JPH07208154A - 自己発熱型メタル担体 - Google Patents

自己発熱型メタル担体

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JPH07208154A
JPH07208154A JP6003559A JP355994A JPH07208154A JP H07208154 A JPH07208154 A JP H07208154A JP 6003559 A JP6003559 A JP 6003559A JP 355994 A JP355994 A JP 355994A JP H07208154 A JPH07208154 A JP H07208154A
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JP
Japan
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heat generating
carrier
heating
generating portion
self
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Application number
JP6003559A
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English (en)
Inventor
Senta Toujiyou
千太 東條
Tatsuya Fujita
達也 藤田
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、昇温特性の優れるとともに、電力
が有効に使用される自己発熱型メタル担体を得ることを
目的とする。 【構成】 排気経路中に配置されたメタル担体2は、触
媒が担持された金属箔よりなり、第1発熱部7と、この
第1発熱部の総抵抗値よりも低い抵抗値を有する第2の
発熱部8が第1発熱部の最外周に第1発熱部と電気的に
直列になるように設けられている。そのため、排気経路
中を流れる排気ガス流量の多い箇所に設けられた第1発
熱部の方が第2発熱部よりも昇温特性が優れ、担持され
た触媒の活性化を迅速に行い排気ガスの清浄化を行うの
で、メタル担体2の発熱のための電力を有効に使用する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自己発熱型メタル担体
に関するものであり、特に、内燃機関の排気経路途中に
配置され、内燃機関の排気ガスを浄化可能な触媒が担持
された自己発熱型触媒コンバータ用のメタル担体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自己発熱型メタル担体として
は、例えば、実開平5−69316号公報に示されるよ
うに、メタル担体の全周を絶縁材で被覆し蛇行状に折り
畳んだものが開示されている。また、特開平4−136
412号公報に示されるように、中心と外周面に電極端
子を設けてメタル担体の中心部から外周面に向けて電流
を流すものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実開平5−6
9316号公報のメタル担体では、メタル担体全体を発
熱させる必要があるため、迅速な昇温特性を得るために
は、大電力をメタル担体に印加する必要がある。また、
メタル担体自体を小さくすることによって、熱容量を小
さくさせることも考えられるが、メタル担体自体の容量
を小さくさせるということは、メタル担体自体の抵抗値
が低いために、十分な高温を得ることができないという
問題が生じてしまう。
【0004】さらに、メタル担体自体を小さくすること
は、排ガスの通気抵抗を上昇させてしまうという問題も
また生じてしまう。また、メタル担体を排気経路中に配
置させた場合、この排気経路中にながれる排気ガスの流
量は、この排気ガス流れに対して垂直方向の流量分布を
みると、各箇所によって異なっている。
【0005】しかし、上記のメタル担体では、全体に均
一に発熱するために、排気ガス流量が多い箇所も少ない
箇所も同等に触媒を活性化させていた。そのため、メタ
ル担体に必要な電力を不必要に消費していたという問題
が生じていた。また、特開平4−136412号公報の
メタル担体では、平板および波板を構成する各箔材は中
心電極と外周電極との間を電気的に並列接合されている
ため、十分高い抵抗値を得るためには、各箔材長を十分
長く取る必要があり、そのためメタル担体自体の大型化
という問題が生じてしまう。
【0006】以上の如く、従来の自己発熱型メタル担体
では、小型のメタル担体でありながら、高い抵抗値を有
し、さらには、迅速な昇温特性を有するものを得ること
ができない。また、電流が一様にメタル担体内を流れる
ため、排ガス流量の少ない部分も一様に加熱する構造と
なり、電力が有効に使用されないという問題が生じる。
【0007】さらに、メタル担体の大型化に伴いメタル
担体保持部の熱容量が大きくなり、同一温度変化に対応
するメタル担体の発生熱応力が増大し、耐久性が低下す
る。以上述べたように、抵抗値を確保しながら、早期昇
温と高耐久性を両立させることは非常に困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑み、昇温特性のすぐれた自己
発熱型メタル担体を得ることを目的としている。
【0008】さらには、電力が有効に使用される自己発
熱型メタル担体を得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発熱において
は、請求項1において、通電されることによって発熱す
る発熱部を有する自己発熱型メタル担体であって、前記
発熱部は所望の抵抗値を有する第1発熱部と、該第1発
熱部よりも小なる抵抗値を有する第2発熱部とを有する
とともに、前記第1発熱部と前記第2発熱部とは電気的
に直列に導通されている自己発熱型メタル担体を提供す
る。
【0010】請求項2において、前記発熱部は、スリッ
ト形状により形成されている請求項1の自己発熱型メタ
ル担体を提供する。請求項3において、平坦な金属箔で
ある平板と波付け加工された金属箔である波板とを互い
に積層または巻回することによって、前記自己発熱型メ
タル担体が構成されている請求項1記載の自己発熱型メ
タル担体を提供する。
【0011】請求項4において、前記平板または前記波
板の板厚を変化させることによって、前記第1および第
2発熱体を構成している請求項3記載の自己発熱型メタ
ル担体を提供する。請求項5において、前記自己発熱型
メタル担体は、触媒が担持されているとともに、エンジ
ンの排気経路中に配置されている請求項1記載の自己発
熱型メタル担体を提供する。
【0012】請求項6において、前記排気経路の排気ガ
ス流れに対して垂直断面において、最も排気ガスの流量
が多い箇所に、第1発熱部が設けられている請求項1記
載の自己発熱型メタル担体を提供する。請求項7におい
て、前記第1発熱部は前記排気経路の排気ガス流れに対
して垂直断面の略中心部に位置するとともに、前記第2
発熱部は前記排気経路の排気ガス流れに対して垂直断面
の略周辺部に位置する請求項1記載の自己発熱型メタル
担体を提供する。
【0013】請求項8において、前記第1発熱部は前記
第2発熱部よりも排気経路上流側に設けられている請求
項1記載の自己発熱型メタル担体を提供する。請求項9
において、前記第1発熱部は前記排気経路の排気ガス流
れに対して垂直断面の略中心部近傍に位置するととも
に、前記第2発熱部は前記第1発熱部よりも排気経路の
下流側に設けられている請求項1記載の自己発熱型メタ
ル担体を提供する。
【0014】請求項10において、前記自己発熱型メタ
ル担体は、触媒が担持されている請求項1記載の自己発
熱型メタル担体を提供する。請求項11において、エン
ジンの排気経路中に配置されるとともに、金属箔よりな
る平板および金属箔よりなる波板を交互に積層または巻
回するとともに、通電によって積極的に発熱する第1発
熱部が形成される第1の担体と、前記第1の担体の最外
周において、金属箔よりなる平板および金属箔よりなる
波板とを交互に積層または巻回するとともに、通電によ
って積極的に発熱する第2発熱部が形成される第2の担
体と、前記第1の担体の前記排気経路の流れ方向の一端
側の外周面と前記第2の担体の前記排気経路の流れ方向
の一端側の内周面とを電気的に導通させるとともに、前
記第1の担体の前記第1発熱部の最外周と前記第2の担
体の前記第2発熱部の内周面および前記第1の担体の前
記排気経路の流れ方向の他端側の外周面と前記第2の担
体の前記排気経路の流れ方向の他端側の外周面との間を
電気的に絶縁させることにより、前記第1発熱部と前記
第2発熱とを電気的に直列に導通させる絶縁部材と、前
記第1の担体の前記他端側から前記第1発熱部,前記第
1の担体の前記一端側,前記第2の担体の前記一端側,
