JPH07212579A - 画像処理装置および方法 - Google Patents

画像処理装置および方法

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JPH07212579A
JPH07212579A JP6002832A JP283294A JPH07212579A JP H07212579 A JPH07212579 A JP H07212579A JP 6002832 A JP6002832 A JP 6002832A JP 283294 A JP283294 A JP 283294A JP H07212579 A JPH07212579 A JP H07212579A
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JP
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processing
area
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pixels
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Application number
JP6002832A
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English (en)
Inventor
Hidemitsu Hirano
秀光 平野
Tetsuji Kajitani
哲司 梶谷
Takushi Okumura
卓士 奥村
Tsukasa Matsushita
司 松下
Hideo Azumai
秀夫 東井
Satoshi Iwatsubo
聡 岩坪
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/367,846 priority patent/US5659402A/en
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Abstract

(57)【要約】 【構成】領域分離回路5は、処理対象の画素が文字領
域、網点領域および中間調領域のうちのいずれに属する
かを判定し、その判定結果に対応した選択信号をセレク
タ9に入力する。領域分離回路5による領域判定処理と
並行して、処理対象の画素の濃度データは、微分フィル
タ6、積分フィルタ7およびパススルー回路8において
並列的に処理される。微分フィルタ6での処理は文字領
域の画素に対して適切な処理であり、積分フィルタ7で
の処理は網点領域の画素に対して適切な処理でり、パス
スルー回路8での処理は中間調領域の画素に対して適切
な処理である。セレクタ9では、領域分離回路5におけ
る判定結果に対応した適切なデータが選択される。 【効果】領域判定処理と、微分フィルタ処理、積分フィ
ルタ処理およびパススルー処理とが並列的に実行される
ので、画像処理を高速化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ装置やイ
メージスキャナ装置などに適用され、文字画像、中間調
画像および網点画像に対して適切な処理を施して、画像
を良好に再生することができる画像処理装置および画像
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ装置のように光学的に読み
とられた画像を二値画像により表現する装置では、文字
画像のような二値的な画像と、写真のような中間調画像
とに同様な処理を施しては、画像を適切に再現すること
ができない。すなわち、文字や線画からなる文字画像に
対しては白画素と黒画素とのエッジを強調するための処
理を施すことが適切であり、中間調画像に関しては上記
のような強調処理を省くことが適切である。
【0003】ところが、ファクシミリ装置では、文字画
像と中間調画像とが混在した画像が読み取られる場合が
ある。この場合に、文字画像または中間調画像のいずれ
かにのみ対応した画像処理を施しても、良好な結果を得
ることはできない。そこで、画像を構成する画素を順に
注目画素として処理する際に、注目画素が文字領域に属
するのか中間調領域に属するのかを判定し、この判定結
果に対応した処理を注目画素に施すことによって、画像
の各部で適切な画像処理を施すことが提案されている。
【0004】注目画素が文字領域に属するのかそれとも
中間調領域に属するのかを判定するための従来技術を、
図2を参照して説明する。ファクシミ装置の画像処理回
路は、原稿読取り時の順序で個々の画素を順に注目画素
Xとして処理を実行する。注目画素Xが文字領域に属す
るのか中間調領域に属するのかを決定するに当たり、注
目画素Xを中心とした3×3画素のマトリクスの四隅に
位置する画素A,B,C,Dの値が参照される。すなわ
ち、各画素の多値濃度を各画素の符号で表すものとする
と、下記第(1) 式に示す二次微分値Sが演算される。た
だし、αは任意の定数である。
【0005】 S=α×{(X-A)+(X-D)+(X-B)+(X-C)} ‥‥ (1) この二次微分値が所定の閾値と比較され、その比較結果
に応じて、注目画素Xの領域判定が行われる。すなわ
ち、文字画像では画像の濃度が急激に変化するのに対し
て、中間調画像では画像の各部の濃度は緩やかに変化す
る。そのため、二次微分値Sの絶対値は、文字領域では
大きくなるが、中間調領域では小さくなる。したがっ
て、二次微分値Sの大小を判別すれば、文字領域と中間
調領域とが判別できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
二次微分値Sのみによって文字領域と中間調領域とが分
離されている。そのため、周辺画素の状態などが無視さ
れることになり、画像領域の判別が必ずしも適切に行わ
れるとは限らないという問題があった。さらに具体的に
説明すると、ファクシミリ装置によって読み取られる画
像には、文字画像や中間調画像の他にも、写真印刷など
に適用される網点画像も含まれている。網点画像とは、
規則配列されたドットの大きさおよび密度によって濃淡
を表現した画像である。上記の従来技術によって中間調
領域と判定される画素には、写真画像のような本来の中
間調画像を構成する画素の他にも、写真印刷などに適用
される網点画像を構成する画素も含まれている。
【0007】ファクシミリ装置では、中間調画像に対し
ては、なめらかに変化する濃度をドットの粗密によって
表現するための中間調処理が施される。しかし、この処
理を、元々ドットの粗密によって濃淡が表現されている
網点画像に対して施すと、モアレが発生する場合があ
る。したがって、網点画像を構成する画素を中間調画像
を構成する画素と区別して検出することができない上記
の従来技術では、必ずしも適切な画像処理を施すことが
できなかった。
【0008】そこで、処理対象の画素の周辺の画素の状
態をも加味して、網点画像を中間調画像から区別して抽
出することが考えられる。しかし、このように画素が属
する領域の種類を詳細に判定するには従来よりも複雑な
データ処理を要するため、画像処理の高速化が妨げられ
るおそれがある。そこで、本発明の目的は、上述の技術
的課題を解決し、画像処理の高速化を妨げることなく、
画像の種類に応じた適切な処理を施すことができる画像
処理装置を提供することである。
【0009】また、本発明の他の目的は、画像処理の高
速化を妨げることなく、画像の種類に応じた適切な処理
を施すことができる画像処理方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の発明は、濃度データをそれぞれ有す
る複数の画素からなる画像を処理するための画像処理装
置であって、処理対象の画素が文字領域、中間調領域お
よび網点領域のうちのいずれに属するかを判定する領域
判定手段と、この領域判定手段による判定処理と並行し
て上記文字領域に対応した第1の処理を処理対象の画素
の濃度データに施す第1処理手段と、上記領域判定手段
による判定処理と並行して上記中間調領域に対応した第
2の処理を処理対象の画素の濃度データに施す第2処理
手段と、上記領域判定手段による判定処理と並行して上
記網点領域に対応した第3の処理を処理対象の画素の濃
度データに施す第3処理手段と、上記領域判定手段によ
る判定結果に基づいて、上記第1処理手段、上記第2処
理手段および上記第3処理手段による処理後のデータの
うちのいずれか1つを選択して出力する選択手段とを含
むことを特徴とする画像処理装置である。
【0011】請求項2記載の発明は、画像を構成する画
素の濃度データを記憶するための記憶手段と、この記憶
手段に記憶された濃度データのうち、上記領域判定手
段、上記第1処理手段、上記第2処理手段および上記第
3処理手段における処理を並行して実行するために必要
な濃度データを保持するためのデータ保持手段とをさら
に含み、上記領域判定手段、上記第1処理手段、上記第
2処理手段および上記第3処理手段は、上記データ保持
手段から必要なデータを取得してそれぞれ処理を実行す
るものであることを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明は、上記画像処理装置
は、所定方向に沿う複数のラインで画像を走査するとき
の走査順序に従って当該画像を構成する画素を順に処理
し、上記領域判定手段、上記第1処理手段、上記第2処
理手段および上記第3処理手段における処理を並行して
実行させるためにN本のラインに属する画素のデータを
用いるものであり、上記記憶手段は、(N−1)ライン
分の濃度データを保持することができる記憶容量を有す
るものであって、処理の終了した画素のデータの記憶位
置に新たな画素の濃度データが書き込まれるものである
ことを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、上記領域判定手段
による判定結果を表すフラグをMライン分の画素に関し
て保持することができるフラグ用記憶手段と、処理対象
の近傍のM本のラインに属する画素についての上記フラ
