JPH07206212A - 用紙送り装置 - Google Patents

用紙送り装置

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JPH07206212A
JPH07206212A JP6015991A JP1599194A JPH07206212A JP H07206212 A JPH07206212 A JP H07206212A JP 6015991 A JP6015991 A JP 6015991A JP 1599194 A JP1599194 A JP 1599194A JP H07206212 A JPH07206212 A JP H07206212A
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suction
sheet
paper
air
timing
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Futoshi Hatano
太 波多野
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
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Mita Industrial Co Ltd
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  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Counters In Electrophotography And Two-Sided Copying (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】転写紙Pを小孔520付きの吸引搬送ベルト5
2により吸引搬送する。画像形成開始信号に応じて吸引
ファン528を始動させる。次いで用紙台の上流側位置
にある第1の用紙通過検出センサを1枚目の転写紙Pの
先端が通過するタイミングを検出し、この検出タイミン
グから1枚目の転写紙Pが用紙台51にスタックされる
タイミングを求め、求めたタイミングから所定時間経過
後のタイミングで弁83を開放する。 【効果】吸引ファンの立上がり時のロスタイムをなくす
ことができる。1枚目の用紙のスタックが吸引によって
妨げられることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、用紙台に載置された
複数枚の用紙の内、最下位の用紙の先端に向けて搬送方
向下流側からエアーを吹き付けて他の用紙から分離しつ
つ、この最下位の用紙を吸引して順次に搬送する用紙送
り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭61−291339号公報
に記載されているように、エアーノズルによって用紙台
に載置されている原稿等の用紙にエアーを吹き付けると
共に、小孔付きの搬送ベルトで最下位の用紙を吸引する
ことにより、最下位以外の用紙を浮揚させて最下位の用
紙をのみを分離し、この最下位の用紙のみが上記搬送ベ
ルトによって搬送されることで、用紙の重送を防止した
用紙送り装置が知られている。
【0003】上記の用紙送り装置では、上記小孔からエ
アー吸引するための吸引ファンが設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、用紙台に最
下位の用紙がスタックされる前に上記吸引ファンを駆動
していると、最下位の用紙のスタックがエアー吸引によ
って妨げられ、最下位の用紙を正規の位置へスタックで
きない。これを防止するためには、上記吸引ファンを、
最下位の用紙がスタックされて以降に始動すれは良い
が、そうした場合、吸引ファンが始動されてから所定の
吸引能力に達するまでには、所定の時間を要するため、
スタックの完了から素早く用紙を送出することができな
くなってしまう。
【0005】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、用紙を正規の位置に確実にスタックさせることが
でき、且つ用紙のスタック完了から用紙の送出までのロ
スタイムをなくすことができる用紙送り装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、複数枚の用紙をスタックす
る用紙台と、複数の小孔を有するエンドレスの吸引搬送
ベルトを含み、上記用紙台にスタックされた用紙の内、
最下位の用紙を下流へ順次に搬送する吸引搬送ベルト手
段と、上記吸引搬送ベルトのループ内に吸引搬送ベルト
を横切って配置され、上記複数の小孔に連通するエアー
吸引口を形成した吸引ダクトと、吸引ダクトを通してエ
アーを吸引する吸引手段とを含む用紙送り装置におい
て、上記吸引ダクトのエアー吸引口と吸引ファンとの間
のエアー経路に設けられ、エアー吸引口を通してのエア
ー吸引量を調整する弁手段と、吸引手段及び弁手段の駆
動を制御する制御手段とを備え、上記制御手段は、上記
用紙台へ最下位の用紙がスタックされる以前の所定のタ
イミングで弁手段によりエアー吸引量を制限した状態で
吸引ファンを始動させ、上記最下位の用紙がスタックさ
れた後の所定のタイミングで、弁手段によりエアー吸引
量を増加させることを特徴とするものである。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1記載の用
紙送り装置において、上記用紙台は、画像形成手段を経
て片面複写の終了した用紙をスタック搬送経路を介して
順次にスタックするものであり、上記スタック搬送経路
の用紙台よりも上流側位置に配置され用紙の先端が通過
するタイミングを検出するスタック用紙通過タイミング
検出手段がさらに備えられ、上記制御手段は、画像形成
開始信号に応じて弁手段によりエアー吸引量を制限した
状態で吸引手段を始動させ、且つ上記スタック用紙通過
タイミング検出手段によって検出された、用紙台に1枚
目にスタックされる用紙の先端が通過するタイミングに
基づいて、上記1枚目にスタックされる用紙のスタック
が完了するタイミングを求め、このタイミングから所定
時間経過した所定のタイミングで弁手段によりエアー吸