前記第2発熱部および前記第2の担体の前記他端側に電
流がながれるように配置された電極端子とからなること
を特徴とする自己発熱型メタル担体。からなる自己発熱
型メタル担体を提供する。
【0015】請求項12において、前記平板または前記
波板をスリット形状とすることによって、前記発熱体を
構成している請求項11記載の自己発熱型メタル担体を
提供する。請求項13において、前記平板または前記波
板の板厚を薄くすることによって、前記発熱体を構成し
ている請求項11記載の自己発熱型メタル担体を提供す
る。
【0016】請求項14において、前記第1発熱部の総
抵抗値は前記第2発熱部の総抵抗値よりも大である請求
項11記載の自己発熱型メタル担体を提供する。請求項
15において、前記平板および/または前記波板には、
触媒が担持されている請求項11記載の自己発熱型メタ
ル担体を提供する。請求項16において、エンジンの排
気経路中に配置されるとともに、金属箔よりなる平板お
よび金属箔よりなる波板を交互に積層または巻回するこ
とによって形成されるとともに、通電によって積極的に
発熱する第1発熱部を有する第1の担体と、エンジンの
排気経路中に配置されるとともに、金属箔よりなる平板
および金属箔よりなる波板を交互に積層または巻回する
ことによって形成されるとともに、通電によって積極的
に発熱する第2発熱部を有する第2の担体と、前記第1
発熱部と前記第2発熱部とを電気的に直列に導通させる
導通部材とからなる自己発熱型メタル担体を提供する。
【0017】請求項17において、前記発熱部は前記平
板および前記波板に形成されたスリットである請求項1
6記載の自己発熱型メタル担体を提供する。請求項18
において、前記第1発熱部の総抵抗値は、前記第2発熱
部の総抵抗値よりも大である請求項16記載の自己発熱
型メタル担体を提供する。請求項19において、前記導
通部材は、前記第1の担体の前記排気経路中の排気ガス
の流れ方向の一端側と前記第2の担体の前記排気経路中
の排気ガスの流れ方向の一端側のみとが電気的に導通さ
せるとともに、前記第1発熱部と前記第2発熱部および
前記第1の担体の前記排気経路中の排気ガスの流れ方向
の他端側および前記第2の担体の前記排気経路中の排気
ガスの流れ方向の他端側とを絶縁することによって、前
記第1発熱部および前記第2発熱部とが電気的に直列に
導通されており、前記第1の担体の前記排気経路中の排
気ガス流れに平行な一端側と他端側および第2の担体の
担体の排気経路中の排気ガス流れに平行な一端側と他端
側の方向に電流が流れることによって、前記第1発熱部
および前記第2発熱部が発熱する請求項16記載の自己
発熱型メタル担体を提供する。
【0018】請求項20において、エンジンの排気経路
中に設けられ、通電によって積極的に発熱する発熱部を
有する自己発熱型メタル担体において、前記自己発熱型
メタル担体の排気経路上流側には第1発熱部が、前記自
己発熱型メタル担体の排気経路下流側には第2発熱部が
設けられる自己発熱型メタル担体を提供する。請求項2
1において、前記第1発熱部は前記第2発熱部よりも総
抵抗値が大である請求項20記載の自己発熱型メタル担
体を提供する。
【0019】請求項22において、前記第1発熱部と前
記第2発熱部との間には、電気的導通可能な導通部が設
けられている請求項20記載の自己発熱型メタル担体を
提供する。請求項23において、前記自己発熱型メタル
担体は、2種類の異なったスリット領域が長辺方向に形
成される金属箔よりなる平板と該平板に形成される2種
類の異なったスリット領域と対応したスリットが長辺方
向に形成される金属箔よりなる波板とを交互に積層また
は巻回することによってなる請求項20記載の自己発熱
型メタル担体を提供する。
【0020】請求項24において、エンジンの排気経路
中に設けられ、長軸形状をなす電気的導通可能な中心電
極と、該中心電極を中心として、金属箔よりなる平板と
金属箔よりなる波板とを交互に積層または巻回された、
通電によって積極的に発熱する第1発熱部を有する第1
の担体と、該第1の担体の排気経路下流側において、前
記中心電極を中心として、金属箔よりなる平板と金属箔
よりなる波板とを交互に積層または巻回された、前記第
1発熱部と電気的に直列に設けられ通電によって積極的
に発熱する第2発熱部を有する第2の担体と、前記第1
の担体の最外周に電気的導通可能に設けられた第1電極
端子と、前記第2の担体の最外周に電気的導通可能に設
けられた第2電極端子とからなり、前記第1電極端子と
前記第2電極端子との間に電流を流すことによって、前
記第1発熱部と前記第2発熱部を発熱する自己発熱型メ
タル担体を提供する。
【0021】請求項25において、前記平板および前記
波板にスリットを形成することによって、前記第1発熱
部および前記第2発熱部が設けられる請求項24記載の
自己発熱型メタル担体を提供する。請求項26におい
て、前記第1発熱部は、前記排気経路の排気ガス流れに
対して垂直方向断面において、略中心部近傍のみに設け
られている請求項24記載の自己発熱型メタル担体を提
供する。
【0022】請求項27において、前記第1発熱部は、
前記中心電極近傍のみに設けられている請求項24記載
の自己発熱型メタル担体を提供する。請求項28におい
て、前記自己発熱型メタル担体は、触媒が担持されてい
る請求項24記載の自己発熱型メタル担体を提供する。
請求項29において、エンジンの排気経路中に設けら
れ、長軸形状をなす電気的導通可能な中心電極と、該中
心電極を中心として、金属箔よりなる平板と金属箔より
なる波板とを交互に積層または巻回された、通電によっ
て積極的に発熱する第1発熱部を有する第1の担体と、
該第1の担体の最外周において、金属箔よりなる平板と
金属箔よりなる波板とを交互に積層または巻回され、前
記第1の発熱部と電気的に直列に設けられる通電によっ
て積極的に発熱する第2発熱部を有する第2の担体と、
該第2の担体の最外周に設けられ、電気的に導通可能な
電極端子とからなる自己発熱型メタル担体を提供する。
【0023】請求項30において、前記第1発熱部は前
記第2発熱部よりも総抵抗値が大である請求項29記載
の自己発熱型メタル担体を提供する。請求項31におい
て、前記平板および前記波板にスリットを形成すること
によって、前記第1発熱部および前記第2発熱部とする
請求項29記載の自己発熱型メタル担体を提供する。
【0024】請求項32において、前記平板および前記
波板には、触媒が担持されている請求項29記載の自己
発熱型メタル担体を提供する。
【0025】
【作用および発明の効果】請求項1によれば、異なる抵
抗値を有する第1および第2発熱部を直列に導通させる
ことによって、後述するように、並列に配置されている
メタル担体と比較して総抵抗値が大きなメタル担体とす
ることができる。さらには、異なる抵抗値を有する第1
および第2発熱部とすることによって、昇温特性の異な
った領域を有するメタル担体とすることができる。
【0026】そのため、所望の箇所のみを他の箇所に比
較して昇温特性を良好にすることができるため、有効に
電力を使用することができる。請求項2によれば、余分
な材料を用いることなく、単にスリット形状という簡便
な構造でありながら、スリット形状を所望の形状とする
ことのみで、所望の抵抗値を容易に得ることができる。
【0027】請求項3によれば、メタル担体を平坦な金
属箔である平板と波付け加工された金属箔である波板と
を積層または巻回することによって得ている。このよう
に、平板と波板とを採用することによって、平板のみま
たは波板のみのメタル担体と比較して容易に本願発明の
メタル担体を得ることができる。さらには、平板と波板
という簡便な構造を採用することによって、メタル担体
とすることの加工を容易にすることができる。
【0028】請求項4によれば、平板および波板を薄板
化という、平板および波板をスリット形状の如く切り込
み加工をすることなしで高抵抗値を得るので、平板およ
び波板の強度の急激な劣化を抑えながら、高抵抗値を有
する平板および波板とすることができる。請求項5によ
れば、本発明のメタル担体に触媒を担持させるととも
に、排気経路中に配置することによって、メタル担体の
良好な温度昇温によって、担持された触媒の活性化を迅
速に行うことができる。そのため、排気経路中に流れる
排気ガスの浄化もまた迅速に行うことができる。
【0029】請求項6および7によれば、排気ガス流れ
方向に対して垂直方向に対する排気経路中の排気ガスの
流速が多い所望の箇所に、第2発熱部よりも昇温特性に
優れた第1発熱部を配置させることができるので、電力
の消費を排気ガスの浄化に有効に使用することができ
る。さらには、電力を排気ガスの流量の多い箇所により
多く使用させることができるので、第1発熱部の昇温特
性をより向上させることができる。
【0030】このように、排気ガス流量の多い箇所に、
昇温特性の優れた第1発熱部を設けることができるの
