JPH07210734A - 自動処理機監視システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不正発生後の対応の迅速化に寄与し、さらに
は撮影テープの管理のし易い自動処理機監視システムを
提供すること 【構成】 図３は録画映像を示す。この録画映像には、
ＩＤカードを使用した人物の映像とそのＩＤカードのＩ
Ｄ情報（登録番号等）が同時に写っており、そのＩＤ情
報に基づけばＩＤカード保有者の特定が容易である。例
えば、他人のＩＤカードの不正使用の場合には、被害者
である真の保有者から聞いたＩＤ情報を元に撮影映像を
探せば、不正使用した人物の映像を見つけることができ
る。また、本人が自分のＩＤカード５０を用いて不正を
働いた場合には、そのＩＤ情報から即座に特定できる。
また、ＩＤカードを使用した交付機のＩＤ情報及び時刻
情報も写り込ましている。従って、何時どの交付機で使
用されたものかが判るため、不正発生後に迅速に探すこ
とができる等、管理上も非常に便利である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カードリーダによって
ＩＤカードからの情報を読み込み、暗唱番号入力等によ
る使用者のＩＤを確認した上で、証明書の交付や現金取
引等の所定の処理を行う自動処理機に対する監視を行う
監視システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、カードリーダによってＩＤカード
からの情報を読み込み、暗唱番号入力等による使用者の
ＩＤを確認した上で、証明書の交付や現金取引等の所定
の処理を行う自動処理機が知られている。これらは、例
えば銀行や役所において担当者を介さずに自動処理機と
の対話だけで証明書や現金取引等ができるため、非常に
便利であるが、不正が働かれる可能性がある。

【０００３】そのため、自動処理機を使用中の人物を監
視カメラで撮影し、その映像を録画しておくことによ
り、不正を働いた人物を特定しようとするシステムが導
入されている。そして、この映像には日時（通常は分秒
まで）が写り込ませてあり、後に不正が発覚した際に、
上記人物特定に役立つというものであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のシステムでの映像は、日時のみの写し込みなの
で、他の場所で撮影された撮影テープと混じってしまっ
た場合にその区別に困難が生じ、また撮影映像に写って
いる人物の特定の際にも、単に映像における人物像だけ
が資料なのでその特定が困難が場合が多い。さらに、不
正があった自動処理機及び大体の時刻が判っても、その
辺りに自動処理機を使用した人数が何人も存在する場合
には、該当するＩＤカードを使用したのがどの人物であ
るかの特定に時間が掛かってしまい、特定しきれないこ
ともある。また、例えば銀行等における現金取引の場合
には、銀行側のコンピュータに取引が記憶されている
が、それらをいちいち対比させて、特定を図る必要があ
り、不正発生後の対応が遅れることが多くなる。

【０００５】そこで、本発明はこのような問題点を鑑
み、ＩＤカードからの情報を読み込んだ後に各種処理を
行う自動処理機の特性に着目し、撮影映像にＩＤ情報を
写り込ませることにより、不正発生後の対応の迅速化に
寄与し、さらには撮影テープの管理のし易い自動処理機
監視システムを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に成された請求項１に記載の自動処理機監視システム
は、カードリーダによってＩＤカードからの情報を読み
込み、暗唱番号入力等による使用者のＩＤを確認した上
で、証明書の交付や現金取引等の所定の処理を行う自動
処理機に対する監視を行う監視システムであって、上記
自動処理機を使用中の人物を撮影する監視カメラと、該
監視カメラより出力される映像を録画する録画手段と、
上記カードリーダによって読み取ったＩＤ情報を、上記
録画手段によって録画された映像に合成させる合成制御
手段とを備えたことを特徴とする。

【０００７】また、請求項２に記載の自動処理機監視シ
ステムは、上記請求項１における合成制御手段が、上記
ＩＤ情報に加えて、少なくとも対応する自動処理機若し
くはその設置場所を特定可能な情報を、上記録画映像に
合成させるように構成されていることを特徴とする。

【０００８】

【作用】上記のように構成された本発明の自動処理機監
視システムは、監視カメラが自動処理機を使用中の人物
を撮影し、その監視カメラより出力される映像を録画手
段が録画する。自動処理機は、カードリーダによってＩ
Ｄカードからの情報を読み込み、暗唱番号入力等による
使用者のＩＤを確認した上で、証明書の交付や現金取引
等の所定の処理を行うが、合成制御手段が、カードリー
ダによって読み取ったＩＤ情報を、録画手段によって録
画された映像に合成させる。

【０００９】従って、録画された映像には、そのＩＤカ
ードを使用した人物の映像とそのＩＤカードのＩＤ情報
が同時に写っており、そのＩＤ情報に基づけばＩＤカー
ド保有者の特定が容易である。例えば、他人のＩＤカー
ドを不正に使用するような事件が発生した場合には、そ
のＩＤカードの真の保有者のＩＤ情報を聞き、撮影テー
プの映像に写り込まされているＩＤ情報を探せば、不正
にＩＤカードを使用した人物の映像を見つけることがで
きる。また、本人が自分のＩＤカードを用いて不正を働
いた場合には、そのＩＤ情報から即座に特定できる。

