JPH07206933A - 親水性ポリマー微粒子とその製造法 - Google Patents
親水性ポリマー微粒子とその製造法Info
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- JPH07206933A JPH07206933A JP1981994A JP1981994A JPH07206933A JP H07206933 A JPH07206933 A JP H07206933A JP 1981994 A JP1981994 A JP 1981994A JP 1981994 A JP1981994 A JP 1981994A JP H07206933 A JPH07206933 A JP H07206933A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 粒径および形状のそろった親水性の2−メチ
レンジカルボン酸ポリマー微粒子を提供することにあ
る。 【構成】 下記一般式 【化5】 で表わされる2−メチレンジカルボン酸モノマーを、ポ
リビニルピロリドンを含有する水溶性溶媒中にて分散重
合を行ない、2−メチレンジカルボン酸ポリマー微粒子
を得る。
レンジカルボン酸ポリマー微粒子を提供することにあ
る。 【構成】 下記一般式 【化5】 で表わされる2−メチレンジカルボン酸モノマーを、ポ
リビニルピロリドンを含有する水溶性溶媒中にて分散重
合を行ない、2−メチレンジカルボン酸ポリマー微粒子
を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親水性ポリマー微粒子
とその製造法に関し、詳しくは多種の用途に供すること
ができる2−メチレンジカルボン酸ポリマー微粒子とそ
の製造法に関する。
とその製造法に関し、詳しくは多種の用途に供すること
ができる2−メチレンジカルボン酸ポリマー微粒子とそ
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】下記一般式[I]
【0003】
【化3】 で表わされる2−メチレンジカルボン酸ポリマーは従
来、下記一般式[II]
来、下記一般式[II]
【0004】
【化4】 で表わされる2−メチレンジカルボン酸を水[高分子化
学17,748(1960)]または低級アルコール,
ジオキサン[Chem.Express 6,49−5
3(1991)]の中で重合して製造されてきた。生成
したポリマーは使用した重合溶媒に溶けているので、ポ
リマーを分離するためには溶媒を留去するかもしくは、
非溶媒を加えてポリマーを一旦沈降させた後、これを分
離し、乾燥を行ない塊状もしくは粉末状のものが得られ
ていた。
学17,748(1960)]または低級アルコール,
ジオキサン[Chem.Express 6,49−5
3(1991)]の中で重合して製造されてきた。生成
したポリマーは使用した重合溶媒に溶けているので、ポ
リマーを分離するためには溶媒を留去するかもしくは、
非溶媒を加えてポリマーを一旦沈降させた後、これを分
離し、乾燥を行ない塊状もしくは粉末状のものが得られ
ていた。
【0005】したがって、単分散性で粒径のそろった微
粒子を得るためには、更に粉砕と分級の工程を必要と
し、しかもここでとれた微粒子の形状は必ずしも一定で
はなかった。こういった従来方式で得られた一般式
[I]の重合体微粒子は、マット剤,液体クロマトグラ
フ充填剤,高吸水性樹脂などの様な粒径や形状を問わな
い用途には支障なく用いることが出来るのであるが、光
学,情報,生医学などの最先端科学分野において、粒
径,形状を問題とするような高機能性材料としての用途
に供するには満足できるものではなかった。
粒子を得るためには、更に粉砕と分級の工程を必要と
し、しかもここでとれた微粒子の形状は必ずしも一定で
はなかった。こういった従来方式で得られた一般式
[I]の重合体微粒子は、マット剤,液体クロマトグラ
フ充填剤,高吸水性樹脂などの様な粒径や形状を問わな
い用途には支障なく用いることが出来るのであるが、光
学,情報,生医学などの最先端科学分野において、粒
径,形状を問題とするような高機能性材料としての用途
に供するには満足できるものではなかった。
【0006】このため、粒径,形状のそろった2−メチ
レンジカルボン酸ポリマーを安定かつ容易に製造できる
手段が切望されている。
レンジカルボン酸ポリマーを安定かつ容易に製造できる