で、排気経路中を流れる排気ガスの浄化性能を向上させ
ることができる。請求項8によれば、エンジン始動時に
は、温度の低いメタル担体によって、排気ガスが冷却さ
れ、担持された触媒の活性化が阻害される傾向にある。
しかし、第2発熱部よりも総抵抗値が高くすることによ
って、昇温特性を向上させた第1発熱部を第2発熱部よ
りも排気経路上流側に位置させることによって、排気ガ
スと自らの発熱により第1発熱部が効率よく昇温され、
迅速な触媒の活性化を行うことができる。
【0031】そのため、排気ガスの浄化性能を向上させ
ることができる。請求項9によれば、請求項7および8
の作用および効果を同時に有することができる。請求項
10によれば、第1発熱部および第2発熱部の加熱によ
って、所望の箇所が所望の速度にて担持された触媒を活
性化させることができる。
【0032】請求項11によれば、電流が第1の担体お
よび第2の担体の排気経路の流れ方向に対して平行に流
すことによって、第1発熱部および第2発熱部を発熱さ
せることができる。そのため、電極端子の配列を第1の
担体および第2の担体の各外周に設けることができるの
で、電極の取り出しが容易な構成とすることができる。
【0033】請求項12によれば、余分な材料を用いる
ことなく、単にスリット形状という簡便な構造でありな
がら、スリット形状を所望の形状とすることのみで、所
望の抵抗値を容易に得ることができる。請求項13によ
れば、平板および波板を薄板化という、平板および波板
をスリット形状の如く切り込み加工をすることなしで高
抵抗値を得るので、平板および波板の強度の急激な劣化
を抑えながら、高抵抗値を有する平板および波板とする
ことができる。
【0034】請求項14によれば、排気ガス流れ方向に
対して垂直方向に対する排気経路中の排気ガスの流速が
多い箇所である中央部分において、第2発熱部よりも昇
温特性に優れた第1発熱部を配置させ、かつ第1発熱部
の外周部に第2発熱部を設けたので、電力の消費を排気
ガスの加熱に有効に使用することができる。さらには、
電力を第1発熱部により多く使用させることができるの
で、第1発熱部の昇温特性をより向上させることができ
る。
【0035】請求項15によれば、メタル担体の加熱に
よって、担持された触媒を活性化させることができる。
この触媒の活性化によって、排気経路中を流れる排気ガ
スの清浄化を行うことができる。請求項16によれば、
第1発熱部と第2発熱部とをそれぞれ第1の担体と第2
の担体に設ける。このような構成とすることにより、排
気経路中の所望の箇所において、発熱を促すことができ
る。そのため、メタル担体の発熱のための使用電力の有
効な使用を行うことができる。
【0036】請求項17によれば、余分な材料を用いる
ことなく、単にスリット形状という簡便な構造でありな
がら、スリット形状を所望の形状とすることのみで、所
望の抵抗値を容易に得ることができる。請求項18によ
れば、排気経路中の所望の箇所において、より発熱が必
要な箇所を選択して第1発熱部を設けることができるの
で、よりメタル担体の発熱のための電力を有効に使用す
ることができる。
【0037】請求項19によれば、第1の担体の排気経
路中の排気ガス流れに平行な一端側と他端側および第2
の担体の担体の排気経路中の排気ガス流れに平行な一端
側と他端側の方向に電流が流れることによって、一組の
平板と波板を用いただけで、第1発熱部および第2発熱
部を構成することができる。請求項20によれば、排気
経路上流側に第1発熱部を設けたので、エンジン始動時
の温度の低いメタル担体によって、排気ガスが冷却さ
れ、担持された触媒の活性化が阻害される前に、排気ガ
スと第1発熱部自らの発熱によって、第1発熱部を効率
よく昇温し、迅速なメタル担体の発熱を行うことができ
る。
【0038】請求項21によれば、排気経路中に流れる
排気ガスが、メタル担体に最初に接触する箇所におい
て、第2発熱部よりも昇温特性の優れた第1発熱部を配
置させることによって、メタル担体の昇温特性をより向
上させることができる。請求項22によれば、第1発熱
部と第2発熱部の排気経路内での位置関係を導通部によ
って、所望の箇所に配置することができ、有効なメタル
担体の発熱とすることができる。
【0039】請求項23によれば、余分な材料を用いる
ことなく、単にスリット形状という簡便な構造でありな
がら、スリット形状を所望の形状とすることのみで、所
望の抵抗値を容易に得ることができる。請求項24によ
れば、第1の担体の最外周および第2の担体の最外周の
それぞれに電極端子を設けるのみによって、第1発熱部
および第2発熱部を発熱させることができるので、メタ
ル担体の発熱させるための構成を容易とすることができ
る。
【0040】また、共通の中心電極とする構成としたの
で、第1の担体および第2の担体の位置関係を固定する
ことができる。さらには、排気経路上流側に第1発熱部
を設けたので、エンジン始動時の温度の低いメタル担体
によって、排気ガスが冷却され、担持された触媒の活性
化が阻害される前に、排気ガスと第1発熱部自らの発熱
によって、第1発熱部を効率よく昇温し、迅速なメタル
担体の発熱を行うことができる。
【0041】請求項25によれば、余分な材料を用いる
ことなく、単にスリット形状という簡便な構造でありな
がら、スリット形状を所望の形状とすることのみで、所
望の抵抗値を容易に得ることができる。請求項26およ
び請求項27によれば、排気ガス流れ方向に対して垂直
方向に対する排気経路中の排気ガスの流速が多い領域
に、第1発熱部を配置させたので、電力の消費をメタル
担体の発熱に有効に使用することができる。
【0042】請求項28によれば、排気経路中に流れる
排気ガスの清浄化を担持された触媒をメタル担体によっ
て活性化させることによって行うことができる。請求項
29によれば、第1発熱部と第2発熱部とをそれぞれ第
1の担体と第2の担体に設ける。このような構成とする
ことにより、排気経路中の所望の箇所において、発熱を
促すことができる。そのため、メタル担体の発熱のため
の使用電力の有効な使用を行うことができる。
【0043】請求項30によれば、排気ガス流れ方向に
対して垂直方向に対する排気経路中の排気ガスの流速が
多い中央部に、第1発熱部を配置させたので、電力の消
費をメタル担体の発熱に有効に使用することができる。
請求項31によれば、余分な材料を用いることなく、単
にスリット形状という簡便な構造でありながら、スリッ
ト形状を所望の形状とすることのみで、所望の抵抗値を
容易に得ることができる。
【0044】請求項32によれば、排気経路中に流れる
排気ガスの清浄化を担持された触媒をメタル担体によっ
て活性化させることによって行うことができる。
【0045】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明の第1の実施例を詳細に説
明する。図1は、本発明の第1実施例の触媒コンバータ
1を示す。この触媒コンバータ1には、メタル担体2が
設けられている。
【0046】図2に、このメタル担体2の模式図を示
す。このメタル担体2は、一方側よりには、幅略20m
mに渡って図3に示すようなスリット部5が形成されて
いる平板3と波板4を交互に渦巻き状に巻回されてい
る。この平板3および波板4の材質は双方ともCrが1
8〜24wt%、Alが4.5〜5.5%wt、希土類
元素(REM)が0.1〜0.2wt%、残部はFeか
ら成るFe−Cr−Al組成であるまた、板厚は30〜
50μmである。
【0047】図3は、第1実施例に採用される平板3に
形成されるスリット部5の形状を詳細に示す展開図であ
る。スリット部5を形成するスリットは長方形形状をな
すとともに、スリット幅aは0.4mm、スリット長さ
bは15〜30mm、スリット間隔cは2〜5mmであ
る。
【0048】また、波板4もまた、この平板3に形成さ
れるスリット部5と同様のスリットが形成されている。
そして、ピッチ4.77mm、高さ1.75mmの凹凸
が連続的に形成されることによって、波板4が構成され
ている。このメタル担体2には、図1に示す如く、平板
3と波板4とを略φ40mmまで巻回することによっ
て、第1の担体を得る。そして、この第1の担体の最外
周において、例えば、Fe−Cr−Al組成の金属箔の
表面に一端側の所定の領域である導通領域6aのみを残
して酸化被膜を形成した円環状の絶縁領域6bを有する
絶縁部材6を所定回数巻回する。
【0049】この時、この絶縁部材6は、第1の担体の
最外周において、他方側の最外周において、所定幅(第
1実施例では、略10mm)のみの最外周を残して覆
う。また、導通領域6aの一端側とメタル担体2の一端
側とは一致している。そして、さらに平板3および波板
4が巻回することによって、絶縁部材6の最外周に形成
された第2の担体を得る。しかしながら、この第2の担
体を第1の担体の最外周に絶縁部材6を介して巻回する
が、この時の平板3および波板4は、第1の担体の他方
