JPH0720733A - 接触転写装置 - Google Patents

接触転写装置

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JPH0720733A
JPH0720733A JP19092693A JP19092693A JPH0720733A JP H0720733 A JPH0720733 A JP H0720733A JP 19092693 A JP19092693 A JP 19092693A JP 19092693 A JP19092693 A JP 19092693A JP H0720733 A JPH0720733 A JP H0720733A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 像担持体に対する転写ローラの当接圧力をが
小さくするとともに、像担持体に対する転写ローラの当
接面積を大にして、転写効率の向上および転写文字中抜
け防止の両者を達成できる接触転写装置を提供する。 【構成】 回転する像担持体10に転写ローラが当接す
る接触転写装置において、前記転写ローラを導電性を有
する薄肉のチューブ状とし、前記チューブ状転写ローラ
20を像担持体10に押圧して、前記像担持体10との
当接部21を像担持体10表面に沿って湾曲させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、転写ローラを像担持
体に当接させて、転写ローラと像担持体間を搬送される
記録紙等の転写体に現像剤を転写させる接触式転写装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真装置(複写機、プリンタ
ー等)の画像形成装置において接触転写方式に用いられ
る転写ローラは、金属軸の周りにゴム、ポリウレタン等
の発泡体あるいは非発泡体を中実のローラ状に成形した
ものが用いられている。
【0003】前記転写ローラは、転写効率を向上させる
ため、像担持体に対して出来るだけ大きな当接面積を持
つのが好ましい。この当接面積を大にするためには転写
ローラの硬度を低くするか、あるいは転写ローラにおけ
る像担持体との当接圧力を大にして、その当接部の転写
ローラ表面を像担持体表面に沿って湾曲し易くすればよ
い。従来にあっては、像担持体との当接圧力を大にする
ことにより前記当接面積を大にし、それにより転写効率
を向上させることがなされてきた。
【0004】一方、非接触転写方式ではあまり発生しな
かった転写文字中抜け(白抜けとも称される)が、この
接触転写方式では発生し易く、その文字中抜けを防止す
るためには、転写ローラにおける像担持体との当接圧力
を小さくする必要があった。そこで、従来、転写ローラ
を出来るだけ軟らかい材質で、且つ発泡体で構成するこ
とにより文字中抜けを防ぐことがなされてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、転写効
率の向上と文字中抜け防止を同時に達成させるために
は、転写ローラにおける像担持体との当接面積を大きく
し、しかも当接圧力を小さくするのが好ましい。
【0006】また、前記当接面積を大にし、かつ当接圧
力を小さくする良好な手段として、転写ローラの硬度を
低くする方法がある。しかし、転写ローラに求められる
性能は、単に低硬度だけではなく、像担持体および転写
体に対する耐磨耗性も必要とされる。しかも、転写ロー
ラを低硬度にして像担持体との当接面積を大にすると永
久歪みを生じやすくなるため、それを防ぐために転写ロ
ーラには低圧縮永久歪が要求され、さらに像担持体への
化学的非汚染性も要求される。
【0007】したがって、転写ローラの硬度を出来るだ
け低くしようとしても、前記のように転写ローラには硬
度のみならず種々の物性が要求され、その材質を選定す
る上で多くの制約があるため、転写ローラの硬度を設計
上求められる硬度まで低くすることが困難であった。
【0008】そこで従来にあっては、転写ローラの硬度
を十分に低く出来ないことから、転写ローラの像担持体
への当接圧力を控えめにして転写文字中抜けの防止を図
る必要があった。しかし、その反面、十分な当接面積が
得られなくなって、転写効率が低下するという事態を避
けられなかった。
【0009】この発明は、前記の点に鑑みてなされたも
ので、転写効率の向上および転写文字中抜け防止の両者
を達成できる接触転写装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、回転する像
担持体に転写ローラが当接する接触転写装置において、
前記転写ローラを導電性を有する薄肉のチューブ状と
し、前記チューブ状転写ローラを像担持体に押圧して、
前記チューブ状転写ローラの像担持体との当接部が像担
持体表面に沿って湾曲するようにしたことを特徴とする
接触転写装置に係る。
【0011】
【作用】この発明の接触転写装置においてチューブ状回
転ローラは、回転する像担持体に当接して、像担持体の
回転に応じて回転する。また転写体の通過時には、転写
体が像担持体とチューブ状転写ローラに挟まれて通過す
るため、チューブ状転写ローラは転写体の進行にしたが
って回転する。
【0012】チューブ状転写ローラは、導電性を有する
ため、このチューブ状転写ローラを像担持体に押圧する
部材、あるいはこのチューブ状転写ローラと接触する部
材を介して、転写電界を形成するのに必要な転写電圧が