手段が切望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、粒
径,形状を問題とするような高機能性材料として好適に
使用できる2−メチレンジカルボン酸ポリマー微粒子と
その製造法を提供することにある。
径,形状を問題とするような高機能性材料として好適に
使用できる2−メチレンジカルボン酸ポリマー微粒子と
その製造法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は一般
式[I]で表わされる親水性ポリマーの粒径,形状のそ
ろった、高機能性材料としての利用を目的とした微粒子
を製造すべく鋭意検討を重ねた結果、最近ポリスチレン
などの微粒子の製造に用いられ脚光を浴びている分散重
合の方法を応用することによって、所期の生成物が得ら
れることをみい出し、ここに本発明の完成を見たもので
ある。
式[I]で表わされる親水性ポリマーの粒径,形状のそ
ろった、高機能性材料としての利用を目的とした微粒子
を製造すべく鋭意検討を重ねた結果、最近ポリスチレン
などの微粒子の製造に用いられ脚光を浴びている分散重
合の方法を応用することによって、所期の生成物が得ら
れることをみい出し、ここに本発明の完成を見たもので
ある。
【0009】即ち、本発明は上記一般式[I]で表わさ
れる2−メチレンジカルボン酸ポリマーの粒径および形
状のそろった親水性ポリマー微粒子に関し、更に、上記
一般式[II]で表わされる2−メチレンジカルボン酸
の単独または混合物の分散重合を行って当該親水性ポリ
マー微粒子を製造する方法に関する。また、本発明の製
造法にあっては、分散重合法の基本に従い、重合溶媒と
して原料モノマーは溶かすが、生成ポリマーは溶かさな
いものを選定し更に、分散安定性ポリマーとして使用溶
媒に可溶な特定のポリマーを予め溶かしておくことを好
ましい態様としている。
れる2−メチレンジカルボン酸ポリマーの粒径および形
状のそろった親水性ポリマー微粒子に関し、更に、上記
一般式[II]で表わされる2−メチレンジカルボン酸
の単独または混合物の分散重合を行って当該親水性ポリ
マー微粒子を製造する方法に関する。また、本発明の製
造法にあっては、分散重合法の基本に従い、重合溶媒と
して原料モノマーは溶かすが、生成ポリマーは溶かさな
いものを選定し更に、分散安定性ポリマーとして使用溶
媒に可溶な特定のポリマーを予め溶かしておくことを好
ましい態様としている。
【0010】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0011】本発明の2−メチレンジカルボン酸ポリマ
ー微粒子は、その形状は球形をなし、粒径は直径0.5
〜2.5μm程度のものであり、その変動係数は40%
以下、好ましくは30%以下であり、分散重合により直
接、粒径,形状のそろった微粒子として得られたもので
ある。また、一般式[I]のポリマー微粒子の重合度m
ないし分子量はモノマー濃度と重合開始剤濃度の比率に
より決まり、ポリマー微粒子の用途等、必要に応じて適
宜決定すれば良い。
ー微粒子は、その形状は球形をなし、粒径は直径0.5
〜2.5μm程度のものであり、その変動係数は40%
以下、好ましくは30%以下であり、分散重合により直
接、粒径,形状のそろった微粒子として得られたもので
ある。また、一般式[I]のポリマー微粒子の重合度m
ないし分子量はモノマー濃度と重合開始剤濃度の比率に
より決まり、ポリマー微粒子の用途等、必要に応じて適
宜決定すれば良い。
【0012】本発明で使用される一般式[II]で表わ
されるモノマーとしては、イタコン酸、2−メチレング
ルタール酸、2−メチレンアジピン酸が挙げられる。こ
れらのモノマーは遊離の形でもよく、また水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア、有機アミン類など
の塩基で中和されたものでもよい。
されるモノマーとしては、イタコン酸、2−メチレング
ルタール酸、2−メチレンアジピン酸が挙げられる。こ
れらのモノマーは遊離の形でもよく、また水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア、有機アミン類など
の塩基で中和されたものでもよい。
【0013】溶媒としてはエタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノールなどの低級アル
