JP2016030238A - 通電加熱式触媒装置 - Google Patents

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夏樹 杉山
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Abstract

【課題】熱サイクルによる担体へのクラック発生が抑制された通電加熱式触媒装置を提供すること。【解決手段】触媒を担持する担体10と、担体10の外周面において対向して形成された一対の電気拡散層11と、それぞれの電気拡散層11に固定された配線部材30と、を備え、配線部材30を介して担体10が通電加熱される、通電加熱式触媒装置である。当該通電加熱式触媒装置は、担体10に通電せずに、配線部材30に通電するための回路を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は通電加熱式触媒装置に関する。
近年、自動車等のエンジンから排出される排気ガスを浄化する排気浄化装置として通電加熱式触媒(EHC:Electrically Heated Catalyst)装置が注目されている。EHCでは、エンジンの始動直後などのように排気ガスの温度が低く、触媒が活性化し難い条件下であっても、通電加熱により強制的に触媒を活性化させ、排気ガスの浄化効率を高めることができる。
特許文献1に開示されたEHCでは、白金やパラジウム等の触媒を担持するハニカム構造を有する円柱状の担体の外周面に、当該担体の軸方向に延設された表面電極が形成されている。そして、表面電極に櫛歯状の配線が接続され、電流が供給される。この電流が表面電極において担体軸方向に広がることにより、担体全体が通電加熱される。これにより、担体に担持された触媒が活性化され、担体を通過する排気ガス中の未燃焼HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)等が触媒反応により浄化される。
特開2013−136997号公報
発明者らは、通電加熱式触媒装置に関し、以下の課題を見出した。
上述の通電加熱式触媒装置では、昇温・降温の繰り返し(熱サイクル)により、担体にクラックが発生し、一部の配線には電流が流れ難くなるとともに、他の配線に電流が集中し、溶断に至るという問題があった。
発明者らは、この担体におけるクラック発生の原因を探求した。図7は、従来の通電加熱式触媒装置における担体と電気拡散層との温度変化を示したグラフである。横軸が時間、縦軸が温度を示している。図7に示すように、降温時(担体通電オフ時)に担体と担体直上に形成された電気拡散層との温度差が大きくなり、両者の間に発生する熱応力が大きくなる。これは、配線からの放熱によって、電気拡散層の降温が促進されることが原因であると推察される。なお、電気拡散層は、配線から供給された電気を担体の軸方向及び周方向に広げるために、担体と表面電極との間に設けられており、特許文献1では省略されている。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、熱サイクルによる担体へのクラック発生が抑制された通電加熱式触媒装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る通電加熱式触媒装置は、
触媒を担持する担体と、
前記担体の外周面において対向して形成された一対の電気拡散層と、
それぞれの前記電気拡散層に固定された配線部材と、を備え、
前記配線部材を介して前記担体が通電加熱される、通電加熱式触媒装置であって、
前記担体に通電せずに、前記配線部材に通電するための回路を備えるものである。
本発明の一態様に係る通電加熱式触媒装置は、担体に通電せずに、配線部材に通電するための回路を備えているため、担体の通電オフ時に電気拡散層の降温を抑制することができる。その結果、通電オフ時の担体と電気拡散層との温度差が小さくなり、両者の間に発生する熱応力も小さくなるため、熱サイクルによる担体へのクラック発生を抑制することができる。
前記担体への通電及び前記配線部材への通電を制御する制御部をさらに備え、前記制御部は、前記担体への通電をオフした後、前記配線部材への通電をオンすることが好ましい。より効果的に熱サイクルによる担体へのクラック発生を抑制することができる。
また、前記配線部材は、前記担体に通電するために引き出された第1の引出部と、前記配線部材に通電するために引き出された第2の引出部と、を備え、前記第1の引出部と前記第2の引出部とは、前記電気拡散層への固定部を介して互いに対向配置されていることが好ましい。
ここで、前記第2の引出部は、前記第1の引出部よりも薄く形成されていることが好ましい。さらに、前記第2の引出部は、前記第1の引出部よりも細く形成されていることが好ましい。このような構成により、配線部材に通電する際の発熱が大きくなり、熱サイクルによる担体へのクラック発生をより一層効果的に抑制することができる。
本発明により、熱サイクルによる担体へのクラック発生が抑制された通電加熱式触媒装置を提供することができる。
