JPH07204894A - 汚泥処理用加圧式脱水装置および汚泥処理方法 - Google Patents
汚泥処理用加圧式脱水装置および汚泥処理方法Info
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Abstract
行うことができる汚泥処理装置および方法を提供する。 【構成】 外側スクリーン筒(2)内に複数の内側スク
リーン筒(4)を摺動可能に配置する。この内側スクリ
ーン筒は加圧手段(3)による加圧の方向と直交する連
続スリットスクリーン面と離漿水が流入する空間を有す
る。各内側スクリーン筒には加圧終了後内側スクリーン
筒を所定位置に位置決めする位置決め手段(26)が設
けられている。
Description
ドロ、下水処理場等のスラッジやシールド工法により排
出された汚水などの汚泥の処理を目的とした加圧式脱水
装置およびこの装置を使用する汚泥処理方法に関する。
きたものに天日乾燥があるが、この方法は用地面積がぼ
う大となり、用地の確保面からも今や非現実的なものと
なっている。現在試みられている汚泥の脱水処理技術に
おいては、脱水の前工程として化学処理が行われる。こ
れは汚泥を凝集剤等で処理することにより脱水を可能に
しようとするものである。
る。その第一は真空濾過で、回転ドラムの表面の濾布上
の汚泥を真空で脱水するものである。第二は加圧濾過で
濾枠内で間欠的にダイヤフラムで加圧し、濾布を通して
脱水するものである。
の遠心力による比重差分離によるものである。
内に高分子凝集剤と水ガラスを加えたスラッジを引き入
れて回転運動を与え、ペレット状に造粒するものであ
る。
術は、脱水の困難な高含水汚泥、代表的には湖沼、河川
底に堆積したヘドロを凝集などの前化学処理を行った
後、脱水することにより低含水汚泥として、埋立用土ま
たは園芸用土として利用可能なものに再生させることで
ある。しかしながら上記従来の汚泥脱水処理方法にはい
まだ満足しうるものがない。
装置が大がかりのものとなり、その割には脱水能力も処
理量も少い。またこの方法は濾布がすぐに目詰りしてし
まうという大きな欠点を有している。また加圧濾過によ
る方法は脱水能力は真空濾過方法よりも優れているが、
装置が大がかりとなる上に濾布の目詰りが簡単に生じる
という真空濾過方法と同様の欠点を有している。また遠
心分離機による脱水方法はヘドロ等の難分離性の汚泥に
ついての効果は少く、その上装置が高価なものになると
いう難点を有している。また造粒脱水方法は装置の構成
が簡単で故障が少いので使われているが、ケーキの含水
率はあまり良くなく、ヘドロ等を含むあらゆる種類の汚
泥に適応できるものではない。
点を有し、満足しうる解決策が見出されないため、ヘド
ロの根本的処理をあきらめ、湖沼、河川底のヘドロに固
化剤を投入しそのまゝ放置しておく等の安易な処理法ま
で採られているのが現状である。このようにヘドロ処理
において満足しうる脱水技術が開発されないと、ヘドロ
の問題は大きな社会問題にまで発展する可能性をはらん
でいる。
脱水処理方法の欠点を除去し、濾布の目詰り等を生じる
ことなく、比較的に簡単な構成で効率良く汚泥の脱水を
行うことができる汚泥処理装置および方法を提供するこ
とにある。
上記本発明の課題を解決するため研究と実験を重ねる過
程において、ウエッジワイヤ等連続スリットが形成され
るスクリーンにより円筒形、四角筒形等のスクリーン筒
を形成し、このスクリーン筒にヘドロを充填しピストン
式加圧装置を使用して加圧すると意外にも該スリットか
ら連続的に離漿水が離脱ししかもヘドロそのものはスリ
ットから流出しないことを発見した。
によるヘドロの脱水処理は、スクリーン筒が比較的小径
で充填するヘドロの量が比較的小量である場合は有効で
あるが、スクリーン筒が比較的に大径となり、充填する
ヘドロの量が多くなると、加圧当初は離漿水が順調に離
脱するが、加圧を続けるにつれてしだいに離漿水の離脱
