量に含まれ、また殺菌消毒処理状態を表示する
例えば青色色素が色濃く含まれるために、浄化処理を非
常に困難にしている。例えば、この種籾等の種子の消毒
発芽工程からの廃水に、無機質又は有機質の凝集剤及び
凝集助剤を加えて濾過する方法が提案されているが、こ
の方法では殆ど浄水効果が得られず、また、このように
凝集剤により凝集させた廃水を濾過し、この濾液に、粉
状の活性炭などの無機吸着剤の懸濁液を加えてる方法が
提案されているが、この方法でも、殺菌消毒農薬、界面
活性剤及び青色色素について、期待される程の除去効果
は殆ど得られない。しかも、この場合、使用済みの吸着
剤について、濾過等による分離が極めて難しく、再度、
有機質の、例えば高分子系の凝集剤の使用を必要として
問題である。。
【0006】また、種籾等の種子の消毒発芽工程からの
廃水に、粉状の活性炭などの無機吸着剤の懸濁液を加え
て吸着処理した後、無機質又は有機質の凝集剤及び凝集
助剤を加えて、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び青色色素
や使用済みの無機質吸着剤を凝集させて濾過する方法が
提案されているが、この方法では、無機質吸着剤の懸濁
液の使用量に比例して、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び
青色色素の除去効果は向上するが、廃水を無色透明なも
のとすることはできなかった。しかも、粉状の活性炭を
使用する場合には、大量の活性炭を必要とし、その分使
用済みの活性炭が大量に発生するので、排水処理施設周
辺の環境汚染が新たに発生し、さらに、使用済みの廃活
性炭の廃棄処理が問題となる。本発明は、従来の種籾等
の種子の消毒発芽工程からの廃水の処理における殺菌消
毒農薬、界面活性剤及び青色色素の除去及び除去剤の始
末に係る問題点を解決することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、種籾等の被子
植物の種子の消毒発芽工程からの廃水を、河川等に放流
可能に無害化処理することができ、しかも、廃棄物の発
生が少なく、簡単な処理工程で処理することができる種
籾等の被子植物の種子の消毒発芽工程からの廃水の処理
方法を提供することを目的としている。
【0008】即ち、本発明は、被子植物の種子の消毒発
芽工程から排出される、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び
着色物質を含む廃水を濾過器を通して濾過し、この濾液
を粒状又は繊維状活性炭層を通して、殺菌消毒農薬、界
面活性剤及び着色物質の一部を吸着除去し、前記活性炭
層を通過した廃水に酸化剤を加えて、廃水中の殺菌消毒
農薬、界面活性剤及び着色物質を酸化により除去するこ
とを特徴とする被子植物の種子の消毒発芽工程から排出
される、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質を含む
廃水の処理方法にある。
【0009】本発明における種籾等の被子植物の種子の
消毒発芽工程の廃水には、被子植物の種子皮に由来する
繊維状懸濁物などの固体は、細かい濾布により濾過分離
される。この濾過分離は、次の活性炭層の目詰まりを防
止して、殺菌消毒農薬の殺菌剤及び殺虫剤、界面活性剤
及び青色色素の活性炭層による吸着分離を長時間に亙っ
て行うことを可能にさせる。
【0010】本発明において、粒状活性炭を充填した吸
着塔は、一塔でも十分に、殺菌消毒農薬、界面活性剤、
着色物質の除去を行うことができるが、粒状活性炭充填
塔をバイパスを設けて直列又は並列に配置すると、殺菌
消毒農薬着色成分、殺虫成分、殺菌成分び界面活性剤の
除去のための活性炭吸着塔の使用経路を、その除去の状
況に応じて、適宜変更でき、活性炭の吸着の程度が一律
になるように制御することができ、活性炭を無駄なく使
用することが容易となる。
【0011】また、本発明において、粒状活性炭の充填
吸着塔には、濾過による前処理で除去されずに残留する
極く微量の懸濁物が流入することがあるので、使用頻度
に応じて逆洗可能な塔構造とするのが、長期間に亘って
廃水を安定な形で処理できることとなるので好ましい。
活性炭は、通水し易くするために、粒状又は繊維状であ
るのが好ましく、特に粒状であるのが好ましい。また使
用される粒状活性炭の粒度は、8乃至42メッシュとす
ることが好ましく、例えば粗い方では8乃至32メッシ
