JPH07206895A - 炎症親和性ペプチド及び該ペプチドを含有してなる放射性診断剤 - Google Patents

炎症親和性ペプチド及び該ペプチドを含有してなる放射性診断剤

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JPH07206895A
JPH07206895A JP6281526A JP28152694A JPH07206895A JP H07206895 A JPH07206895 A JP H07206895A JP 6281526 A JP6281526 A JP 6281526A JP 28152694 A JP28152694 A JP 28152694A JP H07206895 A JPH07206895 A JP H07206895A
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inflammatory
amino acid
affinity peptide
affinity
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JP6281526A
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Yoshitoshi Itaya
嘉俊 板谷
Koichi Hanaoka
幸一 花岡
Yoshifumi Shiragami
宜史 白神
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Nihon Medi Physics Co Ltd
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NIPPON MEJIFUIJITSUKUSU KK
Nihon Medi Physics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記のアミノ酸配列群から選択されるアミノ
酸配列を少なくとも1含有する炎症親和性ペプチド及び
その放射性金属標識診断剤。但し、A、C、E、G、
I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V及びYは一文
字表示のアミノ酸を示す。LLGGPS、LLGGPS
V、KEYKAKVSNKALPAPIEKTISK、
KEYKCKVSNKALPAPIEKTISK、KT
KPREQQYNSTYR、KTKPREQQYNST
YRVV 【効果】 調製時のハンドリングが容易で、投与直後か
ら速やかに炎症部位に集積し、投与後数十分でイメージ
ングが可能で、尿へのクリアランスも良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炎症性細胞に親和性を
有するペプチド及びその誘導体、又は化学修飾体、該ペ
プチドの放射性金属標識体及び該ペプチドを含有してな
るヒトを含む哺乳動物の生体内の炎症部位の診断に有用
な放射性診断剤に関する。
【0002】
【従来の技術】炎症とは、感染症及び腫瘍周辺部に惹起
される炎症をも包含する、いわゆる炎症様反応全般にお
よぶものである。炎症は、熱、放射エネルギー、化学物
質及び機械的外傷など物理的、化学的反応により誘起さ
れるほか、ウィルス、細菌等の外来異物の生体内への浸
入による感染症及びDNAの突然変異等により生じる腫
瘍周辺部位にも認められ、炎症刺激を受けた組織細胞反
応、それに続く微小循環系における反応、特に蛋白質の
血管透過をもって開始され、白血球の遊出、浸潤に続き
肉芽形成を経て、治癒にいたる一連の反応であり、生体
内に浸入した外来異物を排除する、もしくは炎症を起こ
している部位を正常化させるための、宿主の生体防御反
応の一つということができる。
【0003】この感染症及び腫瘍周辺部を含む生体内の
炎症のイメージング検査を目的とした放射性診断剤とし
ては、クエン酸ガリウム−67(大西隆, 核医学, 26,
1371〜9, 1989)、放射性金属標識ポリクローナル抗体
(特表昭 63-502280号公報,Rabin. R. H et al 及
び、Frans. H. M, Seminars in Nuclear Medicine, Vol
13, No.2, April, pp 148-164, 1993) 及び放射性物質
標識白血球(伊藤和夫, 核医学, 24, 341 〜51, 1987)
等が知られている。
【0004】クエン酸ガリウム−67は、ガリウム−6
7自身の半減期が3.26日と長く、放射性金属標識ポ
リクローナル抗体は、抗体自身の血中半減期が長いこと
から、いずれの製剤も放射性金属が長時間体内に滞留す
るため、患者に無用な被曝を与えていた。更に、両製剤
ともイメージ撮像に20時間以上を必要とするなど、迅
速な対処が必要と考えられる患者において、早期に診断
情報を得ることが不可能であった。
【0005】放射性物質標識白血球診断剤は、高度先進
医療として既に臨床の場において実施されている。しか
しながら当該薬剤は、調製時に施術者が患者血液を採取
し、白血球のみを分離精製後、インジウム−111等の
放射性金属で標識し、精製後投与するといった大変煩雑