引量を増加させることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】請求項1に係る発明によれば、最下位の用紙が
スタックされる以前の所定のタイミングで吸引ファンを
始動するので、吸引ファンの立ち上がりの遅れが生ずる
ことがない。しかも、最下位の用紙がスタックされた後
の所定のタイミングまでは、弁手段によってエアー吸引
量が制限されているので、最下位の用紙のスタックが吸
引によって妨げられることがない。したがって、最下位
の用紙を正規のスタック位置に確実にスタックすること
ができる。そして、最下位の用紙がスタックされた後の
所定のタイミングで、弁手段によりエアー吸引量が増加
されるので、最下位の用紙を吸引搬送することができ
る。しかも、弁手段による切り換えの時点で、吸引ファ
ンが既に所定の吸引能力に達しているので、従来生じて
いた吸引ファンの立ち上がりのためのロスタイム(従
来、吸引ファンが所定の吸引能力に達するまで吸引搬送
の開始を待っていた時間)をなくすことができる。
【0009】請求項2に係る発明によれば、請求項1記
載の発明を、片面転写の終了した用紙を画像形成手段側
へ搬送する用紙再送り装置として適用することができ
る。すなわち、画像形成開始信号に応じて吸引手段を始
動させる。次いで、用紙台の上流側位置のスタック用紙
通過タイミング検出手段によって、1枚目にスタックさ
れる用紙の先端が通過するタイミングを検出し、これに
基づいて上記用紙のスタック完了タイミングを求め、こ
のタイミングから所定時間後に弁手段によりエアー吸引
量を増加させる。
【0010】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。図2は本発明の一実施例としての用紙再送り装
置が備えられた画像形成装置を示す全体構成図である。
同図に示す画像形成装置は、本体Bと、この本体B
の上面に配置された原稿載置板としてのコンタクトガラ
スC及び原稿の反転が可能な自動原稿搬送装置(RAD
F)10と、本体Bの内部に配置された光学系L、画
像形成部R、用紙再送り装置50及び用紙搬送装置H
と、本体Bの側部に配置された給紙装置Qを備えてい
る。
【0011】上記自動原稿搬送装置10は、原稿台1
1、吸引搬送ベルト12、エアーノズル13、搬送ロー
ラ14,15、反転ローラ16、搬送ベルト17、排出
ローラ対18及び排紙トレイ19等からなる。この自動
原稿搬送装置10では、片面原稿の複写の場合、原稿台
11上に載置された複数枚の原稿の内、最下位の原稿
が、吸引搬送ベルト12による吸引とエアーノズル13
からの吹き出しエアーとによって最下位以外の原稿から
分離され、吸引搬送ベルト12、搬送ローラ14,1
5、反転ローラ16及び搬送ベルト17によってコンタ
クトガラスC上に搬送される。原稿台11上には、原稿
台11に載置された原稿の後端を揃える用紙後端揃え1
11がスライド自在に設けられている。830は、原稿
台11から搬送される原稿の通過を検出する原稿通過検
出センサである。
【0012】このコンタクトガラスC上の原稿は、光学
系Lによって走査(スキャン)された後、搬送ベルト1
7及び排出ローラ対18によって排紙トレイ19へ排出
される。一方、両面原稿の複写の場合には、上記原稿
は、上述した片面原稿の複写の場合と同様の動作によっ
て、その表(おもて)面が光学系Lによって走査された
後、搬送ベルト17によってガイド20を介して反転ロ
ーラ16へ再搬送されて反転され、原稿の裏面がコンタ
クトガラスCに対面するように搬送され、この状態で光
学系Lによって走査された後、排紙トレイ19へ排出さ
れる。なお、吸引搬送ベルト12及びエアーノズル13
の詳細な構成については後述する。
【0013】光学系Lは、ハロゲンランプ42、反射板
43及びミラー44を備えた第1の移動枠体41と、ミ
ラー52,53を備えた第2の移動枠体51と、レンズ
部61と、固定ミラー62,63,64とから構成され
ている。そして、光学系Lは、複写動作が開始される
と、ハロゲンランプ42を発光させると共に、コンタク
トガラスC上の原稿を走査するべく、移動枠体41,5
1を走査方向(図2のA方向)にそれぞれの所定速度で
移動させる。上記ハロゲンランプ42からの光は、コン
タクトガラスC上の原稿に照射され、原稿で反射してミ
ラー44,52,53を経由してレンズ部61に導かれ
て感光体ドラム21を露光する。
【0014】画像形成部Rは、感光体ドラム21、並び
に感光体ドラム21の周囲に設けられた帯電部22、現
像部23、転写部24、分離部25、クリーニング部2
6及び除電部27等からなる。感光体ドラム21の周囲
は、帯電部22により所定電位に帯電され、上記露光に
よって原稿の静電潜像が形成され、この静電潜像は、現
像部23で帯電トナーが付着されることにより顕像化さ
れる。このトナー像は、給紙装置Qから搬送された転写
紙に転写される。
【0015】給紙装置Qは、手差し部28、複数の給紙
部29、給紙ローラ対群30及び搬送ローラ対群31等
からなる。この給紙装置Qにおいては、給紙ローラ対群
30及び搬送ローラ対群31によって手差し部28或い
は給紙部29から搬送ローラ対32へ転写紙が給送され
る。また、用紙搬送部Hとして、搬送方向上流側から順
に、搬送ローラ対33、レジストローラ対34、搬送ベ
ルト35、定着装置36、搬出ローラ対37、切換ガイ
ド38、排紙ローラ対39及び排紙トレイ40等が配設
されている。用紙搬送部Hでは、搬送ローラ対32,3
3及びレジストローラ対34によって給紙装置Qから感
光体ドラム21へ転写紙が給送され、転写部24の位置
を通過する際に感光体ドラム21上のトナーが転写され
る。
【0016】そして、転写紙の片面のみに複写する場合
には、トナー像が転写された転写紙は、分離部26によ
り感光体ドラム21から分離され、搬送ベルト35によ
り定着装置36に搬送されて定着が行われた後、搬送ロ
ーラ対37、排紙ローラ対39によって排紙トレイ40
に排出される。また、転写紙の両面に複写する場合に
は、切換ガイド38が用紙再送り装置50側へ切り換え
られ、定着後の転写紙は、切換ガイド38からスタック
搬送経路71を介して用紙再送り装置50へ搬送され
る。
【0017】用紙再送り装置50は、搬送方向上流側か
ら順に搬送ローラ対45〜48、反転ローラ49、用紙
台51、吸引搬送ベルト52、エアーノズル53及び搬
