JPH07204827A - 窒化珪素鋳ぐるみ鋳造品の製造方法 - Google Patents

窒化珪素鋳ぐるみ鋳造品の製造方法

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JPH07204827A
JPH07204827A JP177494A JP177494A JPH07204827A JP H07204827 A JPH07204827 A JP H07204827A JP 177494 A JP177494 A JP 177494A JP 177494 A JP177494 A JP 177494A JP H07204827 A JPH07204827 A JP H07204827A
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JP
Japan
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cast
silicon nitride
mold
formed material
wax
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JP177494A
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English (en)
Inventor
Masanori Ikeda
雅宣 池田
Shingo Ichiyanagi
信吾 一柳
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窒化珪素の成形品を鋼で鋳ぐるんだ精密鋳造
品を鋳造するに当り、成形品に接する鋼の鋳造体にブロ
ー欠陥が生じることを防止して、高い良品率で鋳造品を
得る。 【構成】 鋳ぐるみに先立って、窒化珪素の成形品の表
面に、無機質バインダー液中に耐火物粉末を分散した耐
火物スラリーを塗布しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化珪素Si34の成
形品を鋼で鋳ぐるんだ鋳造品、とくにロストワックス鋳
型による精密鋳造品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ファインセラミックス技術の進歩に伴っ
て、各種のセラミックスの成形品がさまざまな分野で使
用されるようになった。 構造用ファインセラミックス
としては、窒化珪素、炭化珪素、アルミナ、ジルコニア
などが代表的なものである。これらのうち窒化珪素は、
強度、靭性、耐熱衝撃性がとくにすぐれているため、デ
ィーゼルエンジンの渦流室やターボチャージャーなどの
部品を構成するものとして利用されている。
【0003】セラミックスは耐熱性、耐食性、耐摩耗性
などの特性がすぐれている反面、複雑な形状の製品の製
造が困難であるとか、価格が高いといった問題がある。
【0004】そこで、製品の一部分だけセラミックスを
用い他の部分は金属として鋳ぐるみにより一体化するこ
とが行なわれる。 渦流室に例をとれば、図1に断面を
示すように、高温の燃焼ガスが高速で通過する流路に窒
化珪素成形品(1)を使用し、その周囲を耐熱鋼(2)で
鋳ぐるんだ鋳造品を製造する。 この鋳造は、ロストワ
ックス鋳型を用いた精密鋳造法による。
【0005】ところが、この鋳ぐるみに当って、鋳造さ
れた鋼の窒化珪素成形品(1)に接する部分にブロー欠陥
が生じやすいことが経験されてきた。 ブロー欠陥は、
軽度であれば製品が使用可能であるが、重度になれば使
用を不可能にするし、最終製品の信頼性や耐久性の観点
から、欠陥のない鋳造品を製造することが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、窒化
珪素の成形品を鋼で鋳ぐるんだ鋳造品、とくにロストワ
ックス鋳型による精密鋳造品の製造に当って、ブロー欠
陥のない鋳造品を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化珪素鋳ぐる
み鋳造品の製造方法は、無機質のバインダー液中に耐火
物粉末を分散させたスラリーを、窒化珪素成形品の溶鋼
に接触する表面に塗布して鋳型内に配置し、溶鋼を注湯
して鋳ぐるむことからなる。
【0008】無機質のバインダー液としては、コロイダ
ルシリカ、水ガラスの水溶液およびエチルシリケートの
アルコール溶液からえらんだものが代表的である。 耐
火物粉末としては、ジルコンフラワー、シリカフラワ
ー、アルミナフラワーまたはそれらの2種または3種の
混合物を使用するとよい。
【0009】
【作用】窒化珪素成形品の鋳ぐるみ鋳造品にブロー欠陥
が生じる原因として、つぎのことが考えられた。 イ.Si34製造時の反応剤であるN2ガスが成形品中に
吸着されていて、鋳造時の熱で脱着する。 ロ.Si34製造時に使用したカーバイド系バインダー
からCO2が発生する。 ハ.Si34と溶鋼中の酵素または炭素との反応により
分解が起って、N2が発生する。 ニ.Si34の熱分解によりN2が発生する。
【0010】発明者らは、窒化珪素成形品中のガスを除
去してから鋳ぐるむよう、真空下に加熱してみたが、ほ
とんど効果はなかった。 次に、窒化珪素成形品から生
じ得るN2 ガスを固定すべく、成形品の表面にAl粉末
を塗布して鋳ぐるみを行なったが、効果は低かった。
最後に、成形品に耐火物スラリーを塗布して鋳ぐるんだ
ところ、ブロー欠陥が防止できた。 Si34と溶鋼と
の直接の接触を妨げることが、この効果をもたらすもの
と理解される。
【0011】以下に代表的な実施例を示すが、本発明は
このほかにさまざまな態様が可能であって、本発明で
「鋳ぐるみ」とは、実施例のようなセラミックス内嵌め
に限らず、後述する外嵌めタイプの製品をも包含する。
【0012】
【実施例】窒化珪素でディーゼルエンジンの渦流室の燃
焼ガス流路を成形した。 成形品の形状は、図1におい
て密なハッチングを施した部分(1)の断面形状を有す
る。これを、下記の組成の耐火物スラリー中に浸漬して
引き上げ、風乾した。 コロイダルシリカ(固形分30%) 71部(重量) シリカフラワー 64部 ジルコンフラワー 148部 283部 この成形品をワックスインジェクション金型中に置き、
溶融ワックスのインジェクション成形により、成形品を
とり込んだワックスパターンを製作した。 それらを複
数個、ワックスの柱の周囲にとりつけてツリーを形成
し、表面に耐火物スラリーとスタッコの被覆を交互に複
数回適用する方法によって、鋳型をつくった。 その後
加熱して脱ロウし、残った鋳型を、1000℃で1時間
焼成した。
【0013】この鋳型に、耐熱鋳造合金DCH24(F
e基で、NiおよびCrを含有)の溶湯(1530℃)
を真空吸上げにより注型し、図1の符号(2)の部分を
鋳造した。 鋳造後、全部についてX線検査を行なうと
ともに、一部のものは中心を通る縦断面に沿って切断
し、断面を観察して、窒化珪素成形品とマトリクスとな
る鋳鋼の境界におけるブロー欠陥の有無をしらべた。
【0014】比較のため、耐火物スラリーの塗布をしな
いもの、真空中で加熱(1200℃に2時間)したも
の、およびエタノール中に少量のコロイダルシリカを添
加した液をバインダーにしてAl粉末を塗布したもの、
についても同様な精密鋳造を行なった。 それらの結果
は、つぎのとおりであった。
【0015】 区 分 処 理 良 品 率 比較例 なし ゼロに近い。 真空加熱 同上 Al粉末塗布 10個中4〜5個 実施例 耐火物スラリー塗布 10個中10個。
【0016】図2に示す例は、シリンダー状の窒化珪素
成形品(1)の中空部を貫通し、両開口部から耐熱鋼
(2)を突出させた、外嵌めタイプの鋳ぐるみ鋳造品で
ある。このように本発明は、窒化珪素成形品の溶鋼と接
触する部分にい耐火物スラリーが分散したスラリーを塗
布できる限り、内嵌め外嵌めの鋳ぐるみの態様を問わず
に適用できる。
【0017】
【発明の効果】本発明に従って鋳ぐるみ鋳造を行なえ
ば、窒化珪素成形品を鋼で鋳ぐるんだ製品に発生しがち
なブロー欠陥が効果的に防止でき、高い良品率をもって
鋳造品を得ることができる。
【0018】これにより、高価なファインセラミックス
製品を部品中の必要な部分にだけ使うことによってコス
トを低減したり、金属を組み合わせることによって複雑
な形状への加工を容易にしたりするための鋳ぐるみ鋳造
において、従来つきまとっていた問題が解消した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の製品である渦流室の構造を
示す断面図。
【図2】 本発明の他の実施例を示す鋳ぐるみ鋳造品の
断面図。
【符号の説明】
1 窒化珪素成形品 2 耐熱鋼