【００１０】また、請求項２に記載の自動処理機監視シ
ステムによれば、合成制御手段が、ＩＤ情報に加えて、
少なくとも対応する自動処理機若しくはその設置場所を
特定可能な情報を、録画映像に合成させる。対応する自
動処理機若しくはその設置場所を特定可能な情報が写っ
ていれば、不正発生後にその不正が発生した自動処理機
が判っている場合に撮影テープを探すのに便利である。
さらにそれらに加えて時刻情報を合成させるようにして
おけば、不正発生時刻が判っている場合に探し易い。逆
に不正発生時刻をその撮影テープの時刻情報より特定で
きる。

【００１１】ここで、『ＩＤ情報』としては、例えば登
録番号や金融機関における口座番号等であり、『自動処
理機若しくはその設置場所を特定可能な情報』として
は、銀行名又は番号、支店名又は番号、処理機ＩＤ番号
等である。また、『時刻情報』としては、その目的から
も一般的には分秒まで写し込むことが望まれる。

【００１２】なお、監視カメラは自動処理機を使用中の
人物を撮影するのであるが、その撮影方法としては、自
動処理機個別に取り付けて、処理機の正面に立った人を
写すようにしてもよいし、それに限らず、複数台の処理
機を例えば斜め上方から一度に写すものでもよい。その
場合には、区別のために自動処理機のＩＤ情報（通常何
号機かを示す番号）に対応させてカードリーダによって
読み取ったＩＤ情報を写し込むようにしておくとよい。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
１は、本実施例の自動処理機監視システムを証明書交付
機１０に適用した場合の概略斜視図、図２は、内部構成
の主要部を示すブロック図である。

【００１４】図１に示すように、本証明書交付機１０
は、タッチパネル１２、カード挿入口１４、係員呼出ボ
タン１５、料金投入口１６、証明書取出口１８、領収書
取出口１９を備えており、その屋根部１０ａには、監視
装置３０が設置されている。証明書交付機１０の内部構
成は、図２に示すように、制御部２０に対して、カード
リーダ２２、プリンタ２４及び上述のタッチパネル１２
等が接続されている。

【００１５】タッチパネル１２は、ＣＲＴに表示された
選択項目等が透明パネルを通して表示され、その表示部
分を直接押すことによって、入力ができるものであり、
銀行端末の自動入出金装置の操作部に広く使われている
ものである。カードリーダ２２は、カード挿入口１４に
挿入された磁気カード等により構成されるＩＤカード５
０内のデータを読み取ったり、ＩＤカード５０にデータ
を書き込んだりするためのものである。プリンタ２４
は、証明書や領収書に所定の内容を印字するためのもの
である。

【００１６】一方、監視装置３０は、図２に示すよう
に、監視カメラ３２、映像合成回路３４、レコーダ３６
及びメモリ３８を備えている。監視カメラ３２は、図１
における証明書交付機１０の前に立った人物を撮影でき
るように前面部に配置されている。メモリ３８は、上記
カードリーダ２２で読み取ったＩＤ情報を一旦記憶して
おくものである。

【００１７】次に、本監視システムの作動について説明
する。まず、本証明書交付機１０において証明書を手に
入れるまでの処理手順等について簡単に説明する。例え
ば交付機１０の前に人が立ったことを図示しないセンサ
で検知して開始したり、あるいは操作されていない時に
は「画面にタッチして下さい」という表示を出してお
き、その表示が出ている画面を押すと本交付処理が開始
するように構成されている。

【００１８】最初に、証明書の種類がタッチパネル１２
に一覧表示されるため、使用者が所望の証明書部分の画
面を直接押すことにより、その種類の証明書に係る交付
処理が選択されることとなる。証明書の種類としては、
例えば「住民票の写し交付」、「住民票記載事項証明
書」、「外国人登録済証明書」、「印鑑登録証明書」等
がある。

【００１９】続いて、タッチパネル１２の画面はカード
を挿入を促す表示となり、使用者がＩＤカード５０をカ
ード挿入口１４から挿入すると、カードリーダ２２によ
ってＩＤカード５０内のＩＤ情報が読み取られ、本交付
機１０に使用するカードであれば暗唱番号の入力を促す
画面となる。そして、例えば４桁の暗唱番号が入力され
ると、ＩＤカード５０から読み取ったデータと一致して
いれば、上記選択された証明書の交付処理に移る。

【００２０】こうして使用者が証明書の交付に係る手続
処理を行っている際、監視装置３０は、カメラ３２によ
って使用者を撮影している。本実施例では、使用者の正
面側のやや斜め上方向から撮影しており、その撮影映像
は、映像合成回路３４に入力する。一方、上述のカード
リーダ２２で読み取ったＩＤカード５０内のＩＤ情報は
監視装置３０側のメモリ３８にも入力して一旦記憶さ
れ、映像合成回路３４に出力される。また、映像合成回
路３４には、図示しないクロックからの時刻情報及び本
監視装置３０が設置されている証明書交付機１０のＩＤ
情報（通常何号機かを示す番号）も入力される。映像合
成回路３４は、カメラ３２からの撮影映像に、ＩＤカー
ド５０内のＩＤ情報及び時刻情報と証明書交付機１０の
ＩＤ情報を合成する。このようにして合成された映像は
レコーダ３６において図示しないテープ等に記憶され
る。

