JPH07212920A - リニアモータの定位置停止制御装置 - Google Patents
リニアモータの定位置停止制御装置Info
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- JPH07212920A JPH07212920A JP6017774A JP1777494A JPH07212920A JP H07212920 A JPH07212920 A JP H07212920A JP 6017774 A JP6017774 A JP 6017774A JP 1777494 A JP1777494 A JP 1777494A JP H07212920 A JPH07212920 A JP H07212920A
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- Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)
- Control Of Linear Motors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来の速度制御系の車両速度の演算誤差、走
行抵抗のバラツキによる車両制御精度の低下を抑え、か
つ、速度制御系から位置制御系への切替による推力変動
をなくし、乗り心地を損なうことなく定位置停止精度の
向上を図ることにある。 【構成】 走行パターン発生部1と速度演算部3からの
車両速度Eにより、速度制御部2から電流指令C1を出
力する。目標停止位置設定部8と位置検出器7からの車
両の位置信号Dにより位置制御部9から電流指令C2を
出力する。双方の電流指令は、切替部10において電力
変換装置4に指示する電流指令Cの切替判断を、双方の
電流指令の減算結果の値と予め設定した値との比較、減
算結果の符号の変化、または、双方の電流指令の低い値
の電流指令とすることにより、切替前後の推力で推力変
動の生じないように行ない、電機子コイル6に電流を出
力し、車両5に推力を与え、定位置停止制御を行なう。
行抵抗のバラツキによる車両制御精度の低下を抑え、か
つ、速度制御系から位置制御系への切替による推力変動
をなくし、乗り心地を損なうことなく定位置停止精度の
向上を図ることにある。 【構成】 走行パターン発生部1と速度演算部3からの
車両速度Eにより、速度制御部2から電流指令C1を出
力する。目標停止位置設定部8と位置検出器7からの車
両の位置信号Dにより位置制御部9から電流指令C2を
出力する。双方の電流指令は、切替部10において電力
変換装置4に指示する電流指令Cの切替判断を、双方の
電流指令の減算結果の値と予め設定した値との比較、減
算結果の符号の変化、または、双方の電流指令の低い値
の電流指令とすることにより、切替前後の推力で推力変
動の生じないように行ない、電機子コイル6に電流を出
力し、車両5に推力を与え、定位置停止制御を行なう。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リニアモータの定位置
停止制御装置に係り、特に、超電導磁気浮上式リニアシ
ンクロナスモータ駆動の鉄道におけるリニアモータの定
位置停止制御装置に関する。
停止制御装置に係り、特に、超電導磁気浮上式リニアシ
ンクロナスモータ駆動の鉄道におけるリニアモータの定
位置停止制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の装置は、特開昭63−64589
号、特開昭56−157204号公報に記載のように、
速度信号により制御していた被制御体がある地点に到達
(例えば、予め設定した速度又は予め設定した位置への
到達)した以降、それまでの速度信号による制御に加
え、列車位置と停止位置の信号を用いた制御方式へ移行
する方式を採用している。一般に、鉄道という乗客を乗
せて走行することを考えると、乗り心地を優先させる必
要があり、制御方式の移行に伴い発生する推力の変動を
抑えることは必須と言える。しかし、この従来の方式で
は、制御方式の切替前後の推力の変動を抑えるための考
慮がなされていない。また、従来の方式で制御に使用す
る位置信号は、地上側に設けた設備の設置位置に到達し
たことを検知し、この地点からの移動距離を演算可能な
例えば車輪の回転に応じてパルス信号を発生するような
装置を用いることで得ている。すなわち、従来の超電導