送ローラ対54〜56等を備えている。転写紙は、搬送
ローラ対45〜48によって反転ローラ49へ搬送さ
れ、反転ローラ49によって裏面を下向きにして、用紙
台51にスタックされる。搬送ローラ対45から用紙台
51に至る搬送経路が上記スタック搬送経路71であ
る。
【0018】そして、転写紙の裏面への複写動作が開始
されると、用紙台51にスタックされた複数枚の転写紙
は、吸引搬送ベルト52の吸引と、エアーノズル53か
らのエアー吹き出しとによって最下位の転写紙のみが、
最下位以外の転写紙から分離され、分離された最下位の
転写紙は、吸引搬送ベルト52及び搬送ローラ対54〜
56によって再給紙経路72を介して感光体ドラム21
へ給送され、転写部25の位置を通過する際に、感光体
ドラム21のトナー像が転写紙の裏面に転写される。こ
のトナー像が転写された転写紙は、分離部26により感
光体ドラム21から分離され、搬送ベルト35により定
着装置36に搬送されて定着が行われ、排出側へ戻され
た切換ガイド38を介して搬送ローラ対37を通過した
後、排紙ローラ対39に導かれ、排紙トレイ40に排出
される。用紙台51から一次給紙経路70に合流するま
での経路が再給紙経路72である。
【0019】一次給紙経路70の始端部分であって、搬
送ローラ対32の直上流位置には、給紙された転写紙の
通過を検出する給紙検出センサ80が配置されている。
また、スタック搬送経路71の終端部分であって、反転
ローラ49の斜め下方位置には、転写紙の通過を検出す
るための第1用紙通過検出センサ81が配置されてい
る。この第1用紙通過検出センサ81は、用紙台51に
スタックされる寸前の転写紙の通過を検出する。また、
再給紙経路72の始端部分であって、吸引搬送ベルト5
2と搬送ローラ対54との間には、転写紙の通過を検出
するための第2用紙通過検出センサ82が配置されてい
る。この第2用紙通過検出センサ82は、再給紙開始直
後の転写紙の通過を検出する。各センサ80〜82は、
フォトセンサ又はリミットスイッチ等からなる。
【0020】次いで、用紙再送り装置50の吸引搬送ベ
ルト52及びエアーノズル53の詳細な構成について図
3,図3のIV-IV 断面である図4及び図3のI−I断面
である図1を用いて説明する。図3を参照して、用紙台
51には、上記吸引搬送ベルト52によって搬送される
転写紙Pを揃えるべく、設定された転写紙サイズに応じ
て自動的に転写紙Pの搬送方向(K1方向及びK2方
向)に沿ってスライドされ転写紙Pの前端(スタックさ
れる際の前端であって再給紙される際の後端)を揃える
用紙前端揃え511と、設定された転写紙サイズに応じ
て自動的に転写紙Pの幅方向にスライドされ転写紙Pの
両側端を揃える用紙側端揃え512とがそれぞれ配設さ
れている。513は用紙台51に固定された用紙側端揃
えである。
【0021】上記用紙前端揃え511は、転写紙Pの搬
送方向に沿って配置されたラック511aと一体的にス
ライドできるようになされている。このラック511a
には、側板に固定されたモータ511cによって回転駆
動されるピニオン511bと噛み合わされている。モー
タ511cの駆動により、ラック511aと共に用紙前
端揃え511が転写紙サイズに応じた所要位置へスライ
ド移動される。
【0022】上記用紙側端揃え512は、取付部材51
2aと共に転写紙Pの搬送方向K1,K2と直交する方
向M1,M2に沿ってスライドされる。この取付部材5
12aには、ピニオン512bが回転自在であって取付
部材512aと一体移動可能に取り付けられている。こ
のピニオン512bは、用紙台51に固定されたラック
512cと噛み合わされている。また、図示していない
が、取付部材512aには、ギア512dを介してピニ
オン512bを回転駆動するモータが取り付けられてい
る。モータの駆動により、用紙側端揃え512がピニオ
ン512b及び取付部材512aと共に転写紙サイズに
応じた所要位置へスライド移動される。
【0023】図3及び図4を参照して、用紙台51の幅
方向には、上記吸引搬送ベルト52として4本の吸引搬
送ベルト521〜524が並列に配設され、これらの吸
引搬送ベルト521〜524は駆動ローラ525と従動
ローラ526とに掛け渡されている。上記吸引搬送ベル
ト521〜524、各吸引搬送ベルト521〜524が
掛け渡された駆動ローラ525及び従動ローラ526に
より搬送ベルト手段が構成されている。各吸引搬送ベル
ト521〜524には、それぞれ複数個の小孔520
が、例えば規則的に穿設されている。また、駆動ローラ
525と従動ローラ526との間には、中空箱状の吸引
ダクト527が配設されている。この吸引ダクト527
の上面527aであって各吸引ベルト521〜524に
対向する位置には、吸引ベルト521〜524の幅より
狭幅のエアー吸引口527bが複数個穿設されている。
【0024】吸引ダクト527の一端面には、吸引手段
としての、ファンモータを内蔵した吸引ファン528が
接続されている。この吸引ファン528のエアー排出側
は、案内ダクト529を介してエアーノズル53に接続
されている。エアーノズル53は、用紙台51に対して
原稿搬送方向の下流側に配設されており、このエアーノ
ズル53は、用紙台51の幅方向に並んだ複数のエアー
吹出口531を有している。各エアー吹出口531は、
吸引搬送ベルト521〜524の駆動ローラ525側に
向いており、案内ダクト529を介して送られてきたエ
アーを吹き出すようになっている。
【0025】また、吸引搬送ベルト521〜524の上
面は、用紙台51の転写紙載置面に対して段差を有し、
吸引ダクト527のエアー吸引口527b及び吸引搬送
ベルト521〜524の小孔520を介して用紙台51
上の最下位の転写紙P1を吸引したとき、最下位の転写
紙P1と最下位から2枚目の転写紙P2との間に隙間を
生じさせ、この隙間にエアーノズル53からのエアーが
入り込めるようにしている。そして、エアーノズル53
からのエアーの風圧によって最下位より2枚目以降の転
写紙Pが浮揚し、最下位の転写紙P1が最下位以外の転
写紙Pと確実に分離され、最下位の転写紙P1のみが、
吸引搬送ベルト521〜524によって搬送される。
【0026】図1を参照して、吸引ダクト527の他端
面には、エアーノズル53からのエアー吹き出し量を確
保するための補助吸引口527dが設けられている。す