で、かつ熟練を要するものであり、調製する際、無菌室
等の設備を必要とするため、限られた施設でのみ有効な
薬剤であり、汎用性に乏しかった。その上、患者がウィ
ルス性肝炎、AIDS等に感染していた場合には、施術
者に感染する危険性を伴っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の化合物及びその放射性金属標識物の患者への無用な被
曝、薬剤使用施設の限定、イメージ情報の早期入手の困
難さ、薬剤調製時のハンドリングの煩雑さ及び施術者へ
の感染の危険性等の状況に鑑み、調製時のハンドリング
が容易で、投与後速やかに炎症部位に集積し、イメージ
撮像に適当な時間保持され、尿中へのクリアランスも良
好であるヒトを含む哺乳動物の炎症部位をイメージング
するのに有用なペプチド又はその化学修飾体、該ペプチ
ドから誘導される放射性金属標識ペプチド、及び該ペプ
チドを含有してなる放射性診断剤を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】かかる課題を解決する
ために、本発明者らは、鋭意検討を行い、特定のアミノ
酸配列を一部に含有するペプチドが有用であることを見
いだし、本発明を完成した。即ち、本発明は、LLGG
PS、LLGGPSV、KEYKAKVSNKALPA
PIEKTISK、KEYKCKVSNKALPAPI
EKTISK、KTKPREQQYNSTYR及びKT
KPREQQYNSTYRVVのアミノ酸配列群から選
択されるアミノ酸配列(以下基本アミノ酸配列という)
の少なくとも1を含有する炎症親和性ペプチド又はその
誘導体、これらの放射性金属標識体及び該ペプチドを含
有してなる放射性診断剤である。但し、A、C、E、
G、I、K、L、N、P、Q、R、S、T、V及びY
は、一文字表示のアミノ酸残基を示す。尚、本明細書で
は、アミノ酸残基は一文字表示又は三文字表示で記載す
る。
【0008】本発明のペプチドは、アプライドバイオシ
ステムズ社製ペプチド合成機を用い、Fmoc法による
固相合成法により調製される。即ち、固層用樹脂担体に
結合した状態から脱保護基と樹脂担体切り放しを同時に
行い、その後、逆相系カラムを用いた高速液体クロマト
グラフ法(以下HPLC法という)にて精製して、目的
ペプチドを得ることができる。その他ペプチド液相合成
法により調製してもよく、又、動物等から採取してもよ
い。
【0009】該炎症親和性ペプチドの誘導体とは、炎症
性細胞への集積性向上を目的として下記のごとき変性又
は化学修飾が行われたものである。例えば、Fmoc−
K(Fmoc)を利用して基本アミノ酸配列を含むペプ
チドを並列に結合させたもの、基本アミノ酸配列を含む
ペプチドを数回繰り返し結合させたもの、基本アミノ酸
配列を含むペプチドに二官能性架橋剤を結合させたも
の、基本アミノ酸配列を含むペプチドに二官能性架橋剤
を結合させ、更にポリリジン、キトサン等のキャリヤー
に結合させたもの、これらのペプチドのN末端、C末端
にアセチル化、アミド化等の化学修飾を施したもの、ア
ミノ酸の一部もしくは全部をD体に変えたもの等が挙げ
られる。
【0010】前述の二官能性架橋剤は、本発明の炎症親
和性ペプチドを複数個結合させて、ペプチド濃度を高め
たり、キャリアーと結合してキャリアーが保有するペプ
チド量を増大せしめ薬効を高めるのに有用である。この
ような二官能性架橋剤として、スルホサクシンイミジル
4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1
−カルボキシレート(Sulfosuccinimidyl 4-(N-maleimi
demethyl)cyclohexane-1-carboxylate、以下Sulfo
−SMCCと略す)、3ーマレイミドベンゾイックアシ
ッド N−ヒドロキシサクシンイミドエステル(3-Male
imidebenzoic acid N-hydroxysuccinimide ester、以下
MBSと略す)、N−(ε−マレイミドカプロイルオキ
シ)サクシンイミド(N- (ε-maleimidecaproyloxy) su
ccinimide 、以下EMCSと略す) 、サクシンイミジル
4−(p−マレイミドフェニル)ブチレート(Succin
imydyl 4-(p-maleimidephenyl)butylate、以下SMPB
と略す) 等アミノ酸残基と選択的結合性を有するものが
好ましく、特に好ましくはSulfo−SMCCであ
る。
【0011】又、該炎症親和性ペプチドを複数個結合す
ることのできるキャリアーとしては、ポリリジン及びキ
トサンが好ましく、特に好ましくは、キトサンをあげる
ことができる。
【0012】本発明の炎症親和性ペプチド又はその誘導
体に、テクネチウム−99m(99mTc)、インジウム
−111(111 In)等の放射性金属イオンで標識する
ことにより、炎症の画像診断剤として有用となる。この
ような放射性金属イオンの標識方法として、ジエチレン
トリアミン5酢酸(Diethylenetriamine pentaaceticAc
id 、以下DTPAと略す)、エチレンジアミン4酢酸
(Ethylenediaminetetraacetic Acid 、以下EDTAと