ュとすることができ、細かい方では12乃至42メッシ
ュとすることができる。粒状活性炭の充填吸着塔におい
ては、吸着塔一塔あたりの廃水と活性炭の接触時間は5
乃至15分とされるが、8乃至12分とするのが好まし
い。廃水と活性炭の接触時間は、全体で5乃至60分と
されるが、5乃至30分とするのが好ましく、吸着塔の
大きさ又は数を増減して、最適の廃水と活性炭の接触時
間を調整するのが好ましい。空間速度は、粒状活性炭の
粒度、吸着塔の温度により変化するが、5h−1以下、
1〜5h−1であり、線流速は2乃至10m/hとする
のが好ましい。
【0012】本発明において、使用済み活性炭層は焼成
して再生されるので、再使用が可能である。活性炭の再
生は、活性炭を再生炉に入れて、乾燥し、乾燥後、炉内
温度を360乃至600℃、好ましくは460乃至50
0℃温度に加熱して、吸着物を、気化させて分解する。
その後温度を上げて、水蒸気及び炭酸ガス等と接触させ
て賦活させることにより行われる。本発明において、酸
化剤は、例えば、ウオーターブルー等の着色物質、スミ
チオン等のMEP剤などの殺虫剤、ヘルシード等のペフ
ラゾエート剤などの殺菌剤及び界面活性剤を、酸化分解
させるために加えられるものであり、着色物質、殺虫
剤、殺菌剤及び界面活性剤を酸化分解できる酸化能力を
有するもので、分解生成物が有害でなければ、如何なる
酸化剤も使用することができる。このような酸化剤とし
ては、次亜塩素酸塩、塩素、漂白粉及びオゾン等を使用
することができる。酸化剤として、例えば、次亜塩素酸
ソーダーを使用する場合は、添加後の廃水中の次亜塩素
酸ソーダの濃度が、0.05乃至0.4重量%、好まし
くは、0.16重量%になるように、次亜塩素酸ソーダ
を添加するが、有効塩素濃度が1.2乃至6重量%の次
亜塩素酸ソーダの溶液を廃水に添加するのが好ましい。
【0013】吸着塔を出た廃液は、酸化剤を添加して撹
拌される。しかし、この場合、酸化剤は撹拌されている
廃液中に添加される。撹拌は、撹拌機により行ってもよ
く、また空気による曝気により撹拌を行うことができ
る。撹拌反応に要する時間は、廃液の内容物の種類、撹
拌速度及び周囲の気温によって多少増減するが、例え
ば、常温で、撹拌速度が60rpmの場合、0.5分以
上であり、好ましくは1乃至5分で充分目的を達成する
ことができる。
【0014】
【作用】本発明は、被子植物の種子の消毒発芽工程から
排出される、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質を
含む廃水を濾過器を通して濾過し、この濾液を粒状乃至
繊維状活性炭層を通して、殺菌消毒農薬、界面活性剤及
び着色物質の一部を吸着除去し、前記活性炭層を通過し
た廃水に酸化剤を加えて、廃水中の殺菌消毒農薬、界面
活性剤及び着色物質を酸化により除去するものであり、
即ち、廃水について第一段の活性炭層の吸着による分離
処理と、第二段の酸化処理とを組み合わせて廃水中の殺
菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質を除去するもので
ある。本発明において、最初の活性炭層による吸着分離
処理では、廃水中の殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色
物質の殆どが活性炭層に吸着分離されるが、一部の廃水
中の成分が、分離されないで活性炭層に吸着されないで
吸着塔から流出するので、これらの成分については、酸
化分解処理により無害化される。
【0015】本発明においては、充填塔の活性炭層によ
り、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質について吸
着をすると共に、精密濾過を行うので、廃水について清
澄な処理水を容易に得ることができ、比較的短時間に、
廃水中の殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質の除去
処理を行うことができ、またこの除去処理に要する費用
も少なくて済むので、経済性を充分に満足させるもので
ある。また、本発明は、このように吸着及び精密濾過に
より清澄となった処理水を、さらに酸化剤により酸化処
理を行うので、活性炭層により除去されずに廃水中に残
る微量の殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色成分を容易