磁気浮上式リニアシンクロナスモータ駆動の鉄道(以
下、浮上式鉄道と称する)では従来の位置検出器の位置
信号に基づいて車両速度を演算し、速度制御を行なって
いる。これに対して、最近の浮上式鉄道においては、超
電導磁石を移動体である車両に搭載し、浮上用巻線を地
上側に設置して浮上走行するため、従来の位置検出方式
ではなく、交差誘導方式を採用している。この交差誘導
方式は、地上側の絶対位置に基づいて車両の位置が検出
できるように、交差誘導線が設置されており、車両が車
輪走行か浮上走行かによらないため、浮上式鉄道におけ
る車両の位置検出に適している。図6に、この交差誘導
方式を採用した従来の速度制御系を制御ブロックとして
示す。図6において、走行パターン発生部1では位置と
速度で与えられる走行パターンデータAに基づいて車両
を制御するための走行パターンを作成し、交差誘導式の
位置検出器7からの車両の位置信号Dに基づいて速度制
御部2に速度指令Bを出力する。速度制御部2では走行
パターン発生部1からの速度指令Bと位置検出器7から
の車両の位置信号Dにより速度演算部3で演算した車両
速度Eに基づいて速度制御を行なう。速度制御部2で
は、速度指令Bと車両速度Eを基に「速度指令B>車両
速度E」であれば電流指令Cを増加させ、一方、「速度
指令B<車両速度E」であれば電流指令Cを減少させる
補償演算を行なう。速度制御部2で演算した電流指令C
は電力変換装置4に与えられ、電機子コイル6に指令さ
れた電流を流し、車両5に推力を与え、走行させること
になる。ところで、走行パターン発生部1には走行開始
から目標停止位置までの指定速度がデータとしてある
が、停止直前の低速域になると位置検知器の設置誤差と
走行抵抗のバラツキの影響により、速度制御部2からの
指令通りの速度を保つことが困難となり、停止位置より
手前で停止したり、停止位置を超えて停止するなど、停
止精度を向上させることが困難であった。
号、特開昭56−157204号公報に記載のように、
速度信号により制御していた被制御体がある地点に到達
(例えば、予め設定した速度又は予め設定した位置への
到達)した以降、それまでの速度信号による制御に加
え、列車位置と停止位置の信号を用いた制御方式へ移行
する方式を採用している。一般に、鉄道という乗客を乗
せて走行することを考えると、乗り心地を優先させる必
要があり、制御方式の移行に伴い発生する推力の変動を
抑えることは必須と言える。しかし、この従来の方式で
は、制御方式の切替前後の推力の変動を抑えるための考
慮がなされていない。また、従来の方式で制御に使用す
る位置信号は、地上側に設けた設備の設置位置に到達し
たことを検知し、この地点からの移動距離を演算可能な
例えば車輪の回転に応じてパルス信号を発生するような
装置を用いることで得ている。すなわち、従来の超電導
磁気浮上式リニアシンクロナスモータ駆動の鉄道(以
下、浮上式鉄道と称する)では従来の位置検出器の位置
信号に基づいて車両速度を演算し、速度制御を行なって
いる。これに対して、最近の浮上式鉄道においては、超
電導磁石を移動体である車両に搭載し、浮上用巻線を地
上側に設置して浮上走行するため、従来の位置検出方式
ではなく、交差誘導方式を採用している。この交差誘導
方式は、地上側の絶対位置に基づいて車両の位置が検出
できるように、交差誘導線が設置されており、車両が車
輪走行か浮上走行かによらないため、浮上式鉄道におけ
る車両の位置検出に適している。図6に、この交差誘導
方式を採用した従来の速度制御系を制御ブロックとして
示す。図6において、走行パターン発生部1では位置と
速度で与えられる走行パターンデータAに基づいて車両
を制御するための走行パターンを作成し、交差誘導式の
位置検出器7からの車両の位置信号Dに基づいて速度制
御部2に速度指令Bを出力する。速度制御部2では走行
パターン発生部1からの速度指令Bと位置検出器7から
の車両の位置信号Dにより速度演算部3で演算した車両
速度Eに基づいて速度制御を行なう。速度制御部2で
は、速度指令Bと車両速度Eを基に「速度指令B>車両
速度E」であれば電流指令Cを増加させ、一方、「速度
指令B<車両速度E」であれば電流指令Cを減少させる
補償演算を行なう。速度制御部2で演算した電流指令C
は電力変換装置4に与えられ、電機子コイル6に指令さ
れた電流を流し、車両5に推力を与え、走行させること
になる。ところで、走行パターン発生部1には走行開始
から目標停止位置までの指定速度がデータとしてある
