JPH07209304A - 尿中蛋白質の分析法、及びその測定用組成物 - Google Patents

尿中蛋白質の分析法、及びその測定用組成物

Info

Publication number
JPH07209304A
JPH07209304A JP6311785A JP31178594A JPH07209304A JP H07209304 A JPH07209304 A JP H07209304A JP 6311785 A JP6311785 A JP 6311785A JP 31178594 A JP31178594 A JP 31178594A JP H07209304 A JPH07209304 A JP H07209304A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
molybdate
dye
urine
ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6311785A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3524602B2 (ja
Inventor
Michael J Pugia
マイケル・ジェー・プジア
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer AG
Bayer Corp
Original Assignee
Bayer AG
Bayer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer AG, Bayer Corp filed Critical Bayer AG
Publication of JPH07209304A publication Critical patent/JPH07209304A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3524602B2 publication Critical patent/JP3524602B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6803General methods of protein analysis not limited to specific proteins or families of proteins
    • G01N33/6827Total protein determination, e.g. albumin in urine
    • G01N33/6839Total protein determination, e.g. albumin in urine involving dyes, e.g. Coomassie blue, bromcresol green
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6803General methods of protein analysis not limited to specific proteins or families of proteins
    • G01N33/6827Total protein determination, e.g. albumin in urine
    • G01N33/683Total protein determination, e.g. albumin in urine involving metal ions
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10T436/10Composition for standardization, calibration, simulation, stabilization, preparation or preservation; processes of use in preparation for chemical testing
    • Y10T436/105831Protein or peptide standard or control [e.g., hemoglobin, etc.]