に酸化分解除去することができ、無色の清澄な処理水を
得ることができる。
【0016】
【実施例】以下に、図面を参照して、本発明の実施の態
様の一例を説明するが、以下の例示及び説明により、本
発明は、何ら制限を受けるものではない。図1は、本発
明の一実施例における概略の工程図である。図2は本発
明の他の一実施例における濾過工程、吸着工程及び酸化
処理工程を示す概略の工程図である。何れの図において
も、計器類、その他の細部の部品については省略され、
図示されていない。
【0017】殺菌消毒農薬の殺菌剤及び殺虫剤、界面活
性剤並びに着色物質を含む消毒発芽工程の廃水を入れる
廃水槽1は、開閉弁2及び送液ポンプ3を備える流路4
を介して精密濾過器5に接続している。精密濾過器5
は、開閉弁6を備える流路7を介して第一吸着塔8の上
部に配置されている散水管9に接続している。第一吸着
塔8には、粒状活性炭層10が設けられており、廃水が
この粒状活性炭層10を通過する間に、廃水中の殺菌消
毒農薬、界面活性剤及び着色物質は除去される。第一吸
着塔8で除去されない廃水中の殺菌消毒農薬、界面活性
剤及び着色物質を除くために、第一吸着塔8は、開閉弁
11を備える流路12を介して第二吸着塔13の上部に
配置される散水管14に接続している。
【0018】第二吸着塔13には、粒状活性炭層15が
設けられており、第一吸着塔8から出た処理水中の殺菌
消毒農薬、界面活性剤及び着色物質は、該処理水が、第
二吸着塔13の粒状活性炭層15を通過する間に、該処
理水中の殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質が該粒
状活性炭層15により除去される。第二吸着塔13から
流出する処理水には、なお殺菌消毒農薬、界面活性剤及
び着色物質が残留する場合があり、このように残留する
殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質を除去するため
に、第二吸着塔13は、開閉弁16を備える流路17を
介して酸化処理槽18に接続している。
【0019】本例において、酸化処理槽18には、pH
計、温度計及び液面レベル測定器等の計器が設けられて
おり、酸化反応の進行を監視し制御すると共に処理され
た廃水の放流を制御することができる。本例において
は、酸化処理槽18には、有効塩素濃度6%の次亜塩素
酸ナトリウム溶液が供給されるように、次亜塩素酸ナト
リウム溶液供給槽(図示されていない)から次亜塩素酸
ナトリウム溶液供給管19が接続しており、酸化処理槽
18の底部には、撹拌兼酸化用の空気導入管20が酸化
処理槽18内に突き出て設けられている。酸化処理槽1
8において酸化処理された処理水は開閉弁21を備える
排水管22を介して外部に放流される。
【0020】本例は、以上のように構成されているの
で、開閉弁2を開き開閉弁6を閉じ、ポンプ3を作動さ
せて、廃水槽1内の廃水23を、精密濾過器5に送り、
籾殻や籾殻の剣等を濾別する。籾殻や籾殼の剣等が除去
された濾液は、開閉弁6を開いてを第一吸着塔8の散水
管9に送られ、活性炭の充填層10上に散水される。活
性炭層10上に散水された廃水は、廃水中の殺菌消毒農
薬、界面活性剤及び着色物質が除去される。本例におい
て、第一吸着塔で処理される廃水中の殺菌消毒農薬、界
面活性剤及び着色物質の量は、第二吸着塔に比して大量
であるので、第一吸着塔を第二吸着塔に比して大きく形
成するのが、吸着塔の活性炭を有効に使用できるので好
ましい。
【0021】図2に示す実施例は、第一吸着塔及び第二
吸着塔を有する吸着工程が複数並列に設けられている事
例であり、廃水槽からの廃水は、図1の実施例と同様
に、廃水槽から開閉弁及び廃液ポンプを介して、濾過器
に送られる廃水は、濾過器で濾過されて吸着工程に送ら
れるが、廃水槽から廃水を濾過装置に送る工程は省略さ
れて図示されていない。図2の実施例において、図1の
実施例と対応する箇所については、同一の符号が付され
ている。本例において、濾過されて吸着工程に導入され
る廃水は、当初、第一吸着塔から第二吸着塔に流れる
が、第一吸着塔の吸着能力が低下したところで、吸着工
程に導入される廃水を、第二吸着塔から第一吸着塔に流
して、第一吸着塔及び第二吸着塔の吸着能力を有効に使
用できるように設けられており、この点が図1に示され
る実施例と相違している。
【0022】本例においても、図1の実施例の場合と同