側において、露出面2aが形成されるように巻回され
る。
【0050】そして、この平板3および波板4を交互に
重ねて略φ60mmまで巻回することによってメタル担
体2を得る。以上のようにメタル担体2は、絶縁部材6
によって、図1に示されるように、スリット部5が、第
1の担体の第1発熱部7と第2の担体の第2発熱部8と
に分割されている。
【0051】そして、この第1発熱部7の総抵抗値は、
第2発熱部8の総抵抗値よりも大となるようになってい
る。具体的には、第1実施例においては、第1発熱部7
のスリット部総面積が第2発熱部8のスリット部総面積
よりも小となるように形成されている。また、絶縁部材
6によって、第1発熱部7および第2発熱部8の各々の
排気経路の下流側(メタル担体2の他端側)には、第1
の担体の第1下流側領域9および第1下流側領域よりも
軸方向に短い第2の担体の第2下流領域10が形成され
ている。
【0052】さらに、第1発熱部7と第2発熱部8の排
気経路上流側(メタル担体2の一方側)には、第1発熱
部7と第2発熱部8とを電気的に直列接合する上流側領
域11が形成されている。そして、最後に巻回された平
板3および波板4は、例えばγ−アルミナ等の触媒を担
持させることによって、メタル担体2とすることができ
る。
【0053】次に、メタル担体2がハウジング15内に
保持される保持構造を図1を用いて詳述する。尚、図1
において、メタル担体2の平板3および波板4の断面の
図示は省略してある。メタル担体2のハウジング15内
の保持は以下のように行っている。
【0054】メタル担体2を構成する第1発熱部7の下
流側に位置する第1下流側領域9の露出面2a外周に
は、保持部材16が設けられている。この保持部材16
は、導電材料よりなりメタル担体2の露出面2aの全周
に渡るリング状に形成されており、メタル担体2を保持
している。そして、このメタル担体2の露出面2aの全
周に設けられた保持部材16には、プラス側の電極であ
る第1電極端子17がスポット溶接またはろう付け等に
よって電気的に導通されるように接合されている。
【0055】この第1電極端子17は、セラミック製の
碍子18を介して、第1電極端子17と一体に設けられ
ているスカート部19bを、ナット19aによって固定
することにより、ハウジング15と絶縁を保ちながら固
定されている。また、第2発熱部8の下流側に位置する
第2下流側領域10には、保持部材20が設けられてい
る。この保持部材20もまた、導電材料よりなりメタル
担体2の下流側領域10の全周に渡るリング状に形成さ
れ、メタル担体20を保持している。そして、このメタ
ル担体2の下流側領域10の全周に設けられた保持部材
20には、マイナス側の電極である第2電極端子21が
スポット溶接またはろう付け等によって接合されてい
る。
【0056】この第2電極端子21は、ナット22によ
ってハウジング15と導通可能に固定されている。さら
に第1発熱部7と第2発熱部8とを電気的に直列接合す
ることになる上流側領域11には、メタル担体2の保持
部材25が設けられている。この保持部材25は、メタ
ル担体2の上流側領域11の最外周全周に渡るリング状
に形成され、メタル担体2を保持している。そして、こ
のメタル担体2の上流側領域11の全周に設けられた保
持部材25には、支持部材26がスポット溶接またはろ
う付け等によって接合されている。
【0057】また、支持部材26は、第1電極端子17
と同様、ハウジング15に対して、セラミック製の碍子
27を介して、支持部材26と一体に設けられているス
カート部28bを、ナット28aによって固定すること
により、ハウジング15と絶縁を保ちながら固定されて
る。尚、メタル担体2の発熱がハウジング15より放熱
するのを防ぐために、ハウジング15とメタル担体2と
の間には、例えばセラミックファイバーよりなる断熱材
29が設けられている。
【0058】次に本発明の第1実施例の作用を説明す
る。第1実施例において、上述の触媒コンバータ1を採
用することによって、以下の作用を有することができ
る。図4は、第1実施例の触媒コンバータ1をエンジン
30のエキゾーストマニホールド31a,31bの途中
に設けた模式図を示す。
【0059】尚、触媒コンバータ1のエンジン30の下
流側には、触媒コンバータ1よりも容量の大なるスター
トキャタリスト32a,32bが設けられている。図4
に示す如く、エンジン30の始動後において、各排気工
程で排出された排気ガスは、エキゾーストマニホールド
31a、31bを通して、触媒コンバータ1に設けられ
るメタル担体2の上流側に位置する第1発熱部7および
第2発熱部8に衝突する。
【0060】一方、エンジン始動直後直ちに電力を供給
される第1発熱部7および第2発熱部8は、スリット形
状を有しているため、低熱容量で高抵抗値を有する。そ
のため、電力が集中し急速に発熱することとなる。この
第1発熱部7および第2発熱部8の温度が触媒の活性化
温度(略300℃)にまで達すると、エンジン30から
流れ込む排気ガスの浄化作用が開始される。その後、第
1および第2発熱部7,8における触媒自身の反応熱さ
らにはメタル担体2内部の熱伝導により、第1および第
2下流側領域9,10の触媒活性もまた開始される。
【0061】このようにして、エンジン30の始動後約
数秒で、メタル担体2全域において触媒が活性化された
状態とすることができる。特に、第1実施例において
は、絶縁部材6をメタル担体2の内周部に設けることに
よって、第1発熱部7と第2発熱部8との2種類の発熱
部が形成されている。
【0062】そして、第1発熱部7の総抵抗値が第2発
熱部8の総抵抗値よりも大となるように形成されてい
る。このような構成とすることによって、エキゾースト
マニホールド31a,31b内における排気ガス流量の
多いエキゾーストマニホールド内の断面における中心領
域に対応する第1発熱部7の総抵抗値を、排気ガス流量
の少ないエキゾーストマニホールド内の断面における外
周領域に対応する第2発熱部8の総抵抗値より高く設計
することができる。
【0063】そのため、第1発熱部7を第2発熱部8よ
りも早く昇温させることができるため、排気ガス流量の
大なる中心領域を外周領域よりも早く昇温させ触媒を活
性化させることができる。そのため、効率のよい排気ガ
スの清浄化を計ることができる。以上の方法により、排
気ガスの清浄化を効率よく行うことができるだけでな
く、外径が略φ60mmという小型でありながら、10
0〜400mΩの高抵抗値を有するメタル担体2を得る
ことができる。
【0064】さらに、第1実施例においては、メタル担
体2の寸法を直径が最小で略φ60mm、軸長が最小で
略55mmと極めて小型に設計することが可能とするこ
とができた。これは、メタル担体2にスリット部5を形
成することによって、発熱部となしたのみでなく、この
発熱部であるスリット部5を絶縁部材6によって、2分
割させることによって、第1発熱部7,第2発熱部8を
形成する。
【0065】そのため、絶縁部材6を設けない場合より
も4倍の抵抗値を得ることができ、より迅速な昇温特性
を得ることができる。図5は、絶縁部材6が無い場合
と、第1実施例の如く絶縁部材6を設けた場合の等価回
路図である。この等価回路図からもあきらかなように、
絶縁部材によってn分割しそれぞれを直列に接合するこ
とにより、全体の抵抗値は、n2 倍増加させることがで
きるのである。
【0066】そのため、従来と同一の抵抗値をうるため
のメタル担体の容積を1/n2 とすることができるの
で、高い抵抗値を有しながらメタル担体の容積を小型と
することが容易にできるのである。さらには、メタル担
体を小型化させることにより、メタル担体の熱容量もま
た小さくすることができ、さらに通電によるメタル担体
の昇温特性を向上させることができるのである。
【0067】さらには、メタル担体2自体を小型化させ
ることができるので、このメタル担体2の全周に渡って
リング状に設けられた保持部材16,20および25も
また小型化することができる。そのため、この保持部材
16,20および25の熱容量を小さくでき、よって同
一温度変化に対するメタル担体2と保持部材16,20
および25間の温度勾配が小さく、メタル担体2に発生
する熱応力を低減でき、耐久性を向上させることができ
る。
【0068】さらには、第1実施例における第1および
第2電極端子は、第1の担体および第2の担体のそれぞ
れの最外周に接合したのち、ハウジング外に直接取り出
す構造としたので、電極端子の構成を棒状の単純な構成
とすることができる。尚、第1実施例におけるスリット
形状を図3に示す略長方形形状としたが、本発明は長方
形形状に限定されるものではなく、たとえば菱形形状や
波形形状であってもよい。
【0069】さらには、第1実施例において、スリット
を形成することによって発熱部を構成したが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えば、平板および波