略す)及び1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ
ン−1−アミノエチルカルバモイルメチル−4,7,1
0−トリス[(R,S)メチル酢酸](1,4,7,10-Tetra
azacyclododecane-1-aminoethylcarbamoylmethyl-4,7,1
0-tris[(R,S)-methylacetic Acid、以下DO3MAと略
す)等の二官能性配位子が好適に用いられる。特に好ま
しくはDTPAが用いられる。
【0013】又、生理食塩水及び水性緩衝液等に溶解
し、放射性金属と反応させペプチドを標識することが可
能である。テクネチウム−99mの場合、該ペプチドに
適当なレドックス電位を有する塩化第一スズのごとき還
元剤を加え、過テクネチウム酸ナトリウム溶液と混合す
る常套の方法により標識ペプチドの調製ができる。イン
ジウム−111の場合、該ペプチドとインジウム−11
1イオンを含む弱酸性水性溶液を混合することで調製で
きる。必要によりHPLC法等で未反応の過テクネチウ
ム酸イオン及びインジウム−111イオンを除いてもよ
い。
【0014】更に、薬学的に受容されるアスコルビン
酸、p−アミノ安息香酸等の安定化剤、水性緩衝液等の
pH調整剤、D−マンニトール等の賦形剤及び放射化学
的純度を改良するのに役立つクエン酸、酒石酸、マロン
酸等と共に用時調製用キットの形態でも提供が可能であ
る。
【0015】上記の本発明のペプチドの放射性金属を含
有してなる薬学的に受容しうるペプチド化合物は、ボー
ラス投与による静脈注射等の一般的に用いられる非経口
投与直後から効率的に炎症部位に集積し、放射性物質の
迅速な分布を達成し、投与後1時間で、イメージングす
るのに充分な、標的部位/バックグランド比を提供しう
るものであり、更にイメージング撮像に適当な時間、標
的部位に集積し、その後、速やかに腎臓から尿中に排泄
されるという診断剤として好ましい特性を有しており、
汎用的に利用しうる放射線イメージング装置を用いて診
断が可能である等、従来の問題点を解決する優れた特性
を有するものである。
【0016】尚、本発明の炎症親和性ペプチドを含有し
てなる放射性診断剤は、ボーラス投与による静脈注射等
の一般的に用いられる非経口手段により投与でき、その
投与量は患者の体重、年令及び適当な放射線イメージン
グ装置等の諸条件を考慮し、イメージングが可能と考え
られる放射能量が得られるように決定される。ヒトを対
象とする場合、通常は185〜1110MBqの範囲が
好ましい。以下に、前述の本発明の炎症親和性ペプチド
及びその誘導体の例を示す。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】以下に実施例により、本発明を更に具体的
に説明する。実施例のテクネチウム−99m標識は、W
O92/13572−A号公報記載の方法を用いて実施
したが、これは本発明ペプチドが、核種及び標識方法に
より、その性能を変化させることなく炎症部位のイメー
ジングが可能であることを立証することを目的とし行っ
たものである。
【0023】
【実施例】
(実施例1) KGGPELLGGPSV(ペプチド−1)の合成 アプライドバイオシステムズ社製ペプチド合成機(モデ
ル431A)を用い、Fmoc法によりHMP樹脂を用
いてO.25mMスケールの条件で合成を行った。ペプ
チドの切出しは、2.5%エタンジチオール(以下ED
Tと略す)を含む95%トリフルオロ酢酸(以下TFA
と略す)水中で2.5時間反応させて行った。精製は、
カラム:YMC−PackR&D−ODS−5−ST
(4.6×150mm)、溶出速度:6ml/分、溶出
液A:0.1%TFA/精製水、溶出液B:0.1%T
FA/アセトニトリル、濃度勾配:0分(10%B)→
15分(20%B)→40分(50%B)の条件の下、
HPLC法を用いて行った。
【0024】更に、ウォーターズ社製PICO・TAG
−TM−ワークステーションを用い、得られた主ピーク
に対するアミノ酸組成を求め、目的ペプチドであること
を確認した後、アミノ酸組成の一致したピークを凍結乾
燥し、凍結乾燥品59.6mgを得た。以下に得られた
ペプチドのアミノ酸組成の分析値(分子当たりの個数)
を示す。丸かっこ内は、目的ペプチドのアミノ酸組成の
理論値(分子当たりの個数)。 〔Glu:1.0(1)、Ser:1.3(1)、Gl
y:4.4(4)、Pro:2.0(2)、Val:
1.1(1)、Leu:2.1(2)、Lys:1.2
(1)〕
【0025】ペプチド合成機の信頼性を確認するため、
アプライド社製ペプチド自動分析装置(モデル477
A)を用い、上記で得られたペプチドのアミノ酸配列を
求めた。更に、C末端を確認するためにC末端分析も併
せて実施した。分析の結果、N末端11番目のSまでの
配列が目的配列と一致した。さらにC末端分析の結果、
C末端は、Vである事が確認された。以上の事から本ペ
プチドがKGGPELLGGPSVのアミノ酸配列を有
するペプチドであることが確認された。
【0026】(実施例2) CGCGGLLGGPSV(ペプチド−2)の合成 実施例1記載の方法により合成を行った。精製は、カラ
ム:YMC−PackR&D−ODS−5−ST(4.