第1の実施の形態に係る通電加熱式触媒装置の斜視図である。 図1において外筒60を取り除いた斜視図である。 図2において表面電極20の真上から見た平面図である。 図3におけるIV−IV切断線による横断面図である。 比較例に係る通電加熱式触媒装置の横断面図である。 担体及び配線部材の通電タイミングと担体と電気拡散層との温度変化を示したグラフである。 従来の通電加熱式触媒装置における担体と電気拡散層との温度変化を示したグラフである。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(第1の実施の形態)
まず、図1〜図4を参照して、第1の実施の形態に係る通電加熱式触媒装置について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る通電加熱式触媒装置の斜視図である。図2は、図1において外筒60を取り除いた斜視図である。図3は、図2において表面電極20の真上(x軸方向プラス側)から見た平面図である。図4は、図3におけるIV−IV切断線による横断面図である。
なお、当然のことながら、図面に示した右手系xyz座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものである。各図面におけるxyz座標は共通であって、y軸方向が担体10の軸方向である。ここで、通電加熱式触媒装置100を使用する際には、図4に示すようにz軸方向プラス向きを鉛直方向上向きに一致させることが好ましい。
図1に示すように、通電加熱式触媒装置100は、担体10及び外筒60を備えている。ここで、図2に示すように、通電加熱式触媒装置100は、担体10の外周面上に、電気拡散層11、表面電極20、配線部材30、固定層40を備えている。また、図3、図4に示すように、通電加熱式触媒装置100は、担体10と外筒60との間にマット50を備えている。すなわち、通電加熱式触媒装置100は、担体10、電気拡散層11、表面電極20、配線部材30、固定層40、マット50、外筒60を備えている。
なお、図1では、マット50は省略されている。また、図3では、一方の表面電極20について、担体10、電気拡散層11、配線部材30、固定層40、マット50との位置関係が示されているが、他方の表面電極20についても同様である。具体的には、図2、図4に示すように、2つの表面電極20は、yz平面に平行な対称面に関して鏡面対称な位置関係にある。
通電加熱式触媒装置100は、例えば自動車等の排気経路上に設けられ、エンジンから排出される排気ガスを浄化する。通電加熱式触媒装置100では、一対の表面電極20間において担体10が通電加熱され、担体10に担持された触媒が活性化される。これにより、担体10を通過する排気ガス中の未燃焼HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)等が触媒反応により浄化される。
担体10は、白金やパラジウム等の触媒を担持する多孔質部材である。また、担体10自体は、通電加熱されるため、導電性を有するセラミックス、具体的には例えばSiC(炭化珪素)からなることが好ましい。図2に示すように、担体10は、外形が略円柱形状であって、内部はハニカム構造を有している。白抜き矢印で示すように、排気ガスが担体10の内部を担体10の軸方向(y軸方向)に通過する。
電気拡散層11は、配線部材30から供給された電気を担体10の軸方向及び周方向に広げるために担体10の外表面に形成された厚さ50〜200μm程度のセラミックス層である。ここで、電気拡散層11は、担体10よりも低抵抗なセラミックスからなり、例えば担体10と一体に形成されている。具体的には、例えば担体10を構成するSiC(炭化珪素)に金属Siを添加することにより、担体10よりも低抵抗にすることができる。当然のことながら、電気拡散層11は、表面電極20よりは高抵抗である。
また、電気拡散層11は、図2に示すように、一対の表面電極20のそれぞれの下層に形成されている。また、図3に示すように、それぞれの電気拡散層11は、矩形状の平面形状を有し、担体軸方向(y軸方向)に延設されている。ここで、電気拡散層11は、表面電極20よりも担体軸方向及び円周方向に広がって形成されている。
表面電極20は、図2に示すように、電気拡散層11上に形成され、かつ、担体10を介して互いに対向配置された一対の電極である。表面電極20は、電気拡散層11と物理的に接触しているとともに電気的に接続されている。また、図3に示すように、それぞれの表面電極20は、矩形状の平面形状を有し、担体軸方向(y軸方向)に延設されている。
表面電極20は、例えばプラズマ溶射により形成された厚さ50〜200μm程度の溶射皮膜である。表面電極20は配線部材30と同様に通電するため、この溶射皮膜は金属ベースである必要がある。溶射皮膜のマトリクスを構成する金属としては、800℃以上の高温下での使用に耐えるため、高温下での耐酸化性に優れたNi−Cr合金(但し、Cr含有量は20〜60質量%)、MCrAlY合金(但し、MはFe、Co、Niのうち少なくとも一種)が好ましい。ここで、上記NiCr合金、MCrAlY合金は、他の合金元素を含んでいてもよい。