コール;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン
系溶媒あるいはジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルフォキサイド、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン等の親水性のものを単独または
混合した状態で使用することもできる。
ル、イソプロパノール、n−ブタノールなどの低級アル
コール;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン
系溶媒あるいはジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルフォキサイド、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン等の親水性のものを単独または
混合した状態で使用することもできる。
【0014】また分散安定性ポリマーとしては、重量平
均分子量1万以上のポリビニルピロリドンのホモポリマ
ーもしくはコポリマーが有効である。このようなポリマ
ーを予め重合用溶媒に溶かしておくことにより、生成ポ
リマーを安定な微粒子状に成長させることが可能となる
のである。
均分子量1万以上のポリビニルピロリドンのホモポリマ
ーもしくはコポリマーが有効である。このようなポリマ
ーを予め重合用溶媒に溶かしておくことにより、生成ポ
リマーを安定な微粒子状に成長させることが可能となる
のである。
【0015】なお、一般式[I]のポリマーは親水性か
つ水溶性であるが、微粒子が水中でも形態を保持させる
ことが必要な場合は、分子内に重合性二重結合を2個以
上有するモノマーを適宜量添加して共重合を行なえば、
粒子内に架橋構造を与えることが出来、したがってこの
様にして、水中では膨潤するのみで、溶解するまでには
至らない微粒子を製造することが出来る。また微粒子の
膨潤性は用いる架橋剤の種類と添加量により決まる。こ
のような架橋形成モノマーの例としてはジビニルベンゼ
ン、メチルビスアクリルアミド、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ビニル酢酸、ビニル(メタ)ア
クリレート、アクリル(メタ)アクリレートなどの多官
能性モノマーを挙げることが出来る。
つ水溶性であるが、微粒子が水中でも形態を保持させる
ことが必要な場合は、分子内に重合性二重結合を2個以
上有するモノマーを適宜量添加して共重合を行なえば、
粒子内に架橋構造を与えることが出来、したがってこの
様にして、水中では膨潤するのみで、溶解するまでには
至らない微粒子を製造することが出来る。また微粒子の
膨潤性は用いる架橋剤の種類と添加量により決まる。こ
のような架橋形成モノマーの例としてはジビニルベンゼ
ン、メチルビスアクリルアミド、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ビニル酢酸、ビニル(メタ)ア
クリレート、アクリル(メタ)アクリレートなどの多官
能性モノマーを挙げることが出来る。
【0016】次に分散安定性ポリマーのポリビニルピロ
リドンの微粒子形成モノマーに対する添加比率は、重量
比で0.5%〜100%程度、好ましくは10%〜70
%である。この範囲の添加量で粗大粒子の副生を防止す
ることが出来る。またポリビニルピロリドンの重量平均
分子量が小さい場合は、生成粒子に対する分散安定化能
が充分に発揮されず、凝集物が発生したり、粒子の形状
が不均一になったり、といった現象が惹起されることが
あるので、重量平均分子量は1万以上のものを用いる必
要がある。
リドンの微粒子形成モノマーに対する添加比率は、重量
比で0.5%〜100%程度、好ましくは10%〜70
%である。この範囲の添加量で粗大粒子の副生を防止す
ることが出来る。またポリビニルピロリドンの重量平均
分子量が小さい場合は、生成粒子に対する分散安定化能
が充分に発揮されず、凝集物が発生したり、粒子の形状
が不均一になったり、といった現象が惹起されることが
あるので、重量平均分子量は1万以上のものを用いる必
要がある。
【0017】なお重合開始剤としては通常のラジカル重
合開始剤が用いられる。例えば、過酸化ベンゾイル、過