グに基づいて、上記選択手段を制御する選択制御手段と
をさらに含むことを特徴とする。請求項5記載の発明
は、上記フラグ用記憶手段は、(M−1)ライン分の上
記フラグを保持することができる記憶容量を有するもの
であって、上記選択制御手段における処理のために読み
出されたフラグの記憶位置に新たに生成されたフラグが
書き込まれるものであることを特徴とする。
【0014】請求項6記載の発明は、濃度データをそれ
ぞれ有する複数の画素からなる画像を処理するための画
像処理方法であって、処理対象の画素が文字領域、中間
調領域および網点領域のうちのいずれに属するかを判定
する領域判定処理を行うこと、この領域判定処理と並行
して上記文字領域に対応した第1の処理を処理対象の画
素の濃度データに施すこと、上記領域判定処理と並行し
て上記中間調領域に対応した第2の処理を処理対象の画
素の濃度データに施すこと、上記領域判定処理と並行し
て上記網点領域に対応した第3の処理を処理対象の画素
の濃度データに施すこと、ならびに上記領域処理の結果
に基づいて、上記第1の処理、上記第2の処理および上
記第3の処理が施されたデータのうちのいずれか1つを
選択することとを含むことを特徴とする画像処理方法で
ある。
【0015】
【作用】請求項1または請求項6記載の発明によれば、
処理対象の画素が文字領域、中間調領域および網点領域
のいずれに属するかの領域判定処理と、処理対象の画素
の濃度データに対する第1の処理、第2の処理および第
3の処理が並列的に実行される。そして、領域判定処理
結果に基づいて、第1の処理、第2の処理または第3の
処理が施されたデータが選択されて出力される。これに
より、処理対象の画素が属する領域の種類に応じた適切
な処理を極めて高速に行うことができる。
【0016】請求項2記載の発明によれば、領域判定手
段、第1処理手段、第2処理手段および第3処理手段に
おける処理は、記憶手段から読み込まれてデータ保持手
段に保持されている濃度データに基づいて実行される。
したがって、処理に必要なデータはデータ保持手段に保
持されていればよく、記憶手段に記憶されている必要は
必ずしもない。そのため、処理のために記憶手段からデ
ータ保持手段への読出しが完了したデータはもはや記憶
手段に記憶しておく必要がなくなるから、この読出しが
完了したデータの記憶位置に新たなデータを書き込むこ
とができる。これにより、記憶手段に必要とされる記憶
容量を低減できる。
【0017】請求項3記載の発明によれば、領域判定手
段、第1処理手段、第2処理手段および第3処理手段で
の処理を並行に実行するためにN本のラインに属する画
素のデータが必要とされる場合であっても、(N−1)
ライン分の濃度データを記憶できる記憶容量を有する記
憶手段を用意すれば足りる。請求項4記載の発明によれ
ば、領域判定処理結果を表すフラグがフラグ用記憶手段
に記憶され、処理対象の画素の周辺の画素のフラグを参
照することによって選択手段が制御される。これによ
り、周辺の画素の状態を加味して、処理対象の画素に対
して適切な処理を施すことができる。
【0018】請求項5記載の発明によれば、フラグの読
出が終了した記憶位置に新たに生成されたフラグを書き
込むようにしているので、(M−1)ライン分のフラグ
用記憶手段を用いて実質的にMライン分のフラグを記憶
できる。これにより、フラグ用記憶手段の記憶容量を少
なくすることができる。
【0019】
【実施例】以下では、本発明の実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施例が適用
されるファクシミリ装置の画像処理に関連する部分の電
気的構成を示すブロック図である。ファクシミリ装置に
セットされた原稿は、スキャナ1で読み取られる。スキ
ャナ1にはCCDイメージセンサやCISイメージセン
サ等の画像読取のためのイメージセンサが含まれてい
る。イメージセンサは2次元データを読み取るエリアイ
メージセンサであってもよく、ラインデータを読み取る
リニアイメージセンサであってもよい。通常は、装置を
廉価に構成するために、ラインイメージセンサが使用さ
れる。
【0020】スキャナ1で読み取られた原稿のイメージ
データは、入力インターフェース部2へ与えられ、この
インターフェース部2で信号のサンプルホールド処理等
が行われる。入力インターフェース部2は本実施例では
アナログ回路で構成されており、上記処理はアナログ的
に行われる。入力インターフェース部2で処理されたイ
メージデータは、AGC回路3へ与えられて、信号(イ
メージデータ)のレベルを所望のレンジに納めるための
ゲインコントロールが行われる。
【0021】次いで、ゲインコントロールされたイメー
ジデータは、シェーディング補正回路4へ与えられ、シ
ェーディング歪みが軽減または除去される。シェーディ
ング歪みとは、スキャナ1で原稿を読み取る際の読取用
光源の照明むらなどに起因する画素間濃度むらである。
シェーディング歪みが軽減または除去されたイメージデ
ータは、次に、領域分離回路5へ与えられる。領域分離
回路5では、入力されるイメージデータが文字を読み取
ったイメージデータ(文字データ)であるか、写真等の
中間調画像を読み取ったイメージデータ(中間調デー
タ)であるか、または、印刷写真、たとえば新聞紙や雑
誌等の写真画像を読み取った網点のイメージデータ(網
点データ)であるのかの判別がされる。
【0022】もし、入力されるイメージデータに、文字
データ、中間調データおよび網点データが混在している
場合には、各データの領域分離が行われる。このように
データの種類により領域分離を行うのは、その後の処理
において、データの種類に合った適切な処理を行うため
である。領域分離回路5の出力側には、文字データ、網
点データおよび中間調データにそれぞれ対応した処理を
施すための微分フィルタ6、積分フィルタ7およびパス
スルー回路(何の処理も施さずに信号を通過させるだけ
の回路)8が並列に接続されている。微分フィルタ6は
文字データに対して適切な処理を施すためのものであ
り、黒画素と白画素との境界を鮮明にして輪郭を強調す
る働きを有する。積分フィルタ7は網点データに対して
適切な処理を施すためのものであり、データを平滑化す
る働きを有する。パススルー回路8は、中間調データに
対応するものであり、処理をしないという処理を施す。
【0023】これらのデータはセレクタ回路9へ与えら
れる。セレクタ回路9には、領域分離回路5から選択信
号が入力されている。この選択信号に応答して、セレク
タ回路9は、微分フィルタ6、積分フィルタ7およびパ
ススルー回路8からのデータのうちのいずれか1つのデ
ータを選択して出力する。領域分離回路5は、処理対象
の画素がいずれの領域に属するのかに応じて、微分フィ
ルタ6、積分フィルタ7およびパススルー回路8のうち
の適切な回路の出力を選択させるための選択信号をセレ
クタ回路9に与える。
【0024】セレクタ回路9までの処理を経たイメージ
データは、γ補正回路10へ与えられ、人間の目の特性
に合わせるようにデータの感度特性が補正される。さら
に、誤差拡散回路11へ与えられて良好な中間調表現の
ための処理が施される。誤差拡散回路11で実行される
処理は、画像の濃淡をドットの粗密によって表現するた
めの疑似中間調処理であり、この誤差拡散回路11にお
いて多値濃度データが二値化されることになる。シェー
ディング補正後の網点データに対してこの疑似中間調処
理を施すと、上述のようにモアレが発生するおそれがが
あるが、本実施例では、積分フィルタ7によって平滑化
された網点データが誤差拡散回路11に与えられるの
で、モアレが発生することがない。すなわち、積分フィ
ルタ7で処理することによって、網点データを中間調デ
ータと同様に扱うことができる。
【0025】また、文字データについては微分フィルタ
6における処理を受けているため、誤差拡散回路11に
よる処理の後に得られる二値データは、文字画像をも良
好に表現したものとなる。以上の処理を経たデータはD
MA(Direct Memory Access)回路14へ与えられて、
図示しない送信回路または印字回路へ出力される。
【0026】この実施例は、上述した構成のうちの、領
域分離回路5、微分フィルタ6、積分フィルタ7、パス
スルー回路8およびセレクタ9などでの処理および構成
に関するものである。図2は領域分離回路5における処
理を説明するための図である。スキャナ1で読み取られ
たイメージデータは、読取り順に従って画素ごとに処理
される。個々の画素を注目画素Xとして処理する際に、
この注目画素Xを中心とする3×3画素のマトリクスの
四隅の画素A,B,C,Dのデータ(シェーディング補
正後の多値濃度データ)が用いられる。すなわち、各画
素のデータをその符号で表すものとすると、下記第(2)
式に示す二次微分値Sが算出され、さらに、下記第(3)
式に示す二次微分値S(X)の2乗値SS(X)が算出
される。
【0027】 S(X)=α×{(X-A)+(X-D)+(X-B)+(X-C) } ‥‥ (2) SS(X)=S(X)×S(X) ‥‥ (3) また、注目画素Xを中心としてスキャナ1による原稿読
取時の主走査方向に整列した5画素X−2,X−1,
X,X+1,X+2に関してそれぞれ演算された二次微
分値の2乗値の和ΣSS(X)が、下記第(4) 式に従っ
て演算される。
【0028】 ΣSS(X) =SS(X-2)+SS(X-1)+SS(X)+SS(X+1)+SS(X+2) ‥‥ (4) 本実施例では、上述の2乗値SS(X)および2乗値の
和ΣSS(X)を主要な判定値として用い、注目画素X
が文字領域、中間調領域および網点領域のいずれに属す
るかが判定される。図3は領域分離回路5における処理
を説明するためのフローチャートである。まず、上記の
2乗値SS(X)および2乗値の和ΣSS(X)が演算
される(ステップn1)。そして、下記第(5) 式の判定
式によって、中間調領域が抽出される(ステップn
2)。
【0029】 ΣSS(X)<a ‥‥ (5) すなわち、上記第(5) 式が成立すれば、注目画素Xは中
間調領域に属する画素であるものと判定される(ステッ
プn2)。なお、上記第(5) 式において、aは中間調領
