JPH07210U - 芳香剤容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 必要に応じて微弱香気を与えることも、強い
香気を与えることも出来、また、短時間で周囲の雰囲気
に香気を与えることも出来るツーウェイ式の芳香剤容器
を提案する。 【構成】 圧搾可能な胴部９を有する容器体２の口頚部
11上端に、噴霧筒部16及び揮散体６を有する内キャップ
３を嵌着固定し、また、口頚部外周に周壁22を螺着させ
た中キャップ７により噴霧孔18を閉塞するとともに、揮
散体６を被覆し、更に、中キャップ７外側に外キャップ
８を回動可能に設けて構成した。そして外キャップ８の
回動により中キャップ７が螺動上昇し、噴霧孔18が開孔
するとともに、揮散体６からの香気の揮散が可能とな
り、収納芳香剤の揮散体６からの揮散と、容器体胴部９
圧搾による噴霧孔18からの噴霧とを可能に構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は芳香剤容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

芳香剤容器として、揮発性の液状芳香剤を収納させた容器体内に液体の吸収性 が良好な材質よりなる吸い上げ芯を垂下させ、この芯の上端を容器体口頚部上面 を閉塞して横設固定した揮散紙下面に当接させて構成したものが知られている。 これらは吸い上げ芯より吸い上げた芳香剤を揮散紙に吸収させ、更に揮散紙より 揮発させて周囲に芳香剤を分散させる様構成したものであり、従って、揮散紙よ り揮発する芳香剤により常時周囲に芳香を散在させるものである。

【０００３】 しかしながら、従来のこの種容器は微香性の雰囲気を周囲に与えるには適して いるが、強い香気を周囲の雰囲気に与える場合には不向きであり、また、短時間 で周囲の雰囲気に香気を与えるのには適していない。

【０００４】 本考案はこの様な点を考慮してなされたもので、必要に応じて微弱香気を与え ることも、強い香気を与えることも出来、また、短時間で周囲の雰囲気に香気を 与えることも出来る所謂ツーウェイ式の芳香剤容器を提案するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案容器は上記課題を解決するため、圧搾可能な筒状胴部９より肩部10を介 して口頚部11を起立するとともに、上記口頚部11を下方より大径口頚部11a ，中 径口頚部11b ，小径口頚部11c に形成してなる容器体２と、上記小径口頚部11c に上端を液密に嵌着させて容器体２内へ垂下させた周壁14下端縁より内方へフラ ンジ15を延設するとともに、該フランジ15内周縁より噴霧筒部16を立設してなる 内キャップ３と、上記噴霧筒部16内上端部に周囲に吸気路19を設けて上端を嵌着 固定させるとともに、下端を容器体胴部９内下部に垂下させた吸い上げパイプ４ と、上記フランジ15上面に上端面を露出させて上端部を固定するとともに、下端 を容器体胴部９内下部に垂下させて容器体胴部内の液を吸い上げる棒状の吸い上 げ芯５と、上記内キャップの噴霧筒部16外周部に固定させるとともに、下面の一 部を上記吸い上げ芯５上面に当接させた筒状の揮散体６と、上記中径口頚部11b 外周に螺着させた周壁22上端縁より頂壁23を延設するとともに、頂壁23中央部に 透孔24を開口し、該透孔24に上記噴霧筒部頂壁上面中央より立設した棒栓17を嵌 合させて噴霧筒部頂壁に設けた噴霧孔18を閉塞させた中キャップ７と、上記大径 口頚部11a 外周に内面下端部を水平回動可能に係合させ、且つ、上記中キャップ 周壁22外周に内面を上下動可能且つ回動不能に嵌合させた複数の係止板部26を頂 壁27裏面より垂設するとともに、頂壁27中央部に噴霧用の透孔29を穿設し、且つ 、周壁28に通気用窓孔30を穿設してなる外キャップ８とからなり、上記外キャッ プ８の回動により中キャップ７が螺動上昇して噴霧孔18からの噴霧が可能で且つ 揮散体６からの芳香剤20の容器外部への揮散が可能に構成した。

【０００６】

【作用】

図１の状態では噴霧孔18が閉塞されているので容器体胴部９を圧搾しても収納 芳香剤20は噴出しない。また、同様に揮散体６が外部と遮断されているため、揮 散体６からの芳香剤の揮散も防止される。