が、停止直前の低速域になると位置検知器の設置誤差と
走行抵抗のバラツキの影響により、速度制御部2からの
指令通りの速度を保つことが困難となり、停止位置より
手前で停止したり、停止位置を超えて停止するなど、停
止精度を向上させることが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の浮上式鉄道にお
ける従来技術には、定点停止制御を行なうとき、次のよ
うな問題がある。 (1)鉄道という乗客輸送の観点から、列車の乗り心地
を確保することは必須課題であるにも拘らず、従来の技
術では、制御系の切替え前後において、推力変動に対す
る考慮がないため、乗り心地を損なうことらなる。 (2)交差誘導方式による位置検出は、前記のように地
上側の絶対位置に対応して設置されている交差誘導線に
よって行なうが、その設置誤差は、車両が高速走行中は
設置誤差に対する車両の移動距離が大きいためほとんど
影響が無い。しかし、低速になるに従い車両の移動距離
に対する設置誤差の割合が大きくなり、定点停止のよう
に停止精度が要求される低速域における速度演算の誤差
が大きく、高い停止精度を得ることが困難である。ま
た、浮上式鉄道の走行形態を考えると、浮上走行と車輪
走行の二つに分けられる。定点停止を行なうような低速
域では車輪走行で制御を行なうことになる。車輪走行中
は浮上走行状態に比べ、車輪と走行路との摩擦抵抗や車
軸等の機械的な抵抗が加わり、車両に与えられる推進力
に対する走行抵抗の割合が大きくなる。特に、車両の停
止直前の低速域では、車両の速度の低下と共に走行抵抗
が増加する傾向にあり、その特性も一定でないことか
ら、走行抵抗の変化に追従した制御を行なうことが困難
である。本発明の目的は、上述した事情に鑑み、乗り心
地を損なうことなく停止精度を向上させるに好適なリニ
アモータの定位置停止制御装置を提供することにある。
ける従来技術には、定点停止制御を行なうとき、次のよ
うな問題がある。 (1)鉄道という乗客輸送の観点から、列車の乗り心地
を確保することは必須課題であるにも拘らず、従来の技
術では、制御系の切替え前後において、推力変動に対す
る考慮がないため、乗り心地を損なうことらなる。 (2)交差誘導方式による位置検出は、前記のように地
上側の絶対位置に対応して設置されている交差誘導線に
よって行なうが、その設置誤差は、車両が高速走行中は
設置誤差に対する車両の移動距離が大きいためほとんど
影響が無い。しかし、低速になるに従い車両の移動距離
に対する設置誤差の割合が大きくなり、定点停止のよう
に停止精度が要求される低速域における速度演算の誤差
が大きく、高い停止精度を得ることが困難である。ま
た、浮上式鉄道の走行形態を考えると、浮上走行と車輪
走行の二つに分けられる。定点停止を行なうような低速
域では車輪走行で制御を行なうことになる。車輪走行中
は浮上走行状態に比べ、車輪と走行路との摩擦抵抗や車
軸等の機械的な抵抗が加わり、車両に与えられる推進力
に対する走行抵抗の割合が大きくなる。特に、車両の停
止直前の低速域では、車両の速度の低下と共に走行抵抗
が増加する傾向にあり、その特性も一定でないことか
ら、走行抵抗の変化に追従した制御を行なうことが困難
である。本発明の目的は、上述した事情に鑑み、乗り心
地を損なうことなく停止精度を向上させるに好適なリニ
アモータの定位置停止制御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、速度制御部
を有する従来の速度制御系による方式に、目標とする車
両の停止位置の設定を行なう目標停止位置設定部と、交
差誘導方式による位置検出器からの車両の位置信号と目
標停止位置設定部からの目標停止位置とを入力する位置
制御部とを有する位置制御系を付加し、速度制御部と位
置制御部から指令された電流指令をある条件により切替
えて電力変換装置に出力するための切替部を設けること
によって、達成される。
を有する従来の速度制御系による方式に、目標とする車
両の停止位置の設定を行なう目標停止位置設定部と、交
差誘導方式による位置検出器からの車両の位置信号と目
標停止位置設定部からの目標停止位置とを入力する位置
制御部とを有する位置制御系を付加し、速度制御部と位
置制御部から指令された電流指令をある条件により切替
えて電力変換装置に出力するための切替部を設けること
によって、達成される。
【0005】
【作用】位置制御系は、車両の目標停止位置と車両位置