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 モリブデン酸又はタングステン酸の塩、モリ
ブデン酸イオン又はタングステン酸イオンと錯体を形成
しかつその錯体の吸収バンドが蛋白質の存在下でシフト
する染料、及び式: 【化9】 で示されるイオン化し得るリン酸塩含有化合物を使用す
る尿中蛋白質の分析法、及びこれらを含む尿中蛋白質の
測定用組成物。 【効果】 尿中に存在するシュウ酸イオンやクレアチニ
ン等によるバックグラウンド干渉を最小限に抑え、かつ
蛋白質応答を高めることにより、従来よりも高感度の尿
中蛋白質の測定が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】水性流体中の蛋白質を測定するための様々
な方法が、文献に報告されている。これらの方法には、
ケルダール法、ビウレット法、Lowry 法、染料結合法(d
yestuff combination method) 、UV法及び蛍光法が含ま
れる。尿中蛋白質の分析のために広く用いられている方
法は、J. Lab. Clin. Med., 11, 981 (1926)で報告され
た、キングスベリー−クラーク法;臨床病理, 15, 699
頁(1967)で報告された、Exton 法;Clin. Chim. Acta,
5, 757 (1960) で報告された、Merlemans 法;及び Ana
l. Biochem., 72, 248 (1976) で報告された、クマシー
ブリリアントブルー法である。
【0002】銀(I)、銅(II)、亜鉛(II)及び鉛
(II)のような金属イオンと同様に、一般的に蛋白質
は、様々な物質、特にブロモフェノールブルー、クマシ
ーブリリアントブルー及びエオシンのような染料と相互
に作用する。典型的には、染料と金属イオンとの反応の
際に蛋白質を添加すると、染料−金属イオン溶液にスペ
クトル変化をもたらす。Fujitaらは、分析化学 Vol.32,
pp. E379-E386で、ピロガロールレッドとモリブデン
(VI)との反応の際に蛋白質を添加すると、ピロガロー
ルレッド−モリブデン(VI)錯体溶液のそれとは異なっ
たスペクトルをもたらすことを報告している。これらの
著者は、試験した金属イオンの中で、多量の鉄(II)が
蛋白質の測定を妨害し、また試験した陰イオンの中で、
クエン酸イオン、シュウ酸イオン及び酒石酸イオンのよ
うな有機酸が600nmにおける吸光度を減少させたこと
を報告している。他のイオンについては多量でも妨害し
なかったが、多量のクレアチニンとアミノ酸が600nm
における吸光度の僅かな増加をもたらしたことを、Fuji
taらは報告している。
【0003】特開昭62−6170号公報は、モリブデ
ン酸塩、モリブデン酸イオンと錯体を形成しかつその吸
収バンドが蛋白質の存在下でシフトする色素及びモリブ
デン酸イオンと結合するキレート化剤を含む蛋白測定用
試験片を開示する。微量の蛋白質のための類似の測定法
が、特開昭61−155757号公報に開示されてお
り、その中でモリブデンと結合し得るキレート剤、或い
は試験試料中に通常に存在するシュウ酸、クエン酸、リ
ン酸又はこれらの塩と結合し得る金属イオンの使用が記
載されている。この分析は、ピロガロールレッドとモリ
ブデンとの錯体を用いた染料結合法である。低いpHにお
いて、染料−金属錯体は赤色である。高いpHにおいて脱
プロトン化された場合に、色は青色に変わる。蛋白質
は、正に帯電したアミノ酸群の相互作用によって、より
容易に(より低いpHにおいて)染料を脱プロトン化さ
せ、負に帯電した脱プロトン化した染料−モリブデン酸
イオン錯体を安定化させる。
【0004】蛋白質検出の、遷移金属−ピロガロールレ
ッド法における主な制限は、キレート化剤と、尿中に通
常見られる窒素化合物の干渉である。背景色(バックグ
ラウンド色)又は蛋白質のない場合の色はまた、尿中の
干渉する化合物に依存する。クエン酸イオン、リン酸イ
オン、酒石酸イオン及びシュウ酸イオンは、染料−金属
錯体を赤色にシフトする(機構Iにおけるプロトン化さ
れた形態)。
【0005】
【化5】
【0006】シフトの程度を表3〜5に示す。また、シ
フトの傾向を以下の表1に示す。おそらくカルボン酸群
