JP2011205738A - 自動列車運転装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気ブレーキと空気ブレーキとの配分に応じて複雑な調整を必要とせず、且つ外乱にも強い自動列車運転装置を提供する。
【解決手段】列車の速度を検出する速度検出部31と、列車の走行位置を演算する位置演算部32と、列車の目標速度を規定する速度パターン生成部33と、速度パターンと列車速度に基づきノッチ指令ntを生成するノッチ制御部34と、ノッチ指令ntに基づき列車速度を減少させる電気ブレーキ及び空気ブレーキからなるブレーキ装置35と、ブレーキ装置35が発生する減速力を推定する減速力推定部(ブレーキモデル)37a及び列車の減速度を演算する減速度演算部(車体逆モデル)37bを有しており、これら減速力及び減速度に基づき外乱τd^を推定する外乱推定器37とを備え、減速力推定部は、電気ブレーキと空気ブレーキの動作状態に応じてブレーキ装置35のパラメータを調整する。
【選択図】図1
【解決手段】列車の速度を検出する速度検出部31と、列車の走行位置を演算する位置演算部32と、列車の目標速度を規定する速度パターン生成部33と、速度パターンと列車速度に基づきノッチ指令ntを生成するノッチ制御部34と、ノッチ指令ntに基づき列車速度を減少させる電気ブレーキ及び空気ブレーキからなるブレーキ装置35と、ブレーキ装置35が発生する減速力を推定する減速力推定部(ブレーキモデル)37a及び列車の減速度を演算する減速度演算部(車体逆モデル)37bを有しており、これら減速力及び減速度に基づき外乱τd^を推定する外乱推定器37とを備え、減速力推定部は、電気ブレーキと空気ブレーキの動作状態に応じてブレーキ装置35のパラメータを調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、鉄道車両の自動列車運転装置に関するものであり、特に定位置停止制御を行う自動列車運転装置に関する。
既存の自動列車運転装置の構成の一例を、図4を用いて説明する。
図4に示す自動列車運転装置において、速度演算部11では、列車の車軸に取り付けられた回転センサの出力(速度信号;即ち、回転数信号)を検出し、予め設定した車輪径を用いて列車速度に換算する。走行距離演算部12では、この列車速度を積分することにより走行距離を演算する。
図4に示す自動列車運転装置において、速度演算部11では、列車の車軸に取り付けられた回転センサの出力(速度信号;即ち、回転数信号)を検出し、予め設定した車輪径を用いて列車速度に換算する。走行距離演算部12では、この列車速度を積分することにより走行距離を演算する。
ここで、列車速度は車輪の回転から演算しているため、設定した車輪径の誤差、車輪の空転や滑走の影響により誤差を生じ、走行距離に演算誤差が発生する。この演算誤差を補正するため地上子を利用する。地上子は軌道上の予め定めた位置に設置されており、列車に搭載された車上子と近接することにより通信が可能となる。地上子と車上子が近接すると、地上子送受信部13から地上子に記録されている位置情報等が地上子情報として列車に送られる。この地上子情報を用いて列車が地上子を通過したことを検知し、走行距離演算部12で演算した走行距離について地上子の位置に一致するように補正がされる。
パターン演算部14では、補正した位置情報に基づき、停止目標位置までの残距離に応じた速度パターンを生成する。ノッチ演算部15では、パターン演算部14で生成された速度パターンと速度演算部11で演算された列車速度とを比較し、例えば比例制御により列車速度が速度パターンに追従するようにノッチ指令を演算する。ノッチ指令は駆動装置16に送られ、列車を加速または減速させる。このように、自動列車運転装置においては、列車位置に基づいた速度パターンを生成し、この速度パターンに列車速度が追従するよう制御することにより、列車の速度や位置を制御するのが一般的である。
また、自動列車運転装置に類するものとして、駅の所定位置に停止させる機能のみを自動化し、駅出発や駅間走行については従来通り運転士が操作するものもある。駅の所定位置に停止させる機能は、定位置停止制御と呼ばれる。定位置停止制御の動作の一例が図5に示されている。定位置停止制御では、地上子により補正された残距離に基づいて速度パターンを生成し、列車速度が速度パターンに一致するよう、ブレーキノッチを出力する。このとき、所定位置への停止精度や乗り心地に着目して設計や調整が行われる。所定位置へ精度よく停止するには、例えば比例制御の場合であれば比例ゲインを高くしたり、比例積分制御とするなどして、速度パターンへの追従性を高めることが考えられるが、ゲインが高い制御系は不安定になりやすく、停止精度や乗り心地がかえって悪化する場合がある。