域を抽出するための一定の閾値である。写真のような中
間調画像では、近接する画素間の濃度差が小さいから、
SS値が小さくなる。そのため、注目画素Xが中間調領
域に属していれば、近傍の5画素分のSS値も小さいか
ら、結局、ΣSS(X)が小さな値をとるはずである。
そのため、上記第(5) 式を用いた判定によって、注目画
素Xが中間調領域に属する画素か否かを判定することが
できる。閾値aを大きくするほど中間調領域に属すると
判定される画素数が増加する。
【0030】上記第(5) 式が成立しなければ、さらに、
下記第(6) 式の判定式によって、第1の網点領域判定が
行われる(ステップn3)。ただし、bは網点領域を抽
出するための一定の閾値であり、b>aである。bを大
きくするほど、網点領域に属すると判定される画素数は
減少する。 ΣSS(X)>b ‥‥ (6) 上記第(6) 式が成立する場合には、注目画素Xが網点領
域に属するものとの一応の判定が行われる。この判定
は、暫定的なものであり、後述するステップn7の処理
を経たうえで、この注目画素Xが網点領域の画素かどう
かが再判定される。
【0031】網点画像にはライン数が65ラインないし
200ラインのものがある。ライン数とは、網点が整列
する直線の1インチ当たりの本数である。したがって、
ライン数が大きいほど網点の密度が高く、濃度が高いこ
とになる。網点画像は点で構成されているから、微視的
に見れば、濃度は急激に変化している。そのため、注目
画素Xが網点領域の画素であるなら、ΣSS(X)に含
まれる5画素分のSS値の中には大きな値が含まれるこ
とになる。したがって、注目画素Xに関するΣSS
(X)は大きな値をとることになり、上記第(6) 式に従
う判定によって、注目画素Xが網点領域に属するか否か
を判定できる。
【0032】なお、たとえば、スキャナ1の分解能が1
6ドット/mm であるときには、連続する5画素分のSS
値を用いて判定を行っているため、ライン数が85ライ
ンないし200ラインの範囲の網点画像に属する画素を
区別して抽出できる。具体的に説明すると、スキャナ1
のドット間隔は0.0625(1/16)mmであり、85ライン/
インチの網点画像の網点の間隔は0.300(=25.4/85)mmで
あり、200ライン/インチの網点画像の網点の間隔は
0.127(=25.4/200)mmである。したがって、85ライン
/インチの網点画像の網点の間にスキャナ1のドットは
4個存在することができ(∵0.300/0.0625=4.8 )、2
00ライン/インチの網点画像の網点の間にスキャナ1
のドットは2個(∵0.127/0.0625=2.03)存在すること
ができる。そのため、連続する5画素分の中には網点に
対応した画素が少なくとも1つ存在することになる。し
たがって、5画素分のSS値に基づいて判定を行うこと
で、ライン数が85ライン〜200ラインの範囲の網点
画像に属する画素を抽出できる。
【0033】なお、ライン数が65ラインないし85ラ
インの範囲の網点画像の画素は、本実施例では文字領域
の画素と判定され、微分フィルタ6による処理を受け
る。これは、網点の密集度が低い網点画像を網点領域と
して判定しようとすると、文字画像を構成する画素も誤
って網点領域の画素と判定されるおそれがあるうえ、6
5〜85ライン/インチの網点画像に対して微分フィル
タ処理を施してもモアレが発生することがないことが実
験により確かめられたからである。
【0034】上記第(6) 式が成立しない場合には、下記
第(7) 式の条件が満たされるか否かを調べることによっ
て第1の文字領域判定が行われる(ステップn4)。た
だし、cは文字領域を判定するための一定の閾値であ
る。閾値cを大きく設定するほど、文字領域に属すると
判定される画素数が少なくなる。 SS(X-2)>c かつSS(X-1)>c かつSS(X)>c かつSS(X+1)>c かつSS(X+2)>c ‥‥ (7) 文字や線画を含む文字画像は、近接する画素間の濃度差
が激しい。そのため、SS値も大きくなる。また、文字
や線は、点の連続によって形成されているから、大きな
SS値が連続することになる。よって、主走査方向に連
続する5画素すべてのSS値が大きな値であるときに、
注目画素Xが文字領域に属する画素であるものと判定す
ることとしている。
【0035】上記第(7) 式の条件が満たされない場合に
は、さらに、下記第(8) 式が成立するか否かを調べるこ
とによって、第2の網点領域判定が実行される(ステッ
プn5)。ただし、下記第(8) 式において、dは網点領
域を抽出するための一定の閾値であり、上記の第1の網
点領域判定における閾値bよりも小さな値である。すな
わち、b>d>aが成立する。この閾値dを大きくする
ほど、網点領域に属すると判定される画素数は少なくな
る。
【0036】 ΣSS(X)>d ‥‥ (8) 上記第(8) 式が成立すれば、当該注目画素Xは、網点領
域に属するものと暫定的に判定される。この第2の網点
領域判定の原理は、上記の第1の網点領域判定の場合と
同様である。ただし、網点領域のライン数が多い場合に
は、網点の密集度が高くなり、スキャナ1に適用される
センサのMTF(Modulation Transfer Function)との関
係で、画素間の濃度データの差がやや小さくなる。その
ため、ΣSS値も小さくなり、上記の第1の網点領域判
定では、ライン数の多い網点領域の画素を抽出できない
おそれがある。そこで、第1の網点領域判定における閾
値bよりも小さな閾値dを用いることによって、ライン
数の多い網点領域の画素を確実に抽出できるようにして
いる。
【0037】上記第(8) 式が成立しなければ、次に、下
記第(9) 式が成立するかどうかを調べることによって、
第2の文字領域判定が実行される(ステップn6)。た
だし、eは文字領域判定のための一定の閾値である。こ
の閾値eは、c≧eとなるように定められることが好ま
しい。閾値eを大きくするほど、文字領域と判定される
画素数が多くなる。
【0038】 SS(X)>e ‥‥ (9) この第(9) 式が成立すれば、注目画素Xは文字領域に属
する画素であるものと判定される。上述のステップn4
における第1の文字領域判定では、連続した文字領域画
素(線などを構成する画素)は抽出できるが、点などの
孤立した文字領域画素を抽出することができない。そこ
で、網点領域の画素と判定されなかった画素のうちで、
SS値が大きな値を有する画素を、文字領域に属するも
のと判定することとしている。
【0039】ステップn3またはステップn5における
第1または第2の網点領域判定によって、注目画素Xが
網点領域の画素であるものと暫定的に判定されたときに
は、ステップn7における再判定が実行される。すなわ
ち、注目画素Xを中心として主走査方向に沿って連続す
る9画素のすべてが、第1または第2の網点領域判定に
おいて網点領域に属するものと暫定的に判定されている
画素であるかどうかが調べられる。この条件が満たされ
れば、注目画素Xは、網点領域の画素として確定され
る。さもなければ、網点領域の画素であるものとは判定
されない。
【0040】ステップn6において上記第(9) 式が満た
されなかったとき、およびステップn7において網点領
域の画素であると判定されなかったときには、さらに、
ステップn8における処理を受ける。すなわち、注目画
素Xを中心として縦方向、横方向、右斜め方向または左
斜め方向に並んだ3画素の全部が一定の閾値fよりも大
きいかどうかが調べられる。すなわち、下記第(10)式な
いし第(13)式のいずれかの条件が満たされるかどうかが
判断される(図2参照)。なお、閾値fは、閾値eと同
程度の値とされることが好ましい。
【0041】 SS(E)>f かつSS(X)>f かつSS(H)>f ‥‥ (10) SS(X-1)>f かつSS(X)>f かつSS(X+1)>f ‥‥ (11) SS(B)>f かつSS(X)>f かつSS(C)>f ‥‥ (12) SS(A)>f かつSS(X)>f かつSS(D)>f ‥‥ (13) 上記第(10)式ないし第(13)式のうちの少なくとも1つが
満たされれば、注目画素Xは文字領域の画素であるもの
と判定される。さもなければ、注目画素は中間調領域の
画素であるものと判定されることになる。
【0042】図4は、ΣSS値に関する閾値と判定結果
との関係を概念的に表す図である。ΣSS値が閾値aよ
りも小さい画素は中間調の領域RMに分類される。ΣS
S値が閾値bよりも大きな画素は第1の網点領域判定で
網点の画素と暫定的に判定され、ΣSS値が閾値d〜b
の範囲の画素は第2の網点領域判定で網点領域画素と暫
定的に判定され、網点領域画素が9画素連続している場
合に、網点の領域RDに分類される。領域RC1は第1
の文字領域判定で文字領域に属すると判定される画素に
対応し、領域RC2は第2の文字領域判定で文字領域に
属すると判定される画素に対応している。また、領域R
C3は、図3のステップn8での処理によって文字領域
に属すると判定される画素に対応している。その他の領
域は、いずれの領域の画素とも判定されない未判定の画
素であるが、このような画素に対しては中間調領域の画
素と同様な処理(パススルー回路8による処理)が施さ
れることになる。
【0043】領域分離回路5は、文字領域に属すると判
定された画素に関しては微分フィルタ6の出力が、網点
領域に属すると判定された画素に関しては積分フィルタ
7の出力が、中間調領域に属すると判定された画素に関
してはパススルー回路8の出力がそれぞれ選択されるよ
うに選択信号を作成して、セレクタ9に与える。ただ
し、領域分離回路5は、次のまたはの条件が満たさ
れる場合には、文字領域に属すると判定された画素であ
っても、パススルー回路8の出力を選択するための選択
信号を生成する。
【0044】 注目画素Xを中心とした3×3画素の
マトリクス内に、網点領域に属するものと判定された画
素が少なくとも1つ存在するとき。すなわち、画素A,
E,B,X−1,X+1,C,H,D(図2参照)のい
ずれかが、網点領域の画素であるとき。 注目画素Xの周辺の画素X−1,X+1,C,H,
Dの全てが中間調領域に属するものと判定されていると
き。なお、この条件の代わりに、注目画素Xの周囲の全