なわち、補助吸引口527dは、吸引ダクト527にお
いて、エアー吸引口527bよりも吸引方向Vの上流側
の部位に配置されている。また、補助吸引口527d
は、弁として働く薄板部材としてのルミラー85によっ
て開閉されるようになっている。ルミラー85は、合成
樹脂フィルムや合成樹脂シート等からなり、所定の弾性
を有している。ルミラー85の上端85aは、吸引ダク
ト527の内面に貼り付けられており、下端85bは自
由端となっている。ルミラー85は、補助吸引口527
dの前後の差圧が所定に満たない場合には、図14
(a),(b)に示すように補助吸引口を閉じており、
補助吸引口527dの前後の差圧が所定以上になると、
図1に示すように上端85aを基点として湾曲し、補助
吸引口527dを開放する。
【0027】また、図1に示すように、吸引ダクト52
7内の、エアー吸引口527bと吸引ファン528との
間の部位には、吸引ダクト527内のエアー通路を開閉
することのできるバタフライ式の弁83が設けられてい
る。この弁83は、弁駆動用モータ84によって回転軸
83aを中心として回転駆動されることによって、図1
4(a),(b)に示すような閉姿勢と、図1に示すよ
うな開姿勢とに変位される。
【0028】1枚目の転写紙Pの吸引搬送を行うべきタ
イミングの所定時間前(1枚目の転写紙Pが用紙台51
にスタックされる前)から吸引ファン528を始動させ
ると共に弁83は閉じておき、上記吸引搬送を行うべき
タイミングになると弁83を開放して、直ちに吸引搬送
を開始する。吸引ファン528の始動から所定の吸引エ
アー量を確保するまでにはある程度の時間を要し、この
時間の間が、用紙を搬送することができないロスタイム
となるが、吸引ファン528を上記タイミングよりも早
めに始動してスタンバイさせておくことにより、上記の
ロスタイミをなくすことができる。ところが、吸引ファ
ン528を上記のように早めに始動させた場合、1枚目
の転写紙Pの用紙台51へのスタックが、エアー吸引に
よって妨げられ、1枚目の転写紙Pを正規の位置へスタ
ックできないという問題が生ずる。そこで、吸引ファン
528は作動させた状態で弁83は閉じておくことによ
り、1枚目の転写紙Pがエアー吸引の影響を受けないよ
うにした。なお、弁83が閉姿勢にある場合、弁83
は、吸引ダクト527を完全に閉鎖していても良いし、
転写紙Pのスタックを妨げない程度の微小のエアー流量
を許容していても良い。
【0029】次に、図5ないし図7を参照して、自動原
稿搬送装置10について説明する。この自動原稿搬送装
置10の吸引搬送ベルト12やエアーノズル13は、先
に説明した用紙再送り装置50のものと同様の構成が採
用されている(図5が図3に相当し、図6が図4に相当
し、図7が図1に相当するものである)。前述した用紙
再送り装置50と自動原稿搬送装置10とが主に異なる
のは下記の〜である。 上記用紙再送り装置50では、用紙後端揃え511
や用紙側端揃え512が自動的にスライドされるように
なっており、そのための駆動機構511a〜511c,
512a〜512dが設けられていたが、自動原稿搬送
装置10では、用紙後端揃え111や用紙側端揃え11
2が手動でスライドされるようになっており、駆動機構
に相当するものが設けられていない。 上記用紙再送り装置50では、K1方向に搬送され
てスタックされた後、K1方向と反対のK2方向に搬送
されるが、自動原稿搬送装置10では、人によりセット
された原稿がK2方向に搬送されるのみである。
【0030】他の構成については、自動原稿搬送装置1
0の、原稿台11,吸引搬送ベルト12(121〜12
4),小孔120,駆動ローラ125,従動ローラ12
6,吸引ダクト127,上面127a,エアー吸引口1
27b,他端面127c,補助吸引口127d,吸引フ
ァン128,案内ダクト129,エアーノズル13,エ
アー吹出口131,ルミラー850が、前述した用紙再
送り装置50の原稿台51,吸引搬送ベルト52(52
1〜524),小孔520,駆動ローラ525,従動ロ
ーラ526,吸引ダクト527,上面527a,エアー
吸引口527b,他端面527c,補助吸引口527
d,吸引ファン528,案内ダクト529,エアーノズ
ル53,エアー吹出口531,ルミラー85にそれぞれ
相当する。
【0031】なお、図7(a)は、吸引が開始時の状態
を示し、図7(b)は、吸引開始直後で原稿Sが吸引搬
送ベルト121〜124に吸引された直後でルミラー8
50が補助吸引口127dをまだ閉じている状態を示し
ている。その後、ルミラー850は、図7(b)に一点
鎖線で示すように、補助吸引口127dを開放する。図
8は、本発明に係る画像形成装置の制御系を構成するブ
ロック図である。この制御系は、画像形成装置本体の動
作を制御する制御部91と、自動原稿搬送装置10の動
作を制御するRADF制御部92とを備えている。制御
部91は自動原稿搬送装置10の動作と画像形成装置本
体の動作とを連係させて各部の動作を統括的に制御す
る。制御部91,92は、CPU,CPUが実行するプ
ログラムを記憶したROM及びCPUのワークエリアな
どとして用いられるRAM等を含んでいる。
【0032】RADF制御部92には、画像形成装置の
上面適所に設けられた操作部1と、用紙後端揃え111
及び用紙側端揃え112,113のスライド位置から原
稿サイズを検出する原稿サイズ検知センサ2と、原稿通
過検出センサ830とが接続されており、操作部1,原
稿台11への原稿セットを検出する原稿セット検出セン
サ840,原稿サイズ検知センサ2及び原稿通過検出セ
ンサ830からの信号がRADF制御部92に入力され
るようになっている。また、RADF制御部92には、
吸引ファン128の駆動するための吸引ファン駆動回路
921、吸引搬送ベルト121〜124を駆動するため
の搬送ベルト駆動回路922及び搬送ローラ群14〜1
6,18を駆動するための搬送ローラ群駆動回路923
が接続されており、RADF制御部92は、吸引ファン
128、吸引搬送ベルト121〜124及び搬送ローラ
群14〜16,18の動作を制御する。
【0033】操作部1は、複写動作の開始を指示するス
タートキー1a、原稿の枚数を指示する原稿枚数指示キ
ー1b、複写枚数を指示する複写枚数指示キー1c及び
転写紙のサイズを指示する転写紙サイズ指示キー1d、
片面複写或いは両面複写等の複写モードを指示する複写