との位置偏差をΔxとし、走行抵抗をΔDとしたとき、
|Δx|=|ΔD|/|Kc|により表され、比例ゲイ
ンKcを大きくすることにより、走行抵抗ΔDによる位
置偏差Δxへの影響を軽減し、また、車両の目標停止位
置と車両位置というパラメータを使用するため、従来の
速度制御系による制御に比べ、停止精度を向上させる。
また、切換部は、(1)速度制御系の電流指令と位置制
御系の電流指令を減算し、その結果が予め設定されてい
る値以下になったこと、あるいは(2)上記(1)と同
様に双方の電流指令を減算し、その結果の符号が変化し
たことで切替え、または、(3)位置制御系の電流指令
の初期値として速度制御系の電流指令を設定した後、車
両が停止するまで、双方の電流指令を比較し、低い方の
電流指令に切替えるので、車両の推力を変動させること
なく、乗り心地を損なうことがない。
との位置偏差をΔxとし、走行抵抗をΔDとしたとき、
|Δx|=|ΔD|/|Kc|により表され、比例ゲイ
ンKcを大きくすることにより、走行抵抗ΔDによる位
置偏差Δxへの影響を軽減し、また、車両の目標停止位
置と車両位置というパラメータを使用するため、従来の
速度制御系による制御に比べ、停止精度を向上させる。
また、切換部は、(1)速度制御系の電流指令と位置制
御系の電流指令を減算し、その結果が予め設定されてい
る値以下になったこと、あるいは(2)上記(1)と同
様に双方の電流指令を減算し、その結果の符号が変化し
たことで切替え、または、(3)位置制御系の電流指令
の初期値として速度制御系の電流指令を設定した後、車
両が停止するまで、双方の電流指令を比較し、低い方の
電流指令に切替えるので、車両の推力を変動させること
なく、乗り心地を損なうことがない。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しなら説
明する。図1は、本発明の一実施例であるリニアモータ
の定位置停止制御装置の制御ブロックを示す。図1にお
いて、8は目標停止位置設定部、9は位置制御部を示
し、図6と同じ符号は同一構成物を表す。図6の従来の
制御ブロックと異なるところは、従来の速度制御系に位
置制御系を付加した点にある。位置制御系は、目標停止
位置データFを目標停止位置設定部8に入力し、目標停
止位置設定部8から目標停止位置Gを位置制御部9に出
力する。位置制御部9では、目標停止位置Gと位置検出
器7からの車両の位置信号Dを入力し、双方の位置から
電力変換装置4に出力する電流指令値C2を補償演算す
る。速度制御系は、図6で説明したように、走行パター
ン発生部1からの速度指令Bと速度演算部3からの車両
速度Eより補償演算した電流指令C1を速度制御部2か
ら出力する。双方より出力される電流指令C1、C2は
切替部10に入る。切替部10において、電力変換装置
4へ出力する電流指令Cを決定するための判断を行い、
出力する電流指令Cを決定する。ここで判断を行う条件
については後述する。電力変換装置4は、決定された電
流指令Cに基づいて電機子コイル6に電流を流し、車両
5に推力を与え、車両5を走行する。
明する。図1は、本発明の一実施例であるリニアモータ
の定位置停止制御装置の制御ブロックを示す。図1にお
いて、8は目標停止位置設定部、9は位置制御部を示
し、図6と同じ符号は同一構成物を表す。図6の従来の
制御ブロックと異なるところは、従来の速度制御系に位
置制御系を付加した点にある。位置制御系は、目標停止
位置データFを目標停止位置設定部8に入力し、目標停
止位置設定部8から目標停止位置Gを位置制御部9に出
力する。位置制御部9では、目標停止位置Gと位置検出
器7からの車両の位置信号Dを入力し、双方の位置から
電力変換装置4に出力する電流指令値C2を補償演算す
る。速度制御系は、図6で説明したように、走行パター
ン発生部1からの速度指令Bと速度演算部3からの車両
速度Eより補償演算した電流指令C1を速度制御部2か
ら出力する。双方より出力される電流指令C1、C2は
切替部10に入る。切替部10において、電力変換装置
4へ出力する電流指令Cを決定するための判断を行い、
出力する電流指令Cを決定する。ここで判断を行う条件
については後述する。電力変換装置4は、決定された電
流指令Cに基づいて電機子コイル6に電流を流し、車両
5に推力を与え、車両5を走行する。
【0007】ここで、図2に、位置制御系を用いた場合
のブロック図のモデルを示す。車両の目標停止位置Gと