量が減少し、加圧を強制的に続けてもスクリーンのスリ
ットからの離漿水の離脱は増加せず、かわりに加圧ピス
トンのパッキンからのヘドロの漏出量が増大し、充分な
脱水効果を挙げることができないことが判明した。加圧
脱水実験後のヘドロの含水率の分布を調べたところ、含
水率はスクリーンの筒のスクリーンに近いほど低く、ス
クリーンに遠いほど高いことが判った。これは、加圧が
進行するにつれてスクリーンに接する部分のヘドロが他
の部分より脱水が進む結果スクリーンに接する部分のヘ
ドロの密度が増大し離漿水の通過を妨げるために、スク
リーンから遠い部分のヘドロからの離漿水の離脱が充分
に行われず、上記のような離漿水の離脱量の減少という
問題を生じることが判った。
クリーン筒の内部にヘドロを充填し加圧することにより
外側スクリーン筒の内側から外側に向けて離漿水を離脱
させるのみならず外側スクリーン筒内に充填したヘドロ
の内部に別の内側スクリーン筒を配置しヘドロを加圧す
ることにより中空の内側スクリーン筒の外側から該内側
スクリーン筒内に向けて離漿水を離脱させる構成を採る
ことにより、ヘドロのほぼ全域にわたって離漿水の分離
回収が可能となり、上記問題点を解決する可能性がある
ことが判った。
験を重ねた結果、ウエッジワイヤスクリーン等連続スリ
ットが形成されるスクリーンにより円筒形、四角筒形等
の外側スクリーン筒を形成するとともに、連続スリット
スクリーンにより両面スクリーン筒を形成し、前記外側
スクリーン筒内にこの両面スクリーン筒を摺動可能に、
かつ加圧方向と直交するように配置し、この両面スクリ
ーン筒の両側にヘドロを充填して加圧すると、外側スク
リーン筒と内側スクリーン筒の両方のスリットから連続
的に離漿水が離脱ししかもヘドロそのものはスリットか
らまったく流出しないことを発見し、本発明に到達し
た。
泥処理用加圧式脱水装置は、少くとも1部にスクリーン
面を有し被処理汚泥が充填される外側スクリーン筒と、
該外側スクリーン筒に充填される被処理汚泥を加圧する
加圧手段と、該加圧手段による加圧の方向とほぼ直交す
る連続スリットスクリーン面と離漿水が流入する空間を
有し該外側スクリーン筒内に摺動可能に配置された1ま
たは複数の内側スクリーン筒と、該加圧手段による加圧
終了後該内側スクリーン筒を所定の位置に位置決めする
位置決め手段とを備えることを特徴とする。
向とほぼ直交する連続スリットスクリーン面と離漿水が
流入する空間を有する内側スクリーン筒を外側スクリー
ン筒内に摺動可能に配置したので、加圧手段によって外
側スクリーン筒内の汚泥を加圧すると、汚泥内の離漿水
は分離して外側スクリーン筒を通って外側に流出すると
ともに内側スクリーン筒内の空間に流入し回収され、汚
泥は離漿水が分離した分体積が減少する。内側スクリー
ン筒は加圧手段による圧力により加圧方向に摺動しつ
つ、汚泥中から分離される離漿水を回収し続ける。こう
して外側スクリーン筒内の被処理汚泥の全域にわたって
離漿水の分離回収が可能な位置に必要な枚数(1または
複数)の内側スクリーン筒を配置し、加圧手段により被
処理汚泥を加圧することにより、被処理汚泥のおおむね
全域にわたり離漿水が分離して外側スクリーン筒の外に
流出するとともに内側スクリーン筒の内部空間内に回収
され、加圧完了後外側スクリーン筒内には充分に含水率
が低下したケーキ状の汚泥が残る。
がもっとも困難な大都市下流の河川底ヘドロを選んだ。
加圧脱水の前処理としての化学処理としてヘドロに凝集
剤を添加して、ゲル状にした。
純で装置を小型化できる加圧式脱水法を採った。脱水機
のエレメントとして目詰りのない連続スリットのウエッ
ジワイヤスクリーンを採用した。
ン筒を作り、同じくウエッジワイヤスクリーンからなる
外側スクリーン筒内にゲル状のヘドロを2本の両面スク
リーン筒ではさむようにして充填した。加圧は初期圧を
低くすると良好な離漿水の離脱を見、徐々に加圧の圧力
を大きくして連続的に離漿水が離脱して行くことを発見