モード指示キー1e等の各種キースイッチを備えると共
に、キースイッチの操作内容等を表示する表示部1fを
備えている。
【0034】原稿サイズ検知センサ2は、用紙後端揃え
111、用紙側端揃え112,113にそれぞれ配設さ
れ、用紙後端揃え111(用紙側端揃え112,11
3)と連動して摺動する摺動設点を有し、この摺動接点
の位置に応じて抵抗値が変化するポテンショメータ或い
は用紙後端揃え111(用紙側端揃え112,113)
の位置を光学的に検出するフォトセンサ等によって構成
されている。原稿セット検出センサ840はフォトセン
サ等からなる。
【0035】制御部91には、上述した、給紙検出セン
サ80、第1用紙通過検出センサ81、第2用紙通過検
出センサ82及び操作部1が接続されている。制御部9
1には、各センサ80〜82及び操作部1からの信号が
入力されるようなっている。また、制御部91には、吸
引ファン528を駆動するための吸引ファン駆動回路9
11、弁83を駆動するための弁駆動回路912、吸引
搬送ベルト521〜524を駆動するための搬送ベルト
駆動回路913、及び搬送ローラ群45〜49,54〜
56を駆動するための搬送ローラ群駆動回路914が接
続されており、制御部91は、吸引ファン528、弁8
3、吸引搬送ベルト521〜524、及び搬送ローラ群
45〜49,54〜56の動作を制御する。
【0036】次に、制御部91による用紙送り装置50
の動作を、フローチャートを示す図9〜図12、タイミ
ングチャートを示す図13、吸引ダクト528内の動作
を示す図14,図15、1枚の原稿に対して所定枚数よ
りも少ない複写枚数を複写する場合の動作を示す給紙経
路の概略図である図16,図17、上少ない複写枚数を
複写する場合の動作を示す図18〜図20、及び1枚の
原稿に対して所定枚数よりも多い複写枚数を複写する場
合の再給紙動作を示す給紙経路の概略図である図21,
図22を用いて、説明する。
【0037】まず、作業者が操作部1の複写枚数指示キ
ー1c、転写紙サイズ指示キー1d、複写モード指示キ
ー1eにより、複写枚数N、転写紙のサイズ、及び複写
モード(両面複写等)を設定した(ステップS1)後、
複写スタートキー1aをオンすると、複写動作が開始さ
れる(ステップS2,3)。すなわち、設定されたサイ
ズの転写紙を収容した給紙部29から複数枚の転写紙が
所定間隔(例えば100mm〜180mm程度)をあけ
て順次に送出されて、1次給紙経路70を通して画像形
成部Rへ送られる。
【0038】複写枚数指示キー1cにより設定された複
写枚数N(1枚の原稿に対して複写すべき枚数)が予め
設定された枚数NP (給紙経路に存在し得る枚数であ
り、転写紙サイズ指示キー1dにより設定された転写紙
サイズに基づいて決定される枚数である。例えば10
枚)以下である場合には、ステップS5〜ステップS2
8の制御が行われ、複写枚数Nが設定された枚数NP
超える場合には、ステップS29以降の制御が行われ
る。
【0039】1枚の原稿に対して所定枚数NP よりも少
ない複写枚数N(例えば5枚)を複写する場合、複写開
始に伴って、吸引ファン528が始動されると共に弁8
3が閉鎖される(ステップS5)。画像形成部Rを経て
片面複写の終了した1枚目の転写紙Pの先端が、図16
に示すように、スタック搬送経路71を介して第1用紙
通過検出センサ(以下、単に第1センサという)81に
到達するのを待つ(ステップS6)。到達後は、所定時
間の経過を待って弁83を開放すると共にタイマーをリ
セットする(ステップS7〜ステップS10)。
【0040】図13を参照して、弁83を開放するタイ
ミングt3 は、下記のようにして決定される。すなわ
ち、1枚目の転写紙P1 の先端が第1センサ81を通過
するタイミングt1 と操作部1により設定された転写紙
サイズとから、1枚目の転写紙P1 が用紙台51にスタ
ックされるタイミングt2 を求め、このタイミングt2
から所定時間経過後の所定のタイミングに、上記タンミ
ングt3 が設定されている。したがって、タイマにより
設定される時間(タイミングt1 からタイミングt3
での時間)は、転写紙サイズに応じて異なった値が設定
される。このように、1枚目の転写紙P1 がスタックさ
れる以前に吸引ファン528を始動させているので、吸
引ファン528の立ち上がりの遅れを解消することがで
き、従来生じていた吸引ファンの立ち上がり遅れに起因
したロスタイムをなくすことができる。また、1枚目の
転写紙P1 がスタックが完了して、吸引搬送ベルト52
1〜524の小孔520が一枚目の転写紙P1 によって
塞がれた状態で、弁83を開放するので、2枚目以降の
転写紙P2 がエアー吸引による悪影響を受けて正規のス
タック位置へスタックできないといった問題が発生する
ことを防止することができる。
【0041】次にステップS11では、2枚目の転写紙
2 の先端が第1センサ81を通過することが待たれ
る。2枚目の転写紙P2 の先端が第1センサ81を通過
すると、図13に示すように、この通過タイミングt4
から所定時間の経過が待たれ、所定のタイミングt5
吸引搬送ベルト521〜524の駆動が開始され、タイ
マがリセットされる(ステップS12〜ステップS1
5)。次いで、吸引搬送ベルト521〜524によって
搬送された最下位の転写紙P1 の先端P1 aが、図18
に示すように、第2用紙通過検出センサ(以下、単に第
2センサという)82に到達すると(ステップS6,図
13においてタイミングt7 )、所定時間の経過が待た
れ(ステップS17〜ステップS18)、吸引搬送ベル
ト521〜524が停止された(ステップS19,図1
3においてタイミングt8 )後、タイマがリセットされ
る(ステップS20)。
【0042】図14(a),(b)、図15(a),
(b)及び図1を参照して、吸引ダクト527内の動作
について時間を追って説明する。図14(a)は、図1
3において吸引ファン528の始動後であって且つ上記
タイミングt1 の前のタイミングt0 の状態での吸引ダ
クト527を示している。図14(b)は、1枚目の転
写紙P1 のスタックが完了した、図13におけるタイミ
ングt2 の状態での吸引ダクト527を示している。図
15(a)は、ステップS9において弁83が開放され
た、図13におけるタイミングt3 の状態での吸引ダク
トを示している。図15(b)は、タイミングt3 の直