加えられ、それにより転写機能を発揮する。
【0013】また、この発明にあっては、転写ローラが
薄肉のチューブ状からなるため、従来のウレタン発泡体
等からなる中身の詰まった中実の転写ローラと異なり、
自己の剛性とたわみ性により像担持体に当接し、その当
接部に沿って湾曲する。そのため、チューブ状転写ロー
ラは、像担持体の外周面に沿って幅広く接触して像担持
体との当接面積が大になる。
【0014】チューブ状転写ローラにおける像担持体と
の当接圧力は、チューブ状転写ローラの材質、口径、肉
厚によって調整できる。そのため、チューブ状転写ロー
ラを構成する材質が剛性の高いものであっても、チュー
ブ状転写ローラの口径を大にしたり、肉厚を薄くするこ
とにより、前記当接圧力を小さくすることができる。
【0015】また、チューブ状転写ローラは、非発泡の
剛性のある材質で形成できるため、表面硬度が高く、耐
磨耗性に優れることになる。しかも、チューブ状転写ロ
ーラの材質は、軟らかい材質にする必要がないため、従
来技術で必要とされた材質を軟らかくするための可塑剤
等の添加を必要とせず、また発泡させる必要がないた
め、発泡体にするための発泡剤、発泡制御剤等の添加も
必要としない。そのため、成形後のチューブ状転写ロー
ラから、前記可塑剤等の添加剤が染み出さず、化学的に
安定で、像担持体およびその保護層を化学的に傷めるこ
とがない。
【0016】さらに、チューブ状転写ローラは、前記の
ように軟らかくしたり、発泡させたりする必要がないた
め材質選択の幅が広くなり、剛性があって、かつ耐熱性
の比較的高い材質から構成できるようになる。しかも薄
肉のチューブ状からなるため、像担持体との当接による
チューブ状ローラの変形も、チューブ状転写ローラの弾
性領域内とすることができて即時回復させることができ
る。したがって、従来の発泡体あるいは非発泡体からな
る中実の転写ローラで心配された永久変形を防ぐことが
でき、スムーズな回転で転写体を搬送することができ
る。
【0017】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明の一実施例に係る接触転写装置
を有する電子写真装置の概略構成図、図2はその作動時
を示す接触転写装置部の図、図3は他の実施例の接触転
写装置部の図、図4はその作動時を示す図、図5は他の
実施例の接触転写装置部の図、図6はその作動時を示す
図である。
【0018】図1および図2に示す実施例の接触転写装
置は、像担持体10としての感光体ドラムに、チューブ
状転写ローラ20が当接するように配置されてなる。像
担持体10は、矢印方向に所定の周速度、この実施例で
は外径40mmの感光体ドラムが周速度30mm/秒、で回
転するようになっている。この像担持体10の周囲に
は、除電装置11、クリーニング装置12、帯電装置1
3、露光器14および現像器15が設けられている。
【0019】前記像担持体10は、転写後に残存する電
荷が除電装置11により除去された後、未転写トナーあ
るいは紙粉等による像担持体10表面の汚れがクリーニ
ング装置12により掃除される。除電およびクリーニン
グされた像担持体10の感光体面は、帯電装置13によ
り感光体表面が所定電位に帯電し、その後の露光器14
通過時に光学的デジタル信号により感光体表面に潜像が
書き込まれ、続いて現像器15通過時にトナー等電荷を
持った現像剤により現像され、像担持体10とチューブ
状転写ローラ20間を移動する転写体に転写がなされ
る。
【0020】なお、前記帯電装置13は、接触式(例え
ば帯電ローラ)あるいは非接触式(例えばスコロトロ
ン)のいずれであってもよく、また、露光器14もLE
Dランプ、レーザー光を問わない。さらに、現像剤は非
磁性あるいは磁性のいずれでもよく、また像担持体の電
位極性も制約されるものではない。
【0021】チューブ状転写ローラ20は、体積抵抗率
が108 〜1010Ω-cm よりなり、その材質は、ポリカ
ーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、フッ素樹脂等の合成樹脂に、アセチレンブラック等
の導電性カーボンあるいは導電性亜鉛華等を配合したも
の、あるいはフッ素ゴム、EPDM、ポリウレタン等の
エラストマーを硬度60〜80°(アスカーC硬度計)
にして導電性カーボン等の導電性フィラーを充填したも
の、またはエピクロヒドリンゴム、ウレタンゴムからな
って分子構造上イオン伝導性を示す材質を前記と同様の
硬度、体積抵抗率に調整したもの等とされる。
【0022】チューブ状転写ローラ20の形状は、自由
状態ではほぼ真円に近い円筒状で、外径が10mm〜30
mm程度、肉厚が0.1〜0.5mm程度からなり、チュー
ブ状転写ローラを直径方向に外側から偏平に押しつぶす
力が、チューブ状転写ローラの長さ10mm当たり偏平率
10%与えるのに3〜20gmfとなるように肉厚が調
整されたものである。
【0023】このチューブ状転写ローラ20には、直流
電源30により、転写バイアスが印加される。この実施
例では、転写バイアスは500〜4000Vとされ、ト
ナーの極性と逆極性として転写時にチューブ状転写ロー
ラ20に与えられる。
【0024】また、この実施例にあっては、両端を絶縁
性の軸受けで保持した導電性の軸42,42がチューブ
状転写ローラ20の外周に接して設けられ、その軸4
2,42によりチューブ状転写ローラ20が像担持体1