した。
従来の各脱水装置にも見られるように濾布のような目の
細い部材を用いなければならないと考えるのが常識であ
り、ウエッジワイヤスクリーンを用いてヘドロからの離
漿水をスクリーンのスリットから離脱させ、しかもヘド
ロそのものはスリットから流出させずにすむことができ
るということは従来技術から見れば常識外のことであ
り、実験前にはまったく予想できなかったことである。
ーン筒としては、ヘドロの充填口と圧縮されたヘドロを
取出す排出口とを備える円筒形、角筒形等適宜の形状の
スクリーン筒を使用する。外側スクリーン筒は、その側
面等スクリーン筒を形成する各面の少くとも一部をスク
リーンで形成することにより脱水効果を高めるものであ
る。特に、本発明の好ましい実施態様において、外側ス
クリーン筒は少くともその一部が内側に平滑面を有する
スクリーン面を有することを特徴とするものである。ス
クリーンとしては、金網、合成繊維網、多孔板、補強材
で補強された濾布、焼結金属、ポーラスセラミック等加
圧された汚泥からの離漿水を外部に排出できる機能を有
する他の材料も使用して見たが、度重なる実験の結果ウ
エッジワイヤスクリーン等連続スリットのスクリーンが
目詰りが少く集水効率も良好でもっとも好ましいことが
判明した。
クリーン筒に充填された汚泥に接触して加圧する加圧板
等の加圧部と、この加圧部に連結されたたとえばピスト
ンロッドおよびこのピストンロッドを往復駆動する駆動
機構等からなる公知の加圧部駆動機構とを備えている。
スクリーン筒は短筒状の四角筒、三角筒、五角筒等の角
筒形、円筒形等特に形状に限定はない。
ウエッジワイヤ等の連続スリットスクリーン、金網、合
成繊維網、多孔板、濾布、焼結金属、ポーラスセラミッ
クその他のフィルターまたはその内側が補強材により補
強された材料等汚泥からの離漿水がスクリーン筒の内側
に流入しうる構造の種々の材料を使って実験したとこ
ろ、ヘドロの脱水処理においてもっとも目詰りが少く他
の材料に比べて格段に優れた脱水効果を収めたものはウ
エッジワイヤスクリーン等の連続スリットスクリーンで
あり、金網、多孔板等のスクリーンでは本発明の効果は
充分挙げられないことが判った。
側および内側の各スクリーン筒のスクリーン面を連続ス
リットスクリーンで形成することは本発明の重要な特徴
の一つである。
する連続スリットスクリーン面を片面のみ設けたもので
も使用可能であるが、連続スリットスクリーンを両面に
設けたものの方が脱水効率がはるかに優れており好まし
い。
小さい程安全に離漿水のみを離脱する。すなわち初期圧
の調整も大ざっぱで良いし、化学処理が不充分でも成功
する可能性が高い。しかし、このように安全をとった小
さいスリットの設計はヘドロの脱水効果を犠牲にする
し、作業性も悪くする。
0.4, 0.8m/mを用いたが、最適の設計は高脱水性能と高
処理作業性の双方を満足させる最適のスリット巾を選ぶ
ことが必要である。
の技法によっても最適スリット巾は変わることがありう
る。更には対象物であるヘドロそのものも採取場所によ
り大きな性質の違いがあることが実験により判明した。
すなわち大都市最下流より採取したヘドロは大都市中流
より採取したものに比べ凝集剤の量を30%多くしたの
にゲル化度合は低目であり、加圧も初期圧をかなり低目
より始め、加圧を徐々に上げる時間も長時間を要した。
法より排出されたスライム混りの泥水を比べても凝集剤
の添加度合および加圧のスピードも違った組合せが必要
なことも判明した。
適な設計においては、対象汚泥、化学前処理の効率、初
期加圧およびその後徐々に大きくする加圧及び経過時間
を考慮して最適のスリットおよびスクリーンの対面間の
寸法を決定することが必要である。
リットスクリーンのスリットの巾はスクリーンのワイヤ
の巾よりも小さいことが必要である。スリットの巾がワ
イヤの巾と同じかこれよりも大きい場合は、スリットの
巾がスリットからヘドロそのものが流出するほど大きい