停止位置である定位置までの残距離が十分存在し、列車速度が十分高い場合には、閉ループ制御、即ち、検出した列車速度をフィードバックし、パターン演算を介してノッチ指令を演算する制御が行われる。図5に示す例では、残距離の長短に応じてそれぞれ別の速度パターンが生成される。速度パターンが重なる距離では、速度の連続性等を優先して選択される。また、列車速度がある一定値よりも低くなった場合には、閉ループ制御から開ループ制御に移行する。
また、ブレーキノッチの分解能が低い場合には、所望の速度パターンと、選択したブレーキノッチにより発生する列車の減速度が一致せず、速度パターンへの追従に適したノッチを選択できない場合がある。このような場合には、列車の平均的な減速度が速度パターンと一致するよう、ノッチ切り替えが多発することになる。この結果、停止精度や乗り心地が悪化する。
このような問題を解決するため、ファジィ制御等を用いた制御手法が提案されており、例えば特許文献1に開示されている。この制御手法では、ブレーキノッチの各種特性を保持したブレーキ特性データ保持部を有しており、そのブレーキ特性データを基に停止位置誤差を予測してブレーキ制御指令を出し、ノッチを切り換えている。この停止位置誤差の予測では、ブレーキの表面状態や乗車率等による変動を考慮しており、外乱推定が行われていると、考えられる。このような方式では、不必要なノッチ切替を抑制することにより、良好な停止精度や乗り心地が得られる一方、制御則の調整が複雑であり、熟練者の経験や時間が必要となるという課題がある。
また、ノッチ切換を少なくして停止精度を確保する定位置停止自動制御装置が特許文献2に開示されている。この定位置停止自動制御装置によれば、電気車のブレーキノッチの減速度、ノッチ切換の無駄時間、応答遅れ時間等のブレーキ特性データを保持しており、ブレーキ制御計画に従って減速した場合の各時点又は各位置での予測速度を、前回の時間ステップの速度と計画時の減速度、ノッチ切換の無駄時間、応答遅れ時間に基づいて逐次計算して、減速度変動の外乱に対するロバスト性を向上させている。
列車の速度を減速させるブレーキとしては、通常、回生ブレーキと空気作動式の機械ブレーキとが設けられるが、両ブレーキはそれぞれ特性が異なる。そこで、外乱推定モデルの制御の中で、両ブレーキの負担配分を如何にするかの点で解決すべき課題がある。
本発明の主な目的は、電気ブレーキと空気ブレーキとの配分に応じて複雑な調整を必要とせず、且つ外乱にも強い自動列車運転装置を提供することにある。
本発明の主な目的は、電気ブレーキと空気ブレーキとの配分に応じて複雑な調整を必要とせず、且つ外乱にも強い自動列車運転装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明による自動列車運転装置は、列車の速度を検出する速度検出部と、前記列車の走行位置を演算する位置演算部と、前記列車の目標速度を規定する速度パターン生成部と、前記速度パターンと前記列車速度に基づきノッチ指令を生成するノッチ制御部と、前記ノッチ指令に基づき前記列車速度を減少させる電気ブレーキ及び空気ブレーキからなるブレーキ装置と、前記ブレーキ装置が発生する減速力を推定する減速力推定部及び前記列車の減速度を演算する減速度演算部を有しており前記減速力及び前記減速度に基づき外乱を推定する外乱推定部とを備え、前記減速力推定部は、前記電気ブレーキと前記空気ブレーキの動作状態に応じてパラメータを調整すること、を特徴としている。
この自動列車運転装置において、列車を減速させるブレーキのモデルを備え、電気ブレーキと空気ブレーキの負担割合に相当する量を算出し、これを用いて外乱推定モデルのパラメータを最適な値に調節することができる。
この発明による自動列車運転装置によれば、ブレーキ装置が発生する減速力を推定する減速力推定部及び列車の減速度を演算する減速度演算部を有しており、減速力及び減速度に基づき外乱を推定する外乱推定部を備えており、減速力推定部は、電気ブレーキと空気ブレーキの動作状態に応じてパラメータを調整しているので、両ブレーキの負担配分に応じて複雑な調整を必要とせず、且つパラメータ調整に基づいて、外乱が作用しても列車の停止位置を正確に制御できる等の外乱に強い自動列車運転装置を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明による自動列車運転装置の実施例を説明する。先ず、本発明を適用した自動列車運転装置の第一の実施例について図1を用いて説明する。