は、赤色のプロトン化された形態を安定化させるよう
に、金属と錯体を形成する。
【0007】
【表1】
【0008】クレアチニンやグリシンのようなアミノ酸
類は、その錯体を青色(脱プロトン化された形態)にシ
フトする。この結果は、蛋白質で観察されたそれと同じ
である。この結果を観察するために、クレアチニン濃度
は、尿中での生理学上の極端な状態を示す、表3〜5に
おいて試験された範囲よりも高くなければならない。こ
れらの干渉は、キレート化剤又は染料と反応しない金属
イオンの使用によって引き下げられてきた。和光純薬工
業株式会社による2件の日本の特許では、干渉を引き下
げるために、ある種のキレートと金属の使用について記
載している。これらの特許、特開昭62−6170号公
報及び特開昭61−155757号公報では、モリブデ
ン酸イオン−ピロガロールレッド試薬の使用に関係した
干渉を制限するために、好ましい種としてシュウ酸を挙
げている。
【0009】蛋白質と染料の存在下において、モリブデ
ン酸イオンと同様な挙動でタングステン酸イオンが働く
ということが、つい最近発見された。有効なタングステ
ン酸塩には、タングステン酸ナトリウム、タングステン
酸カリウム、タングステン酸リチウム、タングステン酸
アンモニウム、アルキル、ジアルキル、トリアルキル若
しくはテトラアルキルアンモニウムイオンをもつタング
ステン酸塩又は同様の陽イオンもつリンタングステン酸
塩が含まれる。
【0010】本発明は、モリブデン酸イオン又はタング
ステン酸イオンと、モリブデン酸イオン又はタングステ
ン酸イオンと錯体を形成してその吸収バンドが蛋白質の
存在下でシフトする染料の使用を伴った、尿中蛋白質分
析に向けられた改良である。改良は、蛋白質/モリブデ
ン酸イオン/染料指示薬の応答が進行するのを許容しな
がら、バックグラウンド干渉を引き下げるのに十分な量
で、反応媒体への、式(I):
【0011】
【化6】
【0012】(式中、2、3、4及び5は、
【0013】
【化7】
【0014】からなる群から選択され;1は上記のいず
れか又は−O−であり;かつm及びnは、それぞれ独立
して0又は1である)で示されるイオン化し得るリン酸
塩含有化合物の導入を含むものである。
【0015】フィチン酸及び/又は前式(I)で示され
たある種のそれの誘導体が、バックグラウンド干渉の低
減のために、尿中蛋白質測定のためのピロガロールレッ
ド・モリブデン酸法に適用され得る。ピロガロールレッ
ド法は、総蛋白質化学反応であり、すなわち、その応答
は蛋白質の種類に依存しない。例えば、15mg/dL のヒ
ト血清アルブミン(HSA)は、15mg/dL のIgGと
同じ応答を示す。機構Iに示した反応順序により、モリ
ブデン酸(VI)イオン、ピロガロールレッド及び蛋白質
が相互作用して、尿のような水性液体中の蛋白質に検出
可能な応答を提供する。
【0016】しかしながら、尿中に通常見られる異質の
物質が原因であるバックグラウンド干渉という前述の問
題が存在する。その系へのフィチン酸の添加が、5.0
mg/dL 程度の低いレベルにおける尿中蛋白質の検出を許
容するのに十分な程、これらの物質によるバックグラウ
ンド干渉を低減させることを発見した。どのように本発
明がバックグラウンド干渉の低減という所望の結果を達
成するかに関して、特別の理論又は機構により制限する
意図はないが、フィチン酸又はその誘導体が、典型的に
尿中に存在するシュウ酸イオン、クエン酸イオン、クレ
アチニン及びアミノ酸類によってもたらされる波長シフ
トを低減させることによって、干渉を低減させると考え
られる。機構IIに示すように、フィチン酸は、それの負
に帯電した基の1個により、モリブデン酸イオンと錯形
成して染料−金属形態を安定化させ、赤色へのシフトが
生じて前述の波長シフトを低減させると考えられる。式
Iに包含されるすべての化合物は、錯形成反応のため
に、少なくとも一個の、環に付いている負電荷を含む。
この仲間の代表的な化合物は、それらがすべて、ある程
度の染料−モリブデン酸イオン−蛋白質錯体の沈殿(又
はこれとの相互作用)、及びある程度の赤色側への波長
シフトを示すという点で、フィチン酸と類似する。
【0017】
【化8】
【0018】フィチン酸は、蛋白質応答を高める(表4
を表3と比較せよ)。フィチン酸の存在下でのモリブデ