か、あるいはスリットの巾がスリットからヘドロが流出
しない小さい巾であるとすればワイヤの巾もワイヤが加
圧力に耐えられずに変形するほど小さいからである。
において被処理汚泥のおおむね全域にわたって被処理汚
泥からの離漿水の分離回収が可能な位置を選択して配置
される。この位置は外側スクリーン筒の形状、寸法、被
処理汚泥の性質等を考慮して汚泥が加圧される際スクリ
ーン面からもっとも遠い点における汚泥からも離漿水が
離脱しうるように選択する。外側スクリーン筒が大きく
1本の内側スクリーン筒で汚泥全域にわたって離漿水を
分離回収することが困難であれば複数本の内側スクリー
ン筒を分散配置して汚泥全域にわたっての離漿水の分離
回収を達成する。このように外側スクリーン筒が大きく
被処理汚泥の量が多い場合でも外側スクリーン筒内にお
ける内側スクリーン筒の位置および本数を任意に選択す
ることにより被処理汚泥全域にわたって離漿水の分離回
収を達成できることが本発明の一つの特徴である。
ことにより脱水効率を高めることができる。ただし、本
発明によれば、凝集剤をまったく使用しなくてもヘドロ
を充分に脱水してケーキ状態にすることが可能である。
従来のヘドロ脱水方法では前処理として凝集剤を添加す
ることは不可欠であったから、この点で本発明は画期的
なヘドロ脱水装置である。
スクリーン筒は容器および加圧手段のいずれにも固定さ
れておらず加圧手段による加圧の進行につれて外筒内を
摺動することができる。このように加圧手段によって生
じ汚泥を介して伝播される圧力により外側スクリーン筒
内を自在に摺動することが本発明の一つの特徴であり、
この構成により、ピストンロッド等加圧手段とスクリー
ン筒を結合する結合部材を省略できるので、装置全体を
軽量小型とすることができる効果がある。
リーンで形成されている場合は、内側スクリーン筒はそ
の全面がスクリーンでよく、筒内にたまった離漿水は加
圧進行時においても下部より外側スクリーン筒のスクリ
ーンからなる底壁を通過して系外に排出することができ
る。外側スクリーン筒の底壁等がメクラ板からなる場合
は加圧進行時には離漿水を系外に排水することができな
いので、被処理汚泥から回収した離漿水を貯留する離漿
水保持部を内側スクリーン筒に設ける必要がある。この
離漿水保持部はたとえば内側スクリーン筒の下部にメク
ラ板で底部が開閉可能な箱状に形成する等の方法で設け
ることができ、加圧完了後排泥工程中に該保持部の底を
開いて離漿水を排出するようにすればよい。
クリーン筒を貫通して外筒に固定された離漿水排出用ス
クリーン管がさらに設けられる。加圧により汚泥から分
離された離漿水は内側スクリーン筒のほかこの離漿水排
出用スクリーン管にも流入し、系外に排出されるので、
脱水効率をさらに向上させることができる。このスクリ
ーン管に使用されるスクリーンは連続スリットスクリー
ンのほか金網、多孔板等加圧された汚泥からの離漿水を
外部に排出できる機能を有するものであれば使用可能で
ある。
離漿水排出用スクリーン管に、離漿水を排出側より吸引
する真空発生手段が接続される。これによって離漿水を
吸引することにより、脱水効果を一層高めることができ
る。
別々にまたは同時に行うようにしてもよい。
いて説明する。図1〜図7は本発明にかかる加圧式脱水
装置の1実施例を示すもので、図1は外側スクリーン筒
を断面により示す脱水装置の側面図、図2は外側スクリ
ーン筒のスクリーン面の部分斜視図、図3は図1のA−
A矢視図、図4は内側スクリーン筒の斜視図、図5はそ
の底部を示す部分斜視図、図6は内側スクリーンの頂部
および下部を示す断面側面図、図7は内側スクリーン筒
の位置決め手段の1例を示す部分断面図である。
側スクリーン筒2、加圧手段3および1または複数の内
側スクリーン筒4を備えている。
れており、その両端に環状の口金5,6を備えている。
口金5,6の間には、図2に示すように、円周方向に複
数本のウエッジワイヤ7がその平滑面を内側に向けるよ