【０００７】 外キャップ８を回動させると中キャップ７が螺動上昇して噴霧孔18が開孔し、 また、揮散体６が各切り溝31から外キャップ窓孔30を通り容器外部へ揮散して周 囲に芳香を分散させる。

【０００８】 また、必要に応じて容器体胴部９を圧搾すると収納芳香剤20は吸い上げパイプ ４を通り、噴霧孔18から透孔24，28を介して外部へ噴霧され、濃度の濃い香気を 短時間で周囲に分散させることが可能である。

【０００９】

【実施例】 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【００１０】 図１及び図２は本考案の一実施例を示すもので、図中１は芳香剤容器を示す。 該容器１は、容器体２と、内キャップ３と、吸い上げパイプ４と、吸い上げ芯５ と、揮散体６と、中キャップ７と、外キャップ８とから構成している。

【００１１】 容器体２は、圧搾可能な楕円筒状胴部９より肩部10を介して口頚部11を立設し て構成している。また、上記口頚部11は下端の大径口頚部11a と、その上方の中 径口頚部11b と、上端の小径口頚部11c とで構成しており、大径口頚部11a 外周 には外キャップ８を嵌合係止するための係止突条を周設し、また、中径口頚部11 b 外周には中キャップ７を螺着させるための螺条を周設し、更に、小径口頚部11 c 外周には内キャップ３を嵌合係止するための係止突条を周設している。

【００１２】 内キャップ３は、上記小径口頚部外周に嵌合させた嵌合筒部12上端縁より内方 へフランジ13を延設するとともに、該フランジ13内周縁より下方ヘ、外面上部を 上記小径口頚部11c 内周に液密に嵌合させた周壁14を垂設し、更に、該周壁14下 端縁より内方へ延設したフランジ15を介して中央部に噴霧筒部16を立設している 。この噴霧筒部16は、容器体口頚部11上方へ突出した有蓋円筒状で、その頂壁上 面中央からは棒栓17を突設するとともに、該棒栓17左右の頂壁に一対の噴霧孔18 を穿設して構成している。

【００１３】 吸い上げパイプ４は、上下端面を開口した縦長円筒状をなし、内キャップ３の 上記噴霧筒部16内上部に、周囲に空気吸入用の吸気路19を設けて上端部を嵌合さ せるとともに、下端を容器体胴部９内下部に垂下させて構成している。そして、 容器体胴部９を圧搾することにより、該胴部９内の芳香剤20が吸い上げパイプ４ より吸い上げられて噴霧筒部16内上部において空気と混合して噴霧孔18より霧状 に噴出する如く構成している。

【００１４】 吸い上げ芯５は、例えば吸水性に優れた紙、合成樹脂繊維束等の従来この種容 器の吸い上げ芯に使用される材質より形成された縦長棒状をなし、内キャップ３ の上記フランジ５に上端を開口した嵌合筒部21に上端を嵌合固定するとともに、 下端を容器体胴部９内下部に垂下させている。

【００１５】 揮散体６は、吸水性と揮散性に優れた例えば紙，合成樹脂繊維成型体等の従来 この種揮散体に使用される材質より形成された上下端面開口の円筒状をなし、内 キャップ周壁内面に外面下部を嵌合させて固定させている。

【００１６】 そして、容器体胴部９内の芳香剤20が上記吸い上げ芯５より吸い上げられて揮 散体６に吸収される如く構成している。

【００１７】 中キャップ７は、上記中径口頚部16外周に内面を螺合させた大径周壁22a 上端 縁より、内キャップ３の上記フランジ13上面に至る下部頂壁23a を延設するとと もに、該頂壁23a 内周縁より上方へ小径周壁22b を立設し、更に、該小径周壁22 b 上端縁より上部頂壁23b を延設している。また、上部頂壁23b 中央部には透孔 24を穿設して、該透孔24内に内キャップ３の上記棒栓17が液密に嵌合する如く構 成している。更に、上部頂壁23b 中央裏面からは、上記噴霧筒部16外周上部に液 密且つ上下に摺動可能に嵌合させたシール筒部25を垂設している。そして、この 中キャップ周壁22a の螺動最下降状態では、上記フランジ13上面に下面を当接さ せた小径周壁22b により揮散体６に吸収された芳香剤20の外部への揮散を防止す るととも、上記した如く透孔24を棒栓17により閉塞して、誤って胴部９を圧搾し た場合や、容器体が倒れることがあっても液の漏出がない様構成している。また 、大径周壁22a 上部から下部頂壁23に至る逆Ｌ字状の切り溝31を周方向多数穿設 している。