後で、1枚目の転写紙P1 が吸引搬送ベルト521〜5
24に丁度吸着された状態を示している。吸着から間も
なく、図1に示すように、ルミラー85が、補助吸引口
527dを開放し、この補助吸引口527dを通して、
エアーが吸引される結果、エアー吸引口527bが閉じ
られた状態であっても、エアーノズル53への十分なエ
アー供給量を確保することができる。したがって、最下
位の転写紙P1 とこれより上位の転写紙Pを確実に分離
させることができる。これにより、吸引ブァン528の
共通化を達成しつつ、転写紙分離のためのエアーノズル
53からの吹き出し風量を確保することができ、転写紙
の重送を確実に防止することができる。
【0043】しかも、上記補助吸引口527dを、吸引
ダクト527のエアー吸引口527bよりも吸引方向上
流側に配置したので、エアー吸引口527b及び吸引搬
送ベルト521〜524の小孔520を通して十分なエ
アー吸引量を確保することができ、転写紙Pを吸引搬送
ベルト521〜524に確実に吸引することができる。
したがって、確実な搬送が行える。
【0044】さらに、補助吸引口527dに弁としての
ルミラー85を設けたので、下記の作用効果を奏する。
すなわち、エアー吸引の開始直後は、弁としてのルミラ
ー85が補助吸引口527dの開度を絞っているので、
主に小孔520を通して吸引され、吸引搬送ベルト52
1〜524に転写紙Pが吸着される。そして吸着された
転写紙Pにより小孔520が塞がれた後は、吸引ダクト
527内の気圧が下がるので、補助吸引口527dの前
後の差圧が増大する。これに伴い、ルミラー85が補助
吸引口527dの開度を拡げ、この開度を拡げた補助吸
引口527dを通してエアーが吸引される結果、案内ダ
クト529を通してエアーノズル53へのエアー供給量
を確保することができる。このように、十分な吸引と十
分なエアー吹き出しを両立させることができる。特に、
弁として弾性を有する薄板部材からなるルミラー85を
採用したので、簡単な構造により、差圧に応じて補助吸
引口527dの開度を調整することができる。製造コス
トを安価にできる。
【0045】上記の吸引搬送ベルト521〜524を始
動させるタイミングt5 は、下記のようにして決定され
る。すなわち、2枚目の転写紙P2 の先端が第1センサ
81を通過するタイミングt4 と操作部1により設定さ
れた転写紙サイズとから、2枚目の転写紙P2 が用紙台
51にスタック完了されるタイミングt6 を求め、この
タイミングt6 よりも所定時間前の上記タイミングt5
に設定されている。
【0046】次に、図17〜図20を参照して、吸引搬
送ベルト521〜524を始動するタイミングt5 の設
定に関して更に説明する。スタッキングフィードの場
合、1枚目の転写紙P1 のスタックが完了すると直ぐに
吸引搬送ベルト521〜524を始動して再給紙を開始
しても良いのであるが、そうした場合、2枚目の転写紙
2 のスタックがエアー吸引によって妨げられないよう
に、弁83を一旦閉じ、吸引搬送ベルト521〜524
による搬送時に再び弁83を開放する必要がある。しか
しながら、このように、転写紙Pがスタックされる毎に
弁83を開閉していては、高速複写に対応することがで
きない。そこで、吸引搬送ベルト521〜524の小孔
520が常に1枚の転写紙P1 によって閉塞された状態
で、次の転写紙P2 がスタックされるようにした。この
場合、2枚目の転写紙P2 のスタックが完了してから吸
引搬送ベルト521〜524を始動しても良いが、本実
施例では、吸引ダクト527のエアー吸引口527bが
最下位の転写紙P1 によって開放される直前に2枚目の
転写紙P2 のスタックが完了されるように、吸引搬送ベ
ルト521〜524の始動タイミングt5 を設定した。
【0047】したがって、図18に示すように1枚目の
転写紙P1 の搬送が開始されるときには、2枚目の転写
紙P2 のスタックはまだ完了されていない状態にあり、
図19に示すように2枚目の転写紙P2 のスタックが完
了するときには、1枚目の転写紙P1 の後端P1 bは、
吸引ダクト527の上流側のエアー吸引口527bの一
部を開放する直前の状態にある。すなわち、図19にお
いて、転写紙P1 の後端P1 bは、上流側のエアー吸引
口527bよりも、搬送方向K1の上流側に位置してい
る。
【0048】一方、上記の吸引搬送ベルト521〜52
4を停止させるタイミングt8 は、下記のようにして決
定される。すなわち、転写紙P1 の先端P1 aが第2セ
ンサ82に到達するタイミングt7 と、操作部1により
設定された転写紙サイズとに基づいて、転写紙P1 の後
端P1 bがエアー吸引口527bに到達するタイミング
を求め、求められたタイミングより所定時間前のタイミ
ングに、上記タイミングt8 を設定している。このタイ
ミングt8 は、転写紙P1 の先端P1 aが搬送ローラ対
54に既に到達しているタイミングとなるようにしてあ
る。転写紙P1の後端P1 bがエアー吸引口527bに
到達してエアー吸引口527bが開放される以前に、吸
引搬送ベルト521〜524が停止されるので、2枚目
の転写紙P2 が吸引搬送ベルト521〜524によって
不要に搬送されてしまうことがない。その結果、転写紙
2 を正規のスタック位置に確実にスタックすることが
できる。また、上記タイミング8 が、転写紙サイズを考
慮して求められているので、例えばA3等の長い用紙が
搬送ローラ45により搬送される際に、停止された吸引
搬送ベルト521〜524に対して不要に長い間擦られ
ることを防止することができる。
【0049】また、吸引搬送ベルト521〜524が上
記のタイミングt8 で停止された後も、吸引ファン52
8は継続して吸引を続けているので、最下位の転写紙P
1 の後端P1 bがエアー吸引口527bの一部を開放し
た後に、図20に示すように、2枚目の転写紙P2 が開
放されたエアー吸引口527bを介して、停止されてい
る吸引搬送ベルト521〜524に吸引されることにな
る。したがって、2枚目の転写紙P2 が最下位の転写紙
1 に連られて下流側へ位置ずれしてしまうことがな
い。万一、2枚目の転写紙P2 の位置がずれると、2枚
目の転写紙P2 の先端がエアーノズル53によるエアー
吹き出し位置から相対的にずれ、2枚目の転写紙P2
浮揚できなくなり、その結果、重送を生じるおそれがあ