うにして、かつ各ウエッジワイヤ7間に軸方向に延長す
る連続スリット8が形成されるようにして所定のスリッ
ト間隔で配列されている。またこれらウエッジワイヤ7
の周囲にはサポートリング9が軸方向に所定の間隔をお
いて配置され、各ウエッジワイヤ7とサポートリング9
との交点は相互に溶接されている。
で汚泥充填口10が開設されておりこの汚泥充填口10
は管路11および汚泥給送用の高圧ポンプPを介して汚
泥の供給源(図示せず)に接続されている。
ては、外側スクリーン筒2の口金5,6を除く部分は円
周方向において上下に分割され、下側の外側スクリーン
筒はさらに下部において円周方向に2分割されて外側ス
クリーン筒の上部スクリーン部2aと下部スクリーン部
2b,2bが形成されている。下部スクリーン部2b,
2bは図中左右1対の軸方向に延長するヒンジ12,1
2によって上部スクリーン部2aに対しヒンジ結合され
ている。また各下部スクリーン部2b,2bの底面には
軸方向に延長する板材13が固定されており、この板材
13には油圧シリンダー14に嵌装されたピストン15
の基部が取付けられていて、油圧シリンダー14を操作
することにより下部スクリーン部2b,2bを開閉する
ことができるようになっている。上部スクリーン部2a
のウエッジワイヤ7の両端は口金5,6に溶接されてい
る。
リーン筒4が所定の間隔dで配置されており、各内側ス
クリーン筒4の間には被圧縮汚泥の充填室40が形成さ
れている。各内側スクリーン筒4は短い円筒状の側板1
6の両端面に後述の加圧手段による加圧の方向とほぼ直
交する連続スリットスクリーン板17を設けたもので、
両スクリーン板17の間には離漿水が流入する空間18
(図6参照)が形成されている。スクリーン板17は縦
方向に延長するように間隔を置いて配列した複数のサポ
ートロッド20に対しウエッジワイヤ21の平滑面を外
側に向けて水平方向に延長するように配列し、ウエッジ
ワイヤ21とサポートロッド20との各交点を溶接して
なるものである。各ウエッジワイヤ21の間には所定幅
のスリット39が形成されている。
内に同心的に配置した時外側スクリーン筒2の内周面と
内側スクリーン筒4の外周面との間に僅かに間隙が生じ
るような径を有し、その側板16の底部には図5に示す
ように開口22が形成されており、空間18に流入した
離漿水を排出することができる。
ゴム等の弾性材料からなる1対の環状の摺動リング23
がボルト24によって両スクリーン板17に対し圧着さ
れるようにして装着されている。摺動リング23はその
外径が外側スクリーン筒2の内径と等しいかまたはそれ
よりも僅かに大きくなるように形成されており、この摺
動リング23を外側スクリーン筒2内に押込むことによ
り摺動リング23の外周面と外側スクリーン筒2の内周
面との間はシールされながら内側スクリーン筒4は外側
スクリーン筒2内を軸方向に摺動することができるよう
になっている。
17の各々の4隅には取付板25が配置され、これらの
取付板25はその一端部が側板16に溶接されている。
一方のスクリーン板17の取付板25の外表面には図7
に拡大して示すように、内側スクリーン筒4の位置決め
手段26の一部を構成するピン27が溶接されており、
隣り合う内側スクリーン筒4の対向スクリーン板17の
対応する位置の取付板25には円形の開口25aが形成
されており、この開口25aには位置決め手段26の残
余の部分を構成する円筒28が軸方向に摺動可能に嵌合
している。この円筒28はピン27側の端部28aに円
形の開口28bが形成されている。この開口28bの直
径はピン27の直径よりも僅かに大きいがピン27の拡
径頭部27aの直径よりも小さいように形成されてお
り、この開口28bにはピン27が摺動可能に嵌合して
いる。またこの円筒28は開口25aの径よりも大きい
径の拡径頭部28cを有している。各内側スクリーン筒
4は一方のスクリーン板17にピン27が取付けられ他
