JPH07206649A - 毛髪を染色する方法及びそのキット - Google Patents

毛髪を染色する方法及びそのキット

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JPH07206649A
JPH07206649A JP6331307A JP33130794A JPH07206649A JP H07206649 A JPH07206649 A JP H07206649A JP 6331307 A JP6331307 A JP 6331307A JP 33130794 A JP33130794 A JP 33130794A JP H07206649 A JPH07206649 A JP H07206649A
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dopa
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dyeing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドーパ種、直接染料、酸化剤、任意に一次中
間体、カップラー及び/又は緩衝剤を含む水性反応性染
色溶液(pH6〜10)で毛髪を永久的に染色する。 【構成】 ドーパ種、反応性の直接染料、及び酸化剤よ
りなる水性の溶液、該水溶液は任意には一次中間体、及
びカップラーよりなる群より選ばれた少なくとも一種の
毛髪染色剤を含んでおり、また反応の間反応溶液をpH
6から10に保つ緩衝剤を含んでいる、を調製しそして
毛髪に適用し、約1時間後にこれを除くことによって毛
髪を永久染色する。 【効果】 本発明の方法による毛髪染色は短時間で行う
ことができ、永久的な染色が得られ、またドーパ種、一
次中間体、反応時間の選択によって所望の色彩を得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメラニンを生成させ、毛
髪を永久的に染色するドーパ(ジヒドロキシフェニルア
ラニン)及び/又はドーパ化合物(「ドーパ種」と共
に)の用途に関するものである。より詳しくは、本発明
は毛髪染色方法に関するものであり、この方法は、ドー
パ種及び酸化剤は、水性環境下で反応して、この水性環
境下で窒素を含むフェノール系、特にインドール系のメ
ラニン前駆体の予測以上の高濃度を与え、この反応によ
って生成したメラニン前駆体は、毛髪中でメラニンえの
その同時変換によって毛髪を永久的に染色するために効
果的である。本発明はさらにドーパ種と、酸化剤と、直
接染料と、一次中間体及びカップラーからなる群から選
ばれる一種以上の毛髪染色化合物との反応によるメラニ
ン形成に関するものである。さらに、本発明は、キット
の形態で別にパックされている固体反応剤から、使用者
によってメラニンを生成させられる、毛髪染色方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、プロタ(Prota),Pro
gress in the Chemistry of
Melanins and Related Met
abolites,Med.Res.Reviews,
8:525−56(1988),で報告されている如
く、メラニンは、毛髪及び皮膚に存在する天然の色素で
ある。ヒトに於いては、生合成がチロシナーゼを含むメ
ラニン細胞中で行われる。チロシナーゼ酵素は、チロシ
ンを加水分解してドーパに変換し、続いてドーパクロム
に酸化する反応を触媒する。一度ドーパクロムが形成さ
れると、ドーパクロムは、ユーメラニン(eumela
nin)及びフェーオメラニン(phaeomelan
in)の生成する一連の複雑な反応が起こる。
【0003】メラニンは、黒色及び濃い褐色の色素を与
え、そしてメラニンはメラニン形成過程を介して生合成
的に誘導される5,6−ジヒドロキシインドールの酸化
重合によって生成する。一方フェーオメラニンは、黄色
から赤みがかった褐色色素を毛髪に与え、システイン−
S−イルドーパを酸化重合によって、1,4−ベンゾチ
アジン中間体を経て生成する。
【0004】合成5,6−ジヒドロキシインドール(D
HI)は、毛髪及び皮膚染色に使用することに関しては
先行技術に既に開示されている。例えばチャール(Ch
arle)に付与された米国特許第2,934,396
号明細書には、毛髪をpH7のDHIの水溶液と5分か
ら60分間接触させ、つづいてDHIの酸化及び/又は
重合反応を行う事が出来る水溶液を適用することによっ
て毛髪を染色する方法を開示している。
【0005】ドーパ、及びドーパミンは、ハーリー(H
erlihy)の方法(米国特許第4,746,322
号明細書)に、毛髪染色前駆体として開示されてをり、
この方法では、水性毛髪染色組成は該前駆体、色素の分
散を助長する有機化合物、及びヨウ素酸塩または過ヨウ
素酸塩を含有する。このドーパ、又はドーパミン染料前
駆体は、水性毛髪染料組成物中に、1mgから100m
g/ml、好ましくは5mgから25mg/mlの量で
存在する。ハーリーに従えば、ドーパミンが好適であ
る。このヨウ素酸塩、又は過ヨウ素酸塩は、組成物中に
1mgから50mg/mlの濃度で存在し、一方分散剤
は0.1から30%(wt/vol)の量で存在する。
任意に、色調調節剤を0.1mgから10mg/mlの
水準でハーリーの組成物に加えることが出来る。pH
は、緩衝剤の有効量を加えることにより3から7の間に
維持することができる。ハーリーによると、上記の水性
組成物は毛幹上に分散し、“殆ど、或いは全く毛幹内に
分散しない”(2欄、56〜58行参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の先行技術は、出
発試薬としてドーパを使用し、毛髪を効果的に且つ永久
的に染色する、商品として使用しやすい方法を提供する
ことに成功していない。この不成功は、この先行技術で
は、以下に詳細に説明しているように、適宜な濃度のメ
ラニン前駆体を毛髪上に与え、この前駆体が毛髪中に拡
散し、つづいて拡散しないメラニンに変換するような方
法で使用することができないことに起因していると確信
される。
【0007】事実、メラニン前駆体による毛髪の安価
な、且つ効果的な染色方法を提供することが出来ないこ
とが、毛髪の商業的な染色でのメラニン形成の利用を妨
げている。しかし、毛髪を染色するためのメラニン形成
に対する興味は非常に大きい。と言うのは、合成メラニ
ン色素は著しく自然色に近い濃い褐色、又は黒色を提供
するからである。それにも増して、これらは皮膚に対し
て刺激性がないことである。そしてまたこれらは突然変
異誘発性ではない。
【0008】
【課題を解決するための手段】非常に驚くべきことに、
5,6−ジヒドロキシインドールの効果的なメラニン形
成毛髪染色量が、ドーパと酸化剤との反応を介して生成
される水性毛髪染色方法が、安価に、そして商業的に実
行可能な条件で実施でき、永久的な毛髪染色を成就する
事が出来ることが明らかになった。
【0009】窒素を含むフェノール系、特にインドール
系のメラニン前駆体のメラニン形成毛髪染色有効量が、
選択された置換ドーパ化合物と酸化剤との反応によって
生成される水性毛髪染色方法が、安価に、且つ商業的に
実行可能な条件下で実施でき、この方法により永久的な
毛髪染色を達成することが出来ることが明らかになっ
た。有利なことに、本発明の置換ドーパの利用は、出発
試薬としてただ単に毛髪を灰色、又は黒色に染色するだ
けであるドーパのみの使用と比較して、一つの範囲の毛
髪色の色合いを引きだすことを助長する。本発明の方法
によって染色された毛髪に対する更なる、またより望ま
しい染色の変更さえも、反応混合物中に、ドーパ、及び
/又は置換ドーパ化合物と共に、直接染料、一次中間
体、及びカップラーからなる群から選ばれる一種以上の
酸化毛髪染料を含むことにより得ることが出来ることが
明らかになった。
【0010】本発明の毛髪染色方法は、ドーパ、又は下
記に定義する選択された置換ドーパ化合物をフェリシア
ニド酸化剤と反応させてメラニン形成毛髪染色前駆体を
生成する事による水性毛髪染色組成物の調製、及びこの
水性組成物の毛髪えの適用を意図するものである。この
水性組成物に含有されるメラニン前駆体は、毛髪中に存
在する間にメラニンえのその同時に起こる変換に基づい
て、毛髪を永久的に染色する有効量で、毛幹の中え拡散
することができる。
【0011】水性毛髪染色組成物は、ドーパ種、又はそ
の塩とフェリシアニドの可溶性アンモニウム塩、アルカ
リ、又はアルカリ土類金属塩、特にナトリウム、及びカ
リウム塩である無機酸化剤とを、メラニン前駆体を生成
する一連の反応が起こる間、反応媒質のpHを6から1
0に維持するに十分な量の緩衝剤により緩衝された水性
反応媒質中で反応させることにより調製される。
【0012】本発明の方法に従って、毛髪の永久的染色
を達成する為には、水性毛髪染料組成物中のメラニン形
成毛髪染料前駆体から、毛髪の色の変更を実現させる量
でメラニンを形成させることが臨界的条件である。全体
の色の変更は、時間をかけて、組成物の二、三回の適用
で徐々に得られ、或いはドーパ種の濃度、適用時間の延
長、及び使用者の所望に基づいて組成物の一回の適用で
も達成できる。毛髪染料組成物を、メラニンの実質的な
形成まえに毛髪に適用し、それにより反応を通して形成
されるメラニン前駆体が、メラニン生成前に毛髪中に拡
散し、次いでメラニンが毛髪中で形成されることが更な
る臨界的条件である。ここに記載する毛髪染色方法は、
一時間以内に完了することができることが重要なことで
ある。
【0013】ドーパ種が、ドーパ、又はその塩である場
合には、メラニン前駆体である5,6−ジヒドロキシイ
ンドールを形成させる酸化剤との反応は、メラニンえの
変換により毛髪に永久的な黒色を与える。選択された置
換ドーパ化合物の場合には、メラニン前駆体が得られ、
このものがメラニンえ変換されるときに、置換されたド
ーパ化合物の選択によって一つの範囲の色合いを生じ
る。
【0014】本発明のさらなる態様は、直接染料、一次
中間体、カップラー、及びそれらの混合物からなる群か
ら選ばれた酸化毛髪染料成分を、反応混合物中に任意に
加えることである。最初のドーパ種と酸化剤との反応の
後に、反応混合物中に存在する直接染料、一次中間体、
及び/又はカップラーが、メラニン前駆体生成前に形成
される中間体化合物と少なくとも部分的に反応し、それ
により、最終的に生成するメラニンが特徴ある色調を現
すことになると信じられている。
【0015】本発明の他の一つの態様は、5,6−ジヒ
ドロキシインドールのようなインドール系メラニン前駆
体の形成は、反応媒質のpHを維持することの必要性と
は別に、緩衝剤の適宜な選択、及び量によって促進され
る。好ましくは、緩衝剤はリン酸塩、炭酸塩、又は重炭
酸塩であり、典型的には、緩衝剤は、必要pHを維持す
る為の必要な量よりも実質的に過剰な量を含むことであ
る。
【0016】本発明のさらなる他の一つの態様は、毛髪
を染色する方法が、メラニン形成を促進する試薬、例え
ば金属イオン塩の溶液で毛髪をトリートメントし、この
トリートメントによって最終のインドール系前駆体から
メラニン形成を促進させることを意図することである。
促進剤でのトリートメントは、前トリートメントである
か、又は後トリートメントであってもよく、また有る場
合には、本発明の毛髪染料組成物の適用と同時に実施し
てもよい。
【0017】本発明の方法は、キットの形態でパックさ
れた別個の容器中に反応剤の予め測定された量を与える
ことにより便宜に実施できる。使用者は、毛髪えの適用
時に、又は適用しながら反応剤をただ単に混ぜ合わせ、