【００２１】従って、図３（ａ）に示す録画された映像
には、そのＩＤカード５０を使用した人物の映像とその
ＩＤカード５０のＩＤ情報（本実施例では登録番号）が
同時に写っており、そのＩＤ情報に基づけばＩＤカード
保有者の特定が容易である。例えば、他人のＩＤカード
５０を不正に使用するような事件が発生した場合には、
そのＩＤカード５０の真の保有者のＩＤ情報を調べ、撮
影テープの映像に写り込まされているＩＤ情報を探せ
ば、不正にＩＤカード５０を使用した人物の映像を見つ
けることができる。また、本人が自分のＩＤカード５０
を用いて不正を働いた場合には、そのＩＤ情報から即座
に特定できる。

【００２２】証明書の種類によっては、他人に利用され
ても被害の度合が少ないものもあるが、例えば印鑑登録
証明書等は、他人が無段で手に入れると用途によって
は、金融機関におけるキャッシュカードやクレジットカ
ード並に多大な損害を被ることがある。従って、証明書
交付機１０においてもこのような監視システムを導入す
ることは意義のあることである。

【００２３】また、本実施例では、図３（ａ）に示すよ
うに、ＩＤカード５０から得たＩＤ情報に加えて、その
ＩＤカード５０を使用した交付機１０のＩＤ情報も写り
込ましている。従って、複数台の交付機１０の内、どの
交付機１０で使用されたものかが判明すれば、各監視装
置毎に保管している多数の撮影テープ中より、不正発生
後にその不正が発生した交付機１０が写っている撮影テ
ープを探すのに便利である。さらにそれらに加えて、時
刻情報も写っているようにしておけば、不正発生時刻が
判っている場合に探し易いし、逆に不正発生時刻をその
撮影テープの時刻情報より特定できるので、さらに便利
である。

【００２４】なお、本実施例では監視装置３０を証明書
交付機１０の屋根部１０ａに設置して、交付機１０の正
面に立った人を個別に写すようにしたが、それに限ら
ず、例えば複数台の交付機１０が並んで設置されている
ような場合、全ての交付機１０を斜め上方から一度に写
すようにしてもよい。その場合には、図３（ｂ）に示す
ように、区別のために３台の交付機１０のＩＤ情報（何
号機かを示す番号）に対応させてカードリーダ２２によ
り読み取ったＩＤ情報を写し込むようにしておくとよ
い。

【００２５】上記実施例では、証明書交付機１０を例に
とって説明したが、従来より監視システムの配備されて
いる銀行、クレジット会社等の金融機関におけるＣＤ機
やＡＴＭ機に対して適用してもよいことは当然である。
さらには、ＩＤカードを用いるシステム、例えば電子錠
システムにおいても同様に適用できる。

【００２６】

【発明の効果】以上詳述したように本発明の自動処理機
監視システムによれば、ＩＤカードを用いて自動処理機
を利用する際、撮影映像にＩＤカードから読み取ったＩ
Ｄ情報を写り込ませることにより、不正発生後の対応の
迅速化に寄与する。また、請求項２に記載するように、
ＩＤカードからのＩＤ情報に加えて、使用した自動処理
機を特定可能な情報（例えば号機番号）や時刻情報を写
り込ませることにより、撮影テープの管理のし易くな
り、結果として不正発生後の対応の迅速化を実現でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本実施例の自動処理機監視システムを証明書
交付機に適用した場合の概略斜視図である。

【図２】 内部構成の主要部を示すブロック図である。

【図３】 録画された映像を示す説明図である。

【符号の説明】

１０…証明書交付機、 １０ａ…屋根部、 １２
…タッチパネル、１４…カード挿入口、 １８…証明
書取出口、 ２０…制御部、２２…カードリーダ、
２４…プリンタ、 ３０…監視装置、３２…監視カ
メラ、 ３４…映像合成回路、 ３６…レコーダ、
３８…メモリ、 ５０…ＩＤカード

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カードリーダによってＩＤカードからの
   情報を読み込み、暗唱番号入力等による使用者のＩＤを
   確認した上で、証明書の交付や現金取引等の所定の処理
   を行う自動処理機に対する監視を行う監視システムであ
   って、 上記自動処理機を使用中の人物を撮影する監視カメラ
   と、 該監視カメラより出力される映像を録画する録画手段
   と、 上記カードリーダによって読み取ったＩＤ情報を、上記
   録画手段によって録画された映像に合成させる合成制御
   手段と、 を備えたことを特徴とする自動処理機監視システム。
2. 【請求項２】上記合成制御手段が、上記ＩＤ情報に加え
   て、少なくとも対応する自動処理機若しくはその設置場
   所を特定可能な情報を、上記録画映像に合成させるよう
   に構成されていることを特徴とする上記請求項１に記載
   の自動処理機監視システム。