方のスクリーン板17に円筒28が取付けられている。
図4のスクリーン板17には円筒28が取付けられた状
態が示されている。
スクリーン筒2に嵌合する円板状の加圧板29と、この
加圧部に連結されたピストンロッド30と、このピスト
ンロッドを往復駆動する周知の駆動機構(図示せず)
と、加圧板29の内側に取付けられたスクリーン筒31
を備えている。スクリーン筒31は加圧板29側にスク
リーン板を有していない点を除いて内側スクリーン筒4
と同様の構成のものであって、位置決め手段26を介し
て隣り合う内側スクリーン筒4のスクリーン板17に連
結されている。加圧手段3は外側スクリーン筒2の両端
側にそれぞれ設けられている。
明する。被処理汚泥を充填する前の状態において装置は
図1に示す状態にある。すなわち、各内側スクリーン筒
4の間隔すなわち被処理汚泥の充填室40の幅dは最大
となっており、位置決め手段26は図7に示す状態にあ
って、ピン27は円筒8からいっぱいに引き抜かれて拡
径頭部27aが円筒28の端部28aの内壁に係止して
おり、また円筒28はその拡径頭部28cが取付板25
の内壁に係止している。またこの状態においては各汚泥
充填口10が汚泥充填室40と連通するような位置に各
内側スクリーン筒4が配置されている。
ことにより被処理汚泥を管路11、汚泥充填口10を介
して外側スクリーン筒2内の各汚泥充填室40内に充填
する。汚泥の充填を終了したら次に加圧手段3のピスト
ン30を矢印P方向に駆動することにより汚泥を圧縮す
る。加圧手段3による加圧力はすべての汚泥充填室40
内の汚泥に均一に加わるので各充填室40内の汚泥は圧
縮され、汚泥中の離漿水は分離して外側スクリーン筒2
のスリット8を通って外部に流出するとともに内側スク
リーン筒4の空間18内に流入し、内側スクリーン筒4
の底部開口22から外側スクリーン筒2の底部のスリッ
ト8を通って落下し系外に排水される。汚泥は離漿水が
分離した分体積が減少する。
中円筒28内を、相対的に矢印Bの方向に摺動するとと
もに円筒28はその端部28aにおいて受ける汚泥の反
力により相対的に矢印C方向に摺動し、両スクリーン板
の間隔すなわち汚泥充填室の幅dが減少する。
少するまで汚泥の圧縮を行った後加圧を止め、次に油圧
シリンダー14(図3)を操作して外側スクリーン筒2
の下部スクリーン部2b,2bを図3(b)に示すよう
に開放し、圧縮されたケーキ状の汚泥を下方の汚泥受け
(図示せず)に落下させる。その後油圧シリンダ14を
操作することにより外側スクリーン筒2の下部スクリー
ン部2b,2bを閉じて図3(a)の状態に戻し、加圧
手段3のピストン30を図1中矢印Q方向に移動するこ
とによって各内側スクリーン筒を図1に示す位置に戻
し、次の汚泥圧縮行程に備える。
位置決め手段としては、上記実施例のようなピン27と
円筒28の組合せからなるものに限らず他の機構を用い
ることもできる。図8は位置決め手段の他の例を略示的
に示すもので、各内側スクリーン筒4には個別に位置決
めロッド32が固着されている。位置決めロッド32の
外側の操作端部から見て遠方にある内側スクリーン筒4
に固着された位置決めロッド32はそれよりも近い位置
にある内側スクリーン筒4を貫通するようにして設けら
れている。この機構を用いる場合は汚泥圧縮後各位置決
めロッド32を押動することによって各内側スクリーン
筒4を所定の汚泥圧縮行程開始位置に戻す。
の実施例を示す図1と類似の断面側面図である。この実
施例において図1の実施例と同一または類似の構成要素
は同一符号をもって示しその説明を省略する。
用のスクリーン管33が設けられている点で図1の実施
例と異る。このスクリーン管33は各内側スクリーン筒
4および加圧手段3の加圧板29およびスクリーン31
を貫通して装置1のフレーム(図示せず)に固定されて
おり各内側スクリーン筒4、加圧板29およびスクリー
ン筒31はこのスクリーン管33に対し軸方向に摺動す