配線部材30は、図3に示すように、それぞれの表面電極20の上に配置されている。配線部材30は、図3に示すように、表面電極20上において担体円周方向に延設された櫛歯状配線31、担体通電用外部電極81(図4における81a、81b)へ接続される担体通電用引出部(第1の引出部)32、配線通電用外部電極82(図4における82a、82b)へ接続される配線通電用引出部(第2の引出部)33を有している。配線部材30は、全体が例えば厚さ0.1mm程度の金属薄板である。櫛歯状配線31の幅は、例えば1mm程度である。また、配線部材30は、800℃以上の高温下での使用に耐えるため、例えばステンレス系合金、Ni基系合金、Co基系合金などの耐熱(耐酸化)合金からなることが好ましい。電気伝導度、耐熱性、高温下における耐酸化性、排気ガス雰囲気における耐腐食性等の性能やコストを考慮すると、ステンレス系合金が好ましい。
ここで、配線通電用引出部33は通電時に発熱することが好ましい。そのため、配線通電用引出部33は担体通電用引出部32よりも高抵抗であることが好ましく、具体的には配線通電用引出部33は担体通電用引出部32よりも薄く形成されていることが好ましい。あるいは、配線通電用引出部33は担体通電用引出部32よりも細く形成されていることが好ましい。あるいは、配線通電用引出部33を抵抗に接続してもよい。
図3に示すように、複数の櫛歯状配線31は、表面電極20の形成領域の略全体に亘って、担体円周方向に延設されるとともに、担体軸方向(y軸方向)に沿って略等間隔に並設されている。全ての櫛歯状配線31は、表面電極20の形成領域のz軸方向プラス側において担体通電用引出部32に接続されている。また、全ての櫛歯状配線31は、表面電極20の形成領域のz軸方向マイナス側において配線通電用引出部33に接続されている。図3の例では、表面電極20上に12本の櫛歯状配線31が設けられている。櫛歯状配線31は、いずれも固定層40により表面電極20に固定されるととともに電気的に接続されている。なお、当然のことながら、櫛歯状配線31の本数は12本に限定されるものではなく、適宜決定される。
担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33は、表面電極20に固定されておらず、外筒60の外側へ引き出されている。ここで、担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33は、複数の屈曲部を有し、伸縮可能に形成されている。つまり、担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33が蛇腹状に形成されている。図面の例では、例えば図4に示すように、担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33が3つの屈曲部を有し、断面M字状に形成されている。なお、図3では、担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33が引き伸ばされた状態が示されている。
蛇腹状の担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33は、製造段階では折り畳まれた状態になっている。そのため、担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33と外筒60とが干渉することがなく、配線部材30を備えた担体10を外筒60に圧入することができる。そして、担体10を外筒60に圧入した後、担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33を外筒60の外側へ容易に引き出すことができる。ここで、配線部材30として冷間圧延された薄板を焼鈍した焼鈍材(伸び15%以上)を使用することにより、担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33を容易に蛇腹状に折り畳むことができる。
ここで、図4の回路構成について詳細に説明する。図4に示すように、一方の配線部材30における担体通電用引出部32aは、担体通電用外部電極81aに固定されている。他方の配線部材30における担体通電用引出部32bは、担体通電用外部電極81bに固定されている。ここで、担体通電用外部電極81a、81bは、バッテリBT1及びスイッチSW1を介して互いに電気的に接続されている。図4の例では、担体通電用外部電極81aがバッテリBT1の正極に接続されており、担体通電用外部電極81bがスイッチSW1を介してバッテリBT1の負極に接続されている。このような回路構成においてスイッチSW1をオンすることにより、担体10に電流が供給され、通電加熱される。ここで、制御部83が、制御信号cnt1により、スイッチSW1のオンオフを制御している。すなわち、制御部83は、担体10への通電のオン、オフを制御している。
また、一方の配線部材30における配線通電用引出部33aは、配線通電用外部電極82aに固定されている。他方の配線部材30における配線通電用引出部33bは、配線通電用外部電極82bに固定されている。ここで、配線通電用外部電極82a、82bの間には、逆流防止用のダイオードD1が設けられている。図4では、ダイオードD1のカソードが配線通電用外部電極82aに接続され、ダイオードD1のアノードが配線通電用外部電極82bに接続されている。