そして組成物が反応している間、その組成物を予め定め
られた時間毛髪に残留させる。この方法を実施するため
に特別な熟練は必要ではない。従ってこの生成物及び方
法は、専門家でない者による家庭での使用に好適である
と同時に専門家によるサロンでの使用にも同じように適
することが理解できる。好都合には、キット形態の生成
物は、それ自体安定であり、従って小売販売に好適であ
り、5,6−ジヒドロキシインドールのようなメラニン
形成前駆体に一般に要求される注意事項なしに、例えば
好気的条件下での貯蔵に好適である。
【0018】〔詳細な説明〕本発明の毛髪染色方法は、
ドーパ、又は選択された置換ドーパ類似化合物(以下
「ドーパ種」として一まとめにして述べる)と無機酸化
剤とを直接染料の存在下、及び任意には一次中間体、カ
ップラー、及びそれらの混合物からなる群から選ばれた
他の酸化毛髪染料成分の存在下で反応させて水性染料組
成物を調製し、毛髪を、該毛髪染料組成物と一時間未満
の間接触させ、該反応を、メラニン形成毛髪染料前駆体
の一定の量を毛髪に与えるような方法、及びその条件下
でメラニンの毛髪染色量を生成するに有効な接触時間の
間進行することからなる。前駆体は接触時間の間毛髪の
中え拡散し、そして毛髪の中のその場で、メラニンを形
成し、永久的に染色する。好ましくは、毛髪に於ける毛
髪染色組成物の接触時間は5分空45分であり、最も好
ましくは、5分から30分である。
【0019】「永久的(permanent)」なる語
は、通常の界面活性剤を含有するシャンプーでシャンプ
ーすることによって除去されない染色を意味する。この
永久的であることは、メラニンがその分子が大きいこと
により毛幹から拡散することが出来ないことによるもの
である。
【0020】「メラニン」は、メラニン前駆体の重合に
よって形成された、合成的に誘導された色素を意味し、
この色素は分子が非常に大きく、毛髪中に移行しない。
【0021】「メラニン形成前駆体(melanin−
forming precurser)」なる語は、ド
ーパ種と、フェリシアニド塩酸化剤、及び任意に直接染
料、一次中間体、もしくはカップラー毛髪染料組成物と
の反応生成物を意味する。この反応生成物は重合反応に
よりメラニンを形成する。このようなメラニン前駆体
は、分類的には窒素を含むフェノール系化合物、及びイ
ンドール系化合物であり、インドール環を形成する環化
が、下記に記載する如く、直接染料、及び、任意には毛
髪染料カップラー及び/又は一次中間体との反応によっ
て妨げられる場合は除かれる。
【0022】個々で出願人は、本発明の選択されたドー
パ種の反応に関してここで使用される用語「メラニン」
及び「メラニン前駆体」は、たとえメラニン前駆体(特
に、もし存在した場合、直接染料、又は一次中間体及び
/又はカップラーとの反応により生成されるこれらの前
駆体、とりわけ本発明の方法に従って形成されるメラニ
ン)の化学的正体が正確に知られ、又は理解されていな
いとしても、この分野の通常の熟練者によってよく理解
されている用語であると信じる。
【0023】本発明のもう一つの態様は、ドーパ種及び
酸化反応剤は、反応を始めるときに使用者が混合するよ
うにキット形態で別にパックされている。使用者の毛髪
上で直接反応成分を混ぜ合わせることは可能であるが、
反応開始後に毛髪に適用するために混合容器中でこれら
を混合することが好適である。
【0024】ドーパ種の酸化によって得られる染色は、
反応媒質中で、若し所望ならば、直接染料、一次中間
体、及び/又は、カップラーを含むことにより著しく改
良できることが明らかになった。この点に関して、用語
「メラニン前駆体」及び「メラニン」は、直接染料、一
次中間体、及びカップラーとドーパ種との反応生成物、
または酸化剤による酸化によって調製されるドーパ種の
反応生成物との反応生成物を含むことを意味する。その
ようなメラニン前駆体は、窒素を含むフェノール系化合
物であるが、これらの化合物が、その化学構造中にイン
ドール環を持つかどうかは不明である。
【0025】毛髪染色方法は、毛幹の中え拡散し得る一
種以上のメラニン前駆体を生成する一連の反応を包含す
る。毛幹の内で、前駆体は空気によってメラニンに酸化
され、このメラニンは毛幹外に拡散することが出来な
い。それ故メラニン前駆体含有毛髪染染色成物は、実質
的にメラニン形成前に毛髪に適用しなけばならない。前
駆体は空気との反応によってメラニンえの変換を始める
であろうから、実質的なメラニン形成が起こる前に、即
ち反応試薬の混合時に、又は混合後直ちに反応溶液を毛
髪に適用することが臨界的である。
【0026】ここで使用される用語「適用すること」
は、毛髪染色組成物と前述の毛髪との間の接触を意味す
る。実質的なメラニン形成後に、毛髪に、毛髪染色組成
物を適用することは、不溶性メラニンは毛髪の中え拡散
しないであろうし、そしてその後のシャンプー洗いを通
して殆どが取り去られるので使用できない。便宜上、こ
の適用中に使用される「1時間未満」なる接触時間は、
反応試薬を混合するときから測定される。
【0027】適宜な水性毛髪染色組成物は、追加の組成
物を水性反応溶液に加えることなしに得ることができる
ことを、また理解すべきである。即ち、その水性反応溶
液と、水性毛髪染色組成物とは、例えば、包含される反
応が、染色される毛髪上で起こる場合は、それが全体的
であれ、部分的であれ同じであるとみなされる。しか
し、次に記載する如く、よりエレガントな生成物を提供
するために、追加の任意の組成物、例えば、濃稠化剤等
を加えることが望ましい。
【0028】本発明の方法では、ドーパ種は、一種以上
のメラニン前駆体の形成を導く一連の反応を通して酸化
剤によって酸化される。特殊な反応工程と関連付けるこ
とは望まないが、本出願人は次の反応が起こり、メラニ
ン前駆体が生成するものと信じている:(1) フェリ
シアニド酸化剤によるドーパ種の酸化、次いで環化、さ
らなる酸化、及び二酸化炭素の脱離による転位、そして
インドールの形成、例えば、ドーパの5,6−ジヒドロ
キシインドールえの変換;(2) ドーパ種の酸化、次
いで環化、さらなる酸化、及び二酸化炭素脱離のない転
位;及び(3)最初のドーパ種酸化生成物が、直接染料
との反応、或いはカップラー、又は一次中間体、もしこ
れらが存在した場合、これらと更に反応して、非インド
ール系の窒素を含むフェノール系の化合物に誘導する修
飾された反応。
【0029】ドーパの場合、例えば、ドーパはドーパキ
ノンに酸化され、このドーパキノンは自動的にシクロド
ーパを形成する。追加の酸化剤が、更にシクロドーパと
反応してドーパクロームを形成し、このドーパクローム
は、ドーパクローム種の転位及び二酸化炭素の脱離によ
って5,6−ジヒドロキシインドールえの自動的な転換
(中間体ではない)をする。同様な反応が又α−アルキ
ルドーパ類についても起こる。ドーパアルキルエステル
類は、また二酸化炭素の脱離なしに、同じように反応す
る。本発明に従って、ドーパからメラニンを生成する反
応を以下に示す。
【0030】
【化1】
【0031】本発明の方法の中で考えられている反応形
式は、多くの可能な競合反応を考える助けとなっている
ように思われる。何故なら、二次反応が含まれているよ
うなので、望んでいない競合反応の問題が、本発明の方
法と同様に、溶液中の最初の反応試薬の濃度が高い場合
に特に急激である。
【0032】必ず存在する第二の困難は、環化されたイ
ンドール系化合物の転位が、例えばドーパクロームの
5,6−ジヒドロキシインドールの転換中に起こると
き、この転位がメラニン前駆体を生成する反応における
律速段階であることである。
【0033】毛髪の染色に於いて出発試薬としてのドー
パ種の商業的用途を妨げる更なる問題は、空気中で比較
的ゆっくり酸化してメラニンを形成するメラニン前駆体
が未反応酸化剤によって本質的に且つ直ちに酸化されて
毛髪を永久的に染色するために不適切である副生成物を
形成することにある。
【0034】これらの困難性を克服するために、本発明
は、毛髪を永久的に染色する為に有効なメラニンレベル
を生じる水性毛髪染色組成物におけるメラニン前駆体濃
度を達成し、そして60分以下で、好ましくは45分以
下で、最も好ましくは30分以下で使用者によって実施
され得る方法を提供する。
【0035】従って本発明は、毛髪を永久的に着色する
為の有効な生成率、及び量でドーパ種のメラニン前駆体
えの変換を意図するものである。最終的には、フェリシ
アニド塩酸化剤は、反応媒体中の量を測定したときその
量は、毛髪を染色する為に効果的な染色組成物中のメラ
ニン前駆体の濃度に達していることを出願人は発見し
た。
【0036】それ故に、本発明の方法では、ドーパ種に
関係して、反応媒質中に存在する酸化剤の量は、かなり
の量のメラニン前駆体が生成する前に酸化剤が殆ど反応
してしまっている状態になるべきである。
【0037】第二の困難性に関しては、前述の転位工程
は、速度促進濃度で特定の緩衝剤成分を使用することに
より促進することが出来、これによりこの方法を一時間
以内で達成することができる。
【0038】ドーパ種:先に指摘した如く、水性毛髪染
色組成物の調製は、使用時に反応試薬を混ぜる消費者に
よって行われる。ドーパ種、又はその適宜な塩は、メラ
ニンの毛髪染色量を得るために適宜なレベルで初期反応
中に存在し、そしてそのメラニン量は順に毛髪染色組成
物と毛髪との接触の間に達成されるメラニン前駆体レベ
ルに依存する。
【0039】反応媒質中で必要な初期ドーパ種濃度は、
その水における溶解度限界より高くても良い。従って、
酸、又はアルカリ性予混合水溶液は、水性反応媒質の調
製前に調製することが出来る。別法として、さらに溶け
やすい酸、又は塩基性塩が水性媒質の調製で使用出来
る。塩の使用、若しくは酸、又はアルカリせい予混合溶
液の使用は、もしそうでなければ比較的不溶性であるド
ーパ反応剤を溶液にして反応を迅速にすることに役立た
せる。
【0040】ドーパ種の適当な可溶性酸塩の例示は塩酸
塩、及び硫酸塩である。塩酸塩が好ましい。使用できる
適当な塩基性塩の中には、可溶性アルカリ金属塩、及び
アルカリ土類金属塩がある。ナトリウム及びカリウム塩
が好ましい。任意の無機又は有機酸、又は塩基を、もし
使用する試薬が反応に干渉するものでなければ、ドーパ
種予混合溶液のpHを調整するために使用できる。適宜
な塩基は水酸化アンモニウム、及び水酸化ナトリウム、
及びモノ−、ジ−及びトリアルカノールアミン類、特に
エタノールアミン類である。適宜な酸は、塩酸、リン
酸、酒石酸、クエン酸、及び乳酸、及びこれらの塩であ
る。水酸化ナトリウム及び塩酸が好ましい。
【0041】初期反応媒質のドーパ種(又はドーパ種
塩)の濃度は、2mg/mlから反応媒質中でのドーパ
の溶解度限界までである。好ましくは、その濃度は初期
反応媒質中で、5〜25mg/mlであり、最も好まし
くは5〜15mg/mlである。
【0042】ドーパ種は、ドーパから、及び置換又は同
属ドーパ化合物から選択される。本発明の方法での適当
な置換又は同属ドーパ種(ここでは「置換ドーパ」種と
して記載する)は、アルキル基に1〜4の炭素原子、好
ましくは1〜2の炭素原子を持つアルファーアルキルド
ーパ、エピネフィリン(アドレナリン)及びアルキル基
に1〜6の炭素原子、好ましくは1〜2の炭素原子を持
つドーパアルキルエステルである。
【0043】アルファーアルキルドーパは、ドーパと類
似する方法でフェリシアニド塩酸化剤で酸化され、好気
性の酸化によってメラニンを形成する5,6−ジヒドロ
キシ−2−アルキルインドールを生成する。
【0044】下記の構造を持つエピネフィリンは、フェ
リシアニド酸化剤と反応してアドレノクロームを生成す