6×150mm)、溶出速度:1ml/分、溶出液A:
0.1%TFA/精製水、溶出液B:0.1%TFA/
アセトニトリル、濃度勾配:0分(5%B)→40分
(30%B)→120分(60%B)の条件の下、HP
LC法を用いて行った。
【0027】更に、実施例1記載の方法により主ピーク
に対するアミノ酸組成を求め、目的ペプチドであること
を確認した後、得られたピークを凍結乾燥し、凍結乾燥
品20mgを得た。以下に得られたペプチドのアミノ酸
組成の分析値(分子当たりの個数)を示す。丸かっこ内
は、目的ペプチドのアミノ酸組成の理論値(分子当たり
の個数)を示す。 〔Ser:1.0(1)、Gly:4.9(5)、Pr
o:1.0(1)、Val:1.0(1)、Cys:
0.9(2)、Leu:2.0(2)〕
【0028】(実施例3) LLGGPSVC(ペプチド−3)の合成 実施例1記載の方法により、LLGGPSVCのアミノ
酸配列を有するペプチド25mgを合成し、このペプチ
ドのアミノ酸分析を行った。以下に得られたペプチドの
アミノ酸組成の分析値(分子当たりの個数)を示す。丸
かっこ内は、目的ペプチドのアミノ酸組成の理論値(分
子当たりの個数)を示す。 〔Ser:0.9(1)、Gly:2.0(2)、Va
l:1.0(1)、Leu:1.8(2)、Pro:
1.0(1)、Cys:1.2(1)〕
【0029】(実施例4) C(Acm)GC(Acm)GGGKEYKAKVSN
KALPAPIEKTISK(ペプチド−4)の合成 実施例1記載の方法により合成を行った。Acm(アセ
トアミドメチル基)はシステインの−SH基の保護基で
ある。ペプチドの切出しは、得られた化合物の100m
gをEDT0.25ml、結晶フェノール0.75g、
チオアニソール0.5ml、精製水0.5ml及びTF
A9.5mlを混合した溶液の10ml水中で2.5時
間反応させて行った。精製は、カラム:YMC−Pac
kR&D−ODS−5−ST(20×150mm)、溶
出速度:8ml/分、溶出液A:0.1%TFA/精製
水、溶出液B:0.1%TFA/アセトニトリル、濃度
勾配:0分(10%B)→15分(15%B)→40分
(50%B)の条件の下、HPLC法を用いて行った。
【0030】更に、実施例1記載の方法により主ピーク
に対するアミノ酸組成を求め、目的ペプチドであること
を確認した後、アミノ酸組成の一致したピークを凍結乾
燥し、純度95%以上の凍結乾燥品45mgを得た。C
(Acm)は、PICO−TAG法では確認不可能であ
るため、テクネチウム−99mで標識することでC(A
cm)GC(Acm)の配列の存在を確認した。以下に
得られたペプチドのアミノ酸組成の分析値(分子当たり
の個数)を示す。丸かっこ内は、目的ペプチドのアミノ
酸組成の理論値(分子当たりの個数)。 〔Asn:1.1(1)、Glu:2.0(2)、Se
r:2.3(2)、Gly:4.4(4)、Thr:
1.0(1)、Ala:3.2(3)、Pro:2.1
(2)、Tyr:0.6(1)、Val:0.9
(1)、Ile:2.8(2)、Leu:1.3
(1)、Lys:5.7(6)、Cys:−(2)〕
【0031】又、実施例1記載の自動分析装置を用い、
上記で得られたペプチドのアミノ酸配列を求め、N末端
側から26残基までの配列が目的配列と一致することを
確認した。以上から本ペプチドがC(Acm)GC(A
cm)GGGKEYKAKVSNKALPAPIEKT
ISKのアミノ酸配列を有するペプチドであることが確
認された。
【0032】(実施例5) C(Acm)GC(Acm)GGKTKPREQQYN
STYRVV(ペプチド−5)の合成 実施例1記載の方法により合成を行った。ペプチドの切
出しは、得られた化合物の150mgをEDT0.25
ml、結晶フェノール0.75g、チオアニソール0.
5ml、精製水0.5ml及びTFA9.5mlを混合
した溶液の10ml水中で1.5時間反応させて行っ
た。精製は、カラム:YMC−PackR&D−ODS
−5−ST(20×150mm)、溶出速度:8ml/
分、溶出液A:0.1%TFA/精製水、溶出液B:
0.1%TFA/アセトニトリル、濃度勾配:0分(1
0%B)→15分(10%B)→90分(40%B)の
条件の下、HPLC法を用いて行った。
【0033】又、実施例1記載の分析装置を用い、得ら
れた主ピークに対するアミノ酸組成を求め、全配列が目
的配列と一致することを確認した後、アミノ酸組成の一
致したピークを凍結乾燥し、純度95%以上の凍結乾燥
品51mgを得た。以下に得られたペプチドのアミノ酸
組成の分析値(分子当たりの個数)を示す。丸かっこ内
は、目的ペプチドのアミノ酸組成の理論値(分子当たり
の個数)。 〔Asp:1.1(1)、Glx:3.1(3)、Se
r:1.0(1)、Gly:3.3(3)、Arg:
2.1(2)、Thr:2.2(2)、Pro:1.1
(1)、Tyr:1.2(2)、Val:1.7
(2)、Cys:−(2)、Lys:5.9(6)〕
【0034】(実施例6) (PELLGGPSV)×4並列(K)×2並列(KG
GC(Acm)GC(Acm)(ペプチド−6)の合成 実施例1記載の方法により、合成を行った。精製は、カ
ラム:YMC−PackR&D−ODS−5−ST(2
0×150mm)、溶出速度:8ml/分、溶出液A:
0.1%TFA/精製水、溶出液B:0.1%TFA/
アセトニトリル、濃度勾配:0分(15%B)→15分
(15%B)→100分(60%B)の条件の下、HP
LC法を用い行った。
【0035】又、実施例1記載の分析装置を用い、得ら
れた主ピークに対するアミノ酸組成を求め、目的ペプチ
ドであることを確認した後、アミノ酸組成の一致したピ
ークを凍結乾燥し、凍結乾燥品22.1mgを得た。以
下に得られたペプチドのアミノ酸組成の分析値(分子当
たりの個数)を示す。丸かっこ内は、目的ペプチドのア
ミノ酸組成の理論値(分子当たりの個数)を示す。 〔Glu:3.9(4)、Ser:4.1(4)、Gl
