JPS6334567Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は芳香剤を放香する放香用器具の改良に
関する。

従来の斯種器具は、芳香剤を収納した器体また
は該器体の口部に装着した蓋体の一部に透孔を穿
設し、器体の内部に収納した芳香剤を透孔を通し
て継続的に放香するようにしたものである。

それ故、芳香剤の無効消費が生じたり、器体の
内部に収納した芳香剤の消費量に比例し、芳香剤
の放香効果が経時的に失われるため、必要な時に
充分な放香効果が得られないという不便がある。

そこで、このような不便を解消し、必要時に充
分な放香効果が得られるように考案された放香用
器具としては、実開昭57−128847号公報に記載の
ものが存在する。

これは、芳香剤を入れた容器と；その頚部開口
に装着され、吐出口が上方を向いている手動ポン
プ装置と；帽子状体で頂部と鍔部とを有するアク
チユエータキヤツプであつて、その頂部中央部で
前記手動ポンプ装置のステム上端に嵌着支持さ
れ、かつ頂部頂面に溝状の芳香剤通路が形成さ
れ、また前記鍔部に複数個の発散孔が穿設されて
いるものと；前記アクチユエータキヤツプを覆う
蓋体であつて、その内壁頂面により前記アクチユ
エータキヤツプの頂部に載置され、かつその下縁
が前記アクチユエータキヤツプの鍔部周縁に嵌着
され、またその下縁と前記容器の上部周縁との間
に予め定めたストロークの上下運動の余裕を有す
るものと；該蓋体と前記アクチユエータキヤツプ
との間の空間に満たされた多孔性材料とを備え；
前記アクチユエータキヤツプ、蓋体および多孔性
材料よりなるアクチユエータを押し下げると、前
記手動ポンプが作動し芳香剤が吐出され、この芳
香剤が前記アクチユエータキヤツプの中央孔と前
記芳香剤通路を介して前記多孔性材料に流入して
貯留され、その芳香剤の芳香が前記アクチユエー
タキヤツプの発散孔を介してアクチユエータキヤ
ツプと前記容器との間の間〓より大気中に発散さ
れるように構成されてなるものである。

しかして、上記考案の器具においては、アクチ
ユエータを押し下げるのみで芳香剤が多孔性材料
に流入して貯留され、その芳香がアクチユエータ
キヤツプと容器との間の間〓を通つて大気中に発
散されるため、芳香剤を必要時に充分に放香でき
るという利点がある反面、芳香剤を収納した容器
を芳香剤の噴射器として単独に使用することがで
きないという欠点があつた。

本考案の目的とするところは、このような実情
に徴し、必要時に充分な放香効果が得られると共
に芳香剤を収納した容器を芳香剤を噴射する噴射
器としても単独に使用できる放香用器具を提供す
ることである。

本考案の放香用器具の特徴とするところは、ス
テム上端に噴射押釦１２を有する内部に芳香剤１
を収納した容器体２と、該容器体２の口部３に着
脱自在に装着された蓋体４とよりなり、かつ、蓋
体４の頂面部には、蓋体４の周壁５を上方に延出
した環壁６で囲まれた収納室８を設けてその内部
に芳香剤１の含滲体７を収納し、その上部には収
納室８を覆うように複数の透孔９を有するキヤツ
プ１０を着脱自在に取着した放香器１１を設けた
ことである。

以下、本考案の実施例を第１図および第２図を
参照して説明する。

２は内部に芳香剤１を収納した容器体で、その
口部３中心には上端に噴射押釦１２を取着したス
テムが嵌挿されており、噴射押釦１２を圧下し、
ステムを下降させることにより、容器体２内に装
備したバルブを開放し、容器体２に収納した芳香
剤１を、バルブ、ステムを通して噴射押釦１２の
側面に設けた噴筒１２ａより外部に噴射し得るよ
うにしてある。４は容器体２の口部３に着脱自在
に装着した蓋体で、この蓋体４の頂面部には、蓋
体４の周壁５を上方に延出せる環壁６で囲まれた
芳香剤１の含滲体７を収納するための収納室８
と、その上部には収納室８を覆うように設けられ
た複数の透孔９を有する着脱自在なキヤツプ１０
とからなる放香器１１が設けられている。

なお、図において、芳香剤１の含滲体７として
厚さ約３mmのバルブ圧縮紙を使用している。

また、容器体２の口部３に蓋体４と、放香器１
１のキヤツプ１０を着脱自在に装着する際し、図
に示したように、螺子ａ，ｂ，a′，b′を設けて螺
合するようにしたり、単に強制嵌合するようにし
たものでもよく、また、環壁６の内側に突起１３
を設け、この突起１３にて収納室８内に収納した
含滲体７を抑止すると、含滲体７の妄動が防止さ
れるため、その安定した収納が行えて便利であ
る。

しかして、本考案は上記した構成であるから、
使用に際し、第２図に示すように、容器体２の口
部３に装着した蓋体４と、収納室８を覆うように
設けた放香器１１のキヤツプ１０を脱着する。

次に、容器体２のステム上端に取着した噴射押
釦１２を圧下し、容器体２に収納した芳香剤１
を、噴射押釦１２の側面に設けた噴筒１２ａより
噴射させて収納室８内に収納した含滲体７に吸収
含滲させた後、容器体２の口部３に蓋体４と放香
器１１のキヤツプ１０を再び装着すれば、含滲体
７に含滲させた芳香剤１より発生する芳香は、第
１図中の矢印で示したように、キヤツプ１０に設
けた透孔９を通して放香器１１の外部に、含滲さ
せた芳香剤１が揮散されつくすまで放香される。

また、芳香剤１を限定された場所に集中的に散
布する場合には、容器体２の口部３に装着した蓋
体４を脱着し、噴射押釦１２を圧下することによ
り、容器体２に収納した芳香剤１を噴射押釦１２
の噴筒１２ａより直接噴射すればよい。

このように本考案は、ステム上端に噴射押釦を
有する内部に芳香剤を収納した容器体と、該容器
体の口部に着脱自在に装着された蓋体となり、か
つ、蓋体の頂面部には、蓋体の周壁を上方に延出
した環壁で囲まれた収納室を設けてその内部に芳
香剤の含滲体を収納し、その上部には収納室を覆
うように複数の透孔を有するキヤツプを着脱自在
に取着した放香器を設けたものであるから、収納
室の内部に収納した含滲体に芳香剤を含滲させる
ことにより、必要時に充分な放香効果が得られる
と共にステム上端に噴射押釦を有する容器体を、
噴射器として単独に使用することもできるので、
芳香剤を限定された場所に集中的に散布する場合
にきわめて有効なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例に係る放香用器具の切
欠正面図、第２図は芳香剤を含滲体に含滲させよ
うとする状態を示す要部の切欠正面図である。 １２…噴射押釦、１…芳香剤、２…容器体、３
…口部、４…蓋体、５…周壁、６…環壁、７…含
滲体、８…収納室、９…透孔、１０…キヤツプ、
１１…放香器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステム上端に噴射押釦１２を有する内部に芳香
   剤１を収納した容器体２と、該容器体２の口部３
   に着脱自在に装着した蓋体４とよりなり、かつ、
   蓋体４の頂面部には、蓋体４の周壁５を上方に延
   出した環壁６で囲まれた収納室８を設けてその内
   部に芳香剤１の含滲体７を収納し、その上部には
   収納室８を覆うように複数の透孔９を有するキヤ
   ツプ１０を着脱自在に取着した放香器１１を設け
   たことを特徴とする放香用器具。