る。
【0045】
【化2】
【0046】アドレノクロームは転位してアドレノルチ
ン及び種々のインドール系及び/又はイサチン系誘導体
を生成する。
【0047】ドーパアルキルエステル類の場合には、酸
化が進行して5,6−ジヒドロキシインドール−2−カ
ルボン酸の対応するエステル類を形成する。この反応は
脱カルボキシル化、即ち二酸化炭素の放出なしに進行す
る。5,6−ジヒドロキシインドール−2−カルボン酸
のこのエステルは、次いで好気性酸化によって重合して
メラニンになる。
【0048】酸化成分:フェリシアニドの可溶性アンモ
ニウム、アルカリ金属及びアルカリ土類金属塩(特にア
ンモニウム、ナトリウム及びカリウム)が、本発明で使
用される酸化剤として適宜である。好都合には、反応後
に水溶液中に存在するフェリシアニドの還元されたもの
であるフェロシアニドは、水性系媒質中のメラニン前駆
体とはこれ以上反応しないであろう。この事によりメラ
ニン前駆体の形成を最大にし、この方法全体の効率を増
加させる。
【0049】この酸化剤は、この方法の間反応媒質中に
存在するドーパ種に対して極めて反応性である。従っ
て、ドーパ種と酸化剤との初期反応は、本質的に5分以
内で、最も好ましくは1分以内で完了し、そしてある場
合には瞬時と見做すことさえ出来る。この理由により、
仮定された反応工程でメラニン前駆体を形成させる中間
体は、反応媒質中での寿命が短く、反応中に取り出すこ
とは出来ない。従って、本発明の方法では、望ましくな
い副反応は妨げられるか、又は大いに制限される。
【0050】酸化反応剤は、さらに下記に述べる如く、
実質的に化学量論当量濃度で初期反応媒質中に存在す
る。
【0051】ドーパ種のメラニン前駆体えの変換反応の
間、それぞれのドーパ種分子は四つの電子を失う。従っ
て、もし一つの電子を得る酸化剤が使用されると4モル
当量の酸化剤がドーパをジヒドロキシインドールに変換
させるために必要である。即ち、フェリシアニドの2モ
ル当量は、ドーパをドーパキノンに変換させるのに必要
であり、フェリシアニドのもう一方の2モル当量は、シ
クロドーパ(ドーパキノンから自動的に生成する)から
ドーパクロームに変換するのに必要である。
【0052】ドーパの場合には、ここで使用する1”化
学量論当量”は、1モルのドーパを1モルのドーパクロ
ーム(ジヒドロキシインドールから自動的に生成する)
に変換する為に必要な酸化剤のモル当量に等しい。置換
ドーパ種に関しては同様な反応が起こるものと信じられ
ている。従って、アルキルドーパ種は、アルキルジヒド
ロキシインドールを生成し、アルキルドーパエステル
は、ジヒドロキシインドールカルボン酸エステルを生成
し、そしてエピネフィリンは、アドレノルチンを生成す
ると信じられている。それぞれの変換は、四個の電子を
消費することになる。
【0053】過剰量の酸化剤はメラニン前駆体と反応す
るので、使用されるドーパ種に対して1化学量論当量よ
り多い量は勧められない。酸化剤に比較して過剰量の化
学量論当量のドーパ種(ドーパ、又は置換ドーパ)は、
未反応の酸化剤が反応後に残ることがあり得ないので好
ましい。未反応の置換ドーパは、この方法の全体の効率
を低下させる傾向にあるにもかかわらず、ドーパ種の過
剰量は、本方法の実施に影響を与える様子はない。一般
的に、反応媒質中のドーパ種対フェリシアニドのモル基
準による化学量論当量比は、1.25:1〜0.95:
1、好ましくは1.1:1〜1:1、最も好ましくは、
1.05:1〜1.01:1である。
【0054】酸化毛髪染色成分が反応混合物中に適宜混
合させる時、直接染料、一次中間体、及び/又はカップ
ラー毛髪染色成分は環化された中間体の転位前に中間反
応生成物の一種以上と反応すると信じられている。更
に、反応媒質中に最初に存在するドーパ種の一部は完全
に反応して5,6−ジヒドロキシインドール、又は等価
類似体であるメラニン前駆体を生成すると信じられてい
る。次いで理論的には任意の酸化毛髪染色成分が併用さ
れる場合には、初期反応媒質は、ドーパのメラニン前駆
体えの完全な変換を基準にして、ドーパ種に比べて2〜
4モル当量の間、即ち0.5〜1化学量論当量の酸化剤
を含有すべきである。従って、反応媒質中に最初に存在
するドーパ種対酸化剤のモル基準に基づく化学量論当量
比は、通常1:1〜2:1、好ましくは1.2:1〜
1.8:1、最も好ましくは1.3:1〜1.7:1で
ある。ドーパに比べて酸化剤の化学量論当量の量は、酸
化剤によるメラニン前駆体の酸化は望ましくないので、
メラニン前駆体の形成後に酸化剤の過剰量が残存するほ
ど多く使用すべきではない。
【0055】酸化剤は、反応の間ゆっくり又は各段階毎
に加えても良いが、そのような操作は利用者にとっては
煩わしく且つ不便なことであり、メラニン前駆体が形成
される時に酸化剤が不注意に存在することに繋がるかも
知れない。
【0056】緩衝剤成分:反応媒質のpHが反応中に降
下するので、必要なpHを維持する為に、反応媒質中に
十分な量の緩衝剤を加えることが必要である。本発明の
方法では、メラニン前駆体形成中に水性媒質のpHを6
〜10に維持することが臨界的である。好ましくは、p
Hは6〜8.5であり、特にアルカリ性からpH8.5
の間である。
【0057】反応媒質のpHを前述の範囲内に調節する
ことに加えて、本発明の方法で使用される緩衝剤は、メ
ラニン前駆体の形成を助けるものと信じられる。従っ
て、反応媒質中の緩衝剤の濃度が増加するに従ってドー
パクローム、及びその類似体の転位の速度もまた増加す
ることが観察されている。このように、緩衝剤は転位反
応を助長し、これによりメラニン前駆体の生成時間を減
少させ、毛髪染色工程が、ドーパ種の酸化反応を始めて
から1時間以内で完了することを可能にする。典型的に
は、緩衝剤は、反応混合物を緩衝するために、必要な量
より過剰な量を使用する。好ましくは、予め限定された
範囲内に反応混合物のpHをただ単に維持するに必要な
量、その量の2〜25倍、特には5〜20倍の緩衝剤を
加えることが望ましい。
【0058】本発明で使用することが適宜であることが
分かった緩衝剤は、リン酸、重炭酸、それからあまり重
要ではないがホウ酸のアンモニウム塩及びアルカリ金属
塩である。アミン系緩衝剤、例えば、N−(2−ヒドロ
キシエチル)ピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸
(HEPES)、N−(2−アセトアミド)−2−アミ
ノエタンスルホン酸(ACES)、トリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタン(TRIZMA)及びN−トリス
(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスル
ホン酸(TAPS)が適宜である。炭酸アイモニウム、
炭酸アルカリ金属、重炭酸アンモニウム及び重炭酸アル
カリ金属は、規定されたpH範囲ではあまり使用されな
いが適宜である。本発明の実施に於いて使用される好ま
しい緩衝剤は、酸化剤がフェリシアニドである場合は、
炭酸ナトリウム塩及びカリウム塩、重炭酸ナトリウム塩
及びカリウム塩、又はリン酸ナトリウム塩及びカリウム
塩であり、酸化剤が過マンガン酸塩である場合は、リン
酸のナトリウム塩又はカリウム塩である。反応媒質pH
を維持し、且つ転位反応を可能にする適宜な緩衝剤が他
にも存在する。これらの緩衝剤は、本明細書の実施例に
記載しているように、簡単な実験によって決定すること
が出来る。
【0059】方法のパラメーター:必要なメラニン前駆
体濃度を得る能力は、変換に使用することが出来るドー
パ種の収率と量の両者に依存していることが理解される
べきである。従って、反応媒質中の初期ドーパ種濃度が
高い場合はメラニン前駆体の生成率が低いことが頷ける
であろう。また逆に、ドーパ種の初期濃度が低い場合は
メラニン前駆体の生成が比較的高いはずである。
【0060】毛髪を永久的に染色する本発明ではメラニ
ン前駆体は、毛髪染色組成物が毛髪と接触している間に
その場でメラニンに変換される。従って、この方法は、
メラニンを生じる種々の反応が同時に進行する動的な方
法であると考えるべきである。それ故に、毛髪染色組成
物中に形成されるドーパ種に基づくメラニン前駆体の濃
度、及び収率は、もしその後のメラニン形成反応が阻止
されなければ、直接に測定出来ない。その時でさえも、
収率の測定は、競合反応の多さ、及び存在する化学種の
多さを考えると非常に複雑である。測定は置換ドーパ
種、特にエピネフィリンに対して、そして反応混合物が
さらに直接染料、カップラー、又は一次中間体を含有す
るときに特に複雑であり且つ困難である。同様に、メラ
ニンの量及び収率は、そのメラニンが毛髪中に形成され
るので、容易に定量できない。他方、方法の効率は、毛
髪標本をこの方法によって処理した時、毛髪色を測るこ
とによって決定することが出来る。さらに、その評価は
毛幹に形成された前駆体の量、即ち処理を通して毛幹え
拡散している前駆体の量の指標となる。試験方法は更に
下記に述べる。本発明の実施を成功に導いたことがら
は、出願人が、毛髪にたいする感知できる着色の変化が
毛髪えの適用の一時間以内に起こることを発見したこと
である。適宜なメラニン前駆体モル収率は、初期ドーパ
種濃度が反応媒質中で2mg/mlからその溶解度限界
までの時に典型的に得られる。
【0061】反応媒質中にドーパのみが存在する場合
(即ち、他の直接染料、毛髪染料カップラー、及び/又
は一次中間体が存在しない場合)、毛髪についての認め
ることができる着色の変化は、毛髪染色組成物中で得ら
れる5,6−ジヒドロキシインドール(DHI)の濃度
のピークが少なくとも1.5mg/mlである時に、毛
髪に適用した1時間以内に見られることを出願人は発見
した。実用最少限と見做されるこのDHI濃度は、前述
した反応の初期の段階に典型的に現れる。通常は、反応
剤混合の最初の30分以内に、好ましくは最初の20分
以内に現れる。DHIがモル収率で65%生成すること
と相まって、ドーパの初期濃度が約3mg/mlである
ことが水性組成物中の実用最少DHI濃度を達成するた
めに適宜である。このDHI濃度は、例えば実施例1〜
11に記載する如く、反応媒質中で反応している間、又
毛髪から単離して測定されている。HPLCによる測定
では、本発明によるDHIのモル収率は、ドーパの変換
を基準にして、典型的には50〜70%であり、副生成
物ジヒドロキシインドールカルボン酸を7〜9%含有す
る。好ましくは、水性組成物中で得られるDHI濃度は
2.5mg/ml以上であり、最も好ましくは4mg/
ml以上である。50%以上のDHIモル収率、及び使
用されるドーパ種の反応媒質中の5mg/mlから溶解
度限界までの初期ドーパ濃度は、メラニンの毛髪染色量
を生成させる為に適宜な毛髪染色組成物中のDHIの濃
度を達成する為に好ましい。勿論、反応媒質中の直接染
料、一次中間体、及び/又はカップラー毛髪染色組成物
の併用は、容易に測定できない他のメラニン前駆体の為
に、得られる5,6−ジヒドロキシインドールメラニン
前駆体の量を減少させるであろう。
【0062】置換ドーパ化合物に関しては、適宜なメラ
ニン前駆体モル収率は、初期置換ドーパ濃度が反応媒質
中で約2mg/mlからその溶解度限界までの時に典型
的に得られる。従って、インビトロ実験によって、2m
g/mlのα−メチルドーパの初期濃度が約90%モル
収率に相当する約1.5mg/mlのα−メチルインド
ールを生じることが明らかになった。初期α−メチルド
ーパ濃度が約8〜9mg/mlであった時にモル収率は
約60〜65%であった。同様にして、2mg/mlの
初期ドーパメチルエステル濃度は、約95%モル収率で