ン酸イオン及び/又はタングステン酸イオンと染料の結
合は、モリブデン酸イオンのもつ負電荷の増加をもたら
し、それにより正に帯電したアミノ酸基群と負に帯電し
た脱プロトン化した染料−モリブデン酸イオン錯体との
間の会合を増加させる。これにより、錯体とアミノ酸基
群との結合がより強固になり、蛋白質のもつ金属−染料
錯体の取り込み(包接、層間、吸着)能に対する依存度
がより小さくなるために、この分析法は多くの総蛋白質
分析に適する。フィチン酸又は式(I)に示されるそれ
の誘導体の非存在下において、蛋白質応答を示し、かつ
HSAとIgGとの間で等しくない応答をもたらすとい
う点において、単純リン酸はシュウ酸イオンと同様な挙
動を示す。特開昭61−155757号公報に示された
ピロリン酸塩類は、多電荷リン酸塩類であるが、それら
は蛋白質応答を高めたり、等しくしたりはしない。これ
は、ピロリン酸塩類が水と接触したときに加水分解し
て、単純リン酸イオンになるからかもしれない。これは
また、フィチン酸の環が蛋白質のもつ金属−染料錯体の
取り込み能に影響するとしたら、単純リン酸塩類中に環
構造が欠落しているからかもしれない。
【0019】この作用の原理は、ピロガロールレッドを
使用する系に限定されない。モリブデン酸イオンと錯体
を形成し、その吸収バンドが蛋白質の存在下でシフトす
るいかなる染料をも用い得る。従って、適切な染料は、
蛋白質及び金属との結合特性をもち、かつ吸収極大のシ
フトが蛋白質の存在下で誘発されるこれらの染料を含
む。適切な染料は、ピロカテコールバイオレット(タン
グステン酸塩との使用において好ましい);ブロモピロ
ガロールレッド;オルト−ヒドロキシヒドロキノンフタ
レイン;テトラクロロガレイン;ビリジルブルー(vylid
yl blue);6、7−ジヒドロキシ−2、4−ジフェニル
ベンゾピリリウムクロリド( 6,7-dihydroxy-2,4-di-phe
nylbenzopyrillium chloride) ;クロマズロール5;ア
リザリンイエローR(モルダントオレンジ1);エリオ
クロムブラックT(モルダントブラック11);ネオラ
ンブルー2G(Neolan blue 2G)(アシッドブルー15
8);イルガラングレーBL(Irgalan grey BL) (アシ
ッドブラック58);1−2’、4’−ジヒドロキシフ
ェニルアゾ−5−クロロ−2−ヒドロキシベンゼン−3
−スルホン酸;コプランチンバイオレットBLL(copra
ntine violet BLL) (ダイレクトバイオレット82);
ベンゾファーストカッパーレッドGGL(benzo fast co
pper red GGL) (ダイレクトレッド180);ピグメン
トグリーンB(pigment green B) (ピグメントグリーン
8)及びナフトールグリーン(アシッドグリーン1)で
ある。
【0020】本発明は、試薬と試料とを等量混合し、結
果として得られる580nmにおける吸光度を測定し、か
つその吸光度を標準曲線に対する蛋白質濃度に転換する
ことによる、溶液分析として遂行され得る。典型的に、
本システムは、吸収性の吸水性又は非吸水性支持体の形
態で、試験片として使用され、試薬類は、それらの溶液
中に試験片の担体基材を浸し、引き続いて液体を蒸発さ
せることにより適用される。メタノール、エタノール及
びアセトニトリルのような極性有機溶媒が試薬類の溶媒
として使用され得るが、典型的には、水性溶液が使用さ
れる。試験片として使用される吸収性担体基材は、紙、
セルロース、例えばナイロンのような合成樹脂製の布
類、又は不織布のような担体として通常使用される材料
からなる。吸収性担体基材は、典型的にはガラス繊維の
ような支持材料の層、又は構造的な支持を提供する合成
ポリマーシートに制限される。
【0021】本発明を実施する方法は、更に以下の実施
例によって示される。
【実施例】
【0022】実施例1 ピロガロールレッド、モリブデン酸イオン及びコハク酸
の溶液を、次のように調製した。
【0023】
【表2】
【0024】尿中に通常見られる様々な干渉物質による
バックグラウンド干渉を、尿中で予期される生理学上の
極端な値で、既知の干渉物質を添加することにより測定
した。干渉物質を欠く水からの変色を測定した。HSA
とIgGの蛋白質応答を、干渉物質を含有した又は欠い