図1は自動列車運転装置の一実施例を示す制御ブロック図であり、図1の上半分は、図4に示す制御ブロック図と同等である。即ち、速度演算部31では、列車の車軸に取り付けられた回転センサの出力を検出し、車輪径を用いて列車速度を算出する。位置演算部32では、算出した列車速度を積分することにより列車位置を演算する。また、図示していないが、従来構成と同様、駅間の予め定められた複数の位置には地上子が敷設されている。列車が地上子を通過すると、電文と呼ばれる情報が地上子から列車に伝送される。電文には地上子の敷設位置等の情報が含まれており、これを検出することにより、上記の積分演算で求められた列車位置についての演算誤差が補正される。
速度パターン生成部33では、停止目標位置Xt* と列車の現在位置Xtとの差である残距離Ptに基づいて速度パターンVt* を生成する。速度パターンは定位置停止制御を適用する停止駅毎に独立に設けられ、各駅の停止目標位置でゼロとなるよう設定されている。ノッチ制御器34では、速度パターン生成部33で生成された速度パターンと速度演算部31で算出された列車速度とを比較し、その速度差に基づいて、例えば比例制御によりノッチ指令ntを生成する。速度パターン生成部33とノッチ切替器の詳細については後述する。
また、図示していないが、定位置停止制御による減速を開始する際には、ジャークを低減するため、最初に弱めのブレーキノッチを出力し、その後、本来のブレーキノッチまで徐々に増加させる。ただし、回生ブレーキや空気ブレーキにおいて、ノッチ指令に対応するブレーキ力へ徐々に上げていくジャーク制御が行われる場合には、減速開始時から強めのノッチ指令を出力しても良い。
ノッチ指令ntは,制御伝送を介してブレーキ装置35に送られ、車体36に作用して、列車を減速させる。ブレーキ装置35は、インバータを用いた回生ブレーキと、機械式の空気ブレーキとから構成されており、ノッチ指令ntに対応したブレーキ力が列車に働くよう、適切に配分される。ブレーキ制御については後述する。
列車が減速し、1km/h〜4km/h程度の速度になると、一般的に列車速度の検出に用いられる速度発電機の検出下限となる。これを停止検知レベルと呼ぶ。列車速度が停止検知レベル以下となると、検出速度に基づくフィードバック制御が行えなくなるため、開ループ制御に移行する(図5参照)。開ループ制御期間では、まずブレーキノッチ指令を弱めに切り替え、停止直前のショックを緩和する。次に、列車が十分に減速したと推定される時点において、ブレーキノッチ指令を強めに切り替え、列車がまだ動いていた場合には完全に停止させるとともに、列車の停止状態を保持する。
停止目標位置にも地上子が敷設されている。この地上子の情報を受信することにより、所定の位置に停止したことを検知する。また、ホームドアがある場合には、列車から地上子を介して、ホームドアを開放する指令を伝送する。
駅出発時には、力行ノッチを投入することにより、列車の停止状態を保持していたブレーキは緩解し、運転士の操作による通常走行に移る。
列車速度が速度パターンに十分に追従すれば、停止精度や乗り心地を損なうことなく所定の位置に停止することができるが、実際の列車では様々な外乱の影響により速度誤差が発生し、停止精度や乗り心地を悪化させる。そこで外乱推定器37を用いて外乱τd^を推定し、ノッチ指令を補正する。外乱推定器37は、ブレーキ装置のモデル(ブレーキモデル)37aや車体の逆モデル37bを用いて、列車の減速度の変動要因となる外乱を推定する。推定した外乱は、フィルタ37cでフィルタ処理(ノイズの除去)された後、推定外乱τd^としてノッチ制御部34に送られる。
ここで、外乱には、勾配抵抗や走行抵抗、曲線抵抗のように、列車の位置が正確に分かれば、予め用意された路線データを用いて補償できる外乱と、ブレーキ特性や車重変動のモデル化誤差のように、列車の運転条件によって変化する外乱とに大別される。
このうちブレーキ特性については、インバータによる回生ブレーキと空気ブレーキとでは、同一のノッチ指令に対してはそれぞれ同一のブレーキ力が発生するよう設計・調整されるが、実際には特性が大幅に異なる場合がある。このことからブレーキ装置のモデルは、回生ブレーキと空気ブレーキについて独立に設定するのが望ましい。
ブレーキ制御について図2を用いて説明する。
列車には駆動用モータを搭載した電動車と、モータを搭載していない付随車から構成される。電動車はモータを利用した電気ブレーキと機械式の空気ブレーキとを備え、付随車は空気ブレーキのみを備える。電気ブレーキには、運動エネルギーを熱に変換することによりブレーキ力を発生する電気ブレーキと、電力として架線に戻す回生ブレーキ等があるが、近年では回生ブレーキが一般的に用いられる。