るが、本実施例では、このようなおそれがない。
【0050】なお、搬送ローラ対54と、エアー吸引口
527bとの位置関係は、最小サイズの転写紙P1 の先
端P1 aが搬送ローラ対54に到達したタイミングで、
転写紙Pの後端P1 bが上流側のエアー吸引口527b
よりも搬送方向K1の上流側に位置するように、設定さ
れている。上記吸引搬送ベルト521〜524を停止さ
せるタイミングt8 は、最小サイズの転写紙P1 の先端
1 aが搬送ローラ対54に到達したタイミングよりも
後であって、上記転写紙P1 の後端P1 bがエアー吸引
口527bの一部を開放するタイミングよりも前の、所
定のタイミングに設定されている。
【0051】次に、ステップS21において、第2セン
サ82を通過する転写紙Pが最終枚から2枚目(すなわ
ちN−1枚目であり、本実施例では4枚目)までは、ス
テップS11〜ステップS20の動作を繰り返して、転
写紙Pを1枚ずつ順次に吸引搬送してゆく。そして、N
−1枚目(4枚目)の転写紙Pを搬送する吸引搬送ベル
ト521〜524を停止した後(ステップS19)、N
−1枚目(4枚目)の転写紙Pの後端が第2センサ82
を通過すると(ステップS23)、この通過タイミング
9から所定時間の経過が待たれ(ステップS24〜ス
テップS25)、上記通過タイミングt9 から所定時間
経過したタイミングt10で吸引搬送ベルト521〜52
4を始動させ(ステップS26)、最終枚であるN枚目
(5枚目)の吸引搬送を開始すると共にタイマをリセッ
トする(ステップS27)。
【0052】その後、N枚目(5枚目)の転写紙Pの先
端が第2センサ82を通過すると(ステップS16)、
この通過タイミングt11から所定時間経過したタイミン
グt12で吸引搬送ベルト521〜524を停止した(ス
テップS19)後、吸引ファンを停止すると共に弁83
を閉鎖し(ステップS28,ステップS29)、処理を
終了する。
【0053】上記のように、常に最下位の転写紙Pによ
って吸引搬送ベルト521〜524の小孔520を塞い
だ状態で、最下位から2枚目の転写紙Pがスタックされ
るので、2枚目の転写紙Pを確実に正規位置へスタック
させることができ、しかも、最下位の転写紙Pの搬送が
2枚目の転写紙のスタック完了の寸前に開始するようし
ているので、再給紙の効率が非常に良く高速で再給紙を
行うことができる。
【0054】一方、複写枚数指示キー1cによって指示
された複写枚数Nが予め設定された枚枚NP (給紙経路
に存在し得る枚数であり、例えば10枚)を超える場合
は、最終枚目であるN枚目の転写紙Pの先端が給紙検出
センサ80を通過するのを待ち(ステップS4,ステッ
プS30)、図21に示すように通過すると、吸引ファ
ン528を始動させると共に弁83を開放し(ステップ
S32,ステップS33)、上記通過タイミングから所
定時間の経過を待って吸引搬送ベルト521〜524を
始動させて、1枚目の転写紙Pの再給紙を開始した後、
タイマをリセットする(ステップS36)。続いて、ス
テップS11〜ステップS29の動作により、順次に1
枚ずつ転写紙Pを再給紙する。上記吸引搬送ベルト52
1〜524を始動するタイミングは、図22に示すよう
に、再給紙されて1次給紙経路70に到達した1枚目の
転写紙P1 が、最終枚目の転写紙PN に所定間隔をおい
て続くことのできるものに設定されている。これにより
不要なロスタイムをなくすことができる。
【0055】この実施例によれば、1枚目の転写紙Pが
スタックされる以前の所定のタイミングで吸引ファン5
28を始動するので、吸引搬送開始時に吸引ファン52
8の立ち上がりの遅れが生ずることがない。しかも、1
枚目の転写紙Pがスタックされた後の所定のタイミング
2 までは、弁83によってエアー吸引量が制限されて
いるので、1枚目の転写紙Pのスタックが吸引によって
妨げられることがない。したがって、1枚目の転写紙P
を正規のスタック位置に確実にスタックすることができ
る。そして、1枚目の転写紙Pがスタックされた後の所
定のタイミングt3 で、弁83によりエアー吸引量が増
加されるので、2枚目以降の転写紙Pのスタックに悪影
響を与えることなく、1枚目にスタックされた転写紙す
なわち最下位の転写紙Pを吸引搬送することができる。
しかも、弁83による開放切り換えの時点で、吸引ファ
ン528が既に所定の吸引能力に達しているので、従来
生じていた吸引ファン528の立ち上がりのためのロス
タイムをなくすことができる。
【0056】なお、この発明は、上記実施例に限定され
るものではなく、この発明の要旨を変更しない範囲で種
々の変更を施すことができる。
【0057】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、1枚目の
用紙がスタックされた後の所定のタイミングまでは、弁
手段によってエアー吸引量が制限されているので、最下
位の用紙のスタックが吸引によって妨げられることがな
い。したがって、最下位の用紙を正規のスタック位置に
確実にスタックすることができる。そして、用紙がスタ
ックされた後の所定のタイミングで、弁手段によりエア
ー吸引量が増加されるので、最下位の用紙を吸引搬送す
ることができる。しかも、弁手段による切り換えの時点
で、吸引手段が既に所定の吸引能力に達しているので、
従来生じていた吸引手段の立ち上がりのためのロスタイ
ム(従来、吸引手段が所定の吸引能力に達するまで吸引
搬送の開始を待っていた時間)をなくすことができる。
【0058】請求項2に係る発明によれば、請求項1記
載の発明を、片面転写の終了した用紙を画像形成手段側
へ搬送する用紙再送り装置として適用することができ
る。すなわち、画像形成開始信号に応じて吸引手段を始
動させる。次いで、用紙台の上流側位置のスタック用紙
通過タイミング検出手段によって、1枚目にスタックさ
れる用紙の先端が通過するタイミングを検出し、これに
基づいて上記用紙のスタック完了タイミングを求め、こ
のタイミングから所定時間後に弁手段によりエアー吸引
量を増加させる。したがって、用紙再送り装置において
従来生じていた吸引手段の立ち上がりのためのロスタイ
ムをなくすことができ、しかも1枚目の用紙のスタック
を妨げるようなことがなく、正規のスタック位置に確実
にスタックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例としての用紙再送り装置の