た尿溶液に、50mg/dL の蛋白質を添加することにより
測定した。蛋白質を欠く同様な溶液からの変色を、研究
生成物高速反射走査計(Research Products Rapid Refle
ctance Scanner) で測定した。この実験結果を表3に示
す。分離実験において、フィチン酸を2.5g/L (15
mM)の量で添加したことを除いて、上記と同様の組成物
を試験した。この実験結果を表4に示す。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】上記表3及び表4において、 1) ΔEは、以下の式: ΔE=((L* 1−L* 22 +(a* 1−a* 22 +(b* 1
−b* 220.5 を用いて、2点のL* 、a* 、b* の値から計算される
ように、変色度を示す。バックグラウンドからのΔE
は、水からの変色度として計算される。蛋白質応答のΔ
Eは、蛋白質を欠く同様の溶液又は尿からの変色度とし
て計算される。 2) 高比重尿は1.022の比重を有しており、他方
低比重尿は1.007の比重を有していた。いずれの尿
も、調合物間で緩衝剤の緩衝能力においていかなる差も
無くするように、1.5のpHに調製した。
【0028】表3及び表4中に存在するデータから、蛋
白質を伴った染料−金属錯体の色(蛋白質応答)はま
た、クエン酸イオン、リン酸イオン、酒石酸イオン、シ
ュウ酸イオン、クレアチニン及びアミノ酸類に依存する
ということが分かった。バックグラウンドに影響を及ぼ
す化合物は、蛋白質の存在下にも同じ影響を及ぼすであ
ろう。バックグラウンドの値分修正した、シフトの程度
を表3〜5に示す。尿中干渉化合物の濃度が、尿中での
生理学上の極端な値よりも高くない場合であって、かつ
蛋白質応答をバックグラウンドの値分修正した後では、
その尿中干渉化合物の影響はなかった。濃度が、尿中に
生理学上の極端な値である表3に試験した範囲よりも高
い場合には、バックグラウンドの値分修正した後でさ
え、付加的な影響を観察した。
【0029】実施例2 別の実験において、シュウ酸、ピロガロールレッド、モ
リブデン酸イオン及びコハク酸の試験溶液を、シュウ酸
を1gm/Lのレベルで添加したことを除き、実施例1で記
載したように調製した。実施例1と同様に、バックグラ
ウンド干渉及びHSA/IgG蛋白質応答について、こ
の溶液を試験した。これらの試験結果を表5に示す。
【0030】
【表5】
【0031】これらの研究は、シュウ酸及びフィチン酸
が、バックグラウンド干渉、すなわちシュウ酸イオン、
クエン酸イオン、クレアチニン及びアンモニウムによっ
てもたらされる波長シフトを引き下げ得る、ということ
を示している。シュウ酸イオンの干渉を引き下げるため
にシュウ酸イオンを使用することは、マスキングと呼ば
れる通常の方法である。もしも干渉化合物がすでに過度
に存在し、かつそれよりも多い干渉化合物が試験試料を
介して添加されるならば、ごく僅か、もしあるにしても
付加的な変化が観察される。過度のシュウ酸イオンを伴
う分析は、シュウ酸イオンによってもたらされた赤色へ
の金属−染料のシフトを相殺するようpHを調整すること
により、操作する。しかしながら、フィチン酸の使用
は、蛋白質応答を増加させる一方で、シュウ酸の使用
は、増加させない。加えて、蛋白質間の応答は、フィチ
ン酸を用いた場合にはほぼ同等であるが、シュウ酸を用
いた場合には同等でないが、これはシュウ酸イオンがI
gGの応答を引き下げるのに対して、フィチン酸は引き
下げないからである。フィチン酸は、蛋白質の添加によ
り、染料−モリブデン酸イオン錯体を沈殿させるという
こともまた分かった。この効果は、蛋白質を分離もしく
は単離するため、または読み取り面上にその色を濃縮す
るために使用され得る。この効果はまた、蛋白質の結合
した染料−金属−フィチン酸錯体の安定化の原因である
かもしれない。過度のシュウ酸イオン(表5に示すよう
に)が存在する場合に、シュウ酸は蛋白質応答を引き下
げる。シュウ酸イオンの存在下でのモリブデン酸イオン
と染料との結合は、モリブデン酸イオンによってもたら
される負の電荷を引き下げる。これは、正に帯電したア
ミノ酸基群と負に帯電した脱プロトン化された染料−モ
リブデン酸イオン錯体との間の会合を引き下げる。その