板の板厚を薄くすることによって、発熱部としてもよ
い。 (第2実施例)第1実施例においては、排気経路断面の
略中心部に第1発熱部を、排気経路断面の略外周部に第
2発熱部を設けたが、第1発熱部および第2発熱部の位
置はこれに限定されるものではない。
【0070】第2実施例においては、メタル担体におい
て、第1発熱部と第2発熱部とを単に分割させた構成と
することを特徴とする。図6において、第2実施例のメ
タル担体35を詳細に説明する。メタル担体35は、第
1実施例と同様の金属箔の材質よりなり、軸方向略中央
部にスリットが形成された平板36と波板37とを所定
数積層した後(第2実施例においては平板36と波板3
7を1組として3組積層ししている)、蛇行形状に積層
する。
【0071】尚、平板36および波板37のスリット形
状は、第1実施例と同一のものとした。この積層によっ
て、断面半円形形状の第1の担体40と第2の担体41
とを形成することにより、第1の担体40にはスリット
部よりなる第1発熱部42が、第2の担体41にはスリ
ット部よりなる第2発熱部43を形成する。
【0072】この時、第1発熱部42は、第2発熱部4
3よりも抵抗値が大になるように、スリット形状の幅等
を変形させている。そのため、通電時には、第1発熱部
42の方が第2発熱部43よりも昇温速度が速く、より
高温となる。第2実施例においては、第1発熱部42を
150Ωにまた第2発熱部43を100Ωとした。
【0073】その後、第1の担体40および第2の担体
41の平面部を絶縁部材45を介して固定しメタル担体
35を得る。第1の担体40と第2の担体41との固定
は、例えばメタル担体35の全周に渡るリング形状より
なる絶縁性の保持部材等によって、外部からの押圧を施
すことにより行う。
【0074】絶縁部材45は、第1実施例と同様の材質
であるFe−Cr−Al組成の金属箔よりなり、この表
面に導通領域45aと酸化被膜を形成した絶縁領域45
bを有する。そして、導通領域45aは、第1発熱部4
2の排気経路の上流側(メタル担体35の一端側)と第
2発熱部43の排気経路の上流側(メタル担体35の一
端側)との間に介在され、スポット溶接又はろう付け等
により第1発熱部42と第2発熱部43に接合されてい
る。そして、絶縁領域45bは第1発熱部42と第2発
熱部43との間および第1発熱部42と第2発熱部43
のそれぞれの排気経路の下流側(メタル担体35の他端
側)との間に介在されている。
【0075】そして、第1の担体40の第1発熱部42
の排気経路下流側において、プラス側の電極である第1
電極端子46が溶接またはろう付け等によって接合され
ている。また、第2の担体41の第2発熱部43の排気
経路下流側には、マイナス側の電極である第2電極端子
47が溶接またはろう付け等によって接合されている。
【0076】そして、平板36およひ波板37には、例
えばγ−アルミナ等からなる触媒が担持されている。図
7に、第2実施例のメタル担体35を有する触媒コンバ
ータをエンジン30の排気経路であるエギゾーストマニ
ホールド31b途中に配置させた模式図を示す。ここ
で、メタル担体35のエギゾーストマニホールド31b
の直下には、スタートキャタリスト32bが設けられて
いる。
【0077】図7に示すエキゾーストマニホールド31
bのような形状の場合には、排気ガス流量は、矢印Aお
よびBに示されるように、エキゾーストマニホールド3
1bが湾曲しているために、この湾曲の外側により多く
排気ガスが流れる。そのため、第2実施例のメタル担体
35は、昇温特性の良好な第1発熱部42を有する第1
の担体40がエキゾーストマニホールド31b内を通過
する排気ガスのエキゾーストマニホールド31bの断面
における流量の多い側(矢印A側)である、エキゾース
トマニホールド31bの断面上部になるように配置され
ている。 次に、第2実施例の作用および効果を説明す
る。
【0078】第2実施例のメタル担体に対して、第1電
極端子46より通電させると、電流は、第1発熱部4
2,絶縁部材の導通領域45a,第2発熱部43を通り
第2電極端子を通過する。この通電によって、第1発熱
部42および第2発熱部43は発熱することとなる。
【0079】この時、第1発熱部42は第2発熱部43
よりも高い抵抗値を有しているために、より高い昇温特
性と高い温度まで昇温させることができる。また、ここ
で第1発熱部42はエキゾーストマニホールド31b内
において排ガス流量の大なる側に設けられている。その
ため、排気ガスの流量が大なる位置において、昇温特性
の良好な第1発熱部42を配置させることができるの
で、より効率よく排気ガスの昇温を促すことができる。
そのため、触媒の活性化をより速く行うたとができるの
で、排気ガスの清浄化を迅速に達成させることができ
る。
【0080】さらには、同一の排気ガスの加熱量の場合
には、排気ガス量の多い箇所のみに集中して加熱させる
ことができるので、発熱部の加熱に必要な電力をも有効
に使用することができる。 (第3実施例)図8および図9(a),(b)および
(c)に第3実施例のメタル担体50を示す。
【0081】メタル担体50は、第1実施例と同一の材
質よりなる金属箔でありスリット形状を有する平板51
と第1実施例と同一の材質よりなる金属箔でありスリッ
ト形状を有する波板52とが積層後、蛇行状に積層され
ることによって、断面扇形状の第1,第2および第3の
担体56,57および58が形成されているそしてこれ
らの第1乃至第3の担体56乃至58は、絶縁部材60
を介して、それぞれ図示しない保持手段によって、外部
より押圧固定されている。
【0082】このような構成とすることにより、第1の
担体56にはスリット部よりなる第1発熱部62が、第
2の担体57にはスリット部よりなる第2発熱部63
が、第3の担体58にはスリット部よりなる第3発熱部
64が、それぞれ排気経路上流側(メタル担体50の一
端側)および排気経路の下流側(メタル担体50の他端
側)より所定距離だけ離れるように形成されている。
【0083】さらにメタル担体50には、第1の担体5
6の一端側部56aと第2の担体57の一端側部57a
とにおいて、第1の担体56と第2の担体57とを互い
に電気的に導通させる導通部材65が溶接またはろう付
け等によって固定されている。さらに、第3の担体58
の他端側部58bと第1の担体56の他端側部56bと
には、第3の担体58と第1の担体56とを互いに電気
的に導通させる導通部材66が溶接またはろう付け等に
よって固定されている。
【0084】また、第3の担体58の一端側58aに
は、プラスの電極である第1電極端子70が溶接または
ろう付け等によって接合されている。第2の担体57の
他端側57bには、マイナスの電極である第2電極端子
71が溶接またはろう付け等によって接合されている。
尚、平板51および波板52には、例えばγ−アルミナ
よりなる触媒が担持されている。
【0085】次に、第3実施例のメタル担体50の作用
を説明する。第1電極端子70から第2電極端子71に
電流を流すことによって、電流は以下の経路を通過する
ことにより、第1乃至第3発熱部62,63および64
がそれぞれ発熱することとなる。即ち、第1電極端子7
0から第3の担体58の一端側58a→第3発熱部64
第3の担体58の他端側58b→第2導通部材66→第
1の担体の他端側56b→第1発熱部62→第1の担体
56の一端側56a→第1導通部材65→第2の担体5
7の一端側57a→第2発熱部63→第2の担体57の
他端側57b→第2電極端子と電流は流れる。
【0086】この時、第3実施例において、第1,第2
及び第3発熱部62,63および64のそれぞれの抵抗
値を任意の値にあらかじめ設計させることによって、第
1乃至第3発熱部の昇温特性および加熱温度を任意の値
に設定させることができる。具体的には、第1,第2お
よび第3発熱部を形成するスリット形状を変化させた
り、スリット長さを変化させることによって、各々の総
抵抗値を変化させる。
【0087】そのため、排気経路にメタル担体50を配
置させる時には、排気経路の複雑な経路によって生じる
排気経路断面での排ガスの異なる流量に十分対応した、
適切な昇温特性を有する発熱部を設けることができる。
即ち、第3実施例のメタル担体50においては、メタル
担体50に3つの独立した発熱部を設けたので、より排
ガス流量に対応した昇温特性および加熱温度を有する発
熱部を配置させることができるのである。
【0088】そのため、メタル担体50における排気ガ
ス流量の最も多い箇所に担持された触媒の活性化を速く
行うことができ、迅速な排気ガスの清浄化を達成するこ
とができる。さらに、このように、排気ガスのもっとも
流量の多い箇所に高い昇温特性および高い加熱温度を有
する発熱部を配置することができるので、従来と同一の
電流量であったとしてもより効果的に排気ガスを加熱す
ることができ、電流量をも有効に使用することができ