様に、廃水槽1から廃水は、濾過装置5に送られて、濾
過装置において籾殻や籾殻の剣等が濾別され、流路7の
開閉弁6を開いて吸着装置24に供給される。流路7
は、開閉弁25を備える流路26、開閉弁27を備える
流路28及び開閉弁29を備える流路30に接続してい
る。
【0023】開閉弁25を備える流路26は、本例にお
いては、二つに分岐して、夫々第一廃水処理流路31及
び32に接続している。第一廃水処理流路31及び32
は、夫々、第一吸着塔8及び第二吸着塔13をこの順に
接続しており、第一吸着塔8及び第二吸着塔の順に廃水
を流して廃水中の殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物
質を吸着除去する。各第一廃水処理流路31及び32の
第二吸着塔13の処理水流出流路33及び34は、開閉
弁35を備える第一吸着処理水排出流路36に接続して
いる。第一吸着処理水排出流路36は開閉弁35より上
流側で、開閉弁37を備える逆洗用の清浄水供給流路3
8が接続している。
【0024】開閉弁27を備える流路28は、本例にお
いては、二つに分岐して、夫々第二廃水処理流路39及
び40に接続している。夫々の第二廃水処理流路39及
び40は、夫々第二吸着塔13及び第一吸着塔8の順に
吸着塔に接続しており、第一廃水処理流路31及び32
とは流れ方が逆になっている。第二廃水処理流路を第一
廃水処理流路と逆向きに各吸着塔と接続することによ
り、活性炭の吸着能を有効に使用することができる。第
二廃水処理流路39及び40の処理水流出流路41及び
42は、第二吸着処理水排出流路43に接続しており、
この第二吸着処理水排出流路は、第一吸着処理水排出流
路36に、開閉弁35より下流側で接続している。
【0025】第一吸着処理水排出流路36は、第二吸着
処理水排出流路と接続して、各吸着塔で、殺菌消毒農
薬、界面活性剤及び着色物質が、吸着除去された吸着処
理廃水を、続いて酸化処理するために、酸化処理槽18
に導入するように、酸化処理槽18上に開口している。
本例において、酸化処理槽18の底部には、曝気用の空
気吹出し管44が開閉弁45を備える流路46を介して
コンプレッサー(図示されていない)に接続している。
本例においても、図1の実施例の場合と同様に、酸化処
理槽18には、pH計、温度計及び液面レベル測定器等
の計器が設けられており、酸化反応の進行及び放流時点
を監視し、制御することができる。本例において、酸化
剤の次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、溶解槽47で、次
亜塩素酸ナトリウムを管48から供給される例えば水道
水に溶解して調製される。調製された次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液は、薬液ポンプ49により酸化処理槽18に
所定量が供給するように制御されている。
【0026】酸化処理槽18で処理された廃水は、酸化
処理槽18の上部に形成されている排出口50から、開
閉弁51を備える排出管52から排出される。酸化処理
槽18では、殆ど、沈殿泥は発生しないが、清掃用の排
出用として、酸化処理槽18の底部には、開閉弁53を
備える排出路54が設けられている。本例においては、
開閉弁29を備える流路30は、第一及び第二吸着塔を
逆洗する場合の逆洗された液の排出流路である。
【0027】本例は以上のように構成されているので、
消毒発芽工程からの廃水は、開閉弁6、25及び35が
開かれているので、濾過器5で濾過されて、流路26か
ら第一廃水処理流路31及び32に流れる。各第一廃水
処理流路31及び32に流入した廃水は、夫々の第一吸
着塔8及び第二吸着塔13に流れて、該廃水中の殺菌消
毒農薬、界面活性剤及び着色物質が吸着除去されて、処
理水流出流路33及び34から、第一吸着処理水排出流
路36に流れ、この第一吸着処理水排出流路36から酸
化処理槽18に流入する。
【0028】各第一廃水処理流路の第一吸着塔8の吸着
能が消耗したところで、開閉弁25及び35を閉じ、開
閉弁27を開き、濾過器5で濾過された消毒発芽工程か
らの廃水を、流路28に流す。流路28に流れた廃水
は、第二廃水処理流路39及び40に流れ、夫々の第二
廃水処理流路の第二吸着塔13から第一吸着塔8に流れ
て、該廃水中の殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質