ジヒドロキシインドール−2−カルボン酸メチルエステ
ルを与えることが判明した。
【0063】メラニン前駆体モル収率、及び初期ドーパ
濃度が共同的に高いメラニン前駆体濃度を与える系は、
本発明に従って一度の処理で色の変化を効果的にする為
に適している。これに対して、低いメラニン前駆体濃度
を与える系は、記載されている方法に従って連続的処理
によって毛髪を徐々に染色する為に特に有用である。典
型的には、短時間での2〜14連続処理(10分より短
時間、特に5分より短時間)が毛髪を徐々に染色する為
に使用される。
【0064】本発明の実施に際しては、使用者は、1時
間以内に毛髪染色組成物を形成し、そしてこの染料組成
物を毛髪に適用する為に、反応剤溶液を入れる二つ以上
の容器及びこの溶液を混ぜ合わせる為の印刷した指示書
を準備する。本方法は、特にヘアサロンではヘアドライ
ヤーによって高温度が使用出来るが、通常では室温で実
施される。使用者は、染料組成物を毛髪に適用した後、
毛髪にキャップを被せ、体温をキャップ内に保つように
することが出来る。接触処置後に、表面メラニンを含む
過剰の組成物を毛髪から除去する為に毛髪をシャンプー
する。
【0065】毛髪キット製品:本発明のこの態様に従っ
て提供されるキットは、十分な量の緩衝液、直接染料、
又は任意に一次中間体、及び/又はカップラーを含有す
るドーパ種溶液の入った第一の容器、及び酸化剤溶液の
入った第二容器より成っている。緩衝液は第三の容器に
別個にパックにしても良いし、第一の容器に含めても良
い。また第二の容器に含めても良い。直接染料、及び/
又はカップラー及び一次中間体は、一つ以上の別の容器
に入れても良い。
【0066】ドーパ種溶液がその酸性又は塩基性塩の形
態で提供されるか、或いはpHが酸性であるか、又は塩
基性である時には緩衝液は使用しない方が良い。キット
が、これらの溶液の調製用の乾燥粉末の量、好ましくは
予め測定された量を小包に入れたもので構成されていて
も良いが、溶液としてそれらを提供することが縒り便利
である。その上に、構成成分の予め測定された量を含有
する溶液は、使用者が正しく使用するのを容易にする。
【0067】下記に記載する如く、任意の構成成分に関
して、一個以上の追加の容器をキット中に用意しても良
い。任意の構成成分は、不都合な場合を除いて溶液に含
めることが出来る。
【0068】使用者は、指示書に従って、キットの成分
を水溶液として、又は乾燥粉末と水として混合し、水性
反応混合物を得る。この混合物は、キットに備えられて
いるもう一つの容器、又は備えられたものではない別の
容器で行ってもよい。或いはこの混合は、混合するため
に十分な上部空間を提供するようになっているキットの
容器中で行っても良い。反応剤はまた使用者の毛髪の上
で混ぜ合わせても良い。本質的には、混合することによ
ってドーパ種の反応が始まるであろう。形成された前駆
体は、その後空気中で酸化され、メラニンを形成し、色
の生成により視覚的に示される。反応混合物は毛髪に適
用され、前駆体(及び/又は部分的に酸化された前駆
体)のメラニンが形成される毛髪中えの同時拡散と共に
メラニン前駆体反応が毛髪の上で完了し、これにより永
久的な毛髪の色が得られる。所望の毛髪の状態に、最も
好ましくは30分以内に、毛髪に適用した毛髪染料組成
物を、好ましくは通常のシャンプーで除去する。
【0069】毛髪染料組成物は、最初に、又は反応が始
まった直後に毛髪に適用されるので、メラニン形成反応
時間と、毛髪えの接触時間と本質的に同じである。本発
明で意図されるメラニン形成の速度論は、反応が先に記
載した予定された接触時間内で起こる筈である。しかし
予定された接触時間内での毛髪染色組成物が除去されな
かった場合、さらに認めることが出来る程度のヘアカラ
ーの変化が起こらないので問題ではない。
【0070】メラニン促進剤:メラニン前駆体からメラ
ニン形成は、下記に記載する如くメラニン促進剤、又は
メラニン促進剤類の適用によって促進させることが出来
る。
【0071】このように、ある種の遷移金属、及び亜鉛
イオン、例えば、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、及び
鉄イオンが、メラニン前駆体からメラニンえの変換を加
速する。ここで使用した“遷移金属”なる用語は亜鉛を
包含するものとする。これらのイオンを持つ塩、又はそ
れらの塩の混合物を含む溶液は、本発明の染料組成物と
の組み合わせで毛髪に適用した場合、得られた色に深み
を増す結果となる。遷移金属イオンは、これらを使用し
なかった時よりも毛髪の色の変化をより速やかにする効
果がある。典型的には、色の変化は30分未満で得ら
れ、好ましくは15分未満で得られる。形成された前駆
体は、より効果的に使用されるので、より低いメラニン
前駆体濃度でも一回の処理で有意な色を得るのに好適で
ある。Cu++塩及びそれよりも微量のFe++塩が好
ましい。
【0072】金属溶液は、毛髪染色組成物による処理
前、又は処理後に予め決められた時間の間に、典型的に
は1〜10分の間に毛髪に適用してもよい。一般的な事
柄として、毛髪と毛髪染色組成物との接触中に、金属イ
オンを適用することは、その金属イオンがメラニンを毛
幹外で形成指せるので好ましくない。しかし、ある例で
はそのような同時適用が有用である場合もある。特に、
メラニンえの変換に、よりゆっくり影響する亜鉛のよう
な金属イオン剤の場合は有用である。
【0073】過剰の金属イオンは、毛髪染色組成物の適
用前にリンス又はシャンプーすることにより毛髪の表面
から除かれる。前処理又は後処理の間に金属イオンをシ
ャンプー組成中に加えることが好適である。これにより
過剰の毛髪染色組成物を除くためには水濯ぎで十分であ
ろう。金属イオンは毛幹の中え浸透するものと信じら
れ、ここに述べられている毛髪染色組成物によるその後
の処理で、拡散した前駆体のメラニンえの変換を速やか
に促進させる為に利用できる。金属塩溶液は、通常0.
001%〜1%の金属塩又は金属塩の混合物を含有す
る。
【0074】ヨウ化物塩は、過酸化水素後処理に先んじ
て適用された時メラニン形成を促進させるのに好適であ
る。ヨウ化物塩は、0.01〜1%溶液として提供され
るか或いは毛髪染色組成物中に直接加えてもよい。溶液
として使用する時、その溶液は毛髪染色組成物による毛
髪の処理前、処理中、又は処理後に適用することができ
る。その後に、過酸化水素を0.1〜6%、好ましくは
1〜3%溶液として適用できる。
【0075】後処理として酸化溶液の有効量を毛髪え適
用することも本発明の範囲内である。適当な酸化剤は、
例えば0.1〜10%、好ましくは1〜5%の水溶液で
ある亜硝酸塩、過硫酸塩、過ヨウ素酸塩、ヨウ素酸塩、
過マンガン酸塩、及び過ホウ素酸塩である。
【0076】最良の結果を与える為に、試薬は使用する
とき、水性媒質に溶解するものでなければならない。そ
してまた他の補助剤、例えば濃化剤、界面活性剤など、
例えば毛髪染色組成物に関して下記に記載されているよ
うなものを含有していてもよい。
【0077】従って、第一、及び第二予混合溶液を保有
するキットは、促進剤を別個にパックされた溶液として
また保有していてもよい。5,6−ジヒドロキシインド
ールによって得られる毛髪の色を増強させる為の金属塩
の使用は、英国特許第2,132,642号明細書に記
載されている。この特許明細書は、本明細書中に参照と
して引用されている。ヨウ化物/過酸化物による処理
は、米国特許第4,804,385号明細書に記載さ
れ、そして後処理酸化は、米国特許第3,194,73
4号明細書に記載されている。これらの両特許明細書は
本明細書中に参照として引用されている。
【0078】色調:メラニン前駆体5,6−ジヒドロキ
シインドールを得るための出発試薬としてドーパのみの
使用は、毛髪を黒、又は灰色に染色するメラニンを生成
するのに好適である。これは、色彩色を出すことは出来
ない。置換ドーパ化合物を用いる場合、本発明の毛髪染
色方法は、出発物質としての置換ドーパ種の選択の如何
によって毛髪の色彩色の範囲で有利に染色する。従って
明褐色〜中位褐色、さらに赤、青、緑、及び黄色の色調
をもつ黒色までの範囲の染色が、出発物質の選択、及び
毛髪染色組成物の毛髪との接触時間の如何によって可能
である。α−メチルドーパは、暗褐色を与え、他方、ド
ーパメチルエステルは中位褐色、エピネフィリンは明褐
色を与えることが判明した。
【0079】毛髪染料カップラー、又は毛髪染料一次中
間体と一緒に用いることが出来る直接染料を初期反応混
合物に加えることは、本発明の実施によって得られるメ
ラニンに色彩色を導入する方法となる。従って、明褐色
〜中位褐色、さらに赤、青、緑、及び黄色の色調を持つ
黒色までの範囲の染色が、出発物質の選択、及び毛髪染
色組成物の毛髪との接触時間の如何により可能である。
【0080】ここで使用するに好適な種々のドーパ種
は、所望の色彩色を達成する為に、単一で、或いは混合
して、即ち単独で、或いは一種以上の酸化毛髪染色組成
物と組み合わせて使用しても良い。
【0081】毛髪染料組成成分:本発明では、毛髪に生
成される最終の染色効果を修飾する目的で、一種以上の
直接染料、及び任意の毛髪染料一次中間体、及び/又は
毛髪カップラーを反応媒質中に加える。従って、これら
の通常の毛髪染色成分は、反応の間形成された種々の物
質と反応し、この反応により、一種以上の追加の発色団
置換基を、最終のメラニン種内に取り込まれるものと信
じられている。発色団の存在は、色々に変化した色調を
与えるので、使用者は広い範囲の色調を利用することが
出来る。毛髪染色一次中間体、及び/又はカップラーと
の反応は環化を妨害するので、窒素を含むフェノール系
メラニン前駆体が、インドール系メラニン前駆体の代わ
りに得られるようである。
【0082】直接染料、カップラー、及び/又は一次中
間体の濃度は10mg/mlより低く、そして好ましく
は0.01〜5mg/ml、最も好ましくは0.05〜
2mg/mlで反応媒質中に存在する。これらの毛髪染
色成分の量は、インドール系メラニンの形成を妨げるほ
ど多くあってはならないし、又ドーパ種の濃度を越える
ものであってはならない。即ち本発明の方法は、介在す
るドーパ種反応生成物の一部分と、もし存在するなら
ば、直接染料と一次中間体、及び/又はカップラー化合
物との反応を意図するものである。後者の化合物の中で
はカップラーは、フェリシアニド酸化物によって殆ど酸
化されないことが好ましい。何故ならフェリシアニドは
一次中間体と反応を競うので、フェリシアニド濃度及び
/又は一次中間体濃度の調整が必要となる。
【0083】広い範囲の種類の一次中間体、例えば次
式;
【0084】
【化3】
【0085】(式中、R及びRは同一であっても異
なっていてもよく、水素、C〜C低級アルキル基、
一つ以上のヒドロキシル基、又はメトキシ、メチルスル
ホニルアミノ、又はアミノカルボニル基で置換されたC
〜Cアルキル基、フルフリル基、又はアミノ基で置
換されていてもよいフェニル基を表し;R及びR
それぞれ独立して、水素、C〜C低級アルコキシ
基、ハロゲン原子、例えば塩素原子、C〜C低級ア
ルキル基、又は一個以上のヒドロキシ基で置換されたC
〜C低級アルキル基を表し;そしてR及びR
それぞれ独立して、水素、C〜C低級アルコキシ
基、C〜C低級アルキル基、又はハロゲン原子、例
えば塩素を表す)に相当するパラフェニレンジアミン
類、並びにこれらの無機又は有機酸の塩;フェニル基が
パラの位置でC〜Cアルキル基で置換されていても
よい、OH基、又はアミノ基で置換されているN,N’
−ジフェニルアルキレンジアミン類(結局C〜C
ルキル、C〜Cヒドロキシルアルキル、又はC