る。
【0089】第3実施例においては、それぞれの発熱部
を異なる抵抗値としたが、第3実施例においては、例え
ば第1および第2発熱部の抵抗値を略同一とし、第3発
熱部のみを高抵抗値を有する発熱部としてもよい。この
ような構成とすることによって、電力を排気ガス流量の
最も流量の多い箇所のみにより集中的に消費させること
ができるので、排気ガスの昇温をより効率よく行うこと
ができる。
【0090】また、第3実施例においては、それぞれの
担体の接続に導通部材として、外部より溶接等によっ
て、接続させる部材を採用したが、導通手段としては第
3実施例のような導通部材には限らない。例えば、導通
箇所である第3の担体の他端側側面と第1の担体の他端
側側面において、絶縁部材を介して互いに隣合う平板お
よび波板を溶接によって導通させてもよい。また、第1
の担体および第2の担体の一端側において、絶縁部材を
介して隣合う平板および波板もまた同様に溶接によって
導通させてもよい。
【0091】このように、導通部材を使用しないことに
よって、部品点数を減らすことができるだけでなく、単
に溶接によって導通させることができるので、より容易
にメタル担体50を得ることができる。さらには、メタ
ル担体50を図示しないハウジング内に保持する場合に
もメタル担体50の外周面の凹凸をなくすことができる
ので、より容易にメタル担体50の保持をすることがで
きる。 (第4実施例)次に第4実施例のメタル担体75を示
す。
【0092】上記実施例においては、軸方向に垂直な方
向において、昇温特性の異なる発熱部を有するメタル担
体を述べてきた。しかしながら、第4実施例の特徴は、
異なる抵抗値を有する発熱部が軸方向(排気ガスの流れ
方向に平行な方向)に配置されている点である。以下メ
タル担体75の構成を図10を用いて説明する。
【0093】メタル担体75もまた第1実施例と同一の
金属箔よりなる平板76と第1実施例と同一の金属箔よ
りなる波板77とが交互に巻回されている構成をなして
いる。しかしながらメタル75を構成する平板76およ
び波板77には、異なった形状のスリット領域が2つ形
成されている。そのため、巻回後には、第1発熱部78
と第2発熱部79とが軸方向に2つ並んだ構成となって
いる。
【0094】この時、第1発熱部78の総抵抗値は第2
発熱部79の総抵抗値よりも大となるようにスリット形
状が施されている。第1発熱部78の排気経路上流側
(メタル担体75の一端側)には、プラスの電極である
第1電極端子80が溶接等によって接合されている。ま
た、第1発熱部78の排気経路下流側(メタル担体75
の他端側)には、電気的に導通する導通接続部81を介
して、第2発熱部79が一端側と一体的に形成されてい
る。
【0095】さらに、第2発熱部79の他端側には、マ
イナスの電極である第2電極端子82が溶接等によって
接合されている。尚、平板76および波板77には、例
えばγ−アルミナよりなる触媒が担持されている。次に
メタル担体75の作用を説明する。
【0096】第1電極端子80から第2電極端子82に
電流を流すことによって、電流は以下の如く流れる。即
ち、第1発熱部78の一端側→第1発熱部78→導通接
続部81→第2発熱部79→第2発熱部の他端側→第2
電極端子と流れる。このように電流が流れることによっ
て、第1発熱部78および第2発熱部79が発熱するこ
ととなる。
【0097】特に、第1発熱部78は第2発熱部よりも
高抵抗値としているので、より昇温特性の優れたまた、
より高い温度まで昇温することとなる。ここで、第4実
施例のメタル担体75を第1発熱部78が排気経路上流
側となるように配置した場合には、流れ込む排気ガスを
第2発熱部よりもより昇温特性の優れた第1発熱部を上
流側に配置させることによって、最初に排気ガスと接触
する部分により昇温特性の良好な第1発熱部78とする
ことができ、排気ガス熱と第1発熱部78自らの発熱に
より、メタル担体が低温であるエンジン始動時において
もメタル担体75に担持された触媒の活性化を迅速に行
うことができる。
【0098】そのため、よりはやく排気ガスの清浄化を
達成させることができる。さらには、第1発熱部に電力
を集中させることができるので、電力の消費もまた効果
的に使用することが可能となる。第4実施例において
は、スリットを形成することによって、発熱部を形成す
るとともに、このスリットの形状によって、第1発熱部
と第2発熱部との総抵抗値を異ならしめた。しかしなが
ら、第4実施例は、スリットを形成することによって、
発熱部を形成することには限定されるものではなく、単
に平板や波板等の板厚を薄くする等の手段によっても、
発熱部を形成してもよいし、抵抗値を異ならしめる手段
もまた、スリット形状を変化させるのではなく、板厚の
変化によって異ならしめてもよい。
【0099】さらに、第1発熱部と第2発熱部の総抵抗
値は異なるものとしたが、略同一の抵抗値としてもよ
い。第1発熱部と第2発熱部との昇温特性等を略同一と
することによって、メタル担体75を均一に発熱させる
ことができ、メタル担体に担持させた触媒をより多くか
つより速く活性化させることができる。
【0100】さらにまた、第1発熱部と第2発熱部との
総抵抗値を略同一とすることによって、メタル担体75
の総抵抗値を最大限に上げることができ、小型で大抵抗
のメタル担体75をもっとも効率よく得ることができ
る。 (第5実施例)第4実施例のメタル担体75において
は、メタル担体75の軸方向に垂直な方向におけるメタ
ル担体75の断面円形形状の面、全てが発熱する構成と
なっている。しかしながら、このように、メタル担体7
5の軸方向に垂直な方向における断面全体を昇温させる
ことは、非常に高い電力を必要とする。
【0101】そこで、第5実施例においては、軸方向に
異なる抵抗値を有する第1発熱部および第2発熱部を有
しながら、軸方向に垂直方向の断面において、特に排気
ガスを昇温させる領域のみを加熱することのできるメタ
ル担体85を提供するものである。図11にメタル担体
85の一部破断図を示す。
【0102】メタル担体85は、2つの担体である第1
の担体86と第2の担体87が軸方向直列に並んだ形状
となっている。この第1の担体86および第2の担体8
7は、以下の構成となっている。即ち、各々の担体8
6,87は、第1実施例と同一の材質の金属箔よりなる
平板90と平板91とが交互に巻回されることによって
形成されている。
【0103】しかしながら、この平板90と波板91の
巻回途中の発熱部を設けたい所望の箇所のみにおいて、
図11に示されるように、スリット部が形成され、平板
90および波板91を巻回することにより、第1の担体
86には第1発熱部92が、また第2の担体87には第
2発熱部93が形成されている。さらには、このスリッ
ト又はスリット部の長さを変化させることによって、第
1発熱部92の総抵抗値は第2発熱部93の総抵抗値よ
りも大となるように形成されている。
【0104】そして、第1の担体86の最外周には、プ
ラス側の電極である第1電極端子95が溶接またはろう
付け等によって接合されている。また、第2の担体87
の最外周には、マイナス側の電極てある第2電極端子9
6が溶接またはろう付け等によって接合されている。ま
た、第1の担体86と第2の担体87とは、第1実施例
と同様の材質よりなる絶縁部材97を介して当接され
る。そして、第1の担体86の中心部と第2の担体87
との中心部においては、電気的に導通可能な中心電極9
8が固定されている。
【0105】即ち、第1の担体86と第2の担体87と
は、中心電極98のみによって、電気的に導通された構
成となっている。尚、メタル担体85を構成する平板9
0および波板91には例えばγ−アルミナよりなる触媒
が担持されている。次に、メタル担体85の作用および
効果を説明する。
【0106】メタル担体85の第1電極端子95より電
流を流すことによって、電流は第1電極端子95→第1
発熱部92→中心電極98→第2発熱部93→第2電極
端子96を通る。このような電流の流れによって、第1
発熱部および第2発熱部が発熱することとなる。
【0107】特に、第5実施例においては、軸方向に対
し垂直方向の断面において、所望の発熱箇所のみにスリ
ット形状を配置させることによって、発熱部となしたの
で、この発熱部において、集中的に発熱させ、触媒の活
性化を行うことが可能となった。そのため、メタル担体
85を排気経路中に配置させた場合においては以下の効
果を有することができる。
【0108】即ち、第1実施例において説明した如く、
排気経路断面の排気ガス流量の相違のある場合には、排
気ガス流量の大なる箇所に発熱部を設けることによっ
て、排気ガスを効率よく昇温させることができる。さら
には、第1発熱部の総抵抗値を第2発熱部の総抵抗値よ
りも大とすることにより、排気ガスが、はじめに最も高
い温度の発熱部に衝突することになり、排気ガスの清浄
化をよりはやく行うことができるばかりでなく、電力を