y:11.8(11)、Pro:7.9(8)、Va
l:2.9(4)、Leu:7.6(8)、Lys:
2.1(3)、Cys:−(2)〕
【0036】(実施例7) C(Acm)GC(Acm)GG〔(PELLGGPS
V)×直列3回繰返〕A(ペプチド−7)の合成 実施例1記載の方法により、合成を行った。精製は、カ
ラム:YMC−PackR&D−ODS−5−ST(2
0×150mm)、溶出速度:8ml/min、溶出液
A:0.1%TFA/精製水、溶出液B:0.1%TF
A/アセトニトリル、濃度勾配:0分(15%B)→1
5分(15%B)→100分(60%B)の条件の下、
HPLC法を用い行った。
【0037】又、実施例1記載の分析装置を用い、得ら
れた主ピークに対するアミノ酸組成を求め、目的ペプチ
ドであることを確認した後、アミノ酸組成の一致したピ
ークを凍結乾燥し、凍結乾燥品55.6mgを得た。以
下に得られたペプチドのアミノ酸組成の分析値(分子当
たりの個数)を示す。丸かっこ内は、目的ペプチドのア
ミノ酸組成の理論値(分子当たりの個数)を示す。 〔Glu:3.1(3)、Ser:3.0(3)、Gl
y:9.7(9)、Pro:6.9(2)、Val:
2.9(3)、Leu:6.0(6)、Ala:2.0
(1)〕
【0038】(実施例8) ペプチド−1リジン残基への二官能性配位子(DTP
A)の導入 実施例1で得られたペプチド−1の5.0μmolを
0.1Mリン酸緩衝液(pH8.0)3.0mlに溶解
させ、室温で攪拌しながら10倍等量の無水DTPAを
加え30分間反応させた。混合液を検出波長230nm
を用い、HPLCにて分取し、3本のピーク成分を得
た。目的ピーク決定のため、各ピーク成分に対しインジ
ウム−111標識を行い、アセチルセルロース膜を用い
た電気泳動法から、標識率を求めた。
【0039】各ピーク成分の放射化学的純度は、ピーク
1:96.0%、ピーク2:98.0%、ピーク3:3
8.0%であった。ピーク2成分は、標識率が98.0
%と高いことから、ペプチドに二官能性配位子が結合し
た目的化合物であることが判明した。このピーク2成分
を凍結乾燥し、DTPA結合ペプチド7.1mgを得
た。
【0040】(実施例9) キトサン−5糖(CHI−5糖)への二官能性配位子
(DTPA)の導入 CHI−5糖の32.8μmolを0.1M重炭酸緩衝
液(pH9.7)3.0mlに溶解させ、攪拌しながら
5倍等量の無水DTPAを加え、室温で1時間反応させ
た。混合液は、旭化成株式会社製電気透析装置(Mic
ro Acilyzer S1)を用い、電気透析を
2.5時間行うことにより精製した。この試料に対し、
未反応の1級アミンをニンヒドリン反応を用い定量し
た。その結果、未反応の1級アミンは、少なくとも2個
存在することが確認され、DTPAがCHI−5糖へ1
〜3導入されたことを確認した。
【0041】(実施例10) ペプチド−3−Sulfo−SMCC−CHI−5糖−
DTPAの合成 実施例9で得られたDTPA−CHI−5糖の10nm
olを50mMのほう酸緩衝液(pH7.6)8.0m
lに溶解させ、30℃の水溶液中で攪拌しながらSul
fo−SMCC50nmolを加え、1時間反応させ
た。旭化成株式会社製電気透析装置を用い、電気透析に
て精製を行い、凍結乾燥し得られた化合物の37.5%
を分取し、0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH7.0)に
溶解させた。この混合物に実施例3で得られたペプチド
−3の12μmolを加え、低温室中で一晩反応させた
後、このペプチド含有混合液を濃縮し、HPLCにて精
製を行い、215nmの検出波長により2本のピーク成
分(保持時間 ピーク1:61分、ピーク2:73分)
を得た。各ピーク成分に対し、インジウム−111標識
を行い放射化学的純度を電気泳動法にて求めたところ、
ピーク1:82.6%とピーク2:83.4%であっ
た。CHIに結合するペプチド数が増加するほど化合物
全体としての疏水性も増加することから目的化合物と考
えられたHPLC保持時間の長い、ピーク2を用いて、
以後の実験を行った。
【0042】(実施例11) KGGPELLGGPSV(ペプチド−1)のN末端ア
セチル化 実施例1で得られたペプチド−1の8.0μmolを
0.3Mリン酸緩衝液(pH7.3)1.0mlに溶解
させ、4℃で攪拌しながら無水酢酸20μlを加え、1
2時間反応させた。反応後、ニンヒドリン反応によって
N末端アセチル化の確認を行った。波長570nmで吸
光度を測定した結果、アセチル化を行わないペプチド−
1のN末端アミンの吸光度は1.734、アセチル化後
のペプチド−1のN末端アミンの吸光度は0.249で
あり、従って85.7%がアセチル化された。N末端に
アセチル基が結合するとペプチドの疏水性が増加し、逆
相HPLCを行うと保持時間の延長が認められることの
知見に基づきHPLC分析を行った結果、保持時間がN
末端アセチル化しないものは13.72分、N末端アセ
チル化したものは14.93分であり、約1分間の保持
時間の延長が認められ、当該ペプチドのN末端がアセチ
ル化されたことを確認した。
【0043】(実施例12) C(Acm)GC(Acm)GGGKEYKAKVSN
KALPAPIEKTISK(ペプチド−4)のC末端
アミド化及びN末端アセチル化 実施例1記載の方法において、HMP樹脂の替わりに、
ミリポア社製のPAL樹脂 (Peptide Amide Linker)を
用い、C末端がアミド化されたC(Acm)GC(Ac
m)GGGKEYKAKVSNKALPAPIEKTI
SKを合成し、次いでN末端をN−ヒドロキシベンゾト
リアゾール(HOBt)を活性化剤として使用し、無水
酢酸によりアセチル化を行った。
【0044】ペプチドの切出しは、得られた化合物の1
50mgをのEDT0.25ml、結晶フェノール0.