ての画素A,E,B,X−1,X+1,C,H,Dが中
間調領域に属するものと判定されていることを条件とし
てもよい。
【0045】このように処理することによって、網点領
域または中間調領域に属する画素に対して誤って文字領
域の画素に対応した微分フィルタ処理が施されることを
防止できる。領域分離回路5はさらに、網点領域に属す
ると判定された画素であっても、積分フィルタ処理のた
めの2×2画素のマトリクス内に処理対象の画素を含め
て2つ以上の網点領域画素が存在しない場合には、パス
スルー回路8の出力を選択するための選択信号を生成す
る。すなわち、積分フィルタ処理が禁止される。これに
より、文字画像を構成する画素が誤って網点領域画素と
判定された場合に、画像の輪郭がぼやけるなどという不
具合が防止される。
【0046】次に、微分フィルタ6、積分フィルタ7お
よびパススルー回路8における処理を説明する。微分フ
ィルタ6は、いわゆるラプラシアンフィルタである。具
体的には、微分フィルタ6は、領域分離回路5で計算さ
れるのと同様な二次微分値Sを下記第(14)式に従って求
め、下記表1に示された処理後データFOUTを作成し
てセレクタ9に入力する。
【0047】 S(X)=2×{X−(A+B+C+D)/4} =(1/2){(X-A)+(X-B)+(X-C)+(X-D)} ・・・・ (14)
【0048】
【表1】
【0049】上述のように注目画素Xが文字領域に属す
る場合には、微分フィルタ6によって輪郭が強調された
画像データが選択される。なお、表1において、SLB
は黒画素の強調処理に関する閾値であり、SWBは白画
素の強調処理に関する閾値である。積分フィルタ7にお
ける処理では、注目画素Xを含む2×2画素のマトリク
ス内の画素の多値濃度データ(シェーディング補正後の
濃度データ)が用いられる。すなわち、図2を参照する
と、画素X,X+1,DおよびHのシェーディング補正
後のデータが用いられる。このシェーディング補正後の
データを各画素の符号で表すとすると、積分フィルタ7
における処理は、下記第(15)式によって表される。すな
わち、積分フィルタ7からは、注目画素Xに対して、下
記第(15)式の値FOUT(X)が出力される。
【0050】 FOUT(X)={X+(X+1)+H+D}/4 ・・・・ (15) この処理によって、注目画素Xと隣接する画素との濃度
差が低減され、画像の平滑化が図られる。上述のよう
に、注目画素Xが網点領域に属する場合には、積分フィ
ルタ7によって平滑化されたデータが選択される。これ
により、網点画像は平滑化されて中間調画像に近づけら
れた後に、γ補正処理および誤差拡散処理を受けること
になる。
【0051】パススルー回路8における処理は、上記の
ように何もしないという処理である。中間調領域に属す
ると判定された画素に関しては、このパススルー回路8
の出力データがセレクタ9において選択される。なお、
スキャナ1の読取解像度が16ドット/mmであり、シェ
ーディング補正後のMTFが下記表2のような値である
場合には、上記の閾値a,b,c,d,e,fは、下記
表3のような値とすることが好ましい。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】なお、上記表2中のMTFの値は、MTF
測定用チャートとして、白・黒5ラインペアの矩形波チ
ャート(具体的には、画像電子写真学会ファクシミリテ
ストチャートNo.1の白・黒ラインペア)を用いて、
1ドット/mmの白・黒の隣接するラインペア部の最大濃
度差ΔAを基準に、次式に基づいて算出されている。
【0055】
【数1】
【0056】図5は、領域分離回路5に関連するハード
ウエア構成を説明するためのブロック図である。領域分
離回路5における処理では、4ライン分のデータが用い
られる。以下の説明では、シェーディング補正回路4か
ら入力されるデータが属する現ラインを「Aライン」と
呼び、Aラインの前のラインを「Bライン」と呼び、B
ラインの前のラインを「Cライン」と呼び、Cラインの
前のラインを「Dライン」と呼ぶこととする。
【0057】ファクシミリ装置に備えられたSRAM
(スタティック・ランダム・アクセス・メモリ)21内
の記憶領域には、3ライン分のデータを格納することが
できるラインデータ格納メモリLD,LCおよびLBが
確保されている。シェーディング補正回路4から順次入
力されるAラインのデータは、処理が終了したDライン
のデータの記憶位置に格納される。これにより、4ライ
ン分のデータを用いた処理を、SRAM21内に確保さ
れた3ライン分のラインバッファを用いて実行できる。
【0058】ラインデータ格納メモリLD,LCおよび
LB内のデータは、微分フィルタ6、積分フィルタ7お
よびパススルー回路8での処理を受ける。そして、Cラ
イン中のデータを注目画素とした処理を受けた後に、セ
レクタ9においていずれか1つのデータが選択される。
この選択されたデータがγ補正回路10(図1参照)に
入力される。
【0059】シェーディング補正回路4からの現ライン
のデータと、SRAM21からのBライン、Cラインお
よびDラインのデータは、領域分離回路5に入力され
る。そして、Cラインの画素を注目画素として、この注
目画素が文字領域、網点領域および中間調領域のうちの
いずれに属する画素であるかが判定される。領域分離回
路5は、領域判定用データ生成部31を備えている。こ
の領域判定用データ生成部31は、上記の二次微分値
S、二次微分値Sの2乗値SS、および近傍の5画素分
の2乗値SSの和ΣSSを算出する。この領域判定用デ
ータ生成部31には、後述するように、Aライン、Bラ
イン、Cライン、Dラインの必要なデータを保持するシ
フトレジスタが内蔵されている。領域判定用データ生成
部31に内蔵されたシフトレジスタに保持データの一部
は、微分フィルタ6および積分フィルタ7での処理のた
めに用いられる。
【0060】領域分離回路5には、さらに、領域判定用
の閾値SSA(上記第(5) 式の閾値bに対応する。)、
閾値SSAM(上記第(8) 式の閾値dに対応する。)、
閾値SSC(上記第(6) 式の閾値aに対応する。)、閾
値BEDGE(上記第(9) 式および第(10)式などの閾値
eおよびfに対応する。)、閾値BEDGEH(上記第
(7) 式の閾値cに対応する。)をそれぞれ保持する複数
のレジスタを含むレジスタ群32が設けられている。こ
のレジスタ群32内のレジスタの保持データは、図示し
ない制御回路によって設定される。各レジスタの保持デ
ータは、制御回路に接続された入力装置(図示せず)か
ら可変設定できる。入力装置には、ファクシミリ装置に
備えられたキー入力装置が用いられてもよく、ファクシ
ミリ装置に必要に応じて外付けされる入力装置が用いら
れてもよい。各レジスタの保持データを変更することに
よって、文字領域、中間調領域および網点領域にそれぞ
れ属するものと判定される画素数を変化させることがで
きるから、画質を調整することができる。
【0061】領域判定用データ生成部31で生成された
S、SSおよびΣSSの各値、ならびに領域判定用レジ
スタ群32に保持されている閾値は、第1領域判定部4
1に入力される。第1領域判定部41では、SS値およ
びΣSS値と、上記の閾値SSA,SSAM,SSC,
BEDGEおよびBEDGEHとの比較が行われる。そ
の結果として、注目画素が、文字領域、中間調領域また
は網点領域の画像であることを暫定的に表す2ビットの
フラグSSFが各画素に関して生成される。
【0062】フラグSSFの値は、たとえば、次のよう
な意義を有する。 SSF=11 ・・・・ 暫定的に網点領域の画素と判定さ
れた。 SSF=01 ・・・・ 中間調領域の画素と判定された。 SSF=10 ・・・・ 文字領域の画素と判定された。 SSF=00 ・・・・ 未判定 このフラグSSFは、第2領域判定部42に入力され
る。この第2領域判定部42は、SSFフラグを基に、
注目画素を中心として主走査方向に整列した9画素の全
てが網点領域の画素であるか否かなどを判定して、フラ
グAMCFを作成する。このフラグAMCFは、2ビッ
トのフラグであり、それぞれ次のような意義を有する。
【0063】AMCF=11 ・・・・ 網点領域の画素と
判定された。 AMCF=01 ・・・・ 中間調領域の画素と判定され
た。 AMCF=10 ・・・・ 文字領域の画素と判定された。 AMCF=00 ・・・・ 未判定 このフラグAMCFは、フィルタ処理判定部35および
第3領域判定部43に入力される。第3領域判定部43
は、フラグAMCF=00の画素についての判定を行う
ために、当該注目画素を中心として縦、横、斜めにそれ
ぞれ整列した3画素のSS値が閾値BEDGEよりも大
きいか否かを判定して(すなわち、図3のステップn8
の処理)、その判定結果に対応した1ビットのフラグB
Fを生成する。すなわち、肯定的な判定がなされれば、
文字領域の画素であることを表すためにフラグBFを
「1」とし、否定的な判定がなされれば、中間調領域の
画素であることを表すためにフラグBFを「0」とす
る。このフラグBFもまたフィルタ処理判定部35に入
力される。
【0064】フィルタ処理判定部35は、フラグAMC
FおよびBFに基づいて、注目画素が文字領域、中間調
領域および網点領域のうちのいずれに属するのかを判定
し、その判定結果に対応した3ビットの選択信号をセレ
クタ9に入力する。具体的には、各フラグとセレクタ9
で選択される回路との関係が次のようになるように選択
信号が作成される。
【0065】AMCF=11 ・・・・ 積分
フィルタ7 AMCF=01 ・・・・ パススルー回路8 AMCF=10 ・・・・ 微分フィルタ6 AMCF=00かつBF=1 ・・・・ 微分フィルタ6 AMCF=00かつBF=0 ・・・・ パススルー回路8 ただし、微分フィルタ6を選択すべき場合であっても、
注目画素を中心とした3×3画素のマトリクス内に少な
くとも1つ網点領域画素が存在するとき、および、注目
画素の周囲の画素(図2の画素X−1,C,H,Dおよ
びX+1、または周囲の8画素全部)が全て中間調領域
の画素であるときには、パススルー回路8の出力を選択
するための選択信号が生成される。