が吸着除去されて、処理水流出流路41及び42に流出
する。各処理水流出流路41及び42に流出した処理水
は、第二吸着処理水排出流路43に流れて合流し、この
第二吸着処理水排出流路43から第一廃水処理流路36
に流れて、酸化処理槽18に流入する。
【0029】酸化処理槽18に流入した処理水には、薬
液ポンプ49の作動により、溶解槽47から、所定量の
次亜塩素酸ナトリウム水溶液が注入される。そこでコン
プレッサーを作動させて、空気吹出し管44から吹き出
される空気流により撹拌し酸化反応を行い、処理水中に
残留する殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質を酸化
分解する。本例においては、このようにして、廃水中の
殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質は、まず吸着除
去され、酸化分解されて無害化され、河川等の水路に放
流可能となる。第一及び第二の吸着塔の逆洗は、開閉弁
6、27及び35を閉じて、開閉弁25、29及び37
を開いて、逆洗用流路から水道水等の清浄な水を流し
て、並設されている第一吸着塔8及び第二の吸着塔14
を逆洗する。逆洗した水は、開閉弁25及び29を経て
流路30から排出される。
【0030】例1 殺菌殺虫処理を行った種籾を浸漬水槽1に1乃至2日間
浸漬した。浸漬した種籾を浸漬水槽1から引上げて液切
りを行う。浸漬水槽1底部の排水管4から浸漬廃水を、
ポンプ3により、圧力2.0kg/cmで吸引し、目
の開きが30μmの精密濾過フィルターを取り付けたゴ
ミ濾過に圧送し、籾殻等を濾過により分離する。籾殻等
が濾過された廃水は、開閉弁6を開いて、粒度が8乃至
32メッシュの石炭系の粒状活性炭を充填した第一吸着
塔8の散水管9に送られ、活性炭の充填層10上に連続
的に散水される。この第一吸着塔の充填層10は、充填
密度が0.43g/ccであり、沃素吸着性能は1.0
g/gであり、活性炭層の層の高さは500mmとし
た。本例において、吸着塔における廃水の通水条件は、
空間速度が1乃至5h−1であり、線速度が2.84m
/h(4.8cm/分)である。本例において、第二吸
着塔における吸着処理は、第一吸着塔の場合と同一の条
件下で行なわれ、第一及び第二吸着塔は直列に接続され
ている。各吸着塔における接触時間は、最低10分と
し、二塔直列で20分以上とした。この活性炭による吸
着処理により、廃水は脱色され、処理廃水中の殺菌消毒
農薬の濃度は0.1ppm以下であった。
【0031】第二吸着塔で吸着処理された廃水は、pH
計及び温度計を備える貯水槽18に送られる。吸着処理
された廃水が6000ミリリットルに達したところで、
有効塩素6重量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を9ミ
リリットルを加えて、空気の曝気下に20分間反応させ
た。数分間酸化反応させたところで、残留する着色物質
により僅かに着色する色が消滅した。この酸化処理によ
り、僅かに残留する殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色
物質が酸化分解されて、無色透明な処理水が得られる。
以下連続して廃水を貯水槽18に導入し、空気の曝気下
に、次亜塩素酸ナトリウムにより酸化処理された処理水
は、水路に放流可能であった。本例における廃水処理の
結果は、次の表1の通りであった。
【0032】
【0033】粒状活性炭充填層には、廃水を上方から下
方に数日間通水した後、充填層に清浄な水を下方から上
方に向けて線速度0.1乃至0.3m/分で通水し、粒
状活性炭充填層を逆洗し、再度、廃水を粒状活性炭充填
層を通して浄化した。
【0034】
【発明の効果】本発明は、被子植物の種子の消毒発芽工
程から排出される、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色
物質を含む廃水を濾過器を通して濾過し、この濾液を粒
状乃至繊維状活性炭層を通して、殺菌消毒農薬、界面活
性剤及び着色物質の一部を吸着除去し、前記活性炭層を
通過した廃水に酸化剤を加えて、廃水中の殺菌消毒農
薬、界面活性剤及び着色物質を酸化により除去するの
で、従来法に比して、着色物質の脱色が容易であり、さ