75g、チオアニソール0.5ml、精製水0.5ml
及びTFA9.5mlを混合した溶液の10ml水中で
2時間反応させて行った。精製は、カラム:YMC−P
ackR&D−ODS−5−ST(20×150m
m)、溶出速度:8ml/分、溶出液A:0.1%TF
A/精製水、溶出液B:0.1%TFA/アセトニトリ
ル、濃度勾配:0分(10%B)→15分(15%B)
→75分(50%B)の条件の下、HPLC法を用いて
行った。
【0045】アミノ酸組成の分析は、実施例1記載の分
析装置を用い行い、得られた主ピークに対するアミノ酸
組成を求め、目的ペプチドであることを確認した後、ア
ミノ酸組成の一致したピークを凍結乾燥し、純度95%
以上の凍結乾燥品32mgを得た。以下に得られたペプ
チドのアミノ酸組成の分析値(分子当たりの個数)を示
す。丸かっこ内は、目的ペプチドのアミノ酸組成の理論
値(分子当たりの個数)。 〔Asn:1.1(1)、Glu:2.1(2)、Se
r:2.0(2)、Gly:3.8(4)、Thr:
1.1(1)、Ala:3.1(3)、Pro:2.1
(2)、Tyr:0.6(1)、Val:1.0
(1)、Cys:−(2)、Ile:2.2(2)、L
eu:1.2(1)、Lys:5.9(6)〕
【0046】(実施例13) C(Acm)GC(Acm)GGKTKPREQQYN
STYRVV(ペプチド−7)のC末端アミド化及びN
末端アセチル化 実施例1記載の方法において、HMP樹脂の替わりに、
ミリポア社製のPAL樹脂を用い、C末端がアミド化さ
れたC(Acm)GC(Acm)GGKTKPREQQ
YNSTYRVVを合成し、次いでN末端をN−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール(HOBt)を活性化剤として
使用し、無水酢酸によりアセチル化を行った。
【0047】ペプチドの切出しは、得られた化合物の1
50mgをEDT0.25ml、結晶フェノール0.7
5g、チオアニソール0.5ml、精製水0.5ml及
びTFA9.5mlを混合した溶液の10ml水中で
1.5時間反応させて行った。精製は、カラム:YMC
−PackR&D−ODS−5−ST(20×150m
m)、溶出速度:8ml/分、溶出液A:0.1%TF
A/精製水、溶出液B:0.1%TFA/アセトニトリ
ル、濃度勾配:0分(10%B)→15分(10%B)
→75分(50%B)の条件の下、HPLC法を用いて
行った。
【0048】アミノ酸組成の分析は、実施例1記載の分
析装置を用い行い、得られた主ピークに対するアミノ酸
組成を求め、目的ペプチドであることを確認した後、ア
ミノ酸組成の一致したピークを凍結乾燥し、純度95%
以上の凍結乾燥品23mgを得た。以下に得られたペプ
チドのアミノ酸組成の分析値(分子当たりの個数)を示
す。丸かっこ内は、目的ペプチドのアミノ酸組成の理論
値(分子当たりの個数)。 〔Asp:1.1(1)、Glx:3.2(3)、Se
r:0.9(1)、Gly:3.1(3)、Arg:
2.2(2)、Thr:2.2(2)、Pro:1.1
(1)、Tyr:1.3(2)、Val:1.6
(2)、Cys:−(2)、Lys:5.9(6)〕
【0049】(実施例14) インジウム−111標識ペプチドの調製 実施例8で得られたペプチド−1−DTPAの100〜
200nmolを0.1Mクエン酸緩衝液でpHを調製
後(pH5.7)、塩化インジウム(111In )の37M
Bq〜74MBqを加え、攪拌後15分間放置した。そ
の一部をとり電気泳動法で標識率を確認した。目的化合
物の放射化学的純度は98%であった。又、実施例10
で得られたペプチド−3−Sulfo−SMCC−CH
I−DTPAも同様の方法でIn−111標識を行っ
た。目的化合物の放射化学的純度は90%であった。
【0050】(実施例15) CGC配列を含むペプチドのテクネチウム−99m標識 実施例2で得られたペプチド−2を各バイアルに240
〜300nmolとり、0.1Mリン酸緩衝液(pH
8.0)で全量を300μmolとし、バイアル内をア
ルゴン置換した。その中にジチオトレイト−ル180〜
300nmolを加え、室温で1時間反応させた。次い
で、塩化第一スズ120nmol及び過テクネチウム酸
ナトリウム740〜1110MBqを加え、緩やかに攪
拌しながら1時間放置し、テクネチウム−99m標識ペ
プチド−2を得た。TLCによる放射化学的純度は、9
0%以上であった。
【0051】(実施例16) テクネチウム−99m標識グルコヘプタネートの調製 Glucoheptanic acid20.4μmo
lを0.1Mリン酸緩衝液(pH8.0)に溶解させ、
全量を450μlにし、バイアル内をアルゴンで置換し
た後、塩化第一スズ120μmol及び過テクネチウム
酸ナトリウム1.5〜2.2GBqを加え、緩やかに3
0分間攪拌し、テクネチウム−99m標識グルコヘプタ
ネートを得た。
【0052】(実施例17) C(Acm)GC(Acm)配列を含むペプチドのテク