【0066】また、積分フィルタ7を選択すべき場合で
あっても、注目画素を含む2×2画素のマトリクス(図
2の画素X,X+1,HおよびDを含むマトリクス)内
に2つ以上の網点領域画素が存在しないとき(すなわ
ち、注目画素のみが網点領域画素であるとき)には、パ
ススルー回路8の出力を選択するための選択信号が生成
される。これは、網点領域画素は単独では存在すること
がないという事実に基づく。すなわち、網点領域に属す
るものと判定された画素が単独で存在しているときに
は、判定が誤っている可能性が高いため、積分フィルタ
処理を省くこととしている。
【0067】フィルタ処理判定部35は、さらに、フラ
グAMCおよびフラグBFに基づいて、最終的な判定結
果に対応したフラグAMCFを改めて作成し、この作成
したフラグAMCFをフラグ用メモリ37に書き込む。
このフラグ用メモリ37は、SRAM21の記憶領域内
に形成される。新たに作成されるフラグAMCFは次の
値を有する。
【0068】 AMCF=11のとき ・・・・ AMCF=11 AMCF=01のとき ・・・・ AMCF=01 AMCF=11のとき ・・・・ AMCF=10 AMCF=00かつBF=1のとき ・・・・ AMCF=10 AMCF=00かつBF=0のとき ・・・・ AMCF=00 図6は、領域判定用データ生成部31における処理を説
明するための図である。なお、図6および次に説明する
図7において、Aラインのデータは二重斜線を付して示
し、Bラインのデータは横線を付して示し、Cラインの
データは右上がりの斜線を付して示し、Dラインのデー
タには縦線を付して示す。
【0069】SRAM21の記憶領域に確保されている
3ライン分のラインデータ格納メモリLB,LC,LD
の記憶データは、領域判定用データ生成部31に内蔵さ
れたシフトレジスタ40に読み込まれる。シフトレジス
タ40は、Aライン、Bライン、CラインおよびDライ
ンの必要なデータを保持し、その保持データを主走査方
向と反対の方向にシフトさせることができるものであ
る。このシフトレジスタ40は、AラインおよびBライ
ンに関しては各1段の構成を有し、Cラインに関しては
9段の構成を有し、Dラインに関しては3段の構成を有
するもので、各段に1画素分のシェーディング補正後の
データを保持することができるものである。W1は二次
微分値Sを算出するためのウインドウを表し、W2は微
分フィルタ処理が行われるウインドウを表し、ウインド
ウW1およびW2の重なり部分のウインドウW3は積分
フィルタ処理が行われるウインドウを表す。
【0070】シェーディング補正回路4での処理が終了
した画素が、Aラインの11番目の画素A11であるも
のとして説明する。この場合、画素C3までの領域分離
処理が終了している。画素A11のシェーディング補正
処理後のデータは、シフトレジスタ40およびラインデ
ータ格納メモリLDに格納される。この画素A11のデ
ータの格納位置は、画素D11のデータが格納してあっ
た記憶位置である。したがって、画素D11のデータは
SRAM21内から失われるが、画素A11のデータの
書込よりも前に、画素D11のデータをシフトレジスタ
40に読み込んでおけば、不具合が生じることはない。
すなわち、画素A11のデータがシフトレジスタ40お
よびラインデータ格納メモリLDに書き込まれるよりも
前に、シフトレジスタ40には、画素D10,D11;
C3〜C10が書き込まれている。
【0071】画素A11のシェーディング補正処理後デ
ータの書込みに引き続いて、画素D12,C11,B1
0の各シェーディング補正処理後データが、SRAM2
1からシフトレジスタ40に読み込まれる。これによっ
て、シフトレジスタ40には、画素D10〜D12;C
3〜C11;B10およびA11のシェーディング補正
処理後データが保持されることになる。
【0072】一方、領域判定用データ生成部31には、
別のシフトレジスタ39が内蔵されている。このシフト
レジスタ39には、BラインおよびDラインのシェーデ
ィング補正処理後のデータの加算結果を保持するための
2段のシフトレジスタ、BラインおよびCラインのシェ
ーディング補正処理後のデータの加算結果を保持するた
めのレジスタ、AラインおよびCラインのシェーディン
グ補正処理後データの加算結果を保持するための2段の
シフトレジスタが含まれている。このシフトレジスタ3
9は、保持データを主走査方向と反対の方向に沿ってシ
フトさせることができるものである。
【0073】シフトレジスタ39には、画素A11のシ
ェーディング補正処理後データが入力される以前に、画
素B8と画素D8とのデータを加算した値、画素B9と
画素D9とのデータを加算した値、画素B9と画素C9
とのデータを加算した値、画素A9と画素C9とのデー
タを加算した値、および画素A10と画素C10とのデ
ータを加算した値が、予め演算されて保持されている。
【0074】シフトレジスタ39および40の保持デー
タに基づいて、画素B10を注目画素として、二次微分
値Sが算出される。すなわち、下記第(16)式に従って、
画素B10の二次微分値S(B10)が求められる。 S(B10) =α×{(B10-C9)+(B10-C11)+(B10-A9)+(B10-A11) } =4α×[B10−{(A9+C9)+A11+C11 }/4] ・・・・ (16) また、シフトレジスタ39および40の保持データが微
分フィルタ6および積分フィルタ8に与えられ、これら
のフィルタ内での処理が実行される。
【0075】すなわち、微分フィルタ6では画素C9を
注目画素として下記第(17)式に示す二次微分値S(C
9)が演算される。この演算においてシフトレジスタ3
9に保持された値[B8+D8]を利用することによっ
て、加算演算の回数を少なくできるから、微分フィルタ
6のハードウエア構成を簡単にできる。 S(C9)=2[C9−{(B8+D8)+B10+D10 }/4] ・・・・ (17) 演算された二次微分値S(C9)を基に上記表1に示す
処理によって、画素C9に関するフィルタ処理後のデー
タFOUT(C9)が得られる。
【0076】また、積分フィルタ7では、画素C9を注
目画素として下記第(18)式に示すフィルタ処理後のデー
タIOUT(C9)が演算される。このとき、シフトレ
ジスタ39に保持されたデータ[B9+C9]を利用す
ることによって、加算演算の回数を少なくできるから、
積分フィルタ7のハードウエア構成を簡単にできる。 IOUT(C9)={(B9+C9)+B10+C10 }/4 ・・・・ (18) シフトレジスタ39内のデータ[B9+D9]は画素C
10についての微分フィルタ処理の際に用いられ、デー
タ[A10+C10]は画素B11についての二次微分
値Sを求める際に用いられる。
【0077】画素A11に関するシェーディング補正処
理後データが入力される時刻では、領域判定処理が終了
している画素は、画素C3である。これは領域分離回路
5におけるパイプライン処理の遅延によるものである。
このような遅延のために、画素C3〜画素C9に関する
微分フィルタ処理、積分フィルタ処理およびパススルー
処理の各処理結果に対応したデータは、微分フィルタ
6、積分フィルタ7およびパススルー回路8に内蔵され
たタイミング調整のためのシフトレジスタ(図示せず)
に保持されている。そして、画素A11に関するシェー
ディング補正処理後データがシフトレジスタ40および
SRAM21に入力される時刻には、画素C3に対応し
たデータが微分フィルタ6、積分フィルタ7およびパス
スルー回路8からセレクタ9に入力される。
【0078】図7は、領域分離判定処理を説明するため
の図である。この図7は、画素B10についての二次微
分値S(B10)が入力される場合の処理を表してい
る。まず、構成の概要について説明すると、Bラインの
最近の5画素分に関するSS値を保持することができる
内蔵シフトレジスタ51、Bラインの最近の5画素分に
関するSS値と閾値BEDGEHとの比較結果を表すフ
ラグBHFを保持することができる内蔵シフトレジスタ
52、Bラインの画素B0〜B8の9画素分についての
フラグSSFを保持することができる内蔵シフトレジス
タ53、画素C3を中心とする3×3画素のマトリクス
内の画素およびBラインの画素B5〜B10についての
フラグBF(SS値と閾値BEDGEとの比較結果に対
応)を保持することができる内蔵シフトレジスタ54、
ならびに、画素C3を中心とする3×3画素のマトリク
ス内の画素のフラグAMCFを保持することができる内
蔵シフトレジスタ55が備えられている。さらに、SR
AM21の記憶領域内には、2ライン分のフラグAMC
FおよびフラグBFを保持することができる上述のフラ
グ用メモリ37が確保されている。フラグ用メモリ37
は、ラインメモリLFCおよびLFDを有している。こ
のフラグ用メモリ37は、各画素ごとにフラグAMCF
およびフラグBFに対応した3ビットのデータを保持す
るものでもよく、また、各画素ごとにフラグAMCFお
よびフラグBFを合成して作成された2ビットのデータ
を保持するものでもよい。
【0079】画素B10の二次微分値S(B10)は、
2乗処理部57に入力され、2乗値SS(B10)が算
出される。この2乗値SS(B10)は、シフトレジス
タ51にに入力されるとともに、比較器61,62にも
入力される。シフトレジスタ51に保持された画素B6
〜B10の5画素分のSS値は、加算処理部59におい
て加算され、これによって、画素B8に関する2乗値の
和ΣSS(B8)が算出される。このΣSS(B8)
は、フラグSSFを作成するためのSSF判定処理部7
0に入力される。
【0080】比較器61,62では、画素B10につい
ての二次微分値の2乗値SS(B10)と、閾値BED
GEおよびBEDGEHとがそれぞれ比較される。比較
器61における比較結果は、1ビットのフラグBFとし
てシフトレジスタ54に格納される。このフラグBF
は、2乗値SS(B10)が閾値BEDGEよりも大き
いときには「1」とされ、そうでなければ「0」とされ
る。一方、比較器62における比較結果は、1ビットの
フラグBHFとしてシフトレジスタ52に格納される。
このフラグBHFは、2乗値SS(B10)が閾値BE