吸引ダクトの縦断面図であり、図3のI−I線に沿う断
面図である。最下位の転写紙のスタック完了後で弁が開
放された状態を示している。
【図2】画像形成装置の内部断面を示す概略構成図であ
る。
【図3】用紙再送り装置の要部の一部欠載平面図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線に沿う用紙再送り装置の断
面図である。
【図5】自動原稿搬送装置の要部の一部欠載平面図であ
る。
【図6】図5のVI−VI線に沿う自動原稿搬送装置の
断面図である。
【図7】図5のVII-VII 線に沿う自動原稿搬送装置の断
面図であり、(a)はエアー吸引開始時で原稿がまだ吸
引搬送ベルトに吸着されていない状態を示し、(b)は
エアー吸引開始後に原稿が吸引搬送ベルトに吸着された
状態を示している。
【図8】画像形成装置の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図9】再給紙動作時の制御の流れを示すフローチャー
トである。
【図10】図9のフローチャートに連続して制御の流れ
を示すフローチャートである。
【図11】図10のフローチャートに連続して制御の流
れを示すフローチャートである。
【図12】1枚の原稿に対して所定枚数よりも多い複写
枚数を複写する場合において1枚目の転写紙の再給紙動
作を主に示すフローチャートである。
【図13】1枚の原稿に対して所定枚数よりも少ない複
写枚数を複写する場合の再給紙動作のタイミイグチャー
トである。
【図14】吸引ダクトの断面図であり、(a)は吸引フ
ァンが始動された状態を示し、(b)は1枚目の転写紙
のスタックが完了した状態を示している。
【図15】吸引ダクトの断面図であり、(a)は弁の開
放時の状態を示し、(b)は吸引搬送ベルトに転写紙が
吸着された状態を示している。
【図16】1枚の原稿に対して所定枚数よりも少ない複
写枚数を複写する場合の給紙経路の概略図であり、1枚
目の転写紙のスタックが完了した状態を示している。
【図17】1枚の原稿に対して所定枚数よりも少ない複
写枚数を複写する場合の給紙経路の概略図であり、1枚
目の転写紙の吸引搬送が開始された状態を示している。
【図18】用紙再送り装置の要部の概略断面図であり、
1枚目の転写紙の吸引搬送の開始直後の状態を示してい
る。
【図19】用紙再送り装置の要部の概略断面図であり、
吸引搬送ベルトの停止時の状態を示している。
【図20】用紙再送り装置の要部の概略断面図てあり、
1枚目の転写紙の後端が吸引ダクトのエアー吸引口を開
放する状態を示している。
【図21】1枚の原稿に対して所定枚数よりも多い複写
枚数を複写する場合の給紙経路の概略図であり、最終枚
目の転写紙が給紙検出センサに到達した状態を示してい
る。
【図22】1枚の原稿に対して所定枚数よりも多い複写
枚数を複写する場合の給紙経路の概略図であり、再給紙
された転写紙が最終枚目の転写紙に続いて感光体ドラム
へ送られる状態を示している。
【符号の説明】
50 用紙再送り装置 51 用紙台 52(521〜524) 吸引搬送ベルト 520 小孔 527 吸引ダクト 527a 上面 527b エアー吸引口 528 吸引ファン(吸引手段) 81 第1用紙通過検出センサ(スタック用紙通過
検出手段) 83 弁 91 制御部 1 操作部 1a スタートキー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数枚の用紙をスタックする用紙台と、 複数の小孔を有するエンドレスの吸引搬送ベルトを含
    み、上記用紙台にスタックされた用紙の内、最下位の用
    紙を下流へ順次に搬送する吸引搬送ベルト手段と、 上記吸引搬送ベルトのループ内に吸引搬送ベルトを横切
    って配置され、上記複数の小孔に連通するエアー吸引口
    を形成した吸引ダクトと、 吸引ダクトを通してエアーを吸引する吸引手段とを含む
    用紙送り装置において、 上記吸引ダクトのエアー吸引口と吸引ファンとの間のエ
    アー経路に設けられ、エアー吸引口を通してのエアー吸
    引量を調整する弁手段と、 吸引手段及び弁手段の駆動を制御する制御手段とを備
    え、 上記制御手段は、上記用紙台へ最下位の用紙がスタック
    される以前の所定のタイミングで弁手段によりエアー吸
    引量を制限した状態で吸引手段を始動させ、上記最下位
    の用紙がスタックされた後の所定のタイミングで、弁手
    段によりエアー吸引量を増加させることを特徴とする用
    紙送り装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の用紙送り装置において、 上記用紙台は、画像形成手段を経て片面複写の終了した
    用紙をスタック搬送経路を介して順次にスタックするも
    のであり、 上記スタック搬送経路の用紙台よりも上流側位置に配置
    され用紙の先端が通過するタイミングを検出するスタッ
    ク用紙通過タイミング検出手段がさらに備えられ、 上記制御手段は、画像形成開始信号に応じて弁手段によ
    りエアー吸引量を制限した状態で吸引手段を始動させ、
    且つ上記スタック用紙通過タイミング検出手段によって
    検出された、用紙台に1枚目にスタックされる用紙の先
    端が通過するタイミングに基づいて、上記1枚目にスタ
    ックされる用紙のスタックが完了するタイミングを求
    め、このタイミングから所定時間経過した所定のタイミ
    ングで弁手段によりエアー吸引量を増加させることを特
    徴とする用紙送り装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005169997A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Tohoku Ricoh Co Ltd 両面印刷装置及び両面印刷方法
US9776434B2 (en) 2015-09-09 2017-10-03 Seiko Epson Corporation Control method of an inkjet printer, and inkjet printer

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