また、ダイオードD1のアノードは、スイッチSW2の一端に接続されている。スイッチSW2の他端は、バッテリBT2の正極に接続されている。バッテリBT2の負極は、担体通電用外部電極81aに接続されるとともに、ダイオードD2のカソードに接続されている。ダイオードD2のアノードは担体通電用外部電極81bに接続されている。すなわち、担体通電用外部電極81a、81bの間にも、逆流防止用のダイオードD2が設けられている。配線通電用のバッテリBT2は、担体通電用のバッテリBT1よりも低電圧でよい。
このような回路構成においてスイッチSW1をオフし、スイッチSW2をオンすることより、両方の配線部材30に電流が供給され、配線部材30が通電加熱される。ここで、制御部83が、制御信号cnt2により、スイッチSW2のオンオフを制御している。すなわち、制御部83は、配線部材30への通電のオン、オフも制御している。
このように、第1の実施の形態に係る通電加熱式触媒装置100では、担体10に通電せずに、配線部材30に通電するための回路を備えている。そのため、担体10の通電オフ時に電気拡散層11の降温を抑制することができる。その結果、通電オフ時の担体10と電気拡散層11との温度差が小さくなり、両者の間に発生する熱応力も小さくなるため、熱サイクルによる担体10へのクラック発生を抑制することができる。なお、ダイオードD1、D2に代えて、スイッチSW2と同じタイミングでオンオフするスイッチを用いてもよい。
ここで、図5は比較例に係る通電加熱式触媒装置の横断面図である。図5に示すように、比較例に係る通電加熱式触媒装置は、図4に示された配線通電用引出部33a、33bを備えていない。また、比較例に係る通電加熱式触媒装置は、ダイオードD1、D2、バッテリBT2、スイッチSW2を備えていない。従って、担体10に通電せずに、配線部材30に通電することはできない。
ここで、図6は、担体及び配線部材の通電タイミングと担体と電気拡散層との温度変化を示したグラフである。横軸が時間、縦軸が温度を示している。グラフの上段には、その時刻における担体及び配線部材の通電状態(オン又はオフ)を示している。
図6に示すように、担体10への通電は時刻t1でオンに切り換え、時刻t2でオフに切り換えている。時刻t1〜t2の間、配線部材30への通電はオフである。時刻t1〜t2の間、担体10の表面温度と電気拡散層11の温度はほぼ同様に上昇し続ける。
時刻t2において、担体10への通電をオフに切り換えると同時に、配線部材30への通電をオンに切り換える。比較例では、配線部材30からの放熱により、担体10の表面に比べ電気拡散層11の温度が急激に降下している。これに対し、太い実線で示された本実施の形態に係る電気拡散層11では、配線部材30への通電により配線部材30が加熱され、温度の降下が緩やかになっている。
固定層40は、櫛歯状配線31上に形成された厚さ300〜500μm程度のボタン形状の溶射皮膜である。表面電極20上に配線部材30を配置し、その上にマスキングジグ治具を配置し、プラズマ溶射を行うことにより、固定層40を形成することができる。溶射皮膜の組成などについては、上述した表面電極20と同様にすればよい。
上述の通り、固定層40により、櫛歯状配線31が表面電極20に固定されるとともに電気的に接続される。図3の例では、それぞれの櫛歯状配線31が、1つの固定層40のみによって表面電極20に固定されている。このような構成により、金属からなる配線部材30と、セラミックスからなる担体10との線膨張係数差に基づく熱ひずみ(熱応力)を緩和することができる。つまり、個々の固定層40を極力小さい形状とし、点在させることにより、上記熱ひずみ(熱応力)を緩和している。なお、それぞれの櫛歯状配線31を2個以上の固定層40により固定してもよい。その場合の固定層40の個数及び間隔は適宜決定することができる。
マット(保持部材)50は、可撓性を有する断熱部材である。マット50は、図3に破線で示すように、担体10の外周面全体に巻き付けられており、図4に示すように、担体10と外筒60との間に充填されている。マット50により、担体10が外筒60に固定・保持されるとともに、排気ガスが外筒60の外部へ漏れないようにシールされる。
マット50には、図3、図4に示すように、配線部材30の担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33を外筒60の外側へ導出するための開口部51が2つ設けられている。図3に示すように、開口部51は、配線部材30の形成位置に対応して、担体10の軸方向中央部において矩形状に形成されている。また、図4に示す横断面視では、2つの開口部51は、yz平面に平行な対称面に関して鏡面対称に配置されている。シール性を確保するため、図3に示したy軸方向における開口部51の枠幅wは30mm以上であることが好ましい。なお、図面の例では、開口部51の形状は矩形状であるが、特に限定されるものではない。例えば、開口部51の形状は、円形状や楕円形状などであってもよい。
外筒60は、担体10を収納するための筐体であって、円柱状の担体10よりも一回り大きい直径を有するパイプである。図1に示すように、外筒60はマット50を介して担体10の略全体を覆っている。ここで、外筒60は、例えばステンレス系合金などの金属からなることが好ましい。