DGEHよりも大きいときには「1」とされ、そうでな
ければ「0」とされる。
【0081】シフトレジスタ52に保持された5画素分
のフラグBHFと、シフトレジスタ54に保持された画
素B8に対応したフラグBFとは、SSF判定処理部7
0に与えられる。SSF判定処理部70は、入力される
ΣSS値と閾値SSA,SSAMおよびSSCとをそれ
ぞれ大小比較するための比較器63,64,65を備え
ている。SSF判定処理部70での処理は、上記の図3
の処理に従う。具体的には、次のような処理によってフ
ラグSSFを生成し、生成されたフラグSSFをシフト
レジスタ53に格納する。
【0082】 ΣSS<SSCのときには、SSF=
10(文字領域に対応)とする。この処理は、図3のス
テップn2の処理に相当する。 ΣSS>SSAのときには、SSF=11(網点領
域に対応)とする。この処理は、図3のステップn3の
第1の網点領域判定処理に相当する。 SSA≧ΣSS≧SSCであり、かつ、シフトレジ
スタ52から与えられる5画素分のフラグBHFが全て
「1(SS>BEDGEHを表す。)」のときには、S
SF=10(文字領域に対応)とする。この処理は、図
3のステップn4の処理に相当する。
【0083】 シフトレジスタ52から与えられる5
画素分のフラグBHFのうち少なくとも1つが「0」で
あり、かつ、SSA≧ΣSS>SSAMであるときに
は、SSF=11(網点領域に対応)とする。この処理
は、図3のステップn5における第2の網点領域判定処
理に相当する。 SSAM≧ΣSS≧SSCであり、かつ、シフトレ
ジスタ54から与えられる画素B8に関するフラグBF
が「1(SS≦BEDGEであることを表す。)」のと
きには、SSF=10(文字領域に対応)とする。この
処理は、図3のステップn6でYESに分岐する場合の
処理に対応する。
【0084】 SSAM≧ΣSS≧SSCであり、か
つ、シフトレジスタ54から与えられる画素B8に関す
るフラグBFが「0(SS≦BEDGEであることを表
す。)」のときには、SSF=00(未確定)とする
(図3のステップn6でNOに分岐する場合の処理に対
応)。シフトレジスタ53に保持された画素B0〜B8
の連続9画素分のフラグSSFは、AMC判定処理部7
3に入力される。このAMC判定処理部73は、画素B
4に対応したフラグAMCFを作成するものであり、シ
フトレジスタ53に保持された9画素分のフラグSSF
の全てが網点領域に対応した値「11」であるかどうか
を調べる。そして、次のような処理を実行する。
【0085】(a) 9画素のSSFが全て「11」のとき
には、AMCF=11として、画素B4を網点領域の画
素として確定させる(図3のステップn7の処理に対
応)。 (b) 9画素のSSFのなかに少なくとも1つ「11」以
外の値が含まれているときには、SSFの値に応じて次
のような処理を行う。 SSF=10(文字領域に対応)のときには、AM
CF=10として、画素B4を文字領域の画素として確
定させる。
【0086】 SSF=01(中間調領域に対応)の
ときには、AMCF=01として、画素B4を中間調領
域の画素として確定させる。 SSF=11(網点領域に対応)のときには、AM
CF=00として、画素B4に対する判定結果を未確定
にする。 SSF=00(未確定に対応)のときには、AMC
F=00として、画素B4に対する判定結果を未確定に
する。
【0087】このようにして画素B4に対して得られた
フラグAMCFは、シフトレジスタ55に入力される。
シフトレジスタ55には、フラグ用メモリ37から、画
素D2〜D4,C2〜C4およびB2,B3についての
フラグAMCFが読み出されて格納される。シフトレジ
スタ55に保持された3×3画素のマトリクス内のフラ
グAMCFに基づいて、画素C3の周囲に網点領域の画
素(AMCF=11の画素)が存在するかどうかが調べ
られる。そして、画素C3のまわりに少なくとも1つの
網点領域画素が存在し、かつ、画素C3のフラグAMC
Fが文字領域画素に対応した値「10」を有していると
きには、画素C3に関してパススルー回路8の出力が選
択されるような選択信号がセレクタ9に与えられる。
【0088】さらに、シフトレジスタ55内の3×3画
素分のフラグAMCFに基づいて、画素C3の周囲の画
素C2,C4,B2,B3,B4のすべてが中間調領域
画素(AMCF=01の画素)であるかどうかが判定さ
れる。そして、画素C2,C4,B2,B3,B4のす
べてが中間調領域画素であり、かつ、画素C3のフラグ
AMCFが文字領域画素に対応した値「10」を有して
いるときには、画素C3に関してパススルー回路8の出
力を選択するための選択信号がセレクタ9に与えられ
る。なお、上記の条件に代えて、画素C3の周囲の画素
D2〜D4,C2,C4およびB2〜B4のすべてが中
間調領域画素であることを、画素C3のフラグフラグA
MCFが「10」であるときにパススルー回路8の出力
を選択させるための条件としてもよい。
【0089】シフトレジスタ55に保持された3×3画
素のマトリクスのフラグAMCFに関して上記の条件が
満たされない場合には、画素C3のフラグAMCFに対
応した選択信号が生成される。すなわち、AMCF=1
1であれば積分フィルタ7の出力が選択され、AMCF
=10であれば微分フィルタ6の出力が選択され、AM
CF=01であればパススルー回路8の出力が選択され
る。
【0090】ただし、フラグAMCFが「00」のとき
には、シフトレジスタ54内の保持データを用いて、次
のような処理が実行される。すなわち、まず、シフトレ
ジスタ54には、フラグ用メモリ37から、画素D2〜
D4、C2〜C4のフラグAMCが読み出されて保持さ
れる。Bラインに関しては、1ビットのフラグBFが保
持されている。そして、画素C3を中心とした3×3画
素のマトリクス内において、画素C3を含む縦3画素
(D3,C3,B3)、横3画素(C2,C3,C
4)、右斜め3画素(B2,C3,D4)および左斜め
3画素(B4,C3,D2)のうちのいずれかの組の全
ての3画素が、文字領域画素に対応したフラグAMCF
またはSS>BEDGEに対応したフラグBFを有して
いるかどうかが調べられる。この条件が満たされれば、
画素C3に対応したフラグAMCFは、文字領域に相当
する値「10」とされ、微分フィルタ6の出力を選択す
るための選択信号がセレクタ9に入力される。上記の条
件が満足されないときには、画素C3に対応したフラグ
AMCFは「00」のままとなる。この場合には、中間
調領域画素の場合と同様に、パススルー回路8の出力が
選択される。この処理の後には、画素C3に対応した新
たなフラグAMCFがフラグ用メモリ37に書き込まれ
る。
【0091】一方、シフトレジスタ55において画素B
3に対応して記憶されているフラグAMCFと、シフト
レジスタ54において画素B3に対応して記憶されてい
るフラグBFとに基づいて、画素B3に対応した2ビッ
トのフラグAMCFが改めて作成され、フラグ用メモリ
37のラインデータ格納メモリLFDに格納される。具
体的には、次のようにして新たなフラグAMCFが作成
される。
【0092】 AMCF≠00のときには、シフトレ
ジスタ55に保持されたAMCFをそのまま新たなAM
CFとする。 AMCF=00かつBF=1(SS>BEDGE)
のときには、AMC=10(文字領域に対応)とする。 AMCF=00かつBF=0(SS≦BEDGE)
のときには、AMC=00とする。
【0093】なお、ラインデータ格納メモリLFDに
は、Bラインの画素のフラグAMCFのほかにDライン
の画素のフラグAMCFも格納されているため、画素B
3のフラグAMCFの書込みは、画素D3のAMCフラ
グをシフトレジスタ54および55に読み出した後に実
行する必要がある。このようにすれば、2ライン分のフ
ラグ格納用メモリ37を用いて3ラインの画素のデータ
を用いた処理を実行できる。
【0094】以上のように本実施例によれば、主走査方
向に連続する5画素分のSS値の和ΣSS値を用いてい
るため、注目画素が文字領域、中間調領域および網点領
域のうちのいずれに属するかを判定するにあたり、周辺
の画素の状況が考慮された判断が可能になる。そのた
め、注目画素がいずれの領域の画素かを正確に判定する
ことができる。これにより、各領域の画素に適切な処理
を施すことができ、とくに、網点画像の再生時にモアレ
が発生するなどという事態を確実に回避できる。
【0095】また、文字領域、中間調領域および網点領
域の抽出に当たって、SS値およびΣSS値に対応した
閾値を各領域に対して個別に設定しているので、画素の
領域判定を正確に行うことができる。さらに、判定値と
して二次微分値Sではなく、その2乗値SSおよび5画
素分のSS値の和ΣSSを用いているため、判定値が負
の値をとることがない。すなわち、二次微分値Sは正お
よび負の両方の値を採りうるため、大小の判定のために
は正および負の2種類の閾値を用意する必要があるが、
SS値およびΣSS値を判定値として用いれば、正の閾
値のみを用意すれば足りる。そのため、ハードウエア構
成を簡単にすることができる。
【0096】また、上述したハードウエア構成では、微
分・積分などのフィルタ処理と、注目画素に関する領域
判定処理とが並列的に行われている。そのため、注目画
素に関する領域判定が終了した時点では、微分フィルタ
処理、積分フィルタ処理およびパススルー処理後のデー
タが既に用意されているから、領域判定処理結果に基づ
いていずれかのデータを選択すれば、文字領域、中間調
領域および網点領域の各画素に対する適切な処理を施す
ことができる。これにより、処理を極めて高速に行うこ
とができる。
【0097】さらに、上記のハードウエア構成では、領
域分離回路5内での各画素に関する処理は、パイプライ
ン処理によって行われている。そのため、複数の画素に
関する領域判定処理を並列的に行わせることができる。
これにより、領域判定処理をが高速化されるから、画像
処理の高速化に寄与できる。また、上述のように、4ラ
イン分のシェーディング補正処理後のデータを用いた処
理をSRAM21内に確保された3ライン分のラインデ
ータ格納メモリによって実現している。さらには、3ラ