ネチウム−99m標識 実施例4〜7で得られたペプチド0.2〜1.0μmo
lを各バイアルにとり、0.1Mのリン酸緩衝液(pH
8.0)で全量を500μlにし、バイアル内をアルゴ
ン置換した。次いで、実施例16で得られたテクネチウ
ム−99m標識グルコヘプタネートの1.5〜2.2G
Bq/mlを500μlずつ各バイアルに加え、素早く
攪拌後、沸騰水浴中で20分間反応させた。放冷後のT
LCによる標識率は、90〜95%であった。
【0053】(実施例18) インジウム−111標識ペプチドを用いた炎症部位のイ
メージング 体重220g前後のSD系ラット(Sprague−D
avley Rats)の右大腿部皮下にテレビン油1
00μlを投与し、24時間後、明らかに炎症が認めら
れた時点に、ラボナール麻酔を施し、実施例14で得ら
れたペプチド−1−DTPA−インジウム−111及び
ペプチド−3−Sulfo−SMCC−CHI−DTP
A−インジウム−111を各3.7MBq〜7.4MB
qを尾静脈内投与し、1時間、3時間及び6時間後にガ
ンマカメラにてイメージを撮像した。イメージ上に関心
領域を設定し、炎症部位の総カウント(T)と対足健常
同部位の総カウント(B)の比(〔T〕/〔B〕比)を
求めた。投与後1時間での〔T〕/〔B〕比はペプチド
−1−インジウム−111標識体2.63、ペプチド−
3−インジウム−111標識体2.09を示し、明らか
に病巣部位を描出することを確認した。表1に3匹のラ
ットにおける各ペプチドの時間経過に伴う〔T〕/
〔B〕比(平均値±標準誤差)を記す。
【0054】
【表1】
【0055】(実施例19) テクネチウム−99m標識ペプチドを用いた炎症部位の
イメージング 実施例18記載のモデルラットにラボナール麻酔を施し
た後、実施例15で得られたテクネチウム−99m標識
−ペプチド−2及び実施例17で得られたペプチド−
4、5、6、7の37MBq〜74MBqを尾静脈内投
与し、30分、1時間、3時間及び6時間間後にガンマ
カメラを用い、イメージの撮像を行った。イメージ上に
関心領域を設定し、〔T〕/〔B〕比を求めた。ペプチ
ド2、4、5、6、7の投与後1時間の〔T〕/〔B〕
比は、それぞれ3.35、4.27、4.41、4.9
8及び3.36を示し明らかに病巣部位の描出が可能で
あることを確認した。表2に、各ペプチドの3匹のラッ
トにおける各ペプチドの時間経過に伴う〔T〕/〔B〕
比(平均値±標準誤差)を記す。
【0056】
【表2】
【0057】(実施例20) 感染症ラットモデルを用いたテクネチウム−99m標識
ペプチドを用いたイメージング スタフィロコッカス・アウレウス (Staphylococcus aur
eus) 108 個の生菌を生理食塩水1.0mlに懸濁さ
せ、その内の100μlをSD系ラット220g前後の
右大腿部に筋肉内投与し、24時間経過後、明らかに炎
症が認められたモデルラットにラボナール麻酔を施し、
実施例17で得られたテクネチウム−99m標識−ペプ
チド−6の37〜74MBqを尾静脈内投与し、1時
間、3時間及び6時間後にガンマカメラにてイメージを
撮像した。イメージ上に関心領域を設定し、〔T〕/
〔B〕比を求めた。投与後1時間の〔T〕/〔B〕比は
1.92を示し、明らかに病巣部位の描出が可能である
ことを確認した。表3に、本ペプチドの時間経過に伴う
〔T〕/〔B〕比(平均値±標準誤差)を記す。
【0058】
【表3】
【0059】(実施例21) ペプチドの安全性 ペプチド−1、4及び5を用い、ヒトの臨床投与量を
1.0mg/60kgと仮定し、ラット1.0g当たり
8.3μg及びコントロールとして溶媒(生理食塩水)
を尾静脈内からボーラス投与した。投与後、ただちに観
察を開始し、0分、10分、3時間、6時間、1日、2
日、3日、4日、5日後までラットの動態を観察した。
その結果、ペプチド投与直後のよだれ、嘔吐、眼球突
出、行動異常等の症状は認められず、更に5日後までの
体重変化を観察した結果、極端な増減は認められなかっ
た。又、5日目の体重測定後にラットを解剖し、肉眼で
組織異常を検査した。その結果、いずれの組織において
もうっ血、色素沈着、変色等の異常は認められなかっ
た。以上の結果より、本ペプチドは臨床予定投与量の1
000倍量以上投与しても安全であることが推定され
た。
【0060】
【発明の効果】本発明により、患者への無用な被曝、薬
剤使用施設の限定、施術者への感染の危険性、早期診断
情報入手の困難性及び薬剤調製時のハンドリングの煩雑
性かつ熟練を必要としない、投与後速やかに炎症部位に
集積し、イメージング撮像に適当な時間保持され、腎臓
から尿中へのクリアランスも良好な、ヒトを含む哺乳動
物の炎症部位をイメージングするのに有用なペプチド又
はその化学修飾体、該ペプチド又はその化学修飾体から
誘導される放射性金属標識ペプチド及びこれらのペプチ
ドを含有してなる放射性診断剤の提供が可能となった。
また、本発明の放射性金属標識診断剤は投与後数十分で