ために、アミノ酸基群とその錯体との結合は、蛋白質
の、その構造中に染料を取り込ませる能力に、より依存
するようになり、分析感度がより低くなる。トリフェニ
ルアリール染料類とより容易に包接錯体を形成し得るヒ
ト血清アルブミンにとって、その分析法はまた、より特
異的になる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モリブデン酸又はタングステン酸の塩
    と、モリブデン酸イオン又はタングステン酸イオンと錯
    体を形成しかつその錯体の吸収バンドが蛋白質の存在下
    でシフトする染料を使用する、尿中蛋白質分析法であっ
    て、 蛋白質/モリブデン酸イオン/染料指示薬の応答が進行
    するのを許容しながら、バックグラウンド干渉を低減す
    るのに十分な量で、式: 【化1】 (式中、2、3、4及び5は、 【化2】 からなる群から選択され;1は上記のいずれか又は−O
    −であり;かつm及びnは、それぞれ独立して0又は1
    である)で示されるイオン化し得るリン酸塩含有化合物
    を導入する尿中蛋白質分析法。
  2. 【請求項2】 イオン化し得るリン酸塩含有化合物がフ
    ィチン酸である、請求項1記載の分析法。
  3. 【請求項3】 該塩がモリブデン酸塩である、請求項1
    記載の分析法。
  4. 【請求項4】 該染料が、ピロガロールレッドである、
    請求項1〜3のいずれか1項記載の分析法。
  5. 【請求項5】 該蛋白質が、ヒト血清アルブミンであ
    る、請求項4記載の分析法。
  6. 【請求項6】 該染料が、ピロカテコールバイオレッ
    ト;ブロモピロガロールレッド;オルト−ヒドロキシヒ
    ドロキノンフタレイン;テトラクロロガレイン;ビリジ
    ルブルー;6、7−ジヒドロキシ−2、4−ジフェニル
    ベンゾピリリウムクロリド;クロマズロール5;アリザ
    リンイエローR;エリオクロムブラックT;ネオランブ
    ルー2G;イルガラングレーBL;1−2’、4’−ジ
    ヒドロキシフェニルアゾ−5−クロロ−2−ヒドロキシ
    ベンゼン−3−スルホン酸;コプランチンバイオレット
    BLL;ベンゾファーストカッパーレッドGGL;ピグ
    メントグリーンB;又はナフトールグリーンである、請
    求項1記載の分析法。
  7. 【請求項7】 モリブデン酸イオン又はタングステン酸
    イオン、該染料及び該イオン化し得るリン酸塩含有化合
    物を、適当な溶媒を用いたそれらの溶液の形態で、尿と
    接触させる、請求項1記載の分析法。
  8. 【請求項8】 モリブデン酸イオン又はタングステン酸
    イオン、該染料及び該イオン化し得るリン酸塩含有化合
    物を、尿と接触させる前に、吸収性支持材料上に乾燥状
    態で存在せしめる、請求項1記載の分析法。
  9. 【請求項9】 尿中蛋白質測定用組成物であって、 a)モリブデン酸又はタングスタン酸の塩; b)モリブデン酸イオン又はタングステン酸イオンと錯
    体を形成し、かつその錯体の吸収バンドが蛋白質の存在
    下でシフトする染料;及び c)式: 【化3】 (式中、2、3、4及び5は、 【化4】 からなる群から選択され;1は上記のいずれか又は−O
    −であり;かつm及びnは、それぞれ独立して0又は1
    である)で示されるイオン化し得るリン酸塩含有化合物
    を含む尿中蛋白質測定用組成物。
  10. 【請求項10】 該塩が、モリブデン酸塩であり、かつ
    該リン酸塩含有化合物がフィチン酸である、請求項9記
    載の組成物。
JP31178594A 1993-12-17 1994-12-15 尿中蛋白質の分析法、及びその測定用組成物 Expired - Lifetime JP3524602B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/168220 1993-12-17
US08/168,220 US5399498A (en) 1993-12-17 1993-12-17 Reduction of background interferences in the molybdate-dye protein assay