車両位置Lとの比較により得られる位置偏差HをΔxと
し、走行抵抗NをΔDとしたとき、Δxに与えるΔDの
影響を図2に示すブロック図から求める。図2におい
て、11はΔxにより電流指令Cを補償演算する位置補
償ブロック、12は位置補償ブロックからの電流指令C
を受けて車両に与える推力値を演算する推力変換ブロッ
ク(その変換係数をKφとする)、13は推力変換ブロ
ック12で演算した推力から走行抵抗ΔDを減算した実
効推力Jから、車両の重量をMとしたときの車両速度K
を演算する速度演算ブロック、14は速度演算ブロック
13で求めた車両速度Kから車両位置Lを演算する位置
演算ブロックを示す。図2における伝達関数は次のよう
になる。
のブロック図のモデルを示す。車両の目標停止位置Gと
車両位置Lとの比較により得られる位置偏差HをΔxと
し、走行抵抗NをΔDとしたとき、Δxに与えるΔDの
影響を図2に示すブロック図から求める。図2におい
て、11はΔxにより電流指令Cを補償演算する位置補
償ブロック、12は位置補償ブロックからの電流指令C
を受けて車両に与える推力値を演算する推力変換ブロッ
ク(その変換係数をKφとする)、13は推力変換ブロ
ック12で演算した推力から走行抵抗ΔDを減算した実
効推力Jから、車両の重量をMとしたときの車両速度K
を演算する速度演算ブロック、14は速度演算ブロック
13で求めた車両速度Kから車両位置Lを演算する位置
演算ブロックを示す。図2における伝達関数は次のよう
になる。
【数1】 分母、子に(M・s2)を乗算する。
【数2】 分子を(M・s2)でくくる。
【数3】 位置制御ブロック11における補償は比例微分による補
償とし、その補償演算式G(s)は G(s)=Kc(1+
Td・s) となる。(但し、Kc:比例ゲイン、T
d:微分時間)これを数3に代入する。
償とし、その補償演算式G(s)は G(s)=Kc(1+
Td・s) となる。(但し、Kc:比例ゲイン、T
d:微分時間)これを数3に代入する。
【数4】 KφはKcに含めるものとし、Kc(1+Td・s)・(1
/M・s2)≪1 とする。また、両辺の絶対値をとる。
/M・s2)≪1 とする。また、両辺の絶対値をとる。
【数5】 走行抵抗ΔDと比例ゲインKcについて式を簡略化する
と、次のようになる。
と、次のようになる。
【数6】 数6により、走行抵抗ΔDによる位置偏差Δxへの影響
は、比例ゲインKcの値を大きく設定することで抑える
ことができる。但し、比例ゲインKcの設定値は必ずし
も大きければ良いのではなく、制御系が安定に動作する
範囲内で設定する必要がある。このように、位置制御系
は、走行抵抗ΔDによる位置偏差Δxへの影響を軽減す
ることができる。また、速度制御部2による速度制御を
行なうとき、位置検出器7からの車両の位置信号Dをも
とに速度演算を行ない、この位置信号には課題のところ
で述べたように、交差誘導線の設置による誤差があり、
速度演算部3ではこの誤差も含めて車両速度の演算を行
なうことになる。一般に移動体の速度を演算する場合
v=dx/dt (xは距離)により求められ、つま
り、単位時間当りに移動体が進んだ距離が速度となるの
で、従来の速度制御系による制御は、単に移動体の位置
を検知する場合の位置制御系の制御に比べて、精度が1
/2(誤差の大きさで表現すると2倍)となる。このよ
うに、位置制御系による制御は、位置制御部9において
目標停止位置Gと車両の位置信号Dというパラメータを
使用するため、従来の速度制御系による制御に比べ、停
止精度を向上させることができる。
は、比例ゲインKcの値を大きく設定することで抑える
ことができる。但し、比例ゲインKcの設定値は必ずし
も大きければ良いのではなく、制御系が安定に動作する
範囲内で設定する必要がある。このように、位置制御系
は、走行抵抗ΔDによる位置偏差Δxへの影響を軽減す
ることができる。また、速度制御部2による速度制御を
行なうとき、位置検出器7からの車両の位置信号Dをも
とに速度演算を行ない、この位置信号には課題のところ
で述べたように、交差誘導線の設置による誤差があり、
速度演算部3ではこの誤差も含めて車両速度の演算を行
なうことになる。一般に移動体の速度を演算する場合
v=dx/dt (xは距離)により求められ、つま
り、単位時間当りに移動体が進んだ距離が速度となるの
で、従来の速度制御系による制御は、単に移動体の位置
を検知する場合の位置制御系の制御に比べて、精度が1