【００１８】 外キャップ８は、内面下端部を容器体２の上記大径口頚部11a 外周に水平回動 可能且つ抜け出し不能に嵌合させた係止板部26を頂壁27裏面前後左右より垂設す るとともに、頂壁27周縁部より垂設した周壁28下端縁を容器体肩部10外周縁部に 当接載置させている。また、各係止板部26内面にはそれぞれ縦突条を縦設し、中 キャップ周壁22a 外周に縦設した縦突条と互いに係合させることにより、外キャ ップ８の回動により中キャップ７が上下動する如く構成している。また、頂壁27 中央部には噴霧用の透孔29を穿設し、周壁28に通気用窓孔30を穿設している。そ して、外キャップ８を水平回動させることにより、中キャップ７が螺動上昇して 芳香剤20の噴霧が可能に、且つ、揮散体６からの芳香剤20の揮散が可能に構成し ている。

【００１９】 尚、上記各部材は特に断りの無い限り合成樹脂により形成する。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案容器は既述構成としたことにより、中キャップの螺動 下降時には噴霧孔が閉塞され、また、揮散体は外部と遮断されているため、香気 を外部へ漏出させないで保管が可能である。

【００２１】 また、使用に当たっては、外キャップを回動させれば揮散体を介して微香気を 周囲に分散させることが出来るとともに、必要に応じて容器体胴部を圧搾すれば 噴霧孔より濃度の濃い香気を周囲に分散させることができる。また、短時間で周 囲に香気を与えることも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例を示す半断面図である。

【図２】 同実施例の開封状態の要部縦断面図である。

【符号の説明】

２…容器体，３…内キャップ，４…吸い上げパイプ，５
…吸い上げ芯，６…揮散体，７…中キャップ，８…外キ
ャップ，９…容器体胴部，10…容器体肩部，11…口頚
部，11a …大径口頚部，11b …中径口頚部，11c …小径
口頚部，15…フランジ，16…噴霧筒部，17…棒栓，18…
噴霧孔，20…芳香剤，22…中キャップ周壁，23…中キャ
ップ頂壁，24…透孔，26…係止板部，27…外キャップ頂
壁，28…外キャップ周壁，29…透孔，30…通気用窓孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧搾可能な筒状胴部９より肩部10を介し
   て口頚部11を起立するとともに、上記口頚部11を下方よ
   り大径口頚部11a ，中径口頚部11b ，小径口頚部11c に
   形成してなる容器体２と、上記小径口頚部11c に上端を
   液密に嵌着させて容器体２内へ垂下させた周壁14下端縁
   より内方へフランジ15を延設するとともに、該フランジ
   15内周縁より噴霧筒部16を立設してなる内キャップ３
   と、上記噴霧筒部16内上端部に周囲に吸気路19を設けて
   上端を嵌着固定させるとともに、下端を容器体胴部９内
   下部に垂下させた吸い上げパイプ４と、上記フランジ15
   上面に上端面を露出させて上端部を固定するとともに、
   下端を容器体胴部９内下部に垂下させて容器体胴部内の
   液を吸い上げる棒状の吸い上げ芯５と、上記内キャップ
   の噴霧筒部16外周部に固定させるとともに、下面の一部
   を上記吸い上げ芯５上面に当接させた筒状の揮散体６
   と、上記中径口頚部11b 外周に螺着させた周壁22上端縁
   より頂壁23を延設するとともに、頂壁23中央部に透孔24
   を開口し、該透孔24に上記噴霧筒部頂壁上面中央より立
   設した棒栓17を嵌合させて噴霧筒部頂壁に設けた噴霧孔
   18を閉塞させた中キャップ７と、上記大径口頚部11a 外
   周に内面下端部を水平回動可能に係合させ、且つ、上記
   中キャップ周壁22外周に内面を上下動可能且つ回動不能
   に嵌合させた複数の係止板部26を頂壁27裏面より垂設す
   るとともに、頂壁27中央部に噴霧用の透孔29を穿設し、
   且つ、周壁28に通気用窓孔30を穿設してなる外キャップ
   ８とからなり、上記外キャップ８の回動により中キャッ
   プ７が螺動上昇して噴霧孔18からの噴霧が可能で且つ揮
   散体６からの芳香剤20の容器外部への揮散が可能に構成
   してなることを特徴とする芳香剤容器。