イン分のフラグAMCFを用いる処理をSRAM21内
に確保された2ライン分のフラグ用メモリ37を用いて
実現している。そのため、大きな記憶容量を要すること
なく、文字画像、中間調画像および網点画像に対する適
切な処理を行える。
【0098】次に、図8乃至図12を参照して本発明の
他の実施例を説明する。本実施例の説明では、上述の図
1乃至図5を再び参照する。以下の説明では、Cライン
の7番目の画素C7が文字領域、中間調領域および網点
領域のいずれに属するかを表すフラグAMCFを生成す
るための処理を説明する。画素C7に対して領域判定処
理を行うタイミングにおいて、Aラインの画素A15の
シェーディング補正処理後のデータが、シェーディング
補正回路4から、領域判定用データ生成部31に入力さ
れる。このとき、画素B14を中心とした3×3画素の
マトリクスを含むウインドウW22内の画素のシェーデ
ィング補正処理後のデータを用いて、画素B14に対す
る二次微分値S(B14)が下記第(19)式に基づいて算
出される。
【0099】 S(B14)=2(B14−AV)+R1+R2−1 ・・・・ (19) ただし、 AV=(A13+A15+C13+C15)/4 ・・・・ (20) である。また、R1,R2は第(20)式の左辺の除算の余
りに応じて、それぞれ下記の値とされる。
【0100】余り=0 ・・・・・・・・ R1=1,R2=1 余り=1 ・・・・・・・・ R1=0,R2=1 余り=2 ・・・・・・・・ R1=1,R2=0 余り=3 ・・・・・・・・ R1=0,R2=0 上記第(19)式に従って求められる二次微分値Sは、下記
の変形から理解されるように、上記第(2) 式の二次微分
値Sと等価である。
【0101】 S(B14)=2(B14−AV)+R1+R2−1 =(2/4){4B14-(A13+A15+C13+C15)} =(2/4){(B14-A13)+(B14-A15)+(B14-C13)+(B14-C15)} 画素A13,C13およびC15のシェーディング補正
処理後のデータは、領域判定用データ生成部31(図5
参照)の内蔵シフトレジスタ(図示せず)に、そのまま
の形式で、または、2画素分を加算した形式で保持され
ている。
【0102】一方、画素C10〜C14およびB10〜
B14を含む10画素分のウインドウW22内の各画素
の二次微分値Sを用いて、記号「*」を付した画素C1
2に関して二次微分値の2乗値SS(C12)が算出さ
れ、画素B12に関してはΣSS(B12)が算出され
る。すなわち、領域判定用データ生成部31には、ウイ
ンドウW21内の各画素に関して算出された二次微分値
Sを保持するための内蔵シフトレジスタ(図示せず)が
設けられている。
【0103】画素B12に関する二次微分値S(B1
2)の2乗値SS(B12)および連続5画素分の2乗
値の和ΣSS(B12)は、下記第(21)式および第(22)
式に従って、演算される。画素C12に関しても同様で
ある。 SS(B12)=S(B12)×S(B12) ・・・・ (21) ΣSS(B12) =SS(B10)+SS(B11)+SS(B12)+SS(B13)+SS(B14) ・・・・ (22)上記のSS値およびΣSS値を用いて、第1
領域判定部41は、次の規則に従ってフラグSSFを生
成する。
【0104】 ΣSS(B12)<SSCのときに
は、SSF=01(中間調領域に対応)とする(図3の
ステップn3に対応)。 ΣSS(B12)>SSA
のときには、SSF=11(網点領域に対応)とする
(図3のステップn2に対応)。 SSC ≦ΣSS(B12) ≦SSA かつ SS(B10)>BEDGEH かつ
SS(B11)>BEDGEH かつSS(B12)>BEDGEH かつ SS(B13)>BE
DGEH かつ SS(B14)>BEDGEH のときにはSSF=10
(文字領域に対応)とする(図3のステップn4に対
応)。
【0105】 〜以外で、ΣSS(B12)>S
SAMのときには、SSF=11とする(図3のステッ
プn5に対応)。 〜以外で、SS(B12)>BEDGEのとき
には、SSF=10とする(図3のステップn6でYE
Sに分岐した場合に対応)。 〜以外のときには、SSF=00とする(図3
のステップn6でNOに分岐した場合に対応。) 画素C12に関しても同様にして処理される。
【0106】図9は、第2領域判定部42における処理
を説明するための図であり、フラグSSを用いてフラグ
AMCFを生成するための処理を説明するための図であ
る。記号「*」を付した画素C8およびB8に関してフ
ラグAMCFが生成される。画素B8およびC8に対応
したフラグAMCFを生成するために、画素B8および
C8をそれぞれ中心として各ライン中で連続する9画素
分を含むウインドウW23内の各画素のフラグSSFが
参照される。すなわち、画素B4〜B12およびC4〜
C12のフラグSSFを保持するための内蔵シフトレジ
スタ(図示せず)が第2領域判定部42に設けられてい
る。画素B12についての領域判定処理は次のとおりで
ある。
【0107】 SSF(B4) 〜SSF(B12)の全てが「11」
のとき、フラグAMCFは、網点領域に対応した値「1
1」とされる(図3のステップn7でYESに分岐する
場合に対応)。 SSF(B8)=01のとき、フラグAMCFは、
中間調領域に対応した値「01」とされる。
【0108】 SSF(B8)=10のとき、フラグ
AMCFは、文字領域に対応した値「10」とされる。 〜以外のときには、フラグAMCFは、未判定
領域に対応した値「00」とされる(図3のステップn
7でNOに分岐する場合に対応)。図10は、閾値BE
DGEを用いてフラグAMCFを生成するために第3領
域判定部43によって行われる処理を説明するための図
である。記号「*」を付した画素C7に関してフラグA
MCFが生成される。このとき、画素C7を中心とする
3×3画素のマトリクスを含むウインドウW24内の各
画素のSS値が参照される。第3領域判定部43には、
3×3画素のSS値と閾値BEDGEとの比較結果を保
持することができるシフトレジスタ(図示せず)が内蔵
されている。
【0109】次の処理によって画素C7に関するフラグ
AMCFが生成される。この処理は、第2領域判定部4
2における処理によってAMCF=00とされた画素に
関して実行される。 SS(D6)>BEDGE かつ SS(C7)>BEDGE かつ SS
(B8)>BEDGEまたは SS(C6)>BEDGE かつ SS(C7)>BEDGE か
つ SS(C8)>BEDGEまたは SS(B6)>BEDGE かつ SS(C7)>BED
GE かつ SS(D8)>BEDGEまたは SS(D7)>BEDGE かつ SS(C
7)>BEDGE かつ SS(B7)>BEDGE のときは、AMCF=1
0(文字領域に対応)とされる(図3のステップn8で
YESに分岐する場合に対応)。
【0110】 の条件が満たされなければ、AMC
=00(未判定領域)とされる(図3のステップn8で
NOに分岐する場合に対応)。図11は、微分フィルタ
処理をするかどうかを判定するためにフィルタ処理判定
部35で実行される処理を説明するための図である。微
分フィルタ6で実行されるラプラシアンフィルタ処理
は、画素C7を中心とした3×3画素のマトリクスを含
むウインドウW25内のシェーディング補正処理後のデ
ータを用いて実行される。
【0111】このラプラシアンフィルタ処理を行うかど
うかを判定するために、ウインドウW25内の画素のフ
ラグAMCFが参照される。画素D1〜D8の8画素分
(ウインドウW26内)のフラグAMCFは、フラグ用
メモリ37から読み出されて、フィルタ処理判定部35
内の内蔵シフトレジスタ(図示せず)に保持される。こ
の内蔵シフトレジスタには、画素C1〜C8の8画素分
(ウインドウW27内)のフラグAMCFと、画素B
6,B7およびB8のフラグAMCFが保持されてい
る。これに基づいて、次のような処理が行われる。
【0112】 ウインドウW25内に少なくとも1つ
網点領域画素(AMCF=11)があるときには、ラプ
ラシアンフィルタ処理を行わない。すなわち、画素C7
に対応するフラグAMCFが「10(文字領域に対
応)」であるときに、フィルタ処理判定部35は、パス
スルー回路8の出力をセレクタ9で選択させるための選
択信号を発生する。
【0113】 画素C6,C8,B6,B7およびB
8(または、D6,D7,D8,C6,C8,B6,B
7およびB8)が全て中間調領域画素(AMCF=0
1)であるときには、フィルタ処理を行わない。すなわ
ち、の場合と同様に、画素C7に対応するフラグAM
CFが「10」であるときには、パススルー回路8の出
力を選択するための選択信号が生成される。
【0114】 ,以外のときには、画素C7に対
応するフラグAMCF=10であれば、微分フィルタ6
の出力を選択するための選択信号が生成される。すなわ
ち、ラプラシアンフィルタ処理が有効にされる。図12
は、積分フィルタ処理を行うか否かを判定するための処
理を説明するための図である。画素C7に対する積分フ
ィルタ処理は、画素C7,C8,B7およびB8を含む
2×2画素のマトリクスを含むウインドウW28内の各
画素のフラグAMCFに基づいて実行される。具体的に
は、次のように処理される。
【0115】 ウインドウW28内に判定画素C7を
含めて、2つ以上網点領域画素がある場合には、フィル
タ処理を行う。すなわち、画素C7に対応したフラグA
MCFが「11(網点領域に対応)」であれば、フィル
タ処理判定回路35は、セレクタ9において積分フィル
タ7の出力を選択させるための選択信号を生成する。 以外の場合には、フィルタ処理を行わない。すな
わち、画素C7に対応したフラグAMCFが「11」で
あるときには、パススルー回路8の出力を選択するため
の選択信号が生成される。
【0116】なお、画素C9に対する同様な処理が終了
した後には、ウインドウW27(図11参照)内の各画
素のフラグAMCFは、8画素分まとめてフラグ用メモ
リ37に格納される。以上のようにして、本実施例によ
っても上記の第1実施例の場合と同様な作用および効果
が達成される。