/2(誤差の大きさで表現すると2倍)となる。このよ
うに、位置制御系による制御は、位置制御部9において
目標停止位置Gと車両の位置信号Dというパラメータを
使用するため、従来の速度制御系による制御に比べ、停
止精度を向上させることができる。
【0008】図3に、本実施例による切替部10の詳細
構成を示す。図3において、速度制御部2からの電流指
令C1と位置制御部9からの電流指令C2は、比較器1
2により減算され、その結果を切替判断部11に送る。
切替判断11ではその結果を基に、設定されている条件
判断を行なう。その条件判断としては、 (1)位置制御部9を列車速度がある設定値になったこ
とで起動し、その時の位置制御部9からの電流指令C2
を設定されている初期値から出力開始させ、その値と速
度制御部2からの電流指令C1との値を減算し、その結
果が予め設定されている値以下になったこと、例えば、
減算結果(C1−C2)が0になったことで、電力変換
装置4に出力する電流指令Cを速度制御部2の電流指令
C1から位置制御部9の電流指令C2に切替スイッチS
Wにより切替える。 (2)上記(1)と同様に双方の電流指令を減算し、そ
の結果の符号が変化したことで、電力変換装置4に出力
する電流指令Cを速度制御部2の電流指令C1から位置
制御部9の電流指令C2に切替スイッチSWにより切替
える。本実施例は、このような従来の速度制御系と、目
標停止位置Gと車両の位置信号Dから目標停止位置まで
の位置偏差を求め、この位置偏差により電力変換装置4
へ指示する電流指令Cを補償演算することで、停止位置
まで車両の制御を可能とする位置制御系とを、予め設定
されている条件で切替えるので、推力を変動させること
なく、ひいては乗り心地を損なうことなく停止精度を向
上させることができる。
構成を示す。図3において、速度制御部2からの電流指
令C1と位置制御部9からの電流指令C2は、比較器1
2により減算され、その結果を切替判断部11に送る。
切替判断11ではその結果を基に、設定されている条件
判断を行なう。その条件判断としては、 (1)位置制御部9を列車速度がある設定値になったこ
とで起動し、その時の位置制御部9からの電流指令C2
を設定されている初期値から出力開始させ、その値と速
度制御部2からの電流指令C1との値を減算し、その結
果が予め設定されている値以下になったこと、例えば、
減算結果(C1−C2)が0になったことで、電力変換
装置4に出力する電流指令Cを速度制御部2の電流指令
C1から位置制御部9の電流指令C2に切替スイッチS
Wにより切替える。 (2)上記(1)と同様に双方の電流指令を減算し、そ
の結果の符号が変化したことで、電力変換装置4に出力
する電流指令Cを速度制御部2の電流指令C1から位置
制御部9の電流指令C2に切替スイッチSWにより切替
える。本実施例は、このような従来の速度制御系と、目
標停止位置Gと車両の位置信号Dから目標停止位置まで
の位置偏差を求め、この位置偏差により電力変換装置4
へ指示する電流指令Cを補償演算することで、停止位置
まで車両の制御を可能とする位置制御系とを、予め設定
されている条件で切替えるので、推力を変動させること
なく、ひいては乗り心地を損なうことなく停止精度を向
上させることができる。
【0009】図4は、本発明の他の実施例である制御ブ
ロックを示す。図4において、図1と異なるところは、
速度制御部2から電流指令C1を位置制御部9に入力す
る経路を追加し、位置制御部9に、位置検出器7からの
車両位置Dと目標停止位置設定部8からの目標停止位置
Gより、停止位置制御を開始する位置に到達したことを
判断し、位置制御部9の電流指令値C2の初期値として
速度制御部2の電流指令値C1を設定する機能を加える
点にある。また、位置制御部9に、停止位置制御を開始
する時期に到達したことの判断として、位置検出器7か
らの車両位置Dより車両速度を位置制御部9で演算し、
車両速度が予め設定されている値以下になったことを判
断し、電流指令値C1を位置制御部9の電流指令値C2
の初期値として設定する機能を加えてもよい。
ロックを示す。図4において、図1と異なるところは、
速度制御部2から電流指令C1を位置制御部9に入力す
る経路を追加し、位置制御部9に、位置検出器7からの
車両位置Dと目標停止位置設定部8からの目標停止位置
Gより、停止位置制御を開始する位置に到達したことを
判断し、位置制御部9の電流指令値C2の初期値として
速度制御部2の電流指令値C1を設定する機能を加える