酸化ラウロイル、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペル
オキシジイソブチレート、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスジメチルバレロニトリル、過硫酸塩、過硫
酸−亜硫酸水素塩系などである。
合開始剤が用いられる。例えば、過酸化ベンゾイル、過
酸化ラウロイル、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペル
オキシジイソブチレート、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスジメチルバレロニトリル、過硫酸塩、過硫
酸−亜硫酸水素塩系などである。
【0018】微粒子の粒子径を制御する方法としてはま
ず、分散安定剤のポリビニルピロリドンやモノマーの濃
度を制御する方法があり、一般的には分散安定剤ポリマ
ー濃度が高いほど、生成する微粒子の粒径は減少し、ま
た、モノマー濃度が高いほど、粒子径は増大する傾向に
ある。更に、溶媒の種類によっても制御することが可能
であり、粒子の重合溶媒に対する溶解性が低くなるほ
ど、粒子径は小さくなる。溶媒に水を加えることも一方
法であり、生成ポリマー微粒子の粒子径は水分量の増加
と共に増大する傾向にある。重合温度は30〜100℃
の範囲が好ましく、重合は5〜72時間でほぼ完了す
る。なお重合時、反応容器内の空気を窒素などの不活性
ガスで置換しておく必要があることはもちろんである。
ず、分散安定剤のポリビニルピロリドンやモノマーの濃
度を制御する方法があり、一般的には分散安定剤ポリマ
ー濃度が高いほど、生成する微粒子の粒径は減少し、ま
た、モノマー濃度が高いほど、粒子径は増大する傾向に
ある。更に、溶媒の種類によっても制御することが可能
であり、粒子の重合溶媒に対する溶解性が低くなるほ
ど、粒子径は小さくなる。溶媒に水を加えることも一方
法であり、生成ポリマー微粒子の粒子径は水分量の増加
と共に増大する傾向にある。重合温度は30〜100℃
の範囲が好ましく、重合は5〜72時間でほぼ完了す
る。なお重合時、反応容器内の空気を窒素などの不活性
ガスで置換しておく必要があることはもちろんである。
【0019】以上のような構成並びに条件下で重合を行
ない、生成する微粒子は反応媒体中で単分散微粒子とし
て得られるので、用途によってはそのままの状態で使用
することが出来るが、遠心分離などの操作によって微粒
子を集め、重合に用いたのと同じ溶媒で洗い、未反応の
モノマーや分散安定剤ポリマーを溶解除去した後溶媒に
懸濁させて保存するないしは溶媒を除去して保存後使用
することも可能である。
ない、生成する微粒子は反応媒体中で単分散微粒子とし
て得られるので、用途によってはそのままの状態で使用
することが出来るが、遠心分離などの操作によって微粒
子を集め、重合に用いたのと同じ溶媒で洗い、未反応の
モノマーや分散安定剤ポリマーを溶解除去した後溶媒に
懸濁させて保存するないしは溶媒を除去して保存後使用
することも可能である。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】実施例1 撹拌機,温度計,窒素導入管,還流冷却管を装着した2
00ml容四口フラスコに、ポリビニルピロリドン(重
量平均分子量30,000)6g、2−メチレングルタ
ール酸10gをとり、エタノール60gを加え、60℃
に加温して溶解した。フラスコ中に窒素ガスを導入し、
空気と置換し、アゾビスイソブチロニトリル0.1gを
加え、重合を開始した。反応は24時間行ない、生成し
たエタノール不溶のポリ2−メチレングルタール酸の単
分散性微粒子の観察を走査型電子顕微鏡で行なったとこ
ろ、球形であり、平均粒子径0.8μm,変動係数15
%であった。
00ml容四口フラスコに、ポリビニルピロリドン(重
量平均分子量30,000)6g、2−メチレングルタ
ール酸10gをとり、エタノール60gを加え、60℃
に加温して溶解した。フラスコ中に窒素ガスを導入し、
空気と置換し、アゾビスイソブチロニトリル0.1gを
加え、重合を開始した。反応は24時間行ない、生成し
たエタノール不溶のポリ2−メチレングルタール酸の単
分散性微粒子の観察を走査型電子顕微鏡で行なったとこ
ろ、球形であり、平均粒子径0.8μm,変動係数15
%であった。
【0022】反応液の遠心分離を行ない、不溶物をエタ
ノールに懸濁させ、再度遠心分離を行ない、この操作を