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07209304A true JPH07209304A (ja) 1995-08-11
JP3524602B2 JP3524602B2 (ja) 2004-05-10

Family

ID=22610600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31178594A Expired - Lifetime JP3524602B2 (ja) 1993-12-17 1994-12-15 尿中蛋白質の分析法、及びその測定用組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5399498A (ja)
EP (1) EP0658768B1 (ja)
JP (1) JP3524602B2 (ja)
AU (1) AU679274B2 (ja)
CA (1) CA2125805C (ja)
DE (1) DE69425869T2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004036225A1 (ja) * 2002-10-15 2004-04-29 Arkray, Inc. クレアチニン測定用試験片
JP2009186479A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Pierce Biotechnology Inc ピロカテコールバイオレット−金属タンパク質分析
JP2015163851A (ja) * 2014-02-28 2015-09-10 関東化学株式会社 試料中の総タンパク質の定量方法および該方法に使用する試薬

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2236350C (en) * 1997-05-06 2007-05-15 Thomas Arter Dry analytical elements for the determination of protein
US6046052A (en) * 1997-05-06 2000-04-04 Ortho Clinical Diagnostics, Inc. Dry analytical elements for the determination of protein
US5908787A (en) * 1997-09-23 1999-06-01 Bayer Corporation Total protein detection method
JP3516012B2 (ja) 1998-12-25 2004-04-05 アークレイ株式会社 微量の蛋白質を測定するための組成物
US6210971B1 (en) * 1999-01-25 2001-04-03 Bayer Corporation Assay for the detection of creatinine
AU2002311527A1 (en) * 2001-06-25 2003-01-08 Bayer Healthcare Llc Total protein detection methods and devices at low ph
JP4818586B2 (ja) * 2002-03-05 2011-11-16 シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド アミン塩複合体の形成による有機試薬の診断試験装置への吸収
US6872573B2 (en) * 2003-01-02 2005-03-29 Bayer Corporation Fluorescent creatinine assay
CN110095457A (zh) * 2019-04-17 2019-08-06 广东环凯微生物科技有限公司 一种余氯的测定试纸及快速测定方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61155757A (ja) * 1984-12-27 1986-07-15 Wako Pure Chem Ind Ltd 微量蛋白定量法
US5087575A (en) * 1988-06-06 1992-02-11 Miles Inc. Composition for determining trace amount of protein
US4960710A (en) * 1988-06-06 1990-10-02 Miles Inc. Device and method of assaying for trace mounts of proteins
US5055407A (en) * 1988-07-05 1991-10-08 Miles, Inc. Composition and method of assaying aqueous liquids for specific gravity
US5173431A (en) * 1991-10-12 1992-12-22 Miles Inc. Copper oxidation protein assay

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004036225A1 (ja) * 2002-10-15 2004-04-29 Arkray, Inc. クレアチニン測定用試験片
US7820449B2 (en) 2002-10-15 2010-10-26 Arkray, Inc. Test strip for creatinine determination
JP2009186479A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Pierce Biotechnology Inc ピロカテコールバイオレット−金属タンパク質分析
JP2015163851A (ja) * 2014-02-28 2015-09-10 関東化学株式会社 試料中の総タンパク質の定量方法および該方法に使用する試薬

Also Published As

Publication number Publication date
US5399498A (en) 1995-03-21
EP0658768B1 (en) 2000-09-13
EP0658768A3 (en) 1996-01-10
CA2125805C (en) 1998-12-08
EP0658768A2 (en) 1995-06-21
JP3524602B2 (ja) 2004-05-10
DE69425869D1 (de) 2000-10-19
AU8023794A (en) 1995-06-22
CA2125805A1 (en) 1995-06-18
DE69425869T2 (de) 2001-01-11
AU679274B2 (en) 1997-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0774122B1 (en) Merocyanine dye protein stains
JP3524602B2 (ja) 尿中蛋白質の分析法、及びその測定用組成物
JPH06502244A (ja) グリカン化血中タンパク質のアッセイ
EP1405080B1 (en) Total protein detection methods and devices at low ph
JP5698904B2 (ja) 色素及びデキストリンを含むタンパク質検出試薬及び方法
CA2242197C (en) Total protein detection method
Pérez-Ruiz et al. Determination of proteins in serum by fluorescence quenching of Rose Bengal using the stopped-flow mixing technique
AU753135B2 (en) Dry analytical elements for the determination of protein
Llavero et al. Improved trihydroxyindole method for the simultaneous stopped-flow spectrofluorimetric determination of epinephrine and norepinephrine in urine
US11768184B2 (en) Method for measurement of hemoglobin
EP0877251B1 (en) Dry analytical elements for the determination of protein
Kamino et al. Spectrophotometric determination of aluminum with m-carboxyphenylfluorone, a novel chemical probe, and its application
Suzuki et al. Design and synthesis of ICT‐based fluorescent probe for high‐sensitivity protein detection and application to rapid protein staining for SDS‐PAGE
US5387527A (en) Use of pH dependence for scatter correction in fluorescent methods
EP0296795B1 (en) Analytical method and element for ferrous ion assay
JP3090503B2 (ja) 蛋白質の測定法
AU662162B2 (en) Colorimetric determination of magnesium ions in fluids
WANG Analytical chemistry of bilirubins: new methods, caffeine complexation, stability, and biosynthesis of conjugates
WO1995000843A1 (en) Assay for total bilirubin
JP2001133407A (ja) 陰イオン濃度の測定方法
JPH1019874A (ja) 還元物質検出用試薬組成物及び試験片

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040213

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090220

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110220

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term