アミノアルキルで置換されることになる);パラア
ミノフェノール類、オルトアミノフェノール類、オルト
フェニレンジアミン類;及び複素環式酸化塩基を含む一
次中間体が本発明で使用出来る。
【0086】式(VI)の有用な化合物として、p−フ
ェニレンジアミン、2−メチルパラフェニレンジアミ
ン、2−メトキシパラフェニレンジアミン、2−クロロ
−N−メチルパラフェニレンジアミン、N−フルフリー
ルパラフェニレンジアミン、3−メトキシ−N−メチ
ルパラフェニレンジアミン、2−クロロパラフェニレン
ジアミン、N−メチルパラフェニレンジアミン、2,3
−ジメチルパラフェニレンジアミン、5−クロロ−パラ
フェニレンジアミン、5−メチル−N,N−ジメチ
ルパラフェニレンジアミン、5−メチル−N−エチル
−N−(アミノルボニルメチル)パラフェニレンジア
ミン、5−メチル−N−エチル−N−(エチルスル
ホニルアミノエチル)パラフェニレンジアミン、N−
(2−メトキシエチル)パラフェニレンジアミン、2,
6−ジメチルパラフェニレンジアミン、N,N−ビス
(2−ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミンを挙
げることが出来る。N,N−ジフェニルアルキレンジ
アミン類は、例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)−N,N−ビス(p−アミノフェニル)エチ
レンジアミンである。これらの酸による塩、例えば、一
塩酸塩、二塩酸塩、又は硫酸塩がまた適宜である。
【0087】本発明によれば、特に使用に便利なp−ア
ミノフェノール類としては、p−アミノフェノール、2
−メチル−p−アミノフェノール、3−メチル−p−ア
ミノフェノール、2,3−ジメチル−p−アミノフェノ
ール、3−メトキシ−p−アミノフェノール、2−クロ
ロ−p−アミノフェノール、N−メチル−p−アミノフ
ェノール、及び3−(メチルチオ)−p−アミノフェノ
ールを示すことが出来る。これらの中ではp−アミノフ
ェノールが好ましい。
【0088】本発明によれば、オルト塩基の中では、オ
ルトアミノフェノール、5−クロロオルトアミノフェノ
ール、及びオルトフェニレンジアミンが特に選択され
る。
【0089】複素環式塩基の中では、本発明によれば、
2,3−ジアミノ−6−メトキシピリジン、及び2−
(2−ヒドリキシエチル)アミノ−5−アミノピリジ
ン、及びそれらの塩、そして特に、3,6−ジアミノピ
リジン、2,6−ジメトキシ−3−アミノピリジン、2
−メチルアミノ−3−アミノ−6−メトキシピリジン、
2,5−ジアミノピリジン、2−(N−ヒドロキシエチ
ル)アミノ−5−アミノピリジン、及び2−(N,N−
ビスヒドロキシエチル)アミノ−5−アミノピリジンを
使用することが好ましい。
【0090】より更に好ましい一次中間体は、p−フェ
ニレンジアミン、2−メチル−p−フェニレンジアミ
ン、N−(2−メトキシエチル)−p−フェニレンジア
ミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フ
ェニレンジアミン、及びp−アミノフェノールである。
【0091】カップラー、又は色彩修飾として、特に次
式;
【0092】
【化4】
【0093】(式中、Rは水素、又は一個以上のC
〜Cヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいア
ミノ基を表し;R及びRは、それぞれ独立して、水
素、ヒドロキシ基、C〜C低級ヒドロキシアルキル
基、又はC〜C低級アルキル基で置換されていても
よいアミノ基を表し;そしてR、R、及びRは、
水素原子、又はC〜Cアルコキシ基、ヒドロキシア
ルコキシ基、又はC〜C低級アルキル基を表し;R
及びRは一緒になってメチレンジオキシ基を形成す
ることが可能である)に相当する化合物を挙げることが
出来る。
【0094】適宜なカップラーとして、次の化合物を示
すことが出来る。2−メトキシ−5−アミノフェノー
ル、2−メトキシ−5−〔N−(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ〕フェニル、1,3−ジアミノ−2,6−ジ
メトキシベンゼン、2−メトキシ−1−(N−メチルア
ミノ)−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−アミノ
ベンゼン、1,3−ジアミノ−6−メトキシベンゼン、
4,6−ジメトキシ−1,3−ビス〔N−(2−ヒドロ
キシエチル)アミノ〕ベンゼン、2,6−ジメトキシ−
3−〔N−(2−ヒドリキシエチル)アミノ〕−1−ア
ミノベンゼン、2,6−ジメトキシ−3−〔N−(2−
ヒドロキシエチル)アミノ〕−1−アミノベンゼン、
2,4−ジメトキシ−3−〔N−(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ〕フェノール、1,3−ビス〔N−(2−ヒ
ドロキシエチル)アミノ〕−4−メトキシベンゼン、3
−アミノ−4−メトキシフェノール、3,4−メチレン
ジオキシ−1−アミノベンゼン、2、6−ジメチル−3
−〔N−(2−ヒドロキシエチル)アミノフェノール、
2、6−ジメチル−アミノフェノール、4−エトキシ−
1−アミノ−3−〔N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ〕ベンゼン、(2,4−ジアミノフェノキ
シ)エタノール、(2−アミノ−N−アミノフェノキ
シ)エタノール、1−メトキシ−2−〔N−(2−ヒド
ロキシエチル)アミノ〕−4−アミノベンゼン、3,4
−メチレンジオキシ−6−メトキシフェノール、3−ア
ミノ−6−メチルフェノール、3,4−メチレンジオキ
シ−6−メトキシアミノベンゼン、3−アミノフェノー
ル、1,3−ジヒドロキシベンゼン−4−(ヒドロキシ
エトキシ)−1,3−フェニレンジアミン、4,6−
(ジヒドロキシエトキシ)−1,3−フェニレンジアミ
ン、及び1,3−フェニレンジアミン。
【0095】他の適宜なカップラーは、6−アミノベン
ゾモルホリン、1−アミノ−7−ナフトール、6−ヒド
ロキシベンゾモルホリン、1−ナフトール、1,3−ジ
ヒドロキシナフタレン、及び1,2−ジヒドロキシベン
ゼンである。複素環式カップラーとしては、2,6−ジ
ヒドロキシピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2−
アミノ−4−ヒドロキシピリジン、2−ヒドロキシ−4
−アミノピリジン、2−ヒドロキシ−5−アミノピリジ
ン、2−アミノ−6−ヒドロキシピリジンなどを挙げる
ことが出来る。また、一つのアミノ基、又は二つのンミ
ノ基のアミノ窒素が、C〜Cアルキル基、例えばメ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
または二級ブチル基、ペンチル基、二級ペンチル基、ネ
オペンチル基、三級ブチル基、ヘキシル基、3−メチル
ペンチル基、又は4−メチルペンチル基によってモノ
−、又はジ−置換されている2,6−ジアミノアルキル
ピリジン類の更なる誘導体が包含される。このアミノ−
4−ヒドロキシ−、又は2−ヒドロキシ−4−アミノピ
リジンのどちらかのアミノ基がまた窒素原子上にモノ
−、又はジ−C〜Cアルキル化されていてもよい。
【0096】2,6−ジアミノ−、又は4−アミノ−2
−ヒドロキシ−、又は2−アミノ−4−ヒドロキシピリ
ジンの窒素は、マタ2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロ
キシプロピル、4−ヒドロキシブチル、5−ヒドロキシ
ペンチル、6−ヒドロキシヘキシル、2−ヒドロキシプ
ロピル、2−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシペンチ
ル、2−ヒドロキシヘキシル、3−ヒドロキシブチル、
3−ヒドロキシペンチル、2−ヒドロキシヘキシル、4
−ヒドロキシペンチル、及び5−ヒドロキシペンチル基
で特に示される1〜6炭素鎖のアルコキシ置換基の一個
又は2個で置換されていてもよい。
【0097】ベンゼンのトリヒドロシル化された誘導体
としては、1,2、4−トリヒドロキシベンゼン、アル
キル基がC〜C低級アルキル基である1,2、4−
トリヒドロキシ−5−アルキルベンゼン類、及び1,
2,3−トリヒドリキシベンゼン、及びこれらの塩を挙
げることが出来る。
【0098】ジアミノヒドロキシベンゼン類としては、
2,4−ジアミノフェノール、及び2,5−ジアミノ−
4−メトキシ−1−ヒドロキシベンゼン、及びこれらの
塩を挙げることが出来る。
【0099】アミノジヒドロキシベンゼン類としては、
2−アミノ−1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,4−
ジヒドロキシ−2−ジエチルアミノベンゼン、及び4−
アミノレゾルシノール、及びこれらの塩を挙げることが
出来る。
【0100】置換1,2−ジヒドロキシベンゼン類の中
では、4−メチル−1,2−ジヒドロキシベンゼン、及
び3−メトキシ−1,2−ジヒドロキシベンゼンが特に
好ましい。
【0101】アミノヒドロキシベンゼン類は特に、2−
アミノ−4−メトキシフェノール、2−アミノフェノー
ル、4,6−ジメトキシ−3−アミノ−1−ヒドロキシ
ベンゼン、及び2,6−ジメチル−4−〔N−(p−ヒ
ドロキシフェニル)アミノ〕−1−ヒドロキシベンゼ
ン、及びこれらの塩から選択される。
【0102】トリアミノベンゼンの場合は、1,5−ジ
アミノ−2−メチル−4−〔N−(p−ヒドロキシフェ
ニル)アミノ〕ベンゼン、及びその塩を挙げることが出
来る。
【0103】またカップラーとしてN−アセチルドーパ
が適宜である。
【0104】下記の表は本発明で使用する為に好ましい
幾つかの一次中間体、及びカップラーのリストである:好ましい一次中間体及びカップラー 一次中間体:p−フェニレンジアミン p−アミノフェノール o−アミノフェノール N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル−p−フェニレン
ジアミン カップラー:2,5−ジアミノピリジン p−トルエンジアミン レゾルシノール m−アミノフェノール 5−アミノ−o−クレゾール 2−メチルレゾルシノール N−アセチルドーパ 4、6−ジ(ヒドロキシエトキシ)−m−フェニレンジ
アミン m−フェニレンジアミン
【0105】本発明で、単独で、又は一次中間体、及び
/又はカップラーと組み合わせて使用する直接染料は、
有色芳香性ニトロアミン類であり、これは通常よく使用
され、毛髪に付着し、色を与えるが永久的ではない。即
ち通常の洗髪剤で洗髪を繰り返した後その色は洗い落と
される。直接染料は、本発明の条件のもとでドーパキノ
ンと反応し、共有結合した化合物を形成し、この共有結
合した化合物は、毛髪に永久的な色を与える。そのよう
な置換した生成物は、本開示で明らかにした期間で、毛
髪の色を“永久的”なものに変えるのに効果がある。こ
のような直接染料は、便宜的に“反応性直接染料”と表
現している。
【0106】反応性直接染料は、有色の第一級及び第二
級芳香性アミン類であり、少なくとも一個のニトロ基で
置換されており、そのアミノ基は十分に求核性であるの
でその反応性直接染料は共有結合を形成してドーパキノ
ンと反応する。本発明で使用する反応性直接染料は、色
を出す為に少なくとも一個のニトロ基と、少なくとも一
個の共有結合をする求核性のアミノ基が必要であるが、
他の置換基が芳香核に置換していてもよい。これらの置
換基は、電子供与性、又は電子吸引性のいづれかであっ