も有効に使用することができる。
【0109】第5実施例においては、第1の担体と第2
の担体とは中心電極のみによって導通がなされる構成と
したが、電流が第1電極端子→第1発熱部→第2発熱部
→第2電極端子を通るように構成がなされておれば、中
心電極のみによって、第1の担体と第2の担体とが導通
れる構成でなくてもよい。即ち、第1の担体と第2の担
体の中心電極近傍のおいて導通されていてもよい。
【0110】第5実施例においては、第1発熱部と第2
発熱部との各総抵抗値を異なるものとしたが、総抵抗値
を略同一としてもよい。この構成の場合には、メタル担
体の均一な昇温を図ることが容易にできる。 (第6実施例)第5実施例においては、排気経路の断面
方向において、所望の箇所のみを早期昇温加熱可能とし
たが、第1の担体と第2の担体間に絶縁部材を設けなく
てはいけないという構成の複雑化という問題が生じてし
まう。
【0111】第6実施例においては、絶縁部材を用いず
メタル担体の軸方向に対して垂直方向における断面にお
いて、排気ガス流量の大なる箇所においては、昇温特性
の優れた第1発熱部を、排気ガス流量の小なる箇所に
は、昇温特性が第1発熱部よりも劣る第2発熱部という
異なる2種類の発熱部を形成されたメタル担体を提供す
るものである。
【0112】第6実施例のメタル担体100の一部破断
面図を図12に示す。メタル担体100は、プラスの電
極である中心電極110を中心として、第1実施例と同
一の材質よりなる金属箔よりなる平板101と波板10
2が交互に巻回されている。この平板101と波板10
2には、スリットが形成されており、巻回されることに
より第1発熱部105を有する第1の担体106を形成
する。
【0113】次に第1の担体106の最外周に、電気的
に導通な金属箔よりなる導電部材111を数回巻回す
る。その後、この導電部材111の最外周にさらにまた
平板101と波板102とを交互に巻回する。この平板
101および波板102にもスリットが形成されてお
り、平板101と波板102との巻回によって、第2発
熱部107を有する第2の担体108が形成される。
【0114】最後に、この第2の担体108の最外周に
おいて、マイナスの電極である電極端子112が溶接等
によって、接合されている。尚、平板101および波板
102には、例えばγ−アルミナよりなる触媒が担持さ
れている。次に第6実施例のメタル担体100の作用を
説明する。
【0115】中心電極より電流を流すことにより、電流
は、中心電極110→第1発熱部105→導電部材11
1→第2発熱部107→電極端子112を流れ、第1発
熱部105および第2発熱部107が発熱される。第6
実施例においては、第1発熱部105の総抵抗値を第2
発熱部107の総抵抗値よりも大となるようにスリット
形状を設計することによって、メタル担体100の軸方
向に垂直な断面における中心部近傍が周辺部近傍よりも
昇温特性が優れている。
【0116】そのため、排気経路途中にメタル担体10
0を配置させた場合には、排気ガス流量の多い排気経路
の中心近傍の昇温を、メタル担体100の第1発熱部1
05によってより速く達成させることができる。さら
に、メタル担体100は第1発熱部105だけでなく第
2発熱部107を導電部材111を介して第1発熱部1
05の外周に形成されている。そのため、排気ガス流量
の少ない箇所においても昇温を促すことができる。
【0117】このように第1発熱部および第2発熱部の
昇温によって、触媒の活性化を必要な箇所に必要なだけ
の速さによって行うことができる。そのため、有効に電
力を使用することができ、より多くの排気ガスの清浄化
を達成することができる。上記実施例において、第1発
熱部と第2発熱部との総抵抗値を異ならしめるために、
スリット形状を異ならしめるたとによって対応したが、
第1発熱部の総抵抗値と第2発熱部の総抵抗値を異なら
しめるためには、スリット形状の変更のみに限定されな
い。例えば、スリット形状の形成される長さや平板や波
板の厚さを変化させることによってもまた、第1発熱部
の総抵抗値と第2発熱部の総抵抗値とを異ならしめても
よい。
【0118】上記第1,第4,第5および第6実施例に
おいて、メタル担体は平板と波板とを交互に巻回させる
ことによって構成したが、本発明は巻回に限定されるも
のではなく、例えば図13の如く平板と波板とを交互に
積層させることによって、本発明のメタル担体としても
よい。また、上記第2および第3実施例において、メタ
ル担体は平板と波板とを交互に積層させることによって
構成したが、本発明は巻回に限定されるものではなく、
平板と波板とを交互に巻回させることによって、本発明
のメタル担体としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の自己発熱型メタル担体の構造を示
す模式図である。
【図2】第1実施例の自己発熱型メタル担体の斜視図で
ある。
【図3】第1実施例の自己発熱型メタル担体に使用され
る平板の展開図である。
【図4】第1実施例の自己発熱型メタル担体を搭載した
エンジン系統の全体構成図である。
【図5】(a)絶縁部材のない場合の自己発熱型メタル
担体および(b)絶縁部材のある場合の第1実施例の自
己発熱型メタル担体の等価回路図である。
【図6】第2実施例の自己発熱型メタル担体を示す模式
図である。
【図7】第2実施例の自己発熱型メタル担体を搭載した
エンジン系統の全体構成図である。
【図8】第3実施例の自己発熱型メタル担体を示す模式
図である。
【図9】第3実施例の自己発熱型メタル担体を示す
(a)正面図,(b)上面図,(c)側面図である。
【図10】第4実施例の自己発熱型メタル担体を示す模
式図である。
【図11】第5実施例の自己発熱型メタル担体を示す一
部破断面図である。
【図12】第6実施例の自己発熱型メタル担体を示す一
部破断面図である。
【図13】その他の自己発熱型メタル担体を示す模式図
である。
【符号の説明】
2 メタル担体 3 平板 4 波板 7 第1発熱部 8 第2発熱部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/28 301 P

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電されることによって発熱する発熱部
    を有する自己発熱型メタル担体であって、 前記発熱部は所望の抵抗値を有する第1発熱部と、該第
    1発熱部よりも小なる抵抗値を有する第2発熱部とを有
    するとともに、前記第1発熱部と前記第2発熱部とは電
    気的に直列に導通されていることを特徴とする自己発熱
    型メタル担体。
  2. 【請求項2】 前記発熱部は、スリット形状により形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の自己発熱型
    メタル担体。
  3. 【請求項3】 平坦な金属箔である平板と波付け加工さ
    れた金属箔である波板とを互いに積層または巻回するこ
    とによって、前記自己発熱型メタル担体が構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の自己発熱型メタル担
    体。
  4. 【請求項4】 前記平板または前記波板の板厚を変化さ
    せることによって、前記第1および第2発熱体を構成し
    ていることを特徴とする請求項3記載の自己発熱型メタ
    ル担体。
  5. 【請求項5】 前記自己発熱型メタル担体は、触媒が担
    持されているとともに、エンジンの排気経路中に配置さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の自己発熱型メ
    タル担体。
  6. 【請求項6】 前記排気経路の排気ガス流れに対して垂
    直断面において、最も排気ガスの流量が多い箇所に、第
    1発熱部が設けられていることを特徴とする請求項5記
    載の自己発熱型メタル担体。
  7. 【請求項7】 前記第1発熱部は前記排気経路の排気ガ
    ス流れに対して垂直断面の略中心部に位置するととも
    に、前記第2発熱部は前記排気経路の排気ガス流れに対
    して垂直断面の略周辺部に位置することを特徴とする請
    求項5記載の自己発熱型メタル担体。
  8. 【請求項8】 前記第1発熱部は前記第2発熱部よりも
    排気経路上流側に設けられていることを特徴とする請求
    項5記載の自己発熱型メタル担体。
  9. 【請求項9】 前記第1発熱部は前記排気経路の排気ガ
    ス流れに対して垂直断面の略中心部近傍に位置するとと
    もに、前記第2発熱部は前記第1発熱部よりも排気経路
    の下流側に設けられていることを特徴とする請求項5記
    載の自己発熱型メタル担体。
  10. 【請求項10】 前記自己発熱型メタル担体は、触媒が