列車には駆動用モータを搭載した電動車と、モータを搭載していない付随車から構成される。電動車はモータを利用した電気ブレーキと機械式の空気ブレーキとを備え、付随車は空気ブレーキのみを備える。電気ブレーキには、運動エネルギーを熱に変換することによりブレーキ力を発生する電気ブレーキと、電力として架線に戻す回生ブレーキ等があるが、近年では回生ブレーキが一般的に用いられる。
回生ブレーキ力と空気ブレーキ力の配分は、列車速度等に基づき、例えば低速域では空気ブレーキのみを使用するなど、予め決められている場合もあるが、必要な減速度や架線条件等に基づき配分される場合もある。一般的には回生ブレーキが優先的に使用され、回生ブレーキ力のみでは必要な減速度が得られない場合に空気ブレーキ力が補足される。いずれの場合も、車両に働くブレーキ力が所望の値に一致するよう、回生ブレーキ力と空気ブレーキ力が配分される。これを電空協調制御と呼ぶ。
電空協調制御では、まず、ブレーキノッチ指令から、必要な減速度を達成するためのブレーキ力指令が算出される。そして、このブレーキ力指令はブレーキ制御器に送られる。ブレーキ制御器は、ブレーキ力指令を回生ブレーキ力指令としてインバータに送る。回生電力を消費する負荷(自列車に搭載された電源装置や,近くを走行する別の列車等)が不足すると架線電圧が上がり、指令通りの回生ブレーキ力を出力できない場合がある。そこでインバータは実際に出力された回生ブレーキ力を、回生フィードバックとしてブレーキ制御器に返す。回生フィードバックがブレーキ力指令に満たない場合、不足分が空気ブレーキ力として補足される。このようにして必要なブレーキ力が配分される。
外乱推定器37の動作を説明する。
まず、ブレーキモデル37aについて図3を用いて説明する。
ブレーキ力演算部51では、ノッチ指令と、全ての車両の応荷重信号とから、ノッチ指令に対応する減速度を発生するのに必要なブレーキ力を算出する。回生ブレーキ力演算部52では、回生フィードバックと、全ての電動車の応荷重信号とから、電気ブレーキ力指令を算出する。必要ブレーキ力指令から電気ブレーキ力指令を引くことにより、不足する空気ブレーキ力指令を算出する。この結果を用いて電気ブレーキと空気ブレーキの負担割合を算出することができる。
まず、ブレーキモデル37aについて図3を用いて説明する。
ブレーキ力演算部51では、ノッチ指令と、全ての車両の応荷重信号とから、ノッチ指令に対応する減速度を発生するのに必要なブレーキ力を算出する。回生ブレーキ力演算部52では、回生フィードバックと、全ての電動車の応荷重信号とから、電気ブレーキ力指令を算出する。必要ブレーキ力指令から電気ブレーキ力指令を引くことにより、不足する空気ブレーキ力指令を算出する。この結果を用いて電気ブレーキと空気ブレーキの負担割合を算出することができる。
ブレーキモデル37aは、電気ブレーキに対応したモデルと空気ブレーキに対応したモデルを有しており、それぞれむだ時間要素53a及び53b、遅れ要素54a及び54b、ゲインテーブル55a及び55bから構成される。むだ時間はブレーキ指令が出されてから実際にブレーキが生じ始めるまでの時間を言う。また、遅れとは、ブレーキが生じ始めてから指令に応じて所定のブレーキ力が生じるまでの時間を言う。
電気ブレーキ力指令を電気ブレーキのモデルに、空気ブレーキ力指令を空気ブレーキのモデルにそれぞれ入力し、電気ブレーキ力と空気ブレーキ力を算出する。算出した電気ブレーキ力と空気ブレーキ力を合算して合成ブレーキ力として出力する。
むだ時間要素53a及び53bのパラメータは、ノッチ指令が制御装置に届くまでの遅れや、制御装置からアクチュエータまでの動作遅れ等に合わせて設定する。遅れ要素54a及び54bのパラメータは、アクチュエータの応答やジャーク制御等に合わせて設定する。ゲインテーブル55a及び55bは、列車速度への依存性や、電気ブレーキと空気ブレーキの負担割合に応じた補正を行う。
回生ブレーキについては、上記の遅れやゲインテーブルによる補正の設定は必ずしも重要ではないが、空気ブレーキについては、これらの影響が大きいため。適切に設定する必要がある。モデルの各パラメータは、設計値を設定してもよいし、現車による走行時の結果を用いて補正してもよい。