外筒60の側面には、図1、4に示すように、配線部材30の担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33を外筒60の外側へ導出するための開口部61が設けられている。そのため、開口部61は、図4に示した担体通電用引出部32a、32b及び配線通電用引出部33a、33bの形成位置に対応して、外筒60の軸方向中央部に4箇所設けられている。
また、図4に示すように、2つの担体通電用引出部32a、32bに対応した2つの開口部61は、中心部よりもやや上側(z軸方向プラス側)において、yz平面に平行な面に関して鏡面対称に配置されている。また、2つの配線通電用引出部33a、33bに対応した2つの開口部61は、中心部よりもやや下側(z軸方向マイナス側)において、yz平面に平行な面に関して鏡面対称に配置されている。なお、図面の例では、開口部61の形状は円形状であるが、特に限定されるものではない。例えば、開口部61の形状は、楕円形状や矩形状などであってもよい。
上述の通り、第1の実施の形態に係る通電加熱式触媒装置100では、担体10に通電せずに、配線部材30に通電するための回路を備えている。そのため、担体10の通電オフ時に電気拡散層11の降温を抑制することができる。その結果、通電オフ時の担体10と電気拡散層11との温度差が小さくなり、両者の間に発生する熱応力も小さくなるため、熱サイクルによる担体10へのクラック発生を抑制することができる。
次に、図2及び図4を参照して、第1の実施の形態に係る通電加熱式触媒装置100の製造方法について説明する。
まず、図2に示すように、担体10と一体に形成された電気拡散層11の表面に、例えばプラズマ溶射により表面電極20を形成する。続いて、表面電極20上に、担体通電用引出部32及び配線通電用引出部33が蛇腹状に折り畳まれた配線部材30を配置し、マスキングジグ治具を用いたプラズマ溶射により、配線部材30上に固定層40を形成する。これにより、表面電極20上に配線部材30が固定される。
次に、図4に示すように、表面電極20、配線部材30、固定層40が形成された担体10の外周面上に、配線部材30の形成領域に対応した開口部51を有するマット50を巻き付ける。ここで、担体通電用引出部32a、32b及び配線通電用引出部33a、33bは蛇腹状に折り畳まれたままである。
次に、マット50が巻き付けられた担体10を外筒60に圧入する。
その後、蛇腹状に折り畳まれた担体通電用引出部32a、32b及び配線通電用引出部33a、33bを引き伸ばすことにより、開口部61を介して外筒60の外側へ担体通電用引出部32a、32b及び配線通電用引出部33a、33bを引き出す。
最後に、ネジ止めや溶接などにより、担体通電用引出部32a、32bをそれぞれ担体通電用外部電極81a、81bに固定するとともに、配線通電用引出部33a、33bをそれぞれ配線通電用外部電極82a、82bに固定する
以上の工程により、図4に示すように、第1の実施の形態に係る通電加熱式触媒装置100を得ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10 担体
11 電気拡散層
20 表面電極
30 配線部材
31 櫛歯状配線
32、32a、32b 担体通電用引出部
33、33a、33b 配線通電用引出部
40 固定層
50 マット
51 開口部
60 外筒
61 開口部
81、81a、81b 担体通電用外部電極
82、82a、82b 配線通電用外部電極
83 制御部
100 通電加熱式触媒装置
BT1、BT2 バッテリ
D1、D2 ダイオード
SW1、SW2 スイッチ

Claims (5)

  1. 触媒を担持する担体と、
    前記担体の外周面において対向して形成された一対の電気拡散層と、
    それぞれの前記電気拡散層に固定された配線部材と、を備え、
    前記配線部材を介して前記担体が通電加熱される、通電加熱式触媒装置であって、
    前記担体に通電せずに、前記配線部材に通電するための回路を備える、
    通電加熱式触媒装置。
  2. 前記担体への通電及び前記配線部材への通電を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記担体への通電をオフした後、前記配線部材への通電をオンする、
    請求項1に記載の通電加熱式触媒装置。
  3. 前記配線部材は、
    前記担体に通電するために引き出された第1の引出部と、
    前記配線部材に通電するために引き出された第2の引出部と、を備え、
    前記第1の引出部と前記第2の引出部とは、前記電気拡散層への固定部を介して互いに対向配置されている、
    請求項1又は2に記載の通電加熱式触媒装置。
  4. 前記第2の引出部は、前記第1の引出部よりも薄く形成されている、
    請求項3に記載の通電加熱式触媒装置。
  5. 前記第2の引出部は、前記第1の引出部よりも細く形成されている、
    請求項3又は4に記載の通電加熱式触媒装置。
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