    担持されていることを特徴とする請求項1記載の自己発
    熱型メタル担体。
  11. 【請求項11】 エンジンの排気経路中に配置されると
    ともに、金属箔よりなる平板および金属箔よりなる波板
    を交互に積層または巻回するとともに、通電によって積
    極的に発熱する第1発熱部が形成される第1の担体と、 前記第1の担体の最外周において、金属箔よりなる平板
    および金属箔よりなる波板とを交互に積層または巻回す
    るとともに、通電によって積極的に発熱する第2発熱部
    が形成される第2の担体と、 前記第1の担体の前記排気経路の流れ方向の一端側の外
    周面と前記第2の担体の前記排気経路の流れ方向の一端
    側の内周面とを電気的に導通させるとともに、前記第1
    の担体の前記第1発熱部の最外周と前記第2の担体の前
    記第2発熱部の内周面および前記第1の担体の前記排気
    経路の流れ方向の他端側の外周面と前記第2の担体の前
    記排気経路の流れ方向の他端側の外周面との間を電気的
    に絶縁させることにより、前記第1発熱部と前記第2発
    熱とを電気的に直列に導通させる絶縁部材と、 前記第1の担体の前記他端側,前記第1発熱部,前記第
    1の担体の前記一端側,前記第2の担体の前記一端側,
    前記第2発熱部および前記第2の担体の前記他端側間に
    電流が流れるように配置された電極端子と、 からなることを特徴とする自己発熱型メタル担体。
  12. 【請求項12】 前記平板または前記波板をスリット形
    状とすることによって、前記発熱体を構成していること
    を特徴とする請求項11記載の自己発熱型メタル担体。
  13. 【請求項13】 前記平板または前記波板の板厚を薄く
    することによって、前記発熱体を構成していることを特
    徴とする請求項11記載の自己発熱型メタル担体。
  14. 【請求項14】 前記第1発熱部の総抵抗値は前記第2
    発熱部の総抵抗値よりも大であることを特徴とする請求
    項11記載の自己発熱型メタル担体。
  15. 【請求項15】 前記平板および/または前記波板に
    は、触媒が担持されていることを特徴とする請求項11
    記載の自己発熱型メタル担体。
  16. 【請求項16】 エンジンの排気経路中に配置されると
    ともに、金属箔よりなる平板および金属箔よりなる波板
    を交互に積層または巻回することによって形成されると
    ともに、通電によって積極的に発熱する第1発熱部を有
    する第1の担体と、 エンジンの排気経路中に配置されるとともに、金属箔よ
    りなる平板および金属箔よりなる波板を交互に積層また
    は巻回することによって形成されるとともに、通電によ
    って積極的に発熱する第2発熱部を有する第2の担体
    と、 前記第1発熱部と前記第2発熱部とを電気的に直列に導
    通させる導通部材と、 からなることを特徴とする自己発熱型メタル担体。
  17. 【請求項17】 前記発熱部は前記平板および前記波板
    に形成されたスリットであることを特徴とする請求項1
    6記載の自己発熱型メタル担体。
  18. 【請求項18】 前記第1発熱部の総抵抗値は、前記第
    2発熱部の総抵抗値よりも大であることを特徴とする請
    求項16記載の自己発熱型メタル担体。
  19. 【請求項19】 前記導通部材は、前記第1の担体の前
    記排気経路中の排気ガスの流れ方向の一端側と前記第2
    の担体の前記排気経路中の排気ガスの流れ方向の一端側
    のみとが電気的に導通させるとともに、前記第1発熱部
    と前記第2発熱部および前記第1の担体の前記排気経路
    中の排気ガスの流れ方向の他端側および前記第2の担体
    の前記排気経路中の排気ガスの流れ方向の他端側とを絶
    縁することによって、前記第1発熱部および前記第2発
    熱部とが電気的に直列に導通さており、前記第1の担体
    の前記排気経路中の排気ガス流れに平行な一端側と他端
    側および第2の担体の担体の排気経路中の排気ガス流れ
    に平行な一端側と他端側の方向に電流が流れることによ
    って、前記第1発熱部および前記第2発熱部が発熱する
    ことを特徴とする請求項16記載の自己発熱型メタル担
    体。
  20. 【請求項20】 エンジンの排気経路中に設けられ、通
    電によって積極的に発熱する発熱部を有する自己発熱型
    メタル担体において、 前記自己発熱型メタル担体の排気経路上流側には第1発
    熱部が、前記自己発熱型メタル担体の排気経路下流側に
    は第2発熱部が設けられることを特徴とする自己発熱型
    メタル担体。
  21. 【請求項21】 前記第1発熱部は前記第2発熱部より
    も総抵抗値が大であることを特徴とする請求項20記載
    の自己発熱型メタル担体。
  22. 【請求項22】 前記第1発熱部と前記第2発熱部との
    間には、電気的導通可能な導通部が設けられていること
    を特徴とする請求項20記載の自己発熱型メタル担体。
  23. 【請求項23】 前記自己発熱型メタル担体は、2種類
    の異なったスリット領域が長辺方向に形成される金属箔
    よりなる平板と該平板に形成される2種類の異なったス
    リット領域と対応したスリットが長辺方向に形成される
    金属箔よりなる波板とを交互に積層または巻回すること
    によってなることを特徴とする請求項20記載の自己発
    熱型メタル担体。
  24. 【請求項24】 エンジンの排気経路中に設けられ、長
    軸形状をなす電気的導通可能な中心電極と、 該中心電極を中心として、金属箔よりなる平板と金属箔
    よりなる波板とを交互に積層または巻回された、通電に
    よって積極的に発熱する第1発熱部を有する第1の担体
    と、 該第1の担体の排気経路下流側において、前記中心電極
    を中心として、金属箔よりなる平板と金属箔よりなる波
    板とを交互に積層または巻回された、前記第1発熱部と
    電気的に直列に設けられ通電によって積極的に発熱する
    第2発熱部を有する第2の担体と、 前記第1の担体の最外周に電気的導通可能に設けられた
    第1電極端子と、 前記第2の担体の最外周に電気的導通可能に設けられた
    第2電極端子とからなり、 前記第1電極端子と前記第2電極端子との間に電流を流
    すことによって、前記第1発熱部と前記第2発熱部を発
    熱することを特徴とする自己発熱型メタル担体。
  25. 【請求項25】 前記平板および前記波板にスリットを
    形成することによって、前記第1発熱部および前記第2
    発熱部が設けられることを特徴とする請求項24記載の
    自己発熱型メタル担体。
  26. 【請求項26】 前記第1発熱部は、前記排気経路の排
    気ガス流れに対して垂直方向断面において、略中心部近
    傍のみに設けられていることを特徴とする請求項24記
    載の自己発熱型メタル担体。
  27. 【請求項27】 前記第1発熱部は、前記中心電極近傍
    のみに設けられていることを特徴とする請求項24記載
    の自己発熱型メタル担体。
  28. 【請求項28】 前記自己発熱型メタル担体は、触媒が
    担持されていることを特徴とする請求項24記載の自己
    発熱型メタル担体。
  29. 【請求項29】 エンジンの排気経路中に設けられ、長
    軸形状をなす電気的導通可能な中心電極と、 該中心電極を中心として、金属箔よりなる平板と金属箔
    よりなる波板とを交互に積層または巻回された、通電に
    よって積極的に発熱する第1発熱部を有する第1の担体
    と、 該第1の担体の最外周において、金属箔よりなる平板と
    金属箔よりなる波板とを交互に積層または巻回され、前
    記第1の発熱部と電気的に直列に設けられる通電によっ
    て積極的に発熱する第2発熱部を有する第2の担体と、 該第2の担体の最外周に設けられ、電気的に導通可能な
    電極端子と、 からなることを特徴とする自己発熱型メタル担体。
  30. 【請求項30】 前記第1発熱部は前記第2発熱部より
    も総抵抗値が大であることを特徴とする請求項29記載
    の自己発熱型メタル担体。
  31. 【請求項31】 前記平板および前記波板にスリットを
    形成することによって、前記第1発熱部および前記第2
    発熱部とすることを特徴とする請求項29記載の自己発
    熱型メタル担体。
  32. 【請求項32】 前記平板および前記波板には、触媒が
    担持されていることを特徴とする請求項29記載の自己
    発熱型メタル担体。
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