てもよいが、但しそれらはアミノ基の求核性を減じた
り、アミノ基の反応性を妨げる、例えば立体的に妨げて
共有結合を不可能にするものであってはならない。
【0107】熟練者にとっては明らかなことであるが、
本発明に有用である反応性直接染料は数多く存在する。
好ましいこれらの化合物は次式で示される:
【0108】
【化5】
【0109】(式中、Rは、H、低級アルキル(C
〜C)基、ヒドロキシルアルキル(C〜C)基、
或いはフェニル基であり、好ましくはHである;R
、Rは、同じであっても異なっていてもよく、電
子供与性又は電子受容性の置換基であり、H、低級アル
キル(C〜C)基、OH、OR、COOR、NHC
OR(Rは低級アルキル(C〜C)基、又はヒドロ
キシルアルキル(C〜C)基である)、CN、CO
OH、ハロゲン、NO、CF、SOH)、及びN
、フェニル基、又は置換フェニル基(置換基は
と同じ)よりなる群より選ばれたものである
(R、及びRは同じであってもよいし、異なってい
てもよく、H、低級アルキル(C〜C)基、及び置
換低級アルキルよりなる群より選ばれたものであり、置
換基は、OH、OR、NHCOR、NHSO
NHCONH、NHCO、NHCSNH、C
N、COOH、SOH、SONR、SO
又はCORであり、Rは低級アルキル(C
)基、低級ヒドロキシルアルキル(C〜C
基、又はアルキレン鎖を介して窒素原子と結合している
フェニル基)、但し、R、R、又はRの中の一つ
は、CN、COOH、ハロゲン、NO、CF、又は
SOHである。
【0110】あまり好ましくはないが、他の適宜な反応
性直接染料としては、例えばピリジル、キノリル、イソ
キノリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、チオ
ナフチル、イソチオナフチル、インドリル、イソインド
リル、又はナフチル骨格を持つ同族体のような上記の化
合物のヘテロ環及び縮合環を包含する。
【0111】現在のところ好適な化合物は: 2−ニトロ−p−フェニレンジアミン 4−アミノ−3−ニトロフェノール 2−アミノ−5−ニトロフェノール 4−N−ヒドロキシエチルアミン−3−ニトロアニリン 2−N−ヒドロキシエチルアミノ−5−ニトロアニリン である。
【0112】任意の補助剤(アジュバント)成分:本発
明の様々に記載されている態様は、毛髪染料組成物中に
一種以上の任意の成分を含有してもよい。この成分は、
使用者によって水性反応混合物中に混ぜ合わせる為のキ
ットの一種以上の容器に入れて提供出来、或いはもし適
合しているものであるならば、前述の酸化剤、又はドー
パ予混合溶液中に混合することが出来る。
【0113】酸化毛髪染色組成物に一般に使用される周
知の通常の添加物、例えば有機溶媒、濃稠化剤、界面活
性剤、pH調整剤、抗酸化剤、芳香剤及びキレート剤、
を本発明の組成物に加えることができる。
【0114】本発明の方法で使用される毛髪染料組成物
は共溶媒として、有機溶媒を包含することができる。有
機溶媒は組成物の成分の溶解性を助けることができ、典
型的には約30%までの量で、好ましくは約15%まで
の量で存在する。望ましい範囲は0.1%から15%で
あり、最も好ましくは1%から10%である。適宜な溶
媒はモノ−及び多価アルコール類、例えば、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコー
ル、、ベンジルアルコール等、及び2−ブトキシエタノ
ール、エチレングリコールモノエチルエーテル及びジエ
チレングリコールモノエチルエーテルのようなグリコー
ルエーテル類である。
【0115】本発明の染色組成物で使用される界面活性
剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性又は
両性イオン性であることができる。種々のタイプの表面
活性剤の例としては、高級アルキルベンゼンスルホン酸
塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルコール類の
スルホン酸エステル;タウリン酸塩;脂肪アルコール硫
酸エステル;分枝鎖又は第二級アルコールの硫酸エステ
ル;アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;
脂肪酸又は脂肪酸混合物の塩;N−オキシアルキル化脂
肪酸アルカノールアミド類、などを挙げることができ
る。特定な界面活性剤の例としては、ナトリウムラウリ
ル硫酸;ポリオキシエチレンラウリルエステル;ミリス
チル硫酸エステル;グリセリンモノステアリル酸エステ
ル;トリエタノールアミンオレイン酸エステル;パルミ
チン酸メチルタウリンナトリウム;セチルピリジニウム
クロリド;ラウリルスルホン酸エステル;ミリスチルス
ルホン酸エステル;ラウリン酸ジエタノールアミド;ポ
リオキシエチレンステアリン酸エステル;エトキシオレ
オイルジエタノールアミド;水素化獣脂のポリエチレン
グリコールアミド;ステアリルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロリド;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム;p−ドデシルベンゼンスルホン酸のトリエタノール
アミン塩;ノニルナフタレンスルホン酸ナトリウム;コ
ハク酸硫酸ジオクチルナトリウム;N−メチル−N−オ
レオイルタウリン酸ナトリウム;イソチオン酸ナトリウ
ムオレイン酸エステル;ドデシル硫酸ナトリウム;3−
ジエチルトリテカノール−6−硫酸ナトリウムなどを挙
げることができる。界面活性剤の量は、組成物の重量を
基準にして約0.05%〜15%、好ましくは約0.1
0〜5%の広い範囲で用いることができる。アニオン性
及び非イオン性界面活性剤は、典型的には乳化剤として
使用される。一方カチオン性界面活性剤は、整髪の利点
を毛髪に与えるために有用である。アニオン及びカチオ
ン界面活性剤が一緒に混ぜ合せられた時には、配合禁忌
の可能性があるので、注意することが必要である。
【0116】キレート剤及び金属イオン封鎖剤は、例え
ば、エチレンジアミンテトラ酢酸、クエン酸ナトリウ
ム、等が含まれ、そして約1%以下の量で使用される。
【0117】毛髪染色に一般に使用されている一種又は
数種の濃稠化剤を、本発明の染色組成物に加えることが
できる。これらは次のような製品、即ちアルギン酸ナト
リウム又はアラビアゴム、又は、例えばメトセル60H
Gであるメチルセルロース、又はカルボキシメチルセル
ロースのナトリウム塩、又はヒドロキシエチルーセルロ
ース、例えばセルロサイズQP−40のようなセルロー
ス誘導体類、又はポリアクリル酸ナトリウム塩のような
アクリル酸ポリマー類、又はベントナイトのような無機
濃稠化剤によって例示される。この濃稠化剤の量は広範
囲にわたって使用でき、20%ぐらいまであってもよ
い。一般には、組成物の重量に基づき約0.1〜5%の
範囲にあるであろう。組成物の粘度は約1cp〜約10
0,000cpの間で変化してもよい。代表的なローシ
ョン製剤では、組成物粘度は約100cp〜約10,0
00cpの間にあり、この粘度ではこの組成物が流れた
り、滴ることなしに毛髪に適用できる。
【0118】本発明の組成物はまたpH調整剤を含んで
いてもよく、初期反応媒質pHを前述の範囲内に調整す
ることができる。典型的には、これらの調整剤は先に述
べた如く、ドーパ種予混合溶液中に混せ合せ、ドーパ種
の溶解を確実にする。しかし、そのような調整剤はまた
酸化剤予混合溶液に又は直接水性反応媒質に混ぜ合せる
こともできる。典型的なpH調整剤はドーパ種成分と標
題した項目ですでに記述した。
【0119】アルカリ性溶液では、ドーパ塩は、例えば
空気によって多少酸化され易い。従って、少量の抗酸化
剤がアルカリ性ドーパ予混合溶液中に含まれていてもよ
い。そのような場合には、酸化予混合溶液中の酸化剤の
量がドーパ種及び酸化剤予混合溶液の混合物中に残留す
る抗酸化剤が増加するのでこれをを中和しなければなら
ないかも知れない。
【0120】任意の成分のリストは本発明を限定するも
のではない。毛髪染料組成物中に含まれる他の適宜な補
助剤は、例えばZviak,The Science
ofHair Care(1986)、及びBalsa
m及びSagarin,Cosmetics:Scie
nce and Technology,Vol.2
(第2版、1972)に記載されている。
【0121】本発明を下記の実施例で説明する。もし別
段の指示がなければ本明細書の濃度、及び比は全組成物
の重量による重量基準に基づいている。
【0122】
【実施例】
実施例 1−9 ドーパを0.1Mの塩酸溶液に溶解することによりドー
パの0.1M溶液(pH約1.9)15mlを調製し
た。また緩衝剤を含んだ0.36Mのフェリシアン化カ
リウム溶液も調製した。水性反応溶液を調製する為に、
同量のドーパと酸化剤−緩衝剤予混合溶液とを大気中に
オープンになった容器中で混合した。水性反応溶液中の
緩衝剤とその濃度は表Iに示されている。反応溶液の最
初のpH値を測定し、表Iに記した。5,6−ジヒドロ
キシインドールの濃度は、予混合溶液と混合した15分
後、この分野では良く知られたHPLC法で測定し、表
Iに示した。
【0123】表Iのデータは、実施例1−3及び5−9
それぞれが15分のちに、DHIをを含む毛髪染色組成
にとって必要な最小濃度1.5mg/ml以上の濃度に
なったことを示している。ホウ酸ナトリウムを緩衝剤と
した実施例4は、0.50M緩衝液濃度(使用した酸化
剤予混合物に基ずく)で15分後に1.6mg/mlD
HI濃度となった。実施例1、2、8及び9は、DHI
濃度は緩衝液濃度の一部であることを示している。それ
ぞれの実施例に用いられた緩衝剤の濃度は、反応混合溶
液のpHを6−10の範囲に保つのに必要な濃度以上で
あった。
【0124】実施例 10 0.15gのドーパを0.1M塩酸溶液7.5ml中に
溶解し、ドーパ予混合溶液を調製した。0.9gのフェ
リシアン化カリウム、0.75gの重炭酸ナトリウム、
及び7.5mlの水を含む酸化剤予混合溶液を調製し、
素早くドーパ予混合溶液と混合して水性反応溶液を調製
した。混合した直後のpHは6.9であった。DHIの
濃度は、5分、及び25分後に反応溶液の一部をとり、
HPLCに依って測定した。5分後ではDHIの濃度は
1.75mg/mlであり、25分後ではDHIの濃度
は6.4mg/mlであった。
【0125】実施例 11 ハリフィ(Herlihy)に付与された米国特許第
4,746,322号記載に基づいて、ドーパと過ヨウ
素酸を含む水性組成物のDHIを生成する能力を調べ
た。ドーパ0.15g、ベンジルアルコール0.3g、
及び水10mlよりなるドーパ予混合溶液は、口の開い
たビーカー中で約5分間攪拌しながらこれらの成分を混
合する操作に依って調製した。それから60mgの過ヨ
ウ素酸ナトリウムを希塩酸でpH5に調整しながら加え
た。5分、25分、及び45分後にその溶液の一部を取
り、HPLC法を用いてDHIの含量を測定した。いず
れのフラクションも測定可能な濃度のDHIを含有して
はいなかった。(即ち0.1mg/ml以下)。
【0126】酸化剤として60mgのヨウ素酸ナトリウ
ムを使用してこの実験を繰り返した。5分、25分、及
び45分後にその溶液の一部を取り、HPLC法を用い
てDHIを測定したが測定可能な濃度のDHIは認めら
れなかった。
【0127】実施例 12 この実施例は酸化剤としてフェリシアン化カリウム、及
び緩衝剤としてリン酸ナトリウムを含んだ反応溶液を使
用した本発明の工程による毛髪の染色を説明している。
【0128】ドーパ0.15gを0.1M塩酸溶液7.