らに僅かに残留する殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色
物質は、酸化剤により酸化されて分解が容易であり、さ
らに従来法に比して、短時間で、固体成分、殺菌消毒農
薬の殺虫成分及び殺菌成分、界面活性剤並びに着色物質
の除去処理を行うことができることとなり、除去処理に
要する費用が少なく済み、経済性において優れている。
【0035】本発明においては、充填塔の活性炭層によ
り、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質について吸
着すると共に、濾過を行い、活性炭層により除去されず
に廃水中に残る微量の殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着
色成分を酸化剤で酸化分解するので従来法においては分
離が困難とされていた、固体成分、殺菌消毒農薬の殺虫
剤及び殺菌剤、界面活性剤並びに着色物質などの総ての
成分の除去が可能となる。また、本発明は、このように
活性炭により吸着処理して、僅かに残留する殺菌消毒農
薬、界面活性剤及び着色物質について酸化分解すると共
に、活性炭を焼成して賦活させるので、従来法に比し
て、廃棄物が少なくなり、殺菌消毒農薬、界面活性剤及
び着色物質の除去操作が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における概略の工程図であ
る。
【図2】本発明の他の一実施例における濾過工程、吸着
工程及び酸化処理工程を示す概略の工程図である。
【符号の説明】 1 廃水槽 2、6、11、16、21、25、27、29、35、
37、45、51、53 開閉弁 3 送液ポンプ 4、7、12、17、26、28、30 流路 5 精密濾過器 8 第一吸着塔 9、14 散水管 10、15 粒状活性炭層 13 第二吸着塔 18 酸化処理槽 19 次亜塩素酸ナトリウム水溶液供給管 20 空気導入管 22 排水管 23 廃水 24 吸着装置 31、32 第一廃水処理流路 33、34、41、42 処理水流出流路 36 第一吸着処理水排出流路 38 逆洗用清浄水供給流路 39、40 第二廃水処理流路 43 第二吸着処理水排出流路 44 空気吹出し管 49 薬液ポンプ 52 排出管 54 排出路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北野 滋 石川県金沢市薬師堂町イ29番地 明和工業 株式会社内 (72)発明者 田中 省吾 石川県金沢市薬師堂町イ29番地 明和工業 株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被子植物の種子の消毒発芽工程から排出
    される、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着色物質を含む
    廃水を濾過器を通して濾過し、この濾液を粒状又は繊維
    状活性炭層を通して、殺菌消毒農薬、界面活性剤及び着
    色物質の一部を吸着除去し、前記活性炭層を通過した廃
    水に酸化剤を加えて、廃水中の殺菌消毒農薬、界面活性
    剤及び着色物質を酸化により除去することを特徴とする
    被子植物の種子の消毒発芽工程から排出される、色素、
    殺虫剤及び消毒剤並びに界面活性剤を含む廃水の処理方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100390127B1 (ko) * 2000-12-11 2003-07-12 (주)경인양행 분리막을 이용한 염료폐수의 처리방법 및 장치
US6927192B2 (en) 2002-02-15 2005-08-09 Regents Of The University Of Minnesota Process to improve the quality of grains and seeds
JP2006239584A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Sharp Corp 排水処理装置および排水処理方法
JP2017000993A (ja) * 2015-06-15 2017-01-05 東洋紡株式会社 水処理システム

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