【0117】本発明の実施例の説明は以上のとおりであ
るが、本発明は上記の実施例に限定されるものではな
い。たとえば、上記の実施例では、ファクシミリ装置を
例にとったが、本発明はイメージスキャナ装置やディジ
タル複写機のように、光学的に画像を読み取って得られ
た画像データを処理する装置に対して広く適用すること
ができる。その他、特許請求の範囲に記載された技術的
事項の範囲内で種々の設計変更を施すことができる。
【0118】
【発明の効果】請求項1または請求項6記載の発明によ
れば、領域判定処理と並行して、文字領域、中間調領域
および網点領域の画素に施すべき第1の処理、第2の処
理および第3の処理が実行される。そして、領域判定処
理結果に基づいて、いずれかの処理が施されたデータが
選択されて出力される。これにより、処理対象の画素が
属する領域の種類に対応した適切な処理を極めて高速に
実行できる。
【0119】請求項2記載の発明によれば、領域判定手
段、第1処理手段、第2処理手段および第3処理手段に
おける処理に必要なデータをデータ保持手段に保持して
おくことにより、濃度データを記憶しておくための記憶
手段の記憶容量を少なくできる。請求項3記載の発明に
よれば、N本のラインに属する画素のデータを要する処
理を(N−1)ライン分の記憶容量の記憶手段で実現で
き、記憶手段の記憶容量を少なくすることができる。
【0120】請求項4記載の発明によれば、処理対象の
画素の周辺の画素の状態をも加味することができるの
で、処理対象の画素に対して適切な処理を施すことがで
きる。請求項5記載の発明によれば、フラグの読出が終
了した記憶位置に新たに生成されたフラグを書き込むよ
うにしているので、(M−1)ライン分のフラグ用メモ
リを用いて実質的にMライン分のフラグを記憶できる。
これにより、フラグ用メモリの記憶容量を少なくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用されたファクシミリ装
置の画像処理に関連する電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図2】画素が文字領域、中間調領域および網点領域の
うちのいずれに属するかを判定するための領域判定処理
を説明するための図である。
【図3】領域判定処理を説明するためのフローチャート
である。
【図4】ΣSS値に関する閾値と判定結果との関係を概
念的に表す図である。
【図5】領域判定処理のためのハードウエア構成を説明
するための図である。
【図6】領域判定処理のための判定値を生成する処理を
説明するための図である。
【図7】判定値を用いて領域判定用フラグを生成するた
めの処理を説明するための図である。
【図8】本発明の他の実施例における第1領域判定部で
の処理を説明するための図である。
【図9】第2領域判定部での処理を説明するための図で
ある。
【図10】第3領域判定部での処理を説明するための図
である。
【図11】微分フィルタ処理を行うかどうかの判定処理
を説明するための図である。
【図12】積分フィルタ処理を行うかどうかの判定処理
を説明するための図である。
【符号の説明】
1 スキャナ 5 領域分離回路 6 微分フィルタ 7 積分フィルタ 8 パススルー回路 9 セレクタ 21 SRAM 31 領域判定用データ生成部 32 領域判定用レジスタ群 35 フィルタ処理判定部 37 フラグ用メモリ 39 シフトレジスタ 40 シフトレジスタ 41 第1領域判定部 42 第2領域判定部 43 第3領域判定部 51 シフトレジスタ 52 シフトレジスタ 53 シフトレジスタ 54 シフトレジスタ 55 シフトレジスタ 57 2乗処理部 59 加算処理部 61 比較器 62 比較器 63 比較器 64 比較器 65 比較器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/40 103 A (72)発明者 松下 司 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 東井 秀夫 大阪府豊中市長興寺南3丁目3番1号 ヴ ェリ1 302号 (72)発明者 岩坪 聡 大阪府大阪市東住吉区住道矢田9丁目2番 28号 テラスFLORA E号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濃度データをそれぞれ有する複数の画素か
    らなる画像を処理するための画像処理装置であって、 処理対象の画素が文字領域、中間調領域および網点領域
    のうちのいずれに属するかを判定する領域判定手段と、 この領域判定手段による判定処理と並行して上記文字領
    域に対応した第1の処理を処理対象の画素の濃度データ
    に施す第1処理手段と、 上記領域判定手段による判定処理と並行して上記中間調
    領域に対応した第2の処理を処理対象の画素の濃度デー
    タに施す第2処理手段と、 上記領域判定手段による判定処理と並行して上記網点領
    域に対応した第3の処理を処理対象の画素の濃度データ
    に施す第3処理手段と、 上記領域判定手段による判定結果に基づいて、上記第1
    処理手段、上記第2処理手段および上記第3処理手段に
    よる処理後のデータのうちのいずれか1つを選択して出
    力する選択手段とを含むことを特徴とする画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】画像を構成する画素の濃度データを記憶す
    るための記憶手段と、 この記憶手段に記憶された濃度データのうち、上記領域
    判定手段、上記第1処理手段、上記第2処理手段および
    上記第3処理手段における処理を並行して実行するため
    に必要な濃度データを保持するためのデータ保持手段と
    をさらに含み、 上記領域判定手段、上記第1処理手段、上記第2処理手
    段および上記第3処理手段は、上記データ保持手段から
    必要なデータを取得してそれぞれ処理を実行するもので
    あることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】上記画像処理装置は、所定方向に沿う複数
    のラインで画像を走査するときの走査順序に従って当該
    画像を構成する画素を順に処理し、上記領域判定手段、
    上記第1処理手段、上記第2処理手段および上記第3処
    理手段における処理を並行して実行させるためにN本の
    ラインに属する画素のデータを用いるものであり、 上記記憶手段は、(N−1)ライン分の濃度データを保
    持することができる記憶容量を有するものであって、処
    理の終了した画素のデータの記憶位置に新たな画素の濃
    度データが書き込まれるものであることを特徴とする請
    求項2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】上記領域判定手段による判定結果を表すフ
    ラグをMライン分の画素に関して保持することができる
    フラグ用記憶手段と、 処理対象の近傍のM本のラインに属する画素についての
    上記フラグに基づいて、上記選択手段を制御する選択制
    御手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】上記フラグ用記憶手段は、(M−1)ライ
    ン分の上記フラグを保持することができる記憶容量を有
    するものであって、上記選択制御手段における処理のた
    めに読み出されたフラグの記憶位置に新たに生成された
    フラグが書き込まれるものであることを特徴とする請求
    項4記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】濃度データをそれぞれ有する複数の画素か
    らなる画像を処理するための画像処理方法であって、 処理対象の画素が文字領域、中間調領域および網点領域
    のうちのいずれに属するかを判定する領域判定処理を行
    うこと、 この領域判定処理と並行して上記文字領域に対応した第
    1の処理を処理対象の画素の濃度データに施すこと、 上記領域判定処理と並行して上記中間調領域に対応した
    第2の処理を処理対象の画素の濃度データに施すこと、 上記領域判定処理と並行して上記網点領域に対応した第
    3の処理を処理対象の画素の濃度データに施すこと、な
    らびに上記領域処理の結果に基づいて、上記第1の処
    理、上記第2の処理および上記第3の処理が施されたデ
    ータのうちのいずれか1つを選択することとを含むこと
    を特徴とする画像処理方法。
JP6002832A 1994-01-14 1994-01-14 画像処理装置および方法 Pending JPH07212579A (ja)

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JP6002832A JPH07212579A (ja) 1994-01-14 1994-01-14 画像処理装置および方法
US08/367,846 US5659402A (en) 1994-01-14 1995-01-03 Image processing method and apparatus
EP95300182A EP0663758A3 (en) 1994-01-14 1995-01-12 Image processing method and device.

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000148965A (ja) * 1998-11-09 2000-05-30 Minolta Co Ltd 画像処理システム
JP2019161301A (ja) * 2018-03-08 2019-09-19 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置、画像形成装置及びプログラム

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