5mlに加えてドーパ予混合溶液を調製した。0.9g
のフェリシアン化カリウム、1.45gのリン酸ナトリ
ウム(1.15gNaPO及び0.3gNaPO
12HO)及び7.5mlの水よりなる酸化剤予混
合溶液を調製し、素早くドーパ予混合溶液と混合して水
性反応溶液を調製した。このものの最初のpHは7.2
であった。
【0129】未処理の灰色毛髪の小束を水性反応溶液と
30分接触させ、水で濯ぎ、シャンプーし、乾燥した。
【0130】未処理の、及び処理した毛髪の色彩の様子
を同業者にはよく知られた方法であるハンタートリスチ
ムラス法で評価した。このハンターの評価法では、パラ
メーターa及びbはポジティブ又はネガティブであり、
毛髪の多彩な染色状況を表している。a値がよりポジテ
ィブであれば毛髪はより赤色であり、又一方値がよりネ
ガティブであれば毛髪はより緑色である。同様に、ポジ
ティブなb値は黄色を示し、一方ネガティブなb値は青
色を示す。更に重要なことは、L値は色彩の強度を表
し、絶対的な黒である0から絶対的な白である100で
表現する。通常、L値が15以下の毛髪は黒色であり、
L値が約60の場合は白色であると考えられる。L値の
尺度は直線的ではなく寧ろS字状であるということを理
解すべきである。ヒトの目ではっきり識別できる0に近
い値、又100に近い値の毛髪の色彩の強度は、L値単
位の変化による変化としては僅かである。L値が約20
から約50の間では、毛髪の色彩の強度はL値単位の変
化により有意に変化する。この様にヒトの目が色の変化
を感知出来る範囲ではハンター値はより敏感である。
【0131】処理前後のハンター値の変化を以下に示
す: 本発明の工程に従って処理したとき、未処理の灰色の毛
髪は種々の色合いの黒色に染色されることが判る。
【0132】実施例 13 未処理の灰色毛髪束(L=38.0,a=−0.4,b
=7.7)を通常の陰イオン界面活性剤及び0.08M
の硫酸銅を含むアルカリシャンプーで5分間最初の前処
理をし、よく濯ぎ、上記の水性反応溶液と30分接触さ
せること以外は実施例12の工程を繰り返した。毛髪は
黒色に染色された(L=16.5,a=0.6,b=
1.3)。
【0133】実施例 14 この実施例は、酸化剤としてフェリシアン化カリウムを
含有し、又緩衝剤として重曹を含有する反応溶液を用い
て本発明の工程に従う毛髪染色を説明する。0.15g
のドーパを7.5mlの0.1M HClに加えること
によりドーパ予混合物を調製した。0.9gのフェリシ
アン化カリウム、0.87gの重曹、及び7.5mlの
水を含む酸化剤予混合溶液を素早くドーパ予混合溶液に
加えた。この様にして調製した水性反応溶液の最初のp
Hは7.1であった。未処理の毛髪(実施例12に記載
の様に)を30分接触させ、濯ぎ、シャンプーし乾燥し
た。この方法で染色した毛髪のハンター値はL=25.
6,a=0.5,b=3.7であった。
【0134】実施例 15 実施例14の工程を繰り返した、但し未処理の灰色毛髪
の小束を、実施例14に述べたように銅を含有したシャ
ンプーで最初に5分間処理した。小束は黒色に染色され
た(L=14.2,a=0.3,b=0.6)。
【0135】実施例 16 実施例13の工程を繰り返した、但し毛髪の小束を水性
反応溶液とただ10分間接触させた。毛髪は黒色(L=
15.6,a=0.6,b=1.1)に染色された。
【0136】実施例 17 実施例13の工程を繰り返した。但し緩衝剤として1.
4gのリン酸ナトリウム、更にpHを調整する為に1.
7gのクエン酸ナトリウムを含有する酸化剤予混合溶液
を用いた。最初の反応溶液のpHは9.6であり、毛髪
と反応溶液との接触時間は15分であった。毛髪は黒色
(L=13.7,a=0.4,b=0.2)に染色され
た。
【0137】実施例 18 緩衝剤が0.6gのトリス(ヒドロキシメチル)アミノ
メタンである以外は実施例13の工程を繰り返した。最
初のpHは7.5であった。毛髪は黒色(L=13.
0,a=0.3,b=0.3)に染色された。
【0138】実施例 19 ドーパ予混合溶液は、ドーパ0.15gを0.1MのH
C1 7・5mlに加えることによって調製した。酸化
剤予混合溶液は0.15gの過マンガン酸カリウム、
1.1gのリン酸ナトリウム(NaHPO0.8g
及びNaHPOO0.3g)及び水7.5mlよ
りなる。最初の反応溶液のpHは7.3であった。未処
理の灰色毛髪小束(L=37.9,a=−0.2,b=
8.5)は、小束を水性反応溶液に30分間接触させる
ことにより染色した。その小束は種々の色調の黒(L=
33.8,a=−0.2,b=6.7)であった。
【0139】実施例 20 実施例19の工程を繰り返した、但し銅シャンプーで5
分間前処理した。毛髪は黒褐色(L=21.8,a=−
0.2,b=2.1)であった。
【0140】実施例 21−22 毛髪を以下に記載したように本発明に従って染色した。
毛髪染色組成物は、0.15gのドーパ、0.08gの
m−アミノフェノール及び7.5mlの0.1M HC
1を含有する第一の溶液と、表11に示した量のフェリ
シアン化カリウム、7.5mlの水及びリン酸緩衝液
(1.15g NaHPO;0.3g NaPO
・12HO)を含有する第二の溶液とを混合するこ
とによって、表IIに示した最初のpHをもつ毛髪染色
剤を調製した。pHは第一及び第二の溶液を混合した時
に測定した。ハンタートリスチムラス値L=34.5,
a=0.1,b=7.0を持つ毛髪束をそれぞれの組成
と30分間接触させることにより染色した。毛髪束はそ
れから濯ぎ、通常のシャンプーでシャンプーしそして乾
燥した。染色した毛髪の最終のハンター値は表IIに示
されている。
【0141】実施例 23−24 前記実施例21−22のそれぞれの毛髪を同様にして染
色した、但し前処理として毛髪に銅含有シャンプーを使
用した。シャンプーには硫酸銅1%が含まれていた。結
果は表IIIに示されている。
【0142】実施例 25−27 灰色毛髪を、ドーパと以下の表IVに示した量のm−ア
ミノフェノール(m−AP)との混合物を用いて染色し
た。毛髪染色剤の組成には0.9gのフェリシアン化カ
リウムが含まれていた。その他の条件は実施例21−2
2と同様であった。染色される灰色の毛髪の最初のハン
ター値は、L=36.0,a=0.2,b=7.6であ
った。
【0143】実施例 28−30 実施例25−27に記載した灰色毛髪を実施例25−2
7の方法で染色した。但し実施例23−24のそれぞれ
について前処理として銅を含むシャンプーを適用した。
結果は以下の通りであった。
【0144】実施例 31−35 毛髪染色組成は、0.15gのドーパ、0.15gの以
下の表VI記載の毛髪染色成分及び7.5mlの0.1
M HClよりなる第一の溶液と、0.9gのフェリシ
アン化カリウム、最初のDHを約7にるに十分なリン酸
緩衝剤及び7.5mlの水よりなる第二の溶液とを混合
することによって調製した。ハンター値L=35.0,
a=0.2,b=7.3である毛髪束を硫酸銅を含むシ
ャンプーで先ず前処理し、それから表VI記載の組成物
を30分間適用することによって染色した。毛髪束はそ
れから濯ぎ、通常のシャンプーでシャンプーし、乾燥し
た。それから以下に示すハンター値を持つ毛髪束が得ら
れた。
【0145】実施例 36−38 灰色毛髪(L=34.0,a=0.2,b=6.9)
を、0.075gのドーパ;0.091gのN−アセチ
ルドーパ;0.9gのフェリシアニド;組成物の最初の
pHを7.2にするに十分な量のリン酸緩衝剤及び15
mlの水よりなる組成物で染色した。実施例36では毛
髪にたいして追加の処理はしなっかった。実施例37で
は以前述べた銅の前処理を行った。又実施例38では毛
髪染色剤に更に0.69%のヨウ化カリウムを加えた、
そして毛髪染色組成による処理につづいて3%H
溶液で後処理し、炭酸ナトリウムでpH9.5に調節し
た。
【0146】実施例 39−40 混ざり合った灰色毛髪を、0.15gのドーパ;0.0
8gのm−AP;0.15gの過マンガン酸カリウム及
び、15ml水中に0.1gのNaHPO及び0.
1gのNaHPOを含む緩衝液よりなり、最初のp
Hが6.8である毛髪染色組成物で染色した。
【0147】実施例 41−43 毛髪は以下に記載したように本発明に従って染色した。
毛髪染色組成は、0.15gのドーパと当量の濃度に対
応する量の、表IXに示したドーパ種及び7.5mlの
0.1M HClを含む第一溶液と0.9gのフェリシ
アン化カリウム、7.5mlの水及び第一と第二の溶液
を混合したときにそのpHが7.2を保に十分な量のリ
ン酸緩衝剤を含む第二の溶液を混合することによって調
製した。ハンタートリスチムラス値L=38.2,a=
0.2,b=7.8をもつ毛髪束をそれぞれの組成と3
0分間適用する事によって染色した。毛髪束はそれから
濯ぎ、通常のシャンプーでシャンプーし、乾燥した。染
色した毛髪束の最終のハンター値は表IXに示されてい
る。
【0148】実施例 44−46 実施例41−43のそれぞれの毛髪を同様にして染色し
た。但し前処理として銅含有シャンプーを毛髪に適用し
た。シャンプーは1%硫酸銅を含んでいた。結果は以下
の表Xに示されている。
【0149】実施例 47−49 灰色毛髪を以下の表XIに示したドーパ種混合溶液を用
いて染色した。毛髪染色剤は更に0.075gのドーパ
を含んでいた。ドーパ種はドーパと当量の量であった。
それ以外の反応条件は、実施例41−43と同じであっ
た。染色される灰色毛髪の最初のハンター値は、L=3
4.0,a=0.2,b=6.9であった。
【0150】実施例 50−52 実施例47−49に記載された灰色毛髪を実施例47−
49の様にドーパ種−ドーパ混合溶液で染色した。但し
実施例4−6に於ける前処理の様に銅含有のシャンプー
を適用した。結果は以下のようであった。
【0151】実施例 53−55 実施例47−49記載の灰色毛髪束を実施例47−49
記載の様にドーパ種−ドーパ混合溶液で処理した。但し
毛髪染色組成に0.69%ヨー化カリウムを加え、処理
後、過酸化水素で後処理をした。3%Hを含んで
いる後処理溶液は、炭酸ナトリウムでpHを9.5に調
整した。結果は表XIIIに示す。
【0152】実施例 56−57 毛髪染色組成は、0.15gのドーパと当量濃度の量の
表XIV記載のドーパ種、0.25gのm−アミノフェ
ノール及び7.5mlのHClを含む第一の溶液と、
0.9gのフェリシアン化カリウム、最初のpHが7.