更にもう一日繰り返して、未反応モノマーとポリビニル
ピロリドンを溶解除去後、微粒子はデシケーター中で減
圧乾燥し、乾燥物9.3gを得た。ポリ2−メチレング
ルタール酸は微粒子を形成し溶媒に不溶となるので、通
常の溶液重合の場合と異なり、反応系の粘度上昇はさほ
ど顕著ではなく、流動性を保持したままの状態で高濃度
でポリマーの製造ができることがわかる。また分散安定
剤としてポリビニルピロリドンを用いているので生成ポ
リマーは単分散性であって、塊となって析出沈澱すると
いう現象は見られなかった。
ノールに懸濁させ、再度遠心分離を行ない、この操作を
更にもう一日繰り返して、未反応モノマーとポリビニル
ピロリドンを溶解除去後、微粒子はデシケーター中で減
圧乾燥し、乾燥物9.3gを得た。ポリ2−メチレング
ルタール酸は微粒子を形成し溶媒に不溶となるので、通
常の溶液重合の場合と異なり、反応系の粘度上昇はさほ
ど顕著ではなく、流動性を保持したままの状態で高濃度
でポリマーの製造ができることがわかる。また分散安定
剤としてポリビニルピロリドンを用いているので生成ポ
リマーは単分散性であって、塊となって析出沈澱すると
いう現象は見られなかった。
【0023】実施例2〜7 以下、実施例1に準じ、モノマーとして2−メチレング
ルタール酸またはイタコン酸のいずれかを用い、溶媒の
種類を種々変えて重合を行ない、表1に示すごとき結果
を得た。
ルタール酸またはイタコン酸のいずれかを用い、溶媒の
種類を種々変えて重合を行ない、表1に示すごとき結果
を得た。
【0024】
【表1】
【0025】対照例1(ポリビニルピロリドンを加えな
いで2−メチレングルタール酸を重合した例) 撹拌機,温度計,窒素導入管,還流冷却管を装着した2
00ml容四口フラスコに、2−メチレングルタール酸
10gをとり、エタノール60gを加えて溶かし、60
℃に加温した。次にフラスコ中に窒素ガスを導入し、空
気と置換し、アゾビスイソブチロニトリル0.1gを加
え撹拌しながら重合を行なった。時間経過と共に生成し
たポリマーはペースト状となってフラスコ壁に付着,蓄
積した。
いで2−メチレングルタール酸を重合した例) 撹拌機,温度計,窒素導入管,還流冷却管を装着した2
00ml容四口フラスコに、2−メチレングルタール酸
10gをとり、エタノール60gを加えて溶かし、60
℃に加温した。次にフラスコ中に窒素ガスを導入し、空
気と置換し、アゾビスイソブチロニトリル0.1gを加
え撹拌しながら重合を行なった。時間経過と共に生成し
たポリマーはペースト状となってフラスコ壁に付着,蓄
積した。
【0026】対照例2(ポリビニルピロリドンを加えな
いでイタコン酸を重合した例) 対照例1における2−メチレングルタール酸の代りにイ
タコン酸10gを用いて同様の手法で重合を行なった。
生成したポリマーはやはり微粒子を形成せずフラスコの
壁に付着した。
いでイタコン酸を重合した例) 対照例1における2−メチレングルタール酸の代りにイ
タコン酸10gを用いて同様の手法で重合を行なった。
生成したポリマーはやはり微粒子を形成せずフラスコの
壁に付着した。
【0027】対照例3(2−メチレングルタール酸の溶
液重合) 500ml容メスフラスコに2−メチレングルタール酸
3.6gをとり、イオン交換水を加えて溶かし、次に過
硫酸カリウムを加え、これも溶かし、更にイオン交換水
を加えて50mlとし、フラスコ首部の空気を窒素で置
換し、活栓を施し、フラスコを50℃の水浴に浸し、静
置法により60時間重合を行なった。反応液は均一,透
明,粘稠な液で、微粒子などの不溶物は生成しなかっ
た。
液重合) 500ml容メスフラスコに2−メチレングルタール酸
3.6gをとり、イオン交換水を加えて溶かし、次に過
硫酸カリウムを加え、これも溶かし、更にイオン交換水
を加えて50mlとし、フラスコ首部の空気を窒素で置
換し、活栓を施し、フラスコを50℃の水浴に浸し、静
置法により60時間重合を行なった。反応液は均一,透
明,粘稠な液で、微粒子などの不溶物は生成しなかっ
た。
【0028】対照例4(イタコン酸の溶液重合) 対照例3における2−メチレングルタール酸の代りにイ
タコン酸3.25gを用いて同様の手法で60時間重合
を行なった。反応液の性状は対照例3とよく似ており、
微粒子など不溶物はまったく観察されなかった。
タコン酸3.25gを用いて同様の手法で60時間重合
を行なった。反応液の性状は対照例3とよく似ており、