0に押し当てられていて、チューブ状転写ローラ20お
よび軸42,42が、各々像担持体10の回転にしたが
って回転するようになっている。前記転写バイアスは、
軸42を介してチューブ状転写ローラ20に連続的に加
えられる。
【0025】このようにしてなる接触転写装置は、図2
に示されるように、作動時に像担持体10とチューブ状
転写ローラ20間に供給された記録紙等の転写体Pを介
して、チューブ状転写ローラ20が像担持体10と当接
し、前記像担持体10の回転により当接部21が像担持
体10外周面に沿って湾曲しながら矢印のように回転
し、転写体Pへの転写を行いながら転写体Pを矢印方向
へ搬送する。
【0026】図3に示す実施例は、チューブ状転写ロー
ラ20が、像担持体10とは独立して回転するようにし
た例である。図4は、その実施例における作動時を示す
図である。この実施例にあっては、チューブ状転写ロー
ラ20に内接する駆動用ローラ50が設けられるととも
に、その駆動用ローラ50にチューブ状転写ローラ20
を介して当接する支持ローラ52が像担持体10とは反
対側に設けられ、その支持ローラ52によりチューブ状
転写ローラ20が押されて像担持体10に当接してい
る。
【0027】駆動用ローラ50は、チューブ状転写ロー
ラ20を回転させるためのもので、表面の摩擦係数がチ
ューブ状転写ローラ20の表面に対して1.0以上のも
のである。この実施例の駆動用ローラ50にあっては、
ポリウレタン、エチレンクロロプレンゴム等の発泡体あ
るいは非発泡体からなって、チューブ状転写ローラ20
の内径に対し直径が5〜30%小さい外径のものからな
る。また、この駆動用ローラ50は、支持ローラ52に
より押されたチューブ状転写ローラ20の内面と接し、
しかも像担持体10との当接部におけるチューブ状転写
ローラ内面との間隔22が0.5mm以上となるような位
置に設けられる。支持ローラ52は、剛性のある丸棒、
この実施例ではステンレス等の金属棒からなり、両端が
絶縁された軸受けで支えられて電気的に直流電源装置3
0に接続されている。
【0028】電源の供給形態としては、この実施例の態
様に限られるものではなく、この実施例とは逆に駆動用
ローラ50を導電体とし、支持ローラ52を絶縁体とし
て駆動用ローラ50に直流電源装置30を接続してもよ
い。
【0029】この実施例においては、図4のように、チ
ューブ状転写ローラ20が駆動用ローラ50の回転によ
り矢印のように回転し、送られてくる転写体Pを介して
像担持体10の外周面に当接し、転写をおこなって転写
体Pを搬送する。
【0030】図5に示す実施例は、前記図3および図4
に示した実施例と同様にチューブ状転写ローラを独立し
て回転させる場合の例であって、前記支持ローラ52に
代えて支持用ベルト54を用いたものである。図6はそ
の実施例における作動時を示す図である。
【0031】支持用ベルト54は、チューブ状転写ロー
ラ20が像担持体10と当接する側とは反対側におい
て、チューブ状転写ローラ20の外面に接触するように
配置されている。この支持用ベルト54は、チューブ状
転写ローラ20に対して摩擦係数が0.5以下からなる
平滑な、しかも強度のある材質をシート状にしたもの
で、保持軸56,56により保持されている。支持用ベ
ルト54の材質としては、ポリエステル、フッ素樹脂、
シリコンゴム等を挙げることができる。
【0032】なお、支持用ベルト54の転写体排出側端
部54aは一方の保持軸56に固定され、他方、転写体
進入側端部54bは緩衝具57を介して他方の保持軸5
6に取り付けられている。前記緩衝具57として、この
実施例ではステンレス製のコイルスプリングが使用され
ている。また、この実施例における駆動用ローラ50
は、直流電源30と電気的に接続されている。
【0033】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
接触転写装置によれば、チューブ状転写ローラを非常に
弱い当接圧力で、しかも広い当接面積を持って像担持体
に当接させることが可能なため、高い転写効率で、しか
も転写文字中抜けのない高品質な画像を得ることのでき
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における接触転写装置を用
いる電子写真装置の概略構成図である。
【図2】その作動時を示す接触転写装置部の図である。
【図3】他の実施例の接触転写装置部の図である。
【図4】その作動時を示す図である。
【図5】他の実施例の接触転写装置部の図である。
【図6】その作動時を示す図である。
【符号の説明】
10 像担持体 20 チューブ状転写ローラ 21 チューブ状転写ローラにおける像担持体との当接
部 30 直流電源装置 P 転写体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する像担持体に転写ローラが当接す
    る接触転写装置において、前記転写ローラを導電性を有
    する薄肉のチューブ状とし、前記チューブ状転写ローラ
    を像担持体に押圧して、前記像担持体との当接部が像担
    持体表面に沿って湾曲するようにしたことを特徴とする
    接触転写装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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