イメージングが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】炎症モデルラットを用いた放射性金属標識ペプ
チド−4の投与後1時間の全身シンチグラム(生物の形
態)。
【図2】炎症モデルラットを用いた放射性金属標識ペプ
チド−5の投与後1時間の全身シンチグラム(生物の形
態)。
【図3】炎症モデルラットを用いた放射性金属標識ペプ
チド−6の投与後1時間の全身シンチグラム(生物の形
態)。
【図4】感染症モデルラットを用いた放射性金属標識ペ
プチド−6の投与後1時間の全身シンチグラム(生物の
形態)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/475 8318−4H // C07K 103:00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のアミノ酸配列群から選択されるア
    ミノ酸配列の少なくとも1を含有する炎症親和性ペプチ
    ド。 LLGGPS、 LLGGPSV、 KEYKAKVSNKALPAPIEKTISK、 KEYKCKVSNKALPAPIEKTISK、 KTKPREQQYNSTYR、 KTKPREQQYNSTYRVV、 但し、A、C、E、G、I、K、L、N、P、Q、R、
    S、T、V及びYは、一文字表示のアミノ酸残基を示
    す。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の炎症親和性ペプチドに、
    二官能性架橋剤が結合してなる炎症親和性ペプチド誘導
    体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の炎症親和性ペプチドに、
    二官能性配位子が結合してなる炎症親和性ペプチド誘導
    体。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の炎症親和性ペプチドの二
    官能性架橋剤を介してキャリアーが結合してなる炎症親
    和性ペプチド誘導体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の炎症親和性ペプチドのキ
    ャリアーを介して二官能性配位子が結合してなる炎症親
    和性ペプチド誘導体。
  6. 【請求項6】 二官能性架橋剤が、スルホサクシンイミ
    ジル 4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン
    −1−カルボキシレート、3−マレイミドベンゾイック
    アシッド N−ヒドロキシサクシンイミドエステル、又
    はN−(ε−マレイミドカプロイルオキシ)サクシンイ
    ミド、サクシンイミジル 4−(p−マレイミドフェニ
    ル)ブチレートのいずれかである請求項2、4又は5記
    載の炎症親和性ペプチド誘導体。
  7. 【請求項7】 二官能性配位子がジエチレントリアミン
    5酢酸、エチレンジアミン4酢酸、又は1,4,7,1
    0−テトラアザシクロドデカン−1−アミノエチルカル
    バモイルメチル−4,7,10−トリス[(R,S)メ
    チル酢酸]のいずれかである請求項3又は5記載の炎症
    親和性ペプチド誘導体。
  8. 【請求項8】 キャリアーが、ポリリジン又はキトサン
    のいずれかである請求項4又は5記載の炎症親和性ペプ
    チド誘導体。
  9. 【請求項9】 請求項1、3、5又は7記載の炎症親和
    性ペプチド又はそれらの誘導体に放射性金属イオンが配
    位してなる放射性金属標識ペプチド。
  10. 【請求項10】 放射性金属イオンがテクネチウム−9
    9m又はインジウム−111である請求項9記載の放射
    性金属標識ペプチド。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10記載の放射性金属標
    識ペプチドを含有してなる放射性診断剤。
JP6281526A 1993-10-22 1994-10-21 炎症親和性ペプチド及び該ペプチドを含有してなる放射性診断剤 Pending JPH07206895A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004085452A1 (ja) * 2003-03-26 2004-10-07 Nihon Medi-Physics Co. Ltd. 石灰化組織親和性化合物

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WO2004085452A1 (ja) * 2003-03-26 2004-10-07 Nihon Medi-Physics Co. Ltd. 石灰化組織親和性化合物

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