微粒子など不溶物はまったく観察されなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明は一般式[I]で表わされる親水
性の2−メチレンジカルボン酸ポリマーの粒径ならびに
形状のそろった単分散性微粒子を提供し、しかも高濃度
かつ低粘度の状態で当該微粒子を製造できる。これらの
微粒子は浸透性に優れ、緻密で光沢性に富んだ被膜の形
成が可能であることから塗料に用いた場合、塗膜の力学
的改善が図られ、またその他、光学,情報,生医学など
の用途に供することができる。
性の2−メチレンジカルボン酸ポリマーの粒径ならびに
形状のそろった単分散性微粒子を提供し、しかも高濃度
かつ低粘度の状態で当該微粒子を製造できる。これらの
微粒子は浸透性に優れ、緻密で光沢性に富んだ被膜の形
成が可能であることから塗料に用いた場合、塗膜の力学
的改善が図られ、またその他、光学,情報,生医学など
の用途に供することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式[I]で表わされる2−メチレン
ジカルボン酸ポリマーの粒径および形状のそろった親水
性ポリマー微粒子。 【化1】 - 【請求項2】 一般式[II]で表わされる2−メチレ
ンジカルボン酸の単独または混合物の分散重合を行な
い、請求項1の一般式[I]で表わされる親水性ポリマ
ーの微粒子を製造する方法。 【化2】 - 【請求項3】 前記分散重合の使用溶媒が、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ールなどの低級アルコール;アセトン、メチルエチルケ
トンのようなケトン;テトラヒドロフラン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォ
キサイド、ジオキサンなどの水溶性溶媒から選ばれた単
独または混合物である請求項2に記載の製造法。 - 【請求項4】 前記分散重合の分散安定剤としてポリビ
ニルピロリドンを用いる請求項2又は3に記載の製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1981994A JPH07206933A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 親水性ポリマー微粒子とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1981994A JPH07206933A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 親水性ポリマー微粒子とその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07206933A true JPH07206933A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=12009931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1981994A Withdrawn JPH07206933A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 親水性ポリマー微粒子とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07206933A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011118200A1 (ja) * | 2010-03-25 | 2011-09-29 | 株式会社日本触媒 | 2-メチレングルタル酸系共重合体およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-01-21 JP JP1981994A patent/JPH07206933A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011118200A1 (ja) * | 2010-03-25 | 2011-09-29 | 株式会社日本触媒 | 2-メチレングルタル酸系共重合体およびその製造方法 |
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