車体の逆モデル37bは、車両速度と応荷重信号を用いて列車の減速力を推定する。車体の逆モデル37bは、車体36の伝達関数の逆数として与えられる。ブレーキモデル37aを通じて推定した減速力と、車両速度から車体の逆モデル37bを通じて得られた合成ブレーキ力との差を取り、これをフィルタ37cを用いて平滑化等の処理を行い、推定外乱τd^としてノッチ制御部34に送る。ノッチ制御部は、推定外乱τd^に基づいてノッチ指令を補正する。
本実施例では、編成全体で1組の外乱推定器を構成しているが、各車両または複数車両からなるグループに対応した複数の外乱推定器を構成し、これらの外乱推定器の出力を加算して推定外乱を算出することによりノッチ指令を補正してもよい。また、それぞれの外乱推定器に対応する複数のノッチ制御部を設け,各車両または複数車両からなるグループにおいて独立したノッチ指令を生成してもよい。
また、予め用意された路線データと列車位置を用いて、勾配抵抗や曲線抵抗等を算出し、推定外乱に加算することによりノッチ指令を補正してもよい。
また、予め用意された路線データと列車位置を用いて、勾配抵抗や曲線抵抗等を算出し、推定外乱に加算することによりノッチ指令を補正してもよい。
以上の構成により、外乱をより精度よく推定することが可能となり、所定の停止位置での高い停止精度や良好な乗り心地を実現できる。
11:速度演算部 12:走行距離演算部
13:地上子送受信部 14:パターン演算部
15:ノッチ演算部 16:駆動装置
31:速度検出部 32:位置演算部
33:速度パターン生成部 34:ノッチ切替器
35:ブレーキ装置 36:車体
37:外乱推定器 37a:ブレーキモデル
37b:車体逆モデル 37c:フィルタ
13:地上子送受信部 14:パターン演算部
15:ノッチ演算部 16:駆動装置
31:速度検出部 32:位置演算部
33:速度パターン生成部 34:ノッチ切替器
35:ブレーキ装置 36:車体
37:外乱推定器 37a:ブレーキモデル
37b:車体逆モデル 37c:フィルタ
Claims (6)
- 列車の速度を検出する速度検出部と、前記列車の走行位置を演算する位置演算部と、前記列車の目標速度を規定する速度パターン生成部と、前記速度パターンと前記列車速度に基づきノッチ指令を生成するノッチ制御部と、前記ノッチ指令に基づき前記列車速度を減少させる電気ブレーキ及び空気ブレーキからなるブレーキ装置と、前記ブレーキ装置が発生する減速力を推定する減速力推定部及び前記列車の減速度を演算する減速度演算部を有しており前記減速力及び前記減速度に基づき外乱を推定する外乱推定部とを備え、
前記減速力推定部は、前記電気ブレーキと前記空気ブレーキの動作状態に応じてパラメータを調整すること、
を特徴とする自動列車運転装置。 - 請求項1に記載の自動列車運転装置であって、
前記電気ブレーキ及び前記空気ブレーキの動作状態として、前記列車内の全ての前記電気ブレーキ力の合計と前記列車内の全ての前記空気ブレーキ力の合計との比率を算出し、 前記減速力推定部は、当該比率を用いて前記電気ブレーキと前記空気ブレーキとにおける前記パラメータを調整すること、
を特徴とする自動列車運転装置。 - 請求項2に記載の自動列車運転装置であって、
前記パラメータとして、前記電気ブレーキと前記空気ブレーキとにおいて、前記比率に対応するゲインと、遅延要素とを備えること、
を特徴とする自動列車運転装置。 - 請求項2又は3に記載の自動列車運転装置であって、
前記ノッチ指令に基づいて算出された必要な減速度を達成するためのブレーキ力指令が回生ブレーキ力指令として前記電気ブレーキに送られ、
前記電気ブレーキで実際に出力された回生ブレーキ力の信号としての回生フィードバックが前記空気ブレーキに送られて前記回生ブレーキ力指令に満たないときに不足分として空気ブレーキ力が補足され、
前記電気ブレーキ力の合計は前記列車内の全ての前記回生ブレーキ力の合計であり、前記空気ブレーキ力の合計は前記列車内の全ての前記不足分としての空気ブレーキ力の合計であること、
を特徴とする自動列車運転装置。 - 請求項1に記載の自動列車運転装置であって、
前記減速力推定部は、前記ノッチ制御部が生成するノッチ指令を受けて発生する減速力を推定するブレーキモデルであり、
前記減速度演算部は、前記列車の速度を受けて減速度を演算する逆車体モデルであること、
を特徴とする自動列車運転装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動列車運転装置であって、
前記減速力推定部は、前記列車を構成する車両のそれぞれについて備えられること、
を特徴とする自動列車運転装置。
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