点にある。また、位置制御部9に、停止位置制御を開始
する時期に到達したことの判断として、位置検出器7か
らの車両位置Dより車両速度を位置制御部9で演算し、
車両速度が予め設定されている値以下になったことを判
断し、電流指令値C1を位置制御部9の電流指令値C2
の初期値として設定する機能を加えてもよい。
【0010】図5に、本実施例による切替部10の詳細
構成を示す。図5において、速度制御部2からの電流指
令C1と位置制御部9からの電流指令C2を切替判断部
11に送る。切替判断11では設定されている条件判断
を行なう。その条件判断としては、位置制御部9におい
て前述したように初期値設定を行なうまでは、切替判断
部11において速度制御部2から電流指令C1を電力変
換装置4へ出力するように切替スイッチSWをa側に接
続する。一方、位置制御部9において初期値設定が行な
われた時点から車両が停止するまでは、切替判断部11
において電流指令値C1とC2の比較を行ない、電流指
令値C1が小さい場合は切替スイッチSWをa側に、電
流指令値C2の方が小さい場合は切替スイッチSWをb
側に切り替えて、電力変換装置4に電流指令値Cを出力
する。本実施例は、前述した本発明の一実施例と同様の
効果を発揮する。
構成を示す。図5において、速度制御部2からの電流指
令C1と位置制御部9からの電流指令C2を切替判断部
11に送る。切替判断11では設定されている条件判断
を行なう。その条件判断としては、位置制御部9におい
て前述したように初期値設定を行なうまでは、切替判断
部11において速度制御部2から電流指令C1を電力変
換装置4へ出力するように切替スイッチSWをa側に接
続する。一方、位置制御部9において初期値設定が行な
われた時点から車両が停止するまでは、切替判断部11
において電流指令値C1とC2の比較を行ない、電流指
令値C1が小さい場合は切替スイッチSWをa側に、電
流指令値C2の方が小さい場合は切替スイッチSWをb
側に切り替えて、電力変換装置4に電流指令値Cを出力
する。本実施例は、前述した本発明の一実施例と同様の
効果を発揮する。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、位置検出器からの車両
位置と目標停止位置までの距離を用いて電力変換装置へ
指示する電流指令の制御を行なうことにより、従来の速
度制御系による制御において定点停止を行なう時に停止
精度の確保が困難となる要因の、位置検出器の設置誤差
による位置信号の誤差の影響、走行抵抗のバラツキによ
る速度制御の制御精度への影響を抑えることが可能とな
り、また、切替部において切替前後の推力変動を抑える
ため、乗り心地を損なうことなく停止精度を向上させる
効果がある。
位置と目標停止位置までの距離を用いて電力変換装置へ
指示する電流指令の制御を行なうことにより、従来の速
度制御系による制御において定点停止を行なう時に停止
精度の確保が困難となる要因の、位置検出器の設置誤差
による位置信号の誤差の影響、走行抵抗のバラツキによ
る速度制御の制御精度への影響を抑えることが可能とな
り、また、切替部において切替前後の推力変動を抑える
ため、乗り心地を損なうことなく停止精度を向上させる
効果がある。
【図1】本発明の一実施例を示す制御ブロック図
【図2】本発明の位置制御系の制御ブロックのモデル図
【図3】本発明の一実施例による切替部の詳細構成を示
す図
す図
【図4】本発明の他の実施例を示す制御ブロック図
【図5】本発明の他の実施例による切替部の詳細構成を
示す図
示す図
【図6】従来の速度制御系による制御ブロック図
【符号の説明】 1 走行パターン発生部 2 速度制御部 3 速度演算部 4 電力変換装置 5 車両 6 電機子コイル 7 位置検出器 8 目標停止位置設定部 9 位置制御部 10 切替部 11 切替判断部 12 比較器 A 走行パターンデータ B 速度指令 C 電流指令 D 位置信号 E 車両速度 F 目標停止位置データ G 目標停止位置 H 位置偏差 J 実効推力 K 車両速度 L 車両位置 N 走行抵抗 SW 切替スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 茂喜 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日立 製作所水戸工場内 (72)発明者 木村 彰 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 内山 豊春 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 超電導磁気浮上式リニアシンクロナスモ