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化珪素の成形品を鋼で鋳ぐるんだ鋳造
    品を製造する方法であって、無機質のバインダー液中に
    耐火物粉末を分散させたスラリーを、窒化珪素成形品の
    溶鋼に接触する表面に塗布して鋳型内に配置し、溶鋼を
    注湯して鋳ぐるむことからなる窒化珪素鋳ぐるみ鋳造品
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋳型としてロストワックス鋳型を使用し
    て実施する請求項1の鋳造品の製造方法。
  3. 【請求項3】 無機質のバインダー液として、コロイダ
    ルシリカ、水ガラスの水溶液およびエチルシリケートの
    アルコール溶液からえらんだものを使用し、耐火物粉末
    としてジルコンフラワー、シリカフラワー、アルミナフ
    ラワーまたはそれらの2種または3種の混合物を使用し
    て実施する請求項1の鋳造品の製造方法。
JP177494A 1994-01-12 1994-01-12 窒化珪素鋳ぐるみ鋳造品の製造方法 Pending JPH07204827A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010058155A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Kurimoto Mec Ltd セラミック複合部材
CN105195669A (zh) * 2015-10-28 2015-12-30 九江学院 一种可实现co2气体硬化树脂粘结剂的制备方法
JP2016507379A (ja) * 2012-12-21 2016-03-10 ジャガー・ランド・ローバー・リミテッドJaguar Land Rover Limited スリーブ部材及び鋳造方法
CN109277554A (zh) * 2018-10-29 2019-01-29 哈尔滨工业大学 一种大型薄壁陶瓷与合金复合体构件的铸造成形方法

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