2にするに十分な量のリン酸緩衝剤及び7.5mlの水
よりなる第二の溶液とを混合する事によって調製した。
ハンター値、L=38.2,a=0.1,b=7.8で
ある毛髪束にこの組成を30分間適用した。それからこ
の毛髪束を濯ぎ、通常のシャンプーでシャンプーし、乾
燥した。その後に得た毛髪束のハンタートリスチムラス
値は以下の様であった。
【0153】実施例 58−59 上記の実施例56−57を繰り返した。但し銅を含むシ
ャンプーを前処理として使用した。
【0154】実施例 60−63 毛髪染色組成が0.075gのドーパ及び0.075g
のドーパと当量濃度の量の表XVI記載のドーパ種を含
むこと以外は実施例56−59と同じ操作である。実施
例62及び63は銅前処理工程が含まれる。結果は表X
VIに示す。
【0155】以下の実施例は、本発明の方法に従って、
永久的な色調修飾として直接染料を用いた毛髪染色が説
明されている。
【0156】実施例 64 ドーパ0.2g、NaCOO.13g、トリエタノ
ールアミン(TEA)0.5g、及び2−ニトロ−p−
フェニレンジアミン0.18gを含む第一溶液の10g
と、フェリシアン化カリウム1.2g、NaCO
0.06g、クエン酸0.02gを含む第二溶液の1
0gを混合して毛髪染色組成を調製した。混合した後の
pHは、7〜8であった。この組成溶液を毛髪(灰色)
に適用し、20分間放置し、濯いだ。その後、この毛髪
束は、NaIO(5%)水溶液で2分間処理し、濯
ぎ、乾燥した。毛髪は赤褐色に染色された。
【0157】実施例 65 実施例64で得られた染色された毛髪束を、通常の市販
のシャンプーで5回シャンプーした。それぞれのシャン
プー毎にハンタートリスチムラス値を測定した。5回目
のシャンプーの後も、基本的には染色された色は変化し
なかった。
【0158】以下の実施例は、本発明の方法に従って、
永久的な色調修飾としてカップラー及び直接染料を同時
に用いた毛髪染色方法が説明されている。
【0159】実施例 66 ドーパ0.06g、NaCO0.064g、トリエ
タノールアミン(TEA)0.25g、及び4−アミノ
−3−ニトロフェノール0.03gを含む第一溶液の1
0gと、フェリシアン化カリウム0.3g、NaCO
0.03g、クエン酸0.01gを含む第二溶液の1
0gを混合して毛髪染色組成を調製した。混合した後の
pHは8.3であった。この組成溶液を白色毛髪(ピー
ドモント)に適用し、5分間放置し、濯いだ。その後、
この毛髪束は、NaIO(1%)水溶液で2分間処理
し、濯ぎ、乾燥した。毛髪はブロンドに染色された。 染色された色は、数回のシャンプーの後も基本的には変
化しなかった。
【0160】実施例 67 実施例66記載の染色組成を調製し、白色(ピードモン
ト)毛髪束に適用し5分間放置した。染色混合物を濯
ぎ、毛髪束は、NaIO(1%)水溶液で2分間処理
し、濯ぎ、乾燥した。毛髪は、明褐色に染色された。 染色された色は、数回のシャンプーの後も基本的には変
化しなかった。
【0161】実施例 68−72 カップラーとしてm−アミノフェノール(m−Ap)、
或いは一次中間体としてp−アミノフェノール(p−A
P)を、以下の表XVII中に変色剤2としてその構造
と濃度がリストされている直接染料と共に使用して、実
施例64記載の方法に従って調製した。毛髪は表XVI
Iに示したように染色された。結果は、表XVIIに示
されている。染色された色は、数回のシャンプーの後も
基本的には変化しなかった。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 毛髪を染色する方法であって: (a) ドーパ種及び反応性の直接染料を含む組成物
    を、フェリシアニドの水溶性のアンモニウム塩、アルカ
    リ金属塩、又はアルカリ土類金属塩よりなる群より選ば
    れた酸化剤である毛髪染料組成、この組成はメラニン前
    駆体の毛髪を染色することが出来る濃度をつくりだすに
    効果的な量である緩衝剤、濃縮したドーパ種、反応性の
    直接染料、及び酸化剤を含有している、とを水性反応溶
    媒中で反応させる、該緩衝剤はpHを6から10を保つ
    に効果的な量で水性反応液中に存在する、ことによって
    メラニン前駆体を形成し; (b) 毛髪を水性反応溶液と接触させ、そして毛髪を
    染色することが出来る量のメラニンを生成するに十分な
    量のメラニン前駆体を毛髪中に拡散させ;そして (c) 毛髪中に存在するメラニン前駆体をメラニンに
    変換させることによって毛髪を永久的に染色する;工程
    よりなるメラニン前駆体による永久的毛髪染色方法。
  2. 【請求項2】 毛髪染色剤組成が、更に毛髪染料一次中
    間体、毛髪染料カップラー、又はそれらの混合物を含む
    ものである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ドーパ種がドーパ、又はそれらの酸性又
    は塩基性塩である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ドーパ種がドーパのアルキルエステルで
    あり、そのアルキル基が1個から6個の炭素原子よりな
    る請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 緩衝剤がリン酸、炭酸、重炭酸、ほう酸
    のアンモニウム、ナトリウム、及びカリウム塩、及びア
    ミン性緩衝剤よりなる群より選ばれた緩衝剤であり、ま
    た酸化剤がフェリシアニドのナトリウム塩又はカリウム
    塩である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 一次中間体がp−フェニレンジアミン、
    p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、N,N
    −ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジア
    ミン、2,5−ジアミノピリジン、及びp−トルエンジ
    アミンよりなる群より選ばれたものであり、そしてカッ
    プラーが、レゾルシノール、m−アミノフェノール、1
    −ナフトール、5−アミノ−o−クレゾール、2−メチ
    ルレゾルシノール、N−アセチルドーパ、4,6−ジ
    (ヒドロキシエトキシ)−m−フェニレンジアミン、及
    びm−フェニレンジアミンよりなる群より選ばれたもの
    である請求項2記載の方法。
  7. 【請求項7】 反応性の直接染料が2−ニトロ−p−フ
    ェニレンジアミン、4−アミノ−3−ニトロフェノー
    ル、4−N−ヒドロキシエチルアミノ−3−ニトロアニ
    リン、及び2−N−ヒドロキシエチルアミノ−5−ニト
    ロアニリンよりなる群より選ばれたものである請求項
    1、2、3、4、5、又は6記載の方法。
  8. 【請求項8】 毛髪染色キットであって、そのキット
    は、単一のパッケージ中に複数の容器を含み、該キット
    は、(a) 最初の容器にはドーパ種及び反応性直接染
    料水溶液が入ってをり;(b) 第二の容器には、フェ
    リシアニドの水溶性のアンモニウム塩、アルカリメタル
    塩、又はアルカリ土類金属塩が入ってをり、また、該二
    つの容器の内の一つ、または別の容器に、リン酸、炭
    酸、重炭酸、及びほう酸のアンモニウム塩及びアルカリ
    金属塩、及びアミン緩衝剤よりなる群より選ばれた緩衝
    剤が含まれ、キット中の緩衝剤の量は、容器の内容物を
    混合したときにそのpHを6から10に保つに十分な量
    であり、キット中のドーパ及び酸化剤組成物が、酸化剤
    に対するドーパの化学量論的比が、1:1から2:1で
    ある、メラニン前駆体から生成したメラニンによって永
    久的に染色する為の毛髪染色キット。
  9. 【請求項9】 キットが更に第一の容器、もしくは別の
    容器に、毛髪染料一次中間体、毛髪染料カップラー、又
    はそれらの混合物を含む請求項8記載のキット。
  10. 【請求項10】 ドーパ種がドーパ又はその酸性或いは
    塩基性塩である請求項8記載のキット。
  11. 【請求項11】 ドーパ種がドーパのアルキルエステル
    であり、そのアルキル基は、炭素1個から6個を含むも
    のである請求項8記載のキット。
  12. 【請求項12】 緩衝剤がリン酸、炭酸、重炭酸、及び
    ほう酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩、及びカリウム
    塩、及びアミン緩衝剤よりなる群より選ばれた緩衝剤で
    あり、また酸化剤がナトリウム又はカリウムフェリシア
    ニドである請求項8記載のキット。
  13. 【請求項13】 一次中間体がp−フェニレンジアミ
    ン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、
    N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレ
    ンジアミン、2,5−ジアミノピリジン、及びp−トル
    エンジアミンよりなる群より選ばれたものであり、そし
    てカップラーが、レゾルシノール、m−アミノフェノー
    ル、1−ナフトール、5−アミノ−o−クレゾール、2
    −メチルレゾルシノール、N−アセチルドーパ、4,6
    −ジ(ヒドロキシエトキシ)−m−フェニレンジアミ
    ン、及びm−フェニレンジアミンよりなる群より選ばれ
    たものである請求項9記載のキット。
  14. 【請求項14】 反応性の直接染料が2−ニトロ−p−
    フェニレンジアミン、4−アミノ−3−ニトロフェノー
    ル、4−N−ヒドロキシエチルアミノ−3−ニトロアニ
    リン、及び2−N−ヒドロキシエチルアミノ−5−ニト
    ロアニリンよりなる群より選ばれたものである請求項
    8、9、10、11、12、又は13記載のキット。
  15. 【請求項15】 メラニン生成を促進する試薬の効果的
    な量を毛髪に適用することを更に包含する請求項1記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 試薬が銅塩、亜鉛塩、ニッケル塩、お
    よび鉄塩、及びそれらの混合物より成る群から選ばれた
    金属塩の、0.001%から1%溶液である請求項15
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 試薬がヨウ素塩溶液であり、該溶液を
    過酸化水素溶液で処理する前に適用する請求項15記載
    の方法。
  18. 【請求項18】 金属塩が第二銅塩である請求項16記
    載の方法。
  19. 【請求項19】 試薬が後処理として毛髪に適用する酸
    化溶液である請求項15記載の方法。
  20. 【請求項20】 キットが更にメラニン生成を促進する
    試薬を含んでいるものである請求項8記載の毛髪染色キ
    ット。
  21. 【請求項21】 試薬が銅塩、亜鉛塩、ニッケル塩、お
    よび鉄塩、及びそれらの混合物より成る群から選ばれた
    金属塩の、0.001%から1%を含む溶液である請求
    項20記載の毛髪染色キット。
  22. 【請求項22】 試薬がヨウ素塩溶液であり、該溶液が
    過酸化水素溶液で処理する前に毛髪に適用するものであ
    る請求項20記載の毛髪染色キット。
  23. 【請求項23】 金属塩が第二銅塩である請求項21記
    載の毛髪染色キット。
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