ータ駆動の鉄道において、車両位置に対応して速度指令
を出力する走行パターン発生部と、リニアモータに電流
を供給する電力変換装置に電流指令を出力する速度制御
部とを有するリニアモータの速度制御系に、目標停止位
置設定部と、目標停止位置設定部からの停止位置と位置
検出器からの車両位置により、電力変換装置に出力する
電流指令を出力する位置制御部を有する位置制御系を付
加し、速度制御部からの電流指令と位置制御部からの電
流指令を切替える切替部を設けたことを特徴とするリニ
アモータの定位置停止制御装置。 - 【請求項2】 請求項1において、位置制御系は、車両
の目標停止位置と車両位置との位置偏差をΔx、走行抵
抗をΔDとしたとき、|Δx|=|ΔD|/|Kc|に
より表し、比例ゲインKcを大きくすることを特徴とす
るリニアモータの定位置停止制御装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、切替
部は、速度制御部からの電流指令と位置制御部からの電
流指令との減算を行ない、その結果が設定値以下になっ
たことを条件に切替えることを特徴とするリニアモータ
の定位置停止制御装置。 - 【請求項4】 請求項1または請求項2において、切替
部は、速度制御部からの電流指令と位置制御部からの電
流指令との減算を行ない、その結果の符号が変化したこ
とを条件に切替えることを特徴とするリニアモータの定
位置停止制御装置。 - 【請求項5】 請求項1または請求項2において、位置
制御部は、車両が予め設定された位置に到達したとき、
または、車両の速度が予め設定された速度以下になった
とき、位置制御部から出力する電流指令値の初期値とし
て速度制御部の電流指令値を設定し、切替部は、前記初
期値設定前は速度制御部からの電流指令値を出力し、前
記初期値設定後は速度制御部からの電流指令値と位置制
御部からの電流指令値とを比較し、値の低い方の電流指
令値を出力することを特徴とするリニアモータの定位置
停止制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6017774A JPH07212920A (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | リニアモータの定位置停止制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6017774A JPH07212920A (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | リニアモータの定位置停止制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07212920A true JPH07212920A (ja) | 1995-08-11 |
Family
ID=11953070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6017774A Pending JPH07212920A (ja) | 1994-01-19 | 1994-01-19 | リニアモータの定位置停止制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07212920A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102231614A (zh) * | 2011-07-08 | 2011-11-02 | 电子科技大学 | 复合在轨充磁功能的高温超导磁悬浮直线推进系统 |
-
1994
- 1994-01-19 JP JP6017774A patent/JPH07212920A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102231614A (zh) * | 2011-07-08 | 2011-11-02 | 电子科技大学 | 复合在轨充磁功能的高温超导磁悬浮直线推进系统 |
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