ることができるようになっている。スクリーン管33の
外側スクリーン筒2に対応する部分はサポートロッドと
らせん状のウエッジワイヤからなるウエッジワイヤスク
リーン筒34によって構成されており、汚泥の圧縮によ
り分離された離漿水の一部はこのウエッジワイヤスクリ
ーン筒34に入りスクリーン管の排水口(図示せず)か
ら外部に排水される。これによって装置の脱水効果を向
上させることができ、汚泥充填室40が大容量の場合に
は特に有効である。
他の実施例を示す図9と類似の断面側面図である。この
実施例においては、離漿水排出用のスクリーン管33の
排出側33aに真空ポンプ等公知の真空発生手段42の
吸引口42aを接続し、この真空発生手段を駆動するこ
とにより真空を発生させ離漿水を吸引することにより、
脱水効率を高めるようにしている。
圧手段による加圧の方向とほぼ直交する連続スリットス
クリーン面と離漿水が流入する空間を有する内側スクリ
ーン筒を外側スクリーン筒内に摺動可能に配置したの
で、外側スクリーン筒内の汚泥を加圧すると汚泥中の離
漿水は分離して外側スクリーン筒を通って外部に流出す
るとともに内側スクリーン筒内の空間に流入し回収され
るので、充分に含水率が低下したケーキ状の汚泥が回収
される。したがって、濾布の目詰り等を生じることな
く、比較的に簡単な構成で効率良く汚泥の脱水を行うこ
とができる。
施例を示す一部断面側面図である。
である。
側面図である。
部分断面図である。
の実施例を示す一部断面側面図である。
一部断面側面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 少くとも1部にスクリーン面を有し被処
理汚泥が充填される外側スクリーン筒と、該外側スクリ
ーン筒に充填される被処理汚泥を加圧する加圧手段と、
該加圧手段による加圧の方向とほぼ直交する連続スリッ
トスクリーン面と離漿水が流入する空間を有し該外側ス
クリーン筒内に摺動可能に配置された1または複数の内
側スクリーン筒と、該加圧手段による加圧終了後該内側
スクリーン筒を所定の位置に位置決めする位置決め手段
とを備えることを特徴とする汚泥処理用加圧式脱水装
置。 - 【請求項2】 該連続スリットスクリーン面は該内側ス
クリーン筒の両側に設けられていることを特徴とする請
求項1記載の装置。 - 【請求項3】 該外側スクリーン筒のスクリーン面は内
面に平滑面を有するウエッジワイヤスクリーンからなる
ことを特徴とする請求項1または2記載の装置。 - 【請求項4】 該内側スクリーン筒は該加圧手段および
該外筒のいずれにも固定されておらず該加圧手段による
加圧の進行につれて該外側スクリーン筒内を摺動するこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。 - 【請求項5】 該内側スクリーン筒を貫通する離漿水排
出用スクリーン管をさらに備えることを特徴とする請求
項1〜4のいずれかに記載の装置。 - 【請求項6】 該離漿水排出用スクリーン管に、離漿水
を排出側より吸引する真空発生手段を接続したことを特
徴とする請求項5記載の装置。 - 【請求項7】 請求項1〜6記載のいずれかに記載の汚
泥処理用加圧水脱水装置の該外側スクリーン筒内の該内
側スクリーン筒の両側に被処理汚泥を充填し、該加圧手
段により加圧することにより離漿水を脱水することを特
徴とする汚泥処理方法。 - 【請求項8】 加圧を一方向およびこれと反対の方向か
ら行うことを特徴とする請求項7記載の方法。 - 【請求項9】 加圧を初期は低い圧力で行い徐々に圧力
を増加して行うことを特徴とする請求項7または8のい
ずれかに記載の方法。 - 【請求項10】 被処理汚泥を加圧脱水する前にあらか
じめ凝集剤による化学処理を施すことを特徴とする請求
項7〜9のいずれかに記載の方法。
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